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一回使い切りタイプの殺虫剤の室内残存量を調べる

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一回使い切りタイプの殺虫剤の室内残存量を調べる
02―05
平成 14 年 8 月 7 日
国民生活センター
一回使い切りタイプの殺虫剤の室内残存量を調べる
1.テストの目的
近年、害虫に関する相談件数は、急激に増加しており、厚生省(現厚生労働省)実施の
「ねずみ・衛生害虫等発生状況調査」によると、平成元年から平成 10 年までの 10 年間で
17501 件から 114329 件と実に 6.5 倍以上となっている。その内訳としては、健康・衛生上
損害を与えるハエ・蚊などの衛生害虫※が 3.4 倍程度(8464 件から 28881 件)の伸びなの
に対して、直接健康被害などにはつながらないが生活感覚に不快感を与えるアリやハチな
どのいわゆる不快害虫※の相談件数は 9.5 倍程度(9037 件から 85448 件)の伸びとなって
いる。
こうした動きに呼応するように、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)
によれば、殺虫剤に対する相談件数は、平成 4 年度∼平成 13 年度の 10 年間で 995 件あり、
その中でも安全や衛生に関する相談件数は 368 件に上る。また、殺虫剤に対する相談の中
で、くんじょう剤(今回対象とした一回使い切りタイプの殺虫剤もこのカテゴリーに含ま
れる)に対するものは 123 件あったが、そのうち危害情報が 36 件、危険情報が 5 件とあわ
せて 41 件(全体の 3 分の 1)に達しており、相談件数に対する危険・危害の割合が高い商
品である。
このような背景の中、一回使い切りタイプの殺虫剤を家庭で使用する機会も多くなり、
薬剤を燃やして使用するくん煙タイプをはじめ、水を使う加熱蒸散タイプや噴射剤により
噴霧するエアゾールタイプなどの火を使わないものまで、そのバリエーションも多い(表
1参照)。しかし、これらの商品は、手軽に害虫を駆除できる一方で、使用量が調節でき
ず、使用後の室内にどれくらいの殺虫成分が残っているかは目で見ただけでは分からない。
また、一回使い切りタイプの殺虫剤は、家庭内にある製品では比較的大量の殺虫成分を
一度に散布することから、衛生害虫を対象とした商品の場合には医薬品となり、薬局・薬
店でしか販売できない。一方で、殺虫成分が同じでも、不快害虫のみを対象とした場合に
は、一般の雑品扱いでスーパー等でも販売することができる(表2参照)。しかし、消費
者にとっては、この両者にどのような差があるのかはわかりづらいと思われる。
そこで、今回これら一回使い切りタイプの殺虫剤について、医薬品と雑品扱いの商品を
対象に、使われている殺虫成分を定量し、部屋内で使用した際の拡散性や残存量について
調べた。また、パッケージや添付文書の表示事項についてもまとめ、あわせて情報提供す
る。
※:薬事審査研究会監修の医薬品製造指針によれば、「衛生害虫とは、病気を媒介して人の疾病の原因となる等、衛
生上損害を与える昆虫類等をいい、具体的には、蚊幼虫(ボウフラ)、蚊成虫、ハエ幼虫(ウジ)、ハエ成虫、
ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)、イエダニ、屋内塵性ダニ類、ゴキブリが含まれる」としており、慣例的に
はこれにシラミが含まれることが多い。
一方、いわゆる不快害虫とは、生活害虫防除剤協議会の自主基準によれば、「直接健康被害などにはつながら
ないが生活感覚に不快感を与える虫」を指しており、ユスリカ、ハチ、アリ、ヤスデをはじめとする不特定多数
の昆虫類の総称として用いられている。
1
2.テスト実施期間
検体購入
平成 13 年 9 月∼10 月
テスト
平成 14 年 1 月∼平成 14 年 5 月
3.テスト対象銘柄
6∼10 畳程度の部屋を使用対象としている一回使い切りのくん煙タイプ、加熱蒸散タイ
プ及びエアゾールタイプ(表1参照)の殺虫剤合計 8 銘柄をテスト対象とした。内訳は、
くん煙タイプ 2 銘柄、加熱蒸散タイプ 2 銘柄、エアゾールタイプ 4 銘柄とした(医薬品 6
銘柄、雑品扱いの商品 2 銘柄:表3参照)。
表1
テスト対象とした殺虫剤の種類
タイ プ
※:本テストでは、各殺虫剤のタイプを以下のように定義して呼称することとする。
特徴
くん煙タイプ
加熱蒸散タイプ
エアゾールタイプ
くん煙タイプの多くは有効成分と発熱剤、助
熱剤を組み合わせ缶や紙筒に入れたものが
多い。マッチヘッドのような始動具に点火す
ると燃焼剤が燃え、その熱で有効成分が気化
する。そのほか外部熱源を利用して加熱する
ものもある。
有効成分を自然にまたは強制的に揮散させ、
閉鎖環境下にいる害虫を殺すタイプである。
加熱蒸散タイプはくん煙タイプをスマート
にした製剤で、主としてゴキブリを対象とす
る。水と酸化カルシウムなどの反応熱により
300℃程度加熱された容器から発泡剤の力
により有効成分を揮散させる。
有効成分を DME、LP ガスなど液化ガスに
溶解して、耐圧容器に圧縮充填したもので、
殺虫剤は細かい霧になって噴出する。一回
使い切りタイプでは押しボタンに不可逆的
なロックがかかり、全量が噴射される構造
となっている。
殺虫剤の構造図
殺虫剤の構造図は、「家庭用殺虫剤概論Ⅱ(日本殺虫剤工業会(現:日本家庭用殺虫剤工業会)
表2
1996 年 10 月)」より引用した
医薬品と雑品扱いの商品の違いについて
分類
対象害虫
関係官庁
医薬品
衛生害虫
蚊幼虫(ボウフラ)、蚊成虫、ハエ幼虫
(ウジ)、ハエ成虫、ノミ、トコジラミ
(ナンキンムシ)、イエダニ、屋内塵性
ダニ類、ゴキブリ、シラミ
雑品
不快害虫
ユスリカ、ハチ、ブユ、クロアリ、シロ
アリ、イガ、ケムシ、ヤスデ、ムカデ、
ダンゴムシ、クモなど
衣類害虫や建築害虫
2
厚生労働省
特になし
規制など
製品の製造(輸入)・
販売の際には個別に厚
生労働省に申請し、認
可を得ることが必要。
その際毒性試験等の実
施は必須
基本的には法律による
規制はない。殺虫成分
が毒物・劇物等の一般
的な法律に抵触しない
限りは自由。業界の自
主基準が作成されてい
るのみ
販売可能な所
薬局・薬店
薬局・薬店の
他、スーパー
やコンビニエ
ンスストアで
も可能
表3
タ 検
イ 体
プ No.
テスト対象銘柄一覧
製造者
または
販売者
銘柄
キンチョウジェット
大日本
く 1 煙タイプ
(販売名:キンチョウ
除虫菊㈱
ん
ジェットB)
煙
タ
イ
バルサン
プ 2 (販売名:バルサン・ 中外製薬㈱
SPジェット)
加
熱 3 アースレッドW
蒸
散
タ
水ではじめるバルサ
イ
ン12.5
4
プ
(販売名:水ではじ
めるバルサン)
中外製薬㈱
内容量
医薬品
12g
ゴキブリ、イエダニ、ノミ、トコジラミ
フェノトリン 8.3%
(ナンキンムシ)、屋内塵性ダニ類、ハ
メトキサジアゾン 6.7%
エ成虫、蚊成虫の駆除(6∼8畳)
医薬品
25g
ゴキブリ、ノミ、イエダニ、トコジラミ
(ナンキンムシ)、屋内塵性ダニ類の駆 メトキサジアゾン 3%
除(6∼8畳)ハエ成虫、蚊成虫の駆除
ペルメトリン 4%
(12∼24畳)
医薬品
10g
ゴキブリ、屋内塵性ダニ類、イエダニ、
ペルメトリン 10.0%
ノミ、ナンキンムシの駆除(6∼8畳)ハ
メトキサジアゾン 8.0%
エ成虫、蚊成虫の駆除(12∼24畳)
医薬品
ゴキブリ、ノミ、イエダニ、トコジラミ
(ナンキンムシ)、屋内塵性ダニ類の駆 メトキサジアゾン 6%
12.5g
除(6∼8畳)ハエ成虫、蚊成虫の駆除
ペルメトリン 8%
(12∼24畳)
5
虫コロリノンスモー
ク霧タイプ
アース
製薬㈱
雑品※
ヤスデ、ダンゴムシ、ワラジムシ、カメ
ムシ、クモ、ムカデ、ゲジゲジ、シミ、
ガ、ユスリカ、アリ、チャタテムシ、ハチ エトフェンプロックス
100mL
(シバンムシ、アリガタバチ、カツオブ プロポクスル
シムシ:添付文書のみに記載)(9∼12
畳)
6
キンチョウジェット
霧タイプ
(販売名:キンチョウ
ジェット霧タイプA)
大日本
除虫菊㈱
医薬品
屋内塵性ダニ類、イエダニ、ゴキブリ、 1缶(60ml中)
60mL ノミ、トコジラミ(ナンキンムシ)(6 メトキサジアゾン 0.75g
∼8畳)ハエ成虫、蚊成虫(12∼24畳) ペルメトリン 1.0g
霧のバルサン
7 (販売名:霧のバル
サン)
中外製薬㈱
医薬品
ゴキブリ、ノミ、屋内塵性ダニ類、イエ 46.5g中
46.5g ダニ、トコジラミ(ナンキンムシ)の駆 メトキサジアゾン 0.75g
除(6∼10畳)
ペルメトリン 1g
フマキラーお部屋ま
とめて
フマキラー
㈱
雑品
ー
エ
ア
ゾ
ル
タ
イ
プ
アース
製薬㈱
効能及び使用量
有効成分
(殺虫成分)
分類
8
部屋と畳の不快な害虫(アリ、クモ、ム
70mL
カデ、ユスリカ、チョウバエなど)の駆 ピレスロイド系殺虫剤
40g
除(6∼12畳)
※:生活害虫防除剤協議会 登録 のマークがついていた。
(平成13年10月現在)
4.PIO−NET より
PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)によると、平成 4∼13 年度の
10 年間で殺虫剤に関する相談件数は 995 件あった。その中で、くんじょう剤に対する相談
件数は 123 件あり、そのうち、安全・衛生に関するものは 72 件と半数を超えていた。
また、123 件のうち危害情報は 36 件で、内容としては「皮膚障害」が 8 件、「中毒」が
7 件、「呼吸器障害」が 5 件であった。危害部位としては「全身」が 14 件、「鼻・咽喉」
と「頭部」が 5 件「眼」が 4 件であった。また、事故発生場所は大部分が「家庭」(25 件)
となっていた。
危険情報は 123 件のうち 5 件であったが、家屋が焼けるなどの事例もあった。
3
5.テスト結果及びコメント
1)まとめ
●
一回使い切りタイプの殺虫剤は、一回に散布される殺虫成分の量が、害虫に対して直
接散布するスプレー式殺虫剤の約 1 本分に相当することがわかった。また、この商品は、
対象とした害虫の種類によって関連する法律が異なるため、医薬品と雑品扱いの商品に分
けられるが、使用されている殺虫成分の性状や量、及びどちらも化学物質を室内の広範囲
に散布するということ等から両者に差はなかった。
6 畳の部屋の中への殺虫成分の広がり方を調べたところ、くん煙タイプが比較的高い
●
場所も含めまんべんなく行き渡っていたのに比べると、エアゾールタイプでは室内空気中
にとどまる量は少なく高い所へは届きにくかった。エアゾールタイプでは薬剤の分布にム
ラのある銘柄もあり、床の一部分に高濃度の殺虫成分が付着する可能性があることがわか
った。また、床をはじめとして調べた各所において殺虫成分の付着が見られた。
●
室内に床板・壁紙などを配置し、殺虫剤を散布したところ、壁紙やカーテンには殺虫
成分が付着し、とりわけ床板には比較的多くの量の殺虫成分が付着した※。
また、殺虫剤を散布した後、充分換気をしてから殺虫成分の残存について調べた結果で
は、カーテン、壁紙、床板などに付着した殺虫成分の量は減少せずに残存していた。換気
により、室内空気の殺虫成分は顕著に減少するが、エアゾールタイプの場合、換気する時
点でほとんど室内空気中に殺虫成分がないため換気による効果はあまりない。
殺虫成分は、特に床板への残存量が多く、長い時間残存する可能性があるので気になる
場合はふき取り掃除などにより減らすことができる。
※:くん煙タイプ 1 銘柄(医薬品)、加熱蒸散タイプ 1 銘柄(医薬品)、エアゾールタイプ 2 銘柄(医薬品、雑品 1
銘柄ずつ)について実施した。
●
テスト対象とした銘柄に使用されている殺虫成分は、特に医薬品の場合は、製造の承
認を受ける際に動物実験などによりその安全性を確かめられたものが使用されている。
しかし、今回使用されていた各殺虫成分の ADI(1日摂取許容量:一生涯摂りつづけても
害のないとされる最大量の目安)と床における残存量を数値で比較してみると、30cm 四方
の床板に残存した量は、ほぼ体重 50kg の人の ADI に相当する量であった。
●
使用方法自体は簡単であり、商品の表示には手軽であることがうたわれているが、添
付文書には、植物や水槽、寝具は別の部屋に移すなど、殺虫剤を散布する前にしなければ
ならないことが数多く記載されており(平均で 30 項目)、手軽に使用できる商品とはいえ
ない。
また、例えば、ダニなどへの効果を期待しても、その温床となる寝具等には使用できな
い場合が多いので、部屋の中の害虫を全て駆除できるようなイメージで使用すると、期待
はずれとなるかもしれない。
さらに、殺虫剤を使用後に充分な換気をしても室内には殺虫成分が残存することがわか
ったが、使用後の掃除の必要性について明記されている銘柄はなかった。
なお、テストは、特に注記のない場合には 8 銘柄全てについて実施した。
4
2)どれくらいの殺虫成分が入っているのか?
(1)一回で散布される殺虫成分の量は、害虫に対して直接散布するスプレー式殺虫剤に
比べはるかに多い
今回テストした商品の内容量(殺虫成分を含む薬剤の重量)を測定すると、くん煙タイ
プで、11.9 及び 24.7g、加熱蒸散タイプで 9.9 及び 12.3g、エアゾールタイプで 40.3∼65.6g
であり、噴射剤により薬剤を散布するエアゾールタイプが内容量としては最も多かった(表
4)。しかし、同じタイプの間でもくん煙タイプで 2.1 倍、加熱蒸散タイプで 1.2 倍、エ
アゾールタイプで 1.6 倍の差があった。これより、同じタイプでも銘柄により内容量に差
があることがわかる。
表4
商品の内容量(g:1 パッケージあたり:3 回平均値)
くん煙タイプ
加熱蒸散タイプ
タイプ
検体No.
1
2
3
4
5
内容量
11.9
24.7
9.9
12.3
65.6
エアゾールタイプ
6
7
45.4
47.4
8
40.3
殺虫成分について調べてみると、テスト対象の 8 銘柄のうち、7 銘柄までは 2 種類の殺
虫成分が使用されている複合タイプであり、ピレスロイド系の殺虫成分(フェノトリン、
ペルメトリン、エトフェンプロックス)とメトキサジアゾンを組み合わせたものが 6 銘柄
あった。殺虫成分を定量した結果(表5)、1 パッケージあたりに使用されている殺虫成
分の量は、タイプに関係なく 0.36∼1.84gで、うち、ピレスロイド系殺虫成分は 0.36∼1.08g、
メトキサジアゾンは 0.68∼0.82g であった。殺虫成分の量は、1 銘柄を除きタイプや医薬品、
雑品扱いの商品に関わらずほぼ同じ程度入っていた。また、医薬品では 6 銘柄の殺虫成分
量の差が比較的小さかった(1.66g∼1.83g:最大 1.1 倍)のに対し、雑品扱いの商品の 2
銘柄では殺虫成分量の差が 5 倍以上(0.36g と 1.84g:5.1 倍)とその差が大きかった。
表5
殺虫剤製品中の殺虫成分の定量結果(g:1 パッケージあたり)
タイプ
検体No.
分類
フェノトリン
ペルメトリン
ピ
イ
レ
ド
ス
系
ロ エトフェンプロックス
そ
の
他
プロポクスル
メトキサジアゾン
合計
くん煙タイプ
1
2
医薬品 医薬品
1.08
ND
ND
ND
0.75
1.83
ND
0.98
ND
ND
0.68
1.66
加熱蒸散タイプ
3
4
医薬品 医薬品
ND
0.98
ND
ND
0.75
1.73
ND
0.98
ND
ND
0.82
1.80
5
雑品
ND
ND
0.91
0.93
ND
1.84
エアゾールタイプ
6
7
医薬品 医薬品
ND
0.95
ND
ND
0.82
1.77
ND
1.00
ND
ND
0.74
1.74
8
雑品
0.36
ND
ND
ND
ND
0.36
※:NDとは、検出できなかったことを示す。
同様に室内で使用する殺虫剤としては、害虫に対して直接散布するスプレー式の殺虫剤
がある。文献を調査したところ、ゴキブリの駆除に使用するスプレー式殺虫剤 1 本
(300mL:医薬部外品)では、ピレスロイド系の殺虫成分が 2g 程度使用されていること
がわかった※。これを参考にすると、今回テストした殺虫剤は、一回の散布でスプレー式殺
虫剤 1 本分を一度に散布した場合と同程度の量の殺虫成分を散布することになる。一回で
5
室内に散布される殺虫成分の量は、1 本で数十∼数百回の使用を見込んでいるスプレー式
殺虫剤から散布される殺虫成分の量に比べはるかに多いことがわかる。
※:「家庭用殺虫剤の室内挙動と安全性評価(的場ら 住友化学 1997―Ⅰ)」によると、医薬部外品のハエ蚊用
スプレー式殺虫剤 1 本(300mL)あたりにピレスロイド系の殺虫成分テトラメトリンが 0.45g、レスメトリンが
0.06g 使用されており、ゴキブリ用スプレー式殺虫剤 1 本(300ml)あたりにピレスロイド系の殺虫成分フェノト
リンが 0.9g、テトラメトリンが 1.1g 使用されていたとの報告がある。
3)殺虫成分は部屋全体に行き渡るのか?
(1)タイプによって室内への広がり方は異なる。エアゾールタイプは床部分に付着する
殺虫成分の量が他のタイプに比べ多い
散布した殺虫剤の室内における殺虫成分の濃度分布を推測するため、6 畳のプレハブ住
宅に OA デスクや棚を配置し(図1)、室内 6 ヶ所(1 銘柄を除くエアゾールタイプの場
合は 7 ヶ所)にスライドガラスを配置し、室内の窓及びドアを閉め切ってから殺虫剤を散
布し、2 時間経過したときにガラスに付着した殺虫成分の量を測定した。殺虫剤のタイプ
ごとにまとめた結果を図2に示す。
掃 出 し 窓 (サッシ)
OAデスク
︵
腰
高
窓
サ
︶
シ
殺虫剤は基本的に部屋の中央に配置した。
棚
添付文書に入り口付近に配置することが明記されて
いた1銘柄については、この位置に配置した。
ドア
ッ
エアコン
○プレハブ住宅の間取り
タテ
ヨコ
高さ
2.7 m × 3.6 m × 2.3 m
床(天井)面積 壁面積
2
2
9.72 m
6.21 m
2面
2
8.28 m
2面
室内表面積
室内体積
2
3
48.42 m
22.36 m
2.7m
換気回数
開始時の気温
約0.2回/時間 20±3℃に調整
穴
・床 塩ビ長尺シート
壁 ビニル壁紙
天井 ジプトーン石膏ボード
・OAデスク スチール製
2
机上面積 65cm×61cm=3965cm
高さ 65cm
・棚 スチール製
タテ
ヨコ
高さ
60cm × 30cm × 180cm
※OAデスク、棚は塩ビシートで覆って使用
3.6m
図1
プレハブ住宅の間取り
なお、散布開始から 30 分後の室内空気と、窓及びドアを閉め切った室内で殺虫剤を散布
してから 2 時間後に 30 分間換気、その後また室内を閉め切り 1 時間経過した時点での室内
空気を採取し、殺虫成分の濃度を測定した。殺虫剤のタイプごとにまとめた結果を図3に
示す。
くん煙タイプ、加熱蒸散タイプでは床面から棚と壁の隙間まで殺虫成分が検出され、室
内の各ポイントでの濃度差(1cm2 あたり)が少なかった。また、棚の上のような高いとこ
ろでも殺虫成分が検出された。くん煙タイプでは特に他のタイプに比べ、散布開始から 30
分後の室内空気中の殺虫成分濃度(1L あたり)が高く、殺虫成分が空中に漂いやすいこと
を示している。
エアゾールタイプでは、床面の殺虫成分濃度が高く、OA デスクの上や棚の上などの高
い場所では濃度が低かった。床面では、殺虫剤より同じ距離でも位置によって濃度に偏り
6
ピレスロイド系の殺虫成分
ピレスロイド系 以外の殺虫成分
(フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス)
(メトキサジアゾン、プロポクスル)
■ くん煙 加熱蒸散 □ エアゾール
■ くん煙 加熱蒸散 □ エアゾール
10
10
殺虫剤からの距離と付着量の差
殺虫剤からの距離と付着量の差
8
濃度(μg/cm2)
濃度(μg/cm2)
8
6
4
6
4
2
2
0
0
窓側0.5m
ドア側0.5m
ドア側2m
窓側0.5m
ドア側0.5m
ドア側2m
※:部屋の床面の対角線上で、殺虫剤からの距離が0.5mと2mの位置(ドア側)にスライドガラスを配置した。エアゾールの場合には、対角線
の反対側(窓側)0.5mの位置にもスライドガラスを配置した。
■ くん煙 加熱蒸散 □ エアゾール
■ くん煙 加熱蒸散 □ エアゾール
2.5
2.5
OAデスクの上と下で
の付着量の差
濃度(μg/cm2)
2.0
濃度(μg/cm2)
2.0
1.5
1.0
OAデスクの上と下で
の付着量の差
1.5
1.0
0.5
0.5
0.0
0.0
OAデスク上
OAデスク上
OAデスク下
OAデスク下
※:部屋の対角線上で中心からの距離が2mの位置にOAデスクを設置し、その上(デスク上)と下(床面)にスライドガラスを配置した。
■ くん煙 加熱蒸散 □ エアゾール
■ くん煙 加熱蒸散 □ エアゾール
2.5
2.5
棚の上と棚と壁の隙間の付着量の差
棚の上と棚と壁の隙間の付着量の差
2.0
濃度(μg/cm2)
濃度(μg/cm2)
2.0
1.5
1.0
0.5
1.5
1.0
0.5
0.0
0.0
棚上
棚と壁の隙間
棚上
棚と壁の隙間
※:部屋の対角線上で中心からの距離が1.5mの位置に棚を設置し、その上と棚と壁の隙間の床面(約2mの地点)にスライドガラスを配置した。
※:各タイプごとに平均してグラフとした。
図2 殺虫剤の殺虫成分付着量の室内分布(タイプ別平均値の比較)
7
のある銘柄もあり、殺虫成分の分布にムラがあることがうかがえる。また、棚と壁の隙間
や OA デスクの下など、近くに障害物がある場所では、床面の他の場所に比べ濃度が低め
であったが、くん煙タイプ、加熱蒸散タイプと比べると高い濃度であった。さらに、散布
開始から 30 分後の殺虫成分の室内空気中の濃度はくん煙タイプ、加熱蒸散タイプに比べは
るかに低かった。このことより、エアゾールタイプは殺虫成分が空中に残りにくく、散布
後すぐに床面に落下し付着すると考えられる。
ピレスロイド系の殺虫成分
ピレスロイド系 以外の殺虫成分
(フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス)
(メトキサジアゾン、プロポクスル)
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
12
12
濃度(μg/L)
15
濃度(μg/L)
15
9
6
3
9
6
3
0
0
散布30分後
換気1時間後
散布30分後
換気1時間後
※:部屋の対角線上で中心からの距離が1mの位置の室内空気を採取し、その中の濃度を測定した。殺虫剤の散布を開始してから30分後の室内空気
と殺虫剤の散布を開始してから2時間閉め切り、その後30分間換気し、再び閉め切ってから1時間経過した後の室内空気を採取した。
※:各タイプごとに平均してグラフとした。
図3
室内空気中の殺虫成分濃度の推移
殺虫成分の室内濃度分布について、タイプ別の主な特徴を表6にまとめた。
表6
殺虫成分の室内濃度分布について
タイプ
特徴
部屋全体に殺虫成分が広がる。室内空気中にとどまる量が多く、室内の付着量は少な
め。
部屋全体に殺虫成分が広がる。室内空気中の濃度はくん煙タイプよりやや低め。
加熱蒸散タイプ
室内の付着量はくん煙タイプよりやや多い。
高いところには届きにくく、分布にムラのある銘柄も。
エアゾールタイプ
室内空気中にとどまる量は少なく、室内の付着量は他のタイプに比べ非常に多い。
くん煙タイプ
以上より、くん煙タイプや加熱蒸散タイプは、殺虫成分がほぼまんべんなく室内に拡散
したのに比べ、エアゾールタイプでは床面など室内の低い部分に殺虫成分が多く付着して
おり、中には殺虫剤からの距離が近いところの付着量が非常に多い銘柄もあることがわか
った。
(2)エアゾールタイプでは、薬剤※の分布にムラのある銘柄もある
テストした銘柄の散布前後の殺虫剤容器の重量差を調べたところ、いずれのタイプも散
布される量は安定しているといえたが、エアゾールタイプの殺虫剤をプレハブ住宅の室内
に散布した後の床面を目視で観察したところ、薬剤の分布にムラのある銘柄があった(写
8
真1、2及び図4)。
※:本文中では、殺虫成分やそれを溶かしている溶剤、噴射剤などをあわせたものを薬剤とよんでいる。
写真1
薬剤の分布にムラのない銘柄
薬剤の分布にムラのある銘柄(検体 No.6)
写真2
ピレスロイド系の殺虫成分
ピレスロイド系 以外の殺虫成分
(フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス)
(メトキサジアゾン、プロポクスル)
25
20
20
2
濃度(μg/cm )
濃度(μg/cm 2)
25
15
15
間
隙
と
壁
の
棚
棚
ス
ク
O
A
デ
デ
O
A
上
下
上
ス
ク
2m
側
ドア
側
窓
ドア
側
0.5
m
の
隙
間
と
壁
棚
ス
ク
上
Aデ
O
O
Aデ
ス
ク
2m
ア
側
ド
ア
側
ド
側
窓
棚
上
0
下
0
0.5
m
5
0.5
m
5
0.5
m
10
10
※:部屋の床面の対角線上で、殺虫剤からの距離が0.5m(窓側及びドア側の2ヶ所)と2mの位置(ドア側)にスライドガラスを配置した。
※:部屋の対角線上で中心からの距離が2mの位置にOAデスクを設置し、その上(デスク上)と下(床面)にスライドガラスを配置した。
※:部屋の対角線上で中心からの距離が1.5mの位置に棚を設置し、その上と棚と壁の隙間の床面(約2mの地点)にスライドガラスを配置した。
図4
薬剤の分布にムラのある銘柄の殺虫成分付着量の室内分布
エアゾールタイプの殺虫剤は、殺虫成分を含む液剤をガス(噴射剤)の圧力によって散
布している。そこで、エアゾールタイプの殺虫剤から常温で噴射剤を抜いた後に残った液
体(残渣)の重量を調べ、内容量と比較したところ、表7のような結果であった。
表7
エアゾール缶の内容量及び残渣量の測定結果(3 回平均)
検体No.
内容量(g)
ガスを除いた残渣の量※(g)
内容量に対する残渣の割合
(%)
5
65.6
15.1
6
45.4
24.2
7
47.4
10.9
8
40.3
4.6
23.1
53.3
22.9
11.5
※常温で残留したもの
表7の結果と目視観察の結果をあわせて考えると、薬剤の分布にムラのあった銘柄(検
9
体 No.6)は噴射剤を抜いた後の残渣の割合が他の銘柄に比べ大きいため、相対的に噴射に
必要なガスの割合は少なく、噴射時に液剤が充分に細かい霧となって飛散しなかったと思
われる。そのため、粒子径の大きな霧の粒は、遠くまで飛ばずに殺虫剤の付近に落下し、
分布のムラになったと思われる。
4)殺虫成分は部屋の中のどのような場所に残存しやすいか?
残存性については、くん煙タイプ 1 銘柄(No.2:医薬品)、加熱蒸散タイプ 1 銘柄(No.3:
医薬品)及びエアゾールタイプ 2 銘柄(No.5:雑品扱いの商品、No.6:医薬品)のみ実施
した。
(1)換気を十分にしても床板や壁紙等の殺虫成分は残存している
OA デスクや棚を配置した 6 畳のプレハブ住宅の室内(図1参照)に、床板、壁紙、カ
ーテン、スライドガラスをそれぞれ床、壁、窓、天井に配置し、部屋の一隅の OA デスク
上にはビーカーに入れた水を配置した。この部屋の中で実際に殺虫剤を散布し、散布開始
から 2 時間閉め切った後、30 分換気した後、その後再び 2 時間閉め切った後の 3 点で、そ
れぞれの素材に付着した殺虫成分の量を測定した。また、換気前後の室内空気を採取し、
その中の殺虫成分量を測定した。殺虫剤のタイプごとにまとめた結果を図5及び6に示す。
これより、いずれのタイプでも、換気によって殺虫成分量が減ったのは、室内空気のみ
で、その他の素材(床板など)では、付着した殺虫成分の量がほとんど減らずに残存して
おり、その量は、換気後 2 時間経った後でもほとんど変わらなかった。
素材ごとに見ると、床板では、エアゾールタイプが、他のタイプに比べ多くの(殺虫成
分の合計量では 1.6∼3.9 倍:換気前)殺虫成分が付着していた。また、全てのタイプで換
気前後の殺虫成分の量にあまり変りがないことが分かった。なお、換気後の床板には、ピ
レスロイド系の殺虫成分が 4 銘柄平均で 1cm2 あたり約 2μg 付着していたが、これは、ペ
ルメトリンの場合、1g の米の残留農薬基準値に相当する量である。従って、多くの銘柄に
は添付文書に記載があるが、食品などの直接口にするものが室内にある場合には、それら
を移動してから殺虫剤を散布したほうがよい。
壁紙では、どのタイプもほぼ同じ程度の量の殺虫成分が付着し、換気によってその量は
減少しなかった。
カーテンにおいても、全ての銘柄で殺虫成分の付着があり、換気により殺虫成分の量は
減少しなかった。なお、エアゾールタイプの 1 銘柄で付着量が他の銘柄に比べやや多めの
ものがあったが、これは、殺虫剤の噴射口に角度がつけられており、真上ではなく斜め上
に噴射され、その方向にカーテンが配置されていたためと思われる。
ビーカー水からは、いずれも数十μg(ビーカー水 30mL 全量より)の殺虫成分が検出さ
れた。なお、今回テストした殺虫剤に使用されている殺虫成分は、水に溶けにくい性質を
もっているため、検出された殺虫成分の全ての量が水に溶けていたとは考えにくい。しか
し、図5及び6では、便宜上、水に全て溶けていたものと仮定して計算し、殺虫成分量を
単位容量あたりの重量(μg/mL)で表記した。また、添付文書には観賞魚等の水槽は必ず
10
ピレスロイド系の殺虫成分 (フェノトリン、ペルメトリン、エトフェンプロックス)
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
5
床板、殺虫剤からの距離0.5m地点
4
3
2
1
濃度(μg/cm2)
濃度(μg/cm2)
5
0
4
床板、殺虫剤からの距離2m地点
3
2
1
0
換気前
換気後
換気2時間後
換気前
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
4
壁紙、殺虫剤から近い壁
3
2
1
0
4
壁紙、殺虫剤から遠い壁
3
2
1
0
換気前
換気後
換気2時間後
換気前
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
4
4
カーテン
3
2
1
換気2時間後
水
3
2
1
0
0
換気前
換気後
換気2時間後
換気前
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
10
10
室内空気中濃度、殺虫剤
からの距離1m地点
6
4
8
濃度(μg/L)
8
濃度(μg/L)
換気後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
5
濃度(μg/mL)
濃度(μg/cm2)
5
2
換気後
換気2時間後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
室内空気中濃度、殺虫剤からの距離2m地点
6
4
2
0
0
換気前
換気後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
5
濃度(μg/cm2)
換気2時間後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
5
濃度(μg/cm2)
濃度(μg/cm2)
5
換気後
4
天井
3
2
1
0
換気前
換気後
換気2時間後
※:エアゾールタイプの2銘柄は平均してグラフとした。
換気前
換気後
※ :床板は、5cm角に切り、部屋の中心から対角線上に0.5mと2mの2ヶ所
の床面に配置した。WPC加工の複合1種フローリング材を使用。
壁紙は5cm角に切り、部屋の中心から最も近い位置と遠い位置の壁の
高さ1.2mの位置に貼り付けた。ビニル壁紙を使用。
カーテンは5cm角に切り、窓ガラスの高さ1.2mの位置に貼り付けた。
青地カーテン(ポリエステル70%、アクリル30%)を使用。
水は、内径5cmの100mLビーカーに30mLの蒸留水を入れ、そこから
検出された殺虫成分が全て水に溶けていたものとして、単位容積
あたりの量として算出した。
室内空気中濃度は部屋の中心から対角線上に1mと2mの位置の室内空気
を採取した。室内空気中濃度のみ殺虫剤の散布を開始してから2時間閉
め切り、換気をする直前と、換気を30分間行いその直後の2回採取した。
天井は、部屋の中心から対角線上に1m地点の天井にスライドガラスを
貼り付けた。
図5 殺虫剤の殺虫成分残存量の時間的推移 その1
11
ピレスロイド系 以外の殺虫成分 (メトキサジアゾン、プロポクスル)
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
4
3
床板、殺虫剤からの距離0.5m地点
2
1
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
5
濃度(μg/cm2)
濃度(μg/cm2)
5
0
4
床板、殺虫剤からの距離2m地点
3
2
1
0
換気前
換気後
換気2時間後
換気前
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
4
壁紙、殺虫剤から近い壁
濃度(μg/cm2)
濃度(μg/cm2)
5
3
2
1
0
4
壁紙、殺虫剤から遠い壁
3
2
1
0
換気前
換気後
換気2時間後
換気前
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
4
カーテン
濃度(μg/mL)
濃度(μg/cm2)
換気2時間後
5
4
3
2
1
水
3
2
1
0
0
換気前
8
換気後
換気2時間後
換気前
4
換気2時間後
10
8
室内空気中濃度、殺虫剤からの距離1m地点
6
換気後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
濃度(μg/L)
10
濃度(μg/L)
換気後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
5
2
室内空気中濃度、殺虫剤からの距離2m地点
6
4
2
0
0
換気前
濃度(μg/cm2)
換気2時間後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
5
5
換気後
換気後
● くん煙 ▲ 加熱蒸散 ◆ エアゾール
4
天井
3
2
1
0
換気前
換気後
換気2時間後
※:エアゾールタイプの2銘柄は平均してグラフとした。
換気前
換気後
※ :床板は、5cm角に切り、部屋の中心から対角線上に0.5mと2mの2ヶ所
の床面に配置した。WPC加工の複合1種フローリング材を使用。
壁紙は5cm角に切り、部屋の中心から最も近い位置と遠い位置の壁の
高さ1.2mの位置に貼り付けた。ビニル壁紙を使用。
カーテンは5cm角に切り、窓ガラスの高さ1.2mの位置に貼り付けた。
青地カーテン(ポリエステル70%、アクリル30%)を使用。
水は、内径5cmの100mLビーカーに30mLの蒸留水を入れ、そこから
検出された殺虫成分が全て水に溶けていたものとして、単位容積
あたりの量として算出した。
室内空気中濃度は部屋の中心から対角線上に1mと2mの位置の室内空気
を採取した。室内空気中濃度のみ殺虫剤の散布を開始してから2時間閉
め切り、換気をする直前と、換気を30分間行いその直後の2回採取した。
天井は、部屋の中心から対角線上に1m地点の天井にスライドガラスを
貼り付けた。
図6 殺虫剤の殺虫成分残存量の時間的推移 その2
12
移動させるように記載があるが、例えば、ビーカー水に残存した殺虫成分量を、そのまま
の割合で鑑賞魚用の水槽に広げた場合を想定すると、観賞魚等に対しては極めて危険なレ
ベルの濃度に達する計算となる(表8)。そのため、添付文書の指示どおり、観賞魚等が
いる場合には、十分な注意をしたほうがよい。
表8
水槽に殺虫成分が溶けた場合の魚に対する影響の試算(2 銘柄のみ)
場所
単位
μg/mL
μg/L
魚毒性 LD50(ニジマス 96時間)
μg/L
評価
く
ん
煙
タ
イ
プ
タ
換気前
検体
イ
No.
メトキサジアゾン プ
エトフェンプロックス
プロポクスル
換気前
ペルメトリン
2
2.0
0.9
2000
900
2.5
>10000
危険域
許容範囲内
エ
ア
ゾ
ー
ビーカー水の単位容積あたりの残存量
タテ30cmヨコ60cm深さ30cmの水槽(容量54L)
に全て溶けたとしたときの濃度
タ
検体
イ
No.
プ
ル
タ
イ
プ
5
2.3
2.8
2300
2800
280.0
3.7
危険域
危険域
※条件設定:残存性の試験で使用したビーカーの水より検出された殺虫成分の量をそのままタテ30cmヨコ60cm深さ30cmの水槽にあてはめて試算した。
殺虫成分の異なる検体No.2及び5のみ試算した。水槽中の殺虫成分濃度(計算値)が魚毒性の数値を上回った場合を危険域と表記し、それ未満の場合許容範囲
と表記した。なお、LD50とは、表記の時間内に対象とした動物の半数が死亡した薬剤の量のこと。メトキサジアゾンのみコイの数値を記載している。
室内空気では、換気前の時点で、くん煙及び加熱蒸散タイプでは殺虫成分が検出された
が、エアゾールタイプではそれらに比べ少ないかほとんど検出されなかった。換気後には、
くん煙及び加熱蒸散タイプいずれも、室内空気より殺虫成分が検出されなくなったことか
ら、換気により室内空気の殺虫成分はほぼ取り除けるといえる。
天井に配置したスライドガラスからは、いずれのタイプでも殺虫成分は検出されず、天
井に残存する量は、他の位置に比べかなり少ないと考えられる。
今回テストした殺虫剤の残存性について、タイプ別の特徴を表 9 にまとめた。
表9
殺虫成分の室内の残存性について
タイプ
特徴
くん煙タイプ
室内空気中にとどまる量が多いこともあり、換気後に部屋に残存する量は3タイプの中で一番少
ない。天井を除く、部屋に置いた素材すべてより、殺虫成分が検出され、床板が最も多い。換
気により室内空気中の濃度は激減するが、その他の場所での量の変化は少ない。
加熱蒸散タイプ
換気後に部屋に残存する量は3タイプの中で中程度。部屋に置いた素材すべてより、殺虫成分が
検出され、床板が最も多い。換気により室内空気中の濃度は激減するが、その他の場所での量
の変化は少ない。
エアゾールタイプ
換気後に部屋に残存する量は3タイプ中最大だが、そのほとんどは床板に集中している。天井や
室内空気中からは殺虫成分がほとんど検出されず、壁紙への付着量も低めで、部屋の高いとこ
ろでは残存量は少ない。ただし、換気により室内の残存量が減ることはない。
(2)床には他の場所に比べ多くの殺虫成分が残存する可能性がある。換気を十分に行い、
気になる場合にはふき取り掃除などを行う
くん煙タイプの 1 銘柄、及び加熱蒸散タイプの 1 銘柄では、換気前の室内空気中からは
殺虫成分が検出されたが、エアゾールタイプの 2 銘柄ではくん煙タイプや加熱蒸散タイプ
に比べ少ないか検出されなかった(図5及び6参照)。また、換気後の室内空気から殺虫
成分が検出された銘柄はなかった。くん煙タイプや加熱蒸散タイプでは、散布後の換気は
室内の殺虫成分濃度を下げるには効果的であるといえる。
一方、床板から他の場所に比べ多くの殺虫成分が検出され、これは、換気後もほとんど
13
変わらなかった。そこで、床板を水拭きした場合にどの程度殺虫成分を減らすことができ
るかを調べた(表10)。その結果、床板の殺虫成分の量(合計)は、タイプによらず、
水拭きにより最大で 40%程度取り除くことができた。従って、水拭きだけでは殺虫成分を
完全に除去することは出来ないが、エアゾールタイプの場合、床に残存する殺虫成分の絶
対量が他のタイプに比べ多いので、散布後床板を水拭きすることで、室内の殺虫成分量を
減らすことに役立つといえる。
表10
床板を水拭きした後の殺虫成分量の残存率(%)
エアゾールタイプ
くん煙タイプ 加熱蒸散タイプ
場所
No.2
No.3
No.5
No.6
合計
合計
合計
合計
床板 0.5m
65
70
64
62
※:場所に付記されている数字は殺虫剤よりの距離を示す。単位面積あたりの床板に付着した殺虫
成分の重量がふき取りによって何%になったかを示す。なお、合計とは使用されていた殺虫成
分(2成分)の重量合計が何%になったかを示す。
5)製品の内容量について
(1)エアゾールタイプの内容量表示は実際の缶の容積を示しているものではない
エアゾールタイプの殺虫剤 4 銘柄のうち 3 銘柄には、内容量の表示があり、60∼100mL
であった。しかし、エアゾールタイプの 4 銘柄の容積を散布した後に缶(容器)の中に水
を入れ、その重量を測ることで調べたところ、その容量は 218∼226mL と 220mL 前後で
ほとんど差がなかった(表11)。
表11
エアゾール剤の缶の容量(1 パッケージあたり)
検体No.
5
6
表示されている内容量(mL)
100
60
缶の容量(mL:実測値:2回平均値)
218
内容量(g:重量実測値:3回平均値)
65.6
7
8
―
70
(46.5g)
(40g)
225
226
226
45.4
47.4
40.3
※:―は内容量(mL)の表示はなく、重量のみ表示されていた。
今回テストした雑品扱いの殺虫剤には、含量が多ければ毒物及び劇物取締法上は劇物扱
いとなる殺虫成分が使用されている。劇物になるか否かは、表示されている内容量に対す
る殺虫成分の量で判断されている。しかし、表示されている内容量はメーカーの申請した
値(容量)であり、缶の実際の容量とは全く異なっていた。従って、噴射剤として常温で
は揮発してしまう成分を含むエアゾールタイプでは、実際に商品に含まれている殺虫成分
の量が、劇物に相当するか否かを検証することができず、感覚的にも分かりにくい。
また、計量法及び薬事法(医薬品の場合)によれば、内容量の表示は、容量、重量のど
ちらでもよいことになっているが、濃度により劇物か否かが決まるため、客観的に評価で
きるよう、内容量については、重量も併記されたほうが分かりやすいと思われる。
14
6)手軽で簡単な商品か?
(1)簡単操作をうたう商品であるが、準備することは多く、手軽とは言い難い
パッケージに記載されている主な表示(19∼20 ページ
銘柄一覧(詳細)参照)では、
手軽に部屋全体の害虫を駆除できるようなうたい文句の目立つ商品であるが、添付文書等
の記載では、使用に際しては様々な注意点(例えば、ダニの温床となる布団や敷物類も覆
いをかけ、薬剤が行かないようにしなければならないなど)が挙げられている(21∼23 ペ
ージ
添付文書要約一覧参照)。今回テストした 8 銘柄では、事前に実施しなければなら
ない項目(移動したり、覆いをかけたりしなければならないと注意書きされているものの
数)が 21 から 39 項目(平均 30 項目)あった(24∼25 ページ
添付文書キーワード参照)。
一方、準備することの多さに対し、散布後の片付けについての記述は少なく(2 から 6
項目:平均 4 項目)、薬剤のかかった食器は洗う、布団は干すなどの記載しかない。今回
のテストで床部分に多くの殺虫成分が残存することが分かったが、そのことに関する対処
(殺虫成分が残っていることや、それをどのようにすれば減らせるか)が明記してあった
銘柄はなかった。加えて、煙もしくは霧状となって室内に展開される薬剤である都合上、
エアコンや照明(部屋の中央にあるもの)が殺虫成分に曝露する可能性は十分にあるが、
そのことに対する対処方法(覆いをかけるなど)が明記されていた銘柄もなかった。
また、換気時間に関しても具体的な数字が明記されている銘柄はなく、「じゅうぶんに」
などあいまいな記述しかなかった。
7)分かりにくい表示は問題あり
(1)殺虫成分に関する表示は、タイプ・銘柄によって異なる。雑品扱いの商品には表示
自体がない場合も
医薬品に分類されている銘柄では、殺虫成分名に関する表示は 6 銘柄全てにあり、殺虫
成分の量に関する記述は、くん煙タイプ及び加熱蒸散タイプでは、パーセントで表示され
ており、エアゾールタイプでは重量(グラム)で表示されていた(19∼20 ページ
対象銘
柄一覧(詳細)参照)。
一方、雑品に分類される 2 銘柄には、いずれも量に関する記述はなく、うち 1 銘柄は殺
虫成分名の明確な表示もなかった。今回殺虫成分の量を調べた結果、雑品扱いの商品には
殺虫成分の量が他銘柄に比べ 5 分の 1 と少ない銘柄もあり(表5参照)、事前に判断する
目安となる表示がないことは問題であろう。
(2)「部屋を汚さない」などの表示があるが、散布される殺虫成分の量は多く、誤解を
招きかねない
「煙が少ないから
20 ページ
お部屋を汚さない」などの表示が 8 銘柄中 3 銘柄に見られた(19∼
銘柄一覧(詳細)参照)。薬剤自体は散布された後は目で見ても分かりにくい
ため、表面上は汚れていないと感じさせる。しかし、散布される殺虫成分の種類や量を考
えると決して少ない量ではなく、残存する量も多い。また、「少ない」や「汚さない」と
15
いった表現を使用すると、部屋に散布される殺虫成分の量自体が少ないことをイメージさ
せる可能性があるが、表示のない銘柄と比べても散布される殺虫成分の量は変わらない(表
5参照)。さらに「お部屋を汚さない」とうたう銘柄であっても準備する事項が少ないわけ
ではなく(24∼25 ページ
添付文書キーワード参照)、あいまいで誤解を招きかねない表
現といえる。
また、特に床では殺虫成分の残存が多いことがわかったが、床や壁などに殺虫成分が室
内に残存する事に関して説明のある銘柄はなく、情報提供という点では不十分といわざる
を得ない。床の残存量の多さや、「バリア効果でとなりの害虫もよせつけない」という表
示のある銘柄もある(21∼23 ページ
添付文書要約一覧参照)ことから、殺虫成分が残存
することで、殺虫効果を狙っている商品ということも考えられるが、そうであれば、殺虫
成分が残存することや残存した際の安全性についても具体的な記述を加えるべきである。
8)どのような殺虫成分が使用されているのか?
(1)使用されている殺虫成分の人に対する毒性は調べられているが・・・
今回テストした銘柄に使用されている殺虫成分についてその性状を 26 ページの「テスト
対象とした殺虫剤に使用されている殺虫成分の種類及びその主な性状」にまとめた。
今回テストした銘柄に使用されている殺虫成分は、医薬品の場合は、製造の承認を受け
る際に動物実験によりその安全性が確認されている。これらの殺虫成分の ADI(1 日摂取
許容量:1 日量を体重 1kg あたりの重量で表す)は、0.02∼0.07mg/kg/日となっている。
ADI とは、一生涯摂りつづけても害のないとされる最大量の目安のことである。園芸用な
どに使用される農薬スミチオンの ADI が 0.005mg/kg/日、シロアリ駆除に使用されていた
クロルピリフォスの ADI が 0.01mg/kg/日なのに比べると、今回テストした銘柄に使用され
ていた殺虫成分の ADI はやや大きい。ADI より体重 50kg の人の許容量を算出すると、今
回使用されていた殺虫成分では、1 日あたり 1∼3.5mg となる。殺虫剤自体に使用されてい
る殺虫成分量が、表5より 0.36∼1.84gだったことを考えると、1 パッケージあたりに含
まれる殺虫成分量は ADI をはるかに超えている。また、図5より、室内で殺虫剤を散布し
て換気した後の床板(0.5m 地点)にはピレスロイド系の殺虫成分が平均でおよそ 2μg/cm2
残存していたことから、30cm 四方の床板内に体重 50kg の人の ADI とほぼ同じ程度の殺
虫成分が存在する計算になる。
さらに、ピレスロイド系の殺虫成分は魚などに強い毒性がある。また、ペルメトリンや
プロポクスルは「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する
法律」の第一種指定化学物質に指定されており、事業者が当該化学物質を一定量以上製造
する場合には、環境中に排出した量と、廃棄物として処理するために事業所の外へ移動さ
せた量とを自ら把握し、行政機関に年に1回届け出ることが義務付けられている。
ペルメトリンやプロポクスルなどの殺虫成分は、家庭内で使用されるものの、使用後に
掃除などをしないと殺虫成分は残存するというテスト結果より、家庭でも頻繁に使用する
場合には、殺虫成分が残存・蓄積する可能性があり、一回使い切りタイプの殺虫剤は、周
16
囲の環境に影響を与えかねない化学物質を使用した商品といえる。
また、雑品扱いの商品に使用されていたプロポクスルやエトフェンプロックスは、農薬
として広く利用されている。特にプロポクスルは、含量が多ければ毒物及び劇物取締法上
は劇物扱いとなる化学物質である。プロポクスルやエトフェンプロックスは、今回の対象
銘柄に使用されていた殺虫成分の中では ADI が比較的小さことをあわせて考えると、人体
や環境に及ぼす影響は、医薬品と雑品扱いの商品に使用されている殺虫成分とで差はない
といえる。
一回使い切りタイプの殺虫剤は、家庭内にあるものとしては、比較的大量の化学物質を
室内の広範囲に放出するため、使用や廃棄の際の取扱いには充分な注意が必要である。
6.消費者へのアドバイス
1)敏感な人や残存が気になる人は頻繁に使用することは避けよう
一回使い切りタイプの殺虫剤は、一回の使用で、スプレー式殺虫剤 1 本分を一度に散布
するくらいの量の殺虫成分を散布し、使用後に換気をすることで室内空気中の殺虫成分は
取り除けるが、床板や壁紙などに残存している殺虫成分は取り除けないことがわかった。
また、エアゾールタイプの殺虫剤は床板への残存量が他のタイプに比べ多い。アレルギー
体質など敏感な人や残存が気になる人は頻繁に使用することは避けたほうがよい。
2)注意事項を守り使用すること。残存量を減らすためには使用後は換気以外に掃除も
表示のうたい文句などから手軽に使用されるかもしれないが、添付文書等に記載されて
いる事前の準備は煩雑で手軽とは言い難い商品である。ただし、添付文書によらず、殺虫
剤の付着を避けるための物品の移動や、カバーをする等の準備を怠ると、多くの殺虫成分
が付着し、残存したままとなる可能性がある。また、添付文書を熟読して内容を守って使
用したとしても、室内の床や壁に殺虫成分が残存するが、使用後にふき取り掃除などを実
施するとこれらを減らすことができる。
3)医薬品・雑品扱いの商品ともに取扱いには十分な注意を
表示や規制の上では医薬品と雑品扱いの商品とに分かれている商品であり、使用されて
いる殺虫成分が異なっている場合はあるが、環境や人体への影響から考えると同程度の殺
虫成分が使用されている。一回使い切りタイプの殺虫剤は、大量の化学物質を室内の広範
囲に散布する商品であり、取扱いには細心の注意をはらうべきである。
7.業界への要望
1)今回のテスト結果より、一回使い切りタイプの殺虫剤を使用すると、室内に多くの殺
虫成分が残存し、換気では、床板や壁紙に付着した殺虫成分の量は減らせないことが分か
った。とりわけ、エアゾールタイプの場合、床板への残存量は多く、中には分布にばらつ
17
きが目立ち部分的に高濃度の殺虫剤が残存する可能性のある銘柄もあった。しかし、添付
文書などには殺虫成分が室内に残存することに関する記述が少なく、消費者に対して使用
後の環境に対する十分な説明がなされているとは言い難い。もし、殺虫剤を使用後に殺虫
成分を残留させることで効果を狙っている商品であるならば、その旨を消費者にも分かる
ように明記すべきである。
また、PIO-NET には、このタイプの殺虫剤の使用による皮膚障害や呼吸器障害の危害情
報が寄せられている。医薬品としての承認を受けた商品であっても、化学物質に対して敏
感な人への配慮として、室内の残存量を減らす具体的な方法(例えば、床の掃除方法など)
を提示した注意文の明記や殺虫剤自体の改良による残存量の低下の実現を望む。
2)パッケージの表示などには、手軽に様々なものに使用できることをうたうものが目立
つ。また、添付文書の記述において、準備する事項の多さに比べ、使用後の処理(掃除な
ど)に関する注意事項は少なかった。化学物質を室内に散布する商品であり、使用前もさ
ることながら、使用後の処理に対してもっと配慮すべき商品で、取扱いには細心の注意を
必要とする。パッケージ上に手軽さだけを強調するような表示は控えてほしい。
3)表示や規制の上では医薬品と雑品扱いの商品に分かれているが、使用している殺虫成
分は、安全性等において両者に違いは認められない。しかし、雑品扱いの商品には殺虫成
分の種類や量に関しての明確な記述がない銘柄もみられた。商品選択の際の目安となるよ
う殺虫成分の種類や量に関しては明確に記載してほしい。
8.行政への要望
1)一回使い切りタイプの殺虫剤は、表示や規制の上では医薬品と雑品扱いの商品に分か
れている商品であるが、薬局・薬店などでは同じ場所で販売されているところもあり、店
頭での取扱いに違いはないようである。また、雑品扱いの商品の中にも農薬として使用さ
れているような殺虫成分が入っている。このような実態から医薬品と雑品扱いの商品の区
別は、消費者にとっては分かりにくいものとなっている。従って、消費者が安全に使用で
きるよう、雑品扱いの商品に対しても、医薬品と同様に規格化する等、何らかの規制を行
ってほしい。
18
○一回使い切りタイプの殺虫剤対象銘柄一覧(詳細)
タ 検
イ 体
プ No.
く
ん
煙
タ
イ
プ
銘柄名
製造者
または
販売者
分類
1
キンチョウ
ジェット煙
タイプ
大日本
(販売名:キ 除虫菊㈱
ンチョウ
ジェットB)
2
バルサン
(販売名:
バルサン・ 中外製薬㈱ 医薬品
SPジェッ
ト)
効能及び使用量
12g
ゴキブリ、イエダニ、ノミ、ト
コジラミ(ナンキンムシ)、屋
内塵性ダニ類、ハエ成虫、蚊成
虫の駆除(6∼8畳)
25g
ゴキブリ、ノミ、イエダニ、ト
コジラミ(ナンキンムシ)、屋
内塵性ダニ類の駆除(6∼8畳)
ハエ成虫、蚊成虫の駆除(12∼
24畳)
10g
ゴキブリ、屋内塵性ダニ類、イ
エダニ、ノミ、ナンキンムシの
駆除(6∼8畳)ハエ成虫、蚊成
虫の駆除(12∼24畳)
3
アース
レッドW
4
水ではじめ
るバルサン
ゴキブリ、ノミ、イエダニ、ト
12.5
コジラミ(ナンキンムシ)、屋
(販売名: 中外製薬㈱ 医薬品 12.5g 内塵性ダニ類の駆除(6∼8畳)
水ではじめ
ハエ成虫、蚊成虫の駆除(12∼
るバルサ
24畳)
ン)
5
ヤスデ、ダンゴムシ、ワラジム
シ、カメムシ、クモ、ムカデ、
ゲジゲジ、シミ、ガ、ユスリ
100mL カ、アリ、チャタテムシ、ハチ
(シバンムシ、アリガタバチ、
カツオブシムシ:添付文書のみ
に記載)(9∼12畳)
加
熱
蒸
散
タ
イ
プ
虫コロリノ
ンスモーク
霧タイプ
アース
製薬㈱
医薬品
内容
量
アース
製薬㈱
医薬品
雑品※
燃焼剤、噴
射ガス等
有効成分
(殺虫成分)
記載なし
フェノトリン 8.3%
メトキサジアゾン 6.7%
記載なし
記載なし
記載なし
メトキサジアゾン 3%
ペルメトリン 4%
ペルメトリン 10.0%
メトキサジアゾン 8.0%
メトキサジアゾン 6%
ペルメトリン 8%
高圧ガス: エトフェンプロックス
DME
プロポクスル
メーカー
希望小売
価格
(円)
パッケージに記載されている主な表示
(○は添付文書表面より)
使用上の注意(パッケージに記載されているもののみ)
※斜体は文字の色や大きさが変えられていて強調されていた部分
使用方法
700
*すみずみまで届く有効成分!
*ゴキブリ・ダニ・ノミ用
胴巻きシュリンクのミシン上を破ってキャップを
○くん煙途中で部屋に入らないでください。 ●点火の際マッチヘッ はずしてください。キャップの始動用スリ板で
ドを強くこすりすぎないように注意してください。
マッチヘッドをこすって、部屋を出てください。
あとは自動的にくん煙します。
730
*お部屋の隠れたゴキブリ・ノミ・ダニを退治
*フタを取ってこするだけ
*お部屋を汚さない
①フタをとって②内側のシールを取り除いて③フ
タの始動用スリ板部分で容器中央の丸いヘッドを
●使用法、使用量を守ってお使いください。 ●小児の手の届かない こすると、数秒後に煙が出はじめ、その後勢いよ
涼しい所に保管してください。
く約20∼30秒間煙が出ます。④煙が出始めた
ら、部屋の外に出て2∼3時間そのまま部屋を閉
め切ってください。
700
*煙が少ないから お部屋を汚さない
ニオイが残らない
*お部屋の総合害虫駆除
*台所や居室に
*水を使うから 少ない煙でよく効く!
お部屋を汚さない!
(容器には特に記載はなかった)
700
*四角い容器で缶を置きやすい
*煙もニオイも少ない、お部屋を汚さない
*強い墳出力でスミズミまでよく効く
*水につけるだけの簡単始動
*お部屋を汚さない
*ゴキブリ・ノミ・ダニ
①水量:約23mL 容器の黒破線まで水を入れ
る。②容器に金属缶を入れてリング状のフタをは
●使用に際しては、説明文書をよくお読みください。 ●湿気をさ
める。③約30秒後に煙が出はじめます。④煙が
け、小児の手の届かない涼しい所に保管してください。 ●水を入れ
出てから2∼3時間またはそれ以上部屋を閉め
過ぎないようにご注意ください。
切ってください。(ハエ、蚊には30∼60分間また
はそれ以上)
*足で踏んで簡単始動!
*部屋ごと霧で殺虫!
1080 *適用害虫(クモ、ムカデ、シミ、ハチ、ユスリ
カ、アリ、ゲジゲジ、ガ、チャタデムシ)
○お家の不快な害虫まるごと退治
①黒破線まで水を入れる。②容器に缶を入れリン
グをはめる。
火気と高温に注意 高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危
険なため、下記の注意を守ること。 1.炎や火気の近くで使用し
ないこと。 2.火気を使用している室内で大量に使用しないこ
(容器には記載なし)
と。 3.高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる
所や火気等の近くなど温度が40度以上となる所に置かないこと。
4.火の中に入れないこと。 5.使い切って捨てること。
本剤の使用開始後2∼3時間は入室を避ける。
6
キンチョウ
ジェット霧
タイプ
大日本
(販売名:キ
除虫菊㈱
ンチョウ
ジェット霧
タイプA)
医薬品
屋内塵性ダニ類、イエダニ、ゴ
キブリ、ノミ、トコジラミ(ナ
60mL
ンキンムシ)(6∼8畳)ハエ成
虫、蚊成虫(12∼24畳)
1缶(60ml)
高圧ガス:
メトキサジアゾン 0.75g
DME、窒素
ペルメトリン 1.0g
730
*ゴキブリ・ノミ・ダニ用
*赤いボタンを押してから約10∼20秒後に噴
射が開始するセルフタイマー方式を採用。噴射剤
が直接顔や手にかかる心配がありません。
*薬剤が部屋全体に広がりかくれた害虫も駆除し
ます。
*熱や煙を出さない霧タイプ
*火や水を使用せず、簡単殺虫
○ボタンを押してから約10秒∼20秒後に噴射
が始まるセルフタイマー方式
730
*強いV字噴射だから冷蔵庫の裏やカーペットに
潜む害虫を退治!
*しつこい、しぶといゴキブリにも効く!
*簡単操作部屋ごと霧で殺虫
*ゴキブリ・ダニ・ノミ
*いやなニオイも残らない
*お部屋を1∼2時間閉め切るだけ
*簡単操作 ボタンを押すだけ
750
*あらゆる不快な害虫に
*殺虫・除菌・消臭
*ボタンを押すだけ
*無香料・無臭性
*ベタつかず、イヤなニオイがしない
*ボタンを押すだけで部屋全体の害虫を駆除しま
す。
*天然除菌剤、天然消臭剤配合
*ベタつかず、いやなニオイが残りません。
ー
エ
ア
ゾ
ル
タ
イ
プ
7
8
霧の
バルサン
ゴキブリ、ノミ、屋内塵性ダニ
(販売名: 中外製薬㈱ 医薬品 46.5g 類、イエダニ、トコジラミ(ナ
霧のバルサ
ンキンムシ)の駆除(6∼10畳)
ン)
フマキラー
フマキラー
お部屋まと
㈱
めて
雑品
部屋と畳の不快な害虫(アリ、
70mL クモ、ムカデ、ユスリカ、チョ
40g ウバエなど)の駆除、除菌及び
消臭(6∼12畳)
※:生活害虫防除剤協議会 登録 のマークあり
46.5g中
高圧ガス:
メトキサジアゾン 0.75g
DME
ペルメトリン 1g
ピレスロイド系殺虫剤
高圧ガス: 緑茶抽出物
LPガス
グレープフルーツ種子抽
出物
〈保管・廃棄上の注意〉●小児の手のとどかない場所に保管してくだ
さい。●直射日光の当たる所、夏場の車内、ファンヒーターなどの
暖房器具や加熱源の周囲は温度が上がり破裂する危険があるので置
かないでください。●捨てる際には、使いきったことを確認してか
ら燃えないゴミとして捨ててください。
火気と高温に注意 高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危
キャップの内側の説明書をよく読んで、正しくお
使いください。
①部屋を密閉し、本剤を中央に置く。②カチッと
音がするまで押し下げ、部屋を出る。③約10∼
険なため、下記の注意を守ること。 ①炎や火気の近くで使用しな
20秒後、噴射開始。
いこと。 ②火気を使用している室内で大量に使用しないこと。
③高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当る所や火気等の
近くなど温度が40度以上となるところに置かないこと。 ④火の中
に入れないこと。 ⑤使い切って捨てること。
〔使用上の注意〕●本剤はガス警報器に反応することがあるので、添付説明書の
使用上の注意をよく読んでから使うこと。●小児の手の届かない涼しい所に保管
すること●缶が錆びてガス漏れの原因となるので水回りや湿気の多い場所に置か
ないこと。●暖房器具(ファンヒーターなど)の周囲と高温になる場所では、温
度が上がり破裂する危険があるので置かないこと。●捨てる際に、火気のない戸
外でボタンを押してガスが抜けていることを確認すること。
(容器には記載なし)
火気と高温に注意 高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危険なため、下
記の注意を守ること。 ①炎や火気の近くで使用しないこと。 ②火気を使
用している室内で大量に使用しないこと。 ③高温にすると破裂の危険がある
ため、直射日光の当たる所や火気等の近くなど温度が40度以上となる所に置かな
いこと。 ④火の中に入れないこと。 ⑤使い切って捨てること。
<保管・廃棄上の注意>●飲食物、食器などと区別し、子供の手の届か
ない場所に保管する。●水回りや湿気の多い場所に置かない。●暖
房器具(ファンヒーター等)の周囲は、温度が上がり破裂する危険
があるので置かない。 ●使い切ったことを確認し、ボタンはプラス
チックごみ、容器は空缶として捨てる。
火気と高温に注意 高圧ガスを使用した可燃性の製品であり、危
険なため、下記の注意を守ること。 ①炎や火気の近くで使用しな
いこと。 ②火気を使用している室内で大量に使用しないこと。
③高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所や火気等
の近くなど温度が40度以上となる所に置かないこと。 ④火の中に
入れないこと。 ⑤使い切って捨てること。
①本品を部屋の入口に置き、噴射方向を示す矢印
を部屋の中央に向けて ください。②ボタンを押す
と同時に斜め上方に薬剤(霧)が噴射し始めます。
固定される位置までボタンを押してください。噴
射開始後、直ちに退室してください。(約20秒で
全量噴射します。)③本品を噴射した後、30分間部
屋を閉め切った状態 にしてください。この間、部
屋に入ることはさけてください。
(平成13年10月現在)
19―20
○一回使い切りタイプの殺虫剤 添付文書要約一覧(その1)
タ
イ 検体No.
プ
1
分類
有効成分
事前の準備
使用方法
(殺虫成分)
フェノトリン 8.3%
・部屋の窓、換気口などを閉め、押し入れ、戸棚、引出し ①部屋のほぼ中央に本品をそのまま置く
メトキサジアゾン 6.7% など害虫のかくれ場所になるところを開放する
②フタを取り、フタの始動用スリ板(茶色)で容器中
央の丸いマッチヘッドをこすると、数秒後にゆっく
りと煙が出始め、その後勢いよく約30秒間煙
が出る
③発煙を確かめた後、部屋の外へ出て2∼3時
間以上そのまま閉め切る
医薬品
く
ん
煙
タ
イ
プ
6
ー
ル
タ
イ
プ
7
8
強調された表示
①プラスチック容器の中のアルミ袋を開け、缶をその
まま取り出す(缶の天面の赤いシールは、はが
さない)
②水をプラスチック容器の黒破線まで入れる(入れ
すぎるとじゅうぶんに蒸散しない)
③水を入れたプラスチック容器を部屋の中央に置
き、缶の赤いシール面を上にしてリング状の蓋をす
る。1∼2分で蒸散が始まる(注意)セット後は缶
が熱くなるので触れない。缶は30分でさめ
る。マッチなどの火気は使用しない。
④缶をセットしたら部屋の外に出て戸を閉め切
る。蒸散開始後約2時間またはそれ以上、その
まま閉め切る(ハエ、蚊には約30分またはそれ以
上)*蒸散は約10分
ゴキブリ、屋内塵性
ダニ類、イエダニ、ノミ、
ナンキンムシ、ハエ成虫、
蚊成虫
・万一身体に異常が起きた場合は、直ちに本
品がピレスロイド系殺虫剤とオキサジアゾール系殺虫
剤の混合剤であることを医師に告げて、診療
を受ける
記載なし
①部屋の窓、換気口などを閉め、害虫のかくれ場所にな
る戸棚、引出し、押入れなどはできるだけ開放する
②飲食物、食器、小児のおもちゃ、衣類、寝具、はく製、毛
皮、貴金属類、仏壇仏具、美術品、楽器、光学機器などは
直接煙が触れないように収納するか、ビニールシートや新
聞紙でカバーするか、換気するまで部屋の外に出す
③ペット類や観賞魚、鉢植え植物は換気するまで部屋の
外に出す
④パソコン、ワープロ、オーディオ製品、コピー機などにはカバーをか
け、テープ、ディスクなどは専用ケースに収納する。大型コンピュー
ターのある所では、使用しない
⑤火災報知機のタイプを確認し、煙を感知するタイプの場
合にはポリ袋などでおおいをし、換気後は取り除く
①プラスチック容器の中のアルミ袋を開け、金属缶を
そのまま取り出す
②水をプラスチック容器の黒破線まで入れる(入れ
過ぎると効果に影響を与えることがある)
③水を入れたプラスチック容器を部屋のほぼ中央
に置き、金属缶の上下を確認して水に浸し、リン
グ状の蓋をする。約30秒で煙が出はじめる
(注意)セット後は金属缶が熱くなるので触れな
い。缶は約30分でさめる
④金属缶をセットしたら部屋の外に出て戸を閉
め切る。煙が出てからゴキブリ、イエダニ、屋内塵
性ダニ類などの害虫の駆除には約2∼3時間ま
たはそれ以上、ハエ、蚊には約30分またはそれ以
上そのまま閉め切る*くん煙は約8分
ゴキブリ、ノミ、イエダ
ニ、トコジラミ(ナンキンム
シ)、屋内塵性ダニ
類、ハエ成虫、蚊成
虫
・煙を吸って万一身体に異常を感じたとき ・食器などに直接煙がか
は、直ちに本品がオキサジアゾール系及びピレスロイド かった場合は水でよく洗
系殺虫剤の混合剤であることを医師に告げ う
診療を受ける
・煙もニオイも少ない、お ・(守らないと副作用・事故が起こりやすくなりま
部屋を汚さない
す)
・強い噴出力でスミズミま
で効く
・水うにつけるだけの簡単
始動
①部屋を閉めきり、戸棚、引出し、押し入れなど害虫の
かくれ場所になる所を開放する
②ペット、観賞魚、観賞植物は必ず部屋の外に出す。ま
た、観賞魚、観賞植物は1日持ち込まない
③パソコン、ワープロ、ゲーム機器、オーディオ・ビデオ製品などの精
密機器にはカバーをかけ、テープ、ディスクなどはケースに収納
する
雑品
④飲食物、食器、子供のおもちゃ、飼料、衣類、透明なプラ
スチック製品(照明器具など)、美術品、仏壇仏具などは直接
薬剤がかからないようにポリ袋に入れるか、新聞紙で覆
う
⑤ガス漏れ警報装置の電源をはずし、ガス湯沸器や内釜
式浴槽の種火、ヒーターなどの火元がないことを必ず確認
する
(1缶60mL)中
①ガス警報器は電源からプラグを抜き、火災報知器(煙感
メトキサジアゾン 0.75g 知型)はビニール袋等などで覆う(噴射剤に反応する場合
ペルメトリン 1.0g
がある)
②本剤は可燃性ガスを使用している。湯沸器の種火や
ヒーター等の暖房器具は必ず消しガスの元栓を締める
③窓・換気扇等を閉めできるだけ部屋を密閉する
④害虫がかくれていそうな場所(戸棚・引出し・押入等)
医薬品
は開放する
⑤観賞魚、ペット類、観賞植物、飲食物、食器、おもちゃ、飼
料、衣類等はあらかじめ部屋の外へ出す
⑥家電製品(テレビ、オーディオ機器等)、精密機器(ワープロ、パソ
コン等)は、薬剤が直接かからない様にビニール袋等でカバー
する
①本品を部屋の中央に置く。ペダルは必ずつ
ま先で踏む。缶底の底に塗ってある透明樹脂
はすべり止めなのではがさない
②カチッと音がして固定されるまでかかとを浮
かし足の指で真上からゆっくりとペダルを踏
むか手で押して作動させる。薬剤が霧状に
なって噴射しはじめるので直ちに部屋から出
る。噴射時間は室温によって変わりますが30
∼40秒程度
③本品を噴射した後、1∼2時間は部屋を閉め
切った状態にする。またこの間、入室するこ
とは避ける
ヤスデ、ダンゴムシ、ワラ
ジムシ、カメムシ、クモ、ムカ
デ、ゲジゲジ、シミ、
ガ、ユスリカ、アリ、チャタテ
ムシ、ハチ、シバンムシ、アリ
ガタバチ、カツオブシムシ
・万一身体に異常が起きた場合は、直ちに本 ・薬剤が食器などにか
品がピレスロイド系殺虫剤(エトフェンプロックス)とカーバ かった場合は水でよく洗
メイト系殺虫剤(プロポクスル)の混合剤であること う
を医師に告げて、診療を受ける
・薬剤が皮膚についた場合は石けんと水で
よく洗う
・目に入った場合は直ちに水で洗い流す
・簡単・ペダルを踏むだけ、ミ
クロの霧が部屋のすみずみま
で行き渡る
・クモ、ムカデ、シミ、カメムシ、ゲジゲ
ジ等家にいる不快な害虫を
丸ごと退治
・バリア効果でとなりの害虫
も寄せつけない
・煙も熱も出ず、いやなニ
オイも残さない
●ガス漏れ警報器には特に感度の高いものがあ
り、噴射ガスに反応することがありますので、電源
からプラグをはずしてください。使用後は必ず元の
ようにプラグを電源に入れてください。
●火災報知器(煙を感知するタイプ)が作動するこ
とがあります。一時的にポリ袋などで覆いをして使
用してください。その際、火気の管理には十分注
意し、処理後は必ず覆いを取り除いてください。
・ペダルは必ずかかとを浮かし、足の指で踏むか、
手で押してください。
・ ご注意:移動できない水槽や大型コンピューター お家の不快な害虫まるごと 30∼40秒
退治!
程度
のある部屋では使用しないでください。
・ ガス漏れ警報装置の電源をはずしてください。
・ペダルは必ずつま先で踏んでください。
1∼2時間
じゅうぶんに お客様窓口
03-3294-6456
①本剤を必ず立てた状態で部屋の中央に置く
②キャップをとり真中の赤いボタンを「カチッ」と音が
するまで押し下げると作動を開始するが噴射
が始まるまでに約10∼20秒の時間がある。そ
の間に部屋の外に出る
③使用開始後2∼3時間は部屋を閉め切ったま
まにする。その間は部屋に入らない
屋内塵性ダニ類、イ
エダニ、ゴキブリ、ノミ、
トコジラミ(ナンキンムシ)、
ハエ成虫、蚊成虫
・万一身体に異常を来たした場合は、直ちに
本剤がオキサジアゾール系殺虫剤とピレスロイド系殺
虫剤の配合剤であることを医師に告げ診療
を受ける
・薬剤が皮膚についた時は石けん水でよく
洗う
・目に入った場合は直ちに水でよく洗い流
す
・赤いボタンを押してから約
10∼20秒後に噴射が開始す
るセルフタイマー方式を採用。噴
射剤が直接顔や手にかかる
心配がありません
・薬剤が部屋全体に広が
り、かくれた害虫も駆除す
る
・熱や煙を出さない霧タイプ
・火や水を使用せず、簡単
殺虫
●赤いボタンを押してから約10∼20秒後に噴射が ボタンを押してから約10∼20 約30秒間
開始するセルフタイマー方式を採用。噴射剤が直接 秒後に噴射が始まるセルフタイ
顔や手にかかる心配がありません。
マー方式
・窓、換気扇を閉め、できるだけ部屋を密閉し
燃えないゴミとして捨ててください。
・直射日光の当たる所、夏場の車内、ファンヒーター てください。
などの暖房器具や加熱源の周囲は温度が上が ・害虫がかくれていそうな場所(戸棚・引出
り破裂する危険があるので置かないでください。 し・押入等)は開放してください。
・約10∼20秒後、噴射開始。
・真ん中の赤いボタンを「カチッ}音のするまで押
し下げると作動は開始しますが噴射が始まる
までに約10∼20秒の時間があります。その間
に部屋の外に出てください。
2∼3時間
十分
(1缶46.5g中)
①部屋の窓、換気口等を閉めできるだけ部屋を密閉す
メトキサジアゾン 0.75g る*本剤が直接プラスチック製品にかからぬよう新聞紙等で
ペルメトリン 1g
覆う*本剤は可燃性ガスを使用しているのでガス湯沸器
や内釜式浴槽の種火やヒーター等は必ず消しガスの元栓は
閉める②戸棚、引出し、押入れ等の害虫のかくれ場所は
医薬品
できるだけ開放する*ガス警報器は電源からプラグをは
ずす*ペット、観賞魚、植物は部屋の外に出す
①本剤を部屋のほぼ床面中央に置き、ボタンを
指でカチッと音がして固定される位置まで押し
込むと同時に上方へ薬剤(霧)が噴射し始める
ので直ちに退室する*容器を横倒しに置いた
り手に持って使用しない
②本剤噴射後、1∼2時間またはそれ以上部屋
を閉め切った状態にする。この間部屋に入る
ことは避ける
ゴキブリ、ノミ、屋内
塵性ダニ類、イエダ
ニ、トコジラミ(ナンキンム
シ)
・万一身体に異常を感じたときは、直ちに本 ・食器等に直接薬剤がか
剤がオキサジアゾール系殺虫剤とピレスロイド系殺虫 かった場合は水でよく洗
剤の混合剤であることを医師に告げ診療を い流す
受ける
・皮膚に対しして弱い刺激性があるので薬
剤が皮膚についた場合は石けんと水で充分
に洗う
・目に入った場合は直ちに水でよく洗い流
す
1.ボタンを押すだけ、ミクロの ・(守らないと副作用・事故が起こりやすくなる)
霧がお部屋全体に広がる
2.1∼2時間部屋を閉め切る
だけで、かくれた害虫も駆
除
3.煙も熱も出ず、いやなニ
オイも残らない
特になし
・身体に異常を感じた時は、直ちに本剤の有 記載なし
効成分を告げて診療を受ける
・薬剤(霧)が目に入った場合は、直ちに水
で充分洗い流す
・薬剤(霧)が皮膚についた場合は、せっけん
で充分洗う
記載なし
火気と高温に注意
約20秒
・湯沸かし器の種火やヒーターなどを消して
・ガス警報器や火災検知器は、ポリ袋などで、薬 ご使用前に必ずお読みださ
剤(霧)が入らないようにおおってください。
い。
・噴射方向を示す矢印を部屋の中央に向けて
・ボタンを押すと同時に斜め上方に薬剤(霧)が噴
射し始めます。
・30分間部屋を閉め切った状態 にして
医薬品
医薬品
医薬品
雑品
ピレスロイド系殺虫剤 ①湯沸器の種火やヒーターなどを消して、できるだけ部屋
を密閉し押入れ、戸棚などを開放する
②ガス警報器や火災検知器はポリ袋などで薬剤(霧)が入
らないようにおおう
③飲食物、食器、おもちゃ、衣類などは他の場所に移す
か新聞紙などで全体をおおう。ペット、観賞魚などは必
ず部屋の外に出す。プラスチック製品、壁,家具、仏壇などは
薬剤(霧)が直接かからないように2m以上離すか新聞紙
などで全体をおおう。美術品、オーディオ機器、パソコン、ピアノ
などはカバーをかける
①本剤を部屋の入口に置き噴射方向を示す矢 記載なし
印を部屋の中央に向ける
②ボタンを押すと同時に斜め上方に薬剤(霧)
が噴射し始める。固定される位置までボタンを
押す。噴射開始後直ちに退室する(約20秒で
全量噴射)
③本剤を噴射した後、30分間部屋を締め切っ
た状態にする。この間部屋に入ることは避け
る
※:添付文書より抜粋し表としてまとめた。その際文章の一部を要約した。なお、斜体字は文字の色や大きさが変えられていて強調されていた部分。
・食器などに直接薬剤が
かかった場合は水洗いす
る
・衣類やふとんに薬剤が
かかった場合はブラッシング
か天日干しを行う
・食器などに薬剤がか
かったときは水でよく洗
う
・衣類・寝具に薬剤がか
かった場合は天日干しす
るかブラッシングをする
・飲食物、食器、子供のおもちゃ、飼料 などに薬
剤がかからないよう
・観賞魚や小鳥などのペット類、観賞植物 は部屋
の外に
・火災報知器(煙を感知するタイプ)及びガス警報
器(微粒子感知タイプ) が作動することが・・
・はがね製品、銅やシンチュウ製 のものは変色する
ことが・・
・美術品、仏壇仏具 な ども薬剤がかからない
ように・・
・パソコン、ワープロ、ゲーム機器、オーディオ・ビデオ製品 な
どの精密機器にはカバーを・・・テープ、ディスク な
どは箱に収納して・・(大型コンピュータ の ある部
屋では使用しないで・)
・はく製、毛皮、和服(金糸、銀糸の入ったもの)
・ペット類や観賞魚、鉢植え植物は、部屋の外に
出してください。
・精密機器(パソコン、ワープロ、オーディオ製品、ゲーム機
など)にはカバーをかけ、磁気テープ、CD、MD、フロッ
ピーディスクなどは専用ケースに収納すること。大型コ
ンピューターのある所では、使用しないでください。
・約20∼30秒間煙が出ます。
・*強くこすりすぎるとヘッドの破損や飛散の原因と
なるので注意すること。
・ゴキブリ、ノミ、屋内塵性ダニ類などの害虫の駆除に
は2∼3時間
その他目立つ表示
・強い噴出力でスミズミま ・(守らないと副作用・事故が起こりやすくなる)
で効く
・フタを取ってこするだけ
の簡単始動
エトフェンプロックス
プロポクスル
エ
ア
ゾ
「使用上の注意」で強調された表示・文字
・煙を吸って万一身体に異常を感じたとき 記載なし
は、直ちに本品がオキサジアゾール系殺虫剤とピレス
ロイド系殺虫剤の混合剤であることを医師に
告げ診療を受ける
メトキサジアゾン 6%
ペルメトリン 8%
5
特長
ゴキブリ、ノミ、イエダ
ニ、トコジラミ(ナンキンム
シ)、屋内塵性ダニ
類、ハエ成虫、蚊成
虫
加
熱
蒸
散
タ
イ
プ
4
ものに対する影響・対処法
①部屋のほぼ床面中央に本品を置き、内側の
シールを完全に取り除く
②フタの始動用スリ板部分で容器中央の丸いヘッド
をこすると、数秒後に煙が出始め、その後勢い
よく約20∼30秒間煙が出る*強くこすり過ぎ
るとヘッドの破損や飛散の原因となることがあ
る*マッチ、ライター、水は使用しない
③煙が出始めたら部屋の外に出て、ゴキブリ、ノ
ミ、屋内塵性ダニ類などの駆除には2∼3時間、ハエ
や蚊では30∼60分間そのまま部屋を閉め切る
ペルメトリン
(ピレスロイド系)
10.0%
メトキサジアゾン
(オキサジアゾール系)
8.0%
3
身体への影響・対処法
①部屋の窓、換気口等を閉め、害虫の隠れ場所となる戸
棚、引き出し、押入れなどはできるだけ開放する
②食品、食器、おもちゃ、寝具、衣類、貴金属、美術品、楽
器、光学機器などは直接煙が触れないように収納する
か、ビニールシートや新聞紙でカバーする、あるいは部屋の
外に出す
③ペット類や観賞魚、鉢植え植物は部屋の外に出す
④精密機器(パソコン、ワープロ、オーディオ製品、ゲーム機など)に
はカバーをかけ、磁気テープ、CD、MD、フロッピーディスクなどは専
用ケースに収納する。大型コンピューターのある所では、使用し
ない
⑤くん煙中は「バルサンしてます」のはり紙をする
①部屋を閉めきり、戸棚、引出し、押し入れなど害虫の
かくれ場所になる所を開放する
②ペット、観賞魚、観賞植物は部屋の外に出し、なるべく
離して置く。また、観賞魚、観賞植物は1日持ち込まな
い
③パソコン、ワープロ、ゲーム機器、オーディオ・ビデオ製品などの精
密機器にはカバーをし、テープ、ディスクなどは箱に収納する
④飲食物、食器、子供のおもちゃ、飼料、衣類、美術品、仏
壇仏具などは直接薬剤がかからないようにポリ袋に入
れるか、新聞紙で覆う
⑤煙感知型の火災報知器及び微粒子感知のガス警報器
はポリ袋などで覆いをし、直接薬剤がかからないように
する
注意:移動できない水槽、大型コンピュータのある部屋では
使用しない
メトキサジアゾン 3%
ペルメトリン 4%
2
煙・霧の
部屋を締め切 使用後の換気
問い合わせ先
出ている
る目安時間 時間の目安
時間
2∼3時間以上 十分に
消費者相談室
ゴキブリ、イエダニ、ノ ・万一、体に異常を感じたときは、直ちに本 ・食器などに直接煙がか 1.においが残らない
・煙を吸い込まないように注意してください。 ・ ・部屋の窓、換気口などを閉め、押し入れ、戸棚、 ■必ず使用前によくお読み 約30秒
容器上部は熱くなるので直接触れないようにして 引出しなど害虫のかくれ場所になるところを開放 になり、内容をご理解のうえ、
06-6441-0451
ミ、トコジラミ(ナンキンム 品がピレスロイド系殺虫剤とオキサジアゾール系殺虫 かった場合は水でよく洗 2.安心の二重容器設計
お使いください。
シ)、屋内塵性ダニ 剤の混合剤であることを告げて診療を受け う
3.煙立ちが早く、すみずみ ください。 ・食品、食器、小児のおもちゃ、ペッ してください。
■この説明書は手近なとこ
トの飼料 などに煙かからないように ・大 ・2∼3時間以上そのまま閉め切ってください。
類、ハエ成虫、蚊成 る
・衣類や寝具に煙がか
まで有効成分が届く
型の観賞水槽 などがあるところでは ・銅
ろに保管し、不明な点があれ
虫
かった場合はブラッシングや
やシンチュウ製品、貴金属、美術工芸品 はカバーをか
ばその都度読み直し、正しく
天日干しをする
けるか部屋の外に ・煙感知器 は使用前に一
お使いください。
・家具やテーブルの表面に煙
時的にポリ袋で覆いをし・・・くん煙処理が終
販売名:キンチョウジェットB(殺
の粒子が付着することが
了し換気したら直ちにポリ袋を取り除き必ず元に
虫剤)
あるが乾拭きで除去でき
戻してください。 ・パソコン、ワープロ、オーディオ機器、
る
コピー機 などの精密機器には・・・大型コンピュー
ター のあるところでは
対象害虫
この説明書をよく読み、定め 約20秒∼
られた使用方法を守ってお 30秒
使いください。間違った使い
方をすると効力不足や健康
を損ねることがあります。
・ペット、観賞魚、観賞植物 は部屋の外に出し
特になし
・パソコン、ワープロ、ゲーム機器、オーディオ・ビデオ製品
などの精密機器にはカバーを
・テープ、ディスク などは箱に収納して
・飲食物、食器、子供のおもちゃ、飼料、衣類、美
術品、仏壇仏具 などは直接薬剤がかからない
ように
・煙感知型の火災報知器及び微粒子感知のガ
ス警報器 はポリ袋などで覆いを
・移動できない水槽、大型コンピューターのある部屋
約10分
ヘルスケア
お客さま
相談室
0120-592803
2時間または 十分
それ以上(ハ
エ、蚊には30
分またはそれ
以上)
お客様窓口
03-3294-6456
2∼3時間また 十分に
はそれ以上
(ハエ成虫、
蚊成虫の場合
は30∼60分間
またはそれ以
上)
ヘルスケア
お客さま
相談室
0120-592803
では使用しないでください。
・(缶の天面の赤いシールは、はがさないでくださ
い。)
・水をプラスチック容器の黒破線まで入れてくださ
い。
・蒸散開始後、約2時間 またはそれ以上
・食器 などに直接薬剤が
・衣類やふとん に薬剤が
・*アルミ袋開封後はすぐにお使いください。
・金属缶の上下を確認してから , 水に浸し
・い
・ゴキブリやイエダニ・屋内塵性ダニ類などの害虫 の
駆除には2∼3時間
・ ゴキブリと畳・カーペットのノミ・ 約8分
ダニに効く
・ この説明文をよく読み、定
められた使用方法を守って
お使いください。間違った使
い方をすると効力不足や健
康を損ねることがあります
・赤いボタンを「カチッ」と音がするまで押し下げた
ら、必ず部屋の外に出てください。
・捨てる際には、使い切ったことを確認してから
特になし
2∼3時間(ハ 十分に
エ成虫、蚊成
虫の場合は30
∼60分)
この説明書をよく読み、定め 約40秒
られた使用方法を守ってお
使い下さい。間違った使い
方をすると効力不足や健康
を損ねることがあります。
消費者相談室
06-6441-0451
1∼2時間また 十分に
はそれ以上
ヘルスケア
お客さま
相談室
0120-592803
30分間
お客様相談室
03-3255-6400
充分に
(平成13年10月現在)
21―22
○一回使い切りタイプの殺虫剤 添付文書要約一覧(その2)
タ
イ
プ
検体
No.
その他の注意
してはいけないこと
1
①2∼3時間部屋を閉め切った後、十分に換気してから中に入る。② 食品、食器、小児のおもちゃ、ペットの飼料 などに煙がかからないようにする。③観賞魚、
犬、猫や小鳥などのペット類、盆栽や鉢植え、花木などの観賞植物は部屋の外へ出す。 大型の観賞水槽 などがあるところでは使用しない。④魚などの水棲生物
に被害を及ぼす恐れのある場所では使用しない。⑤寝具、衣類、座布団、クッション、ぬいぐるみなどはあらかじめ他に移すか、ビニールシートや新聞紙などでカ
バーをし、直接煙が触れないようにしする。⑥変色やシミの原因となるので、ハガネ製品、銅やシンチュウ製品、貴金属、美術工芸品、 仏壇仏具、楽器類、光学機
器、書物などや、はく製、毛皮製品、金糸や銀糸の入った和服、洋服などの衣類は、カバーをかけるか、部屋の外に出して煙がかからないようにする。⑦紙、衣類、寝
具類、ポリ袋やプラスチック製品などが倒れるなどで本品使用中におおいかぶさると変色や熱変形を起こすので、必ず届かないところに移してから本品を使
用する。 ⑧新築、リフォーム時、壁紙が十分乾いていないときに使用すると、まれに変色する恐れがあるため、十分乾いてから使用する。⑨火災報知器のうち煙
で作動する 煙感知器 は、使用前に一時的にポリ袋で覆いをし、煙が入らないようにする。その際、火気の管理に十分注意し、 くん煙処理が終了し換気したら
直ちにポリ袋を取り除き必ず元に戻す。 ⑩故障や誤作動の原因となることがあるので パソコン、ワープロ、オーディオ機器、コピー機 などの精密機器にはビ
ニールシートや新聞紙などでカバーをし、テープ、ディスクなどは直接煙に触れるとまれに障害を起こすことがあるので専用ケースに収納する。 大型コンピュー
ター のあるところでは使用しない。⑪食器などに直接煙がかかった場合は、水でよく洗ってから使用する。また、衣類や寝具に煙がかかった場合は、ブラッシ
ングか天日干しをする。⑫家具やテーブルの表面に煙の粒子が付着することがあるが、乾拭きで除去できる。⑬使用前に近所にくん煙中を伝言するかくん煙中
のはり紙をする。大規模な駆除や夜間に使う場合は、消防署に連絡する。
①周囲から燃えやすいものを除き、煙が出はじめたら
部屋の外に出る。くん煙途中で部屋に入らない。
② 煙を吸い込まないように注意する。 アレルギー体
質でかぶれを起こしやすい人や病人、妊婦、小児は煙を
吸い込んだり、薬剤に触れたりしない。
③ 容器上部は熱くなるので直接触れない。
④容器を横倒しに置いたり手にもって使用しない。
⑤マッチヘッドを始動用スリ板で強くこすりすぎると
ヘッドの破損や飛散の原因となるので注意する。
1.定められた使用方法・使用量を厳守すること。2.食品、食器、おもちゃ、飼料、寝具、衣類、貴金属、仏壇仏具、美術品、楽器などは、直接煙が触れないようにするこ
と。また、ペット。観賞魚、植物は部屋の外に出すこと。3.精密機器(パソコン、ワープロ、オーディオ製品、ゲーム機など)にはカバーをかけ、磁気テープ、CD、M
D、フロッピーディスクなどは直接煙が触れるとまれに障害を起こすことがあるので専用ケースに収納すること。大型コンピューターのある所では使用しない
こと。4.銅、シンチュウ、亜鉛メッキ、銀メッキ製のものは変色することがあるので、覆いをするか部屋の外に出すこと。5.紙、衣類、寝具類、ポリ袋やプラスチッ
ク製品など燃えやすい物が倒れるなどで本品使用中に覆いかぶさると変色や熱変性を起こすので、必ず届かない所に移してから本品を使用すること。6.煙を感
知するタイプの火災報知機は、使用前に一時的にポリ袋で覆いをすること。その際、火気の管理に十分に注意し、くん煙処理が終わったら必ず元に戻すこと。7.
火事と間違われないよう、近所にくん煙中を伝言するか、くん煙中のはり紙をすること。大規模な駆除や夜間に使う場合は、消防署に連絡すること。
(守らないと副作用・事故が起こりやすくなる)
く
ん
煙
タ
イ
プ
2
加
熱
蒸
散
タ
イ
プ
3
23
4
5
効果的な使用方法を
うたっているもの
火気や直射日光及び湿気を避け、小児の手の届 記載なし
かない涼しいところに保管する。
保管及び取扱い上の注意
1.飲食物、食器及び飼料などと区別し、火気や直 10∼14日後に再度バル
1.アレルギー症状やカブレなどを起こしやすい体質の 射日光を避け、小児の手の届かない温度の低い サンすると効果的
人、病人、妊婦、小児は薬剤(煙)に触れないようにす
場所に保管する。2.使用後の容器は、各自治体
る。
の分別廃棄に従い捨てる。
2.煙が出はじめたら部屋の外に出る。
3.煙をなるべく吸い込まないように注意する。
4.使用後は十分に換気する。
1.使用に際しての注意 ●定められた使用方法・使用量を守る。● 飲食物、食器、子供のおもちゃ、飼料 などに薬剤がかからないようにする。また、観賞魚や小鳥などのペット類、観賞植物 は部屋の外に出す。● 保管上の注意
火災報知機(煙を感知するタイプ)及びガス警報器(微粒子感知タイプ) が作動することがある。火災報知機の直下では使用せず一時的にポリ袋などで覆いをする。その際、火気の管理には十分注意し処理後は必ず ●湿気を避け、子供の手の届かない涼しいとこ
覆いを取りのぞく。● はがね製品、銅やシンチュウ製 のものは変色することがあるので、覆いをするか部屋の外に出す。 美術品、仏壇仏具 なども薬剤がかからないようにする。●故障の原因となるので、パソコン、 ろに保管する。
ワープロ、ゲーム機、オーディオ・ビデオ製品 などの精密機器にはカバーをかけ、 テープ、ディスク などは箱に収納する。(大型コンピュータ のある部屋では使用しない)● はく製、毛皮、和服(金糸、銀糸の入った
もの) 、衣類などは変色したりシミになることがあるのでポリ袋に入れるか覆いをするなどして直接薬剤がかからないようにする。●本品はふとんなど寝具の害虫の駆除には使用しない。●水はプラスチック容器
の黒破線のところまで正しく入れ多く入れすぎないように注意する。●アルミ袋開封後はすぐに使う。
2.使用中及び使用後の注意 ●缶は水に浸すとすぐに熱くなるので直接手を触れない。ヤケドをする恐れがある。●缶をセットしたら部屋の外に出る。●薬剤を吸い込まないように注意する。●アレルギーやか
ぶれなどを起こしやすい体質の人は、特に薬剤を吸い込んだり触れたりしない。●万一身体に異常が起きたときは直ちに本品がピレスロイド系殺虫剤とオキサジアゾール系殺虫剤の混合剤であることを医師に告げ
て診察を受ける。●使用後は、部屋を十分換気してから入室する。●使用後の容器は不燃物として廃棄する。●衣類やふとんにかかったときは、ブラッシングか天日干しをする。また、食器などに薬剤がかかったと
きは、水でよく洗ってから使用する。
1.飲食物、食器、小児のおもちゃ、衣類、寝具、はく製、毛皮、貴金属類、仏壇仏具、美術品、楽器、光学機器、植物などに煙がかからないようにし、ペット類や観賞魚、
植物は換気するまで部屋の外にだす。2.パソコン、ワープロなどにはカバーをかけ、テープやディスク類は直接煙が触れるととまれに障害を起こすことがある
ので専用ケースに収納する。大型コンピューターのある所では使用しない3.銅、シンチュウ、亜鉛メッキ、銀メッキ製のものは変色することがあるので、覆いを
するか部屋の外に出す。4.紙、衣類、寝具類、ポリ袋やプラスチック製品など燃えやすい物が倒れて本品使用中に覆いかぶさると変色や熱変性を起こす原因とな
るので、必ず届かない所に移してから本品を使用すること。5.煙を感知するタイプの火災報知機は、ポリ袋で覆いをする。その際、火気の管理には十分に注意
し、換気後は必ず覆いを取り除く。
(守らないと副作用・事故が起こりやすくなる)
2∼3週間後にもう1
度使用すると効果的。
各部屋に1個配置し、全
部屋一斉の駆除をお勧
め。
1.湿気を避け、小児の手の届かない涼しい場所 記載なし
1.アレルギー症状やカブレなどを起こしやすい体質の に保管する。2.使用後の容器は不燃物として分
人、病人、妊婦、小児は薬剤(煙)に触れないようにす
別して捨てる。
る。2.煙が出はじめたら部屋の外に出る。3.煙をなる
べく吸い込まないようにする。4.使用後は十分に換気
する。
1.使用に際しての注意 ●定められた使用方法・使用量を守る。●使用に先立ち部屋はできるだけ閉めきる。●皮膚、飲食物、食器、子供のおもちゃ、飼料、衣類などに薬剤がかからないようにする。また、観賞魚や小 保管上の注意
全部屋同時使用が効果
鳥などのペット類、観賞植物は部屋の外に出す。●故障の原因となるので、パソコン、ワープロ、ゲーム機器、オーディオ・ビデオ製品などの精密機器にはカバーをかけ、テープ、ディスクなどはケースに収納する。(大 ●直射日光や火気を避け、子供の手の届かない 的。
型コンピューターのある部屋では使用しない)●透明なプラスチック製品(照明器具など)、家具、カーテンなどに直接薬剤がかかると変色やシミの原因となるので1.5m以上離すかポリ袋、新聞紙などで覆う● ガス漏
涼しいところに保管する。●缶のさびを防ぐた
れ警報器には、特に感度の高いものがあり、噴射ガスに反応することがあるので、電源からプラグを外す。使用後は必ず元のようにプラグを電源に入れる ● 火災報知機(煙を感知するタイプ)が作動すること め、水回りや湿気の多い場所に置かない●暖房
がある。一時的にポリ袋などで覆いをする。その際、火気の管理には十分注意し処理後は必ず覆いを取り除く。 ●本品は可燃性ガスを使用しているので火気には十分注意し特にガス湯沸器や内釜式浴槽の種火、 機器(ファンヒーター等)の周囲は温度が上が
ヒーターなどは必ず消してガスの元栓を閉める。必ず火元がないことを確認する。●人に向かって噴射しない。噴射ガスを吸入しない。●集合住宅などの集中管理方式のガス警報器の場合は、住宅管理者と相談の り破裂する危険があるので置かない。
上使用する。
2.使用中及び使用後の注意 ●本品は部屋の中央におき、必ず立てた状態で使用する。●缶底に塗ってある透明樹脂はすべり止め。はがさない。 ペダルは必ずかかとを浮かし、足の指で踏むか手で押す。 ●ペダ
ー
エ
ア
ゾ
ル
タ
イ
プ
6
7
8
ルを踏むと同時に薬剤が噴射するので部屋の外に出る。また、ペダルの真上に顔を近づけない。●アレルギーやかぶれなどを起こしやすい体質の人は、特に薬剤を吸い込んだり触れたりしない。●万一身体に異常が
起きたときは直ちに本品がピレスロイド系殺虫剤(エトフェンプロックス)とカーバメイト系殺虫剤(プロポクスル)の混合剤であることを医師に告げて診察を受ける。●使用後は、部屋を十分換気してから入室する
●薬剤が皮膚についた場合は、石けんと水でよく洗う。また、目に入った場合は直ちに水で洗い流す。●薬剤が食器などにかかった場合は水でよく洗ってから使用する。●捨てるときは火気のない屋外でペダルを踏
み、噴射音が消えるまでガスを抜く。
①本剤は可燃性ガスを使用している。湯沸かし器の種火やヒーター等の暖房器具は必ず消し、ガスの元栓は閉める。②観賞魚・ペット類・観賞植物・飲食物・食 ①アレルギー症状やカブレを起こしやすい体質の人は
器・おもちゃ・飼料・衣類などはあらかじめ部屋の外に出す。③家電製品(テレビ・オーディオ機器等)、精密機器(ワープロ・パソコン等)は薬剤が直接かからない 薬剤に触れたり、吸い込んだりしないようにする。
ようにビニール等でカバーする。④プラスチック製品・壁・クロス・カーテン・貴重品・家具・寝具等、薬剤が直接かからないようにする。⑤ガス警報器は電源から ②同種の他社製品との併用や連日使用は避ける。
プラグを抜き火災報知器(煙感知型)はビニール等で覆う。(噴射剤に反応する場合がある)⑥本剤は立てた状態で使用する。⑦赤いボタンを「カチッ」と音が
するまで押し下げたら必ず部屋の外に出る。⑧薬剤がひふについた時は石けん水でよく洗う。また眼に入った場合は直ちに水でよく洗い流す。⑨万一食器等
に薬剤がかかった場合は水でよく洗う。また衣類・寝具に薬剤がかかった場合は天日干しするか、ブラッシングする。⑩
1.定められた使用方法・使用量を厳守する。2.ガス警報器は噴射ガスに反応することがあるので、使用前に電源からプラグを外し、使用後は戻す。3・食品、食器、
おもちゃ、飼料、寝具、衣類、貴金属、楽器等は、他へ移すか、収納するか、ビニールシートや新聞紙で覆い、直接薬剤が触れないようにする。また、ペット。観賞魚、
植物は部屋の外に出す。4.精密機器(パソコン、ワープロ、オーディオ製品、ゲーム機など)にはカバーをかけ、磁気テープ、CD、MD、フロッピーディスクなどは
専用ケースに収納すると。大型コンピューターのある所では使用しない。5.プラスチック製品や家具等は薬剤が直接かかるとしみや変色の原因となるので、本
剤から1.5m以上離すか、ビニールシート、新聞紙で全体を覆う。6.本剤は床面中央に置き、必ず立てた状態で使用する。7.ボタンを押すと同時に上方へ薬剤が噴
射するので、顔を近づけないように注意する。8.皮膚に対して弱い刺激性があるので、薬剤が皮膚についた場合は石けんと水で十分に洗う。また目に入った場
合は直ちに水でよく洗い流す。9.食器などの直接薬剤がかかった場合は水で洗い流してから使用する。
(守らないと副作用・事故が起こりやすくなる)
1.アレルギー症状やカブレなどを起こしやすい体質の
人、病人、妊婦、小児は薬剤に触れないようにする。2.
薬剤をなるべく吸い込まないように注意する。3.人に
向けて噴射しない。4.本剤は可燃性ガスを使用してい
るのでガス湯沸器や内釜式浴槽の種火、ヒーター等は
必ず消し、ガスの元栓は閉める。5.本剤の噴射時にく
ん煙剤を同じ部屋で同時使用しないこと。引火・爆発
の恐れがある。
●集中管理方式のガス警報器や次火災検知器の場合は、住宅管理者と相談の上使用する。●アレルギー症状やカブレなどを起こしやすい体質の人、妊婦などは薬剤に触れないようにする。●人体に向けて噴射しな
い。薬剤(霧)を吸い込まないよう注意する。●身体に異常を感じたときは、直ちに本剤の有効成分を告げて診療をうける。●薬剤(霧)が皮膚についた場合はせっけんで充分洗う。
※:添付文書より抜粋し表としてまとめた。その際文章の一部を要約した。なお、斜体字は文字の色や大きさが変えられていて強調されていた部分。
①小児の手の届かない場所に保管する。②火気
を避けなるべく冷所で保管する③水周りや湿気
の多いところに置くと、缶が錆びて破裂する危
険があるので置かない。④ 直射日光の当たる
チャバネゴキブリで約
20日、クロゴキブリで
約40日、この時期を見
計らって再度本剤を使
所、夏場の車内、ファンヒーターなどの暖房器 用すると効果的
具や加熱源の周囲は温度が上がり破裂する危
険があるので置かない。
○飲食物、食器及び飼料等と区別し、火気や直射 10∼14日後に再度霧の
日光を避け、小児の手の届かない温度の低い場 バルサンをすると効果
所に保管する。○缶が錆びてガス漏れの原因な 的
るので、水回りや湿気の多い場所におかない。
○暖房器具(ファンヒーター等)の周囲は、温度
が上がり破裂する危険があるので置かない。○
捨てる際に、火気のない戸外でボタンを押して
ガスが抜けていることを確認する。
1ヶ月に1∼2回使用す
ると効果的
(平成13年10月現在)
○一回使い切りタイプの殺虫剤 添付文書キーワード
タ
イ
プ
検体
No. 閉める所 開ける所
事前に準備が必要なこと
煙・薬剤が触れないように片付ける
窓
換気口
1
く
ん
煙
タ
イ
プ
2
3
加
熱
蒸
散
タ
イ
プ
押し入れ 食品
戸棚
食器
引出し 紙
衣類
寝具類
ポリ袋
2
3 テープ
窓
戸棚
食品
換気口 引き出し 寝具類
押入れ 貴金属
楽器
CD
MD
2
3 磁気テープ
部屋
戸棚
飲食物
引出し 食器
押し入れ 飼料
テープ
1
窓
換気口
3
戸棚
引出し
押入れ
4
2
部屋
5
3
戸棚
引出し
押し入れ
1
6
ー
エ
ア
ゾ
ル
タ
イ
プ
7
3
窓
戸棚
換気扇等 引出し
押入
2
3
窓
戸棚
換気口 引出し
押入れ
2
部屋
3
押入れ
戸棚
8
1
2
覆いをする
ペットの飼料
小児のおもちゃ
プラスチック製品
ディスク
座布団
クッション
ぬいぐるみ
14
食器
紙
おもちゃ 衣類
飼料
ポリ袋
衣類
プラスチック製品
美術品
仏壇仏具
フロッピーディスク
光学機器
19
子供のおもちゃ
ディスク
美術品
仏壇仏具
飲食物
食器
紙
衣類
楽器
衣類
はく製
貴金属類 ポリ袋
寝具類
仏壇仏具 プラスチック製品
毛皮
光学機器
美術品
小児のおもちゃ
ディスク テープ
18
皮膚
子供のおもちゃ
飲食物
テープ
食器
ディスク
飼料
衣類
8
壁
クロス
家具
カーテン
寝具
貴重品
プラスチック製品
7
食品
寝具
磁気テープ
食器
衣類
CD
おもちゃ 貴金属
MD
飼料
フロッピーディスク
楽器
12
飲食物
外に出す
ハガネ製品
銅やシンチュウ製品
貴金属
仏壇仏具
美術工芸品
はく製
楽器類
毛皮製品
書物
金糸・銀糸の入った和服、洋服
光学機器
煙感知器
精密機器
13
精密機器
亜鉛メッキ
銅
銀メッキ製のもの
シンチュウ
煙を感知するタイプの火災報知器
はがね製品
銅
精密機器
はく製
毛皮
銅
シンチュウ
パソコン
ワープロ
オーディオ製品
コピー機
和服(金糸・銀糸の入ったもの)
衣類
シンチュウ製のもの
煙感知型火災報知機
微粒子感知カのガス警報器
10
亜鉛メッキ製のもの
銀メッキ製のもの
煙感知型火災報知機
ある場合には
使用できない
その他
ペット類
観賞植物
観賞魚
1
ペット類
鉢植え植物
観賞魚
3
精密機器
プラスチック製品
家具
プラスチック製品 美術品
壁
家具
仏壇
ペット類
鉢植え植物
観賞魚
4 パソコン
火災検知器 10
ペット類
1
大型コンピューター
移動できない水槽
身体
3
記載なし 食器
36
1
1
記載なし 食器など 身体
衣類
皮膚
ふとん 目
1
3
記載なし 食器など 身体
衣類
皮膚
寝具
目
0 27
3
記載なし 食器等 身体
皮膚
目
3
1 29
3
2 30
大型コンピューター
1
身体
1
記載なし 記載なし 身体
ヒーターなど
2
1
1
記載なし 食器など 身体
衣類
ふとん
2 27
大型コンピューター
3
0
観賞魚(1日持ち込まない)
ガス漏れ警報装置
観賞植物(1日持ち込まない) ガス湯沸し器
ペット類
内釜式浴槽の種火
ヒーターなど
8
3 ガスの元栓
5
観賞魚
飲食物
ガス警報器
ペット類
食器
湯沸器の種火
観賞植物
おもちゃ
ヒーター等の暖房器具
3 衣類等
飼料
8 ガスの元栓
4
観賞魚
ガス警報器
ペット類
ガス湯沸し器
植物
内釜式浴槽の種火
ヒーターなど
3
3 ガスの元栓
5
観賞魚
湯沸器の種火
ピアノ
オーディオ機器
ガス警報器
1 34
0
対処法
(身体)
5
記載なし 食器
移動できない水槽
大型コンピューター
3
対処法
(もの)
3 39
0
ペット類
観賞植物
観賞魚
掃除の
必要性
記載なし 食器
体
衣類
寝具
家具
テーブル
大型コンピューター
9
精密機器
仏壇仏具
家具
はく製
カーテン
火災報知器
透明なプラスチック製品
美術品
家電製品
精密機器
煙感知型火災報知機
合
計
大型の観賞水槽
新築・リフォーム時は
大型コンピューター
壁紙が十分乾いてから
水棲生物に被害を及ぼす
恐れのある場所
3
6
8
食器
おもちゃ
衣類
使用後の対処
3
皮膚
目
2
0 21
0
3
24―25
○テスト対象とした殺虫剤に使用されている殺虫成分の種類及びその主な性状
殺
の
虫
種
成
類
分
特徴
テスト対象銘柄に 使用され
使用されている
ていた
殺虫成分
銘柄数
医薬品
1
フェノトリン
ピ
レ
ス
ロ
イ
ド
系
除虫菊(シロバナムシヨケギク)の花
に含まれる殺虫剤成分であるピレト
リン類およびこれに化学構造的に類
似した合成化合物群である。
ピレスロイド剤は虫体に微粒子を直
撃したときの効力が強く、速効的麻
痺作用(ノックダウン効果)がある。
しかし蘇生が認められるため、致死
効力を増強するために共力剤を配合
する例が多い。ピレスロイドの人畜
に対する毒性は相対的に低いが、魚
毒性は一般に高い。また、おおむね
日光に対して不安定である。
雑品
1
ペルメトリン
エトフェン
プロックス
医薬品
5
雑品
1
26
ー
カ
ー
カーバメート(カルバミン酸エステ
バ ル)は、コリンエステラーゼを阻害
メ して殺虫力を示す。このグループに
含まれる殺虫剤は農薬としては数多
ト く使用されている。
系
ー
オ
キ
サ
ジ
ア
ゾ
ル
系
プロポクスル
従来のカーバメート剤に近似した骨
格を有し,基本的にはカーバメート
剤に属するが、アセチルコリンエス
メトキサジアゾン
テラーゼ阻害の他に、神経軸索への
影響もある。ピレスロイド剤抵抗性
のゴキブリにも有効である。
雑品
1
医薬品
6
個々の特徴
致死効力が高く、残効性に優れる。ピレ
スロイド剤の中でも、温血動物に対する
安全性がとくに高いのが特徴である。飛
翔害虫やゴキブリ用のエアゾール、油、
乳剤、加熱燻蒸散剤、また、その高い安
全性から人体用のシラミ駆除剤として、
粉剤やシャンプー剤として使用される。
致死効力は高く、フェノトリンより残効
性が大きい。幅広い害虫種に有効である
が、とくにゴキブリ用の接触剤として有
効である。油剤、乳剤、エアゾール剤、
加熱蒸散剤、くん蒸剤に使用されてい
る。また、光や土壌中での安全性にすぐ
れるため、動物用のノミ取り剤やイヤー
タッグ、木材保存剤としても有効であ
る。
非エステル型のピレスロイド様殺虫剤で
ある。ノックダウン活性は低いが、高い
致死活性と残効性を有する。衛生害虫分
野、動物薬分野、シロアリ分野など、幅
広い用途を有する。魚毒性が低いのが特
徴で、蚊やユスリカの幼虫防除剤として
有効である。
比較的速効的な効力を示す。ゴキブリに
対しても速効的に作用し、殺虫力、残効
性に優れる。有機リン剤と同様に、コリ
ンエステラーゼを阻害して殺虫力を示す
ため、有機リン剤に抵抗性を示す害虫集
団には相対的に効力は低い。
アセチルコリンエステラーゼ阻害と神経
軸索に対する作用の2つの作用性を持ち、
ピレスロイド剤抵抗性のゴキブリに極め
て有効である。ただし、イエバエに対す
る活性はピレスロイド剤より大きく劣
る。主にくん煙剤などに使用される。
1日摂取許容量※1
(ADI)
経口毒性(急性)
LD50※2
魚毒性 LD50
(ニジマス
96時間)
0.07mg/kg/日
ラット
>5000mg/kg
2.7μg/L
0.05mg/kg/日
cis:trans=40:60
ラット
430∼4000mg/kg
マウス
540∼2690mg/kg
cis:trans=20:80
6000mg/kg
2.5μg/L
アセトン、クロロホル
ム、n-ヘキサン、ケロ
シン、ベンゼン等に易
200℃/23.9Pa
溶。水に難溶。水、
酸、アルカリとも安
定。
0.03mg/kg/日
ラット
>42880mg/kg
マウス、オス
>107200mg/kg
イヌ
>5000mg/kg
280μg/L
有機溶剤に溶ける。水
加熱して気化
にはやや溶けにくい。
すると分解
アルカリ性下分解。
0.02mg/kg/日
ラット
50mg/kg
3.7∼
13.6μg/L
沸点
溶解性
>290℃/1.0 メタノール、ヘキサン
に易溶、水に不溶。ア
×105Pa
ルカリ性下分解
アルコール、アセト
200℃/13.3Pa ン、ベンゼン、キシレ
>290℃/1.0 ン等の一般有機溶媒に
可溶。水に不溶。アル
×105Pa
カリ性下分解。
―※3
アセトン、クロロホル
ム、酢酸エチル等に溶
けやすい。メタノー
ル、キシレン等にやや
溶けやすい。エタノー
ル、イソプロパノール
等に溶けにくい。水、
ヘキサン等にほとんど
溶けない。アルカリ性
下で分解。
―※3
マウス、オス
142mg/kg
マウス、メス
139mg/kg
ラット、オス
コイ、96時間
190mg/kg
>10mg
ラット、メス
175mg/kg
イヌ、オス
1,000∼2000mg/kg
※1:一日摂取許容量(ADI)とは、その物質を一生涯摂りつづけても害のないとされる1日あたりの最大量の目安となるもので、体重(kg)あたりの重量(mg)で表される。
※2:LD50:半分致死量(lethal dose):表記した時間内に供試された一定数の動物の50%を死亡させる薬物の量 ※3:―は、文献に記載がなかったことを示す。
・参考資料
日本殺虫剤工業会 刊「家庭用殺虫剤概論Ⅱ」(1996)
British Crop Protection Council 刊「The Pesticide Manual - TWELFTH EDITION」(2000)
新庄五朗ら「エレミック」住友化学(1988−Ⅱ)
環境機器株式会社ホームページ http://www.semco.net
9.テスト方法
殺虫剤の分析には、ガスクロマトグラフ質量分析法(以下 GC-MS 法)を用いた。以下に
その測定条件を示す。
○GC−MS測定条件
(1)GC条件
GC-MS
使用カラム
HP6890N+HP5973N (Agilent社製)
HP-5 MS(Agilent社製) キャピラリーカラム
5%Phenyl Methyl Siloxane 0.25mmφ×30m 膜厚0.25μm
昇温条件
50℃(0min)-10℃/min-240℃(1min)-5℃/min-300℃(5min) 取り込み開始時間
5min
測定時間
37min
トランスファーライン温度 250℃
注入口温度
250℃
注入方式
スプリットレス
注入量
2μL
キャリアーガス
ヘリウム 1mL/min
(2)ピークのグループ分け
化合物名
プロポクスル
メトキサジアゾン
フェノトリン
第2グループ
ペルメトリン
第3グループ
第4グループ エトフェンプロックス
第1グループ
分子量
209.2
222.2
350.5
391.3
376.5
ターゲットイオン クオリファイイオン グループ間の
(m/z)
(m/z)
区切り時間
110
152
20.0min
120
77
123
183
24.7min
183
163
27.0min
163
135
27.0min以降
1)殺虫剤の内容量(重量)の測定
殺虫剤の薬剤を取り出した前後の殺虫剤容器の重量を測定し、その差を殺虫剤の内容量
とする。なお、エアゾールタイプの場合は、内部をアセトンでよく洗い、乾燥させた後に
測定する。3 回測定し、その平均値を取る。重量は、0.01g の単位まで求め、小数第 2 位を
四捨五入して 0.1g の単位で表す。
2)製品中の殺虫成分の抽出及び試料調整
(1)くん煙、加熱蒸散タイプ
パッケージを解体し、中の薬剤の全量を取り出す。取り出した薬剤 2g 程度を丈夫なア
ルミパックに入れた後、乳棒などで粉砕し、その一定量を試料とする。試料 0.1g を 50mL
メスフラスコに取り、アセトン 40mL を加え、遮光して 2 時間放置後、30 分間超音波に
かけ、殺虫剤成分を抽出し、これを 50mL に定容する。その後、適宜希釈(20∼50 倍程
度)し、メンブランフィルターでろ過(0.45μmφ)して GC-MS 用試料とする。
(2)エアゾール缶
検体を-50℃で保存した後、冷凍庫より出し、3 分以内にキリでピンホールを開ける。
ガスが抜けきった後、缶に残った薬剤を試験に使用する。薬剤は、少量(0.1mL、重量を
測定し、それを試料量とする)を取りアセトンで 50mL に定容後、これを適宜希釈(10
∼50 倍程度)し、メンブランフィルターでろ過(0.45μmφ)して GC-MS 用試料とす
る。
27
○実験に使用した場所について
殺虫剤の散布試験には、1 室 6 畳相当のプレハブ住宅を使用した(6 ページ
図 1 参照)。
実験前には、部屋の天井、壁、窓及び床を全て水拭きする。実験終了後も同様に部屋の
天井、壁、窓及び床を全て水拭きする。その後、部屋の中央に扇風機を配置し、強制的に
換気を 1 時間行う。
3)散布される殺虫成分の量について(ガラス板に付着した殺虫成分の回収及び試料調整)
(1)採取
室内の床上 4 ヶ所、OA デスク上 1 ヶ所、棚上 1 ヶ所の計 6 ヶ所で採取を行う(場所に
ついての詳細は、図 A を参照)。なお、エアゾールタイプでは、床上の採取ポイントを 1
ヶ所増やし、計 7 ヶ所で採取を行う(1 銘柄除く)。また、室内空気の採取用に 1 ヶ所ポ
イントを設ける。
各地点にステンレス製バットを置き、その中に回収用の素材としてスライドガラス 3
枚を並べて配置する。空中は、殺虫剤より 1m の地点に高さ 130cm の木製のスタンドを
立て、その先にビニールチューブの先端に繋いだ二連の Sep-Pak C18 を取り付ける。こ
れは、室外より 1L/min で室内空気を吸引し、空気中の殺虫成分濃度を測る素材とする。
窓及びドアを閉め切った室内で、殺虫剤散布開始前に採取用の各素材をセットし、ス
ライドガラスは散布開始から一律 2 時間後に回収する。室内空気は、散布開始から 30 分
後に吸引を開始する(1L/min で 10 分間)。また、散布開始から 2 時間後に 30 分間換気
を行い、その後1時間部屋を閉め切った時点で室内空気を採取する(1L/min で 60 分間)。
回収したスライドガラスは、2 枚を 100mL ビーカーに移し、アセトン 40mL で表面を
よく洗い、その後メスフラスコに移して 50mL に定容する。Sep-Pak C18 は、1 個あたり
アセトン 20mL で溶出(計 40mL)した後、50mL に定容する。これを GC-MS 用試料と
する。
掃 出 し 窓
※:OAデスク上に
※:OAデスク下2m地点に
ステンレスバットを置き
ステンレスバットを置き
その中にスライドガラス
その中にスライドガラスを配置
OAデスク
を配置
※:壁に密着させて
65×61×61cmのOAデスクを設置
腰
殺虫剤
※:エアゾールタイプのみ
※:ステンレスバットは
195×276mm、深さ5mm
エアコン
この地点にも設置
2.7m
高
窓
のものを使用した
※:1m地点に木製の支柱を立て
高さ130cm位置に2連のSep-PakC18を取り付けた
ビニールチューブを繋ぎ室外から吸引
※:0.5m地点に
ステンレスバットを置き
※:壁より20cmはなして
棚
その中にスライドガラスを配置
30×60×180cmの棚を置いた
※:棚の上に
ステンレスバットを置き
その中にスライドガラスを配置
ド ア
穴
15cm
15cm
※:棚の裏2m地点にステンレス
バットを置き、その中にスライドガラス
3.6m
を配置
図 A 散布試験におけるスライドガラス等の配置
28
なお、添付文書に部屋の入り口に配置するよう明記されていた 1 銘柄(No.9)につい
ては、ドア付近に殺虫剤を配置し、そこから中心方向へ対角線上に 0.5m(部屋の中心よ
り 1.5m)及び 2m(部屋の中心)の地点にスライドガラスを配置した。
4)エアゾール缶容量の測定
使用後のエアゾールタイプ殺虫剤の缶上部に 6mmφの穴を開け、さらにもう 1 ヶ所ピン
ホールを開ける。内部をアセトンでよく洗い、乾燥させる。まず、何も入っていない状態
で缶の重量を測定する(①)。次に 6mmφの穴より静かに蒸留水を注ぎ、缶の内部を空気
が入らないように満たし、穴に封をして、そのときの重量を測定する(②:封の重量は予
め差し引く)。①と②の差分で缶に注がれた水の重量を求め、容積(mL)に換算する。な
お、測定時の条件は 20℃とする。3 回測定し、その平均値を取る。容量は、0.1mL の単位
まで求め、小数第 1 位を四捨五入して mL の単位で表す。エアゾールタイプのみ実施する。
5)殺虫成分の残存性について試験
残存性については、くん煙タイプ 1 銘柄(No.2:医薬品)、加熱蒸散タイプ 1 銘柄(No.3:
医薬品)及びエアゾールタイプ 2 銘柄(No.5:雑品扱いの商品、No.6:医薬品)のみ実施。
(1)採取用素材の配置
床板は(殺虫剤を配置している)部屋の中心より 0.5m、2m の位置にステンレスバッ
トに入れて配置。壁紙は殺虫剤より最も近い壁と遠い壁の 2 ヶ所に配置(高さ 120cm)。
カーテンは掃出し窓に配置(高さ 120cm)。100mL ビーカー(内径 5cm)に蒸留水 30mL
を入れ OA デスク上に配置。スライドガラスは、殺虫剤(部屋の中心)より 1m の位置の
天井に配置。
また、室内空気の採取用に、部屋の中心より 1m 及び 2m の地点に高さ 130cm
の木製のスタンドを立て、その先にビニールチューブの先端に繋いだ二連の Sep-Pak C18
を取り付ける(図 B 参照)。
掃 出 し 窓
※:OAデスク上に
※:カーテンを貼り付ける
ビーカーを配置
※:中心より2m地点に木製の支柱を立て
OAデスク
高さ130cm位置に2連のSep-PakC18を取り付ける
腰
ビニールチューブを繋ぎ室外から吸引
高
※:中心より1m地点の天井に窓
※:ステンレスバットは
殺虫剤
スライドガラスを
195×276mm、深さ5mm
2.7m
エアコン
貼り付ける
のものを使用した
※:中心より1mも地点に木製の支柱を立て
高さ130cm位置に2連のSep-PakC18を取り付ける
※
‥
壁 ※:中心より2mの地点に
紙 ステンレスバットを置き
ビニールチューブを繋ぎ室外から吸引
※:中心より0.5mの地点に
ステンレスバットを置き
その中に床板を配置
棚
を その中に床板を配置
貼
15cm
15cm
り
付
ド ア
穴
※:壁紙を貼り付ける
け
る
3.6m
図 B 散布試験における床板等素材の配置
29
(2)採取用素材の回収
各素材の回収は以下のように実施した。
①窓及びドアを閉め切った室内で殺虫剤を散布し、1 時間 50 分経過後(換気する直前)
に室内空気を室外より 1L/min で 10 分間吸引。
②2 時間閉め切った後に各素材を回収(Sep-Pak C18 も回収)し、その後換気を実施。
③30 分間換気を行った時点で各素材を回収(ふき取り試験用の床板も回収)。
④換気後再び部屋を閉め切り、室内空気を室外より 1L/min で 30 分間吸引。
⑤換気後再び部屋を閉め切ってから 2 時間経過後に各素材を回収(Sep-Pak C18 も回収)。
(3)GC-MS 試料の作成
回収した各素材は、以下のように処理する。
①室内空気(Sep-Pak C18)
Sep-Pak C181 個あたりアセトン 20mL で溶出(計 40mL)した後、50mL に定容す
る。これをメンブランフィルターろ過(0.45μmφ)して GC-MS 用試料とする。
②床板
表面をアセトン綿で 3 往復ふき取り、その綿を 100mL ビーカーへ入れる。これにア
セトン 50mL を入れ、30 分間超音波抽出する。アセトン抽出液は 200mL ナスフラス
コに取り、残った綿にさらにアセトン 20mL を入れ、10 分間超音波抽出を 3 回繰り返
し、洗液は、ナスフラスコに合わせる。(極端に浮遊物などが確認された場合には吸引
ろ過などで取り除く)抽出液を濃縮乾固し(減圧濃縮 45℃)、残渣をアセトン 10mL
に溶かし、メンブランフィルターろ過(0.45μmφ)して GC-MS 用試料とする。
③壁紙、カーテン
100mL のビーカーにそれぞれ取り、
アセトン 50mL を加え 30 分間超音波抽出する。
アセトン抽出液は 200mL ナスフラスコに取り、残った素材にさらにアセトン 20mL を
入れ、10 分間超音波抽出を 3 回繰り返し、洗液は、ナスフラスコに合わせる。
(極端に
浮遊物などが確認された場合には吸引ろ過などで取り除く)抽出液を濃縮乾固し(減
圧濃縮 45℃)、残渣をアセトン 10mL に溶かし、メンブランフィルターろ過(0.45μm
φ)して GC-MS 用試料とする。
④ビーカー水
溶媒抽出法
全量(30mL)を 500mL ナスフラスコに取り、その後酢酸エチル 10mL×3 回で洗
いながら 500mL ナスフラスコへと移す。これに塩化ナトリウムを約 20g(飽和するま
で)加え、さらに酢酸エチル 30mL を加え 1 分間超音波にかける。そこへ 1M リン酸
緩衝液(pH7)10mL を添加し、振とう後静置し、分離した水層を取り除く。取り除い
た水層は、酢酸エチル 10mL で 2 回洗い、(静置後)上層を全て 500mL ナスフラスコ
に併せる。そこへ無水硫酸ナトリウムを加え(50g 前後)
、1 分間超音波にかけ、これ
を濃縮乾固する(減圧濃縮 60℃)。残渣にアセトン 40mL を加えて溶かし、メンブラ
ンフィルターろ過(0.45μmφ)して GC-MS 用試料とする。(必要ならば、ろ過など
をして硫酸ナトリウムを取り除く)
30
⑤スライドガラス
スライドガラスは、100mL ビーカーに移し、アセトン 20mL で表面をよく洗い、そ
の液を 100mL ナスフラスコに移し、これを濃縮乾固(減圧濃縮 45℃)する。残渣に
アセトン 10mL を加えて溶かし、メンブランフィルターろ過(0.45μmφ)して GC-MS
用試料とする。
⑥ふき取り試験用床板
床板は、新品の雑巾を水洗いし、よく絞ったものに端から端まで、3 回擦りつける処
理を行った後、3 枚をアセトン綿 2 枚でふき取り、後は、
「②床板」と同様に処理する。
(4)採取用素材について
採取用素材については、以下の材質のものを使用した。
①床板
市販の WPC 加工の複合 1 種フローリング材(天然木化粧)で、低ホルムアルデヒド
の床板(JAS 規格における FC0 クラス)を 5×5cm に切断して使用した。
②壁紙
市販のビニル壁紙(防火 2 級検定品の裏紙を使用している塩化ビニル製の壁紙)を 5
×5cm に裁断して使用した。
③カーテン
市販の青地カーテン(ポリエステル 70%、アクリル 30%)を 5×5cm に裁断して使
用した。
31
参考資料
○PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・システム)より抜粋(1992∼2001年度)
・くんじょう剤
苦情受付年月
主な事例
2001.10
1年前にくん蒸剤を規定の2倍量で使用した。時々頭痛がするのは副作用ではない
か。
2001.9
くんじょう剤の中身をこぼし、手や着衣が汚れた。また、皮バッグは脱色した。
1999.9
木造の学生寮の一室でくん蒸剤を使用したところ他の部屋の20代女性が嘔吐した。
1998.10
くんじょう剤を使用したところ、たんすや押入の物が変色し肌がかぶれてチクチク
した。
1998.8
くんじょう剤を使用したところ全身にジンマシンが繰り返し出た。
1998.2
2年前にくんじょう剤を使用した後、部屋に入ると目がチカチカし鼻やノドが痛い。
原因物質を取り除きたい。
1997.11
くんじょう剤を使用したところ爆発した。手にやけどをし、畳とカーペットを損傷
した。
1995.12
1年半前にくん蒸剤の煙を大量に吸い込み、ボーっとして呼吸が苦しくなった。その
後の体調も悪い。
1999.11
くんじょう剤を4個使用し家を空けたところ店舗付き住宅が全焼した。
1997.9
くんじょう剤をつけようとしたところ砕け散り畳が焦げた。
危
害
危
険
※:このテスト結果は、テストのために購入した商品のみに関するものである。
<title>一回使い切りタイプの殺虫剤の室内残存量を調べる</title>
32
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