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主な研究関連施設の概要

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主な研究関連施設の概要
主な研究関連施設の概要
1.廃棄物処理施設(水処理施設)
①
研究所内で発生する廃水を浄化処理して排水するための施設です。
②
処理する際には研究室排水、動物室排水、実験室排水の3つに分けて、重金属を除
いたり、中和処理後に、活性炭でろ過することなどで、非常にきれいな水を作り出し
て、中水(トイレ用水など)として再利用した後に、下水道に流します。
③
処理が困難なものや実験に使用した薬品の処理は、専門の処理業者に引き渡し、処
理を委託します。
④
焼却施設は造らないで、可燃物は全て専門の処理業者に引き渡し、処理を委託する
予定です。
2.ラジオアイソトープ(RI)施設
①
医薬品や食品の安全性の研究を行う際に、RI(ラジオアイソトープ)標識化合物
を細胞や動物に取り込ませて、細胞や動物の体内での化合物の動きを調べる実験に使
用する施設です。
②
RIの使用や保管は、排気設備、排水設備の整った文部科学省から許可された施設
でのみ行えるようになっています。
また、RIの購入や廃棄物の引き取りは、すべて(社)日本アイソトープ協会を通じ
て行なうこととなっています。
③
施設の外部に出る放射線量や、施設内で使用する放射線の最大使用量は、「放射性
同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」により、厳しく制限されておりま
す。
④ 当所で使用するRIは放射線が非常に弱いものを使用しており、また、頑丈な容器
に密封されているため、外部に漏れることはありません。
3.バイオセーフティ関連施設
①
食品や医薬品を汚染する病原微生物をどのように制御すればよいのか、といった研
究を行う際に使用する施設です。
②
取り扱う病原体の危険度に応じて、必要とされる設備を備え、研究者と周辺環境の
安全を確保するための実験施設です。
③
施設は病原体の取り扱いに関する国際基準によって、危険度の少ないP1レベルか
らP4レベルまで、4段階に分かれています。
④
当所の場合はP1からP3レベルまでの施設を設ける予定です。P3レベルの実験
施設は全国の都道府県にある地方衛生研究所のほとんど(90%以上)に設置されて
います。
⑤ 研究は危険度に応じて、必要とされる設備を備えた実験室で行いますので、病原体
や危険な化学物質が大気や排水中へ漏れ出ることはありません。
-1-
4.ケミカルセーフティ関連施設
① 医薬品、食品あるいは生活環境中に存在する各種化学物質が、ヒトの健康に及ぼす影
響についての研究に用いる施設です。
② 当所の場合は、医薬品、食品あるいは生活環境中に存在する有害物質の分析及び健康
影響などの実験を行う施設を設ける予定です。
③ 実験施設全体は陰圧に保たれ、施設内の空気は外部に漏れず、
各種の安全装置は常時、
モニターで監視され、記録されています。
④ 施設から排出する空気等は、施設内で無害化されたことを確認された後、搬出されま
す。
5.大型共用機器施設
①
物質の構造を解析する際に使用する、大型の核磁気共鳴装置(NMR)を設置する施設
です。当所では健康食品の中に医薬品の原料として使用されるものが含まれていないか
どうかの確認や、生薬の中の有効成分について分析する場合など、幅広く利用していま
す。
②
この装置は電磁波と磁場の性質を利用して物質の構造を解析するものであり、使用
する電磁波は、電子レンジで使用するものより、更にエネルギーの小さい電磁波です。
③ 原理的には病院で使用されるMRI(核磁気共鳴断層撮影装置)と同じ機器であり、
廃棄物の出ない安全性のとても高い機器です。
6.実験動物施設
①
化学物質や医薬品、食品などの安全性や有効性を評価する際に、マウスやラットなど
の実験動物を使った試験や研究に使用する施設です。
②
実験動物は、鍵のかかるケージ(おり)に入れて飼育するとともに、室内のドアには
ネズミ返しを設けており、二重・三重の防御をして飼育室から逃げ出さないように管理
されています。
③
施設内の空気は、フィルターでろ過した後、さらに硫酸で洗浄して排出することとし
ています。
7.危険物倉庫
①
灯油、ガソリン、アルコールのような引火性を有する液体を保管する倉庫です。
②
消防法で定められた基準に従い、ブロックやコンクリート外壁造りで敷地内に別棟
となっています。
③
通常は施錠しているため、立ち入ることは出来ません。
④
倉庫での保管量や、研究室で取り扱う数量は消防法で規制されており、大量の可燃物
を一度に取り扱うことはありません。
これらの施設の使用に当たっては、
「消防法」、
「放射性同位元素等による放射線障害の防止
に関する法律(放射線障害防止法)
」、
「動物の愛護及び管理に関する法律」等の法律や、関係
する当所内の規程等を遵守し、施設設備と管理体制の両面から安全性の確保に努め、市民の
みなさまに不安を与えないよう努力していきます。
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