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(旧:福岡県身体障害者授産指導所) [PDFファイル/99KB]
指定管理者による管理運営の実施状況報告 1 施 名 : 福岡県障害者就労支援ホームあけぼの園 2 指 定 管 理 者 名 : 社会福祉法人福岡コロニー 3 指 4 施 設 設 置 目 的 : 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成十七年法律第百二十三 号)第八十三条第二項の規定に基づき、障害者の自立を支援し、就労の機会の提供その他必要な 訓練を行うため、福岡県障害者就労支援ホームあけぼの園を設置する。 5 管理運営についての点検結果(平成24年4月1日~平成25年3月31日) 設 定 期 間 : 平成24年4月1日~平成29年3月31日 (1)点 検 方 法 : 事業報告書、ヒアリング等をもとに、指定管理者による管理運営の実施状況の点検を行った。 (2)点 検 結 果 : 別添のとおり ①管理運営状況総括表 大項目 事業計画(取り組みや改善の内容等) ・就労移行支援事業利用者を中心に、多くの障害者が一般就労 に移行できるよう、必要な訓練及び支援を実施していく。 ①公共性(公益性)の確保 ・就労継続支援B型事業利用者を中心に、平均工賃の向上に取 り組んでいく。 ・苦情解決責任者、苦情受付担当者、第三者委員を選任し、苦 情受付体制を整え、苦情申立人に対して誠意を持って対応して いく。 ・これまでのノウハウを効率的に活用して、利用者のニーズを 実現していく。 ・事業所内に安全衛生委員会を立ち上げ、リスク管理を行い安 全で快適なサービスを実施していく。 ・ホームページによる情報発信を図る。 ②施設利用及びサービス向上 ・社会福祉関連資格等の実習生を積極的に受け入れ、社会資源 の一つとしての役割を果たしていく。 ・法人のこれまでのノウハウを駆使し、また利用者のニーズに 応えながら、新規事業の導入・開発を行っていく。 ・利用者自治会と施設との懇談会を実施し、要望等の確認を 行っていく。 ・なんでも相談窓口を設置し、施設利用に際しての苦情をはじ め、様々な不満・要望等の相談を利用者自ら並びに家族又は代 理人から受付できる体制を整える。 管理運営の概要 ・障害者就業・生活支援センター「ちどり」、「ちくし」、「野の花」と連携して、職場実習を4件 実施し、1名が一般就職に結びついた。実習以外では、就労移行の利用者を中心に施設外就労(倉庫 内軽作業)や地元商工会の協力による施設外作業(除草作業)に取り組んだ。 ・4月より、熟練の印刷機オペレーター(印刷機を回す人)を新たに配置し、作業量の拡大と支援 (指導)環境の強化を図った。これにより、生産性の高い印刷物(封筒、名刺、表紙・チラシ類の ページ物)の作業量が増加し、印刷事業は対前年比166%売上増加となり、その他の簡易作業、縫製 作業の売上と合わせると、全体として前年比132%の売上増加となった。これを受けて、年に2回(5 月、10月)の工賃改定を行い、利用者一人当たりの月額工賃をB型事業は平均1,600円、就労移行支 援事業は450円引き上げた。 ・苦情解決担当者、責任者及び第三者委員を選任し、利用者に福祉サービスの契約に際し、重要事 項説明書を用い周知を図っている。また、苦情解決の流れ、仕組みを掲示するとともに、各利用者 に文書で配布している。 ・年に一回の利用者満足度調査(匿名のアンケート方式)を実施し、調査結果を所内に掲示すると ともに、満足度が低い項目については改善のための努力を行った。 ・毎月、クリーン作戦として、利用者と一緒に施設周辺の清掃活動を実施した。 ・定員:施設入所支援(40人)、生活介護(10人)、就労移行支援事業(20人)、就労継続支援B型 事業(30人) ・利用者数(平均):施設入所支援(36.5人、対前年度比 △5.2%、対平成17年度比 △25.5%)、 生活介護(9.3人、対前年度比 +40.9%)、就労移行支援事業(11.6人、対前年度比 △27%)、 就労継続支援B型事業(29.0人、対前年度比 +9.4%) ・施設稼働率(平均利用率/定員):施設入所支援(91%)、生活介護(93%)、就労移行支援事 業(58%)、就労継続支援B型事業(96%) ・法人の安全衛生委員会とは別に、新たに施設内に安全衛生委員会を立ち上げ、法人と連携しなが らリスク管理の徹底化を図った。 ・法人が作成しているホームページや年4回発行の広報誌の「コロニーふくおか」に施設行事等の情 報を掲載し、情報提供・発信に努めた。 ・近隣の特別支援学校、高等学園からの実習生の受け入れに積極的に取り組んだ(9名の実習生を受 け入れた)。 ・工賃向上を目指し、福岡県受託事業である販路開拓員と協力して、霊園の清掃作業、不動産にお ける遊休地の除草作業、ポスティング作業、清掃業務等の請負を目指し営業活動を行った。結果、 契約成立1件、契約の見積り依頼1件、商談中1件であった。 ・法人のコロニー印刷の営業と連携して情報交換等行い、新規契約2件を確保した。 ・利用者自治会役員との面談を年に数回実施し、要望の確認を行った。必要に応じて(月に一回程 度)全利用者が集まる会を開き、重要事項(節電要請、感染症予防等)の伝達や要望の確認を行っ た。 ・年に1回、家族総会と家族との面談を実施し、要望として出された送迎サービスを拡大した。ま た、支援計画に基づくアセスメントを適時に行うとともに、利用者との個人面談を年に2回実施し、 把握できた意見等を日々の支援に反映させるように努めた。 ・なんでも相談の窓口を設け、随時相談を受け付けてる。 ・虐待の防止に関して、契約書に明記するとともに、全職員による虐待に関する勉強会を約月1回 行っている。 大項目 事業計画(取り組みや改善の内容等) 管理運営の概要 利用料等収入実績 136,956千円(対前年度比 +1.5%、対平成17年度比 +29.9%)、管理運営 ・清掃業務等、職員による業務実施や環境整備、備品の管理を 費 108,180千円(対前年度比 △10.4%、対平成17年度比 △18.5%) 行うことで、経費節減に取り組んでいく。 ③経営(収支)改善 ・清掃業務は、一部を職員及び利用者で実施するとともに、業者委託している給食業務や空調設備 等についても随時交渉を行い、経費節減を図っている。 ・法人本部と連携を図りながら、会計処理、事務処理を行って ・平成17年度から新社会福祉法人会計基準並びに就労支援事業会計基準沿った経理規定を策定、運 いく。 用している。21年度から経理処理システムを刷新し、簡易かつ合理的な処理を行っている。また、 24年度は、「社会福祉法人新会計基準」の準備期間として仕組み作りに取り組んだ。 ④職員確保方策及び 健全な財政基盤 ・業務内容に応じた専門職員や責任者の配置・確保を行い、ま の実施する研修会へも積極的に参加し資質向上を図っている。 ・管理者(施設長)の下に、知識、経験豊かな責任者(係長、班長)を配置し、課員が適切にサー た、計画的に研修等を行い資質の向上を図っていく。 ⑤施設管理上の個別事項 ・空間設備、エレベーター、防災設備、ボイラー等、施設の維 持保守を適正に実施する。 ・サービス提供時に病状の急変等の事態が生じた場合を想定 し、主治医や救急医療措置等協力機関との連携を図る。 ・定期的に避難、救出その他必要な訓練を行う。 ・法人が定める個人情報管理規程により、適正に個人情報管理 を図る。 ・個人情報に関する苦情処理については、苦情解決責任者のも とで適切に対応する。 ・法人で教育研修規定を整備し、採用時研修、継続研修(年1回)、所外研修等を実施。各協議会等 ビスが展開できる体制を作っている。 ・消防用設備保守点検2回/年、空調設備保守点検4回/年、自動ドア保守点検3回/年、自家用電気 工作物保守点検毎月実施。 ・利用者の高齢化、障害の重度化に合わせて、急変時におけるマニュアルの見直しを行い、主治医 や救急医療措置等機関に適切に対応できるようにした。 ・防災避難訓練を2回(夜間想定9月、昼間想定3月)実施した。10月には、職員全員が普通救命講 習を受講するとともに、施設において、AED(自動体外式除細動器)の取り扱い等の緊急時における 訓練を行った。 ・法人の定める個人情報管理規程を元に適切に個人情報の管理を行っている。苦情は目下のところ 出ていない。 ・社会福祉施設総合損害補償「しせつの損害補償」及び利用者への補償として任意保険に加入して いる。 ②点検結果 A+ (提案内容を上回った) A (提案内容をやや上回った) ○ B (概ね提案内容どおり) C (提案内容をやや下回った) D (提案内容を下回った) 【総合コメント】 提案内容に沿って、概ね適切に管理運営がなされている。 障害者就業・生活支援センター等と連携し、利用者の実習を積極的に行い、利用者が就労できるような支援体制を 取っている。 新規受託事業の開拓を積極に行うとともに、従来から実施している印刷事業を充実させる努力を行い、実際に利用者 一人当たりの工賃月額が上昇している。 財政面においても経費節減に努めている。 また、家族総会、利用者との個別面談や利用者満足度調査を行うなど、利用者及び家族の要望を把握し、得られた意 見を運営に反映する努力がなされていることを評価した。