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商工会2005.3月号
最終回 PGAティーチングプロ 高野逸夫 スイングを安定させるバランス感覚 いつも、この3つをチェックしよう 長く続いてきたシリーズも、いよいよ今回が最終回となりま した。今回は、まとめとして、スイングの全体の中のバランス についてお話しします。あなたのスイングを、チェックしてみ ましょう。 ① スイングの乱れは「アドレス」から 写真① 写真④ 写真② 写真⑤ 写真③ 写真⑥ (上下関係)スイングを全体的に考えると、アドレスで土台で ある下半身がしっかりしていないと、肩の力を抜くことはで きません。少し、おしりを後ろへ突き出して、足裏が地面に 吸いつくように構えましょう。 (写真①、⑥) (左右関係)もし、あなたのアドレスが左右どちらかに傾いて いたら、体はよく回るでしょうか。試してください。体は、 少しでも左右の傾きがあれば、体の動きが制限されてしまう のがわかると思います。左右のバランスを正してください (写真②、③)。 (前後関係)前傾が近すぎても高すぎても同じです。過剰すぎ ると、体の動きは悪くなってしまうのです。 どんな、素晴らしいやり方があっても、スイングの始まり であるアドレスにアンバランスが働いていると、必ずスイン グに影響が出てきます(写真④、⑤) 。 あなたの一番バランスのいい、自然なアドレスを探してくだ さい。 アドレスのバランスがいいのに、腕の振りがクラブを握ると ② 腕の振りをスムーズに スムーズでなくなってしまうのは、グリップが強すぎるのと、 ...... クラブヘッドが自分に巻きついているくらいターンしていない 腕は気持ちよく肩からぶら下がります。歩いている時の腕の振 からです。「連続素振り」をして腕の振りをスムーズにしまし りのように、何も持っていないかのように腕を振りましょう。 ょう。 体の回転ばかりに気が行って、肝心な腕の振りができていない ③「ライン」をイメージしましょう ... アドレスがバランスよくなると肩の力 が抜けます。すると、 人は多いものです。 ひもつきの5円玉をぐるぐる早く回してみれば、5円玉は波 を打たずにきれいに円が描かれます。その時、5円玉の通り道 高野逸夫(たかの・いつお) 1962年生まれ。14歳 でゴルフを始め、ジュニア選手権、アマチュア選手権で 好成績をおさめる。26歳より本格的にレッスンの道へ 進む。渡米し、さまざまなティーチングプロのメソッド に学ぶ。ツアープロ・横田真一のアドバイザーとしても 活躍中。ゴルフダイジェストの週刊誌、月刊誌などのレッスンも好 評。どんな人でも無理なくできるスイングの原理を求め、脱力の研 究を行い、ゴルフ練習器「スイング・ボール」を開発。その人に合 ったスイング、 「本能のゴルフ」を目指すレッスンは、多くの人に好 評を得ている。 『ヨコシンの自己感覚ゴルフ』 『自己感覚ゴルフで90 を切る』 (ともに横田真一著・PHP研究所刊)に執筆・指導として 協力している。(社)日本プロゴルフ協会・PGAティーチングプロ。 問い合わせ先:FAX 044─711─0550 にラインができ上がります。このイメージのラインが、スイン グには大切です。このラインの勢いがターゲットへ向かってこ そ、飛んで曲がらないボールが可能となるのです。 このように、スイングで大切な要素は、大きく考えればそう 多くはありません。ただ上手になればなるほど、微妙な狂いに 敏感になってくるだけなのです。つまり、全体のバランス感覚 を磨けば、毎回同じスイングが再現しやすいわけです。 今回説明した3つのバランスのチェックを頭に入れて、いつ でも戻れるようにしておきましょう。 長い間、ご愛読ありがとうございました。 Shokokai ● 2005.3 26