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横浜市中央卸売市場のあり方に関する提言書

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横浜市中央卸売市場のあり方に関する提言書
福井市中央卸売市場
中長期プランに関する提言書
平成22年5月
福井市中央卸売市場中長期プラン検討会議
目
はじめに
Ⅰ
次
················································· ······ 1 P
卸売市場における流通の変化
1 食 を 取 り 巻 く 社 会 環 境 の 変 化 ··················· ····· 2 P
(1) 食 料 需 要 の 変 化
(2) 消 費 の 多 様 化
(3) 安 全 ・ 安 心 へ の 志 向
2 生 鮮 食 料 品 流 通 の 変 化 ························· ····· 3 P
(1) 生 産 ・ 供 給 の 変 化
(2) 小 売 業 の 構 造 変 化
(3) 流 通 チ ャ ン ネ ル の 多 様 化
3 卸 売 市 場 の 状 況 変 化 ··························· ····· 3 P
(1) 卸 売 市 場 低 迷 の 要 因
(2) 市 場 法 改 正 と 国 の 基 本 方 針
(3) 転 機 の 卸 売 市 場
(4) 今 後 の 国 ( 農 林 水 産 省 ) の 動 向
Ⅱ
福井市中央卸売市場の現状と課題
1 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 を 取 り 巻 く 社 会 情 勢 ········· ····· 8 P
(1) 交 通 の 利 便 性
(2) 人 口 減 少 と 食 料 品 需 要 の 減 少
(3) 生 鮮 食 料 品 の 価 格 低 下
2 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 の 現 状 ····················· ····· 9 P
(1) 取 扱 量 ・ 金 額 と 場 内 業 者 数 の 推 移
(2) 福 井 県 内 産 の 流 通 状 況
(3) 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 特 別 会 計 の 状 況
(4) 施 設 整 備 の 状 況
(5) 平 成 1 0 年 度 以 降 の 取 組 状 況
3 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 の 課 題 ····················· ····· 13P
(1) 課 題 の 把 握
(2) 課 題 の 整 理 ・ ま と め
(3) 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 強 化 対 策 検 討 懇 話 会 の 答 申 後 の 反 省 点
Ⅲ
提
言
1 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 の あ る べ き 姿 ・ 将 来 ビ ジ ョ ン · ····· 17P
2 内 容 ·········································· ····· 19P
(1) 福 井 市 場 の 方 向 性
(2) 具 体 的 な 対 応
お わ り に ················································ ····· 25P
はじめに
消 費 者 の 食 生 活 の 変 化 、市 場 外 流 通 の 増 大 な ど に よ り 、卸 売 市 場 の 取 扱
高 は 、本 市 場 も 含 め て 全 国 的 に 減 少 傾 向 に あ る も の の 、消 費 者 の 食 に 対 す
る 安 全・安 心 の 要 望 は 年 々 高 ま っ て お り 、卸 売 市 場 の 果 た す 役 割 は 依 然 と
して非常に大きいものがあります。
こ う し た 状 況 の 中 、国 に お い て も 、平 成 1 6 年 度 に 卸 売 市 場 法 を 一 部 改
正 し 、取 引 規 制 の 緩 和 を 行 う と と も に 、第 8 次 卸 売 市 場 整 備 基 本 方 針 に お
い て 、市 場 の 再 編 、効 率 的 か つ 安 全・安 心 な 市 場 流 通 へ の 転 換 を 促 す な ど
各 卸 売 市 場 に お け る 独 自 の 取 組 が 必 要 で あ る と 示 さ れ て い ま す 。ま た 、第
9 次 卸 売 市 場 整 備 基 本 方 針 の 策 定 に 向 け て 、昨 年 1 0 月 よ り「 卸 売 市 場 の
将 来 方 向 に 関 す る 研 究 会 」を 立 ち 上 げ 、平 成 2 2 年 3 月 に 報 告 書 を と り ま
とめたところです。
福 井 市 中 央 卸 売 市 場( 以 下「 福 井 市 場 」と い う 。)は 、昭 和 4 9 年 に 現
在 地( 大 和 田 町 )に 中 央 卸 売 市 場 と し て 開 設 さ れ 、長 年 に わ た り 福 井 市 民
の食を支える生鮮食料品等の流通拠点としての役割を担ってきましたが、
建 設 後 約 3 5 年 が 経 過 し 、市 場 施 設 の 老 朽 化 が 進 ん で お り 、毎 年 の 保 守 点
検で改修の指摘を受ける等、必要な修繕箇所が年々増加傾向にあります。
ま た 、福 井 市 場 に お い て は 、平 成 1 4 年 1 月 に 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 の 改
革 の 方 向 性 や 活 性 化 の 方 策 等 を 検 討 す る た め「 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 強 化 対
策 検 討 懇 話 会 」が 設 置 さ れ 、専 門 部 会( 流 通・運 営 )に お い て 協 議 を 重 ね 、
平 成 1 6 年 8 月 に 卸 売 市 場 法 改 正 (同 年 6 月 施 行 ) の 趣 旨 を 踏 ま え た 答 申
が市長に提出されました。
し か し 、流 通 構 造 の 変 化 や 市 場 施 設 の 老 朽 化 の 問 題 、食 の 安 全・安 心 に
対 応 し た 施 設 整 備 、場 内 業 者 を は じ め 出 荷 団 体 や 需 要 者 の ニ ー ズ へ の 対 応
等多くの課題が生じてきています。
そ の た め 、福 井 市 中 央 卸 売 市 場 中 長 期 プ ラ ン 検 討 会 議 は 、平 成 2 1 年 4
月 に 市 長 よ り「 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 の 今 後 の 運 営 形 態 等 」に つ い て 諮 問 を
受けた福井市中央卸売市場開設運営協議会の専門会議として設置された
も の で あ り 、上 記 の よ う な 現 状 を 踏 ま え 、生 鮮 食 料 品 の 安 全・安 心 体 制 を
確 立 す る と と も に 、将 来 に わ た っ て 安 定 供 給 を 確 保 す る た め 、今 後 の 中 央
卸 売 市 場 の 位 置 付 け や 必 要 性 、管 理 運 営 方 法 の 効 率 化 、施 設 の 効 率 的 な 利
活 用 な ど 、将 来 を 見 据 え た 市 場 の あ り 方 に つ い て 中 長 期 的 な 観 点 か ら 検 討
を行うものです。
本 検 討 会 議 は 、平 成 1 6 年 度 の 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 強 化 対 策 検 討 懇 話 会
の 答 申 を 踏 ま え つ つ 、上 記 の 研 究・検 討 課 題 に 対 応 す る こ と を 目 的 と し て 、
平 成 2 1 年 6 月 の 第 1 回 開 催 以 降 、平 成 2 2 年 4 月 に 至 る ま で に 8 回 に わ
た り 開 催 さ れ 、広 範 な 分 野 に わ た る 専 門 家 か ら 成 る 検 討 委 員 に よ っ て 様 々
な事項について検討を行い、福井市場の活性化策をとりまとめました。
1
Ⅰ
卸売市場における流通の変化
1
食を取り巻く社会環境の変化
(1) 食 料 需 要 の 変 化
少 子 高 齢 化 な ど 人 口 動 態 が 変 化 す る と と も に 、共 働 き 世 帯 ・ 一 人 世
帯 の 増 加 、女 性 の 社 会 進 出 な ど に よ り 社 会 構 造 や ラ イ フ ス タ イ ル も 大
きく変貌を遂げ、「食」生活様式が多様化して来ています。
食 料 需 要 は 、1 9 8 0 年 代 の 「飽 食 の 時 代 」、そ し て バ ブ ル 期 を 経 て
成熟段階を迎え、その後の経済成長の停滞、物価の下落、少子化によ
る人口減少等の影響を強く受け、停滞、減少局面へと転じています。
(2) 消 費 の 多 様 化
「食」の簡便化・即食化・個(孤)食化や、家庭内で生鮮食料品等
を 調 理 す る い わ ゆ る 内 食 か ら 調 理 済 食 品 や 弁 当 な ど の 中 食 、外 食 へ の
「食のアウトソーシング」が進んでいます。また、持ち帰っても簡単
な 処 理 で す ぐ に 食 べ ら れ る「 包 丁 レ ス 」商 品・調 理 済 商 品・冷 凍 食 品 ・
レトルト食品等が増えるなど、食の外部化が拡大しています。
一 方 、健 康 志 向 の 高 ま り を 反 映 し て 、消 費 者 は カ ロ リ ー や 食 材 に 注
意 を 払 う 傾 向 に あ り 、外 食 ・ 中 食 に お い て も カ ロ リ ー 表 示 な ど に 配 慮
しています。
このような傾向に加え、輸入品が一層増加するなど、食材、調理方
法、消費形態ともに多様化しています。
(3) 安 全 ・ 安 心 へ の 志 向
近 年 、「 食 」 を め ぐ っ て 高 病 原 性 鳥 イ ン フ ル エ ン ザ や B S E ( 牛 海
綿状脳症)の発生、食品虚偽表示、輸入食品の残留農薬問題などへの
不安が広がるなかで、生鮮食料品の生産・流通過程においても安全・
安 心 の 確 保 が 強 く 求 め ら れ て お り 、「 顔 の 見 え る 商 品 」 へ の ニ ー ズ が
高まっています。
また、消費者の購買行動には、低価格の商品を望む一方、品質や安
全性にこだわる場合には割高でも購入するなど二極化の傾向がみら
れます。
2
2
生鮮食料品流通の変化
(1) 生 産 ・ 供 給 の 変 化
農 業 に お い て は 国 内 の 耕 地 、農 業 労 働 力 、生 産 量 と も 減 少 し て お り 、
水 産 業 に お い て も 漁 業 労 働 力 、 生 産 量 と も 減 少 し て い ま す 。 ま た 、い
ずれの労働者においても高齢化が進んでいます。
ま た 、農 協 等 の 生 産 者 団 体 は 、経 済 的 理 由 か ら 合 併 に よ り 大 型 化 を
進 め て お り 、消 費 者 ニ ー ズ に 対 応 し た 商 品 開 発 や 流 通 に 取 り 組 む な ど 、
取 引 に お け る 発 言 力 を 強 め る と と も に 、物 流 コ ス ト の 削 減 や 配 送 時 間
の関係から、出荷市場を選択してきています。
(2) 小 売 業 の 構 造 変 化
生 鮮 食 料 品 等 の 購 入 方 法 も 大 き く 変 化 し て お り 、八 百 屋 や 鮮 魚 店 な
ど 地 域 の 専 業 小 売 店 か ら 、生 鮮 食 料 品 等 や 日 用 品 、惣 菜 等 が 同 時 に 購
入 で き る ス ー パ ー マ ー ケ ッ ト が 主 流 と な っ て き て お り 、外 食 チ ェ ー ン
も含め大型ユーザーの発言力も大きくなってきています。
さ ら に 、総 合 ス ー パ ー の 出 現 に よ り 、会 社 独 自 に よ る 生 産 者( 産 地 ・
漁 港 等 )と の 直 接 取 引 や 産 地 と 提 携 し た 会 社 独 自 の 商 品( プ ラ イ ベ ー
トブランド)の開発、宅配等のサービス向上など、生き残りをかけた
厳しい競争状態にあります。
(3) 流 通 チ ャ ン ネ ル の 多 様 化
外 食 ・ 中 食 産 業 の 発 展 に 伴 い 、一 次 加 工 さ れ た 食 材 の 輸 入 が 増 加 し
ていますが、卸売市場では、現在でも生鮮食料品が中心であるため、
他 店 と の 差 別 化 を 図 り 、品 揃 え を 強 化 し た い 外 食 ・ 中 食 産 業 や 総 合 ス
ー パ ー は 、卸 売 市 場 を 基 幹 の 流 通 チ ャ ン ネ ル と し つ つ も 、人 気 産 地 か
ら の 食 材 確 保 や コ ス ト 削 減 の た め 、卸 売 市 場 外 か ら の 調 達 を 拡 大 し て
きています。
また、情報技術(IT)の進歩に伴い、インターネットを活用した
企業間取引の拡大や生産者と消費者をつなぐ流通チャンネルの多様
化 が 進 ん だ こ と に よ り 、市 場 外 流 通 が 増 え 、市 場 経 由 率 が 低 下 し て い
ます。
3
卸売市場の状況変化
(1) 卸 売 市 場 低 迷 の 要 因
消費者ニーズ・小売業態・流通経路の多様化、食の安全・安心意識
3
の 高 ま り な ど 、卸 売 業 界 を 取 り 巻 く 環 境 は 大 き く 変 化 し て お り 、交 通
網 、情 報 網 の 発 達 な ど に よ る 取 引 の 広 域 化 や 、産 地 の 大 型 化 及 び 量 販
店 や 外 食 チ ェ ー ン 店 な ど に よ る 販 売 単 位 の 大 型 化 、せ り 取 引 か ら 相 対
取引への移行、加工・保管ニーズの高まりなど、時代の要請に応じた
卸売市場の機能の強化が求められています。
し か し な が ら 、卸 売 市 場 を 経 由 す る 生 鮮 食 料 品 等 の 割 合 が 年 々 減 少
し て い る た め 、卸 売 業 者・仲 卸 業 者 な ど の 経 営 基 盤 が 弱 体 化 し て お り 、
多くの卸売市場では十分な対応ができていない状況です。
(2) 市 場 法 改 正 と 国 の 基 本 方 針
平 成 1 6 年 6 月 に 公 布 さ れ た 改 正 卸 売 市 場 法 に は 、相 対 取 引 、第 三
者 販 売 、 商 物 分 離 、 手 数 料 の 弾 力 化 等 の 規 制 緩 和 が 盛 り 込 ま れ 、同 年
1 0 月 に 公 表 さ れ た 第 8 次 卸 売 市 場 整 備 基 本 方 針 で は 、品 質 管 理 の 高
度 化 等 の 機 能 強 化 、中 核 的 卸 売 市 場 の 再 整 備 、市 場 相 互 の 連 携 に よ る
集荷・販売活動の促進、取引における情報技術の活用の促進、また、
一 定 規 模 以 下 の 中 央 卸 売 市 場 に つ い て は 、地 方 卸 売 市 場 へ の 転 換 も 盛
り込まれました。この改革を通して、卸売業者・仲卸業者などの経営
基盤強化と卸売市場の競争力強化に取り組む必要があると示されま
した。
(3) 転 機 の 卸 売 市 場
【 資 料 28p 】
現 在 、地 方 の 市 場 が 置 か れ て い る 状 況 は 厳 し く 、そ の 数 は 年 々 減 少
し て い ま す 。民 間 市 場 で は 統 合 や 連 携 が 活 発 化 し 、公 設 の 市 場 に お い
ても地方公共団体の財政悪化などから運営が負担となってきており、
中 央 卸 売 市 場 か ら 地 方 卸 売 市 場 へ の 転 換 、指 定 管 理 者 制 度 の 導 入 や 民
営化、第3セクター方式への移行などの動きが始まってきています。
中央卸売市場の主要動向
市場名
動
向
大分
H 18. 4
地方市場転換
釧路
H 18. 4
地方市場転換
川崎(南部)
H 19. 4
地方市場転換
藤沢
H 19. 4
地方市場転換
H 19. 4
地方市場(水産部)転換
H 21. 4
地方市場(残る青果部)転換
H 19. 4
地方市場転換
三重
尼崎
4
呉
H 20. 4
地方市場転換
下関
H 20. 4
地方市場転換
佐 世 保 ( 千 尽 ) H 20. 4
地方市場(花卉部)転換
函館
H 21. 4
室蘭
H 21. 10
山形
H 22. 4
松山
H 22 年 度 末
富山
H 23. 4
地方市場転換予定
甲府
H 23. 4
地方市場転換予定
福岡(東部)
(西部)
地方市場転換
地方市場転換
地方市場転換
地方転換(水産部・花卉部)
H 26 年 度 末 福 岡 市 中 央( 青 果 市 場 )と 統 合
廃止方針
(4) 今 後 の 国 ( 農 林 水 産 省 ) の 動 向
◎「卸売市場の将来方向に関する研究会」の開催
農 林 水 産 省 は 、第 9 次 卸 売 市 場 整 備 基 本 方 針 の 策 定 に 向 け て 、昨
年10月より有識者から成る「卸売市場の将来方向に関する研究
会 」を 1 2 回 に わ た り 開 催 し 、今 後 期 待 さ れ る 卸 売 市 場 の 役 割 と 将
来 の 方 向 、施 策 の あ り 方 に つ い て 、幅 広 い 観 点 か ら 総 合 的 に 検 討 を
行いました。
○研究会報告の基本的な方向
「卸売市場は、我が国の生鮮食料品等の流通の基幹的インフラ
と し て 、国 民 の 生 命 ・ 健 康 に 直 接 関 わ る 食 料 を 円 滑 か つ 安 定 的 に
供 給 す る と い う 公 的 な 役 割 を 担 っ て い る 。出 荷 者 か ら は 安 定 的 な
販 路 と し て 、ま た 、需 要 者 か ら は 安 定 的 な 調 達 先 と し て 大 き な 期
待 を 有 し て お り 、基 幹 的 な 流 通 ル ー ト と し て 、今 後 と も 健 全 に 発
展 し 、そ の 機 能 を 発 揮 し て い く こ と が 不 可 欠 で あ る 。そ の 際 に は 、
卸 売 市 場 を め ぐ る 情 勢 や 出 荷 者・需 要 者 の ニ ー ズ の 変 化 等 に 的 確
に 対 応 し て 、市 場 機 能 の 円 滑 な 発 揮 と 更 な る 機 能 強 化 、及 び そ れ
を支える市場全体としての経営戦略的視点からの運営体制の整
備、卸売市場の再編、卸売業者、仲卸業者の経営体質の強化等を
推進することが重要である」との報告がなされました。
5
○具体的な対応
研 究 会 で は 、卸 売 市 場 が 取 り 組 む べ き 6 つ の 具 体 的 な 対 応 策 が 、
下 記 の と お り 提 案 さ れ ま し た 。 ま た 、「 拠 点 市 場 」 を 中 心 と し た
効 率 的 な 物 流 ネ ッ ト ワ ー ク の 構 築 、経 営 戦 略 的 視 点 を 持 っ た 市 場
運 営 の 2 点 が 、新 し く 取 り 組 む べ き 対 応 策 と し て 提 示 さ れ ま し た 。
ア
多様化する出荷者、需要者のニーズへの適切な対応
・市場におけるコールドチェーンシステムの確立
・加工・調製業務の施設を市場内に整備
・実需者ニーズや産地・商品情報の収集、提供の推進
・予約相対取引など契約取引の推進
・品揃えの強化や卸売市場の一般開放
イ
公正かつ効率的な取引の確保
・卸 売 業 者 と 仲 卸 業 者・売 買 参 加 者 を 対 置 す る 基 本 的 構 造 、規
制の原則の維持
・商物一致規制の例外要件の見直し
・受託拒否禁止の原則における正当な理由の範囲の明確化
・取引ルールの柔軟な設定
・価格の透明性の向上
ウ
社会的要請への適切な対応
・コンプライアンスの徹底等
・環境問題への対応
エ
卸売市場の再編の推進等
・大 型 産 地 か ら 荷 を 大 量 に 受 け る「 拠 点 市 場 」を 設 け 、そ の 機
能の強化
・中央卸売市場の地方市場への転換や統合・連携を推進
オ
卸売業者及び仲卸業者の経営体質の強化
・卸売業者及び仲卸業者の経営体質の強化
・経営改善指導の方法の見直し
・代金決済機能のあり方の検討
カ
経営戦略的視点を持った市場運営の確保
・「経営展望」の策定
・事 業 管 理 者( 地 方 公 営 企 業 法 の 全 部 適 用 )や 指 定 管 理 者 制 度
の活用
・市場取引委員会の運用改善
・開設主体の見直し
6
◎新たな「食料・農業・農村基本計画」の策定
2 1 世 紀 の 農 政 の 基 本 指 針 で あ る 食 料・農 業・農 村 基 本 法 が 平 成
1 1 年 7 月 に 制 定 さ れ て か ら 1 0 年 が 経 過 す る と と も に 、平 成 1 7
年に策定された現行の基本計画は策定から5年を迎えることから
新 た な 基 本 計 画 が 策 定 さ れ 、平 成 2 2 年 3 月 3 0 日 に 閣 議 決 定 さ れ
ました。
新 た な 基 本 計 画 に お い て は 、卸 売 市 場 に つ い て 、「 生 産・消 費 ニ
ー ズ へ の 的 確 な 対 応 や 公 正 か つ 効 率 的 な 取 引 の 推 進 等 に よ り 、そ の
機 能 強 化 を 図 る 」こ と と 、「 卸 売 市 場 の 機 能 強 化 を 支 え る た め 、経
営 的 視 点 を 持 っ た 市 場 運 営 の 確 保 、市 場 の 再 編 や 卸・仲 卸 業 者 の 経
営体質の強化を推進する」ことを求めています。
7
Ⅱ
福井市中央卸売市場の現状と課題
1
福井市中央卸売市場を取り巻く社会情勢
(1) 交 通 の 利 便 性
福 井 市 場 は 、福 井 市 内( 2 7 万 人 )は も と よ り 福 井 県 の 嶺 北 地 域( 約
6 6 万 人 )へ 生 鮮 食 料 品 等 を 供 給 す る 基 幹 的 市 場 と し て 設 置 さ れ 、北
陸 と 関 西 圏 を 結 ぶ 国 道 8 号 線 に 隣 接 し 、北 陸 自 動 車 道 の 福 井 北 イ ン タ
ー に も 近 く 、 交 通 の 利 便 性 が 高 い 場 所 に 位 置 し て い ま す 。 ま た 、近 年
の 都 市 開 発 に よ り 、大 型 シ ョ ッ ピ ン グ セ ン タ ー を 中 心 に 商 業 施 設 が 集
積 し た 市 東 北 部 の 商 業 地 域 内 に 位 置 す る こ と と な り 、流 通 や 商 業 に 最
も適した立地となっています。
(2) 人 口 減 少 と 食 料 品 需 要 の 減 少
福 井 県 の 人 口 は 、昭 和 4 6 年 以 降 増 加 傾 向 が 続 い て い ま し た が 、平
成12年以降は減少に転じ10年連続の減少となっています。また、
総 人 口 を 年 齢 区 分 ご と に み る と 、年 少 人 口 (0 ~ 1 4 歳 )お よ び 生 産 年
齢 人 口 (1 5 ~ 6 4 歳 )の 割 合 は 減 少 し 、老 年 人 口 (6 5 歳 以 上 )の 割 合
が 増 加 を 続 け て お り 、こ の ま ま 推 移 す れ ば 生 鮮 食 料 品 等 の マ ー ケ ッ ト
も縮小していきます。
ま た 、地 方 の 人 口 の 減 少 と 並 行 し て 、大 都 市 圏 へ の 人 口 集 中 が 進 み 、
食料流通においても大規模市場への集中がさらに進むと予想されま
す。
推計年次
H16 年
H17 年
H18 年
H19 年
H20 年
H21 年
0~14 歳
99,844
98,567
97,516
96,572
95,738
94,587
15~64 歳
426,950
422,482
419,007
414,400
409,390
404,503
65 歳 以 上
147,790
149,960
152,907
156,480
159,640
162,389
計
674,584
671,009
669,430
667,452
664,768
661,479
(3) 生 鮮 食 料 品 の 価 格 低 下
平 成 1 7 年 を 1 0 0 と し た 福 井 市 の 消 費 者 物 価 指 数 は 、平 成 2 1 年
12月現在で、99.6となっています。特に生鮮食料品では魚介類
が93.8、生鮮野菜が90.7と低価格化しています。
8
消費者物価指数の推移
102
100
98
魚介類
生鮮野菜
96
94
92
90
H17年
2
H18年
H19年
H20年
H21年12月
福井市中央卸売市場の現状
福 井 県 下 に は 、中 央 卸 売 市 場 が 1 箇 所 、地 方 卸 売 市 場 が 9 箇 所 あ り ま
す 。福 井 県 に お け る 生 鮮 食 料 品 等 の 流 通 は 、主 と し て 卸 売 市 場 を 経 由 し
て 行 わ れ て い る も の の 、県 外 資 本 の 量 販 店 の 出 店 や 産 地 直 売 所 の 増 加 等
に よ り 、福 井 県 内 の 卸 売 市 場 や 福 井 市 場 に お け る 取 扱 量 、金 額 は 、全 国
と同様に年々減少傾向にあります。
(1) 取 扱 量 ・ 金 額 と 場 内 業 者 数 の 推 移
【 資 料 29p ~ 31p 】
福 井 市 場 に お け る 取 扱 量 と 金 額 に つ い て 、平 成 1 0 年 度 と 平 成 2 1
年 度 を 比 較 す る と 、青 果 の 取 扱 量 で は 約 2 1 % 減 少 、取 扱 金 額 で も 約
3 5 % 減 少 し て い ま す 。同 様 に 、水 産 の 取 扱 量 も 約 4 2 % 減 少 、取 扱
金 額 で も 約 4 5 % 減 少 し て い ま す 。花 卉 に つ い て も 取 扱 量 は 約 2 7 %
減少、取扱金額でも約36%減少しています。
取 扱 金 額 の 減 少 に 伴 い 、卸 売 業 者 ・ 仲 卸 業 者 と も に 厳 し い 経 営 を し
い ら れ て お り 、加 え て こ れ ま で 大 き な 需 要 者 で あ っ た 売 買 参 加 者 も 開
設当初の約47%まで減少しています。
取扱量の推移
数 量( t )
60,000
50,000
40,000
青果部
水産物部
花卉部
30,000
20,000
10,000
0
10
11
12
13
14
15
16
9
17
18
19
20
21
年度
取扱額の推移
金額(百万円)
25,000
20,000
15,000
青果部
水産物部
花卉部
10,000
5,000
0
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21 年 度
市場内業者数の推移
S50
S55
S60
H2
H7
H12
H17
H22
青
仲卸業者
14
14
14
14
14
14
14
14
果
売買参加者
966
897
839
745
633
548
420
324
水
仲卸業者
11
11
11
11
11
11
11
8
産
売買参加者
396
398
393
378
366
350
296
282
花
仲卸業者
1
1
1
1
1
1
1
1
卉
売買参加者
34
38
38
49
55
56
58
46
※平成22年度は、平成22年5月1日現在
(2) 福 井 県 内 産 の 流 通 状 況
福 井 県 の 農 業 の 特 徴 は 、水 田 が 耕 地 全 体 の 9 1 % を 占 め て お り 、農
産物の販売をしている農家のうち84%が、米づくりをしています。
福 井 市 に お い て も 、水 田 が 耕 地 全 体 の 8 5 % を 占 め て お り 、農 業 産 出
額における米の占める割合は約74%であり、野菜果物は約13.
5%で、花きにおいては約1.9%に過ぎません。しかし、農業従事
者 の 高 齢 化 や 後 継 者 不 足 に よ り 、農 産 物 の 作 付 面 積 や 出 荷 量 は 年 々 減
少しています。また、福井県の水産業は、日本海という豊かな漁場か
ら 種 類 ・ 数 量 と も に 、 豊 富 な 海 産 物 が 水 揚 げ さ れ て お り ま す が 、漁 業
資源の減少、輸入品の増大、漁業就業者の高齢化と後継者不足など、
漁業を取り巻く環境は一層厳しいものとなってきています。
平 成 2 1 年 度 に お け る 福 井 市 場 の 県 内 産 入 荷 量 は 、青 果 物 で は 1 6 .
6%、水産物(鮮魚)で20.6%、花き(切花)で16.3%とな
っています。
10
百万円
県内産の取扱金額及び入荷量割
14,000
18.0%
16.0%
14.0%
12.0%
10.0%
8.0%
6.0%
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
県内産入荷額
県外産入荷額
県内産入荷量割合
青果物
水産物部
花卉部
1,738
8,230
16.6%
1,095
11,525
11.7%
118
836
16.2%
(3) 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 特 別 会 計 の 状 況
4.0%
2.0%
0.0%
【 資 料 32p ~ 33p 】
中 央 卸 売 市 場 は 、特 別 会 計 で 運 営 し て い ま す が 、近 年 の 取 扱 高 の 減
少 や 空 き 店 舗 の 増 加 に よ る 収 入 の 減 少 、施 設 の 老 朽 化 等 に 伴 う 施 設 修
繕費の増大などにより、特別会計の財政状況は厳しくなっています。
16 年度
17 年度
18 年度
19 年度
20 年度
歳
入
歳
出
市場使用料
72,076
69,794
68,250
68,503
65,660
施設使用料
208,682
208,784
204,839
202,251
199,288
その他収入
420,940
107,821
110,218
406,987
409,897
繰入金
63,000
111,000
68,000
84,000
83,000
計
764,698
497,339
451,307
761,741
757,845
人件費
127,393
120,142
117,686
120,677
122,028
起債償還
53,033
67,561
72,853
79,178
79,178
工事・修繕費
61,159
83,673
62,994
64,090
57,427
管理運営費等
521,783
224,788
197,014
497,072
498,903
計
763,368
496,164
450,547
761,017
757,536
(4) 施 設 整 備 の 状 況
福 井 市 場 の 多 く の 施 設 は 築 3 5 年 を 経 過 し て お り ま す が 、長 期 に わ
たって利用できるよう、細心かつ計画的に維持管理を行っています。
し か し 、常 に 塩 水 に さ ら さ れ る 水 産 物 棟 を は じ め 経 年 劣 化 が 進 ん で お
り、特に耐用年数が過ぎている設備関係の劣化が激しく、優先順位を
11
つ け て 改 修 や 修 繕 な ど を 行 っ て い ま す が 、対 応 し き れ て い な い 状 況 に
あります。また、平成21年度実施した耐震診断では、花卉棟がD判
定で耐震性が劣り補強を要するとの結果が出ています。
一方、環境や流通加工に対応するため、平成4年度には、発泡スチ
ロール処理場、トイレ増設、冷蔵庫棟の増築、青果部卸売場の低温化
設 備 の 設 置 な ど を 行 う と と も に 、平 成 1 1 年 度 に は 水 産 物 部 配 送 セ ン
ターの建設、平成14年度には青果部加工場を建設してきています。
し か し 、今 後 は 財 政 的 な 面 か ら も 大 規 模 な 施 設 整 備 は 困 難 で あ る こ
と か ら 、既 存 建 築 物 の 有 効 活 用 や 長 寿 命 化 を 図 る と と も に 、品 質 管 理
や 衛 生 管 理 機 能 の 向 上 、物 流 の 効 率 化 へ 向 け た 施 設 の 有 効 活 用 が 課 題
です。
・ラ イ フ ラ イ ン —-水 道 管 、水 道 設 備 、高 架 水 槽 及 び 取 水 井 戸 の 老 朽 化 、
電力ケーブル及び電気設備の老朽化、電話線、光フ
ァイバー及びLAN設備の老朽化
・ 安 全 設 備 ------消 防 設 備 、 フ ェ ン ス 、 マ ン ホ ー ル 、 シ ャ ッ タ ー な ど
の老朽化
・ 衛 生 設 備 ------ト イ レ 、 汚 水 処 理 場 、 ご み 処 理 場 な ど の 老 朽 化
・建築物
------屋 根 雨 漏 れ 、 外 壁 剥 離 、 コ ン ク リ ー ト 皹 ・ 爆 裂 、 塗
装発錆など
・ 土 木 関 係 ------道 路 、 駐 車 場 、 ア ス フ ァ ル ト な ど の 老 朽 化
・その他
------年 間 1 3 0 件 を 超 え る 修 繕 工 事 の 実 施
(5) 平 成 1 0 年 度 以 降 の 取 組 状 況
ア
コスト削減
開 設 者 で あ る 福 井 市 は 、市 場 運 営 の コ ス ト 削 減 を 図 る た め 、平 成
1 0 年 度 に 、中 央 卸 売 市 場 を 商 工 労 働 部 か ら 農 林 水 産 部 へ と 所 管 替
え を 行 う と と も に 、2 課 か ら 1 課 体 制 へ 変 更 し 、職 員 の 削 減 を 行 い
ました。また、平成12、13年度には施設管理業務・早朝せり監
視 業 務 等 の 委 託 、平 成 1 5 年 度 に は 卸 売 業 者 を 中 心 と し た 市 場 内 業
者 の 協 力 を 得 て 、事 務 手 続 き の 合 理 化 を 図 る 情 報 管 理 シ ス テ ム を 導
入 し ま し た 。そ の 結 果 、開 設 次 年 度 に 当 た る 昭 和 5 0 年 度 の 3 2 名
の 職 員 数 を 、 平 成 2 1 年 度 に は 1 6 名( 再 任 用 職 員 を 含 む ) ま で 削
減しました。
ま た 、 平 成 1 6 年 8 月 に は 、 卸 売 市 場 法 改 正 (同 年 6 月 施 行 ) の
趣旨を踏まえた福井市中央卸売市場強化対策検討懇話会の答申が
市 長 に 提 出 さ れ た こ と を 受 け 、市 場 の 情 報 発 信( ホ ー ム ペ ー ジ 公 開 )
と仲卸業者の経営の手助けとなる情報提供システムを平成17年
12
度に構築、その後も、売買参加者、買出人、関連事業者の新規・更
新 時 の 書 類 の 簡 素 化 、許 可 有 効 期 間 を 3 年 か ら 5 年 に 延 長 す る な ど 、
市場管理運営事務の効率化に努めてきました。
イ
市場の活性化・情報の発信
卸 売 市 場 は 、生 鮮 食 料 品 等 の 効 率 的 で 安 定 し た 供 給 と 適 正 な 価 格
形 成 を 確 保 す る 上 で 中 心 的 な 役 割 を 担 っ て い ま す が 、流 通 段 階 で は
生産者と小売店の間にあり、消費者との直接的な接点がないため、
市 民 ・ 消 費 者 に と っ て 、卸 売 市 場 の 役 割 や 市 民 生 活 に ど の よ う に 貢
献 し て い る の か 見 え に く い 状 況 に あ り ま す 。こ の た め 、積 極 的 な 情
報発信や市民参加の取組などを行っています。
3
①
水 産 物 部 で は 、3 月 中 旬 か ら 1 2 月 中 旬 ま で 、毎 朝 7 時 4 0 分 か
ら 、そ の 日 に 水 揚 げ さ れ た 新 鮮 な 魚 介 類 を そ の 日 の う ち に 消 費 者 に
届 け よ う と「 近 海 今 朝 と れ 市 」を 行 っ て い ま す 。ま た 、平 成 2 0 年
度 よ り 、そ の「 近 海 今 朝 と れ 市 」の 様 子 を 見 て も ら う た め 、親 子 見
学会を開催するなど地産地消活動にも積極的に取り組んでいます。
②
生 鮮 食 料 品 等 の 消 費 拡 大 を 図 る こ と を 目 的 に 、場 内 業 者 の 協 力 の
も と 2 月 か ら 1 1 月 ま で 、毎 月 2 回 、料 理 教 室・フ ラ ワ ー ア レ ン ジ
メント教室などの市場体験教室を開催しています。
③
一 般 消 費 者 に 対 し て 福 井 市 場 を ア ピ ー ル し 、生 鮮 食 料 品 の 消 費 拡
大 、地 産 地 消 の 推 進 、市 場 の 活 性 化 を 図 る た め の イ ベ ン ト「 ふ く い
市場フェスタ」を平成19年度より実施しています。
④
平成18年度より当市場青年部ワーキング部会を出発点とする
越 前 旬 材 王 国( L L P:有 限 責 任 事 業 組 合 )が 創 設 さ れ ま し た 。越
前 旬 材 王 国 は 、福 井 市 場 の 仲 買 人 の 方 た ち が 、市 場 独 自 の 越 前・福
井 の 新 鮮 な 食 材 情 報 を 全 国 に 発 信 し 、地 場 商 品 の 販 売 促 進 を 行 っ て
います。
福井市中央卸売市場の課題
(1) 課 題 の 把 握
福 井 市 場 は 、大 都 市 中 央 市 場 と 同 じ 全 国 一 律 の 規 制 の 中 に あ り 、取
扱 金 額 は 往 時 の 3 5 % 減 と な る な ど 年 々 減 少 し 、市 場 機 能 の 強 化 や 業
者 の 経 営 改 善 、市 場 財 政 の 健 全 化 な ど の 取 り 組 む べ き 課 題 を 抱 え て い
13
ます。また、将来的にも人口減少等によるマーケットの縮小や地域間
の 競 争 激 化 が 予 想 さ れ 、現 在 の ま ま で は 、状 況 が ま す ま す 厳 し く な る
ことが懸念されています。
こ の よ う な 状 況 の 中 、当 検 討 会 議 で は 、福 井 市 中 央 卸 売 市 場 の 課 題
を 把 握・整 理 す る た め 、下 記 の と お り 市 場 流 通 実 態 等 ア ン ケ ー ト 調 査 、
先進地視察等を実施しました。
ア
福井市中央卸売市場流通実態等アンケート調査
【 資 料 34p ~ 35p 】
福 井 市 場 の 流 通 の 現 状 、経 営 の 取 組 や 考 え ・ 要 望 な ど を 把 握 す る
ため、出荷者(農協・漁協)、小売業者等、市場内業者(卸売・仲
卸・関連業者)及び市場協会に対して、平成21年7月上旬に流通
実態等アンケート調査を行いました。
ア ン ケ ー ト 調 査 の 結 果 、事 業 運 営 に つ い て は 社 員 教 育・人 材 育 成 、
合 併 等 に よ る 経 営 基 盤 の 強 化 が 上 位 を 占 め て お り 、活 性 化 策 に つ い
ては社員等の意識改革・人材育成、産地機能の強化、関連棟の開放
が必要との結果が得られました。
ま た 、今 後 の 福 井 市 場 に つ い て は 、中 央 卸 売 市 場 を 維 持 し た 上 で 、
積 極 的 に 食 の 安 全 性 を 確 保 す る た め の 取 組 や 、ど れ だ け 福 井 の 特 色
を活かした魅力的な市場を創れるかが課題との回答が得られまし
た。
※ ア ン ケ ー ト に 協 力 し て い た だ い た 事 業 所 1 0 9 社( 団 体・協 同 組 合 )
①市場内業者等
卸売業者 3社
仲卸業者 21社
関連業者60社
福井市中央卸売市場協会
②出荷者 水産物関係 6協同組合等
青果関係 10協同組合等
③小売業 量販店関係 5社等
小売協同組合 3協同組合
イ
仙台市中央卸売市場への先進地視察
当検討委員会から4名(委員3名、事務局1名)が、平成21年
9月に仙台市中央卸売市場に先進地視察をしました。
当 該 市 場 で は 、業 界 内 の 意 思 の 疎 通 を 図 る た め 、毎 月 1 回 部 門 毎
に、卸、仲卸、小売による意見交換会を実施しています。また、水
産 物 部 に お い て は 、卸 売 業 者 と 仲 卸 業 者 が 共 同 で 、せ り 情 報 の 音 声
入 力 シ ス テ ム の 導 入 な ど す べ て の デ ー タ を 電 算 処 理 化 し 、リ ア ル タ
イ ム に 卸 売 業 者 の 経 営 に 活 か さ れ て い ま す 。青 果 部 門 の 仲 卸 組 合 で
は 、主 に 生 活 協 同 組 合 の 物 品 を 温 度 管 理 さ れ た 作 業 所 で 加 工 す る と
ともに、共同配送を実施しています。
各 部 門 に お い て 、業 界 関 係 者 と 開 設 者 が 一 体 と な っ た 東 北 地 方 の
14
拠点市場として魅力的な仙台市場の構築に取り組んでいます。
ウ
関連店舗の一般開放の状況調査
売買参加者や買出人の数が市場開設時より半減したことにより、
関 連 事 業 者 の 売 上 が 減 少 し 厳 し い 経 営 を 余 儀 な く さ れ て い ま す 。こ
の た め 、関 連 店 舗 棟 を 一 般 消 費 者 に 開 放 し 、市 場 の 活 性 化 を 図 っ て
い る 中 央 卸 売 市 場 ( 常 時 開 放 2 市 場 、週 末 開 放 5 市 場 )が 出 現 し て
きています。
(2) 課 題 の 整 理 ・ ま と め
現在の卸売市場を取り巻く現状及び課題をフローチャートで取り
まとめると、下記のとおりとなります。
< 卸売市場における
流通の変化 >
< 福井市場の現状 >
< 課
題 >
食を取り巻く環境の変化
外部要因
公設市場の役割
・食料需要の変化
・人口減少とマーケット縮小
・市場の役割と市民理解
・消費の多様化
・生鮮食品の価格低下
・食の安定的な供給
・食の安全・安心
・市場外流通の増加
・食の安全・安心
・大市場集中と地方集荷力の低下
・環境にやさしい市場
卸売市場の機能強化
内部要因
・流通の効率化や活性化
・販売先の減少
生鮮食料品流通の変化
・市場取扱高の減少
・生産・供給の変化
・県内産の取扱低迷
・小売業の構造変化
・業者の経営悪化
・流通チャンネルの多様化
・集荷力向上
・事業領域や販路の拡大
・経営規模拡大や効率化
・業者の経営基盤強化
市場運営のあり方
・市場財政の健全化
卸売市場の状況変化
・市場財政収支の悪化
・卸売市場低迷の要因
・施設の老朽化
・市場法改正と国の基本方針
・市民に見えにくい市場
・市場運営の効率化
・市場施設の有効活用
・業者の事務負担軽減
・市民に開かれた市場
・今後の卸売市場の動向
15
そ の 中 で 、特 に 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 が 取 り 組 む べ き 課 題 と し て は 、
下記の6項目が挙げられます。
1
2
3
4
5
6
食の安全・安心への対応
物流の効率化、販売力の強化
市場の管理運営体制の合理化
環境にやさしい市場の実現
市民に開かれた市場の実現
施設の長寿命化と設備更新
(3) 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 強 化 対 策 検 討 懇 話 会 の 答 申 後 の 反 省 点
平 成 1 6 年 8 月 に 、市 長 に 提 出 さ れ た 福 井 市 中 央 卸 売 市 場 強 化 対 策
検 討 懇 話 会 の 答 申 に つ い て 、平 成 2 1 年 7 月 に 実 施 し た ア ン ケ ー ト 調
査 に よ る と 、そ の 答 申 内 容 が 市 場 内 業 者 に 周 知 さ れ て い な い こ と が 判
明しました。また、答申を受けた事業を実施するための計画、実施、
評 価 の 体 制 が 確 立 さ れ て い な か っ た た め 、取 り 組 ま れ た 事 業 は 少 な い
状況でした。このため、今回の提言を踏まえ、開設者が策定する中長
期 プ ラ ン の 内 容 に つ い て は 、市 場 関 係 者 は も と よ り 市 民 に 広 く 周 知 す
るとともに、その取組状況を検証していく必要があります。
16
Ⅲ
提
1
言
福井市中央卸売市場のあるべき姿・将来ビジョン
福 井 市 場 は 、長 年 に わ た り 福 井 市 民 の 食 を 支 え る 生 鮮 食 料 品 等 の 流 通
拠 点 と し て 、ま た 、福 井 市 の 都 市 形 成 に お い て 歴 史 的 に も 文 化 的 に も 重
要な役割を果たしてきました。
本 項 で は 、福 井 市 場 が 重 要 な 施 設 と し て 引 き 続 き そ の 機 能 を 発 揮 し て
い く た め 、今 後 の 福 井 市 場 の あ る べ き 姿・将 来 ビ ジ ョ ン を 6 項 目 に わ た
って提言します。
福 井 市 は 、今 後 、福 井 市 場 の あ る べ き 姿・将 来 ビ ジ ョ ン を 具 体 化 す る
に あ た っ て は 、詳 細 な 情 報 収 集 を 行 い 、市 場 関 係 事 業 者 と 十 分 協 議 を 行
ったうえで検討を進めていただきたい。
■
開 設 者 で あ る 福 井 市 は 、集 荷 力 を 維 持 、向 上 さ せ 、食 料 品 の 鮮 度 や 季
節 感 を 重 視 す る 食 文 化 を 創 造 す る と と も に 、品 質・規 格 等 に 対 す る 要 求
基準の高い消費者ニーズに応えることにより、生産者・出荷者へは安
心 ・ 安 全 な 出 荷 先 と し て 、実 需 者( 小 売 店・農 水 産 物 加 工 業 者 等 )へ は
公正な仕入先を提供する場として、次の機能を有する「中央卸売市場」
を堅持すべきです。
☆ 中央卸売市場の役割
・生 鮮 食 料 品 の 流 通 拠 点 及 び 消 費 者 と 生 産 者 の 情 報 受 発 信 の 要 と し て の
機能
・生産者の安定した出荷先としての機能
・地元の中小小売店・商店街の活性化、業務用需要に応えられる集荷・
販売機能
・消費市場・産地市場としての機能
・災害時における食料品供給拠点としての集荷供給機能
■
市 場 関 係 者 は 、市 民 の 信 頼 と 期 待 に 応 え る べ く 、公 設 市 場 の 担 い 手 と
し て 、合 理 的 な 集 荷 、品 質 評 価 と 価 格 形 成 、確 実 な 代 金 決 済 、生 産 者 と
実 需 者 と の 情 報 を 双 方 に 伝 達 す る 要 と し て の 機 能 を 強 化 し 、消 費 者 の 食
の 安 全・安 心 に 対 す る 関 心 の 高 ま り を 謙 虚 に 受 け 止 め 、品 質 管 理 の 高 度
化 を 進 め る と と も に 、環 境 問 題 に 充 分 配 慮 し 、生 鮮 食 料 品 等 の 安 定 供 給
を図っていく必要があります。
■
国の「卸売市場の将来方向に関する研究会」の報告では、平成11、
16年度の卸売市場法の改正の流れに沿った一層の取引の緩和が図ら
17
れ る 反 面 、新 た に「 拠 点 市 場 」を 中 心 と し た 効 率 的 な 物 流 ネ ッ ト ワ ー ク
の構築や市場全体としての経営戦略的視点からの運営体制の整備が盛
り 込 ま れ ま し た 。今 後 の 国 の 動 向 に よ り 、現 在 の 中 央 卸 売 市 場 で の 形 態
維 持 が 困 難 と な る 場 合 も 想 定 し て 、安 定 供 給 が 阻 害 さ れ る こ と が な い よ
う、市場関係事業者との本格的な検討も必要です。
■
福 井 市 は 、市 場 関 係 事 業 者 と 連 携 し て 市 場 機 能 の 強 化 、と り わ け 食 の
安 全・安 心 へ の 対 応 、物 流 の 効 率 化・低 コ ス ト 化 、市 場 関 係 事 業 者 の 経
営 基 盤 強 化 等 の 課 題 へ の 取 組 を 着 実 に 進 め る べ き で す 。ま た 、自 ら 市 場
運営の効率化やコスト削減を図るべきです。
■
市 場 施 設 の 老 朽 化 は 進 ん で い る が 耐 震 性 に は あ ま り 問 題 は な く 、今 後
市 場 関 係 事 業 者 と 十 分 協 議 し 設 備 の 更 新 を 図 る と と も に 、現 施 設 の 効 率
的な利活用を図るべきです。
ま た 、中 央 卸 売 市 場 で の 指 定 管 理 者 制 度 の 導 入 や 民 間 活 力 の 導 入 も 視
野に入れた施設整備・管理も考慮すべきです。
さ ら に 、福 井 市 場 を 福 井 市 の 食 品 流 通 の 基 点 と 位 置 づ け 、併 せ て 市 場
流通を通じて卸売市場の果たすべき役割の重要性を市民に一層PRし
ていくべきです。
関 連 棟 に つ い て は 、将 来 の 市 場 外 化 を 念 頭 に 、そ の 準 備 段 階 と し て 市
場 内 で の 関 連 棟 の 一 般 開 放 を 実 施 す る こ と に よ り 、市 場 内 業 者 の 活 性 化
を呼び起こすべきです。
■
福 井 市 は 、国 の 研 究 会 の 報 告 等 を 踏 ま え て 作 成 さ れ た こ の 提 言 内 容 を
基 に 、市 民 に わ か り や す い 中 長 期 プ ラ ン を 策 定 す る べ き で す 。ま た 、策
定にあたっては、検討会議で意見が出された「越の恵み」や「発信」、
「 未 来 」と い う キ ー ワ ー ド を も と に 基 本 コ ン セ プ ト を 明 確 に し て 取 り 組
ん で い く 必 要 が あ り ま す 。さ ら に 、こ の プ ラ ン に 基 づ く 市 場 活 性 化 の 具
体化に向け、優先順位を決め、実施計画の策定を行うべきです。
こ の ほ か 、第 三 者 機 関 で あ る 開 設 運 営 協 議 会 は 、事 業 の 実 施 状 況 に つ
い て 定 期 的 に 報 告 を 受 け る と と も に 、開 設 者 の 福 井 市 及 び 市 場 内 業 者 に
対して助言・指導を行うべきです。
18
2
内
容
(1) 福 井 市 場 の 方 向 性
卸 売 市 場 を 取 り 巻 く 環 境 が 変 化 し つ つ あ る 中 、福 井 市 場 が 、福 井 市
民の食にとって欠かすことができない基幹的施設としての機能を引
き 続 き 発 揮 し て い く た め に は 、単 に 従 来 の 市 場 機 能 を 強 化 す る だ け で
な く 、生 産 者 と 実 需 者 と の 情 報 を 双 方 に 伝 達 す る 要 と な る こ と が 必 要
です。
ま た 、こ れ ま で に 福 井 市 場 が 培 っ て き た 新 鮮 で 良 質 な 食 材 を 提 供 す
る と い う 機 能 を 活 か し つ つ 、消 費 者 に 安 全 ・ 安 心 な 生 鮮 食 料 品 を 効 率
的 に 供 給 す る こ と で 、今 後 と も 福 井 の 台 所 と し て の 役 割 を 担 っ て い く
必 要 が あ り ま す 。さ ら に 、優 良 産 地 を 近 く に 抱 え る 産 地 市 場 的 機 能 を
有する消費市場として魅力にあふれる総合的な市場づくりを目指す
べきです。
魅力的な市場
機能的な市場
① 食 の 安 全・安 心 を 確 保 で
きる市場
②環境にやさしい市場
③市民に開かれた市場
①物流の効率化、販売力の
強化
②市場の管理運営体制の合
理化
(2) 具 体 的 な 対 応
市 場 事 業 者 は 、規 制 緩 和 に よ り あ る 程 度 自 由 な 営 業 活 動 を 行 う こ と
が 可 能 な 時 代 に な っ て き て お り 、行 政 へ の 依 存 体 質 か ら 脱 却 を 図 る 必
要がある一方で、開設者である福井市も、国、県、関係団体等と連携
し、変化に柔軟に対応する市場運営が求められています。
また、施設・設備の整備に関しては、これまでに蓄積されてきた施
設 の 長 寿 命 化 に 加 え 、災 害 時 に も 機 能 を 失 わ な い よ う 必 要 な 施 設 ・ 設
備の整備及び改修が求められます。
開 設 者 で あ る 福 井 市 と 市 場 事 業 者 は 、福 井 市 場 が 目 指 す べ き 方 向 性
に 沿 っ て 、そ の 必 要 性 を 認 識 す る と と も に 、そ れ ぞ れ が 果 た す べ き 役
割 を 十 分 理 解 し た 上 で 、市 場 全 体 が 協 働 し て 、そ の 達 成 に 向 け て ソ フ
ト・ハードの両面から取り組むべき活性化策と具体的な取組内容を、
以下6つの基本柱に分けて提言します。
19
ア
食の安全・安心への対応
食品関係事故などの発生により、消費者の食の安全・安心に対す
る関心が非常に高くなっており、市場関係者に対する食品取扱に関
する意識の向上と、生鮮食料品の品質管理の徹底を目指す取組を関
係機関と連携しながら実施して行く必要があります。
① 市場関係者のコンプライアンスの徹底と衛生管理体制の充実
・衛生意識の向上を図るための講習会などの実施
・生鮮食料品の管理体制の充実
・加工施設の衛生管理体制の充実
・衛生検査機関等との連携強化
・調理施設等の整備
② 定期的な商品の抜き取り調査による商品の品質管理
・検査実施数・検査項目の増加、量目検査
・安全・品質管理者(SQM)の設置
③ トレーサビリティシステムへの対応
・商品の在庫管理と流通履歴情報の遡及・追跡可能な形で伝票等
の保存
イ
物流の効率化、販売力の強化
市場内業者の経営は悪化しており、経営基盤の強化、経営の効率
化、付加価値生産性を高めるには、経営者の意識改革や従業員教育
の充実が必要です。
ま た 、既 存 施 設 の 機 能 を 見 直 し 、施 設 の 有 効 活 用 を 図 る と と も に 、
信頼度の高い代金決済システムの維持が必要です。さらに、市場間
競争を勝ち抜くには、物流の効率化やコスト削減を図るため、部門
ごとの流通形態に対応した卸売業者・仲卸業者間の事業連携に取り
組むとともに、地産地消の取組や新たな商品開発、他市場との取引
の拡大など関係機関等との連携を強化し、消費市場のみならず産地
市場としての機能を強化することが重要です。
① 市場関係業者自身による経営に対する意識改革
・人材(後継者)育成・意識改革等のセミナー開催
・中小企業診断士や経営アドバイザーの導入
② 各 部 門 の 流 通 形 態 に 対 応 し た 卸 売 業 者・仲 卸 業 者 の 事 業 連 携 の 促
20
進
・自主的な組織体制の構築・運営
・産地情報、マーケット情報の収集・分析による商品開発・高付
加価値化による販売力の強化
・開設区域内の市場流通外商品を取り扱う量販店等への販売強化
・県外マーケットへの販売強化(地場産商品の県外へのアプロー
チ)
・産地との連携による集荷力の強化
③ 仲卸事業者の統合(合併等)による経営基盤強化
・統合を推進する組織の設置
・統合を推進する支援策の検討
④ 市場内業者の業務の標準化によるコスト削減
・市場内LANを利用し、販売原票データを活用した仲卸業者の
決済業務の効率化
⑤ 既存施設の機能を見直し有効活用
・低温倉庫の低温セリ場への利活用、高床解消による利便性の向
上
・店頭販売、配送業務の動線を考慮した施設の利用
⑥ 代 払 い 制 度( 精 算 会 社 等 )に よ る 信 頼 度 の 高 い 代 金 決 済 シ ス テ ム
の維持
・新たな融資制度の検討
⑦ 県 や 関 係 機 関 と 連 携 強 化 し 、消 費 市 場 、産 地 市 場 と し て の 機 能 強
化
・地場産商品の付加価値アップに対する支援
⑧ 高齢化等が進んだ集落における生活支援
・食料品等の移動販売等の実施
ウ
市場の管理運営体制の合理化
市場の管理運営に民間の発想による経営手法の導入など、低コス
トで効率的な運営を目指す必要があります。また、可能な限り事務
手続の負担を軽減し、業者の経営コストの低減を進める必要があり
ます。
21
① 活性化策・設備整備等の財源確保
・管理事務所の人員・経費の削減
・指定管理者制度導入の検討
② 消 費 市 場 、産 地 市 場 と し て の 機 能 を 活 か し た 戦 略 的・専 門 的・一
貫的な市場運営体制の確立
・市場の経営戦略に基づく「経営展望」を策定するとともに、業
務・経営指導に、市職員以外の専門家の配置
③ 条例規程以外の組織(委員会等)の見直しによる事業の活性化
・仲卸合併等推進研究会の設置
・各部の事業連携組織の設置
・食の安全・安心確保の組織の設置
④ 一層の取引規制緩和と手続の簡素化
・開設者への報告事務等の見直しによる経費削減
エ
環境にやさしい市場の実現
ゴミの減量及びリサイクル運動に積極的に取り組み、環境への負
担が少ない環境と経済が両立した循環型社会の実現を目指し、市場
関係者一体となった取組が必要です。
① リサイクルと省エネルギーの推進
・省エネ設備への切り替え(電球、冷暖房機器等)の促進
・場内運搬車両(フォークリフト等)の電動化
・発泡スチロール、ダンボール、生ゴミ、木製パレット等のリサ
イクル
・通い容器の利用促進
② 社会的な環境活動貢献
・環境事業へ寄付等
オ
市民に開かれた市場の実現
関連商品売場棟を積極的に一般開放し、市場活性化の核となる施
設 と し て 、生 鮮 食 料 品 の 消 費 拡 大 に 向 け た 事 業 を 創 出 す る と と も に 、
ホームページの充実や市場見学等を通じた積極的な情報発信が必要
です。
22
① 関連棟の開放による開かれた市場
・関連棟開放による関連事業者の経営改善
・卸・仲卸・小売組合の連携による関連棟開放への集客力強化
・観光客への販売検討
・関連棟の開放に対する支援策の検討
② 生鮮食料品の消費拡大に向けた取組の充実
・県と連携し関連棟での鮮魚直売所の開設
・市場体験講習会
③ 食に関する市民への情報発信機能の強化
・関連棟開放を利用した市場流通商品の安全性と魚食の拡大をP
R
・マスメディア等を利用した広報・プロモーションの促進
・ふくい市場フェスタの開催
・市場見学の実施
④ 地域交流活動への支援
・災害時の避難場所、フリーマーケットなど施設の提供
カ
施設の長寿命化と設備更新
市場機能を維持するため、老朽化したライフラインの施設・設備
の修繕を優先的に実施し、長寿命化を図るとともに、既存の施設・
設備の有効活用を図る必要があります。また、品質管理、衛生管理
の強化をはじめ、安全性が確保できる施設整備を行うとともに、物
流の効率化を目指した施設・設備の整備が必要です。
① 老朽化施設・設備の改修
・ライフライン(電気、水道、通信設備)、安全・衛生設備、土
木・建築設備などの老朽化が著しく緊急性の高い施設等の改修
② 耐震補強
・条件に適合した施設の耐震化
23
③ 公衆衛生
・公共下水道への汚水管接続
④ 水の安定供給
・公共水道への接続
⑤ 集中監視制御
・電気、水道、ガス、火災報知機、融雪、監視カメラ等の集中監
視・制御装置
⑥ 衛生管理
・簡易生ゴミ処理装置の設置
⑦ 関連棟一般開放に向けての施設整備
・関連棟施設の一部改修、フェンスの移動など
⑧ 作業場施設の整備
・既存施設内での一次加工場区画等の整備
⑨ 停電時の補償電源確保
・ 冷 蔵 庫 棟 2系 統 受 電 切 換 器 設 置
⑩ 省エネ対策
・照明器具のLED化等、省エネ設備への転換
24
おわりに
こ の 提 言 書 は 、社 会 経 済 状 況 の 変 化 な ど「 時 代 の 転 換 期 」に あ た り 、福
井市場の今後の方向性を検討したものです。
本 検 討 会 議 と し て は 、魅 力 あ ふ れ る 総 合 的 な 市 場 を 目 指 し て 、市 場 機 能
の強化をはじめとした本市場の具体的な取組の方向性を示しました。
本 市 場 が 、将 来 的 に も 厳 し さ を 増 す 食 料 流 通 環 境 の 変 化 に 迅 速 か つ 効 果
的 に 対 応 す る た め に は 、「 総 合 的 な 市 場 」と し て の 基 本 機 能 を 強 化 す る 必
要 が あ り 、業 者 の 連 携 強 化 や 経 営 革 新 、効 率 的 で 柔 軟 な 市 場 運 営 な ど の 市
場改革を具体化することが重要であります。
今 後 、こ の 提 言 書 を 参 考 と し て 、市 場 関 係 者 が 、市 民 の 負 託 に 応 え る べ
く 一 致 団 結 し て 、関 係 機 関 等 と 連 携 し て 早 急 に 具 体 策 に 取 り 組 む こ と を 希
望します。
特 に 、本 市 場 の 担 い 手 で あ る 市 場 業 者 は 、そ の 経 営 環 境 が 日 増 し に 厳 し
く な っ て お り 、公 設 市 場 の 責 務 を 再 認 識 し つ つ 、将 来 を 見 据 え た 経 営 判 断
が求められています。
ま た 、開 設 者 で あ る 福 井 市 に お い て は 、こ の 提 言 書 の 趣 旨 を 尊 重 し 、市
場行政に反映することを期待するものです。
25
26
資
①
料
地方市場転換への動向
大分
H18.4
地方市場転換
釧路
H18.4
地 方 市 場 転 換 (指 定 管 理 )
自主的
自 主 的
(花卉部以外)
川 崎 ( 南 部 ) H19.4
地方市場転換
藤沢
H19.4
地方市場転換
三重
H19.4
地 方 市 場 (水 産 部 )転 換
尼崎
H19.4
地方市場転換
呉
H20.4
地方市場転換
下関
H20.4
地方市場転換
佐 世 保 (干 尽 ) H20.4
三重
地方市場(花卉部)転換
H21.4
地 方 市 場 (青 果 部 )転 換
自 主
函館
H21.4
地方市場転換
自 主
室蘭
H21.10
地方市場転換
自 主
山形
H22.4
地方市場転換
自 主
松山
H22 年 度 末
地方転換(水産部・花卉部)
富山
H23.4
地方市場転換予定
自主
甲府
H23.4
地方市場転換予定
自主
的
的
的
的
的
的
福 岡 ( 東 部 ) H26 年 度 末
福岡市中央(青果市場)と統合廃止方針
福 岡 ( 西 部 ) H26年 度 末
福岡市中央(青果市場)と統合廃止方針
自主的
27
28
②
取扱高の推移
青果部
取扱高
数量:t
金
額:千円
区分
年度
野菜
数量
金額
果実
数量
加工品
金額
数量
金額
計
数量
金額
平 成 10 年 39,574 10,423,576 15,413 4,572,674
886
413,578 55,873 15,409,828
平 成 11 年 40,045
9,181,490
15,011 3,975,669
844
372,950 55,900 13,530,109
平 成 12 年 38,550
8,706,341
14,236 3,982,677
855
331,578 53,641 13,020,596
平 成 13 年 37,534
7,656,712
15,419 3,828,869
863
296,500 53,816 11,782,081
平 成 14 年 38,252
8,613,248
14,169 3,702,577
992
323,566 53,413 12,639,391
平 成 15 年 37,456
8,277,915
12,858 3,345,184 1,064 344,782 51,378 11,967,881
平 成 16 年 35,557
8,166,384
11,783 3,293,244 1,186 367,499 48,526 11,827,127
平 成 17 年 37,360
7,793,274
11,177 2,827,282 1,150 333,298 49,687 10,953,854
平 成 18 年 36,076
7,681,497
9,703
2,989,789 1,119 296,992 46,898 10,968,278
平 成 19 年 35,174
7,498,047
9,245
2,783,450
976
282,337 45,395 10,563,834
平 成 20 年 34,005
7,271,070
9,387
2,743,816
982
284,002 44,374 10,298,888
平 成 21 年 34,102
7,300,917
8,989
2,384,512 1,121 282,878 44,212
29
9,968,307
数量(t)
60,000
金額(千円)
55,873 55,900
16,000,000
53,641 53,816 53,413
51,378
15,409,828
48,526
50,000
13,020,596
13,530,109
果実
49,687
46,898
12,639,391
45,395
14,000,000
44,374 44,212
11,827,127
11,782,081
40,000
10,563,834
10,000,000
9,968,307
8,000,000
6,000,000
20,000
4,000,000
10,000
2,000,000
0
平
成
21
年
平
成
20
年
平
成
19
年
平
成
18
年
平
成
17
年
平
成1
6年
平
成
15
年
平
成
14
年
平
成
13
年
平
成
12
年
0
30
加工品
合計金額
30,000
平
成
11
年
果実
10,298,888
10,953,854
平
成1
0年
加工品
野菜
12,000,000
10,968,278
11,967,881
野菜
合計数量
水産物部
取扱高
数量:t
金
額:千円
区分
年度
鮮魚
数量
金額
冷凍魚
数量
金額
塩 干 ・加 工 品
数量
金額
計
数量
金額
平 成 10 年 10,643 9,676,760
11,523 8,052,130
5,435
5,323,531
27,601 23,052,421
平 成 11 年 10,466 9,489,949
11,688 7,472,095
5,387
5,564,798
27,541 22,526,842
平 成 12 年 10,564 9,040,166
11,366 6,247,551
5,291
5,893,753
27,221 21,181,470
平 成 13 年 10,602 8,691,851
10,438 6,302,164
6,983
6,198,218
28,023 21,192,233
平 成 14 年 10,283 8,394,397
9,475
5,159,916
5,883
5,643,940
25,641 19,198,253
平 成 15 年 10,293 8,009,700
7,639
4,181,209
4,649
4,298,007
22,581 16,488,916
平 成 16 年 9,123
7,143,809
6,625
4,000,417
5,022
4,223,810
20,770 15,368,036
平 成 17 年 9,015
7,213,615
6,275
4,257,900
4,633
4,436,023
19,923 15,907,538
平 成 18 年 8,732
7,062,983
5,495
4,200,151
4,122
4,085,826
18,349 15,348,960
平 成 19 年 8,703
6,900,187
5,537
4,348,763
3,305
3,284,021
17,545 14,532,971
平 成 20 年 8,564
6,454,850
5,488
4,424,739
3,027
3,213,113
17,079 14,092,702
平 成 21 年 7,811
5,655,540
5,011
3,890,237
3,160
3,074,213
15,982 12,619,990
31
数量(t)
金額(千円)
30,000
30,000,000
27,601 27,541 27,221 28,023
28,000,000
鮮魚
26,000,000
冷凍魚
24,000,000
塩干・加工品
22,000,000
鮮魚
20,000,000
冷凍魚
25,641
25,000
23,052,421
22,581
22,526,842
21,192,233
20,000
21,181,470
20,770
19,198,253
19,923
18,349
17,545
17,079
18,000,000
15,982
15,348,960
15,368,036
16,000,000
14,532,971
16,488,916
12,619,990
15,907,538
14,000,000
14,092,702
12,000,000
15,000
10,000
10,000,000
8,000,000
6,000,000
5,000
4,000,000
2,000,000
32
平
成
21
年
平
成
20
年
平
成
19
年
平
成
18
年
平
成
17
年
平
成
16
年
平
成
15
年
平
成
14
年
平
成
13
年
平
成
12
年
0
平
成
11
年
平
成
10
年
0
塩干・加工品
合計金額
合計数量
花卉部
区分
年度
取扱高
数量:千本・千鉢
切花類
数量
金額
鉢物
金額:千円
加工品
計
数量
金額
数量
金額
数量
金額
平 成 10 年 23,224 1,440,025
67
41,980
180
14,590
23,471
1,496,595
平 成 11 年 23,212 1,299,351
60
38,450
189
14,385
23,461
1,352,186
平 成 12 年 22,999 1,214,112
91
48,194
147
13,363
23,237
1,275,669
平 成 13 年 23,486 1,219,850
84
51,488
138
11,498
23,708
1,282,836
平 成 14 年 24,134 1,285,818
86
49,519
155
10,587
24,375
1,345,924
平 成 15 年 23,493 1,263,557
90
44,961
175
11,335
23,758
1,319,853
平 成 16 年 21,368 1,206,418
83
36,968
131
9,165
21,582
1,252,551
平 成 17 年 19,048 1,002,574
68
34,895
164
8,546
19,280
1,046,015
平 成 18 年 18,184
947,594
56
33,166
147
8,714
18,387
989,474
平 成 19 年 16,288
912,897
50
35,814
80
5,206
16,418
953,917
平 成 20 年 16,798
892,699
49
37,954
101
5,543
16,948
936,196
平 成 21年 16,972
913,945
42
34,067
87
6,217
17,101
954,229
33
数量(千本・千鉢)
金額(千円)
30,000
切花類
1,496,595
1,352,186
1,345,924
1,319,853
1,282,836
1,252,551
1,275,669
24,375
23,471 23,461 23,237 23,708
23,758
25,000
1,400,000
鉢物
1,200,000
21,582 1,046,015
切花類
989,474
954,229
953,917936,196
1,000,000
20,000
19,280
16,418
16,948 17,101 800,000
600,000
10,000
400,000
5,000
200,000
0
年
21
平成
2 0年
平成
1 9年
平成
1 8年
平成
1 7年
平成
1 6年
平成
1 5年
平成
1 4年
平成
1 3年
平成
1 2年
平成
1 1年
平成
1 0年
0
平成
鉢物
加工品
18,387
15,000
34
加工品
合計金
額
合計数
量
③
開設者(福井市)の市場運営状況
(千円)
16年度
17年度
18年度
19年度
20年度見
歳
入
72,076
69,794
68,250
68,503
65,660
施設使用料
208,682
208,784
204,839
202,251
199,288
その他収入
420,940
107,821
110,218
406,987
409,897
繰入金
63,000
111,000
68,000
84,000
83,000
計
764,698
497,339
451,307
761,741
757,845
人件費
127,393
120,142
117,686
120,677
122,028
起債償還
53,033
67,561
72,853
79,178
79,178
工事・修繕費
61,159
83,673
62,994
64,090
57,427
管理運営費等
521,783
224,788
197,014
497,072
498,903
計
763,368
496,164
450,547
761,017
757,536
歳
市場使用料
出
*市場は、特別会計(使用料収入等)と、一般会計(税金負担)で運営されている。
<歳 入>
金額(千円)
900,000
繰入金
800,000
764,698
63,000
700,000
761,741
757,845
84,000
83,000
合計金額
497,339
451,307
420,940
111,000
400,000
406,987
409,897
68,000
107,821
110,218
208,682
208,784
204,839
202,251
199,288
72,076
69,794
68,250
68,503
65,660
16年度
17年度
18年度
19年度
20年度見込
300,000
200,000
施設使用料
市場使用料
600,000
500,000
その他収入
100,000
0
35
金額(千円)
<歳 出>
900,000
人件費
763,368
800,000
761,017
起債償還
757,536
工事・修繕費
700,000
127,393
120,677
600,000
53,033
79,178
79,178
64,090
57,427
497,072
498,903
19年度
20年度見込
管理運営費等
122,028
合計金額
61,159
496,164
500,000
450,547
120,142
400,000
117,686
67,561
300,000
72,853
521,783
83,673
62,994
200,000
100,000
224,788
197,014
17年度
18年度
0
16年度
※ 平成19年度より、市場関係者に対する融資制度の預託金3億円を市場会計で予算計
上したため、管理運営費が増額している。以前は、マーケット戦略室にて予算計上。
一般会計繰入金と市民1人当りの負担額
1,001,485,817 1,076,843,368 1,011,404,256
人口
新潟市
一般会計繰入金
市民1人当り負担額
人口
岐阜市
一般会計繰入金
市民1人当り負担額
人口
富山市
一般会計繰入金
市民1人当り負担額
人口
金沢市
一般会計繰入金
市民1人当り負担額
名古屋市
市民1人当り負担額
450
481
一 1,200,000,000
般
会
計 1,000,000,000
繰
入
金
1,200
1,000
800,000,000
800
600,000,000
600
400,000,000
400
200,000,000
200
円
市
民
1
人
当
り
負
担
額
円
)
一般会計繰入金
市民1人当り負担額
平成20年度
270,642
83,000,000
307
804,452
432,233,000
537
420,891
299,232,848
710
417,991
105,114,962
251
456,653
445,279,989
975
2,247,752
)
福井市
平成19年度
270,977
84,000,000
310
805,483
526,844,000
654
421,759
286,195,077
678
418,194
88,496,169
211
455,765
477,138,599
1,046
2,236,561
(
人口
平成18年度
271,407
68,000,000
251
805,499
633,230,000
786
422,593
292,134,323
691
418,634
85,971,601
205
455,497
519,406,068
1,140
2,223,148
人口
一般会計繰入金
(
④
0
0
福井 市
449
36
新 潟市
岐阜 市
富山市
金 沢市 名古 屋市
⑤
福井市中央卸売市場流通実態等調査(抜粋)
1 実施目
福 井 市 場 へ の 流 通 の 現 状 、経 営 の 取 り 組 み や 考 え・要 望 な ど を
的
把握し、本市市場の活性化策の参考とするため
2 実施期
平成21年7月8日~24日
間
109社(団体)
場内業者(卸売3社・仲卸業者21社・関連業者60社)
関係団体(小売3協組・市場協会)小売業者(量販店5社
等)
3 回答数
出 荷 者( 水 産 部 関 係 : 6 協 組 等 ・ 青 果 部 関 係 : 1 0 協 組 等 )
卸・仲卸業者への質問
Q. 今後、市場間競争が激化することが予想されます。福井市中央卸売市場が活
性 化 し 、市 場 間 競 争 を 勝 ち 抜 い て い く に は 、何 が 必 要 と お 考 え か 教 え て く だ
9%
4%
さい。
20%
意識改革・人材育成
4%
産地市場の機能強化
4%
合併による経営基盤の強化
マーケット情報提供
積極的な営業活動
9%
15%
仲卸への金融支援
新商品の開発
後継者の育成
流通拠点としての施設整備
11%
その他
13%
11%
青果出荷者への質問
Q. 福井市中央卸売市場では、今後どのような業務を充実・強化すべきでしょう
37
か。
重要である
30
商物分離取引
共同配送事業
重要でない
10
60
値決め機能の強化
50
安心・安全の保障
品質管理、衛生管理
30
情報ネットワーク整備による効率的な取引・業務管
理機能
産地の支援
60
20
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100
%
38
関連事業者への質問
Q. 関連棟の活性化策としての市場開放について教えてください。
選択項目
選択数
市場開放策
① 市場を開放しない
12
② 全面的(毎日)に市場を開放
25
③ 月1~2日程度、市場を開放
14
④ その他
2
12
① 市場を開放しない
14
② 全面的(毎日)に市場を開放
③ 月1~2日程度、市場を開放
2
合計
④ その他
53
25
全調査事業者への質問
Q. 農林水産省の指導等により近年、中央市場から地方市場へ転換する事例が増
選択項目
① 転換容認
選択数
16
② 部門毎の転換容認
③ 中央卸売市場の維持
④ 指導があるまで中央を維持
⑤ その他
地方卸売市場への転換
4
9
49
16
② 部門毎の転換容認
9
23
③ 中央卸売市場の維持
④ 指導があるまで中央を維持
4
合計
① 転換容認
23
⑤ その他
101
え て い ま す 。地 方 市 場 へ の 転 換 に
49
つ い て 、ど の よ う に お 考 え で し ょ
うか。
39
⑥
中長期プラン検討会議の開催日程と検討テーマ
5月
7日
福井市中央卸売市場開設運営協議会開催
★第1回
中長期プラン検討会議
◎福井市中央卸売市場の現状等について
○検討会議設置趣旨
○卸売市場を取り巻く環境変化
6月
2日
○福井市場の現状と課題
○卸売市場法改正の内容(再編促進、規制緩和)
○改正後の他市場の動向
○中央卸売市場と地方卸売市場の比較
○地方卸売市場への転換事例
★第2回
中長期プラン検討会議
◎福井市中央卸売市場強化対策検討懇話会の答申概要
7月
1日
等
◎先進地の活性化事例の紹介
◎市場内業者等へのアンケート調査について
★第3回
中長期プラン検討会議
◎アンケート結果の報告
8月
4日
◎今後の市場の運営形態等について
◎先進地視察先及び視察者について
★第4回
中長期プラン検討会議
◎先進地視察(仙台市中央卸売市場)の報告について
9月16日
◎各部取引委員会の報告について
◎今後の市場の運営形態等について
★第5回
12月14日
中長期プラン検討会議
◎北陸農政局より今後の卸売市場の方向性について
・「 卸 売 市 場 の 将 来 方 向 に 関 す る 研 究 会 」 の 報 告
・第9次卸売市場整備基本方針で予想される内容等
40
◎青果・水産・花き部の活性化案の報告について
◎管理運営方法の効率化について
◎施設の効率的な利活用のあり方について
★ 第6回
中長期プラン検討会議
◎新たなニーズへの対応(中央卸売市場の新たな機能
の検討)
2月
3日
◎活性化策について(事業の優先順位付け等)
◎施設整備の基本方針について
◎福井市場の特色を活かしたコンセプトについて
★ 第7回
中長期プラン検討会議
◎施設整備の基本方針について
3月23日
◎福井市場のコンセプトについて
◎中長期プランに関する提言書(素案)について
★ 第8回
中長期プラン検討会議
4月26日
◎中長期プランに関する提言書(修正案)について
41
⑦
中長期プラン検討会議の構成
専門分野
所属
役職
1
市場流通
福井県立大学
教授
2
マクロ経済
福井県立大学
准教授
3
中小企業診断士
(有)ウエムラマネージ
サポート
代表
上村 辰美
4
生産者
福井県経済農業協同組合
連合会指導販売部
部長
森川 豊弘
5
生産者
福井県漁業協同組合連合会
参事
中野 治一
6
販売
福井商工会議所
食料品部会
副部会長
7
食育及び消費者
ふくい食育市民ネットワーク
8
水産
福井中央魚市㈱
専務取締役
9
青果
福井中央市場青果卸売
協同組合
理事長
道下 正彦
10
花卉
福井県花商協同組合
理事長
角谷
11
関連
福井市中央市場関連商品
協同組合
理事長
12
農林水産
福井県農林水産部販売開拓課
主任
田中
直幸
13
農林水産
福井市農林水産部
次長
佐藤
憲行
14
市場
福井市中央卸売市場
場長
土田
勝基
42
氏名
原田
新宮
政美
晋
安田
泰三
出倉
弘子
井上
幸喜
秀克
辻本 慎太郎
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