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509KB - 琵琶湖博物館

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509KB - 琵琶湖博物館
森林の働き
C 展示室学習シート
名前
1.森林にはどんな働きがあるでしょう。まず、思いつくだけ書き上げてみましょう。
6.7.8.
3.
☆全員が2.から順にやっ
4.
こんざつ
ていくと混雑するので、グ
ループでどの番号から始
めるかを決めましょう。
5.
2.
「空から見た琵琶湖」の写真を見て、自分の家の近
くの森林や山をさがしましょう。
1.2.
3.
「森林は緑のダム」と言われています。森林の土は、ス
ポンジのようにすき間がたくさんあります。そのすき間に
雨水をたくわえ、一部は地下水となり、ゆっくり川へと流
れます。木が生えていない山ではどうでしょう。ボタンを
おして、雨水が流れる速さはどちらが速いかを比べてみま
しょう。
4.森林の土にはどうしてすき間がたくさんあるのでしょう。
©琵琶湖博物館 2012
ふせ
5.森林は、山くずれや土砂くずれを防ぐ働きをしています。
てんじ
展示を見てそのわけを考えましょう。
6.むかしむかし、おじいさんは山へ「しばかり」に行きま
てんじ
した。この展示では、おばあさんがしばかり(しばゆい)を
しばふ
しています。山にゴルフ場のような芝生が生えていたわけで
はありません。では、「しばかり」とは、どんな仕事なので
しょう。そして、そのしばはどんな役に立つのでしょう。
7.森林では、いろいろな食べ物がとれます。どんなものですか。
8.森林には、動物のすみかとしての働きもあります。どんな動物がすんでいるでしょう。
©琵琶湖博物館 2012
C展示室学習シート
森林の働き
引率者向け解説書
○はじめに
・このシートは、教育の目的で使うときのみ、輪転機等による増し刷りが可能です。ただし、著作権は琵琶
湖博物館にありますので、一部を転載あるいは切り貼りする場合は、©琵琶湖博物館と記してください。
・どのシートも1時間近くの時間がかかりますので、どれか1種類に絞った利用をおすすめします。
・たくさんの児童・生徒が、全員同じ順で設問を解いていくと混雑が予想されるので、グループごとにとり
かかる問題を変えることをおすすめします。20 名程度の人数であれば、引率者が児童・生徒を誘導しな
がら、設問ごとに解説を加えることも可能です。
1. 森林の働き(予想)
・博物館に来るまでに、学校でしておいてもよいでしょう。思いつく範囲でできるだけたくさん書かせてく
ださい。
例
水を蓄え洪水を防ぐ(緑のダム)
、山崩れや土砂崩れを防ぐ、生き物のすみか、地球温暖化を防ぐ、
酸素を作り出す、木材を生産する、家や家具、道具などの材料、木の実や山菜などの食べ物、
腐葉土、暖房や調理の燃料、豊かな漁場、人の心をいやす、
2.
「空から見た琵琶湖」
・自分の家の近くの森林や山を探し、自分が見て知っている森林をイメージすることで、展示と本物の森
林をつなぎます。
・10 数年前の写真なので、家は見つからないこともあります。
3.
「森林は緑のダム」
・木が生えていない山では、雨水はすぐに川へ流れ出てしまう。木がたくさん生えている山では、雨水は地
下にしみこみ、川へゆっくり流れ出ます。
4.どうしてすき間が?
・土の中にすむ動物が動き回ることで、いっぱい穴があくから。また、その動物が土を食べ、糞をすること
で、土が小さな粒になり、すき間ができます。
・写真の白抜きは、コガネムシ類の幼虫、ミミズ、ヒメフナムシ
・土の中で生活する動物のことを土壌動物といい、小さいものでは体長が 0.01mm ほどの原生動物から,0.2
~2mm ほどのダニやトビムシ,1cm~数 cm のワラジムシ,ミミズやムカデなど,大きいものでは体長 15cm
ほどになるモグラなどです。土壌動物は,土の中で生活していて,小さいのでほとんどの人は目にするこ
とがありませんが,温帯の森林では,片足の下に 1000 頭ほどのダニやトビムシがいると言われています。
森林土壌には,分解者として微生物(細菌・菌類など)も多く存在しています。茶さじですくい取れるほ
どの 1gの森林の土の中には数百万個もの微生物が生活していると言われています。微生物(細菌・菌類
など)は分解者としてはとても重要な役割を果たしており,土壌中で有機物の無機物にする分解のはたら
きのうち 9 割は微生物が行っています。
ただ,微生物は直接的に土壌生物は落葉・落枝,倒木,動物の排泄物,死骸などを分解するというより
は,土壌生物が細かくしてくれたものに進入する場合が多いようです。また,土壌動物が分解困難な成分
は,糞の中には分解されていないまま有機物が残っていますが,そこでも微生物(菌類・細菌類)が登場
します。微生物はある程度消化されたものの方が進入しやすく,土壌動物にはない分解酵素を持っている
のです。他にも土壌生物の腸内には微生物がすんでいて,菌類の分解酵素を利用しているとも言われてい
ます。
このように,有機物から無機物への分解は微生物と土壌動物の共同作業で行われています。
(森林・林業学習館 http://www.shinrin-ringyou.com/shinrin_seitai/bunkaisya.php より)
©琵琶湖博物館 2012
5.山崩れ防止
・土の中に広がった根が、土を抱え込むようにしているから、大雨になっても土が流れ出ません。
・日本で初めて、伐採のしすぎで洪水が起きたのは、田上山と言われています。藤原京や東大寺や石山寺な
どの造営に田上山の木が大量に使われました。B 展示室「治水への取り組み」に田上山とオランダ堰堤の
展示があります。
6.しばかり
・しばかりとは、山などにある小さな雑木を刈り取ったり、落ちている木の枝を集めたりすることです。し
ばを燃やした火は、ガスコンロ代わりの調理のための炎となり、ストーブ代わりの暖房のための炎となり
ます。お風呂もしばや薪を燃やして沸かしました。
7.森林でとれる食べ物
・山菜(フキ、ワラビ、ゼンマイ、ウド、タケノコ、など)、クリ、ドングリ、キノコ類(シイタケ、マツ
タケなど)
、イノシシ、シカなど
8.森林にすむ動物
・イノシシ、シカ、サル、クマ、多くの鳥・昆虫、一部のネズミ・ヘビ・カエル・サンショウウオの仲間な
ど。4.で紹介した土の中にすむ動物も数多くいます。
・里山の展示の中には、イノシシの糞の展示があります。木の枝に鳥(シジュウカラ)もとまっています。
探してみてください。
・展示の樹木は、枝は作り物ですが、幹は本物です。
©琵琶湖博物館 2012
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