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平成27年度 部局運営方針 重点政策推進方針 平成27年5月 知事部局 ■危機管理室、青少年・地域安全室 運営方針 1 (重点政策推進方針) テーマ1:府民の命を守り、つないで頂くための、新・防災アクションプランの着実な推進(※1) テーマ2:総合治安対策の推進 テーマ3:子ども・若者が再チャレンジできる仕組みづくりの推進 ■政策企画部 運営方針 11 (重点政策推進方針) テーマ1:「成長と安全・安心のよき循環」の実現に向けた政策創造(※1) テーマ2:イノベーションにより大阪の強みを磨き、発信する戦略的な都市づくり(※4) テーマ3:国土構造の二極化に向けた戦略的な都市機能強化等 ■総務部 運営方針 21 (重点政策推進方針) テーマ1:咲洲庁舎の耐震対策及び同庁舎の活用方策等の検討 テーマ2:地方分権改革の推進 ■財務部 運営方針 (重点政策推進方針) テーマ1:計画的な財政運営により、府政の戦略的な推進を支える テーマ2:収入の確保、財産の適正管理により行政運営を支える 27 ■府民文化部 運営方針 37 (重点政策推進方針) テーマ1:さまざまなイベントが四季を通じて開催され、都市魅力とにぎわいがある楽しい大阪(※2) テーマ2:国際標準の課題に積極的に取り組んでおり、都市としての格が高い大阪(※5) テーマ3:府民が主役で暮らしやすい大阪 ■福祉部 運営方針 61 (重点政策推進方針) テーマ1:子どもの健やかな成長と子育てを支援します(※5) テーマ2:障がい者の自立と社会参加を支援します(※3) テーマ3:高齢者の安心で自立した生活を地域で支えます(地域包括ケアシステムの構築) テーマ4:地域福祉を推進します テーマ5:福祉基盤の整備 ■健康医療部 運営方針 75 (重点政策推進方針) テーマ1:団塊の世代が75歳以上となる平成37年(2025年) に向けた「医療提供体制の構築」 テーマ2:健康づくりに対する意識向上と生活習慣病の早期発見・早期治療による「健康寿命の延伸」 テーマ3:生涯を通じた府民の「こころの健康づくりの推進」 ■商工労働部 運営方針 (重点政策推進方針) テーマ1:成長産業の振興 テーマ2:中小企業支援 テーマ3:若者や女性が活躍する産業人材づくり(※5) テーマ4:障がい者雇用の促進(※3) 89 ■環境農林水産部 運営方針 99 (重点政策推進方針) テーマ1:環境先進都市・大阪の実現と新たなエネルギー社会づくり テーマ2:みどり豊かで安全・安心な大阪の実現(※1) テーマ3:活力ある農林水産業の実現(※3) ■都市整備部 運営方針 107 (重点政策推進方針) テーマ1:防災・減災、安全・安心の確保(※1) テーマ2:大阪・関西の成長に必要なインフラの強化 テーマ3:インフラマネジメントの推進(※2) ■住宅まちづくり部 運営方針 117 (重点政策推進方針) テーマ1:活力と魅力ある都市空間の創造(※2) テーマ2:減災に繋げる災害に強い住まいと都市の形成(※1) テーマ3:安心・魅力ある住まいの実現 テーマ4:府営住宅資産の運営・活用 テーマ5:建築物の質の向上と安全性確保 ■会計局 運営方針 (重点政策推進方針) テーマ1:正確で効率的な会計事務処理の徹底 テーマ2:新公会計制度の充実 129 【参考】 行政委員会(事務局) □議会事務局 運営方針 135 □教育委員会 運営方針 139 (重点的に取り組む課題) 重点課題1:市町村とともに小・中学校の教育力を充実します。 重点課題2:府立高校の教育力を向上させます。 重点課題3:障がいのある子ども一人ひとりの自立を支援します。(※3) 重点課題4:子どもたちの豊かでたくましい人間性をはぐくみます。 重点課題5:子どもたちの健やかな体をはぐくみます。 重点課題6:教員の力とやる気を高めます。 重点課題7:学校の組織力向上と開かれた学校づくりをすすめます。 重点課題8:安全で安心な学びの場をつくります。 重点課題9:地域の教育コミュニティづくりと家庭教育を支援します。 □監査委員事務局 運営方針 163 (重点取組方針) テーマ1:行財政改革を促す監査 テーマ2:内部統制の検証及び改善につながる監査 □人事委員会事務局 運営方針 169 (重点取組方針) テーマ1:人事行政の課題に対する調査検討の実施と時代を踏まえたあるべき姿の提示 テーマ2:給与制度改革をさらに推し進めるための取組みと研究・検討 テーマ3:優秀な職員採用に向けた採用試験jの適切な実施とさらなる改革・戦略的広報の展開 テーマ4:人事委員会活動の積極的な広報等のさらなる情報発信 ●下記の課題については、複数部局が連携して取り組んでいます。 (※1)防災・減災 危機管理室:府民の命を守り、つないで頂くための、新・地震防災アクションプランの着実な推進 政策企画部:「成長と安全・安心のよき循環」の実現に向けた政策創造 (成長や安全・安心の基盤としての「地域強靭化」) 環境農林水産部:みどり豊かで安全・安心な大阪の実現(ため池の防災機能向上や治山施設の整備) 都市整備部:防災・減災、安全・安心の確保 住宅まちづくり部:減災に繋げる災害に強い住まいと都市の形成 (※2)都市魅力創造 府民文化部:さまざまなイベントが四季を通じて開催され、都市魅力とにぎわいがある楽しい大阪 都市整備部:インフラマネジメントの推進(連携・協働による都市インフラの新たな活用) 住宅まちづくり部:活力と魅力ある都市空間の創造 (※3)障がい者雇用、発達障がい者支援 福祉部:障がい者の自立と社会参加を支援します。 商工労働部:障がい者雇用の促進 環境農林水産部:活力ある農林水産業の実現(障がい者雇用の促進に資する農と福祉の連携) 教育委員会:障がいのある子ども一人ひとりの自立を支援します。 (※4)健康寿命の延伸 政策企画部:大阪府市医療戦略会議提言(平成26年1月)の具体化に向けた取組み (スマートエイジングシティ実現に向けた取組み) 健康医療部:健康づくりに対する意識向上と生活習慣病の早期発見・早期治療による「健康寿命の延伸」 (※5)女性の就業支援 府民文化部:国際標準の課題に積極的に取り組んでおり、都市としての格が高い大阪 (男女共同参画社会に向けた施策の総合的推進) 福祉部:子どもの健やかな成長と子育てを支援します(府域における子ども・子育て支援) 商工労働部:若者や女性が活躍する産業人材づくり(女性の就業支援) 部局運営方針 危機管理室、青少年・地域安全室 1 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 大阪府では、大阪の成長の基盤でもある、府民の安全・安心を確保するため、災害対策と治安対策に 今年度も力を注ぎます。 災害対策については、「人命を守る」ことを最優先に、被害を最小化する「減災」に向け、しっかりと取組を 進めます。 そのために、危機管理監及び危機管理室は、知事のトップマネジメントを補佐し、あらゆる危機事象に 対応すべく、全庁の総合調整を担うとともに、各種施策を推進します。 25年度は、南海トラフ巨大地震を想定して「大阪府地域防災計画(*1)」を改訂しました。26年度はこれに 基づき、具体的対策を盛り込んだ、「新・大阪府地震防災アクションプラン(取組期間:27~36年度)」を策定 しました。 今年度は、このアクションプランを全庁挙げて進めることで、万一の大災害時にあっても、「死者数を限り なくゼロにする」ことをめざし、対策に取り組んでいきます。 とりわけ、自主防災組織(*3)・消防団(*4) などと力を合わせた、地域での防災力強化と、大規模災害時に 必要となる救援物資について、市町村と連携した備蓄や集配方針を固め、被災者支援のための計画的な 備蓄と供給体制を整備していきます。 一方、府内の治安情勢は、体感治安に直結するひったくりや強制わいせつは前年に比べ減少したものの、 街頭犯罪認知件数が増加したほか、子どもが被害を受けるケースが跡を絶たず、依然厳しい状況です。 青少年・地域安全室では、市町村はもとより、地域のあらゆる方々と連携し、防犯ボランティア活動の充実 や、防犯カメラの設置促進などを通じ、地域の防犯力の向上を図ります。子どもや女性を犯罪から守る取組 も推進します。また、少年非行防止対策、性犯罪被害を受けた方への支援体制の強化などにも努めます。 青少年をとりまく社会の状況は、かつてないほど複雑です。ひきこもりやニート等の状態にある青少年に 加え、そうした状態になるおそれのある青少年を社会全体で支援することが必要です。このため、子どもや 若者が再チャレンジできる仕組みづくりや市町村や民間団体、地域と連携したセーフティネットの構築に 取り組みます。 2 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組 ★:重点政策 1.府⺠の命を守り、つないで頂くための、新・地震防災アクションプランの 着実な推進 (1)地震被害の軽減対策等 ★新・大阪府地震防災アクションプランの推進、PDCA(*5)による進捗管理 ★帰宅困難者⽀援対策(*6)の推進 ★市町村地域防災計画の修正等の支援 ★大阪府石油コンビナート等防災計画(*7)の改訂 (2)地域住⺠等と連携した地域防災⼒の向上 ★自主防災組織の活動支援 ★消防団の機能強化 (消防団地域防災⼒強化事業、⼥性消防団員活動⽀援事業) ★各種防災訓練の実施 ★防災意識の普及・啓発、防災教育の充実 ・避難⾏動要⽀援者への⽀援の促進 ・災害時の生活情報の提供促進 (3)防災機能の強化 ★「大阪府大規模災害救援物資対策方針」(仮称)の策定 ★大阪府版避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインの改訂 ★各種防災訓練の実施(再掲) ・部局版BCP(*8)の改訂支援 ・府域の消防⼒の強化 2.武⼒攻撃事態等の危機事象への対応 ・国⺠保護共同訓練の実施 ・新型インフルエンザ等への対策の推進 ・原⼦⼒防災体制の整備等 3.東日本大震災被災地に対する支援 ・被災地の復旧、復興業務支援のための岩手県への職員派遣 4.総合治安対策の推進 ・総合治安対策の司令塔機能の強化 ・オール大阪の取組の推進 ★地域防犯⼒の向上 ★⼦どもや⼥性を犯罪から守る取組の推進(防犯カメラの設置の促進等) ・子どもの安全確保の取組の推進 (⼦どもの安全⾒守り活動の促進、こども110番運動の推進等) ・子どもを性犯罪から守る取組の推進 5.暴⼒団排除の推進 ・府のあらゆる事務事業からの暴⼒団の排除 ・広報・啓発活動の推進及び協⼒・連携の強化 6.犯罪被害者等を支援する取組の推進 ★性犯罪被害者支援をはじめとする総合的な性犯罪対策の推進 (性暴⼒救援センター・⼤阪SACHICO(*9)と協⼒医療機関との連携・協⼒体制の確⽴、 性犯罪・性暴⼒の被害者を⽣みださないための教育・啓発等) ・犯罪被害者等の平穏な⽇常⽣活への復帰支援 (相談事業等の直接⽀援を実施する⺠間団体への⽀援、府営住宅の一時使用、) ・犯罪被害者等を支える社会づくり(⺠間団体等との協働による「犯罪被害者週間」における啓発等) 7.地域活動等の活性化による少年⾮⾏防⽌対策の推進 ★少年⾮⾏防⽌対策の推進 (⾮⾏防⽌活動ネットワークづくりと⾮⾏防⽌・犯罪被害防⽌教室の実施促進) ・少年サポートセンターの効果的な運営 8.⻘少年を取り巻く社会環境の整備 ・⻘少年健全育成条例の適切な運⽤ (スマートフォンや携帯電話のフィルタリング利⽤促進等、有害図書類の区分陳列等 の徹底、子どもの性的虐待の記録に係る規制の円滑な運用等) ・⻘少年施設の適正な管理や⻘少年団体と連携・協働した⻘少年健全育成事業 の推進 9.⼦ども・若者が再チャレンジできる仕組みづくりの推進 ★⼦ども・若者の⾃⽴を⽀える地域づくり・人づくり 3 部局運営方針 【重点政策推進方針】 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 テーマ1:府⺠の命を守り、つないで頂くための、新・地震防災アクションプランの着実な推進 めざす方向 ○府が算定した南海トラフ巨大地震の被害想定(*2)を踏まえて改訂した「大阪府地域防災計画」を基に、26年度は、新たな対策 強化を盛り込んだ「新・大阪府地震防災アクションプラン」を策定しました。 ○このプランを着実に実⾏することにより、府⺠の⽣命・財産を守り、万⼀にあっても被害の最⼤限の軽減が図られるよう、府⺠の ご理解、ご協⼒を頂き、⾃助・共助・公助に基づいて、あらゆる災害への対応の向上に努めます 。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組と⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 地震被害の軽減対策等 □新・⼤阪府地震防災アクションプランの推進、PDCAによる進捗管理 (PDCAサイクルによる進捗管理⼿法を検討) (平成27年度策定予定の住宅・建築物耐震10ヵ年戦略プランを踏まえた 揺れ等による被害軽減目標の算定) □アクションの進捗や⽬標達成度の評価に向けた100の進捗管理⼿法の 確定・実⾏ □南海トラフ巨大地震及び直下型地震による「建物被害」の軽減目標の 補強(改訂)設定 □帰宅困難者⽀援対策の推進 (広域的帰宅⽀援のための協議会設⽴、帰宅⽀援のためのルート毎の ガイドラインの作成等) □⼀⻫帰宅の抑制対策ガイドラインの事業所への普及と、⼤阪駅をモデル とした「ターミナルでの混乱防⽌」策の確⽴、府県を超えた広域的帰宅 支援のためのガイドラインの策定 □市町村地域防災計画の修正等の支援 (府地域防災計画の修正を踏まえた市町村計画修正の支援) □府と整合を図った市町村との災害対応に向け、全43市町村の地域 防災計画修正または修正時期を明確化 □大阪府石油コンビナート等防災計画の改訂 (新たな被害想定を踏まえて防災計画の内容拡充) (計画の進捗管理案を試⾏的運⽤及び検証) □液状化による影響評価等、国の最新の知⾒による被害想定を踏まえた 計画に改訂 □コンビナート地区内の事業者の取組促進を図るため、計画の進⾏管理を 着実実施 4 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組と⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 地域住⺠等と連携した地域防災⼒の向上 □自主防災組織の活動支援 (避難用資機材整備の支援、リーダー育成研修の実施、連携訓練実施の働きかけ) □府⺠の避難⾏動の習慣化に向け、コミュニティレベルでの取組の中⼼となる 300の自主防災組織への資機材整備補助やリーダー育成研修の実施による 自主防災組織の活動活性化、消防団との地域での連携訓練の実施促進 □消防団の機能強化 □消防団に⼀層、地域防災⼒の中核となって頂けるよう、団員の活動を紹介した 映像・ポスターコンクールによる広報事業を通じ、府⺠の消防団活動理解を促進 □28年度までに府内全市町村の消防団への資機材配備や、27年度から 3年間⼥性消防団員の活動に資する資機材の整備や救急処置等能⼒の 向上を図るための講習を実施し、消防団を中核とした地域防災⼒の充実 強化を推進 (消防団活動のPR映像やポスター製作による普及啓発) (⼥性消防団員の活動に資する資機材整備や救命講習の実施) □各種防災訓練の実施 (大阪880万人訓練、地震、風水害など多様な災害への対策の推進) □880万⼈訓練や夜間における住⺠参加型訓練等、様々な訓練を通じて、 地域住⺠への防災意識と対応⼒を向上 □防災意識の普及・啓発、防災教育の充実 (ホームページの充実、⼩・中学校、府⽴学校等の教職員を対象にした防災研修の実施等) □あらゆるところでの防災啓発や防災教育を通じ、住⺠・企業の防災意識の向上 と「逃げる」⾏動の習慣化 防災機能の強化 □「大阪府大規模災害救援物資対策方針」(仮称)の策定 (必要救援物資の分担や集配マニュアルについて市町村と協議) □大規模災害を想定した、万一の際の被災者支援のため、市町村との協議・ 協調の上、「大阪府大規模災害救援物資対策方針」(仮称)の策定及びこれに 基づく計画的な救援物資の備蓄及び供給体制の構築を図る □大阪府版避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインの改訂 □市町村における風水害や津波災害に対する避難判断マニュアル改訂を促進するた (市町村における避難勧告等の発令基準の改訂や伝達⽅法、タイムラインの考え⽅の反映) め、「大阪府版避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」を改訂・提示 □各種防災訓練の実施(再掲) (大阪880万人訓練、地震、風水害など多様な災害への対策の推進) □国、関係機関と連携した国⺠保護共同訓練や関⻄広域連合との広域応援訓練 等、様々な訓練を通じて、関係機関との連携強化を図り、危機事象への対応⼒ を向上 5 部局運営方針 【重点政策推進方針】 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 テーマ2:総合治安対策の推進 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 ○⼤阪の成⻑を実現するため、⼈や企業を呼び込むとともに、府⺠が安⼼して、⼤阪で住み、暮らせる⼟台となる「治安」の 改善に⼒を注ぎます。 ・地域のあらゆる⽅々と連携し、またその資源を活⽤し地域防犯⼒を向上させるとともに、活動を地域に根付かせ、 さらに活性化し、息の⻑い⾃律的な活動へとつなげます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組と⽬標 今年度何をするか? 街頭犯罪の減少及び⼦どもや⼥性を犯罪から守る取組の推進 p 地域防犯⼒の向上 ・地域安全センター(*10)や⻘⾊防犯パトロール(*11)の普及促進、活動支援 ・子どもを犯罪から守る取組の推進 ・警察、市町村、企業等との連携による広報啓発の実施 p 性暴⼒・性犯罪の被害者⽀援 ・性暴⼒救援センター・⼤阪SACHICOを核とした性暴⼒被害者⽀援ネットワークの強化を 図り、国(内閣府)のモデル事業も活⽤しながら、性犯罪・性暴⼒被害者に対する⽀援 体制を強化 ・市町村における犯罪被害者支援体制も強化 地域活動等の活性化による少年⾮⾏防⽌対策の推進 p 少年⾮⾏防⽌対策の推進 ・⾮⾏防⽌活動ネットワークづくりと⾮⾏防⽌・犯罪被害防⽌教室の実施促進 (ネットワーク未構築市町村への働きかけなど、地域における⾮⾏防⽌の取組を⽀援) 何をどのような状態にするか? 防犯まちづくりの活動が地域に根付くように 活性化を促す p ひったくり等府⺠の⾝近なところで発⽣する犯罪を抑⽌し、体感治安の 向上を図る ・ 地域安全センターの未設置市町の解消を⽬指すとともに、累計700校 区の設置を⾏う(26年度末38市町村644小学校区) ・ 地域防犯活動団体による活動を支援し、活性化する(120団体) ・ 子どもを犯罪から守る防犯カメラについて、その呼び水となるよう、府の補助 制度(*12)を活用し、27年度は8市町での市町独自補助事業を創設 p 性暴⼒救援センター・⼤阪SACHICOを核とした協⼒医療機関のネット ワーク化を図るなど性犯罪・性暴⼒の被害者に対する⽀援体制を強化 する p 府⺠に⾝近な⾃治体である市町村における犯罪被害者⽀援体制の強 化・充実を目指す 地域ぐるみで少年を⾮⾏に⾛らせない p 地域における少年⾮⾏状況を改善 ・ 市町村への⾮⾏防⽌活動ネットワークの拡⼤、⾮⾏防⽌・犯罪被 害防⽌教室の実施率95% 6 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:⼦ども・若者が再チャレンジできる仕組みづくりの推進 めざす方向 ○将来ビジョン・⼤阪に⽰された「地域でいきいき戦略」を踏まえ、ひきこもりやニート等の状態にある⼦ども・若者、ま た、ひきこもり等の状態になるおそれのある⼦ども・若者を⽀援するため、市町村、⺠間団体、⾼校、地域と連携した セーフティネットの構築に取り組みます。 ・現にひきこもり等の状態にある⻘少年に加え、そうした状態になるおそれのある⻘少年を早い段階で地域で発⾒し、 ⽀援するため、市町村や⺠間団体等の取組を促進していきます。 ・⼦ども・若者の⾃⽴をささえる地域づくり・⼈づくりに向けて、⽀援体制の充実、発⾒・誘導する仕組みづくり、 研修の充実、ボランティアの仕組みの構築に努めます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組と⽬標 今年度何をするか? ⼦ども・若者の⾃⽴をささえる地域づくり p 支援体制の充実 ・ひきこもり等社会参加・⾃⽴が困難な⻘少年やその家族への⽀援事業につき実績のある 団体として府が登録した「⼦ども・若者⾃⽴⽀援センター」(*13)の活用も図りながら、 ⽣活困窮者⾃⽴⽀援法に基づく⾃⽴相談⽀援事業、就労訓練事業等により、ひきこもり 等の⻘少年への⽀援が推進するよう、福祉部等関係部局と連携しながら、市町村等に働 きかけ p 発⾒・誘導する仕組みづくり ・⺠⽣・児童委員による地域でのひきこもり⻘少年の発⾒・誘導 ・府教委・学校等と連携して、「高校内における居場所のプラットフォーム化事業」を実施 p 支援のための人づくり ・ひきこもり⽀援に携わる者のスキルの向上を⽬的とし、⺠間⽀援機関を活⽤した研修を実施 ・「⼦ども・若者⾃⽴⽀援センター」や、⾼校内における居場所のプラットフォーム化事業で連携 する高校等にボランティアを派遣 何をどのような状態にするか? ひきこもり等⻘少年をささえる⼤阪に p ⽣活困窮者⾃⽴⽀援法施⾏を踏まえ、府内10か所の「子ど も・若者⾃⽴⽀援センター」を拠点に、先⾏事例の共有等を図 るため、各地域ごとに市町村はじめ関係機関で構成する連絡 会議を実施し、市町村等における事業の取組を促進 p ⺠⽣・児童委員に対する研修を実施(⽬標:10市町村)し、 支援拠点への誘導を促進 p 高校20校と連携したプラットフォーム化事業等により、NPO等と ⾼校が連携し、中退・不登校等を予防する仕組みづくりを促進 p NPOによる研修の計画・実施により、ひきこもり支援団体の支 援員や市町村職員等のスキルを充実 p ノウハウを有するNPOに委託し、大学生を中心としたボランティア 希望者と、ボランティアを必要とする「⼦ども・若者⾃⽴⽀援セン ター」等とのマッチングができる仕組みを構築 7 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 大阪府地域防災計画 地域防災計画は、災害対策基本法第40条に基づき、各地方自治体(都道府県や市町村)の長が、それぞれの防災会議に諮り、防災のために処理す べき業務などを具体的に定めた計画です。大阪府では、防災活動の総合的かつ計画的な推進を図り、府の地域並びに府民の生命、身体及び財産を 災害から保護することを目的として、府、市町村、関係機関等が処理すべき事務又は業務を定めており、市町村も府の計画と整合して、計画の策定や 修正を行い、対策を進めます。 *2 南海トラフ巨大地震の 被害想定 大阪府防災会議に設置した「南海トラフ巨大地震災害対策等検討部会」において、南海トラフ巨大地震発生に伴う府内での被害想定を行いました。揺 れや液状化、津波、地震火災等による府域の人的被害・建物被害を25年8月に、ライフライン等施設被害、経済被害等を26年1月にそれぞれ確定し、 公表しています。 *3 自主防災組織 自治会、町内会や小学校区などを単位として、地域の住民同士が自発的な防災活動を行う組織です。府内には約2,500組織あり(26年度時点)、主 な活動内容は、平常時における防災に対する心構えの普及啓発、避難訓練の実施等に加え、災害時における避難誘導などがあります。地震・津波な ど大災害に備えた府民の皆様の取組促進に大きな役割が期待されます。 *4 消防団 消防団は、消防組織法に基づき市町村に設置される消防機関です。団を構成する消防団員は、消防本部や消防署に勤務する常勤の消防吏員とは異 なり、普段は他に職業を持ちながら「自らの地域は自らで守る」という精神に基づき自主的研鑽に励み、消防活動に従事する権限と責任を有する非常 勤特別職の地方公務員です。 *5 PDCA (PDCAサイクル) Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ ACT(改善)の 4 段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善していくことで業務を円滑に進める手 法の一つです。毎年、その成果(進捗)を評価し、公表することで、府民の皆様に取組状況をチェック頂けます。 *6 帰宅困難者支援対策 東日本大震災に伴う首都圏における大量の帰宅困難者発生の教訓を踏まえ、大阪府では、南海トラフ巨大地震等を想定し、発災時の安全、円滑な帰 宅困難者対策確立に向け、国や地方公共団体、事業者団体等からなる「帰宅困難者支援に関する協議会」を設立し、発災直後の「一斉帰宅の抑制」、 「ターミナルでの混乱防止」、災害が落ち着いた段階での、「帰宅支援」方法などについて検討を進めています。 *7 大阪府石油コンビナート等 防災計画 大阪府石油コンビナート等防災計画は、石油コンビナート等災害防止法第31条に基づき、同法の規定により指定された特別防災区域(大阪北港地区、 堺泉北臨海地区、関西国際空港地区及び岬地区)に係る災害の未然防止と拡大防止のため、防災関係機関、特定事業所等の処理すべき事項や業 務等を明確にし、災害の予防対策や応急活動等必要な事項を定めた計画です。 *8 BCP 大災害により職員や庁舎が被害を受けても、府民生活、事業活動に必要な重要な業務を中断しない、あるいは中断しても可能な限り短時間で復旧・再 開することを目的に、業務継続の手順や資源の配分等を定める計画として府庁BCPを策定しています。 BCP:業務継続計画(Business Continuity Plan) 8 危機管理室 ⻘少年・地域安全室 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *9 性暴力救援センター・大阪 SACHICO 性犯罪・性暴力被害者に対し被害直後からの総合的支援を行うため、平成22年4月にNPO法人によって大阪府松原市の阪南中央病院内に開設され た全国初の病院拠点型のワンストップ支援センター。365日24時間体制の電話相談、医療ケアをはじめ、当事者自身の選択と決定により、支援員に よるカウンセリング、弁護士相談、証拠物の採取・保管、警察への通報などの支援を受けることができます。 *10 地域安全センター 子どもの見守り活動、青少年の非行防止活動等の地域安全活動に携わるボランティアのネットワーク化を図り、学校、行政、警察、地域が連携した取 組を推進するため、地域の防犯ボランティアの活動拠点です。 *11 青色防犯パトロール 青色回転灯を装備した自動車による自主防犯パトロールのことをいいます。一定の要件を満たし、警察から自動車による自主防犯パトロールを行うこ とができる旨の証明を受けた団体が、自動車に青色回転灯を装備することができます。 *12 大阪府の 防犯カメラ設置補助制度 小学校の登下校時における子どもを狙った犯罪の抑止、地域における子どもの見まもり活動を補完し、子どもの安全確保を図るため、通学路への防 犯カメラ設置補助を創設する市町村を支援します。(防犯カメラ整備費の2分の1以内、上限10万円) *13 子ども・若者 自立支援センター ひきこもり等社会参加、自立が困難な青少年やその家族に対する相談や居場所の提供等の支援に係るノウハウを有するNPO法人等で、府による「子 ども・若者自立サポート事業」を受託して誠実に履行し、引き続き、府が定める相談支援等の登録事業に取り組む団体で、府内では10団体あります。 9 部局運営方針 10 部局運営方針 政策企画部 11 政策企画部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 大阪府では、⼤阪の成⻑の実現と府⺠の安全・安心の確保に向けた取組みを通じて、「大阪の再生」をめざし ています。 総合的な施策の企画・調整を担う政策企画部は、府政の円滑な推進に向けて、知事のトップマネジメントをサ ポートし、透明性の高い意思形成過程を通じて、迅速・適切な意思決定が図られるよう努めます。また、戦略的 な府政運営の推進を通じて、担当部局と一体となって、これまで取り組んできた施策の一層の充実を図るとともに、 東⻄⼆極の⼀極を担う広域⾃治体・大阪を実現するための施策の創造に取り組んでいきます。 そのため今年度は、次の項目を重点的に取り組みます。 ○ 「成⻑と安全・安心のよき循環」の実現に向けた政策創造 ○ イノベーションにより大阪の強みを磨き、発信する戦略的な都市づくり ○ 国⼟構造の⼆極化に向けた戦略的な都市機能の強化 具体的には、平成27年2月に改訂した「⼤阪の成⻑戦略」を着実に推進するとともに、人口減少・超高齢社会 の到来を踏まえた「地方創生」、成⻑や安全・安心の基盤となる「地域強靭化」に向けた戦略・計画を策定します。 また、⼤阪府市医療戦略の具体化や特区制度を活⽤した都市づくり、関⻄国際空港やリニア中央新幹線等の 都市機能強化など、計画・構想段階の事業や多⽅⾯との調整が伴う事業を戦略的に推進していきます。 12 政策企画部 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み 政策企画部は「知事・副知事のトップマネジメントの補佐」「戦略的な府政運営の推進」「施策⽬標達成の ための国との調整」を⾏い、「全庁的な施策の企画・調整」を通じて、東⻄⼆極の⼀極を担う広域⾃治体・⼤ 阪をめざします。 知事と副知事のトップマネジメントの補佐 知事等の円滑なマネージメントをサポート します。 ◆部長会議の運営 ◆知事記者会見などの情報発信 意思決定プロセスを明確化し、徹底します。 ◆戦略本部会議 ・府として意思決定が必要な案件について、副知事間 協議等を行った上、戦略本部会議での議論を経て意 思決定する等、意思形成過程の透明性の向上 戦略的な府政運営の推進 自律的な課題解決型組織をめざす府政運 営を推進します。 ◆府政運営の基本方針 ◆部局運営方針・重点政策推進方針 ・「府政運営の基本方針」のもと、 各部門が各年度の 方針・目標を設定し、施策を展開する仕組みにより、 PDCAサイクルに基づく戦略的・自律的な府政運営を 推進 施策目標達成のための国との調整 施策の目標達成のために国への働きかけ を行います。 ◆国の施策並びに予算に関する提案・要望 のとりまとめ 東西二極の一極を担う広域自治体・大阪のための総合的な企画・調整 「成長と安全・安心のよき循環」の実現に向けた政策創造 「大阪の成長の実現」と「安全・安心の確保」の相乗効果による「よき循環」の実現をめざします。 ◆ 人口減少社会・超高齢社会の到来を踏まえた「地方創生」 ・「地方人口ビジョン(仮称)」「地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略(仮称)」の策定 ◆ 東西二極の一極としての「大阪の成長」 ・「大阪の成長戦略」の実現に向けた重点課題にかかる取組みの具体化 ◆ 成長や安全・安心の基盤としての「地域強靭化」 ・「地域強靭化計画(国土強靭化地域計画)」の策定 イノベーションにより大阪の強みを磨き、発信する戦略的な都市づくり 特区制度などを活用したイノベーションにより、先端技術や地域資源など大阪の強みをさらに磨き、発信 する戦略的な都市づくりをめざします。 ◆ 国家戦略特区・国際戦略総合特区の推進 ・国家戦略特区制度を活用した提案の実現、特区事業メニューの具体化・着手 ・総合特区事業の進捗管理・評価、着実な進展 ◆ 府市医療戦略会議提言の具体化に向けた取組み ・提言を踏まえた施策の充実、新たな取組みの展開 ・スマートエイジング・シティの実現に向けた具体的な取組みモデルのとりまとめと活用 ◆ BNCTの早期実用化促進等に向けた取組み ◆ 国際博覧会の誘致検討 国土構造の二極化に向けた戦略的な都市機能の強化 関空の国際拠点空港化とリニア中央新幹線等の広域インフラの整備をめざします。併せて、地域主権型 社会の実現、首都機能のバックアップ拠点化に取り組みます。 ◆ 関空の機能強化に向けた取組み ・コンセッション後の地元連携体制の構築 ・国際線の拡大、国際貨物取扱量の増加 ・関空アクセスの改善に向けた調査検討 ◆ リニア中央新幹線全線同時開業、北陸新幹線の早期全線整備に向けた取組み ◆ 金融分野等の経済機能の大阪への分散の促進 ◆ 地域主権型社会の実現に向けた取組みの推進 ・「提案募集方式」の活用による権限移譲等 ・関西広域連合の充実・強化 ※ 知事の直轄体制として、危機管理に関する事務の統括、安全なまちづくり及び青少年施策に関する事務は危機管理監が担当します。 13 政策企画部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:「成⻑と安全・安⼼のよき循環」の実現に向けた政策創造 めざす方向 「⼤阪の成⻑戦略(*1)」の着実な推進や、「地方版まち・ひと・しごと創⽣総合戦略(仮称)(*2)」 「地域強靭化計画(国土強靭化地域計画) (*3) 」等の策定を通じて、「⼤阪の成⻑の実現」と「安 全・安心の確保」の相乗効果による「よき循環」の実現をめざします。 (中⻑期の⽬標・指標(※)) 年度 22(成長戦略策定) 23 24 25 26 実質成⻑率 2.0% 1.5% 0.0% 1.2% 未公表 ●年平均2%以上 成⻑戦略の主な取組(国際戦略総合特区(*4)、観光振興、産 業振興等)によるGRP(*5)押し上げ効果をもとに目標として設定 雇用創出 ▲17千人 107千人 ▲21千人 76千人 9千人 ●年平均1万人以上 成⻑戦略の主な取組(国際戦略総合特区、観光振興、産業 振興等)による雇用創出効果などをもとに目標として設定 訪日外国人 235万人 158万人 203万人 262万人 376万人(暫定) ●年間650万人 国の目標(2020年初めまでに2500万人)の26% ※暦年データ 貨物取扱量 75万トン 400TEU(*6) 71万トン 427万TEU 69万トン 419万TEU 67万トン 424万TEU 未公表 422万TEU (就業者数の変化) 32 27~31 ● 関空123万トン 阪神港590万TEU 備考(目標の考え方) 関空は関⻄3空港懇談会需要予測を参考に独自設定。阪 神港は国際コンテナ戦略港湾の計画書より ※阪神港は暦年データ (※⼤阪の成⻑戦略に掲げた成⻑⽬標) 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 人口減少社会・超高齢社会の到来を踏まえた「地方創生」 p 「地方人口ビジョン(仮称)(*7)」「地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略(仮称)」の策定 • 人口減少・超高齢社会が及ぼす影響・課題に的確に対応するとともに、東京への一極集中の克服、若い世 代の就労・出産・子育ての希望の実現等をめざし、⻑期的な⽅向性を⽰す「地方人口ビジョン(仮称)」、ビ ジョンの実現に向けて直近5年間の戦略を⽰す「地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略(仮称)」を策定し ます。 何をどのような状態にするか? 「地方創生」に向けた方向性の提示、対応の具体化 p 目標の設定と実現に向けた具体的な対応策の提示 • 「地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略(仮称)」の中で、数値目 標を設定するとともに、実現に向けた具体的な対応策を示します。 • 戦略の実現に必要な施策については、国の交付⾦も活⽤しなが ら、確実に推進します。 東⻄⼆極の⼀極としての「⼤阪の成⻑」 p 「⼤阪の成⻑戦略」の実現に向けた重点課題にかかる取組みの具体化 「⼤阪の成⻑」の実現に向けた道筋の確⽴ p 取組み強化による成⻑⽬標の実現 成⻑や安全・安⼼の基盤としての「地域強靭化」 p 「地域強靭化計画(国土強靭化地域計画)」の策定 「地域強靭化」の観点からの施策の点検・強化 p 脆弱性評価を踏まえたリスクへの対応策の提示 • 現在の進捗状況の把握や成⻑⽬標の到達状況等の評価・分析を⾏い、「データでみる『⼤阪の成⻑戦略』」 としてとりまとめるとともに、「⼤阪府市成⻑戦略推進会議」において今後の課題や方向性を協議します。 • 上記の課題や方向性を元に、重点的に取り組むべき課題を明らかにし、取組みの具体化を図ります。 • 「新・地震防災アクションプラン(*8)」等の防災関連計画や「⼤阪の成⻑戦略」等を踏まえながら、自然災害等 に対する脆弱性を点検・評価し、成⻑の実現や安全・安心の基盤である「地域強靭化計画」を策定します。 • 重点化を通じた取組み強化により、上記の成⻑⽬標の実現に向 けた道筋を確⽴します。 (単年度の⽬標) 実質成⻑率:2%以上 雇用創出:1万人以上 訪日外国人:増加 貨物取扱量:増加 • 脆弱性評価を通じて、府⺠の⽣命と財産を守り、都市・社会が機 能不全に陥らないために必要な対応策を示します。 14 政策企画部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:イノベーションにより⼤阪の強みを磨き、発信する戦略的な都市づくり めざす方向 特区制度などを活⽤したイノベーションにより、先端技術や地域資源など⼤阪の強みをさらに磨き、発信する戦 略的な都市づくりをめざします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 国家戦略特区(*9)・国際戦略総合特区の推進 p 国家戦略特区制度を活⽤した⼤阪府提案を実現し、また、特区事業メ ニューの具体化・着手を進めます。 p 関⻄イノベーション国際戦略総合特区の進捗管理、評価等を実施し、今後 の方向性を検討しながら、着実な進展を図ります。 規制改革と特区事業の着実な実現・実施 p 国家戦略特区では、区域会議において国・事業者と協議し、大阪府提案の 実現を図ります。また、外国人滞在施設経営事業や家事支援外国人受入 事業、地域限定保育士事業など新たな特区事業メニューを早期に区域計画 に位置付け、速やかな事業化を図ります。 p 総合特区では、認定された計画をさらに進捗させるとともに、引き続き事業が 推進される環境をめざします。 ⼤阪府市医療戦略会議(*10)提言(平成26年1月)の具体化に向けた取組み p 引き続き、提⾔の内容や昨年度明らかとなった課題等をふまえ、関係部局とと もに施策の充実・新たな取組みの展開を進めます。 p 超高齢社会に対応するスマートエイジング・シティ(*11)の実現に向けた具体 的な取組みモデルをとりまとめ、市町村によるモデル地域での取組みを支援し ます。 提言をふまえた取組みの具体化 p 予防・健康づくり事業をはじめ、⺠間のノウハウを活⽤するなど新たな視点を 加えた事業を具体化させます。 p スマートエイジング・シティの事業化に向けたメニュー・実現方策等の取組みモ デルを活用し、市町村を支援することにより、先進的モデル事業の推進を図り ます。 BNCT(*12)の早期実用化促進等に向けた取組み p 次世代がん治療法であるBNCTの実用化促進等に向け、関係機関とのネッ トワークづくりの支援、国等との調整を実施します。 BNCTの実用化促進等に向けた環境の整備 p 大阪医科大学が先導して検討されている共同利⽤型の医療拠点の⽴ち上 げに向け、大学、研究機関等とのネットワークづくりなど環境整備を図ります。 国際博覧会(*13)の誘致検討 p 国際博覧会を所管する経済産業省と密接な連携を図るとともに、経済界、 有識者、⾏政で構成する「国際博覧会大阪誘致構想検討会」を設置し、幅 広い視点から誘致の可能性や開催の方向性を検討します。 国際博覧会大阪誘致の方向性の共有 p 国際博覧会を大阪で開催する意義やテーマ、効果のほか、課題等を経 済界や関係機関と共有するとともに、これを実現するための最適な手法を 明らかにしていきます。 15 政策企画部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:国⼟構造の⼆極化に向けた戦略的な都市機能強化等 めざす方向 国土構造の二極化に向け、関⻄国際空港の国際拠点空港化とリニア中央新幹線(*14)等の広域交通インフラの整備を めざします。併せて、地域主権型社会(*15)の実現、首都機能のバックアップ拠点の位置付けに向けて取り組みます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 関空の機能強化に向けた取組み p コンセッション(*16)後の新たな運営事業者において、地域との協調のもと、関 空と関⻄の成⻑を図る取組みや環境対策等が着実に実施されるよう、関係 者と調整を図ります。 p 関空促進協(*17)事業等を活用して、関空の機能強化に向けた取組みを⾏います。 p 関空高速アクセスについて、都市整備部と連携し、引き続き国が⾏う調査に 参画し、収支採算性等の精査を⾏います。 リニア中央新幹線全線同時開業、北陸新幹線の早期全線整備に向けた取組み p リニア中央新幹線については、官⺠⼀体の協議会等を通じ、同時開業に向け た提案を⾏うなど、国等への働きかけを強化します。 p 北陸新幹線については、引き続き、敦賀以⻄のフル規格での早期全線整備 に向けた国への働きかけ等を⾏います。 関空の国際拠点機能の強化 p コンセッション後の新たな運営事業者と、地元との連携体制の構築を図ります。 p 関空の東南アジアなど国際線の就航ネットワークの拡大や、食や医薬品はじ め国際貨物取扱量の増加を図ります。 p 関空高速アクセスについて、国の調査やなにわ筋線(*21)の検討結果を踏ま え、今後の方針を固めていきます。 リニア中央新幹線全線同時開業等に向けた環境づくりの推進 p リニア中央新幹線については、関係自治体等と連携を広げ、地元の一体感を醸成 するとともに、国等での議論を促すなど全線同時開業に向けた環境づくりを進めます。 p 北陸新幹線については、敦賀以⻄ルートの明確化への働きかけを⾏うなどフル 規格での早期全線整備に向けた環境づくりを進めます。 首都機能のバックアップ拠点としての大阪の位置付けに向けた取組み p 関係部局と連携して、BCP(*18)の観点から経済機能、特に東京に拠点の ある外資系⾦融企業の⼤阪への機能分散を働きかけます。 ⾦融分野等の経済機能の⼤阪への分散の促進 p 大阪へのバックアップオフィスの設置や機能分散に向けた企業等の関心を高め ていきます。 地域主権型社会の実現に向けた取組みの推進 p 地方分権改革に関する「提案募集方式(*19)」を活用し、府として現⾏制 度の具体的な⽀障を⽰しながら提案するとともに、関⻄広域連合(*20)にお いても国出先機関の事務・権限の受け皿となることを目指して提案します。 p 関⻄広域連合において、既存7分野の広域事務を着実に実施するほか、広 域で担う新たな事務の具体的な検討を進めます。 地域の⾃主性・⾃⽴性の向上及び関⻄広域連合の充実・強化 p 権限移譲や規制緩和を国に求めることにより、自らの責任と判断で地域の実 情に応じた⾏政運営を⾏えるよう、自主性・⾃⽴性の向上を図ります。 p 関⻄広域連合で担う事務を着実に実施し、さらなる事務の拡充を図ることにより、 府として広域課題への対応の強化を図ります。 16 政策企画部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 大阪の成長戦略 大阪大都市圏の成長を阻害してきた要因を明らかにしたうえで、今後10年間の成長目標を掲げ、それを実現するための短 期・中期(3から5年)の具体的取組方向を明らかにするもの。 平成22年12月に策定し、平成25年1月には大阪府・大阪市の成長戦略を一本化した。また、平成27年2月には大阪の成長を より確実なものとするため、将来像の提示や指標の設定などの改訂を行った。 *2 地方版まち・ひと・しごと創生総合 戦略(仮称) 『まち・ひと・しごと創生法』第9条に基づき、地方に「しごと」が「ひと」を呼び、「ひと」が「しごと」を呼び込む好循環を確立すると ともに、人々が安心して生活を営み、子どもを産み育てられる社会環境をつくりだすため、地方公共団体(都道府県)が作成す る今後5か年の目標や施策の基本的方向、具体的な施策を取りまとめた計画。 *3 地域強靭化計画(国土強靭化地域 計画) 『強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靭化基本法(平成25年12月11日 法律第95号)』 第13条に基づき、都道府県(市町村)が作成する、「国土強靭化(どんな自然災害等が起こっても機能不全に陥らず、いつまで も元気であり続ける「強靱な地域」をつくりあげること)」に係る都道府県(市町村)の他の計画等の指針となるべき計画。 *4 国際戦略総合特区 我が国の経済成長のエンジンとなる産業・機能の拠点形成のため、規制の特例措置、税制・財政・金融上の支援措置など、 施策の総合的かつ集中的な推進を図る区域。 平成23年12月、関西の3府県(京都府、大阪府、兵庫県)・3政令市(京都市、大阪市、神戸市)で共同申請した「関西イノベー ション国際戦略総合特区」が指定された。 *5 GRP 域内総生産のこと。Gross Regional Productの頭文字をとって、GRPと呼んでいる。 国内総生産(GDP)が一国内において生産された付加価値額を表すのに対し、域内総生産(GRP)は都市圏や経済圏、州や県 など、一定の地域内で生産された付加価値額を表す。 *6 TEU *7 地方人口ビジョン(仮称) 20フィートコンテナを1単位として、港湾が取り扱える貨物量を表す単位。また、コンテナ船の積載容量を表す単位。 地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定に当たり、地方公共団体(都道府県)が、当該地方公共団体における人口の現 状や取組みの方向性、人口の将来展望等について明らかにするもの。 17 政策企画部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *8 新・地震防災アクションプラン 大阪府地域防災計画(平成26年3月修正)を踏まえ、発災による死者数を限りなくゼロに近づけるとともに、経済被害を最小限 に抑えることを究極の目標として設定した、平成27年度から10年間(うち、平成27年度からの3年間は集中取組期間)の大阪府 の取組みを示した実行計画。 今後、平成27年度に策定予定の新たな「大阪府住宅・建築物耐震10ヵ年戦略プラン」の検討状況を踏まえて、揺れに伴う人 的・建物被害等の被害軽減目標を反映する予定となっている。 *9 国家戦略特区 産業の国際競争力を強化するとともに、国際的な経済活動の拠点の形成を促進する観点から、民間投資を喚起するための 規制改革等を総合的かつ集中的に推進する制度。 平成26年5月、関西の3府県(京都府、大阪府、兵庫県)が「関西圏」として指定された。 大阪府市医療戦略会議 超高齢社会を見据えた中長期的な医療・健康サービスの向上と関連産業の振興に向けて、民間資源の活用策や行政が果た すべき役割などについて、幅広い視点で議論するため大阪府・大阪市が共同で設置したもの(平成25年4月設置、平成26年3月 末廃止)。 平成26年1月に、7つの具体的戦略を柱とする提言をとりまとめた。 *11 スマートエイジング・シティ 「ヘルスケア」や「エイジング」をコンセプトに、人口減少・超高齢社会の課題を分野横断的に解決するまちづくり。 大阪府市医療戦略会議提言(平成26年1月)において示された7つの具体的戦略の1つで、今いる住民が住み慣れた地域で 安心して快適に住み続けられ、多様な世代の新たな住民を惹きつける、さらに民間投資を呼び寄せる、活気あるまちのモデル 実現をめざしている。 *12 BNCT ホウ素と中性子の反応を利用し、がん細胞を選択性良くかつ効率的に破壊する、ホウ素中性子捕捉療法のこと。Boron Neutron Capture Therapyの頭文字をとって、BNCTと呼んでいる。 産学官ネットワークにより実用化に向けた取組みが進められている日本発の革新的な次世代のがん治療法とされている。 *13 国際博覧会 BIE(博覧会国際事務局)の承認のもと、国際博覧会条約に基づき開催される国際博覧会。登録博覧会と認定博覧会の2種類 がある。これまで日本で開催された国際博覧会は、1970年大阪万博(大阪府)、1975年沖縄海洋博(沖縄県)、1985年つくば博 (茨城県)、1990年大阪園芸博(「花博」、大阪府)、2005年愛・地球博(愛知県)がある。 *14 リニア中央新幹線 東京・名古屋・大阪を超電導リニアにより約1時間で結ぶプロジェクト。 整備主体であるJR東海は、東京・名古屋間を2027(平成39)年、東京・大阪間をその18年後の2045(平成57)年、の2段階で開 業する方針を示している。 *10 18 政策企画部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 地域主権型社会 日本国憲法の理念の下、住民に身近な行政は、地方公共団体が自主的、総合的に担うようにするとともに、地域住民が自ら の判断と責任において地域の諸課題に取り組むことができるような社会。 *16 コンセッション 公共施設等の管理者が所有権を保有したまま、民間事業者等に事業運営や維持管理等にかかわる権利(公共施設等運営 権)を長期間にわたって有償で付与すること。 民間事業者等は、事業期間中に施設を管理運営することで利益を上げ、事業期間が終了すれば運営権を公共施設等の管理 者に返還する。 *17 関西国際空港全体構想促進協議会 (関空促進協) 関西国際空港の利用促進・利便性向上に関する事業や、国への要望を実施するため、関西2府7県(福井県、三重県、滋賀県、 京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、徳島県)の自治体・経済界で構成する協議会。 *18 BCP 事業継続計画のこと。Business Continuity Planの頭文字をとってBCPと呼んでいる。 災害などリスクが発生したときに重要業務が中断しないよう、また、万一事業活動が中断した場合でも、目標復旧時間内に重 要な機能を再開させ、業務中断に伴うリスクを最低限にするために、平時から事業継続について戦略的に準備しておく計画を 指す。 *19 提案募集方式 これまでの地方分権改革推進委員会勧告に替わる新たな手法として、地方の発意に根ざした取組みを推進するため、国が 個々の地方公共団体等から地方分権改革に関する提案を広く募集し、それらの提案の実現に向けて検討を行う方式。 提案対象は、地方公共団体への事務・権限の移譲、地方に対する規制緩和となっている。 *20 関西広域連合 地方自治法の規定に基づき、防災や観光等の府県域を越えた行政課題や、国出先機関の権限・財源・組織の丸ごと移管に 取り組むため、関西2府5県4政令市(滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、和歌山県、鳥取県、徳島県、京都市、大阪市、堺市、 神戸市)で構成する特別地方公共団体。 *21 なにわ筋線 関西国際空港へのアクセス機能の強化や大阪都心部における鉄道ネットワークの強化に資する路線であり、JR新大阪駅から 梅田北ヤードを経て、なにわ筋の地下を通り、JR難波駅や、南海汐見橋駅又はなんば駅を結ぶ鉄道として計画されている路線。 *15 19 部局運営方針 20 部局運営方針 総務部 21 総務部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 総務部は、法規、組織をはじめとする、全庁の⾏政運営を⽀える役割を担っています。 主な業務内容としては、 条例の⽴案・公布、府の組織・⼈事、市町村の⾏財政への助⾔、⾏政の情報化、⼊札・契約などに関する事務 を⾏っています。 ⼤阪府では、これまで、職員が府⺠のために全⼒を尽くすことができる組織の実現をめざし、様々な⼈事給与制 度の改⾰を進めてきました。 平成24年4⽉には、職員基本条例を制定し、その取組みを更に推し進めていると ころであり、引き続き、適正な運用に努めてまいります。 市町村への権限移譲については、平成25年度に大阪府・市町村分権協議会において取りまとめた「市町村へ の権限移譲の推進に向けて」及び、平成26年度策定の「今後の権限委譲の基本的な考え⽅」を踏まえ、これま での権限移譲の一層の定着・充実及び新たな権限移譲に取り組んでいきます。 あわせて、市町村間の広域連 携について、府としてコーディネート機能を発揮し、さらなる分野や新たな地域への拡大に向け、取り組みます。 総務部では、全庁における事業運営をしっかり下支えするとともに、市町村とのパートナーシップの強化に取り組 んでまいります。 22 総務部 部局運営方針 部の施策概要 全庁事業運営 の下支え (内部管理) 市町村との パートナーシップ の強化 27年度の主な取組み 府職員の⼈事・給与・福利厚⽣ ◇職員基本条例の適正な運⽤(相対評価による⼈事評価制度や公募制度の検証・検討) ◇人事・給与・福利厚⽣制度の適切かつ円滑な運⽤ ◇総務サービス業務の効率的かつ安定的な運営 庁舎周辺整備 【重点①】 ◇咲洲庁舎の抜本的な耐震対策のとりまとめ、咲洲庁舎の活用方策と府庁舎全体のあり方検討 ◇本館の耐震工事の着実な実施、大手前地区のまちづくりの推進 法規事務支援、コンプライアンスの推進等 ◇条例の制定・改正の⽴案⽀援 ◇⾏政不服審査法の改正に伴う審理員制度等(※1)導入の準備 ◇公益通報制度(※2)の円滑な運⽤ 公益法人等の監督 ◇新公益法⼈制度(※3)の適切かつ円滑な運⽤ 庁舎・公⽤⾞の管理 ◇⼤⼿前及び咲洲庁舎の適切な管理・保全 情報システム等の管理・運⽤と調整 ◇庁内情報基盤の管理・運⽤及び情報システムに係る調整・技術的⽀援 ◇市町村の情報化に関する調整及び技術的支援 ◇マイナンバー制度(※4)に対応したシステム整備と円滑な運⽤準備 統計調査 ◇基幹統計調査(※5)の円滑な実施 ◇平成27年国勢調査におけるオンライン回答の推進(※6) ◇統計の普及・活用促進 入札・契約 ◇⼊札契約事務の適正な執⾏ 地方分権改革の推進 【重点②】 ◇市町村への権限移譲のさらなる推進 ◇中核市(※7)への移⾏促進 市町村の⾏財政運営⽀援 ◇市町村の円滑な⾏財政運営に係るサポートやコーディネート ◇公⽤⾞の安全確実な管理・運⾏ ◇更なる適正な競争環境・品質の確保⽅策の検討 ◇市町村の広域連携体制の推進 23 総務部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:咲洲庁舎の耐震対策及び同庁舎の活用方策等の検討 めざす方向 国の中央防災会議等から⽰される東南海・南海地震の新たな知⾒を踏まえ、咲洲庁舎の⻑周期地震動(※8)対策(抜本的対策含 む)をとりまとめるとともに、同庁舎の活用方策や府庁舎全体のあり方についても方向性を明らかにします。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 咲洲庁舎の 抜本対策検討 26 27 ⻑周期地震動作成のための前提条件・⼿法の検討等 咲洲庁舎の 活用方策等の検討 検 国知⾒公表 建築構造の専⾨家の意⾒ 聴取(4回程度開催) 討 本館の耐震補強 方針とりまとめ 方針とりまとめ 工 事 (〜H28) 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 咲洲庁舎の⻑周期地震動対策の検討 ・国の中央防災会議等から⽰される知⾒を踏まえ、⻑周期地震動による咲洲庁舎への影響と 必要な追加対策(抜本的対策)について、建築構造の学識者の意⾒を聞きつつ検討を進める。 咲洲庁舎の活用方策、府庁舎全体のあり方の検討 ・新たな知⾒に基づく咲洲庁舎の抜本的耐震対策を踏まえ、同庁舎の活⽤⽅策や府庁舎全体 のあり方について検討を進める。 本館の耐震改修工事(〜H28)の着実な実施 ・府庁舎の安全性を高めるため、本館の耐震(E型)改修工事を着実に進める。 何をどのような状態にするか? p 懸案となっている庁舎整備の諸課題について、解決に向けた 方向付けを⾏います ・咲洲庁舎の⻑周期地震動対策(抜本的対策) ・咲洲庁舎の今後の活用方策 ・府庁舎全体のあり方 p 庁舎の安全性の向上 ・本館の耐震改修工事等の着実な進捗 24 総務部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:地方分権改革の推進 めざす方向 ⼤阪府・市町村分権協議会での取りまとめ等を踏まえ、権限移譲や市町村間の広域連携による体制整備を進め、中核市への移⾏ を促進するなど、住⺠に最も⾝近な基礎⾃治体の充実・強化を⽀援します。 (中⻑期の⽬標・指標) 25 年度 市町村への権限移譲 H22〜25 ⇒特例市並みの権限移譲 26 27 28 29 30 H26〜30 ⇒特例市並みの権限移譲の定着・充実及び他府県 移譲実績を踏まえた新たな事務を市町村に移譲 (中⻑期の施策) ●「大阪発“地方分権改革”ビジョン」 ・市町村が、地域の実情に応じて⾃らの責任と判断で、住⺠に⾝近なサービスを提供できるよう、市町村への権限移譲を進めます。 ・大阪府のサポート:市町村間の広域連携のコーディネーター役を果たします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 市町村への権限移譲のさらなる推進 ・特例市(※9)並みの権限移譲の定着・充実 ・新たな事務の移譲 市町村の広域連携体制の推進 ・市町村間の広域連携体制の整備を支援 中核市への移⾏促進 ・中核市移⾏を⽬指す市の移⾏を⽀援 何をどのような状態にするか? p 市町村間で移譲率にバラつきのある特例市並みの権限移譲 について、その定着・充実を図ります p 新たな事務の移譲について、市町村の意向を踏まえた計画 的な移譲を推進します p 既に広域連携をスタートさせている地域のさらなる取組みに 向けたサポートを⾏うとともに、新たな広域連携の促進を図る ことにより、市町村の体制整備を進めます p 中核市移⾏を⽬指す市への移⾏に向けた⽀援体制の充実 を図ります。 25 総務部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 審理員制度等 行政不服審査法の改正(H28年4月施行)により新たに導入される制度。主なものとして、審査請求に係る処分等に関与してい ない等の要件に該当する審査庁が指名した職員(審理員)が審理手続を行う制度や審査庁の裁決の判断の妥当性をチェック する第三者機関への諮問を行う制度等が導入される。 *2 公益通報制度 労働者が、不正の目的でなく、勤務先の法令違反行為等を一定の通報先に通報する制度。大阪府では、府民及び府職員から の公益通報並びに民間事業者の従業員等からの公益通報(大阪府が処分、勧告等の権限を有する行政機関となるものに限 る)を受け付けている。 *3 新公益法人制度 民法に基づく従来の公益法人制度を抜本的に改革した新制度。登記のみで一般社団・財団法人を設立でき、基準を満たし公 益認定を受けると、寄附優遇税制の対象となる公益社団・財団法人となることができる。 *4 マイナンバー制度 行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号(マイナンバー)を利用し、複数の機関に存在する個人の情報を同一人 の情報であるということの確認を行うための基盤であり、社会保障・税制度の効率性・透明性を高め、国民にとって利便性の高 い公平・公正な社会を実現するための社会基盤(インフラ)である。 *5 基幹統計調査 統計法に基づき規定された「基幹統計」(国の統計で特に重要なもの)を作成するための調査。代表的なものに、国勢調査、経 済センサス、工業統計調査、家計調査、毎月勤労統計調査、学校基本調査などがある。 *6 国勢調査のオンライン調査 平成27年国勢調査から、正確かつ効率的な統計の作成を行うとともに、回答者の利便性向上等を図るため、オンライン調査が 全国実施される。 *7 中核市 人口20万人以上の政令で指定される都市で、保健所を設置して保健衛生に関する事務を担うなど、特例市(施行時特例市)よ りも広範な事務権限が都道府県から移譲される。現在、府内では豊中、高槻、東大阪、枚方の4市。 *8 長周期地震動 地震発生時、数秒から数十秒の周期でゆっくり、大きく揺れる振動。超高層建物などの大規模構造物が影響を受けやすく、1秒 以下のごく短い時間カタカタと揺れる通常の短い周期の振動(短周期地震動)と比べ、より遠方までその力が弱まらずに伝わる 特性を持つ。 *9 特例市(施行時特例市) 人口20万人以上の政令で指定される都市で、都道府県から環境やまちづくりなどに関する事務権限が移譲される。現在、府内 では吹田、茨木、八尾、寝屋川、岸和田の5市。 ※平成27年4月の地方自治法改正により特例市制度は廃止。ただし、改正 前に特例市であった自治体においては、「施行時特例市」として従前の権限を有することとされている。 26 部局運営方針 財務部 27 財務部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 『財務部』は、予算編成、府債の発⾏、⾏財政改⾰、出資法人改革、税の賦課・徴収、公共施設等のファシ リティマネジメントの推進、財産の取得・管理・処分などの事務を⾏っています。 大阪府では、財政運営基本条例や財政構造改革プラン(案)に基づき、健全で規律ある財政運営に努めており、 財政面では一定の条件のもと、危機的な財政状況から脱却の⾒通しが⾒えつつあります。しかしながら、向こう2ヵ 年については多額の収⽀不⾜が⾒込まれるなど、府政を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあります。 財務部としては、こうした厳しい状況に対して的確に対応するため、次の項目を基本として取り組んでまいります。 ①平成27年2⽉にとりまとめた「⾏財政改⾰推進プラン(案)」を着実に推進し、これまでの改革を継承・発展 させつつ、新たな発想・視点(「組み替え(シフト)」や「強みを束ねる」)からの⾏政展開を軸に、⾃律的で 創造性を発揮する⾏財政運営体制の確⽴をめざします。 ②中⻑期にわたる財政状況の⾒通しを⾒据えつつ、安全・安⼼の確保と⼤阪の成⻑に必要な施策の実施を 支えます。 ③公共施設等の⻑寿命化や総量最適化・有効活⽤を図るため、公共施設等の最適な経営管理を推進する 「ファシリティマネジメント基本方針(仮称)」を策定します。 28 財務部 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み 部の施策概要 【重点政策】 27年度の主な取組み 行財政改革の推進【テーマ①】 ◇「行財政改革推進プラン(案)」の着実な推進 予算編成・財政健全化 【テーマ①】 ◇28年度当初予算への対応 ◇中長期の財政見通しの策定 ◇使用料・手数料の点検 ◇財務マネジメントの向上 公共施設等の最適な経営管理(ファシリ ティマネジメント)の推進【テーマ②】 ◇『ファシリティマネジメント基本方針(仮称)』の策定 ◇税収確保(収入未済額の圧縮) 府税の賦課徴収、債権管理 【テーマ②】 ◇税外滞納債権の回収及び整理の推進(支援) ◇大阪府域地方税徴収機構による共同徴収 府有財産の取得、管理、処分 【テーマ②】 ◇不要財産の早期売却 マイナンバー制度(*1)の導入 ◇マイナンバーの利活用に向けた検討・支援、条例の制定 ◇制度に対応するシステムの構築・運用 ◇特定個人情報保護への対応 29 財務部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:計画的な財政運営により、府政の戦略的な推進を⽀える めざす方向① 「⾏財政改⾰推進プラン(案)(平成27年2⽉策定)」を着実に推進します。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 「⾏財政改⾰推進プラン(案)」の着実な推進 27 28 29 30 改革の着実な推進 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 「⾏財政改⾰推進プラン(案)」の着実な推進 ・事業の重点化(組み替え)や⾏政・⺠間の幅広い連携・ネットワーク (強みを束ねる)などの新たな視点からの改革に取り組む。 何をどのような状態にするか? p 事業重点化(組み替え)など具体的な取組の検証・点検結果をとりまとめ、 対応⽅針(⾒直し・改善等)を整理 ・「事業重点化プロセス」における主要事業マネジメントシートの更なる活⽤ を図るため、事業間調整、予算要求、アカウンタビリティなど多⾓的に役⽴ てる。 ・「しごとポータルサイト」に新たなコンテンツの追加等ナレッジマネジメントを 推進し、能⼒の育成、業務効率の向上、創造性の発揮につなげる p 「公⺠戦略連携デスク」を軸に、⺠間連携を積極的に展開する ・企業との包括協定を(現⾏)5社から倍増 ・企業とのマッチングを昨年度実績6件から5倍増 30 財務部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 めざす方向② 中⻑期の財政⾒通しを⾒据えつつ、事業効果や⼿法の妥当性検証、徹底した「選択と集中」により、府政の戦略的な推進を⽀えます。 (関連する中⻑期の⽬標・指標) 都市魅⼒の創造・発信 年度 27 28 29 30 31 32 財政調整基⾦(※4)の積⽴ 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 160〜810億円/年の対応が必要 要対応額(※2)の対応 減債基⾦(※3)の積⽴不⾜解消 33 積⽴不⾜額の10年以内の解消(〜36年度) (27年度当初予算編成後2,502億円) 36年度末の積⽴⽬標額 1,450億円 (関連する中⻑期の施策) ●「財政運営基本条例」 第1条(目的) この条例は、府が社会経済情勢の変化や府域の実情に応じた必要な施策を⾃主的かつ総合的に実施するため、府の財政運営に関し、基本と なる事項を定めることにより、健全で規律ある財政運営の確保を図り、もって府⺠の福祉の維持向上に資することを⽬的とする。 「めざす⽅向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 28年度当初予算への対応 ・ 「⾏財政改⾰推進プラン(案)」の取組⽅針を踏まえた、28年度予算編成の基本 的考え方を提示 ・多額の要対応額(810億円)が⾒込まれる中、事業効果や⼿法の妥当性を検証 するなど、必要な事業規模を再精査 p 予算編成に向けて、部局⻑がマネジメントを発揮するために 必要な財政状況に関する情報を全庁的に共有 p 徹底した「選択と集中」による施策の重点化を図り、収入の範 囲内で予算を組む p 府債の活用にあたり必要性を厳しく精査するなど、府債の適 切な管理により、将来世代に負担を先送りしない 計画的な財政運営 ・税収等の歳⼊や歳出の動向を⾒極めつつ、中⻑期の財政⾒通しを策定 p 財政運営の中⻑期的な課題を府⺠、議会等に明らかにし、 その対応の考え方を明らかにする p 減債基⾦の積⽴不⾜額の10年以内の解消を⽬指して、27 年度も確実に基⾦を積み⽴てる 31 財務部 部局運営方針 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(3/3) 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 使⽤料・⼿数料の点検 ・料⾦⽔準の妥当性検討 p 適正な受益者負担の観点から、情勢の変化等を踏まえ、料⾦⽔準 の妥当性を点検する 財務マネジメント機能の向上 ・資⾦の調達や運⽤などを総合的に管理することによる財務の効率性の向上 p 中⻑期的な視点からリスクをコントロールしつつ、利払い額の低減を 図るため、超⻑期債や短期債など、さらなる調達⽅法の多様化につ いて検討する p トップマネジメントによるIRの実施や、IRの効果検証を図るため のPDCAサイクルの導⼊など戦略的なIRを⾏い、市場との対話 を深めることで大阪府債の安定調達を図る p 安全かつ効率的な資⾦の運⽤を図れるよう、適切な運⽤ポートフォ リオ(*5)の管理に努める 32 財務部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:収⼊の確保、財産の適正管理により⾏政運営を⽀える めざす方向 公共施設等の最適な経営管理(ファシリティマネジメント)を推進するための基本⽅針を策定します。 (関連する中⻑期の⽬標・指標) 都市魅⼒の創造・発信 年度 公共施設等のファシリティマネジメントを推進 27 基本方針を策定 28 29 30 個別施設計画の策定、基本方針に基づく着実な推進 「めざす⽅向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 公共施設等のファシリティマネジメントを推進するための基本方針の策定 ・府は道路等の都市基盤施設(インフラ)をはじめ、多くの公共施設等を保有 しており、⾼度経済成⻑期に建設された施設等がこれから⼀⻫に建替時期を 迎える ・また今後、⼈⼝の減少や構造の変化により利⽤需要が変化することも予想さ れる ・そのため、公共施設等の計画的な修繕・建替えや利⽤需要に応じた有効活 用を図る必要がある ・限られた財源の中で、これらの課題に対応するために、『ファシリティマネジメント 基本方針(仮称)』を策定 p 公共施設等の⻑寿命化や総量最適化・有効活⽤をねらいとするファ シリティマネジメント基本方針(仮称)を策定 ・ 財産の基本情報(公有財産台帳)のほか保全情報等のデータ 把握、⼀元的管理 33 財務部 部局運営方針 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(2/2) 今年度何をするか? 税収の確保 ・府税の収入未済額の圧縮 何をどのような状態にするか? p 25年度から3年以内に全国平均⽔準の収⼊未済割合(*6)を 達成する[参考:H23収入未済割合 府3.3% 全国平均2.0%] p 27年度は、府が⾃ら徴収する税⽬(*7)に係る収入未済額を 26年度末より7%以上(収入未済割合にあっては0.2ポイント以 上)圧縮する 税外滞納債権の回収・整理の促進(⽀援) ・滞納債権の回収・整理の強化 (「債権回収・整理計画」策定の⽀援とその推進) 地方税徴収機構による共同徴収 ・個⼈住⺠税をはじめとした地⽅税の収⼊未済額のさらなる圧縮 p 滞納債権の回収・整理計画を策定し、滞納債権を計画的に処理す る p 回収が困難な債権について、各部局への支援を強化し、滞納債権 の圧縮に取り組む p 「⼤阪府債権の回収及び整理に関する条例」により、既に時効が経 過している私債権の整理処理に取り組む p 府内27市町と⼤阪府域地⽅税徴収機構を設⽴し、より積極的に滞 納整理を推進する p 参加市町からの引継税額42億円を前提に、機構全体で13億円の 増収を図る 府有財産の処分・有効活用の推進 ・府有財産の売却等による収入確保 p 不要財産を早期に売却する 34 財務部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 マイナンバー制度 行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号(マイナンバー)を利用し、複数の機関に存在する個人の情報を同一人 の情報であるということの確認を行うための基盤であり、社会保障・税制度の効率性・透明性を高め、国民にとって利便性の高 い公平・公正な社会を実現するための社会基盤(インフラ)である。 *2 要対応額 財政状況の中長期試算上、各年度における、単年度収支不足額及び過去に借り入れを行った減債基金(*2参照)の積立不足 を解消するための復元額の合計。 *3 減債基金 将来の府債の償還に充てる財源を計画的に積み立てるための基金。平成13年度から19年度の間、各年度の財源不足を埋め るために基金から計5,202億円の借入れを行っていた影響で、2,502億円の積立不足(27年度当初予算編成後)となっている。 *4 財政調整基金 年度間の財源の調整を図り、財政の健全な運営に資するため、資金を積み立てるための基金。財政運営基本条例に基づいて、 平成36年度末時点の積立目標額を1,450億円と定めている。 *5 運用ポートフォリオ 安全かつ安定的な資金の運用を図るための運用年限と運用対象(※)の組み合わせ。 ※元本が保証されている預金及び元本の償還が確実な債券(国債、地方債、政府保証債等)を運用対象としている。 *6 収入未済割合 全国比較の指標として、当該年度末の府税収入未済額(個人府民税及び地方消費税を除く)を全府税調定額(個人府民税及 び地方消費税を除く)で除した割合をいう。 *7 府が自ら徴収する税目 府税から、府が自ら徴収しない個人府民税(均等割・所得割)及び地方消費税を除いた税目をいう。 (主な税目:法人府民税、法人事業税、個人事業税、不動産取得税、軽油引取税、自動車税 など) 35 部局運営方針 36 部局運営方針 府民文化部 37 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって めざす方向 府⺠⽂化部 「国際社会の中で敬愛される先進都市」をめざして 府⺠⽂化部では、私⽴学校教育や消費者保護など暮らしに関わりの深い分野、⼈権や平和、男⼥共 同参画など誰もが安心して自分らしく生きられる社会づくり、スポーツや文化、観光など都市として の魅⼒を創造する取組みのほか、府政情報の発信や情報公開など、多岐にわたる施策を推進していま す。 さまざまな施策を推進する中、「国際社会の中で敬愛される先進都市」をめざして、下に示す3つ のテーマに重点的に取り組んでいきます。 重点的に取り組むテーマ テーマ1:さまざまなイベントが四季を通じて開催され、都市魅⼒とにぎわいがある楽しい⼤阪 テーマ2:国際標準の課題に積極的に取り組んでおり、都市としての格が高い大阪 テーマ3:府⺠が主役で暮らしやすい⼤阪 施策推進に臨む姿勢 ○ 府⺠の視点で、ニーズを的確に把握し、府⺠の共感が得られる施策展開を図ります。 ○ 事業実施に当たっては、適切に効果検証を⾏うとともに、コンプライアンスを堅持し、外形的公正性が確保 された透明性の高い事業推進に努めます。 ○ 今年度は、シンボルイヤー本番のため、特に、これまでの成果や課題を踏まえ、府内市町村、⺠間団体、⼤ 阪観光局とも連携し、⼤阪の集客⼒や知名度の向上につながる取組みを集中的に実施します。また、こうした 取組みを通じて、シビックプライドの醸成を図り、2020年のオリンピック・パラリンピックに向けて、戦略的 に施策を展開していきます。 38 部局運営方針 平成27年度 府⺠⽂化部 運営方針 府⺠⽂化部 〜「国際社会の中で敬愛される先進都市」をめざして〜 テーマ1 重点政策 さまざまなイベントが四季を通じて開催され、 都市魅⼒とにぎわいがある楽しい⼤阪 テーマ2 国際標準の課題に積極的に取り組んでおり、 都市としての格が高い大阪 ⼤阪の国際競争⼒の強化 ■2020年オリンピック・パラリンピックを⾒据えた 更なる集客促進と都市魅⼒の発信 府⺠の⼼に響く⼈権・平和施策の展開 ■シンボルイヤーにおける都市魅⼒の発信 男⼥共同参画社会づくり ○特別プログラムの実施 ○水と光とみどりのまちづくりの推進 ■大阪らしい文化・スポーツ施策の実現 ■⼤阪観光局を中⼼とした戦略的な観光集客と観光客 の受入環境の整備等 重点政策 府⺠協働による共助社会の実現 テーマ3 重点政策 府⺠が主役で暮らしやすい⼤阪 ■万博記念公園活性化の推進 私学教育の振興、公⽴⼤学の運営 ■百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録に向けた取組み 消費者市⺠社会の構築 ■統合型リゾート(IR)の府内⽴地に向けた取組み 府⺠の心をとらえる広報、オープン府庁の推進 ⾝近で便利な⾏政サービスの推進(パスポートの発給事務等) 39 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:さまざまなイベントが四季を通じて開催され、都市魅⼒とにぎわいがある楽しい⼤阪 めざす方向 ○⼤阪都市魅⼒創造戦略の計画最終年度である2015年シンボルイヤーにおいて、⼤阪の集客⼒や都市魅⼒を⾼める取組みを 府内市町村、⺠間団体、⼤阪観光局とも連携しながら、集中的に実施します。 ○2020年の東京オリンピック・パラリンピックを⾒据え、更なる集客促進、都市魅⼒発信に向けたロードマップの具体化を図ります。 (中⻑期の⽬標・指標) ・来阪外国⼈旅⾏者数 2020年(平成32年)までに650万⼈にします[⼤阪の観光戦略] ・大阪での外国人延べ宿泊者数を2020年(平成32年)までに900万⼈にします[⼤阪の観光戦略] 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 2020年オリンピック・パラリンピックを⾒据えた、更なる集客促進と 都市魅⼒の発信 何をどのような状態にするか? 府域全体の集客⼒や都市魅⼒を向上 □大阪ミュージアム構想(*1)の取組み □戦略に基づく取組を推進するとともに、9⽉を⽬途に⾏う戦略の総括も踏 まえて、2020年に向けた戦略的取組の検討を進める。 □市町村等とのコーディネート機能を⾼め、⼤阪ミュージアムの登録物を更に 活用するとともに、大阪ミュージアム構想の再構築を検討する。 シンボルイヤー(*2)における都市魅⼒の発信 都市魅⼒向上の取組を⼀年通じて集中的に実施 □⼤阪都市魅⼒創造戦略の推進と2020年に向けた戦略的取組の検討 ★特別プログラムの実施 □「大坂の陣400年天下⼀祭」 (*3)の開催 □「水都大阪2015」 (*4)の開催 □「大坂の陣400年天下⼀祭」の開催 ・市町村と連携しながら、府内各地の⾷、歴史・⽂化などの魅⼒資源を活かした 「大坂の陣400年天下⼀祭」を実施することにより、内外からの観光集客を図る。 集客目標:400万人(事業期間:平成26〜27年度) □ 「水都大阪2015」の開催を通して、⽔都の魅⼒を国内外に発信し、 水の回廊全体の集客数を向上 集客目標 1,896,000人以上(水都大阪2009以上の集客者数) 40 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? シンボルイヤーにおける都市魅⼒の発信 ★特別プログラムの実施 □御堂筋シンボルイヤー特別プログラム(*5)の実施 ・⼤阪の魅⼒を国内外に発信するため、⾼い話題性が期待できるプログラムを実施。 □⼤阪都市魅⼒創造プロジェクト(*6)の実施 □ 「大阪・光の饗宴2015(*7) 」の開催 ・御堂筋イルミネーションの区間を北伸することにより、御堂筋全体(約4km)で実施 (シンボルイヤー特別プログラム) ・開催期間中に御堂筋の⼀定区間を歩⾏者天国にするスペシャルデーを実施 (シンボルイヤー特別プログラム) 何をどのような状態にするか? 都市魅⼒向上の取組を⼀年通じて集中的に実施 □御堂筋シンボルイヤー特別プログラムによる魅⼒創出 ・報道等掲出回数50回以上 ・来場者の満⾜度75%以上 □⼤阪都市魅⼒創造プロジェクトによる魅⼒創出 ・著名なアーティスト又は大阪にゆかりのあるアーティストが参加するイベント 3件以上 ・⺠間資⾦誘発効果3,000万円以上 □大阪・光の饗宴全体の来場者数を1000万人以上にする (平成26年度 実績 886万人) □⼤阪・光の饗宴として連携実施する⺠間プログラムの府内展開 10→20プログラム ★水と光とみどりのまちづくりの推進 □水辺の回遊性向上に向けた取組み ・木津川の遊歩空間や、水辺のライトアップ、企業寄附によるみどりの空間づくり等 の推進及び水辺を有効活用した賑わいづくり。 □ 「水都大阪パートナーズ」 (*8)を通した水辺の賑わいづくり ・平成26年度の事業評価を踏まえ、魅⼒・にぎわいづくりをより⼀層推進するよう⽀援。 □ 水都大阪パートナーズとの協働や、回遊性向上に向けた取組みを通 して、⽔都⼤阪の賑わいづくり、認知度向上に努める。 ・シンボルイヤーの盛上げに寄与するため、パートナーズが関わる水辺の 賑わいづくりの参加者数を倍増 (平成26年度実績30万人 ⇒ 平成27年度⽬標60万人) ・ホームページ等閲覧数:水都大阪ホームページなどSNSを活用した発信 への接触数を 前年度⽐10%増 (平成26年度実績27万セッション ⇒ 平成27年度⽬標29万7千 セッション) 41 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 大阪らしい文化・スポーツ施策の実現 ⼤阪らしい⽂化・スポーツ施策の推進と魅⼒発信 □新たな大阪府文化振興計画の策定 □新たな「都市魅⼒創造戦略」との連携、アーツカウンシルの活動の⽅ 向性、オリンピック・パラリンピックに伴う⽂化プログラムの展開を⾒据え た、新たな大阪府文化振興計画の策定作業を進める。 □「アーツカウンシル」 (*9)からの意⾒・提⾔を踏まえ、⼤阪らしい⽂化施策を実現 □「芸術⽂化魅⼒育成プロジェクト」 (*10)の実施 □上⽅演芸資料館(「ワッハ上⽅」 (*11) )の運営による上方演芸の振興 □2019年ラグビーW杯開催に向けた取組み ・東大阪市とともに、国等関係機関と開催に向け準備を進める。 □アーツカウンシルの提⾔をもとに具体化した「芸術⽂化魅⼒育成プロ ジェクト」や、既存の⽂化事業の評価・検証を⾏いながら、⽂化事業の 継続的な改善、⾒直しを⾏うPDCAサイクルを定着させ、大阪の文化 活動がより一層活発になることを目指す。 □江之子島文化芸術創造センター (*12)の特徴の一つであるアート・デ ザインの視点を活用して、社会課題の解決拠点としての機能を強化す る。 □ 「芸術⽂化魅⼒育成プロジェクト」の実施により、若⼿プロデューサー 等の専⾨⼈材の育成を⾏うとともに、府内の⽂化事業が持続的に活 性化していく好循環への土台づくりに取り組む。 ・継続的に実施可能な事業スキームの検討と具体化 ・鑑賞者の満⾜度80%以上、メディア掲載数15件以上 □上⽅演芸資料館の収蔵資料の活⽤に向けた⽅針策定等 ・同施設が所有する収蔵資料について、上⽅演芸振興に活かすため、有識者 による委員会を設置し、資料の整理や活⽤⽅針等を策定。 ・資料の整理や、展⽰・講座などによる活⽤の具体化について、⼤学等研究機 関等との連携を図り、上記方針等を踏まえつつ、計画的に取組みを進める。 □2019年ラグビーW杯開催に向け、公⺠⼀体となった推進体制を確⽴ し、大会開催の周知と気運醸成に努める。 42 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 大阪らしい文化・スポーツ施策の実現 ⼤阪らしい⽂化・スポーツ施策の推進と魅⼒発信 □「大阪マラソン」 (*13)の開催 ・御堂筋、道頓堀、中之島、通天閣周辺など、大阪のランドマークを3万2千人 のランナーが駆けめぐる国内最⼤級の都市型市⺠マラソン「第5回⼤阪マラソン」 を開催する。 ・大会当日はマラソンコース沿道に設置されたステージ等において、音楽演奏やダン スなどの様々なパフォーマンスでランナーや大会を大いに盛り上げる。 開催日:平成27年10月25日(日) 主催:⼤阪府、⼤阪市、⼀般財団法⼈⼤阪陸上競技協会 □⼤阪の都市魅⼒を国内外へ発信するとともに、様々なイベントやPRを 展開し楽しんでいただける、大阪ならではの大規模マラソンを実施。 ・⼤阪マラソン参加ランナーの満⾜度:昨年以上 (平成26年度第4回大会:92.7%) □プロスポーツチームとの連携による取組み ・プロチーム(オリックス・阪神・ガンバ・セレッソ等)との連携事業を実施するとともに、 局内事業との連携を図る。 ⼤阪観光局を中⼼とした戦略的な観光集客と観光客の受⼊環境の整備等 □大阪にあるトップレベルのスポーツチームを集客コンテンツとして位置づ け、都市の魅⼒向上、にぎわい創出を図る。 □⼤阪にあるプロチームのトップアスリートやコーチを派遣して⾏う事業の 対象拡大を図るなど、生涯スポーツの裾野を広げる。 さらなる観光集客の促進 □大阪観光局(*14)における活動を⽀援し戦略的に観光集客を促進 □来阪外国⼈旅⾏者数:380万人(上方修正検討中) (平成26年暫定値376万人、平成25年実績262万人) □外国人観光客の受入環境の整備 ・附属機関による⾏政需要と負担のあり⽅の検討 ・Osaka-Free-WiFi(*15)の設置促進 ・外国⼈旅⾏者の安全確保 □「大阪府観光客受入環境整備の推進に関する調査検討会議」におい て、平成27年9⽉までに中間まとめを⾏い、年内に検討結果を取りま とめる。 □おおさか魅⼒満喫券を活⽤した観光集客の促進 □Wi-Fi設置にかかる初期費⽤の補助を⾏う(150施設)ことにより、 来阪外国⼈旅⾏者の利便性の向上を図る。 □大阪府・市共同歩調のもと、天王寺動物園における夜間開園実施のための設備 整備や、天保山客船ターミナルの整備計画を検討 □災害時に必要な安全確保情報のチラシ等の作成や、宿泊施設等への セミナーの実施により、外国⼈旅⾏者や観光施設等への安全確保策の 周知を促進する。 □「おおさか魅⼒満喫券」として観光施設等の割引販売を⾏うことにより、 消費の喚起・拡大を図るとともに、アンケートを実施し、消費喚起効果 の検証を⾏う。 □天王寺動物園における夜間開園実施のための照明・電気設備の整備 や、天保山客船ターミナルの整備計画の検討により、広域的観光集客 を促進する。 43 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 万博記念公園活性化の推進 ⼤阪・関⻄が誇るみどりとにぎわいの交流の場に □万博記念公園の活性化に向けた将来ビジョン・計画の策定 □審議会答申を踏まえ、府として平成27年秋を⽬途に将来ビジョンを 策定 □「太陽の塔」耐震工事及び内部公開に向けた取組みの推進 □平成28年度末の⼀般公開に向け、「太陽の塔」耐震⼯事及び内部 展示制作委託業務に着手 □平成27年度の⾃然⽂化園の⼊場者数200万人以上 (平成26年度実績194万人) 百舌鳥・古市古墳群(*16)の世界遺産登録に向けた取組み □百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録に向けた取組み ・世界文化遺産登録における推薦書をユネスコに提出する。 統合型リゾート(IR) (*17)の府内⽴地に向けた取組み □統合型リゾート(IR)の府内⽴地に向けた取組み 平成27年度の国内推薦の獲得 □平成29年度の世界遺産登録に向け、平成27年度の国内推薦 を獲得する。 府内⽴地に向けた地元の合意形成を推進する □ IR関連法案の整備を⾒据え、府⺠理解を深めるとともに、府内⽴ 地に向けた機運を醸成する(府⺠向けセミナーの開催 /地元経済界 との意⾒交換の実施)。 また、法整備にあたり、制度設計やセーフティーネット対策等につい て、国に対して 提言・要望していく。 44 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:国際標準の課題に積極的に取り組んでおり、都市としての格が高い大阪 めざす方向 〜⼤阪の国際競争⼒の強化〜 ○国際的な活⼒と魅⼒を持ち、多様な価値を認め合いながら持続的に発展する⼤阪を実現するために、世界で活躍するグローバル⼈材の育成 や、外国⼈留学⽣など優れた⼈材の呼び込みにより、⼤阪の国際競争⼒を強化します。 (中⻑期の⽬標・指標) ・⼤阪で学ぶ外国⼈留学⽣数を2020年(平成32年)までに23,000⼈以上にします[⼤阪の国際化戦略] 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 留学⽣の受⼊、⽀援、活⽤ 世界から優れた人材が集まる大阪に □世界から外国⼈留学⽣など優れた⼈材を呼び込む ・マレーシアにおいてプロモーションを実施するほか、ベトナムに相談窓⼝を通年開設し 留学情報を発信する。 ・有給インターンシップ、留学⽣・企業相互理解促進事業、留学⽣向け企業説明会 を通じて、優れた外国人材を大阪に定着させる。 グローバル人材の育成に向けた取組み □世界で活躍するグローバル人材を育てる ・おおさかグローバル塾(*19)に豪州コースを新設するとともに、留学費⽤の⼀部助成により 若者の海外留学を⽀援。 ・グローバル体験プログラム等を通じて海外に興味を持つ若者の裾野を広げる。 外国公館を活⽤した国際交流機能の強化 □⼤都市・⼤阪のネットワークを活かした国際交流機能の強化 ・在関⻄総領事館等との定期的な意⾒交換等の機会を通じた交流機能の強化。 □留学プロモーション対象国からの府内留学⽣の増加率 :平成26年度⽐10%増 □留学⽣就職⽀援事業(*18)に参加する留学⽣数 :平成27年度500人以上 グローバル人材を輩出する大阪に □おおさかグローバル塾参加者のうち、留学準備に着⼿した割合 :80%以上 □グローバル体験プログラム(*20)参加者のうち、世界に関心を 持った者の割合 :平成27年度80%以上 □平成27年度〜29年度までに⼤阪から海外へ留学・研修⽣を 1,000人送り出す。 世界と幅広い分野で活発な交流を⾏う⼤阪に □在関⻄総領事館等とのより緊密な連携関係を構築し、より強⼒に 府の情報発信を⾏うとともに、幅広い分野での活発な交流を⾏う。 45 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 めざす方向 〜府⺠の⼼に響く⼈権・平和施策の展開〜 ○市町村・⺠間団体等との連携を深め、府⺠の⼼に響く⼈権・平和施策が、より⾝近に展開されるように取組みを進めていきます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? ⼈権意識の⾼揚と⼈権擁護に資する施策の推進 人権に関する多様な取組みが身近なところで展開される大阪に □府⺠の⼈権意識を⾼めるための啓発活動の推進 □地域における住⺠主体の「協働」の取組みを促進(「コミュニ ティ・コーディネーター」養成講座修了者:20人) □人権啓発を担う指導者を養成(参加体験型「出前講座」: 5回実施) □府⺠・事業者に条例の趣旨・⽬的の浸透を図り、部落差別 事象の発生を防止 □住⺠ニーズに対応した市町村の創意⼯夫を凝らした取組みを 推進 □府⺠が⾝近な場で⼈権について学べる機会を増やすための環境整備 □ 「⼤阪府部落差別事象に係る調査等の規制等に関する条例」 (*21)の周知・啓発 □人権相談機能の充実・強化を通じた人権擁護の推進 平和施策の展開 □ ピースおおさか(*22)の利⽤促進 □戦後70年記念事業(*23)の実施 戦争の悲惨さと平和の尊さを次世代に継承 □年間⼊館者数を82,500人に □小中学生を対象に「平和」をテーマにした絵画を募集、絵画展を 開催するとともに、優秀作品をピースおおさか外壁に拡大掲出 46 部局運営方針 【重点政策推進方針】 めざす方向 府⺠⽂化部 〜男⼥共同参画社会づくり〜 ○おおさか男⼥共同参画プラン(2011〜2015)に基づき、市町村・関係団体・NPO等と連携し、だれもがいきいきと活躍できる 男⼥共同参画社会の形成をめざした施策を総合的に推進します。 ○⺠間との協働体制を構築し、⼤阪全体で⼥性の活躍推進の機運を⾼めます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 男⼥共同参画社会に向けた施策の総合的推進 □「産官学協働⼥性活躍推進事業」 (*24)などの展開による⼥性の就業⽀援等 に関する取組みの推進 ・関⻄経済連合会等との新たな協働体制の構築 ・経済団体や府内企業等と協働して、企業経営者等の意識改⾰ ・⼤学のキャリアセンター等と協働して、若者の就業と定着に向けた意識改⾰ ・上記啓発活動等により集積した情報の発信 □DV対策へ着実な推進 ・市町村におけるDV基本計画(*26)の策定支援 ・デートDV予防啓発を含む「子どもの安全啓発DVD」や「教職員向け DV被害者対応マニュアル」の活用促進 □男⼥共同参画施策の充実・強化 ・ドーンセンター(*27) 事業の着実な推進 ・男⼥共同参画施策の充実強化の検討 □新たな男⼥共同参画プランの策定に向けた取組み □府における審議会での⼥性委員登⽤の促進 何をどのような状態にするか? 男⼥共同参画で誰もが⽣き⽣きと活躍できるまち、⼤阪に □経済団体、⼤学等との協働により、⼤阪全体で⼥性の活躍推進の機 運を高める。 ・⼥性の労働⼒⼈⼝⽐率(15歳以上の⼈⼝に占める労働⼒⼈⼝の割合) の平成26年⽐増 (平成26年平均:46.6%)<大阪の就業状況> ・「男⼥いきいき・元気宣⾔」事業者制度(*25)への登録企業数の増加 (累計)平成27年度:300社(平成26年度:288社) □市町村におけるDV基本計画 平成27年度:36団体(平成26年度:33団体) □ドーンセンターにおける相談事業等を着実に実施するとともに、市町 村職員向け研修事業等を推進することにより、府域で展開される男⼥ 共同参画に向けた取組みのレベルアップを図る。 □現⾏プランの検証・評価結果、国の動向(第4次男⼥共同参画基 本計画の検討状況、⼥性の職業⽣活における活躍の推進に関する法 律案の審議状況)等踏まえ、新たな男⼥共同参画プランを策定 □府における審議会の⼥性委員等登⽤率の増加 平成28年4月1日時点:40%(平成26年度:29.7%) 47 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 めざす方向 〜府⺠協働による共助社会の実現〜 ○共助社会の実現に向けて、各団体間の情報交流の促進や団体の⾃⽴化促進に向けた環境整備を図り、協働の取り組みを促進 するとともに、府内の自治体や自治会等とNPO等との協働がより活性化するよう支援します。これらの取組みによって、 寄附文化が根付き、共助精神にあふれたまち、大阪をめざします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 府⺠協働による共助社会の実現 □寄附社会をめざした取組みの推進(市⺠公益税制(*28)の推進) ・市⺠公益税制を広く周知し、市町村に働きかけながら府域全体での導⼊をめざす。 ・府⺠や関係団体等へ市⺠公益税制の制度内容の周知・啓発を⾏う。 ・⼿続条例(※)第4条に定める指定基準(運用方針)の策定。 (※)大阪府地方税第37条の2第1項第4号に掲げる寄附⾦を受け⼊れる特定 ⾮営利活動法⼈を定めるための⼿続等に関する条例(平成27年6月1日 施⾏予定) 何をどのような状態にするか? 寄附文化を醸成し、共助精神にあふれたまち、大阪に □市⺠公益税制の導⼊による寄附⽂化の醸成 ・現在、3号寄附⾦条例(※)を導入してない府内16市町に条例制定を 働きかける。(H27年3月27市町村が導入) (※)大阪府地方税法第37条の2第1項第3号に掲げる寄附⾦に関 する条例(平成27年1月1⽇施⾏) ・認定NPO法人数の増加。 27年度:38団体 (H26年度 34団体) 「⼤阪府府⺠協働促進指針」:平成30年度に50法人の認定。 ・地方税法4号に掲げる寄附⾦条例の法⼈指定に向けての環境整備。 □府域、地域における共助精神の醸成 ・ボランティア・NPO法人等の情報整備とネットワークの構築に努める。 ・市町村との意⾒交換を通じ、地域社会の実態把握に努めるとともに、⾃治会や NP O等が協働して地域課題の解決を図るための効果的な協働の取組みを進め る。 □府⺠活動の推進に向けた具体的な取組み ・自治体とNPO法⼈、⾃治会等が協働し、効果的・効率的な公共サービ スが提供できるよう取組みを推進する。 48 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:府⺠が主役で暮らしやすい⼤阪 めざす方向 〜私学教育の振興、公⽴⼤学の運営〜 ○「教育・⽇本⼀⼤阪」の実現に向け、私学の⾃主・⾃⽴の学校運営を⽀援し、⼤阪の教育⼒の向上を図ります。 ○私⽴幼稚園の認定こども園への円滑な移⾏を⽀援します。 ○府⽴⼤学と市⽴⼤学の統合に向けて取り組みます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 私学教育の振興 ⼤阪全体の教育⼒の向上 □授業料無償化制度(*29)の新制度への円滑な移⾏ ・平成28 年度から30 年度までの⼊学⽣に対する授業料無償化制度については ⾒直しを⾏うため、新制度を円滑に実施できるよう制度周知に努める □府教育委員会と連携し、公⽴中学校の進路担当教員への制 度説明や私学団体と連携したリーフレットの作成など、新制度の 周知に努める □私学経常費助成(*30)のあり方検討 ・「教育の機会均等の保障」と「教育条件の維持向上」の観点から、私学経常費助 成のあり方について検討 □府⽴中⾼⼀貫校の設置など、公⽴学校への対応状況などを踏 まえ、私⽴学校への経常費助成のあり⽅について検討を進める □私⽴学校の耐震化の促進 ・「⼤阪府住宅・建築物耐震10ヵ年戦略プラン」の計画期間の満了 (平成27年度まで)までに、耐震化率が90%以上となるよう学校施設の耐震化を 強⼒に推進 □私⽴学校の耐震化率の引上げ ・平成27年3⽉ 74.3% → 90%以上 □経済的に困難な⾼校⽣等の修学を奨学⾦制度(*31)等を通じて支援 ・滞納ゼロ作戦の推進(滞納対策のさらなる推進により事業資⾦を確保) ・寄附⾦を活⽤した給付型奨学⾦事業の実施(経済団体等への積極的な募⾦活動 を展開) □将来にわたって持続可能な奨学⾦制度に ・滞納額の増加の抑制 平成26年度→平成27年度:0.3億円増 (H25→H26:目標0.7億円増(実績0.7億円増)) ・寄附⾦の確保 平成27年度:2,000万円以上 (平成26年度:⽬標2,000万円(実績約2,277万円)) 49 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 私学教育の振興 □実践的な職業教育・キャリア教育を通じた進路選択⽀援 ・キャリア教育支援体制整備事業(*32)の実施 ・専修学校専門課程「産学接続型教育」振興補助事業の実施(「産 学接続型教育プログラム」 (*33)の普及・拡大) □認定こども園への移⾏⽀援と私⽴幼稚園における預り保育の⽀援等 ・⻑時間の預かり保育等に取組む私⽴幼稚園を⽀援することで、新制度に基づく認 定こども園への移⾏を⽀援します。 公⽴⼤学の運営 □府⽴⼤学及び市⽴⼤学の統合に向けた取組み 何をどのような状態にするか? ⼤阪全体の教育⼒の向上 □支援校(私⽴)における⾼校⽣の就職内定率の向上 H26年3月:96.8% ⇒ 平成28年3月:97.0% □支援校(私⽴)における卒業時の進路未定の⾼校⽣の割合の減少 平成26年3月:10.3% ⇒ 平成28年3月:7.9% □職業教育の充実による⾼校⽣の専⾨学校進学率の引上げ 平成26年3月:15.1% ⇒ 平成28年3月:15.3% □産学接続型教育プログラムの新規開発数の増加 平成26年度:79プログラム ⇒ 平成27年度:140プログラム □私⽴幼稚園から認定こども園への新たな移⾏園数 H27年4⽉:前年⽐+33園 ⇒ H28年4⽉:前年⽐+60園 (累計 76園) (累計 136園) 大学統合に向けた取組みの推進 □H27年2⽉に両大学において取りまとめた「『新・公⽴⼤学』⼤阪 モデル(基本構想)」を踏まえ、教育研究内容等について、さらに 検討を⾏うとともに、両⼤学の連携強化の取組みを着実に進める。 50 部局運営方針 【重点政策推進方針】 めざす方向 府⺠⽂化部 〜消費者市⺠社会の構築〜 ○府⺠の安全・安⼼な消費⽣活の実現に向け、効果的な消費者教育・啓発等について、⼤阪府消費者基本計画に基づき 計画的に施策を推進し、社会の発展のために消費者⾃らが積極的に参加する「消費者市⺠社会」の構築を⽬指します。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 大阪府消費者基本計画に基づく具体的取組の推進 □住⺠に⾝近な相談窓⼝である市町村の相談機能充実等に向けた⽀援 ・府は専⾨的・広域的相談等を⾏う中核センターとして市町村との役割分担のもと、 住⺠に⾝近な相談窓⼝である市町村消費⽣活センターの相談機能充実に向け た支援を推進 □効果的な消費者教育・啓発等の推進 ・高齢消費者等の被害の未然防止・拡大防止のため、特性に配慮した、効果的な消 者教育・啓発等を推進 □消費者取引の適正化による消費者被害の未然防止と拡大防止 何をどのような状態にするか? 市町村相談窓⼝の対応⼒強化と消費者市⺠社会の構築 □市町村の相談員等のスキルアップ及びレベルアップを⾏い、 市町村相談窓⼝の対応⼒を強化する ・中級、上級スキルアップ研修参加者数 平成27年度:380名 ・市町村消費者⾏政職員等研修会参加者数 平成27年度:100名 □⾼齢者や若者などへの効果的な消費者教育・啓発等を実施 ・悪質事業者に狙われやすい高齢者等の消費者トラブルを未然防止 するため、地域における消費者教育の講座や教職員等への研修を ⾏う等、消費者教育の推進に努めるとともに、⾒守り講座への講師 派遣や府政だよりの活用などにより効果的な啓発等に努める。 ・大学生・高校生による同世代への消費者教育 平成27年度 8大学10高校 ・高齢者等を対象とした講座でのサポーターの活用 平成27年度 180回 □法令等に基づく厳正な事業者指導を実施 ・特定商取引法、景品表⽰法及び消費者保護条例等に基づき、不 当 な取引⾏為を⾏う悪質な事業者や商品・役務等の不適正な 表⽰を⾏う事業者に対し、法令等に基づき厳正な指導等に努める。 51 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 めざす方向 〜府⺠の心をとらえる広報、オープン府庁の推進〜 ○府⺠の関⼼を的確にとらえ、⼤阪府と府⺠との距離を縮める広報に取り組みます。 ○府が保有する情報は府⺠のものであるという理念のもと、府政の透明化(オープン府庁)を推進します。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 府⺠の⼼をとらえる広報 □府⺠の関⼼を逃さない広報展開(各媒体の特性の有効活⽤) ・府⺠の声や効果測定の結果などをもとに、各媒体の特性を有効活用し て、府⺠の関⼼を的確に捉える広報を展開する □府政への身近さや親近感を高める広報展開(キャラクターの有効活用) ・キャラクター広報方針に基づき、大阪府広報担当副知事もずやん(*34)を有 効活用して、府⺠の府政への⾝近さや親近感を⾼める広報を展開する オープン府庁の推進 □適正な情報公開制度の運⽤ □府⺠が真に必要としている情報、知りたい情報の公表 □施策反映につながるような意⾒・提⾔収集機会の充実 何をどのような状態にするか? 府政情報が府⺠に効果的に伝わる広報を展開 □府⺠の声や効果測定の結果を分析し、 府⺠の府政への関⼼の 動向の把握に努める □各媒体の特性について、次のフェーズを基本に有効活用し、府政 への関心や参加機運を高める ①認知度を⾼める:府政だより ②関心を捉える:WEB、メルマガ等 ③参加者意識を⾼める:SNS等 ・府公式SNSのファン・フォロワーの拡大 facebook:6,000 Twitter:8,000 □キャラクター広報方針に基づき、各媒体(府政だより、SNSなど)・ イベント(シンボルイヤー関連など)・施設(万博記念公園など) でのもずやんの有効活用を徹底する ・大阪府広報担当副知事もずやんの認知度:50%以上 府⺠がいつでも知りたい府政情報に接することができる □府政の意思形成過程(施策プロセス、予算編成過程、 公⾦ ⽀出情報、府⺠の声)を公表することで、府⺠がいつでも知りた い府政情報に接することができるようにする □府⺠の関⼼の⾼い施策の⾒える化を推進する ・「施策プロセスの⾒える化」で公表している施策の中に、 知りたかった施策があると答えた府⺠の割合:75%以上 □府⺠の声やクイックオピニオン(*35)等を活用し、施策反映につ ながるような意⾒や提⾔を収集する機会を充実させ、各部局に おける様々な事業の推進につなげる 52 府⺠⽂化部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 めざす方向 〜⾝近で便利な⾏政サービスの推進(パスポートの発給事務等) 〜 ○⾝近で便利な⾏政サービスを提供するため、旅券発給事務について市町村への権限移譲を進めます。 「めざす⽅向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ⾝近で便利な⾏政サービス(パスポートの発給事務等)の推進 □より多くの市町村への事務移譲の実現に向けた積極的な働きかけ・支援 ・市町村の円滑な窓⼝開設に向けた⽀援(説明会、研修、マニュアルの提供) ・未移譲市町村に対して積極的な働きかけを⾏う。 何をどのような状態にするか? 多くの市町村窓口で旅券申請・交付手続きが可能になる □平成27年度末までに 3市町村の窓口開設(合計31市町村) (泉大津市、高石市、忠岡町) 53 府⺠⽂化部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 1 大阪ミュージアム構想 大阪のまち全体を屋根のない巨大な「ミュージアム」に見立て、歴史的なまちなみや豊かなみどり・自然など魅力的な資源を発 掘・再発見し、磨き・際立たせ、結びつけ、内外に発信する「大阪ミュージアム構想」を推進。 (参考URL)http://www.osaka-museum.com/index.html(外部サイト) 2 シンボルイヤー 大阪都市魅力創造戦略の計画期間最終年度である2015年をシンボルイヤーとして、これまで取り組んできた都市魅力創造施 策を結集するとともに、オリンピックイヤーである2020年に向けたキックオフの年としても位置づけ、年間を通じて大阪の魅力を 内外に発信する様々な事業を実施する。 3 大坂の陣400年天下一祭 新たなまちづくりの契機となった大坂冬の陣、夏の陣から400年を契機に、大阪市は大阪城を中心に大規模集客事業を展開、 府は市町村と連携し、府内各地の史跡・旧跡等をめぐる周遊事業の実施や、大阪に広がる食や特産品などの資源を一堂に集 め、大々的に発信する集客事業などを実施し、大阪全体で観光集客を図る。 4 水都大阪2015 “大阪都市魅力創造戦略”に基づく取り組みであり、『世界中から人、モノ、投資等を呼び込む』とともに、『世界の都市間競争 に打ち勝つ都市魅力の創造・発信』をめざす取り組みの一つである。核となる取組みを中心に、水の回廊で民間事業者によっ て実施される、様々なイベントと連携し、水都大阪の魅力を世界に発信する。 5 御堂筋シンボルイヤー特別プログラ ム 大阪のメインストリートである御堂筋を歩行者に開放するシンボルイヤー特別プログラムとして、御堂筋久太郎町3交差点から 難波西口交差点の区画において世界のスーパーカーの集結等、大阪の魅力を国内外に発信するための高い話題性が期待で きるイベントを実施する。 6 大阪都市魅力創造プロジェクト 大阪の知名度を高めるイベントや国内外で活躍する大阪にゆかりのあるアーティスト等の凱旋イベントなどを、大阪市中央公会 堂を中心とする中之島に結集し、一定の期間、集中的にイベントを展開することで、大阪のポテンシャルとパワーと国内外にア ピールするとともに、府民をはじめ多くの人々の大阪に対する誇りや愛着心(シビックプライド)の醸成につなげていくことを目的 として、これにふさわしいイベントを実施 7 大阪・光の饗宴2015 平成25年度にOSAKA光のルネサンスと御堂筋イルミネーションをコアプログラムとして、民間主体で実施する光プログラムとの 連携を強化し、大阪市内中心部で展開する光プログラムを総称して「大阪・光の饗宴」とした。平成27年度は「大阪・光の饗宴 2015」として実施。 8 水都大阪パートナーズ 「水と光の首都大阪」実現のための取組みを推進する、民主導の組織として平成25年度に設置。 「水と光の首都大阪」の基本方針を審議決定する決定機関である「水と光のまちづくり推進会議」の方針に基づき、具体的な 活動に取組む執行機関。水の回廊及びその周辺エリアに民間投資を呼び込む活動や賑わい創出活動に取り組む。 54 府⺠⽂化部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 アーツカウンシル 行政と一定の距離を保ち、芸術文化の専門家等により文化事業の評価・審査、提言等を行う仕組みとして、平成25年度に導入。 大阪府市文化振興会議(審議会)の部会として設置し、専門性、透明性、公正性の確保を図り、アーツカウンシルにおける文化 事業の評価・審査、提言等を通じ、府市文化施策の融合・統合・連携、パワーアップにつなげる。 10 芸術文化魅力育成プロジェクト アーツカウンシルが府内の文化事業の現状分析をもとに行った提言「大阪の文化資源は豊富だが、ジャンル間のつながり、交 流が薄く、発信力が弱い。プロデューサーの人材不足は特に深刻なため、アート、音楽、演劇等の大阪にある優れた文化事業 を結集し、磨きをかけ、強力に発信してはどうか」を具体化し、文化振興の土台づくりとして取り組む府市連携事業。プロジェクト を継続的に実施することで、若手プロデューサー等専門人材の育成をすすめ、文化振興の好循環への転換を図る。 11 上方演芸資料館(ワッハ上方) 上方演芸の保存及び振興を図るとともに、府民に上方演芸に親しむ場を提供し、大阪の文化の発展に資することを目的とする 施設。アーツカウンシルから提言された「上方演芸に関する資料・情報の蓄積と継承」という資料館としての機能を充実させるた め、平成27年度から大阪府が直営で運営。 12 江之子島文化芸術創造センター (enoco) 文化芸術の創造及び振興を図り、大阪の都市の魅力の向上に資することを目的とする施設。「現代美術の振興」「交流・活動場 所の提供」「協働・活動機会の創出」を三本柱とし、「社会課題をアート、デザインの視点から解決を試みる拠点化」に向けた施 設運営を実施。 (参考URL)http://www.enokojima-art.jp/e/ (外部サイト) 13 大阪マラソン 御堂筋、道頓堀、中之島、通天閣周辺など、大阪のランドマークを3万2000人のランナーが駆けめぐる国内最大級の都市型 市民マラソン。大会当日はマラソンコース沿道に設置されたステージ等において、音楽演奏やダンスなどの様々なパフォーマン スでランナーや大会を大いに盛り上げる。 【第5回大阪マラソン OSAKA MARATHON 2015】 開催日:平成27年10月25日(日) 主催:大阪府、大阪市、一般財団法人大阪陸上競技協会 (参考URL)http://www.osaka-marathon.com/(外部サイト) 14 大阪観光局 大阪の観光戦略に掲げる「2020年、外国人旅行者650万人」の目標達成に向け、オール大阪で観光振興を担う観光プロ組織と して、平成25年度より設立。戦略的に観光集客を推進するエンジン役として、民間の経験豊かな観光のプロによるトップマネジ メントのもと、民間の視点で柔軟な事業執行を行う。 Osaka Free Wi-Fi 多くの外国人観光客が訪問地の情報を入手する手段として活用するWi-Fiの利便性を図り、外国人観光客の集客、周遊を促進 するため、大阪観光局が展開する、スマートフォン・タブレット・PC端末などの情報端末を無料でインターネットに接続できる サービスのこと(H27.3月末現在でアクセスポイント数 2,709箇所で稼動中)。 9 15 55 府⺠⽂化部 資料編 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 16 百舌鳥・古市古墳群(もず・ふるいち こふんぐん) 百舌鳥古墳群(堺市)と古市古墳群(羽曳野市・藤井寺市)は、仁徳天皇陵古墳や応神天皇陵古墳をはじめとする大型古墳な どからなる巨大古墳群。 古墳には、当時の身分の高い人や貴重な副葬品が埋葬されており、人類の歴史や社会を考える上でも極めて高い意義をも つ歴史遺産であり、その代表例である。なかでも、巨大な古墳がこれほど集中している地域は他に例がなく、百舌鳥・古市古墳 群は、世界共通の普遍的な価値をもつ可能性が非常に高い大阪が世界に誇るべき資産である。 大阪府と堺市・羽曳野市・藤井寺市は、百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録実現に向けた取組みを進めている。 (参考URL)http://www.pref.osaka.jp/toshimiryoku/sekaiisan/ http://www.mozu-furuichi.jp/ 17 統合型リゾート(IR) 会議、展示施設、ホテル、ショッピングモール、レストラン、劇場等にカジノを併設した統合型リゾート(Integrated Resort)のこと。 18 留学生就職支援事業 大阪で学ぶ留学生が日本企業に就職するまでのキャリア形成支援やマッチング機会の提供等、留学生人材の府内企業への 就業、定着を支援する取組み。 19 おおさかグローバル塾 世界で活躍するグローバル人材を育成するため、府内の高校生を対象に、海外の大学等への進学、留学を目指した英語によ る特別授業を実施。高校2・3年生を対象に「米国留学コース」と「英国留学コース」、高校1年生を対象に「豪州留学コース」を設 け、短期留学準備講座などの一連のカリキュラムにより、本格的な海外留学に向けたサポートを行う。 20 グローバル体験プログラム グローバル人材育成のファーストステップとして、高校生等を対象にしたホテルや空港カウンター等の模擬施設を活用した英語 による実践的な体験学習を実施することにより、英語学習への意欲向上を図るとともに、留学への関心を喚起する。 大阪府部落差別事象に係る調査等 の規制等に関する条例(一部改正) この条例は、同和地区(歴史的社会的理由により生活環境等の安定向上が阻害されている地域)に居住していることや過去 に居住していたことを理由として結婚に反対したり、就職に際して不利な取扱いをしたりする差別事象の発生を防止し、府民の 基本的人権の擁護に資することを目的に、昭和60年10月から施行。 平成19年、差別につながる土地調査の事実が明らかとなり、このような調査を防止するため、平成23年に条例を一部改正し、 これまでの興信所・探偵社業者に加え、新たに「土地調査等」を行う者を規制の対象とした。 (参考URL)http://www.pref.osaka.lg.jp/jinken/measure/kojin10-3.html 21 56 府⺠⽂化部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 22 ピースおおさか(大阪国際平和セン ター) 大阪空襲犠牲者を追悼し平和を祈念するとともに、戦争の悲惨さ・平和の尊さを次世代に伝え、平和を願う豊かな心を育むこと を目的とする施設。大阪府・大阪市が共同で設立した公益財団法人大阪国際平和センターが運営。 〒540-0002大阪市中央区大阪城2-1 (参考URL)http://www.peace-osaka.or.jp/ 23 戦後70年記念事業 戦後70年の節目にあたり、平和の大切さを次世代に伝えていくことを目的に、戦争の悲惨さについて考えてもらう機会とするた め、「平和」をテーマにした絵画を募集。 選考の上、絵画展を開催するとともに、最優秀作品については「ピースおおさか」の施設壁面を活用し、拡大して掲出。 24 産官学協働女性活躍推進事業 経済団体、大学等との協働を図り、女性が輝く大阪に向けて、企業経営者・学生等を対象とした意識改革、情報発信等の啓発 活動を実施する事業。 25 「男女いきいき・元気宣言」事業者 制度 男性も女性もいきいきと働くことのできる職場環境づくりの取組みを進める意欲のある事業者を、大阪府が「男女いきいき・元気 宣言」事業者として登録し、その取組みを応援する制度。平成15年1月に創設。登録事業者数288件(平成27年3月末)。 (参考URL)http://www.pref.osaka.lg.jp/danjo/ikiiki2013/index.html 26 DV基本計画 正式名称は「大阪府配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する基本計画(2012-2016)」。「配偶者からの暴力の 防止及び被害者の保護等に関する法律」(DV防止法)に基づき、大阪府が策定するDV防止及び被害者の保護のための施策に 関する基本的な計画。(平成24年度から28年度までの5年間が計画期間) (参考URL)http://www.pref.osaka.jp/danjo/dvplan/plan.html 27 ドーンセンター(大阪府立男女共同 参画・青少年センター) 男女が対等な立場で、あらゆる分野へ参加・参画するとともに、青少年活動の促進、青少年の健全育成を目的とする施設。人 材養成・啓発講座、情報ライブラリー、女性相談等を実施。 (参考URL)http://www.dawncenter.or.jp/top/index.jsp (外部サイト) 28 市民公益税制 地域における民間公益活動の活性化により地域課題の解決促進を図ること、「寄附文化」の醸成を図り各法人の財政基盤の 強化を図ることを目的として、個人がNPO法人や社会福祉法人等の団体に対する寄附金について、個人住民税の税額控除が 受けられる制度(地方税法第37条の2第1項第3号及び第4号)。 57 府⺠⽂化部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 29 授業料無償化制度 ⼤阪の⼦どもたちが、中学校卒業時の進路選択段階で、国公⽴⾼校と同様に、私⽴の⾼校や⾼等専修学校についても、⾃らの希 望や能⼒に応じて⾃由に学校選択できる機会を提供するため、授業料⽀援補助⾦を平成23年度の新1年⽣から⼤幅に拡充。所得 中位の世帯(年収めやす610万円未満程度)を対象に、保護者の授業料負担を実質無償化、⽣徒の70%(年収めやす610 〜800万円未満程度)の世帯に対しては、保護者の授業料負担が10万円で収まるようにした。 国の就学⽀援⾦とあわせて標準授業料(全⽇制⾼校・⾼等専修学校は年間58万円、通信制高校は1単位10,032円)を上 限に補助⾦を交付し、標準授業料を超えた差額分は学校が負担するという仕組みで、この制度に賛同する私⽴⾼校等を私⽴⾼校⽣ 等就学⽀援推進校として知事が指定し、授業料無償化制度を実施している。 30 私学経常費助成 私⽴学校振興助成法に基づき、私⽴の幼稚園、⼩学校、中学校、⾼等学校、中等教育学校⼜は専修学校(⾼等課程)の教 育条件の維持向上及び在学する生徒等に係る修学上の経済的負担の軽減を図り、経営の健全性を高めるため、これらの学校等を設 置する学校法⼈に対し、⼈件費、教育研究経費、管理経費など経常的経費について補助している。 31 奨学⾦制度 向学⼼に富みながら経済的理由で修学が困難な⽣徒等に対し、公益財団法⼈⼤阪府育英会を通じて⾼校等の学資の無利⼦貸 付を⾏う制度。 ※貸付額(次の貸付限度額の範囲内で希望する額を貸付) 市町村⺠税所得割額が251,100円(年収めやす800万円)未満の場合: 国公⽴・私⽴とも「各校授業料実質負担額(注)+10万円」 同251,100円以上347,100円(年収めやす800〜1,000万円)未満の場合: 私⽴のみ24万円 年収めやすは、⽗⺟、⾼校⽣1人、中学生1人の4⼈世帯の場合の⼀例です。 (注)各学校の授業料負担額から、国の就学⽀援⾦や、⼤阪府私⽴⾼校等授業料⽀援補助⾦、学校独⾃の減免額等を 差し引いた、実質的な授業料負担額 32 キャリア教育支援体制整備事業 就職希望者の多い高等学校に就職支援コーディネーター及びソーシャルワーカーを配置することにより、当該高等学校に在学する生 徒の就職内定率の上昇及び進路未定率を減少させるとともに、⽣徒⼀⼈ひとりの状況を踏まえ、卒業後の社会的⾃⽴や社会参加に 向けてキャリア教育の推進を図ることを目的とした事業。 33 産学接続型教育プログラム 専⾨学校が企業等と連携し、企業等が求める⼈材育成を⽬的に編成した教育課程により実践的な職業教育を⾏い、⽣徒のニーズ に沿って当該教育に関連する企業等への就職につなげる教育プログラム。 58 府⺠⽂化部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 大阪府広報担当副知事。 なみはや国体(平成9年開催)のマスコットキャラクターとして誕⽣し、平成26年9月に改名した大阪府のメインキャラクター。 10月8日生まれの13歳で、天真爛漫な男の⼦。好きな⾷べ物はたこ焼きで、いつかオオタカになることが夢。 家族はお⽗さん、お⺟さん、妹、おじいちゃん、おばあちゃん。 34 35 もずやん クイックオピニオン 府WEBサイトトップページにおいて、あらかじめ設定したテーマに対して「投票」ボタンをクリックしてもらい、府⺠からの意⾒を募集する 仕組み。併せて、⾃由記述等による意⾒を募集し、⼤阪府の様々な事業推進に活⽤するもの。 59 部局運営方針 60 部局運営方針 福祉部 61 福祉部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって ○ 近年、少子高齢化の進行、家族形態の変化、地域コミュニティの希薄化により、福祉に対するニー ズが多種多様化する一方、生産年齢人口の減少により制度の支え手が不足し、福祉基盤の弱体化が懸 念されています。こうした中、社会保障の機能の充実や給付の重点化、効率化を図るため、制度改正 が行われます。 ○ 福祉の基本は、「真に必要な人に、必要な時に、必要なサービスが行き届くこと」であると考えて います。これを実現するためには、こうした国の動向にも注視しつつ、府として、広域的・専門的な 立場から必要な支援を行いながら、府民に最も身近な市町村等と連携し、施策を着実に推進していか なければなりません。 ○ 今年度は、地域福祉支援計画をはじめ、障がい・高齢・子どもの各分野において、新計画のスター トとなる重要な年です。福祉部としては、新計画を真に実効性あるものとするため、特に以下の取組 みを重点政策として推進していきます。 取組みテーマ1:子どもの健やかな成長と 子育てを支援します 大阪府子ども総合計画をはじめとする3計 画の着実な推進に向けた取組みを進めるとと もに、地域における子ども・子育て支援の推 進や援護を要する子どもと家庭への支援、児 童虐待対策を充実します。 取組みテーマ2:障がい者の自立と社会参加 を支援します 「第4次大阪府障がい者計画」に基づき、障 がい者の地域移行や就労支援、施策の谷間に あった分野への支援に重点的に取り組むとと もに、第4期大阪府障がい福祉計画に掲げた成 果目標と活動指標について、適切に進捗状況 を把握しながら、平成29年度末までの目標達 成を図ります。 取組みテーマ3:高齢者の安心で自立した生活 を地域で支えます(地域包括ケアシステムの構築) 大阪府高齢者計画2015に基づき、高齢者 が地域で自立した生活を営むための地域包括ケ アシステムの構築を推進します。 取組みテーマ4:地域福祉を推進します 取組みテーマ5:福祉基盤の整備 生活困窮者に対する支援を具体化するとともに、社会福祉法人制度改 革に向けた社会福祉法の改正に対応するための取り組みを進めます。 国民健康保険事業の安定的な運営と制度改革の準備及び福祉医療費助 成制度のあり方の検討、さらに福祉・介護人材の確保を図ります。 62 福祉部 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み 「自立を求める人、援護を要する人」を支援します ◆子どもや障がい者、高齢者などの在宅福祉・施設福祉から生きがい・社会参加の促進まで、福祉に関する業務を幅広く担当します。 子どものための施策 【大阪府子ども総合計画の推進】 ◆府域における子ども・子育て支援 ★子ども・子育て支援新制度に取り組む市町村を支援 ★放課後児童クラブの充実 ★新子育て支援交付金の効果的な活用 ★子どもの貧困対策の推進 ・大型児童館ビッグバンの管理・運営 ・社会全体で子育て世帯を応援する気運の醸成(まいど子でもカード) ◆援護を要する子どもと家庭への支援 ★ 児童養護施設等の小規模化、家庭的養護の推進 ★「はぐくみホーム」[*]の増加の推進 ★ひとり親家庭等に対する就業支援の充実 ★市町村配偶者暴力相談支援センター[*]設置の推進 ・児童自立支援施設の運営 ・母子・父子・寡婦福祉資金貸付 ・婦人保護施設の運営 ◆児童虐待の発生予防・早期発見・早期対応と保護・支援 ★児童相談所全国共通ダイヤル3ケタ化の周知を含めた 効果的な広報啓発の実施 ★子ども家庭センターの機能強化 ★市町村要保護児童対策地域協議会の取組み支援 障がい者のための施策 高齢者のための施策 【第4次大阪府障がい者計画の推進】 【大阪府高齢者計画2015の推進】 ◆障がい福祉の総合的な推進、差別解消に向けた取組み ★「第4次大阪府障がい者計画」に基づき、障がい福祉の総合的な推 進に取り組むとともに、「第4期大阪府障がい福祉計画」に掲げた 目標の平成29年度末までの達成を図ります。 ★障害者差別解消法の平成28年4月施行に向けて、相談、紛争の 防止・解決の体制整備、大阪府障がい者差別解消ガイドライン の普及啓発、障がい理解の促進等に取り組みます。 ◆障がい者の地域移行・地域生活の支援の推進 ★地域移行の推進、地域生活支援体制の整備 ★精神障がい者の退院促進 ・金剛コロニー再編整備の推進 ◆障がい者の就労支援の強化 ★福祉施設からの一般就労促進(障害者就業・生活支援センターへの取組み等) ★ハートフルオフィス推進事業による一般就労 ・ITステーションを拠点とした就労支援 ◆障がい者施策の谷間にあった分野への支援の充実 ★発達障がい児者総合支援事業の実施 ★高次脳機能障がい者に対する支援ツールの開発 ★重症心身障がい児者の地域ケアシステムの実践と 福祉サービス等の充実強化 ・盲ろう者通訳・介助者の確保 ◆地域包括ケアシステムの構築に向けた取組み ★在宅医療と介護の連携推進 ・市町村の在宅医療・介護連携推進事業の取組みを支援 ・介護支援専門員の資質の向上に向けた研修の充実 ★地域医療介護総合確保基金の活用 ・基金を活用した介護人材育成事業を実施 ・地域密着型施設の整備 ★認知症高齢者を地域で受け入れる体制の強化 ・医師…認知症対応力の向上研修の実施 (かかりつけ医、サポート医) ・介護職員…認知症高齢者の介護に関する実践的研修の実施 ・府民…認知症サポーター、キャラバン・メイトの養成 ★高齢者虐待への対応 ・市町村職員向けの研修、技術的助言の実施 ★地域づくりによる介護予防の推進・生活支援サービスの充実 ・住民主体の運営の場を育成する介護予防の推進 ・新しい総合事業への円滑な移行のための市町村支援 ★市町村への支援 ・地域ケア会議の開催や多職種連携のネットワーク構築を行 う市町村の支援 ◆持続可能な介護保険制度とするための取組み ★保険財政基盤の強化や介護サービスの適正化等について 市町村とともに検討 ★介護サービス事業者等の適正な運営を指導 福祉基盤の整備 ◆生活援護の充実 ◆地域福祉の推進 ★生活保護法施行事務監査の強化 【第3期地域福祉支援計画の推進】 ・生活保護費の給付(島本町除く町村) ★生活困窮者への支援策検討 ・大阪府被保護者等に対する住居・生活 ・地域福祉セーフティネットの構築 サービス等提供事業の規制に関する ・判断能力が不十分な要援護者の権利擁護 条例の運用 ★社会福祉法の改正及び法施行にむけた取組み ・ホームレスの自立支援 ・社会福祉法人の認可・監査 ・地域福祉・子育て支援交付金の活用 ◆福祉・介護人材の確保 ★福祉・介護人材の養成・質の向上・定着 ◆国民健康保険事業の安定的な運営と国保制度改革に向けた 取組み ★第三次広域化等支援方針に基づく環境整備の推進 ★国保制度改革を見据えた課題整理 ◆後期高齢者医療制度等の円滑な運営に向けた支援 ・後期高齢者医療制度の運営に関する指導・助言 ◆生活支援と行政の福祉化 ・福祉的配慮が必要な方への生活支援と行政の福祉化の 取組拡充 ◆福祉医療費助成制度のあり方検討 ★重度の障がい者等に対する福祉医療費助成制度 のあり方検討 ◆災害対策 ・社会福祉施設等における災害対策の検討 (南海トラフ巨大地震等、その他自然災害) ◆平和の大切さを次世代につなげる取組み ★戦後70年平和祈念・大阪戦没者追悼式の実施 ★:重点政策 63 福祉部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:⼦どもの健やかな成⻑と⼦育てを⽀援します めざす方向 ◆平成27年度からスタートする⼦ども・⼦育て⽀援新制度を踏まえた「⼤阪府⼦ども総合計画」をはじめ、「第三次大阪府ひとり親家 庭等⾃⽴促進計画」及び「第二次大阪府社会的養護体制整備計画」の着実な推進に向けた取組を進めるとともに、府域における子ど も・子育て支援の推進や援護を要する子どもと家庭への支援、児童虐待対策を充実します。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 ● 40% 平成27年度からスタート する子ども室3計画の着実 な推進に向けた取組 ⼦ども・⼦育て⽀援新制度[*1]スタート p 大阪府子ども総合計画[*2] p 第三次⼤阪府ひとり親家庭等⾃⽴促進計画[*3] p 第二次大阪府社会的養護体制整備計画[*4] 計画期間:平成27年度から平成31年度まで 「めざす方向」の実現に向けた平成27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 府域における子ども・子育て支援 p p p p p 認定こども園への移⾏⽀援 安⼼こども基⾦や国交付⾦の活⽤を呼びかけるなど待機児童解消に取り組む市町村を⽀援 放課後児童健全育成事業[*5]を実施する市町村を支援 新⼦育て⽀援交付⾦[*6]の効果的な活用 子どもの貧困対策の推進 何をどのような状態にするか? 府域における子ども・子育て支援の充実 p p p p p 援護を要する子どもと家庭への支援 p p p p 児童養護施設等の小規模化、家庭的養護の推進 「はぐくみホーム」[*7]の増加の推進 市町村配偶者暴⼒相談⽀援センター[*8]設置の推進 ひとり親家庭等に対し、就業支援講習会を実施 児童虐待の発⽣予防・早期発⾒・早期対応と保護・⽀援 p 児童相談所全国共通ダイヤル3ケタ化の周知を含めた効果的な広報啓発の実施 p 子ども家庭センターの機能強化 p 市町村要保護児童対策地域協議会の取組み支援 認定こども園への移⾏を希望する施設が円滑に移⾏できるようきめ細かく情報提供 認定こども園の目標設置数:299施設(平成28年4⽉) 放課後児童クラブ施設の整備:72施設 新⼦育て⽀援交付⾦の市町村での活⽤実態を把握し効果を検証する。 新⼦育て⽀援交付⾦(優先配分枠)の⼦どもの貧困対策モデルメニュー実施市町村数:5箇所 援護を要する子どもと家庭への支援の充実 p p p p 児童養護施設等における小規模グループケア数:46箇所、グループホーム数:21箇所) 「はぐくみホーム」新規登録数:36家庭(⾥親等委託率を平成31年度に16%) 平成28年度末までに市町村配偶者暴⼒相談⽀援センターを6箇所設置 ※平成27年4月現在5箇所 受講したひとり親家庭等の就業率を90%以上とする 児童虐待の発⽣予防・早期発⾒・早期対応と保護・⽀援の充実 p 児童虐待に対する府⺠の理解・関⼼を深める(オレンジリボンの配布数 40,000) p 職員の増員、夜間当直体制の導⼊(5⽉〜)により、児童虐待の緊急対応体制を強化。 p 市町村要保護児童対策地域協議会運営ガイドライン(仮称)の策定 市町村職員の子ども家庭センターへの受入研修実施(受入市町村 12市町村) 64 福祉部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:障がい者の⾃⽴と社会参加を⽀援します ◆「第4次大阪府障がい者計画」の基本理念である「⼈が⼈間(ひと)として⽀えあいともに⽣きる⾃⽴⽀援社会づくり」の実現 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 最重点施策:1「地域移⾏の推進」、2「就労⽀援の強化」、3「施策の⾕間にあった分野への⽀援」 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 27 28 ◆第4次大阪府障がい者計画[*9] ◆第4期大阪府障がい福祉計画[*10] ・⼊所施設からの地域移⾏[*11]者目標 ・福祉施設からの一般就労[*12]者数 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 計画期間:平成24年度から平成33年度まで 計画期間:平成27年度から平成29年度まで ●1,500人 平成26年3月時点の入所者数の14.9%以上(国基準12% ) ※数値目標の時期 国の基本方針に則し、第4期大阪府障がい福祉計画による平成29年度 「めざす方向」の実現に向けた平成27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 障がい福祉の総合的な推進、障がいを理由とする差別解消に向けた取組み p 「第4次大阪府障がい者計画(障がい福祉計画含む)」に基づく、障がい福祉の総合的な推進 p 相談・紛争解決の体制整備、ガイドラインの普及啓発、障がい理解の促進 障がい者の地域移⾏・地域⽣活の⽀援 p 施設⼊所者の地域移⾏を推進するため、地域体制整備コーディネーターのスキルアップや配置の働きかけ等を⽀援 p 精神障がい者の退院促進のため、保健所圏域ごとに地域移⾏推進体制の整備を促進 p 訪問看護を利⽤する重度障がい児者の負担軽減のあり方を検証 障がい者の就労支援 p 福祉施設からの一般就労を促進するため、障害者就業・生活支援センター[*13]を核とした地域ネット ワークの構築・強化や、福祉施設への人的支援等により、就労支援の取り組みを強化 p 精神障がい者等就労定着支援の推進 p ハートフルオフィス推進事業[*14]の取組など、障がい者の⾮常勤雇⽤を促進し、⼀般就労への移⾏を⽀援 p 障がい者のアート作品の美術市場参⼊について⺠間主体による中間⽀援に着⼿ 障がい者施策の谷間にあった分野への支援など p 発達障がい児者支援プランに基づきライフステージに応じた一貫的な支援の実施 p 高次脳機能障がい[*15]者を身近な地域で支えるネットワークの構築 p 医療的ケア[*16]が必要な重症心身障がい児者[*17]の地域⽣活を⽀えるため、福祉・医療等関係機関の 連携基盤を整備 p 視覚、聴覚障がい者や盲ろう者[*18]の社会参加促進や、情報・コミュニケーション支援のための拠点整備に着手 p 強度⾏動障がい[*19]児者に対する⽀援⼒の強化 何をどのような状態にするか? 障がい福祉の総合的な取組み、差別解消に向けた取組みの推進 p 計画に掲げる目標達成に向けた取組みの着実な推進 p ガイドライン及び相談等体制整備に係る具体的な取組み方針の打出し 障がい者の地域移⾏・地域⽣活の⽀援の推進 p ⼊所施設からの地域移⾏:H29年度末までにH26.3時点の入所者数の14.9%以上 p 入院中の精神障がい者の地域移⾏ 入院後1年時点の退院率:91%以上 H29.6末時点の在院1年以上の⻑期在院者数: H24.6末時点から18%以上削減 p 訪問看護の現場の実情、関係制度や施策との整合等について平成27年度中に検証 障がい者の就労支援の強化 p 福祉施設からの一般就労者数:1,500人 p 精神障がい者の雇用義務化に向け、商工労働部と連携した新規施策について検討 p ハートフルオフィス推進事業による一般就労者数:7人 p アート作品の販売支援等により、創作活動から収入につながる仕組みを構築 障がい者施策の谷間にあった分野への支援の充実など p 「発達障がい者支援マニュアル(仮)」の作成 p 高次脳機能障がい地域支援ネットワーク機関間で活用できるツールの開発 p 重症心身障がい児者のための地域ケアシステム[*20]の実践:5圏域 医療機関での短期⼊所[*21]の整備:6圏域 p 情報・コミュニケーション支援拠点[*22]の整備に係る基本構想の策定 p 強度⾏動障がい⽀援者養成研修(基礎研修、実践研修)及び強度⾏動障がい 支援リーダー養成研修の実施:養成者数640人 65 福祉部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:⾼齢者の安⼼で⾃⽴した⽣活を地域で⽀えます(地域包括ケアシステムの構築) ◆介護が必要となっても、住み慣れた地域で安⼼して⾃⽴した⽣活を送ることができる ・高齢者を地域で支える仕組み(=地域包括ケアシステム)を構築 ・持続可能な介護保険制度の確⽴ (中⻑期の⽬標・指標) 団塊の世代が概ね75歳となる平成37(2025)年が⽬標→ めざす方向 年度 大阪府高齢者計画[*23] 認知症施策総合戦略 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 (第6期計画)計画期間:平成27年度から平成29年度まで、以降3年毎に計画策定 ⾼齢者を地域で⽀える地域包括ケアシステムの構築(医療・介護・介護予防・⽣活⽀援・住まい) (新オレンジプラン) 新オレンジプランの推進 認知症サポーター等を府内で46万人確保 「めざす方向」の実現に向けた平成27年度の取組みと目標 今年度何をするか? 地域包括ケアシステムの構築に向けた取組み p 在宅医療と介護の連携推進 ・市町村における在宅医療・介護連携推進事業の取組みを⽀援 ・制度の要となる介護⽀援専⾨員の資質向上に向けた研修の充実 p 地域医療介護総合確保基⾦の活⽤ ・市町村・関係団体と連携し、効果的な事業を実施 ・基⾦を活⽤した介護⼈材育成事業の実施 p 認知症高齢者を地域で受け入れる体制の強化 ・医師…認知症対応⼒の向上研修(かかりつけ医、サポート医)の実施 ・介護職員…認知症高齢者の介護に関する実践的研修(介護指導者養成等)の実施 ・府⺠…認知症サポーター・キャラバン・メイト[*24]の養成、フォローアップ研修の実施 p 高齢者虐待への対応 ・市町村職員向けの研修、技術的助言の実施 p 地域づくりによる介護予防[*25]の推進・生活支援サービスの充実 何をどのような状態にするか? 高齢者を地域で支えるネットワークを構築 p 平成30年4月までに、全市町村において地域支援事業の連携事業[*27]を 実施 p 介護⽀援専⾨員の新たな研修制度を実施(平成28年度〜新課程) p 基⾦を活⽤して計画的に地域密着型施設を整備 p 府(10事業)、3市、2団体において、基⾦による⼈材育成事業を実施 p 平成29年度末に認知症サポーター等を46万人養成(目標) (平成27年度においては、5万⼈養成を⽬標) p 市町村間の取組みを標準化 p 市町村・地域包括⽀援センター職員の⾼齢者虐待への対応⼒を向上 p 9市町において、地域づくりによる介護予防推進支援事業を実施 p 平成29年4⽉には、全市町村で新しい総合事業へ移⾏ p 市町村で取組んでいる好事例を府内市町村に拡⼤ 安心して暮らすことのできる地域社会の実現 ・住⺠主体の運営の場を育成する介護予防の推進、新しい総合事業への円滑な移⾏のための市町村⽀援 p 各保険者における介護保険財政の健全な運営や給付の適正化の仕組みを引 き続き検討 p 市町村への支援 p 集団指導等を通じて、介護給付等対象サービスの質の確保及び保険給付を ・地域ケア会議[*26]の開催や多職種連携のネットワーク構築を⾏う市町村の⽀援(⽀援員の派遣等) 適正化 持続可能な介護保険制度とするための取組み p 保険財政基盤の強化や介護サービスの適正化等について市町村とともに検討 p 介護サービス事業者等の適正な運営を指導 66 福祉部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ4:地域福祉を推進します ◆現に経済的に困窮している⽅や、ニート、引きこもりの⽅などに対して幅広く相談を受付けるとともに、相談者の⽅の状況に応じた⽀援を⾏い、⽇常的⾃⽴や社会 ⽣活⾃⽴とともに職業的な⾃⽴ができる仕組みづくりをめざします。 ◆社会福祉法の改正を受け、府内社会福祉法⼈の適正な法⼈運営の確保と所轄庁(府内市町村)の連携・協⼒により、円滑に法施⾏を図る。 ◆戦後70年の節⽬の年において、先の⼤戦で家族を想い尊い⽣命を捧げた戦没者に対し哀悼の意を表するとともに、再び戦争の惨禍が繰り返されることのないよう、 (中⻑期の⽬標・指標) その教訓を次世代に語り継ぎ、恒久平和の誓いを新たにします。 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 年度 27 せせ ●法施行 生活困窮者支援対策 [*28] 社会福祉法の改正 28 29 30 31 32 ※法の検討 33 34 ※法の検討 35 36 37 38 ※法の検討 39 40 ※法の検討 ●効果的な事業実施の検討 ● 改正法成⽴ ⼀部施⾏ 全⾯施⾏ 平和祈念・⼤阪戦没者 追悼式 ● 平和の大切さを次世代につなげる式典の実施 「めざす方向」の実現に向けた平成27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ⽣活困窮者⾃⽴⽀援法に関する事業実施 何をどのような状態にするか? ⽣活困窮者⾃⽴⽀援事業の効果的な実施 p 福祉事務所設置自治体の取組促進・広域支援 ・任意事業の取組促進及び円滑な事業実施を⽀援するための情報共有・提供等を実施 p 府福祉事務所設置自治体【郡部(島本町を除く町村)】における事業実施 p 「子どもの貧困」対策としての学習支援の展開 社会福祉法人のさらなる地域貢献事業を具体化 p 社会福祉法⼈による就労訓練事業や学習⽀援事業等への参画・協⼒ 地域就労支援事業や企業との連携の仕組みづくり p 商⼯労働部との部局連携を通じて⽣活困窮者の職業的⾃⽴へつなぐ仕組みづくりを検討 p 認定就労訓練事業者の⽀援等を⾏う組織づくりの検討 p 28年度に実施する任意事業の拡充。また、国が⾏う相談⽀援員等の養成 研修を踏まえ、府が⾏う伝達研修の実施内容や回数を充実 p 庁内連携をさらに進め、他機関から繋ぐ相談件数等の拡充を図る p 本制度及び他施策での学習⽀援事業に関して、効果的な⼿法を検討 社会福祉法人の地域貢献事業への参画を推進 p 就労訓練事業や学習⽀援事業等への積極的な協⼒・参画を図る 地域就労支援事業や企業との連携の仕組みづくりの検討 p モデル事業を実施し、仕組みづくりの検討を進める p 認定就労訓練事業者や自治体の参加を募り、組織作りを検討 社会福祉法の改正及び法施⾏に向けた取組み 社会福祉法人及び所轄庁における取組みの検討など p 法改正により社会福祉法⼈が取り組むべき事項をわかりやすく明⽰するとともに、制度の具体化に向けて 国に意⾒を申し⼊れる p 法改正の趣旨と内容を府内市町村と連携して、社会福祉法⼈に適切に周知 p 社会福祉法人が、今後とも社会福祉の主たる担い手としての社会的要請に応えるよう、法人の モチベーションの維持・向上に配慮する方策を検討 戦後70年平和祈念・⼤阪戦没者追悼式の実施 p これまで⼤阪府と⼤阪市がそれぞれ実施してきた戦没者追悼式について、戦後70年の節⽬の本年に 府市が共同で開催 p 戦争の悲惨さや平和の⼤切さを次の世代に継承するため、若い世代の参加を促すとともに、 世代別の 「平和を願うメッセージ(平和への想い)」を発表 p 経営組織のガバナンスの強化、事業運営の透明性の向上、社会福祉充実 計画の策定などについて、社会福祉法⼈による円滑な実施 p 平成29年度の法施⾏の本格実施に向け、府市連絡会で、指導監査の統 一的取り扱いを検討 p 新たな社会福祉法⼈認証制度創設の検討 次世代と共に平和の⼤切さを祈念する p 府市が共同で開催することにより、より多くの府⺠に関⼼を持ってもらい平和 の思いの共有を図る p 若い世代の参加により、平和への誓いを祈念する 67 福祉部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ5:福祉基盤の整備 めざす方向 ◆国⺠健康保険制度の安定的な運営と国保の制度改⾰に向けた環境整備を進めます。 ◆福祉医療費助成制度について、国の医療保険制度等を踏まえた持続可能な制度の構築をめざします。 ◆平成37(2025)年には団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となるなど、今後急速に高齢化が進展し、 医療・介護サービスに対するニーズの増⼤が⾒込まれる中、より効果的な対策を講じて、質の⾼い介護⼈材の安定的な確保に取組みます。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 27 28 29 30 31 32 33 国保制度改⾰を⾒据えた 取組等 第三次広域化等支援方針(平成27年度から) 34 35 36 37 38 39 40 平成30年度から、市町村とともに国保を運営 平成24年度から3年間で13,800人増※ 地域医療介護総合確保 3年間 基⾦を活⽤した⼈材育 ※平成21年度府内介護職員数約10万人 × 4.6%(府内の介護保険サービス受給者の平成20年度から平成22年度の平均伸び率)× ●介護人材 225,000人確保 成確保対策の推進 ※国の介護人材需給推計ツールによる推計値 「めざす方向」の実現に向けた平成27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 国⺠健康保険事業の安定的な運営と国保制度改⾰に向けた取組み p 第三次広域化等支援方針[*29]に基づく環境整備の推進 p 医療費の適正化に向けた取組の推進 p 国保制度改⾰[*30]を⾒据えた課題整理 福祉医療費助成制度[*31]のあり方検討 p 国の医療保険制度等を踏まえた持続可能な制度の構築に向けた検討 福祉・介護人材育成確保対策の推進 p 今後の介護人材確保対策の検討 ・介護⼈材の現状分析と⼈材確保策の検証等を⾏うことによる、⻑期的な⼈材確保に向けた戦略の構築 ・市町村、市町村社協など、地域の関係機関との連携に基づく人材確保策の実施 p 地域医療介護総合確保基⾦を活⽤した⼈材育成確保対策の推進 ・福祉・介護人材確保のための職業紹介、マッチング機能強化等による、求人・求職者の支援 ・介護職員初任者研修の受講支援 ・保育士、保育所支援センター事業の実施 ⾏政の福祉化と防災計画の策定 p 福祉的な配慮が必要な⽅への⽣活⽀援、⾏政の福祉化[*32] p 災害時の福祉的支援、広域支援 何をどのような状態にするか? 国⺠健康保険事業の安定的な運営と国保制度改⾰に向けた取組の推進 p 市町村国保のさらなる収納率の向上・累積⾚字の解消等の推進 p 国保加⼊者の特定健診受診率向上に向けて、被保険者へのインセンティブとな る市町村の具体的取組みを支援 p 柔道整復施術療養費の適正化の⼀層の推進 p 国の動向を踏まえつつ、「国保運営方針[*33]」に盛り込む内容案等をとりまとめ 福祉医療費助成制度の今後の⽅向性の検討 p 国の動向を⾒極めつつ、今後の対象者のあり⽅や給付と負担のあり⽅を検討 福祉・介護人材の確保 p 将来にわたって介護分野への参⼊促進、介護⼈材の離職防⽌と資質の向上 p 人材確保に向けた介護従事者のすそ野拡大 p 保育士再就職者数 150人、 また、国家戦略特別区域限定保育⼠試験を⾏う。 ⾏政の福祉化、防災計画の策定 p 企画室が⾏う、福祉的な配慮が必要な⽅へのプリペイドカード配布に協⼒ p 「⾏政の福祉化」の府外組織への取組拡充 p 福祉部版BCP[*34]の策定、災害時福祉広域支援ネットワーク運用 68 福祉部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 ⼦ども・⼦育て⽀援新制度 幼児期の学校教育や保育、地域の⼦育て⽀援の量の拡充や質の向上を進めていく制度。 具体的には、従来の保育所や認定こども園に加えて、家庭的保育(保育ママ等)や小規模保育といった多様な保育にも財政支援を 拡充することで、待機児童の解消に向けた取組み等を推進するとともに、一時預かりや放課後児童クラブ等の地域の子育て支援を充 実していく。 平成27年4⽉に本格施⾏。 *2 大阪府子ども総合計画 ⼤阪府⼦ども条例、⼦ども・⼦育て⽀援法、次世代育成支援対策推進法、⼦どもの貧困対策の推進に関する法律等に基づき策定し た計画。計画期間は平成27年度から平成36年度までの10年間。本計画に掲げた⽬標の実現に向け、平成31年度までの5年間で 取り組むべき具体的な施策等をまとめた事業計画(前期計画)を別途作成。 *3 第三次⼤阪府ひとり親家庭等⾃⽴ 促進計画 ⺟⼦及び⽗⼦並びに寡婦福祉法第11条の規定による基本方針に即し策定する同法第12条に定める⾃⽴促進計画。⼤阪府⼦ども 総合計画と連携を図る。 *4 第二次大阪府社会的養護体制整備 計画 子ども・子育て支援法及び次世代育成支援対策推進法に基づき策定する大阪府子ども総合計画の中で、保護を要する子どもの養育 環境の整備に関する事項を示す計画。大阪府子ども総合計画と連携を図る。 *5 放課後児童健全育成事業 (放課後児童クラブ) 保護者が労働等により、昼間家庭に居ない⼩学校に就学している児童に対し、授業の終了後に児童館や⼩学校の余裕教室などを利 ⽤して、適切な遊び及び⽣活の場を与え、その健全な育成を図る事業。 (放課後児童クラブとは放課後児童健全育成事業を実施する場所。) *6 新⼦育て⽀援交付⾦ 大阪府が策定した子ども総合計画の目標達成に資することを目的に、市町村が地域の実情に沿って取り組む事業を支援するための市 町村への交付⾦。対象事業については、府から提⽰するモデルメニューの趣旨に適合する事業が対象の「優先配分枠」と、乳幼児医療 費助成をはじめとした子育て支援施策が対象の「成果配分枠」からなる。 *7 はぐくみホーム 児童福祉法第6条の4第2項に規定されている養育⾥親の愛称。何らかの事情により家庭で生活できない子どもを児童相談所から 委託され、⾃宅で⼀定期間受け⼊れて育ててくださる⽅。 69 福祉部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *8 配偶者暴⼒相談⽀援センター 配偶者からの暴⼒の防⽌及び被害者の保護等のため、相談、カウンセリング、⼀時保護、情報提供等を⾏う機関。 *9 障がい者計画 障害者基本法に基づき、⻑期的な視野から、障がい者施策全般に関する基本的な⽅向と達成すべき⽬標を⽰す総合的な計画。 *10 障がい福祉計画 障害者総合支援法に基づき、国の基本指針に即して、3年間の障がい福祉サービス⾒込量等を⽰す計画。 *11 地域移⾏ 障がい者の生活の場所が、単に施設・病院から地域に変わるということではなく、自らが選択した地域で生活するために、必要なサービス や資源を利⽤し、安⼼した地域⽣活を送ること。 *12 一般就労 障がい者の就労形態は、大きく一般就労と福祉的就労に分けられ、そのうちの一般就労は、労働関係法の適用を受けて企業や事業 所で雇用されること。雇用就労ともいわれる。一方、福祉的就労とは、就労継続支援事業所などで働くこと。 障害者就業・生活支援センター 就職を希望する障がい者を対象に、地域の就労⽀援機関(就労移⾏⽀援事業所等)と連携して、就職にあたっての⽀援や仕事を 続けていくための相談⽀援を、⽇常⽣活⾯も含めて⾏う機関。 障害者雇用促進法に基づき、都道府県が指定、府内には18の圏域に各1か所設置。 (※)就労移⾏⽀援事業所:⼀般就労への移⾏に向けて、事業所内での作業や企業における実習、適性に合った職場探し、就労 後の職場定着のための支援を実施する障がい福祉サービス事業所。 ハートフルオフィス推進事業 大阪府として知的・精神障がい者の非常勤雇用を拡充し、その業務経験を活かして一般企業等への就職につなげる目的で実施。主 に知的障がい者を対象に、全庁から⼤量の発送準備や、シュレッダー、簡易なデータ⼊⼒などの軽易な事務作業を集約することにより、 業務の安定的な確保や職場環境・支援体制の充実を図る、集中配置方式の「ハートフルオフィス」と、主に精神障がい者を対象に各所 属に配置する所属配置型の2つの配置方式からなる。 *13 *14 70 福祉部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *15 高次脳機能障がい 交通事故や病気等で、脳に損傷を負うことで、記憶や思考などの機能が著しく低下することにより、日常生活に大きな支障をきたす障が い。 *16 医療的ケア 「本⼈がより快適で安楽な⽣活ができる」ために、医師や看護師の指導のもとに、本⼈あるいは本⼈に代わって家族・介護者などが⾏な う⾏為。例えば、たんの吸引や経管栄養、導尿、呼吸管理など。 *17 重症心身障がい児 重度の肢体不⾃由(⾝体障害者⼿帳1級、2級)と重度の知的障がい(療育⼿帳A)とが重複した障がいのある児童。 *18 盲ろう者 視覚と聴覚に重複して重度の障がいのある⽅。盲ろう者とのコミュニケーション方法には、指点字、触手話等がある。府では、盲ろう者と のコミュニケーション⽀援のため、必要な知識・技能を習得している盲ろう者通訳・介助者の養成や派遣事業を、障害者総合⽀援法に 基づき実施している。 *19 強度⾏動障がい 直接的他害(噛み付き、頭突き等)や、間接的他害(睡眠の乱れ、同⼀性の保持等)、⾃傷⾏為等が通常考えられない頻度と 形式で出現し、著しい処遇困難が持続している状態。 *20 重症心身障がい児者のための地域 ケアシステム 重症心身障がい児者と介護者が安⼼して地域⽣活を送るために、福祉・医療等関係機関が連携し⽀援を⾏うシステム。 *21 短期入所 介護する方の病気などによって短期間の入所が必要な方に入浴、排せつ、食事の介護等サービスを提供する事業。 *22 情報・コミュニケーション支援拠点 「府障がい者社会参加促進センター」、「府盲人福祉センター」、及び「府谷町福祉センター」のこと。身体障害者福祉法に基づく身体 障害者社会参加支援施設として、府盲人福祉センターに「点字図書館」、府谷町福祉センターに「聴覚障がい者情報提供施設」を設 置するとともに、障害者総合支援法に基づく障がい者を支援するための様々な事業を実施している。 71 福祉部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 大阪府高齢者計画 府内における⾼齢者保健福祉サービスや介護サービスをはじめ、その他の関連施策も包含した⽼⼈福祉計画及び介護保険事業⽀援 計画の一体的な計画。 「みんなで支え地域で支える高齢社会」の実現に向けて、人権尊重の社会のもと、高齢者が自ら健康の保持増進に努めるとともに、個 性と主体性を発揮し、社会の重要な⼀員として住み慣れた地域で⾃⽴した⽣活をおくれるように、地域社会全体で⽀援することを基本 理念としている。 *24 認知症サポーター キャラバン・メイト 認知症サポーターとは、認知症について正しい知識をもち、認知症の⼈や家族を応援し、だれもが暮らしやすい地域をつくっていくボラン ティア。 認知症サポーターになるには、各地域で実施している「認知症サポーター養成講座」を受講する必要があり、受講者にはサポーターの証 としてオレンジリングが渡される。 また、キャラバン・メイトとは、地域や職域における「認知症サポーター養成講座」の講師役。 *25 介護予防 ⾝体機能の改善や地域社会活動への参加などを通じて、⼼⾝ともに⾃律的な⽣活を維持し、⼜は、要介護状態等にあっても、その重 度化をできる限り防ぐ、あるいは軽減を⽬指すことにより、⼀⼈ひとりの⽣涯にわたる⽣きがいのある⽣活・⾃⼰実現を⽬指すこと。 地域ケア会議 個別のケースを検討しながら、⾼齢者の実態把握や課題解決のためのネットワークの構築や⾼齢者の⾃⽴⽀援に向けた介護⽀援専 ⾨員(ケアマネージャー)への⽀援、個別ケースの課題分析等を⾏うことによる地域課題の把握等を⽬的とし、市町村、地域包括⽀ 援センター、介護⽀援専⾨員、介護サービス事業者、医療関係者、⺠⽣委員等から構成される会議。 *27 地域支援事業の連携事業 在宅医療・介護連携の推進のために、市町村が、介護保険法の地域⽀援事業に規定された(ア)地域の医療・介護の資源の把握、 (イ)在宅医療・介護連携の課題の抽出と対応策の検討、(ウ)切れ⽬のない在宅医療と在宅介護の提供体制の構築推進、 (エ)医療・介護関係者の情報共有の⽀援、(オ)在宅医療・介護連携に関する相談⽀援、(カ)医療・介護関係者の研修、 (キ)地域住⺠への普及啓発、(ク)在宅医療・介護連携に関する関係市区町村の連携、の8つの取組みを実施。 実施可能な市町村は平成27年4⽉から取組みを開始し、平成30年4⽉には全ての市町村で全ての項⽬を実施。 *28 生活困窮者支援対策 ⽣活保護受給者等の増加を踏まえ、⽣活保護に⾄る可能性がある経済的困窮者を対象に⽀援を⾏い、その⾃⽴促進を図ろう とするもの。 広域化等支援方針 国⺠健康保険事業の運営の広域化⼜は国⺠健康保険の財政の安定化を推進するため、都道府県が当該都道府県内の市町村に 対して⾏う⽀援の⽅針。国⺠健康保険法第68条の2に基づき、都道府県が策定する。 ⼤阪府では、団体規模別⽬標収納率や、累積⾚字の計画的な解消などを定め、府特別調整交付⾦を活⽤する等、市町村国保事 業の安定的な運営を支援している。 *23 *26 *29 72 福祉部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *30 国保制度改⾰ 平成30年度から、都道府県が市町村とともに国保を運営。 その上で、都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業運営の確保など国保運営の中⼼的な役割を 担う。市町村は、保険料の賦課・徴収、資格管理・保険給付の決定、保健事業など、地域におけるきめ細かい事業を引き続き担う。 平成27年の法改正を受け、国において新たな制度の詳細設計を検討する予定。 *31 福祉医療費助成制度 障がいのある方やひとり親家庭などの方々を対象にした医療費の自己負担の一部を助成して経済的負担を軽減することで、 健康の保持や福祉の増進を図ることを目的に実施している市町村への補助事業。 *32 ⾏政の福祉化 府政のあらゆる分野において福祉の視点から総点検し、施策の創意工夫や改善を通じて「障がい者」や「ひとり親家庭の⽗⺟」、「⾼齢 者」などの雇⽤・就労機会を創出し⾃⽴を⽀援する府独⾃の取組み。 *33 国保運営方針 平成30年度の国保制度改⾰において、市町村事務の効率化等を推進するため、都道府県内の統⼀的な運営⽅針として策定するも の。 *34 福祉部版BCP 地震などの災害が発⽣し、福祉部の組織が被害を受けたとしても、被害を最⼩限にとどめ、業務が中断しても早期に再開・復旧が可能 となるように、平常時に⾏うべき活動や緊急時の対応を準備して決めておくもの。 73 部局運営方針 74 部局運営方針 健康医療部 75 健康医療部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 大阪府では、団塊の世代が75歳以上になる平成37年(2025年)に向け、今後、全国平均を上回る早さで⾼齢化が進 み、府⺠の医療ニーズが急増すると予想されています。そのような中、誰もが住み慣れた地域で、安⼼して必要な医療を受けつ づけることができる体制を構築することが喫緊の課題となっています。 さらに、「健康寿命」を始め府⺠の健康指標は全国的に低位で推移しており、その改善に向けた取組みに加え、依存症対策 を含めたこころの健康づくりの取組みも重要となっています。 そのため、府⺠のセーフティネットである、地域医療の充実確保、健康づくりの推進、地域保健・感染症対策、薬や⾷品の安 全性確保、生活衛生の維持向上などの施策を着実に取り組みつつ、特に、以下の3つのテーマを重点的に推進することにより、 「医療先進都市の実現」をめざします。 なお、昨年度の医療法改正により、国⺠は医療に関する選択を適切に⾏うよう努めることとされ、国において、具体的取組み に関する検討が始められようとしていることを踏まえ、本府においても、府⺠の意識醸成のあり⽅について検討を進めます。 重点政策推進方針 <テーマ1> 団塊の世代が75歳以上となる 平成37年(2025年)に向けた 「医療提供体制の構築」 <テーマ2> 健康づくりに対する意識向上と ⽣活習慣病の早期発⾒・早期治療による 「健康寿命の延伸」 <テーマ3> ⽣涯を通じた府⺠の 「こころの健康づくりの推進」 76 健康医療部 部局運営方針 健康医療部の施策概要と27年度の主な取組み 《医薬品・医療機器等の安全性確保》 《地域医療の充実確保》 病床機能分化連携、在宅医療の推進、医師確保対策、救急・周産期医療等の 医療提供体制の整備、府⽴病院機構改⾰の取組⽀援、病院等の開設許可等、 看護職員の定着 等 医薬品・医療機器等の品質・有効性・安全性の確保と適正な調剤及び販売の 推進、献血推進、麻薬・覚せい剤・危険ドラッグ等の薬物乱用防止の推進 等 《健康づくりの推進等》 《食品の安全性確保》 ⽣活習慣病対策、⻭科⼝腔保健対策、⾷育の推進、がん対策等の健康づくり、 難病患者の支援 等 食品関係施設の監視指導をはじめとする衛生対策の推進、食肉衛生検査所の 運営管理、⾷品関係団体の指導育成 等 《生活衛生の維持向上》 《地域保健・感染症対策》 保健所の運営・整備をはじめとする地域保健企画、新興・再興の感染症対策、 ⺟⼦保健、こころの健康づくり、原爆被爆者の援護、ハンセン病回復者の⽀援 等 ⽔道の計画的整備・広域化、⽣活環境衛⽣施設(⽔道、理容所・美容所、旅 館等)の衛生対策 等 27年度の重点政策推進方針は 以下の3点 団塊の世代が75歳以上となる 平成37年(2025年)に向けた 「医療提供体制の構築」 府⺠が住み慣れた地域で医療・介護サービス の提供を受けることができるよう、医療と介護が 連携した、効率的かつ効果的な医療提供体制 の構築をめざします。 ※下線部は、重点政策関連の取組 健康づくりに対する意識向上と ⽣活習慣病の早期発⾒・早期治療による 「健康寿命の延伸」 ⽣涯を通じた府⺠の 「こころの健康づくりの推進」 府⺠の健康寿命を延伸できるよう、府⺠の健康 づくりに対する意識向上と⽣活習慣病の早期 発⾒・早期治療を図ります。 ⽣涯を通じて府⺠がこころの健康を保てるよう、 それぞれのライフステージにおけるこころの健康 づくりと、アルコール、薬物、ギャンブルの依存症 や⾃殺にかかる対策の強化、虐待事例における 対応⼒の向上を図ります。 77 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:団塊の世代が75歳以上となる平成37年(2025年)に向けた「医療提供体制の構築」 めざす方向 ◆大阪府では、2025年には75歳以上が約70万人増加すると推計されています。 ◆府⺠が住み慣れた地域で医療・介護サービスの提供を受けることができるよう、医療と介護が連携した、効率的かつ効果的な医療提供体制の構築を めざします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(1/3) 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 地域医療構想の策定 2025年に向けた効率的かつ効果的な医療提供体制の構築 (*1) p 地域医療構想 の策定に向け、関係機関と検討します。 ・地域の実情を勘案し、⼆次医療圏ごとの医療提供体制を検討 ・⼆次医療圏及び市町村ごとの医療需要の調査分析・課題抽出 ・大都市の地域特性を踏まえ、府独自の分析を加味 ・構想の策定のために、各医療圏域単位で保健医療協議会の下に 地域医療構想検討懇話会(仮称)を設置 p 地域医療構想を策定します(平成27年度中の策定をめざす)。 p 構想に基づいて平成28年度以降に実施する具体的取組みについて、検討を ⾏います。 78 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(2/3) 今年度何をするか? 在宅医療の推進 p 医療と介護が連携し、看取りも含めた在宅医療の充実を図ります。 ・地区医師会に「在宅医療コーディネータ (*2)」を配置します。 何をどのような状態にするか? 在宅医療の拡充 p 質の⾼い在宅医療を供給するための基盤を整備します。 ・「在宅医療コーディネータ」機能を有する地区医師会の増加 38/57地区医師会 ・スタッフ研修の実施や、機器整備の⽀援により、在宅⻭科医療を提供 する医療機関を拡充します。 ・「在宅⻭科ケアステーション (*3)」を設置する地区⻭科医師会の増加 (設置基準を満たす地区含む) 29/56地区⻭科医師会 ・訪問看護師の確保・資質向上、訪問看護ステーションの相互連携による 運営体制の強化を進めます。 ・訪問看護の安定供給 <訪問看護師の確保> 訪問看護師数の増加 約150人 (⾼齢者数、訪問看護利⽤者数及び訪問看護師業務量から推計した、 平成30年度時点での必要増加数1,000人から算定) <訪問看護の質の向上> 医療依存度の⾼い状態の⼈や看取り等に係る研修を実施 参加者数800人 <訪問看護ステーションの運営体制強化> 訪問看護ステーションの相互連携数 180ステーション ・⾃宅における看取りが選択肢の⼀つとなるよう取組みを進めます。 ・患者・家族・介護関係者への在宅での看取りの普及 府内全域(11ブロック)の訪問看護教育ステーションにて研修を実施 79 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(3/3) 今年度何をするか? 医療機関の勤務環境改善に向けた取組みを⽀援 何をどのような状態にするか? 医療従事者の勤務環境の改善に取り組む医療機関の増加 p 医療従事者の勤務環境の改善に向け、医療機関に助⾔や情報提供等を ⾏います。 p 医療勤務環境改善⽀援センター(*4)を活⽤し、医療従事者の勤務環境改善 に取り組む医療機関を増やします。 ・医療勤務環境改善マネジメントシステム(*5)を導⼊する医療機関の増加 p ⼥性医師や看護師等の定着を図るため、病院内保育所の拡充(公⽴・ 公的病院を含む)等の環境整備を⾏います。 p ⼥性医師や看護師等が定着しやすい環境を整備します。 ・地域の医療従事者の利⽤を受け⼊れる、病院内保育所を設置している 医療機関の拡充 40箇所 p 看護師等の再就職を促進するため、看護職員離職時の届出制度を活⽤ したフォローアップ等の⽀援を⾏います。 p 看護師等の再就職を促進します。 ・ナースセンター(*6)登録者のうち再就業した人を拡充 1,300人 80 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:健康づくりに対する意識向上と⽣活習慣病の早期発⾒・早期治療による「健康寿命の延伸」 めざす方向 ◆保険者、⺠間事業者、関係部局等と連携し、健康づくりに関する情報発信を強化すること等により、府⺠の健康づくりに対する意識向上と、 ⽣活習慣病の早期発⾒・早期治療を図り、府⺠の健康寿命の延伸をめざします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(1/2) 今年度何をするか? 特定健診・特定保健指導データ(*7)及び医療保険データ(*8)の分析 p 特定健診等のデータ及び医療保険データを収集し、健診受診状況、 検査データや喫煙率等を分析します。 府⺠への働きかけ 何をどのような状態にするか? 府⺠の健康課題の明確化 p 約330万⼈(健診の対象となる府⺠の約70%)の健康課題を明らかにします。 幅広い府⺠の健康づくりの推進 p 市町村や関係部局等と連携し、健康マイレージ事業(*9)に取り組みます。 p 府⺠に健康づくりに関する活動へのインセンティブを付与する市町村を増やします。 ・健康マイレージ事業に取り組む市町村数 10市町村 p 府⺠に健康情報を発信します。 p より多くの府⺠に効果的に健康情報を提供します。 ・⽣命保険会社等、⺠間事業者と連携した健康情報の提供 ・府政だよりを活用した情報発信 14万部 81 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(2/2) 今年度何をするか? 事業者への働きかけ p 保険者(加入者の大半が中小企業である協会けんぽ大阪支部等)や 商工労働部と連携し、事業者や商工会・商工会議所に、健康づくりに 取り組むメリットや必要性を示します。 何をどのような状態にするか? 職場の健康づくりの推進 p 事業者が社員に特定健診の受診促進等を⾏いやすい環境を整備します。 ・事業者の特定健診等のデータを分析し、その結果に基づき、事業者に、 社員への健康づくりの取組みを促す 14万5千か所(協会けんぽ大阪支部加入事業所) ・健康経営の視点を⼊れた健康づくりセミナーを事業者(健康管理担当者) を対象に開催 参加者数450人 p 事業主に対し、健康経営等、各種の健康づくり情報を提供します。 府内の商工会、商工会議所 30/37か所 p 新たに、大阪府健康づくりアワード(*10)を実施し、健康づくりに関する優れた 取組みを⾏う事業者等を表彰します。それらの取組みを広く情報発信します。 p 事業者等における健康づくりの取組みに関する意識向上を図ります。 82 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:⽣涯を通じた府⺠の「こころの健康づくりの推進」 めざす方向 ◆それぞれのライフステージにおけるこころの健康づくりを推進します。 ◆アルコール、薬物、ギャンブルの依存症や⾃殺にかかる対策の強化や虐待事例における対応⼒の向上をめざします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(1/3) 今年度何をするか? こころの健康づくりに関する普及啓発 何をどのような状態にするか? こころの健康づくりの推進 p ⼦どものこころの健康づくりに関する普及啓発を⾏います。 p 子どものこころの健康づくりを推進します。 ・中高生を対象に、こころの健康づくりのための教育ツールを作成 ・薬物依存について、薬物乱用防止指導員などと連携し、講演会、キャンペーン等 の啓発活動を実施 430回(全市町村において平均10回実施) ・若者を対象とした⾃殺にかかる相談ダイヤルを創設 p 勤労者のこころの健康づくりに関する普及啓発を⾏います。 p 勤労者のこころの健康づくりを推進します。 ・産業保健活動を⾏っている関係機関と連携し、労働者のこころの健康づくりを推進 p 地域住⺠のこころの健康づくりに関する普及啓発を⾏います。 p 地域住⺠のこころの健康づくりを推進します。 ・薬物やアルコールなどの依存症予防のキャンペーン等を実施 p こころの健康づくりの推進基盤として、保健所が市町村の取組みを支援します。 p 市町村のこころの健康づくり活動の充実を図ります。 ・こころの健康総合センターのバックアップの下、保健所が市町村を支援 12保健所 83 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(2/3) 今年度何をするか? アルコール・薬物・ギャンブル依存症にかかる相談窓口等の充実 何をどのような状態にするか? アルコール・薬物・ギャンブル依存症者への支援体制の強化 p 依存症者への相談を実施します。 p 相談体制の充実を図ります。 ・ こころの健康総合センターで、依存症専門相談や薬物等依存症家族教室を 重点的に実施 ・ 依存症治療拠点機関(⼤阪府⽴精神医療センター)で、治療に関する相談 を実施 相談件数 100件(毎週2⽇、年間計50週実施) p 精神科医療機関への治療プログラムの普及を図ります。 p 治療体制の充実を図ります。 ・ ⼤阪府⽴精神医療センター等でモデル実施している依存症治療プログラムに ついて、医療機関への研修を実施(平成28年度まで) 全精神科病院50か所を対象に実施 平成27年度 25か所(50%) 平成28年度 25か所(50%) p 保健所・市町村等が相談で活⽤できる社会復帰⽀援プログラム等を 作成します。 p 社会復帰⽀援の充実を図ります。 ・ 保健所・市町村等で活⽤する社会復帰⽀援プログラム等を作成 ・ 保健所等において⽀援が困難な事例について、こころの健康総合センターが 保健所職員等にコンサルテーションを⾏う体制を構築 ・ 精神科訪問看護ステーションを対象に研修会を実施 精神科病院併設訪問看護ステーション24か所全数を対象に実施 p 医療機関や依存症⾃助団体等とのネットワークを構築します。 p 官⺠の連携を強化します。 ・ 医療機関や⾃助団体等に確実につなぐことが可能となるよう、既存のネットワーク 会議を活⽤した官⺠の機関同⼠の顔の⾒える関係づくり 府域ネットワーク1か所・保健所圏域ネットワーク12か所で実施 84 健康医療部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(3/3) 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 自殺対策にかかる相談窓口等の充実 p ⾃殺を防⽌するための相談を実施します。特に、深刻化する若い世代の⾃殺 対策を講じるため、新たに相談を実施します。 自殺対策の強化 p 自殺を防止するための相談体制を充実させます。 ・ 若者を対象とした相談ダイヤルを創設(再掲) ・ こころの健康総合センターにおいて、相談統一ダイヤルの回線を増やして集中 的に相談を実施 相談件数 6,000件(H26年度、5,817 件) ・ 保健所において、警察と連携し、自殺未遂者・その家族等への相談を実施 相談件数 450件(H26年度、419件) p 自死遺族等への相談を実施します。 p 自死遺族等への相談体制を充実させます。 ・ こころの健康総合センターにおいて、自死遺族相談を専門相談と位置付けて、 相談を実施 相談件数 40件(H26年度、34件) p 関係機関のネットワークを構築します。 p 関係機関の連携を強化します。 ・ 既存ネットワークを活用して、自殺と関連の深いアルコール対策も含めた、自殺 対策について協議 12保健所・43市町村のネットワークで実施 虐待事例に対応する職員へのサポート体制の強化 p 福祉部と連携し、児童虐待事例に対応する⾏政職員に対し、親に精神疾患 等がある事例への理解や⽀援、他機関へのつなぎ等に関する研修や、専⾨的 な精神保健のコンサルテーションを実施します。 虐待対応事例における対応⼒の向上 p 児童虐待事例に対応する⾏政職員の対応⼒を向上させます。 ・ 市町村の保健師や福祉職員に対する、虐待防止協会と連携した、研修の実施 参加者数 84人(42市町村、2人ずつ実施) ・ 保健所・こころの健康総合センターによる、市町村職員や子ども家庭センター職員 等への精神保健の専門的なコンサルテーション体制の強化 85 健康医療部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 地域医療構想 地域にふさわしいバランスのとれた医療機能の分化と連携を適切に推進するため、地域の医療需要の将来推計等を活⽤して、⼆次医 療圏等ごとの各医療機能の将来の必要量や、めざすべき医療提供体制を実現するための施策等をまとめた構想。医療法に基づき、医 療計画の⼀部として策定。 *2 在宅医療コーディネータ 地域における在宅医療の拡充に向けて、訪問診療や看取りの実績のある在宅医の確保を図るため、地域の診療所等へ働きかけ等を ⾏う⼈材。 *3 在宅⻭科ケアステーション 在宅における⻭科医療⽔準の向上を図るため、住⺠や在宅医療関係者に対して、在宅⻭科診療に関する相談業務等を⾏う地域の 拠点。 *4 医療勤務環境改善⽀援センター 医師・看護師等の医療従事者の離職防⽌・定着を図り、医療の安全を確保するため、医療機関からの相談(例:働きがいのある職 場にするための⽅策等)に対し助⾔や情報提供を⾏うなど、勤務環境改善に取り組む医療機関をサポートする拠点。 *5 医療勤務環境改善マネージメント システム 医師・看護師等の医療従事者の勤務環境改善を図り、患者の安全・健康を確保するため、各医療機関が継続的に⼀連の⾃主的な 活動を⾏うための仕組み。各医療機関は、勤務環境の改善計画(働き⽅・休み⽅の改善、働きやすさを確保するための環境整備等 に関する具体的取組み等を記載)を策定し、同計画に基づき勤務環境改善の取組みを実施。医療勤務環境改善⽀援センター(* 4)は、医療機関における同システムの導⼊を⽀援。 *6 ナースセンター ⼦育てや介護等の理由で離職し、未就業の看護師(潜在看護師)等の復帰を⽀援し、看護師等を確保するため、就職先を探して いる看護師等や看護師等を雇⽤したいと考えている施設に無料で職業紹介等を実施する拠点。 *7 特定健診・特定保健指導データ メタボリックシンドロームに着目して40歳から74歳を対象に実施される特定健康診査結果及び同健診結果に基づき⾏われる保健指導 状況について、医療保険者から国に報告されるデータ。 86 健康医療部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *8 医療保険データ 医療保険者が医療機関から集約している医療レセプト(診療報酬明細書)情報。 *9 健康マイレージ事業 住⺠の健康づくりに対する意識醸成と実践を促進するため、市町村が、特定健診・がん検診の受診や市町村指定の健康づくりに関す る取組みに参加した住⺠に対し、ポイントを付与し、集まったポイント数に応じて、記念品や特産品などの特典を贈呈する事業。 *10 大阪府健康づくりアワード 特定健診の実施率が低く、健康教育の場が少ない⼩規模の事業所における健康づくりの取組みを推進するため、⼤阪府が、⽣活習 慣病予防の啓発活動及び健康寿命の延伸につながる優れた取組みを⾏っている事業所等を表彰する制度。 87 部局運営方針 88 部局運営方針 商工労働部 89 商工労働部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 【商工労働部の27年度の部局運営⽅針について】 ◆⼤阪経済の活性化、雇⽤機会の創出及び府⺠⽣活の向上を図るため、 「⼤阪府中⼩企業振興基本条例」 に基づき、施策を総合的に推進します。 ◆「⼤阪の成⻑戦略」を具現化するため、 「新エネルギー」及び「ライフサイエンス」分野を中⼼に、「関⻄イノベー ション国際戦略総合特区」と「国家戦略特区」を⼀体的に活⽤しながら、引き続き新たなビジネスの創出や国内 外からの新たな投資、関連企業の集積、中小企業の参入を促進します。 ◆景気は回復基調にあるものの、円安、原材料⾼など⽬まぐるしく変化する経営環境に対応するため、頑張る中 ⼩企業に対する資⾦・経営・技術・⼈材⾯にわたるトータルサポートを引き続き実施します。 ◆若者、⼥性などが産業分野において活躍できるための⼈材育成、マッチング⽀援等を 「OSAKAしごとフィールド」 を中心に実施するとともに、障がい者など就職困難者に対する就業支援を実施します。 ⇒成⻑産業振興、中⼩企業⽀援、雇⽤促進の施策の有機的連携に加え、⾦融機関等との連携についても 広く取組み、⼤阪産業の成⻑に向け、より⼀層の⽀援⼒強化を図ります。 (重点政策推進方針について) 産業分野においては、「成⻑産業の振興」と「中⼩企業⽀援」をテーマとして掲げました。 新エネルギー・ライフサイエンス分野など、大阪・関⻄の強みを活かしさらなる成⻑を促進するため、⼤阪経済の起 爆剤となる成⻑エンジンづくりに取り組むとともに、頑張る中小企業等の様々な取組みへの支援により、元気な中小 企業等を増やしてまいります。 雇用分野においては、「若者や⼥性が活躍する産業人材づくり」と「障がい者雇用の促進」をテーマとして掲げました。 「国交付⾦」「職業訓練」 「OSAKAしごとフィールド」 等を活⽤し、若者・⼥性の就業⽀援に重点的に取り組むこ とで産業人材の育成と雇用の拡大につなげるとともに、障がい者雇用においては中期目標達成に向け、雇用機会 の拡大、就労支援、職場定着支援に取り組んでまいります。 90 商工労働部 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み 91 部局運営方針 【重点政策推進方針】 商工労働部 テーマ1:成⻑産業の振興 めざす方向 ◆ ⼤阪・関⻄が強みを持つ新エネルギー、ライフサイエンス分野において、市場・需要の創出から中⼩企業・ベンチャーの参⼊に ⾄るまで、資⾦⾯・技術⾯からの⽀援に加え、必要な環境整備を⾏い、さらなる成⻑を促進します。 ◆ 「関⻄イノベーション国際戦略総合特区」(*1)と「国家戦略特区」(*2)を一体的に活用し、最大「地方税ゼロ」となる圧倒的なイ ンセンティブや新たな規制緩和の実現など必要な環境を整備し、国際競争⼒の向上を図ります。 ◆ 海外トッププロモーション等を通じ、海外ビジネス展開を支援するとともに、府内への新たな投資を呼び込みます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ⼤阪経済の起爆剤となる成⻑エンジンづくりに取り組みます 何をどのような状態にするか? ⼤阪・関⻄の強みを活かし、さらなる成⻑を促進します ○新エネルギー産業の成⻑促進 ○新エネルギー産業の成⻑促進 p 需要拡大が期待される「蓄電池分野」と、地球温暖化対策に資する新たなエネル p 「蓄電池」「⽔素・燃料電池」を活⽤した実証プロジェクト等の ギーとして注⽬を集める「⽔素・燃料電池分野」をコア事業に位置付け、バッテ 支援や水素の需要拡大、水素ステーションの整備などを通じ、大 リー戦略研究センターを中⼼に、新たなビジネスを⽣み出す環境を整備します。 阪での新たなビジネス創出を図ります。 p 意欲ある中小企業の参入から新技術・製品の開発を支援するとともに、スマートエ p 新エネルギー分野における大学・支援機関などとのネットワーク ネルギーパートナーズ事業(*3)では、30件以上のマッチングをコーディネートしま を強化しながら、新エネルギー関連分野への参入を促進し、中小 す。 企業・ベンチャーの更なる成⻑を図ります。 ○ライフサイエンス産業の成⻑促進 ○ライフサイエンス産業の成⻑促進 p ⽇本医療研究開発機構の創薬⽀援戦略部(⻄⽇本統括部)の“うめきた”設置を好機 p 医薬品・医療機器等の早期実⽤化をめざし、有望なシーズの発 と捉え、PMDA関⻄⽀部の機能拡充や治験ネットワーク機能の構築などに加え、国 掘・支援から実用化までの一貫した支援環境を整備します。 家戦略特区等も活⽤し、医薬品・医療機器等の開発段階に沿った⽀援を実施します。 p 「医療クラスター」への企業集積のために必要な環境整備等を図 p 平成30年度を⽬途に吹⽥操⾞場跡地に移転する国⽴循環器病研究センターを核とす ります。また、バイオ関連ベンチャー等への支援により、新たな る「医療クラスター」形成をめざし、ライフサイエンス関連企業の集積に向けた取 シーズ・技術の産業化やライフサイエンス分野への参入促進を図 組みを進めます。また、医療機器分野における事業化⽀援をはじめ、バイオ関連ベ ります。 ンチャー等への支援の充実を図ります。 ○国内外の企業⽴地促進 p 国内外の200社以上の成⻑企業に対し、セミナーや⼤型展⽰会等での営業活動など により、⼤阪での投資魅⼒を特区税制と合わせ府内外にプロモーションします。 p 大阪市、大阪商工会議所とともに、外国企業の大阪府内への進出を支援します。 p 府内投資促進補助⾦を活⽤し、⼯業集積地への企業⽴地を促進します。 ○国内外の企業⽴地促進 p ⼤阪の投資魅⼒をPRすることにより、成⻑産業による投資を促進 します。 p 外資系企業の本社、アジア拠点等の⽴地を促進します。 p 産業集積の維持・発展を図り、大阪でがんばる中小企業の投資を 促進します。 ○海外ビジネス支援の展開 p アジア・ものづくりに限定せず、幅広い地域・業種を対象に、トッププロモーション のほか、ミッション団を派遣、現地サポート、府内での国際ビジネス相談などをお こないます。 ○海外ビジネス支援の展開 p 企業の海外におけるビジネス展開や市場開発を支援することで、 企業の成⻑を促進します。 92 商工労働部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:中小企業支援 めざす方向 ◆景気は回復基調にあるものの、円安・原材料⾼などの経営環境が変化する中で、様々な経営課題の解決や新たな事業活動に チャレンジする中⼩企業を資⾦・経営・技術・⼈材⾯にわたり総合的にサポートします。 都市魅⼒の創造・発信 ◆EG(エコノミックガーデニング)(*4)おおさか推進ネットワークや創業⽀援機関ネットワークなど、「産・学・公・⺠(⺠ 間⽀援者)・⾦(⾦融機関)」の連携・協働を強化し、中⼩企業にとって最適なビジネス環境の整備を進めていきます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 頑張る中小企業等の様々な取り組みを支援します。 ○⾦融機関と連携した中⼩企業⽀援 p りそな銀⾏、三井住友銀⾏と締結した連携協定の具体化を図るとともに、 その他の⾦融機関との連携強化に向けて提案・協議します。 p 設備投資応援融資や円安・電気料⾦値上げ対策資⾦など、経済環境や中 ⼩企業ニーズに応じた資⾦供給の円滑化を図ります。 ○創業支援、中小サービス事業者への支援 p 起業家ビジネスコンテストの拡充実施や創業支援機関ネットワークの強 化、市町村における創業支援計画の策定を促進します。 p 高付加価値化や生産性向上などにチャレンジする中小サービス事業者の 新事業創出支援や経営革新に取り組みます。 p 商店街の集客⼒向上と魅⼒ある個店づくりを同時に取り組むモデル事業 の実施、商店街サポーターとの連携支援など、広域自治体ならではの先 導的事例を創出し、その成果の波及に取り組みます。 ○ものづくり中小企業への支援 p 技術⾰新による競争⼒向上、新分野への展開⼒強化に向け、知的財産や ⼈材の戦略的活⽤等、新たなものづくりプロジェクトを伴⾛⽀援します。 p 地⽅創⽣の先⾏的取組みとして、地域消費喚起とあわせ、府内ものづく り企業の魅⼒発信や販路拡⼤に取り組みます。 p 「産学公⺠⾦」の⽀援ツールを組み合わせ、ものづくり企業を、資⾦・ 経営・技術・人材面にわたり総合的にサポートします。 何をどのような状態にするか? 大阪経済の活性化のため、元気な中小企業等を増やします。 ○新たな事業活動の促進 p ⾦融機関と連携し、幅広い協働事業メニュー等を展開。成⻑産業への参 ⼊・販路拡⼤・⼈材のマッチングなど、中⼩企業の新たな事業活動を促 進します。 p 設備投資の促進など、制度融資等を通じて中⼩企業の経営環境の向上を 図ります。(設備投資応援融資の融資・事業枠:約500億円) ○創業、中小サービス事業の活発化 p 起業家スタートアッパー事業の推薦支援機関の増(56→65機関以上) 創業ビジネスプラン件数の増(1,118→1,200プラン以上) p 創業支援機関ネットワークの拡充(117→130機関以上) p 創業支援事業計画策定市町村数の増(策定済19市町→25市町村以上) p 新事業プラットフォーム事業/健康づくり、集客(観光等)サービス (事業化数:3件) ○商店街の活性化 p 地域連携型商機能強化モデル創出事業(事業化数:3件) p 商店街サポーター創出・活動支援事業(事業化数:4件) ○ものづくり中⼩企業の競争⼒向上 p 新分野・ニッチ市場参入事業化プロジェクト支援(事業化数:6件) p 大阪名物商品消費喚起事業(販売額:1.8億円以上) p EGおおさか推進ネットワークの拡充(地域⺠間⽀援機関等:10機関) 93 商工労働部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:若者や⼥性が活躍する産業人材づくり めざす方向 ◆「⼤阪産業⼈材育成戦略(推進期間:平成24年度〜平成28年度)」に基づき、産業振興と⼀体となった⼈材育成・雇⽤拡⼤ を推進します。 ◆大阪産業の持続的発展を支えるための人材育成・雇用拡大を目指します。 ◆働きたい人のスキルアップに取り組み、安定就業を目指します。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 「国交付⾦」 、「職業訓練」 、「OSAKAしごとフィールド」(*5) 等を活 ⽤し、若者・⼥性の就業⽀援に取り組みます 産業人材の育成と雇用の拡大 ○若者の就業⽀援と中⼩企業の⼈材確保⽀援 ○地⽅創⽣先⾏型交付⾦活⽤事業 p 国の地⽅創⽣先⾏型交付⾦を活⽤し、教育委員会との連携によるものづくり 企業等における高校生のインターンシップのコーディネートや、ものづくり 中⼩企業等を⽀える中核⼈材となる若者の安定就職やUIJターンを⽀援し ます。 p 北⼤阪・東⼤阪・南⼤阪の⾼等職業技術専⾨校において、ものづくり分野を 中⼼とする産業⼈材育成の拠点化を図るとともに、⺠間訓練機関を活⽤しな がら訓練内容の充実に取り組みます。 p OSAKAしごとフィールドが核となり、若者の就業⼒の向上を⽀援すると ともに、中小企業の人材の採用から職場定着までの一貫した支援に取り組み ます。 ○⼥性の就業⽀援 p 若年⼥性を対象に、働く意欲を喚起し就業に誘導する事業に取り組みます。 p 働きたいママへのキャリアカウンセリングや保育情報の提供、就職活動中の ⼦どもの⼀時預かりなど、育児等で離職した⼥性の再就職⽀援に取り組みま す。 p 資格・経験を持ちながら、キャリアブランクのある⼥性が、保有資格のアッ プデートと併せて新たな知識を加えることで、中核⼈材として活躍すること を支援します。 p 若者の安定就職応援事業 ・安定就職者数 500人 p おおさかUIJターン促進事業(*6) ・東京圏の若者や経験豊富な⼈材150人を大阪の中堅・中小 企業にマッチング ○地方創生人材育成事業 p ⼥性有資格者復帰訓練事業 〜Lフェニックス拡充訓練〜(*7) ・就職者数 290人(H27〜H29年度) ○産業人材の育成 p 技専校における人材育成数 p ⺠間訓練機関における⼈材育成数 2,800人 4,800人 ○OSAKAしごとフィールドによる支援 p 就職者数 p 登録企業数 8,000人 5,000社 94 商工労働部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ4:障がい者雇用の促進 めざす方向 ◆ 働きたいと願う障がい者が、適性や個性を活かして仕事に就き、働き続けることができる社会をめざします。 ◆ 平成29年度までに府内⺠間事業主の実雇⽤率を2%以上とする中期目標を達成するため、 ロードマップに沿った取組みを進めます。 ◆ 訓練段階から企業支援に至るあらゆるステージで、障がい者の職場定着を念頭に置いた取組みを進めます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 中期目標の達成に向け、雇用機会の拡大、就労支援、職場定着支援に 取り組みます。 ○精神障がい者等の職場定着支援 p 精神障がい者等の雇用や職場定着を促進するため、従業員が職場内のサポー ターとなるよう養成します。また、企業で働く精神障がい者等のセルフコントロール (*8)をサポートする雇⽤管理⼿法の普及に取り組みます。 ○事業主の雇用機会の創出・拡大 p ハートフル条例(*9)に基づき、府と取引のある法定雇⽤率未達成事業主に対して、 達成に向けた働きかけや、⽀援を⾏います。 p 障がい者雇用促進センターのサポートにより知的障がい者や精神障がい者等の雇 ⽤の場となる特例⼦会社の設⽴を促進するとともに、不⾜数の多い⼤規模事業 主等ハートフル条例の対象外事業主に対し、障がい者の雇⽤を⼀層拡⼤するよう 働きかけます。 ○障がい者の就労支援 p ⼤阪障害者職業能⼒開発校等における実践的な職業訓練、企業等を活⽤した 多様な委託訓練において、就職に必要な職業訓練を実施します。 p OSAKAしごとフィールドにおいて、相談・カウンセリングから職場実習、就職後のフォ ローアップまで⼀貫した就職⽀援サービスを⾏います。また、地域⼈づくり事業を活 用した就職支援に取り組みます。 ○福祉部・教育委員会等の連携 p 中小企業を中心に障がい者雇⽤の機運の醸成と更なる拡⼤をめざすため、福祉 部、教育委員会と連携して「障がい者サポートカンパニー制度」を普及します。 何をどのような状態にするか? 中期⽬標達成に向けたロードマップの実⾏ p 府内⺠間事業主の障がい者実雇⽤率 p 府内⺠間事業主の障がい者雇用数 1.90%(H26: 1.81%) 42,500人(H26:40,438人) 【ロードマップを実⾏するための商⼯労働部の取組み】 ○精神障がい者等の職場定着に取組む企業の増加 p 精神障がい者等の企業内サポーターの養成数 新規100人 p 精神障がい者等の雇⽤管理⼿法の導⼊企業数 50社 ○障がい者を雇用する事業主数の増加 p ハートフル条例に基づく雇⼊れ計画達成状況報告事業主のうち、法定雇⽤率を達 成した事業主数の割合 H26年度 57% → 60% p 特例⼦会社や重度障がい者多数雇用法人の認定を受けた事業主数 新規3社 p 障がい者を多数雇用する中小事業主(*10)の数 新規10社 ○雇用障がい者数の増加 p 障がい者雇用促進センター及びOSAKAしごとフィールドの働きかけやサポート、地域 人づくり事業を活用した就職支援により、府内で雇用された障がい者の数 550人 ○職業能⼒開発施設の訓練受講者の増加 p ⼤阪障害者職業能⼒開発校等における訓練受講者 p 障がい者の態様に応じた多様な委託訓練の訓練受講者 440人 460人 95 商工労働部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 関西イノベーション国際戦略 総合特区 わが国の経済成長のエンジンとなり、先駆的取組をおこなう産業・機能の集積拠点として、国と地域の政策資源を集中するた め、国が特に指定する「国際戦略総合特別区域」のひとつ。関西の強みであるライフサイエンス、グリーン分野の拠点として、大 阪府をはじめとする3府県3市が共同提案し、平成23年12月に国の指定を受けている。 *2 国家戦略特区 経済社会の構造改革を重点的に推進することにより、産業の国際競争力を強化するとともに、国際的な経済活動の拠点の形 成を促進する観点から、規制改革等の施策を総合的かつ集中的に推進するものとして国が特に指定する区域。 大阪府は、兵庫県、京都府とともに、「医療等イノベーション拠点、チャレンジ人材支援」を政策テーマとする「関西圏」として、府 域の全域が平成26年5月に指定されている(平成26年3月に諮問会議で指定後、5月に大臣決定)。 *3 スマートエネルギーパートナーズ 事業 太陽光発電、燃料発電などの新エネルギー技術や、蓄電池、省エネ技術などのスマートエネルギー分野において、大手・中堅 企業で構成する「スマートエネルギーパートナーズ」に対し、優れた技術を有する中小企業から募集した技術提案をマッチング する仕組み。 *4 エコノミックガーデニング 地域社会の固有特性や資源を踏まえて、地元企業の育成と長期的な安定成長を図る経済開発戦略。企業誘致を「ハンティン グ」として認識し、それと対照的に地域の中小企業を育むための環境づくりを「造園(ガーデニング)」に擬えて象徴的に表す言葉。 (山本 尚史 (著) 「地方経済を救うエコノミックガーデニング―地域主体のビジネス環境整備手法」より転載) *5 OSAKAしごとフィールド エルおおさかにおいて、大阪府とハローワークが一体となって求職者支援、中小企業の採用・人材育成支援を行う施設。若者・ 女性・中高年齢者・障がい者等の求職者に対するセミナー、カウンセリングなどの就業支援、「中小企業支援コーナー」におけ る人材確保支援を実施。 *6 おおさかUIJターン促進事業 首都圏在住の優秀な人材を大阪へ還流させるため、UIJターンを促進する事業。 ・Uターン:出生都道府県から転出し、再度出生都道府県に移住して就職すること。 ・ Iターン:出生都道府県に関係ない地域に移住して就職すること。 ・ Jターン:出生都道府県から転出し、出生都道府県の近隣都市や街に移住して就職すること。 *7 女性有資格者復帰訓練事業 ~Lフェニックス拡充訓練~ 現在、働いていないが専門性の高い業務の経験や資格を持つ女性をターゲットに、すでに保有している資格やスキルに異なる スキル等を上乗せし、多機能(マルチスキル)型の中核人材を育成するための必要な再訓練を行う人材育成プログラムを開発。 企画、訓練、効果検証を行い、幅広い業種・職種への再復帰を支援する新たな職業訓練のモデルを開発する。 *8 セルフコントロール 働く障がい者が心身の変化などに対応するため、作業の工夫やストレスへの対処、同僚への支援の依頼など、職業生活を送 る上で必要な行動をとること。 *1 96 商工労働部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *9 ハートフル条例 障がい者の雇用の促進と職業の安定を図るため、大阪府と契約を締結又は補助金の交付決定や指定管理者の指定を受けた 事業主に対して、障がい者雇用率(いわゆる法定雇用率)の達成に向けた取組みを誘導・支援するための条例。 *10 障がい者を多数雇用する 中小事業主 常用労働者100人以下の法人で法定雇用障がい者数超過数2人を上回って障がい者を雇用している事業主。 97 部局運営方針 98 部局運営方針 環境農林水産部 99 環境農林⽔産部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 環境農林⽔産部は、「良好で快適な環境の保全・創出、安全・安心で豊かな食の提供」の役割を 担っています。このため、府⺠の「⾷」から地域の⽣活環境、省資源、省エネルギーなど幅広い分野で 施策を実施します。 □ 府⺠の健康の保護と⽣活環境を保全するための望ましい⽔準(環境保全⽬標)の達成・維持 に向けて規制・指導・啓発などに取り組みます。また、資源の循環的利⽤や、⽣物多様性の保全 についての取組みを進めます。 □ 再生可能エネルギーの普及拡大等の取組みを着実に推進するなど、エネルギーの地産地消を 進めます。 □ 地球温暖化やヒートアイランド対策に取組むとともに、温暖化への「適応策」を検討します。 □ 美しく季節感のあるみどりの保全や都市の中でさわやかな風を感じる快適な大阪の実現を目指し たみどりづくりを進めるとともに、次世代に引き継ぐみどりのあり⽅について府⺠理解に取組みます。 □ ⼤都市の強みを活かすとともに、⼤阪の活⼒につながるよう、農林⽔産業等の振興を図ります。 そのシンボルとして大阪産(もん) (*1) ・名品(*2)の普及に⼒を注ぎます。 また、⽣産基盤としてはもちろん、多⾯的機能を有する森林や農空間、海域などの保全を進めます。 □ 南海トラフ巨大地震や集中豪雨に備え、漁港の防潮堤、治山施設やため池施設の整備など、 防災・減災の取組みを着実に進めます。 100 環境農林⽔産部 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み 1 環境先進都市・大阪の実現と新たなエネルギー社会づくり 2 安全・安心で豊かな「食とみどり」の創造 (1) 新たなエネルギー社会の構築 電⼒がこれまで以上に「安全」で、かつ「安定的」に「適正価格」で供給される「新た なエネルギー社会」の構築を目指して、「おおさかエネルギー地産地消推進プラン」に基 づき、再生可能エネルギーの普及拡大など、エネルギーの地産地消に取り組みます。 ・太陽光発電を中心にした再生可能エネルギーの普及拡大 ・エネルギー消費の抑制(省エネ型ライフスタイルへの転換等) 重点政策 ・電⼒需要の平準化と電⼒供給の安定化 (1) みどり豊かで安全・安心な大阪の実現 (2) 低炭素・省エネルギー社会の構築 「低炭素・省エネルギー社会」の構築に取り組みます。 ・温室効果ガス排出量の削減の取組み ・気候変動の影響を軽減する「適応策」の検討 ・熱帯夜日数の削減の取組み ・森林整備によるCO2吸収の取組み 重点政策 (3) 資源循環型社会の構築 「大阪府循環型社会推進計画」(平成23年度策定)に基づき、資源の循環的利⽤など のほか、廃棄物の排出・処分量の抑制、適正処理を推進し、「循環型社会」の構築に取り 組みます。 ・リサイクルの推進及びその質の確保・向上 ・廃棄物の減量と適正な処理の推進 ・次期循環型社会推進計画策定に向けた検討 (4) 健康で安心して暮らせる社会の構築 良好な⼤気環境・⽔環境を確保する対策などにより、府⺠が「健康で安心して暮らせる 社会」の構築に取り組みます。 ・PCB廃棄物の適正処理 ・微⼩粒⼦状物質(PM2.5)の注意喚起情報の幅広く的確な発信、及び 環境農林水産総合研究所と連携した発生源の分析 ・解体等工事における石綿飛散防止対策の徹底 重点政策 ・⾃動⾞排出ガス対策の推進 ・災害時等における化学物質のリスク管理(*3)の推進 (5) すべてのいのちが共生する社会の構築 生物多様性を尊重した地域での取組みを促進・支援します。また、動物愛護精神に基づ き、動物の保護と適正管理を推進するための取組みや拠点機能の整備を進め、「すべての いのちが尊ばれ共生する社会」の構築に取り組みます。 ・企業や府⺠活動と連携した⽣物多様性保全の取組みを促進 ・動物愛護管理センター(仮称)の整備と殺処分ゼロを目指した取組みの推進 みどり(*4)豊かな自然環境の保全を図るとともに、都市部において府⺠に実感してい ただけるみどりを創造し、⼤阪の魅⼒向上と防災や貴重な癒し空間の提供など、より 快適な環境を創造します。 ・⾥⼭(*5)保全活動や農空間(*6)づくりの推進 ・ため池の防災機能向上や治山施設(*7)の整備による 農空間・森林保全の推進 重点政策 ・都市の緑化の推進や府⺠・企業のみどり⾏動の拡⼤ ・森林の保全及び都市の緑化の推進に関する調査検討 ・⼟砂埋⽴て等の規制に関する条例の施⾏ (2) 活力ある農林水産業の実現 大都市(大消費地)の強みを活かし、農林⽔産業の活⼒向上に取り組みます。また、 府⺠との協働によって農空間、海・内⽔⾯、森林などを健全に保全するとともに、新鮮 でおいしく安全な⾷などの提供を通じ⼤阪の活⼒向上につなげていきます。 ・「大阪産(もん)」のブランドの確⽴や環境農林⽔産総合研究所と 連携した農業技術の開発、6次産業化の推進 ・農業を支える多様な担い手の育成・確保 重点政策 ・地域との協働による農空間の保全・活用 ・森林経営の集約化促進と⽊材利⽤の⼀層の拡⼤ ・美しく豊かな魚庭(なにわ) (*8)の海づくり 3 防災・危機管理対策の推進 漁港・海岸における津波対策、市町村等と連携したため池耐震対策や、集中豪雨など に備えた山地災害対策など、災害に強いまちづくりに向けた防災・減災の取組みを着実 に進めます。また、動物由来感染症への対応など危機管理対策に取り組みます。 ・漁港・海岸施設の地震・津波対策 ・ため池の防災機能向上や治山施設の整備による農空間・森林保全の推進【再掲】 ・GND基⾦による避難所等への再エネ設備等の整備促進 ・災害廃棄物処理の相互協⼒・⽀援体制の構築 ・災害時等における化学物質のリスク管理の推進【再掲】 ・家畜伝染病等の防疫対策の推進 ・農業関係施設、⾃然公園施設等被災地の災害復旧業務⽀援 ・⼟砂埋⽴て等の規制に関する条例の施⾏【再掲】 101 環境農林⽔産部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:環境先進都市・大阪の実現と新たなエネルギー社会づくり 豊かで快適な大気・水質が保全され、温暖化対策が進み、安全の確保を前提に安定的で適正な価格での電⼒供給体制が整った、 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 府⺠が暮らしやすく、かつ事業活動が⾏いやすい環境づくりとエネルギーの先進都市をめざします。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 「将来ビジョン・大阪」に掲げる将来像イメージ 27 28 29 30 新たなエネルギー社会の構築 低炭素・省エネルギー社会の構築 健康で安心して暮らせる社会の構築 31 32 「新エネルギー都市 33 34 35 ナンバー1」 36 37 38 39 ●太陽光発電の普及促進等により、150万kW以上を新たに創出 (おおさかエネルギー地産地消推進プラン 計画期間:H25年度-H32年度) ●平成17年度⽐で温室効果ガス排出量を7%削減 (府地球温暖化対策実⾏計画 計画期間:H27-H32年度) ●大気:二酸化窒素の日平均値0.06ppm以下を確実に達成、0.04ppm以上の地域を改善 微⼩粒⼦状物質(PM2.5)の環境保全目標達成 (府環境総合計画 計画期間:H23-H32年度) 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? エネルギーの地産地消の推進 p 創エネ・省エネの普及促進 ・府市共同で設置し、⺠間⼈材の参画も得た 「おおさかスマートエネルギーセンター」 (*9)において、 府⺠・事業者の再⽣可能エネルギーの導⼊や省エネ対策について、総合的にサポートします。 ・GND基⾦による避難所等への太陽光発電設備や蓄電池等の導⼊を促進します。 ・「おおさかスマートエネルギー協議会」 (*10)において、府⺠・⺠間事業者・市町村・エネルギー供 給事業者等で、エネルギーに関する情報を共有し、相互に連携した創エネ・省エネの取組みを推 進します。 ・電⼒システム改⾰の動向を⾒据え、府⺠・事業者が電⼒会社を選べる環境づくりを推進します。 ・国のエネルギー政策について、適宜必要な提案を⾏います。 p 節電取組みの推進 ・関⻄広域連合等と連携し、夏・冬の節電の取組みを⾏います。 温暖化対策の推進 p 地球温暖化対策実⾏計画等に基づく対策の推進 ・業務部門、産業部門等の大規模事業者のCO2排出抑制対策を推進します。 p 温暖化「適応策」の検討 ・気候変動による府域における影響や対策メニューについて調査検討を⾏います。 p ヒートアイランド対策の推進 ・府市共同で策定した「おおさかヒートアイランド対策推進計画」に基づき、対策を推進します。 ⾃動⾞排出ガス対策の推進 p ⾃動⾞排出ガス対策の推進 ・⾃動⾞から排出される窒素酸化物・粒⼦状物質の削減に向けた取組みを推進します。 p エネルギーの地産池消の拡大 ・太陽光パネルや省エネ機器の設置拡⼤(融資予定件数:150件) ・おおさかスマートエネルギーセンターのワンストップ相談窓口化(延べ相談件数:750件) ・「発電事業者+屋根・遊休地」などのマッチング、コーディネート(総マッチング件数:150件) ・より多くの施設(避難所等)へ、太陽光発電設備や蓄電池等を導入 p 節電による電⼒需要抑制 ・節電の取組みを促進し、夏・冬の電⼒需要を抑制(今夏:昨年実績同様(H22年⽐13%減)) p 温室効果ガス排出量の削減 ・温暖化防⽌条例(*11)に基づき⼤規模事業者(特定事業者)の温室効果ガス排出量を削減 (前年度⽐1%以上) ・業務・産業部門の事業者対策(⽴⼊等現地調査:50件) p 温暖化「適応策」のとりまとめに向けた取組み ・環境農林⽔産分野について気候変動による将来の影響や、それを軽減する適応策のとりまとめ p 建築物のヒートアイランド対策の推進 ・条例に基づく建築物の環境配慮制度の運⽤改善を⾏うなど、⼈⼯排熱対策、建物・地表面の 高温化抑制対策等を促進 p 流⼊⾞規制の取組みやエコカー普及促進 ・事業所等への⽴⼊検査・指導等、流⼊⾞規制の取組みの充実 ・市町村と連携して、府⺠に対してFCV・EV等エコカーの普及啓発 ・事業者に対するCNGトラック等エコカーへの代替促進 102 環境農林⽔産部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:みどり豊かで安全・安心な大阪の実現 めざす方向 府⺠が実感できるみどりを創造し、⼤阪の魅⼒向上と、防災や貴重な癒し空間の提供などより快適な環境を創造します。 「みどりの風を感じる大都市 オンリー1」 「将来ビジョン・大阪」に掲げる将来像イメージ 都市魅⼒の創造・発信 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 みどりの風を感じる大都市・大阪の実現 みどりの大阪推進計画 計画期間:H21-H37年度 27 28 29 大阪にみどりがあると感じる割合(H21:5割) 30 31 ●6〜7割 32 33 34 35 36 37 38 ●約8割 府域の緑地面積4割を確保(H21:4割) ●約4割 市街地の緑被率(H14年度:14%) ●約20% 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 39 何をどのような状態にするか? みどり豊かな自然環境の保全 p みどりの空間を適切に保全し災害に強いまちづくりに貢献 ・⾥⼭保全活動や農空間づくり等を進め、森林や農空間の防災機能の向上や良好 な景観を形成します。 ・ため池及び下流地域の安全性の向上に向け、防災・減災アクションプランを策定する とともに、治山施設の整備を進め、災害に強い大阪づくりに努めます。 p 周辺山系等の森林保全を推進 ・治山対策地区数: 39地区(H26 40地区)内、流⽊対策:4地区 ・ナラ枯れ等の森林病害⾍防除対策:⾼槻市など10市町(H26 8市町) p ため池など農林業関係施設の防災・減災対策の推進 ・ため池耐震診断:100箇所(H27〜29)(H23〜26 116箇所)、 ハザードマップ(*12)作成支援:100箇所(H27〜29)(H24〜26 78箇所) 都市の緑化の推進や府⺠・企業のみどり⾏動の拡⼤ p みどりの軸線形成に向け企業や府⺠との協働を強化 ・都市整備部と連携し、引き続き、「みどりの風促進区域」の取組みを推進し、大阪 湾から周辺山系へとつながるみどりの太い軸線を大阪に形成します。 p 多様な施策を通じたみどり⾏動の促進 ・都市部における⺠間事業者等と連携したみどりづくりの展開をはじめ、府⺠や企業 等がみどりに触れたり、みどりづくりに参画する機会を提供します。 p みどりの⾵促進区域での企業や府⺠との協働によるみどりづくりを強化 ・主要路線沿道での地域住⺠による緑視効果の⾼い⺠有地緑化の推進:4地区 ・みどりの⾵を感じる⼤都市・⼤阪の協⼒企業:217社→240社に拡大 p 新たな拠点でのみどりづくりの促進やみどり⾏動に参加した府⺠の数を拡⼤ ・ミツバチプロジェクトと連携した新たな拠点(天王寺・あべのエリア)での緑化活動の推進 ・みどり⾏動に参加する府⺠:24万人 森林の保全及び都市の緑化の推進に関する調査検討 p 府⺠との意⾒交換 ・森林の保全及び都市緑化の推進に関する施策のあり方について、府⺠の理解を深め るための取組みを進めるとともに、意⾒を取りまとめます。 p 施策の方向性などの検討 ・関係者の意⾒も聴取しながら、今後の新たな対策等について検討を深めていく。 ⼟砂埋⽴て等の規制に関する条例の施⾏ p ⼟砂埋⽴て等の規制に関する条例の施⾏ ・災害の防⽌及び⽣活環境の保全に資することを⽬的とした本条例(H26.12制定)を 本年7月1⽇から施⾏します。 p事業者等への周知及び条例の円滑な運⽤ ・条例施⾏に向けて事業者等への周知を⾏うとともに、施⾏後は適正な運⽤に努める。 103 環境農林⽔産部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:活⼒ある農林⽔産業の実現 府⺠に新鮮でおいしく、安全安⼼な⼤阪産(もん)が提供されるとともに、農空間・海域・内⽔⾯、森林等が健全に保全され、 安全安⼼の確保や府⺠⽣活のゆとりと安らぎを与えるとともに、将来に向けた活⼒ある産業の実現をめざします。 「将来ビジョン・大阪」に掲げる将来像イメージ 「全国ブランド・大阪産(もん) オンリー1」 (中⻑期の⽬標・指標) めざす方向 年度 27 農分野(新規参⼊者数・直売所での販売⾦額・農空間保全取組地区数) 森林分野(府内産⽊材利⽤量) ⽔産分野(漁獲量・平均⿂価・漁業所得) 28 29 30 31 ●直売所販売⾦額 85億円 ●農空間保全取組地区 60地区 32 新規参入者● (おおさか農政アクションプラン 計画期間:H24-H28年度) ●府内産木材利用量 14,000㎥/年 33 34 35 36 ・企業52社 ・新規就農121人 ・準農家166人 【23〜32年度】 (放置森林対策行動計画:H19-28年度) 漁獲量 22,000トン ● 平均魚価 700円/kg ● 漁業所得 1,816千円 ● (大阪府豊かな海づくりプラン 計画期間:H27-H36年度) 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 活気と魅⼒に満ちた「農のある暮らし」の実現 p 多様な担い手の育成 ・企業等参⼊拡⼤⽀援整備事業、農地中間管理事業(*13)等により、企業や他分野からの就農希望者を積極的に 募集し、貸付け可能な農地の確保をはじめとする⽀援を⾏い、新規参⼊を促進します。また、府独⾃の認定農業者 (*14)の支援やハートフル企業農の参入促進事業などにより大阪農業の担い手の育成・確保に取り組みます。 p 生産振興・地産地消の推進 ・農産物直売所をはじめとした販売農家・地域の元気⼒の向上や、農薬の適正使⽤に向けた取組みを支援します。 p 農空間の保全・活用の推進、遊休農地対策及び遊休化の未然防止対策の推進 ・農空間づくり協議会等による地域ぐるみの農空間保全活動の推進、担い手農家への貸付など地域の実状に応じた 遊休農地対策及び遊休化の未然防止対策の推進に取り組みます 大阪産(もん)ブランドの確⽴と6次産業化の推進 p 大阪産(もん)のブランド化の推進 ・「大阪産(もん)」の6次産業化(*15)の推進等あらゆる努⼒により、⼤阪の「農」「林」「⽔産」「加⼯品」それぞれ のブランド⼒強化に取り組みます。 何をどのような状態にするか? p 大阪農業を支える新たな担い手の確保 ・企業参入6社(H26実績6社)、新規参入者13人(18人)、準農家18人(13人)増の実現 ・障がい者雇用の促進に資する農と福祉の連携による企業参入 3社(H26実績3社) p 環境農林⽔産総合研究所による⼤阪の農業に適した新技術の開発・普及 ・ぶどう⾼温障害対策の新技術確⽴(H27:自動換気装置モデルの試作・実証) p 地域⼒による農空間の保全・活⽤ ・遊休農地及び遊休化の未然防止対策を含む農空間の保全・活用面積の増加:80ha (H27.3迄の実績:399ha) ・農地中間管理事業による農地貸借の推進(上記面積のうち)15ha(H26実績15ha) p ⼤阪産(もん)のブランド確⽴ ・府⺠認知度の向上:66.9%(H28年度までに70%を目標) ・6次産業化の推進(H27:推進事業9件) 「都市の健康を育む⼤阪の森林・林業」の再⽣ p 森林経営の集約化 ・⼩規模な森林をまとめて効率的に整備する施業集約化を図り、放置森林解消に努めるため、森林経営計画の策定 に取り組みます。 p 府内産木材「おおさか材」の利⽤促進 ・地域材の利⽤拡⼤のための新たな製品開発、普及を図るとともに、⽊材加⼯施設の整備等を⽀援します。 ・企業やNPO等と連携し、木材の特性を活かして子どもの育成環境の向上を図る「木のぬくもりネット」運動を展開しま す。 「はま」が潤い、豊かな恵みを「まち」に届ける海づくり p 「はま」の活性化と「まち」の魅⼒向上 ・⼤阪湾の漁業⽣産⼒を底上げするための広域的な漁場整備の推進に努めます。 ・水産物等の地域資源を核としたにぎわいづくりと地域の活性化に取り組みます。 p 林業経営の集約化促進 ・森林経営計画の策定地域:9地域(H27.3までの実績:29地域) p 府内産⽊材の利⽤拡⼤ ・府内産⽊材利⽤量:12,000m3/年(H26:10,494m3 ) p 豊かな海の再生と地産地消の推進 ・攪拌ブロック礁設置累積数:70基(H27.3までの実績:48基) ・⻘空市場来場者数:50万人(H26:482,740人) 104 環境農林⽔産部 資料編 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 大阪産(もん) 大阪府域で栽培される農産物や畜産物、林産物、大阪湾で採取され府内の港に水揚げされる魚介類、大阪の特産と認められ る加工食品のこと。生産者等からの申請に基づき、府が許可すると、「大阪産(もん)」のロゴマークが使用できる。 *2 大阪産(もん)名品 大阪で培われた技術や製法に基づいて作られ、大阪の特産と認められる加工食品。 *3 化学物質のリスク管理 化学物質は工業製品の原材料として使用されるだけでなく、洗浄工程など生産時の様々な場面で用いられるが、使用や管理 方法等によっては、環境中に拡散や流出し、人の健康や生活環境に影響を及ぼすことがあるため、平常時や事故時等に外部 に流出しないよう、事業者等による適正な管理を法及び条例で求めているもの。 *4 みどり 周辺山系の森林、都市内の樹林・樹木・草花、公園、農地に加え、これらと一体となった水辺・オープンスペースなどを総称。 *5 里山 都市と自然の間にあって、人が利用してきた(いる)森林。人の影響を受けた生態系が存在する。都市化された地域では重要な 自然空間。 *6 農空間 農地を中心に、里山、集落、農業用水路やため池などの農業用施設等が一体となったところを総称する。農産物の生産だけで なく、洪水などの災害の発生を抑制したり、被害を軽減する防災機能、都市のヒートアイランド現象の緩和、美しい景観の形成、 環境教育・福祉・雇用の場提供など、様々な公益的役割を果たしている。 *7 治山施設 山地などの崩壊を防止し、土砂の流出を制御するため、土地の形状に応じて設ける小規模なダムなどの施設。 *8 魚庭(なにわ) なにわの語源の一つの説でもあり、古来から大阪湾が魚介類の豊富な海であったことから、「魚(な)の庭」が転じて「魚庭(なに わ)」と呼ばれたとされる。豊かな大阪湾を目指した呼称。 *9 おおさかスマートエネルギーセン ター 省エネの推進や再生可能エネルギーの普及拡大を目指して、平成25年4月1日に、大阪府と大阪市が共同で設置したセン ター。府民や事業者からの質問・相談にお応えし、その取組みを支援するほか、事業者、府民、公共施設等とのマッチング事業 などを行う。 *10 おおさかスマートエネルギー協議会 府、市町村、府民、事業者及びエネルギー供給事業者が、省エネや再生可能エネルギーの利用等に関する情報を共有しなが ら、地域におけるエネルギー問題を協議し、問題解決に向けた取組みを推進するために設置した協議会(平成25年6月~) *11 温暖化防止条例 温暖化の防止等に取り組むため、エネルギーを多量に使う(CO2を大量に排出する)事業者に対して、 温暖化対策の計画や報告の届出の義務付け等を規定した条例。 105 環境農林⽔産部 資料編 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *12 ハザードマップ 万一の災害発生時に、住民が安全に避難できるようあらかじめ被害の予想区域や程度、避難場所などを示す地図。住民の生 命を守る観点から“逃げる” “凌ぐ”という減災対策として基礎自治体である市町村が中心となって作成する。 *13 農地中間管理事業 農用地の利用の効率化及び高度化を促進するため、農用地等の貸付を希望する出し手から農地を借受け、農業経営の規模 拡大や新規参入を希望する受け手に農地を貸し付ける制度。 *14 認定農業者 田畑の拡大や機械化など5年間の経営改善計画を市町村に提出し、農業経営基盤強化促進法に基づき国に認定された個人 や法人。地域農業を担う意欲的な農家を育てるのが目的。府では、国の認定農業者のほかに、小規模であっても地産地消に 取り組む農業者等を都市農業・農空間条例に基づき大阪府が認定する大阪版認定農業者制度がある。 *15 6次産業化 消費者ニーズの側からの視点で、大消費地でもある大阪の強みを活かした「もうかる農林水産業」を目指し、生産(1次)、加工(2 次)、流通(3次)を一体化して取り組み、農林水産業振興の新たな地域ビジネスモデルの創出を目指す取組み。 106 部局運営方針 都市整備部 107 都市整備部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 道路や河川などの都市基盤施設(インフラ)を通じて、「府⺠の皆さんの安全・安⼼の確保」及び「⼤阪・関⻄の 成⻑の実現」を⾏っていくことが、都市整備部の最⼤の使命です。 いつ発生するか分からない南海トラフ巨大地震(*1)などの災害への備えに万全を期しつつ、⼤阪を我が国の東⻄ 二極の一極としていくため、我々は常に「危機意識」、「スピード感」、「切実感」を意識して、インフラの強化に取り組ん でいかなければなりません。 都市整備⾏政の原点である「皆さんの命をまもる」ための取組みを着実に実施するとともに、大阪・関⻄の成⻑の実 現に向け、「広域的な視点」から将来像をしっかりと⾒据えた上で、産業政策や観光政策などと連携した「都市経営 の視点」やインフラを利⽤する皆さんの「利⽤者の視点」に⽴ち、インフラマネジメント(*2)を推進します。 また、こうしたまちづくりの取組みには、市町村や地域の皆さん等との連携・協働が欠かせません。これまでの連携・協 働を更に強化し幹線道路や鉄道沿線のまちづくりや⼤阪の歴史・⽂化資源を活かした魅⼒づくり等に取り組みます。 27年度の部局運営にあたっては、昨年度に引き続き、下記3つのテーマを重点取組みとして掲げます。これらをより 計画的に実践していくためにも、組織としてのマネジメント⼒の更なる強化に向けて、26年度に試⾏的に実施した「プ ロジェクトマネジメント(*3) 」を本庁・出先事務所も含めて本格的に導入し、それぞれの施策を推進していきます。 テーマ1:防災・減災(*4) 、安全・安心の確保 テーマ2:⼤阪・関⻄の成⻑に必要なインフラの強化 テーマ3:インフラマネジメントの推進 108 都市整備部 部局運営方針 都市整備部の施策概要 府⺠の安全・安⼼の確保や⼤阪の成⻑の実現に向け、都市基盤施 設を整備するとともに、適切かつ計画的に維持管理を⾏っています。 また、地域の皆さんや企業等との連携・協働による魅⼒的なまちづくり を推進しています。 H27年度は都市計画室を新たに設置し、都市計画の策定や、区画 整理などのまちづくり⽀援、地域連携などを⼀体的に進めます。 都市計画・まちづくり・公園・緑化施策 ○計画的なまちづくり、広域拠点形成の推進 ○区画整理事業(*5)、市街地再開発事業(*6)の推進 ○府営公園の整備、維持管理 ○公園等の緑化推進 ○地域連携、市町村のまちづくり支援 総合交通施策 ○道路の整備、維持管理、環境保全 ○交通安全対策の推進 ○鉄道ネットワークの拡充 ○公共交通の利便性向上、利⽤促進 治水施策 ○津波・高潮対策の推進 ○河川の整備、維持管理、環境保全 ○ダムの建設 ○土砂災害対策の推進 下水道施策 ○流域下⽔道の整備、維持管理、運営 ○公共下水道事業の促進 港湾・海岸施策 ○津波・高潮対策の推進 ○港湾施設の整備、維持管理、環境保全 ○港湾の振興 H27年度の主な取組み 【基本方針】 ■「防災・減災、安全・安⼼の確保」、「⼤阪・関⻄の成⻑に必要なインフラの強化」、 「インフラマネジメントの推進」を重点テーマに設定。 ■府⺠の「命」を守ることを最優先に、甚⼤な被害や経済損失を未然に防ぐため、 南海トラフ巨大地震対策、土砂災害対策などを着実に推進します。 ■東⻄⼆極の⼀極を担う⼤阪の⼒強い成⻑を図るため、都市経営や利⽤者の視点から 道路、鉄道などの交通ネットワークの充実、強化に取り組みます。 ■産・官・学・⺠の連携・協働の視点で、これらの施策を進めます。 【重点テーマ】 テーマ1:防災・減災、安全・安心の確保 *都市整備部地震防災アクションプログラム(*7)に基づき、防潮堤液状化対策や広域 緊急交通路(*8)の機能確保など地震・津波対策を実施。 *浸水被害軽減にも資する地下河川(*9)や下水道増補幹線(*10)等、ハード整備の着実 な推進。 *⼟砂災害警戒区域の指定等による住⺠との災害リスクの共有や、近年頻発するゲリラ 豪雨等に対するソフト対策の強化。 テーマ2:⼤阪・関⻄の成⻑に必要なインフラの強化 *産業・観光政策の動きに合わせた交通インフラ整備により、企業やヒト・モノを呼び込み、大阪・関 ⻄の成⻑につなげる。 *高速道路・鉄道・港湾などの更なる利便性の向上を図り、競争⼒強化につなげる。 *⺠間投資を呼込む広域拠点の形成を進めるとともに、みどり豊かな都市づくりを強⼒に推進。 テーマ3:インフラマネジメントの推進 *府⺠の安全・安⼼の確保や⼤阪の成⻑の実現には、道路や河川、下水道などインフラの建設事 業と維持管理をトータルでマネジメントすることが必要。 *⾼度成⻑時代に整備した⼤量のインフラの⽼朽化への対応として、都市基盤施設⻑寿命化計 画(*11)を着実に実践。 *既存のインフラ空間を産・官・学・⺠と連携・協働して有効に利活⽤し、新たな施策の展開や地域 の活性化を図る。 109 都市整備部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:防災・減災、安全・安心の確保 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 ○H26年度末に⾒直した「都市整備部地震防災アクションプログラム」に基づき、防潮堤液状化対策や広域緊急交通路の機能確 (主な取組み目標) 保など地震・津波対策を実施します。 ○浸水被害の軽減にもつながる地下河川事業や下水道増補幹線など、ハード整備を着実に推進します。 ○⼟砂災害警戒区域の指定等による住⺠との災害リスク共有や近年頻発するゲリラ豪⾬等に対するソフト対策の強化を図ります。 項目 ⽬標年度 内容 都市整備部地震防災アクションプログラ ム(防潮堤液状化対策) H28・30・35 地震直後の浸⽔で⼈命が失われる恐れがある箇所は、先⾏取組みとしてH26年度から実施し、H28年度まで に完了(水門の海側で津波を防ぐ箇所はH30年度、全体をH35年度までに完了) 住⺠の⾃主避難⾏動の促進等、「逃げ る」施策の推進 H28 早期の⼟砂災害リスク情報の開⽰・共有を⾏うため⼟砂災害警戒区域等の指定をH28.9に完了 集中豪⾬等に対する住⺠への情報発信として、簡易河川カメラを60箇所設置する(H27・28) 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ◎地震や津波、浸水に対するハード整備の実施 ○都市整備地震防災アクションプログラムの着実な推進 ・先⾏取組として位置付けた河川・海岸の防潮堤液状化対策は⼀⽇も早い完了 ・防災活動拠点としての防災公園の整備等の推進 ・広域緊急交通路の機能確保に向けた橋梁の耐震化の推進と鉄道施設の耐震化の促進 ・下水道施設の機能確保に向けた施設の耐震化推進 ○浸水被害の軽減にも資する地下河川事業や下水道増補幹線整備事業の連携・推進 ○安威川ダム建設事業(*12)の推進 ◎住⺠の⾃主避難⾏動の促進等、「逃げる」施策の推進 ○⼟砂災害などに対するリスクを府⺠と共有し、まずは「⼈命を守る」ことを最優先に 市町村や関係部局と共に地域と連携し、取組みを推進 ・地域版ハザードマップ(*13)作成の⽀援等、地域における⾃主防災・避難⾏動の促進 ・土砂災害防止法(*14)による区域指定を前倒し ○近年のゲリラ豪⾬等に対するソフト対策の充実強化 何をどのような状態にするか? (主な目標) □地震・津波対策 ・南海トラフ巨大地震直後の浸水で人命が失われるおそれのある箇所の防潮堤液状化対 策工事を3年で完了[継続、H28年度完了] ・尻無川⽔⾨、正蓮寺川⽔⾨の耐震対策⼯事を完了[継続] ・堺旧港の護岸改良⼯事を実施[継続] ・久宝寺緑地等、防災公園の整備促進[継続] ・かつらぎ跨道橋(国道371号)等13橋の橋梁耐震補強を実施[継続] ・駅など鉄道施設の耐震化を促進(事業費補助)[継続] ・国道479号等の無電柱化を推進[継続]・下⽔道施設建屋等の耐震化を完了[H27] □浸水対策 ・大東門真増補幹線、門真寝屋川(三)増補幹線と寝屋川北部地下河川⾨真調節池の 一体供用[H27出水期目標] □安威川ダムの本体工事の推進[H32年度完成予定] (主な目標) □洪⽔リスク危険箇所の周知完了 [H27] □土砂災害防止法に基づく区域指定 ・現地調査箇所の公表〔H27.6完了〕 ・基礎調査結果の公表〔H28.6完了〕 ・土砂災害警戒区域等の指定〔H28.9完了〕 ・⼟砂災害特別警戒区域内の住宅を対象に移転・補強助成制度の開始[H27] □⾃主避難⾏動の促進に向けた情報発信の強化 ・簡易河川カメラを10箇所設置(H28年度は50箇所設置予定) ・河川防災情報の配信能⼒を強化[H27](おおさか防災ネット同様、100万件/時間に) 110 都市整備部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:⼤阪・関⻄の成⻑に必要なインフラの強化 めざす方向 ○産業・観光政策の動きに合わせた交通インフラ整備により、企業やヒト・モノを呼び込み、⼤阪・関⻄の成⻑につなげます。 ○⾼速道路・鉄道・港湾などの更なる利便性の向上を図り、競争⼒強化につなげます。 (主な取組み目標) ○⺠間投資を呼込む広域拠点の形成を進めるとともに、みどり豊かな都市づくりを強⼒に推進します。 主な項目 ⽬標年度 内容 ⾼速道路の整備と新たな 料⾦体系の導⼊(*15) H27〜H29 淀川左岸線延伸部の都市計画決定及び事業スキーム検討[H27] 新名神⾼速道路及びアクセス道路の整備推進[新名神(神⼾〜⾼槻)H28供用] ⾼速道路の新たな料⾦体系の導⼊[H29当初] 公共交通戦略(*16)の実現 に向けた取組推進 H27〜H29 北⼤阪急⾏線延伸の基本協定締結[H27]、モノレール延伸の事業化意思決定[H27]、 なにわ筋線の事業化判断[H27]、相互乗入れ・乗継改善の検討[H27〜H29] 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ◎⼤阪・関⻄の成⻑の実現や、⼤阪の競争を⽀える交通ネットワーク等の強化 ○⾼速道路ネットワークの整備推進 ○利⽤者⽬線に⽴った⾼速道路の料⾦体系の構築、導⼊ ○府県間道路及び幹線道路の整備推進 ○公共交通戦略の実現に向けた利⽤しやすい鉄道ネットワークの強化 ○⼤阪湾諸港の管理⼀元化(*17)に向けた取組み ◎⺠間投資を呼び込む都市づくりの推進 ○鉄道や幹線道路沿線におけるまちづくりの推進 ○駅周辺整備など、市町村や地域と連携したみどり豊かなまちづくりの促進 ○みどりの風を感じる大都市・大阪の実現に向け、地域や企業との連携による緑化を推進 何をどのような状態にするか? (主な目標) □⾼速道路の整備推進 ・新名神及びアクセス道路[新名神(神⼾〜⾼槻)H28供用] ・都市圏環状道路(⼤和川線・淀川左岸線) ・淀川左岸線(延伸部)[H27都市計画決定・事業スキーム検討] □阪神圏⾼速道路のシームレスな料⾦体系の導⼊[H29当初] □府県間道路及び幹線道路の整備推進[継続] ・国道371号 和歌山県と合同で府県間トンネル工事着手[継続] ・大阪和泉泉南線、⼤阪枚岡奈良線[H27供用] □公共交通戦略の実現に向けた取組推進 ・北⼤阪急⾏線の特許取得・都市計画決定、基本協定締結[H27] ・大阪モノレール延伸の事業化の意思決定[H27] ・なにわ筋線の事業化判断[H27] ・相互乗入れ・乗継改善の検討[H27 5箇所(全体15箇所)] □連続⽴体交差事業(*18)、南海連⽴の整備推進[継続] □4港湾管理者(⼤阪府・⼤阪市・兵庫県・神⼾市)による検討[継続] (主な目標) □北⼤阪急⾏延伸を契機とするまちづくりの具体化検討[H27] □箕面森町(*19)の整備推進(H27.7 第3区域公募開始) □第二京阪沿道まちづくりの促進や、鉄道駅周辺等におけるまちづくりへの支援[継続] □みどりの風(*20)促進区域内の⺠有地緑化⽀援[継続] 111 都市整備部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:インフラマネジメントの推進 めざす方向 (主な取組み目標) ○府⺠の安全・安⼼の確保や⼤阪の成⻑の実現には、道路や河川、下⽔道などインフラの建設事業と維持管理を、都市経営などの視点により、トータルで マネジメントすることが必要です。 ○⾼度成⻑時代に整備した⼤量のインフラの⽼朽化への対応が必要となる中、H26年度末に策定した都市基盤施設⻑寿命化計画を着実に実践します。 ○既存のインフラ空間を産・官・学・⺠と連携・協働して有効に利活⽤し、新たな施策の展開や地域の活性化を図ります。 項目 ⽬標年度 内容 都市基盤施設⻑寿命化計画の 実践 H36 H26年度末に策定した「都市基盤施設⻑寿命化計画」において定めた、道路・河川・下⽔等、各施設の⾏動計画に 基づき、戦略的な維持管理を推進。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ◎都市基盤施設⻑寿命化計画において定めた施設ごとの⾏動計画の実践 ○都市基盤施設の状態を的確に把握するため、施設点検の充実・強化 ○⽼朽化の進む都市基盤施設の⻑寿命化に向けた予防保全対策の実施 ○将来の施設更新に的確に対応するため、施設更新計画の策定に向けた取組み ◎連携・協働による都市インフラの新たな活用 ○⼟⽊事務所ごとに設置した地域維持管理連携プラットフォーム(*21)により、府・大学が連携し、 市町村管理施設の維持管理を⽀援 ○笑働OSAKA (*22)の取組みを継続し、地域や住⺠との連携・協働のまちづくりを推進 〇府⺠、企業のインフラ活⽤ニーズの多様化を受け、アドプト・プログラム(*23)として、連携・協働 を⾏ってきた仕組みを⾒直し、更に、拡充 ○⺠間や企業との連携などによる⾃主財源確保に向けた取組みを推進 ○大阪府・市共同歩調のもと、難波宮跡公園(*24)のあり方を検討 何をどのような状態にするか? (主な目標) □インフラの点検の充実・強化(非破壊検査など新技術の導入、河川カルテの作成) ・路⾯下空洞調査(*25) (11路線約400㎞)、トンネル変位計測調査(28トンネル) ・府管理154河川で護岸の構造や点検状況等をまとめた河川カルテを作成(H27末約68%) □インフラの予防保全を着実に実施 ・橋梁:国道170号新大井橋等39橋の補修を実施[継続] ・河川:芦田排水機場ポンプ設備等5設備の補修を実施[継続] ・港湾:堺泉北港汐⾒6号岸壁等2施設の補修を実施[継続] □各施設の更新判定フローに基づき、更新すべき施設抽出に向けた点検を実施[継続] □橋梁の耐⼒に著しい影響を与える特殊⾞両の指導の強化[H27] (主な目標) □維持管理業務の地域⼀括発注や⼤学との共同研究、市町村職員への技術研修を実施[H27] □泉佐野丘陵緑地(*26)における地域、企業一体となった公園づくりの推進[継続] □水みらいセンター(*27)や道路・河川敷を活⽤した太陽光発電の推進[継続] □アドプト・プログラムの⾒直し・拡充(H27.7 アドプトシンポジウム開催) □インフラ(歩道橋等)におけるネーミングライツ事業(*28)の推進[継続] □難波宮跡公園のあり方に関する調査・検討[H27] 112 都市整備部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 南海トラフ巨大地震 国(内閣府「南海トラフの巨大地震モデル検討会」)で想定された南海トラフ地震として起こりうる最大規模の地震のこと。 *2 インフラマネジメント 道路や河川などの都市基盤施設において、将来計画や事業実施、施設の管理などを総合的、継続的かつ体系的に推進すること。 *3 プロジェクトマネジメント 事業の実施に際して、予算や期限といった制約の中で、その事業を予定通りに完了するための計画⽴案や実⾏管理のこと。 *4 減災 災害時において発生し得る被害の最小化に向けた取り組み。「防災」が被害を出さない取り組みであるのに対して、「減災」は特に大規 模な災害に対し、あらかじめ被害の発生を想定・開示した上で、その被害を低減させる取り組み。 *5 区画整理事業 都市基盤が未整備な市街地や市街化の予想される地区において、道路・公園・河川等の公共施設を整備・改善し、⼟地の区画を整 え、宅地の利⽤の増進を図る事業。既成市街地においては、公共施設の再配置や⼟地の集約化等を⾏うことで、良質な都市空間の 形成を図るもの。 *6 市街地再開発事業 ⼟地利⽤の細分化や⽼朽化した⽊造建築物の密集など、都市機能の低下がみられる市街地において、建築物及び建築敷地の整備 並びに道路・公園等の公共施設を総合的に整備し、⼟地の合理的かつ健全な⾼度利⽤と都市機能の更新を図る事業。 *7 地震防災アクションプログラム 阪神・淡路⼤震災を契機に、⼤阪府域に⼤きな影響を及ぼす恐れのある上町断層等の直下地震などに対して、緊急的に取り組むべ き対策を取りまとめたアクションプログラムを平成10年3月に策定。その後、策定から10年間の検証を踏まえ、東南海・南海地震の新た な被害想定などへ対応するため、平成20年度を初年度とする10年計画として、平成21年3⽉に⾒直し。その後、東⽇本⼤震災を契 機に、地震・津波対策を計画的に推進していくため、南海トラフ巨大地震を想定した防潮堤の液状化対策等の新たな対策と、これまで 取り組んでいる橋梁の耐震対策等を含め、平成27年度を初年度とする10年計画として、平成27年3⽉に再度⾒直したもの。 *8 広域緊急交通路 災害発⽣時に救助・救急、医療、消⽕並びに緊急物資の供給を迅速かつ的確に実施するための道路。 (参考URL)広域緊急交通路⼀覧表 http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/9128/00000000/B5-02%20kinkyukotsuro-table.pdf 113 都市整備部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *9 地下河川 密集市街地において、河川の拡幅や新たな河川の開削が困難な場合に、道路等の公共施設の地下空間を有効利⽤して設置する新 たな放流施設のこと。 *10 下水道増補幹線 市街化の発展に伴い、既設下水管きょのみでは⾬⽔排除能⼒が不⾜しているため、能⼒を補うために新たに設置する幹線管きょ。 *11 都市基盤施設⻑寿命化計画 都市基盤施設(インフラ)の⽼朽化による修繕・更新に要するコストの増⼤、また、更新時期が重なることによる事業費の集中などに 対し、より⼀層、戦略的な維持管理・更新等を推進するため、今後10 年間を⾒通した「基本⽅針」と、分野・施設毎の対応⽅針とな る「⾏動計画」を定めたもので、平成27年3月に大阪府都市整備部が策定した計画。 *12 安威川ダム建設事業 淀川⽔系安威川の⼤阪府茨⽊市⼤字⽣保、安威、⼤⾨寺地先に治⽔ダムとして建設するもので、貯⽔による洪⽔調節を⾏うととも に、既得取⽔の安定化及び河川環境の保全のための流量を確保するための事業。 *13 地域版ハザードマップ 住⺠⾃らがリスクを理解するとともに、平時からの情報共有と円滑でかつ実⽤的な警戒避難体制の確保を図るため、同⼀の避難⾏動を とる範囲など⾝近な地区単位で住⺠と⾏政が共同して、地先の洪⽔リスクや⼟砂災害警戒区域を⽰した図に、過去の災害発⽣状況 に加えて、避難所までの避難経路での注意点など、防災上必要な事項を記載したもの。 *14 土砂災害防止法 ⼟砂災害から⼈命を守るため、⼟砂災害のおそれのある区域について危険の周知、警戒避難態勢の整備、住宅等の新規開発の抑制 等のソフト対策を推進しようとする法律。 *15 ⾼速道路の新たな料⾦体系 阪神⾼速道路など都市圏の⾼速道路で、バラバラな料⾦体系を統⼀することなどで可能となる、利⽤しやすい⾼速道路の料⾦体系。 *16 公共交通戦略 都市の成⻑・魅⼒向上や、府⺠の暮らしの充実を図るため、公共交通の役割や取組み(「鉄道ネットワークの充実」、「公共交通の利 便性向上」、「公共交通の利⽤促進」)の⽅向性を明らかにするとともに、府⺠、事業者、⾏政が、その⽅向性を共有し、官⺠⼀体に よる公共交通施策を加速させていくことを目的として、平成26年1月に大阪府都市整備部が策定した計画。 114 都市整備部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *17 ⼤阪湾諸港の管理⼀元化 大阪湾諸港(⼤阪港・堺泉北港・阪南港・神⼾港・尼崎⻄宮芦屋港)の港湾管理者(⼤阪府・⼤阪市・兵庫県・神⼾市)を統合し、 重複機能の集約による物流機能の強化及び利⽤者にとって利⽤しやすい港の実現等を図るもの。 *18 連続⽴体交差事業 都市部における道路整備の⼀環として、道路と鉄道との交差部において、鉄道を⾼架化または地下化することによって、多数の踏切を 除却し、踏切渋滞、事故を解消するなど都市交通を円滑化するとともに、鉄道により分断された市街地の⼀体化を促進する事業。 *19 箕面森町 箕⾯グリーンロードや新名神⾼速道路などに近接した交通利便性の⾼い⼤阪府北部の箕⾯市丘陵地において、豊かな⾃然を享受で きる住宅地や企業⽤地の整備を⼤阪府が⼟地区画整理事業で進めている。 *20 みどりの風 まちに緑を増やすため、「みどりの太い軸」をつくろうと大阪府が平成23年度に始めた取組み。府内12ヶ所の道路や河川を中⼼に、⼀定 幅(道路や河川の両側概ね100m)の沿線⺠有地を含む区域を、「みどりの⾵促進区域」として指定し、道路や河川と沿線⺠有地の 一体的な緑化を推進するもの。 (参考URL)みどりの風促進区域:http://www.pref.osaka.lg.jp/kannosomu/midorinokazesokusin *21 地域維持管理連携プラットフォーム 地域の特性等が活かせる⼟⽊事務所単位で府、市町村、⼤学等と連携し、維持管理に関する情報及びノウハウの共有や研修等を 通じて、技術連携や⼈材育成等に取り組むことで、それぞれの施設管理者が責任をもって、将来にわたり良好に都市基盤施設を維持 管理し府⺠の安全、安⼼を確保していくことを⽬的に設⽴したもの。 *22 笑働OSAKA アドプト・プログラムの10周年を契機に「笑顔と感謝」をキーワードにした旗印として「笑働OSAKA」の施策を⽴ち上げ、産、官、学、⺠の それぞれの強みを活かした協働を進めて地域活性化を図るとともに、1人1⼈の⾏動の変化を促し、笑顔あふれる⼤阪づくりをめざすもの。 *23 アドプト・プログラム ⼤阪府が管理する道路・河川の⼀定区間において、地元⾃治会や団体が⾃主的に清掃や緑化等のボランティア活動を実施する場合 に⼤阪府と関係市町村が⽀援し、三者が協⼒して地域に愛されるきれいな道路・河川環境づくりや地域の環境美化の取組み。 *24 難波宮跡公園 645年から始まった「⼤化の改新」に伴う難波遷都により、我が国最初の本格的な宮殿が建設された難波宮跡地(中央区法円坂 外)にある史跡公園(都市計画決定:11.2ha)。 115 都市整備部 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *25 路⾯下空洞調査 道路陥没を未然に防ぐために、地中レーダー探査により、⽬視だけでは分からない路⾯下の危険な空洞を⾒つけ出すための調査。 *26 泉佐野丘陵緑地 大阪府南部の泉佐野市に計画された府営公園(市域南部の和泉葛城山系の前山に位置する標高40から100mの丘陵部にあたり、 面積は約74.5ha)のことで、環境に配慮し、地域の活性化に寄与する公園として、参画した府⺠や企業と⼀緒に整備を進めている。 *27 水みらいセンター ⼤阪府が管理する下⽔処理場のこと。 (平成18年4⽉に下⽔道を府⺠の皆様に親しめるものとするため、処理場という名称を「⽔みらいセンター」に改めた。) *28 ネーミングライツ 歩道橋などの道路施設の名称(愛称)に企業名や商品名を冠する権利をパートナー企業に買い取っていただき、その収⼊を道路など の維持管理に充当することで、安全で安⼼な道路環境づくり・府⺠サービスの向上を図るもの。 116 部局運営方針 住宅まちづくり部 117 住宅まちづくり部 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 住まいを通じ府⺠の幸せを実現することは、住宅まちづくり部の基本的な使命です。『大阪に住まう』府⺠の 幸せの実現に向け、「魅⼒的な都市空間の創造」 、「安全・安心の確保」の観点から施策を推進し、大阪の 再生をめざします。 住宅まちづくり部は、次の5つの基本的な考え方を基に⾏政を進めます。 ○都市空間創造・・・・・・・・・・グランドデザイン・⼤阪等、地域の活⼒と魅⼒、安全と安⼼の向上 ○建築指導・・・・・・・・・・・・・・建築確認、開発許可、福祉のまちづくり、安全・衛生の確保 ○営繕・・・・・・・・・・・・・・・・・・府有建築物の耐震化、環境配慮 ○住宅・府営住宅・・・・・・・・・住宅政策の構築、府営住宅等の運営・活⽤ ○建設業・宅建業等振興・・・建設業・宅建業等の健全な振興 これらの基本的な考え方に基づき、『住みたい、住み続けたい、訪れたい大阪』の都市空間創造に向け、 市町村と連携をしながら、⺠主導の取組みを促進し、前例踏襲に陥らない新たな発想でスピード感を持って 施策を進めてまいります。 今年度は、このような方針のもと、引き続き、以下の5テーマについて、重点的に施策を推進いたします。 p p p p p 活⼒と魅⼒ある都市空間の創造 減災に繋げる災害に強い住まいと都市の形成 安⼼・魅⼒ある住まいの実現 府営住宅資産の運営・活⽤ 建築物の質の向上と安全性確保 118 住宅まちづくり部 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み 活⼒と魅⼒ある都市空間の創造 u 『住みたい、住み続けたい、訪れたい大阪』の実現 □「住まいと都市の将来ビジョン」の策定 ★ u グランドデザインの推進 □「グランドデザイン・大阪」の着実な推進 ★ ・新大阪・大阪エリア ・なんば・天王寺・あべのエリア ・大阪城・周辺エリア ・夢洲・咲洲エリア ・御堂筋・周辺エリア ・中之島・周辺エリア □「グランドデザイン・大阪都市圏」の策定 ★ u 地域創造の推進 □泉北ニュータウンの再生 ★ □彩都の形成 ★ □りんくうタウンの活性化 ★ 減災に繋げる災害に強い住まいと都市の形成 u 災害に強い都市構造の形成 □地震時等に著しく危険な密集市街地の解消 ★ u 民間住宅・建築物等の耐震化の促進 □大阪府住宅・建築物耐震10ヵ年戦略プランの見直し ★ □木造住宅の耐震化のスピードアップ ★ □広域緊急交通路沿道建築物の耐震化 ★ □不特定多数の府民等が利用する大規模建築物の耐震化 □宅地の耐震化 ★ u 災害時の応急対策の整備 □大規模災害時における民間と連携した体制整備 ★ 府営住宅資産の運営・活⽤ u 地域力向上に向けた府営住宅資産の活用と良質なストック形成 □市町と連携した府営住宅資産の活用 ★ □地域密着の住民サービスを提供する観点からの市町への 府営住宅の移管の取組み ★ □ストック総合活用計画に基づく耐震化・バリアフリー化の推進★ □地域コミュニティの活性化 ★ u 経営の視点を強化した府営住宅の運営 □事業全体の収支バランスを踏まえた取組みの推進 ★ □滞納対策の強化 ★ u 景観資源による都市魅力の向上 □市町村と連携した新たな景観形成の推進 ★ □百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録に向けた屋外広告物規制 ★ 安⼼・魅⼒ある住まいの実現 u 安心して住まいを確保できる環境整備 □住宅確保要配慮者の住まい探しの支援 ★ □家主・借主の不安を解消する仕組みづくり u 民間との連携による空き家を含めた住宅ストックの活用 □中古住宅流通と住宅リフォームの活性化 ★ □空き家等の利活用・適正管理の促進 ★ u 地域における木造住宅生産体制の強化 □木造住宅の生産体制・人材育成の強化 ★ u 健全な建設業・宅地建物取引業の振興 □建設業者の犯罪履歴調査の実施 ★ u 土地取引等における差別の解消 □府民などへの啓発 □宅地建物取引業者の人権意識の向上 建築物の質の向上と安全性確保 大阪の 再生 市 町 村 と 連 携 ・ 民 主 導 魅力的な 都市空間 の創造 安全・ 安心 の確保 u 環境に優しい建築物の整備促進 □府有建築物への新エネ・省エネ設備の導入 ★ □環境に配慮した民間住宅・建築物への誘導 ★ u 誰もが使いやすい建築物等の整備促進 □公共性の高い建築物や鉄道駅舎等のバリアフリー化推進 ★ u 府有建築物、民間建築物におけるマネジメントの強化 □建築指導行政の実効性向上 ★ □府有建築物整備に係るマネジメントの強化 ★ □有効活用・施設保全における技術マネジメントの実施 ★ ★:重点政策 119 住宅まちづくり部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:活⼒と魅⼒ある都市空間の創造 めざす方向 ⼤都市としてこれまで蓄積された都市資源のポテンシャルを最⼤限活⽤し、⼤阪の都市構造の⼤胆な転換などにより、活⼒と魅⼒ 府・市一体による大都市まちづくりの推進 ある都市空間の創造をめざします。 ・今後の大阪の住まいと都市の将来像を示し、「住みたい、住み続けたい、訪れたい大阪」の実現に取り組みます。 ・将来の大阪都心部の都市空間の姿を示した「グランドデザイン・大阪」のもと、府・大阪市一体で、住み、働き、楽しみたく なる魅⼒を備えた都市空間の創造に取り組みます。 ・地域の既存資産や⽴地特性を活かした都市づくりを進めます。 ・地域の特性を活かした美しく魅⼒ある都市の景観形成を進めます。 (関連する中⻑期の政策課題)「将来ビジョン・⼤阪」に掲げる将来像イメージ「⽔とみどり豊かな新エネルギー都市 大阪」、「ミュージアム都市 大阪」 (参考指標)来阪外国人数 H28:年間450万⼈(観光戦略) H32:年間650万⼈(⼤阪の成⻑戦略) 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標(1/2) 今年度何をするか? 「住みたい、住み続けたい、訪れたい大阪」の実現 p 大阪の住まいと都市の取組みの方向性を示す「住まいと都市の将来ビジョン」 の策定 ・⼤阪府住宅まちづくり審議会において「⼤阪における今後の住宅まちづくり政策のあり⽅」を議論。 グランドデザインの推進 〜「グランドデザイン・⼤阪」の実現、グランドデザイン・⼤阪都市圏の策定〜 p 「グランドデザイン・大阪」の着実な推進 ・大阪府・大阪市・経済団体等が一体となって、「グランドデザイン・大阪」の実現に向けた課題の解決に 取り組み、戦略的な推進を図る。 ・【新大阪・大阪エリア】 うめきた2期について、「みどり」と「イノベーション」の融合拠点とするまちづくりを推進する。 ・【なんば・天王寺・あべのエリア】 なんば駅前のみどり化、動物園を含む天王寺公園の再整備、LRT (*1) ・緑陰道の具体化等、 当エリアの⼀体的な魅⼒創出に向け、市や地元関係者とともに取組みを進める。 ・【大阪城・周辺エリア】 ⼤阪城東部地区など当エリアのポテンシャルを活かした⼟地利⽤転換を図るため、広域的なまちづくり の実現に向け、取り組む。 ・【夢洲・咲洲エリア】 国際観光エンターテイメント機能の強化、国際戦略総合特区(*2)を活⽤した企業⽴地の促進、防災体 制の構築などによるエリアの活性化・賑わい創出の仕掛けづくりに取り組む。 何をどのような状態にするか? 今後の大阪の住まいと都市の将来像を示します p ⼤阪府住宅まちづくり審議会の議論を経て、今後の住宅まちづくり政策のあ り方をとりまとめる。 都市魅⼒あふれる⼤都市・⼤阪の実現に向けた取組みを進めます p 「グランドデザイン・⼤阪」推進会議を開催し、具体的な⾏動や⽅策について、 エリアごとの熟度に応じた戦略的な検討を⾏い、各エリアにおける取組みを進め る。 p 「まちづくりの⽅針」に基づき、⺠間事業者の「2次公募」において、より優秀な 提案を得るため、大阪市等と連携して公募要項の作成を進める。 p なんば駅前の活性化に向け、駅前広場活用方法、事業スキーム等について 具体化し、関係機関との協議に着⼿するなど、官⺠連携の検討を進める。ま た、LRT・みどりのネットワークの形成に向け、学識・⺠間・市と連携した⽀援を ⾏い、地元のまちづくり勉強会の活動を広げていく。 p ⼤阪城東部地区について、まちづくりの将来像や⼟地利⽤転換の実現化⽅ 策を検討するとともに、大阪城東部地区と周辺地区との回遊性の向上など連 携⽅策の検討を⾏う。 p コスモスクエア地区関係者による協議会等において、賑わいを創出するための 地区活性化イベントを開催するとともに、地域防災体制の構築等を進める。 120 部局運営方針 【重点政策推進方針】 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと目標(2/2) 今年度何をするか? ・【御堂筋・周辺エリア】 御堂筋のみどり化(歩⾏者空間化)による魅⼒づくりや賑わいづくりの実現に向けた具体的取組の実施 や、特定都市再生緊急整備地域(*3)の指定による高質な都市空間の形成に取り組む。 ・【中之島・周辺エリア】 ⼤阪都市魅⼒創造戦略に基づき官⺠が連携して進めている⽔と光のまちづくりや、新しい美術館を含む 中之島⻄部地域のまちづくりの推進に取り組む。 p 府域全体の都市空間のあるべき姿を描く「グランドデザイン・大阪都市圏」の策定 ・府県の枠を越えた広範囲な視点に⽴ち、みどり、交通、居住、防災、観光などの観点から、定住魅⼒に あふれ国際競争に打ち勝つ大阪都市圏の都市空間創造の方向性を示す。 地域創造の推進 p 泉北ニュータウンの再⽣に向けた取組みの推進 ・泉ケ丘駅前地域における近畿⼤学医学部等の⽴地や公的施設・公的住宅等を含む新たな⼟地利⽤ 転換を契機としたまち再生・公的住宅の再⽣に取り組む。 ・公的賃貸住宅の活⽤地等において、まちづくりに貢献する多様な機能の導⼊を図る。また、公的賃貸住 宅を活⽤した近隣センターの活性化に取り組む。 ・公的賃貸住宅を⼀体的に活⽤したまちの再⽣を図るための新たな仕組み構築に向けた検討を⾏う。 p 彩都東部地区における新たな都市魅⼒の創出に向けた取組みの推進 ・彩都東部地区において、物流・流通業務系の企業誘致をめざした⺠間施⾏による先⾏地区の事業 に着手する。 ・彩都東部地区全体の事業化をめざし、新たな都市魅⼒の創出に向けた取組みを促進する。 p りんくうタウンの⽴地特性を活かした国内外からの集客拠点づくりの推進 ・「りんくうタウン・泉佐野市域」地域活性化総合特区(*4)による、地域の医療・観光資源を活⽤した 国際医療交流の拠点づくりに取り組む。 ・公園予定地を活用したりんくうタウンの活性化の実現に取り組む。 景観資源による都市魅⼒の向上 p 市町村と連携した新たな景観形成の推進 ・景観上重要な場所を視点場(ビュースポット)の観点から捉えなおし、地元住⺠等が主体的に⾏う景観 改善・向上の取組みを市町村が⽀援しやすくなるよう、府も技術的アドバイス等を⾏っていく。 p 百舌鳥、古市古墳群の世界遺産登録に向けた屋外広告物規制 ・景観審議会の答申を踏まえ、世界遺産としての魅⼒向上につながるよう古市古墳群における屋外広告物 の規制を⾏うとともに、堺市、⽻曳野市、藤井寺市と連携して実効性のある取組みを⾏っていく。 住宅まちづくり部 何をどのような状態にするか? p 26年度にとりまとめた「御堂筋の道路空間再編について(案)」をもとに、緩速 ⾞線の⼀部におけるモデル整備の実施とともに、特定都市再⽣緊急整備地域の 指定を活かし、まちの魅⼒の向上を図る。 p 中之島⻄部地域における⺠間開発とあわせて歩⾏者ネットワークや親⽔空間の 整備が進むよう河川管理者など関係者との調整や検討を⾏うとともに、官⺠連携 による中之島のまちづくりに資する計画づくりを進める。 p 府内市町村、経済団体、隣接府県など、関係機関との意⾒交換を引き続き実 施し、「グランドデザイン・大阪都市圏」を策定する。 地域の活性化・まち再生の動きを加速させます p 「泉ケ丘駅前地域活性化ビジョン(H27.1改訂)」に基づき、泉ケ丘駅前 地域の主な⺠間事業者(近畿⼤学、南海電鉄、コノミヤ等)と連携し、概 ね10年程度において、誰が、いつ、何をするかを整理した共通の「アクションプ ラン」を策定する。 p 公的賃貸住宅の活⽤地において、居住利便性や福祉機能の向上などまちづ くりに貢献する活⽤⽅策の検討を⾏う。また、堺市が策定を進めている「近隣 センター再⽣プラン」に基づき、近隣センター内に⽴地する公的賃貸住宅の活 ⽤を検討し、近隣センターの活性化を図る。 p 泉北ニュータウン再⽣に向けて、泉ケ丘駅前地域の拠点施設や公的賃貸住 宅などの⼀体的な活⽤による、まちの再⽣と新たな居住の安定を図る仕組み とそれを⽀える新たな組織などの制度設計を⾏い、国に提案する。 p 先⾏2地区について、新たに⺠間施⾏による⼟地区画整理事業の平成27年 春の事業認可取得に向けた調整を⾏うとともに、事業の促進を図る。 p 彩都東部地区全体については、平成25年10月に策定した「彩都東部地区の 今後のまちづくり方針(案)」や企業ニーズ調査、地区を取り巻く現況などを踏まえ、 地区全体の都市魅⼒の向上につながるよう、⼟地利⽤(素案)を作成する。 p ⾼度がん医療施設(H26年度着⼯・H28年度運営開始予定)の整備⽀援 など国際医療交流の拠点づくりを推進する。 p 公園管理者や地元市町とともに⺠間活⼒による公園予定地の活⽤や地元市 が⾏う公園整備の実現に向けて取り組み、りんくうタウンの活性化を図る。 景観づくりの具体化を図ります p 市町村と連携し取組みを推進することにより、景観形成のより一層の推進を 図る。 p 景観審議会の答申を踏まえ、屋外広告物条例施⾏規則を改正、施⾏。3 市との取組みにより、世界遺産の保全としてふさわしい屋外広告物規制をめ ざす。 121 住宅まちづくり部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:減災に繋げる災害に強い住まいと都市の形成 めざす方向 南海トラフ巨⼤地震等の来るべき⼤地震に備え、⽣命を守り被害を最⼩化する減災の観点から、府⺠の安全・安⼼の基盤である 住宅・建築物等の耐震化・不燃化等に取り組み、災害に強い都市⼤阪をめざします。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 27 28 29 30 31 地震時等に著しく危険な 密集市街地の解消 住宅・建築物の耐震化 率の向上 32 33 34 35 36 37 38 39 40 ● 解消 (H22:約2,248ha) ● 90% (H22: 約78%) (新たな耐震改修促進計画の策定の中で、新たな目標を設定) (関連する中⻑期の政策課題)「将来ビジョン・⼤阪」に掲げる将来像イメージ「⼦どもからお年寄りまでだれもが安全・安⼼ナンバー1」 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 災害に強い都市構造の形成 p 地震時等に著しく危険な密集市街地の解消 ・密集市街地の防災⼒向上に向けて、庁内横断の「密集市街地対策推進チーム」による「まちの不燃化」「延 焼遮断帯の整備」「地域の防災⼒の向上」の3つの取組みを柱に、府市で緊密に連携して取組みを進める。 ⺠間住宅・建築物等の耐震化の促進 p ⼤阪府住宅・建築物耐震10ヵ年戦略プラン(*5)の⾒直し ・⽬標達成の状況や取組み施策の検証・評価等を⾏い、⼤阪府耐震改修促進計画審議会の意⾒を踏ま え、今後の耐震化の取組みの方向性を検討する。 p ⽊造住宅の耐震化のスピードアップ ・拡充した補助制度を活⽤し、耐震化のスピードアップを図る。 p 広域緊急交通路(*6)沿道の建築物の耐震化の取組み ・災害時に重要な役割を担う広域緊急交通路の機能確保のため、市町村等と連携し、沿道建築物所有 者への個別訪問等による粘り強い働きかけを⾏い、沿道建築物の耐震化に取り組む。 p 宅地の耐震化に向けた取組み ・市町村との協議調整を⾏い、⼤規模盛⼟造成地マップを公表する。 災害時の応急対策の整備 p ⼤規模災害時における⺠間と連携した体制整備 ・災害時に⺠間賃貸住宅を府が借り上げ、応急仮設住宅として被災者に提供する「災害時⺠間賃貸住宅 借上」制度の仕組みを確⽴する。 何をどのような状態にするか? 密集市街地の改善を進め、防災⼒の向上を図ります p ⽼朽住宅の除却促進や地区公共施設整備の適切な進捗管理を⾏う とともに、関係部局と連携して延焼遮断帯の整備に取り組み、災害に 強い都市構造の形成を図る。 p 地元市と連携して、地域住⺠の⽅を対象にした防災講座、防災ワーク ショップなどを順次実施し、地域の防災意識の向上を図る。 耐震化を進め、府⺠の安全・安⼼を向上します p 今後の耐震化の取組みの方向性を示す新たな耐震改修促進計画を 策定する。また、府有建築物においても、「府有建築物耐震化実施方 針」を⾒直す。 p ⺠間住宅耐震改修補助の活⽤件数を増やす。 p 建物所有者による耐震診断を着実に進め、耐震性の低いものには耐 震改修等を働きかけることにより、耐震化を進める。 p ⼤規模盛⼟造成地マップの公表等により、府⺠の防災意識の向上を 図る。 大規模災害発生への備えの具体化を進めます p 協定締結団体と災害時⺠間賃貸住宅借上制度に関する覚書の 改定・締結を⾏う。 122 住宅まちづくり部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ3:安⼼・魅⼒ある住まいの実現 公的・⺠間賃貸住宅を含めた⼤阪府域全体の住宅ストックを活⽤し、府⺠の安全・安⼼な居住を確保していく住宅政策を展開 します。あわせて、住まいの確保に関する府⺠の不安解消、多様な選択性の確保など府⺠ニーズに対応した取組みを進めます。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 全住宅の流通⼾数に 占める既存住宅の割合 ● 25% 府内のサービス付き高齢 者向け住宅の登録⼾数 ● 19,000⼾ (関連する中⻑期の政策課題)「将来ビジョン・⼤阪」に掲げる将来像イメージ「⼦どもからお年寄りまでだれもが安全・安⼼ナンバー1」 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 安心して住まいを確保できる環境整備 p 住宅確保要配慮者(*7)の住まい探しの支援 ・府内の良質な低家賃住宅の把握・分析を⾏い、住宅確保要配慮者の住まいの 選択肢として適切に供給される⽅策を検討する。 ・「Osakaあんしん住まい推進協議会(*9) 」を活⽤し、とりわけ低家賃で良質な住 宅に関する情報収集及び発信機能の充実を図る。 ・サービス付き⾼齢者向け住宅(*10)やグループホーム等の高齢者、障がい者向け の住まいの充実と供給の促進を図る。 ⺠間との連携による空き家を含めた住宅ストックの活⽤ p 中古住宅流通と住宅リフォームの活性化 何をどのような状態にするか? 低家賃で良質な賃貸住宅を安⼼して確保できる仕組みの充実を図ります p 「⼤阪あんしん賃貸住宅(*8) 」のシステム改修等により、充実した情報提供の仕組みづくりを⾏い登録促 進を図り、府⺠が安⼼して確保できる住まいを増やす。とりわけ低家賃で良質な住宅の登録促進を図る。 ・あんしん賃貸:H26年度末:7,135⼾ ⇒ H27年度末:10,000⼾ p 低家賃で⼊居できる良質な賃貸住宅ストック形成を図るため、「⼤阪あんしん賃貸住宅」に登録する事業 者に対して支援策を構築する。 p 「大阪府高齢者・障がい者住宅計画(*11) 」の⾒直しを⾏い、⾼齢者等が地域で⾃⽴した⽣活を営める サービス付き⾼齢者向け住宅の供給促進等を図る。 中古住宅・リフォーム市場の活性化、地域魅⼒の向上を図ります ・官⺠連携により設⽴した「⼤阪の住まい活性化フォーラム」において、中古住宅の 魅⼒化や市場の環境整備につながる取組みを実施する。 p 中古住宅市場の活性化に向け、シンポジウムや体験教室等の取組みを進めるとともに、府⺠が安⼼して 空き家を含めた中古住宅の売買、リフォームに係る相談を受けられるように、フォーラム内で設置した団体 等による相談体制の充実と市町村との連携強化を図る。 ・ 空き家等対策を戦略的に進めるためのガイドラインを作成し、市町村が⾏う総 合的かつ計画的な空き家対策の円滑な実施を⽀援する。 p 「空家等対策の推進に関する特別措置法」を踏まえた、空き家等を活⽤した地域魅⼒向上のための市町 村向けガイドラインを作成し、本ガイドラインの活用を市町村に促す。また、空き家所有者と空き家サービス 提供者をマッチングするシステムを検討し、事業スキームを構築する。 p 空き家等の利活⽤・適正管理の促進 地域における⽊造住宅⽣産体制の強化 p 地域における⽊造住宅の⽣産体制・⼈材育成の強化 ・地域の⽊造住宅⽣産・管理体制の維持・向上を図るための体制整備と⼈材育 成を⾏う。 健全な建設業・宅地建物取引業の振興 p 建設業者の犯罪履歴調査の実施 ・建設業における不良・不適格業者の排除を図るため5年間(H27〜H31年度) で全ての許可業者への調査を実施する。 地域の⽊造住宅⽣産のための体制整備・⼈材育成を⾏ないます p 「大阪府地域産材活用フォーラム」において、大阪市、大阪の住まい活性化フォーラム等と連携し、リフォー ム・リノベーションへの大阪材活用促進のためのイベント等を開催する。 p 緊急雇⽤基⾦「地域⼈づくり事業」を活⽤するなど、⽊造住宅産業等における技能者育成を促進するとと もに⽊造住宅設計者・施工者向けの省エネ技術講習会を開催する。 不良不適格業者の排除を⾏います p 調査の結果、犯罪履歴があった場合は、許可の取消処分を⾏う。 123 住宅まちづくり部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ4:府営住宅資産の運営・活⽤ めざす方向 地域資産としての府営住宅を活⽤し、基礎⾃治体等が地域ニーズに対応した多様なサービスを提供できるよう取組みを展開する とともに、経営の視点を強化した資産の有効活用を図ります。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 市町と連携したまちづく りの推進 耐震化・バリアフリー化の 推進 27 28 ●大阪市移管 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 まちづくり協議の場等において全38市町と府営住宅活⽤の検討・実施 ● 地域資源化プロジェクト ● 耐震化率90%、 バリアフリー化率50 % ● 耐震化率95%、 バリアフリー化率60 % (関連する中⻑期の政策課題)「将来ビジョン・⼤阪」に掲げる将来像イメージ「⼦どもからお年寄りまでだれもが安全・安⼼ナンバー1」 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 地域⼒向上に向けた府営住宅資産の活⽤と良質なストック形成の取組み p 市町と連携した府営住宅資産の活⽤ ・府営住宅の積極的活⽤(空き室活⽤、駐⾞場の空き区画、建替え時の施設導⼊等)を進めるため、 府営住宅資産を活⽤したまちづくり協議の場等で、市町と協議連携し、地域コミュニティの活性化や 地域住⺠への⽣活⽀援サービスを提供する活⽤事例を拡⼤する。 p 地域密着の住⺠サービスを提供する観点からの市町への府営住宅の移管の取組み ・大阪市への移管に向けて、具体的な取組みを継続実施。 p ストック総合活用計画(*12)に基づく耐震化・バリアフリー化の推進 ・耐震化率⽬標達成に向け、建替事業、耐震改修事業を着実に実施する。 ・バリアフリー化率⽬標達成に向け、事業を着実に推進する。 p 地域コミュニティの活性化 ・コミュニティ活性化のため、若年世帯の⼊居促進等を⾏う。 経営の視点を強化した府営住宅の運営 p 府営住宅事業全体の収⽀バランスを踏まえた取組みの推進 p 滞納対策の強化 ・短期滞納者対策(電話督促等)の強化。中⻑期滞納者対策(電話督促・訪問督促等) の継続。単⾝者死亡住宅対策に新規の取組み。 何をどのような状態にするか? 市町連携による地域⼒向上、耐震化・バリアフリー化等を進めます p 昨年度全38市町と設置した協議の場において、府営住宅の活⽤について協 議連携するとともに、「府営住宅ストック地域資源化プロジェクト」を実施し、 空き室の⼦育て⽀援拠点等への活⽤策の検討を⾏い、活⽤を進める。 p 建替えにより創出した活⽤⽤地に地域課題の解消に向けた住宅・施設(医 療・介護等)の誘導を地元市町と連携して進める。 p 駐⾞場空き区画等を活⽤し、⽣活利便施設の設置を進める。 p 府営住宅の移管をさらに進める。(H27年8⽉ 大阪市へ移管) p 耐震化率・バリアフリー化率の⽬標達成に向けて建替事業、耐震改修事業、 住⼾内バリアフリー化事業、中層エレベーター設置事業を計画的に実施する。 p 新婚、⼦育て世帯の募集枠の拡⼤などを⾏う。 効率的・効果的な府営住宅経営を⾏います p コスト縮減を図るとともに、資産の有効活⽤に努め、継続的に効率的・効果 的な府営住宅経営を進める。 p 滞納対策を強化し、収納率の⼀層の向上を図る。 124 住宅まちづくり部 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ5:建築物の質の向上と安全性確保 新エネルギー・省エネルギーなどの新たな社会ニーズや福祉のまちづくりへの対応、建築物の適正な維持管理による安全性確保 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 などに積極的に取り組み、都市空間の要素である建築物の質の維持・向上を図ります。 (中⻑期の⽬標・指標) 年度 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 府有建築物での ESCO事業の推進 完了検査実施率の向上 ● 37 38 82施設導入 光熱⽔費削減累計額 39 40 60億円 ● H32:100% (関連する中⻑期の政策課題)「将来ビジョン・⼤阪」に掲げる将来像イメージ「⽔とみどり豊かな新エネルギー都市 大阪」 「⼦どもからお年寄りまでだれもが安全・安⼼ナンバー1」 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 環境に優しい建築物の整備促進 p ⺠間の資⾦・ノウハウを活⽤した府有建築物への新エネ・省エネ設備の導⼊ ・設置可能な全ての府有建築物を対象に、順次、屋根貸し事業による太陽光パネルの設置を進める。 ・ 「新・大阪府ESCOアクションプラン」に基づき、ESCO事業(*13)の更なる推進に取り組む。 ・⺠間の省エネ技術を最⼤限に活かせる省エネ提案型総合評価⼊札(技術提案型)の実施。 p 環境に配慮した⺠間住宅・建築物への誘導 ・環境に配慮した建築物等の促進を図るため、大阪府と大阪市の表彰の一本化、受賞建築物のプレゼ ンテーションの実施などにより、府⺠に⼀層わかりやすい普及啓発に取り組む。 誰もが使いやすい建築物等の整備促進 p 公共性の高い建築物や鉄道駅舎等のバリアフリー化推進 ・昨年度改正した福祉のまちづくり条例の円滑な施⾏及び的確な運⽤に取り組む。 府有建築物、⺠間建築物におけるマネジメントの強化 p 建築指導⾏政の実効性向上 ・⼤阪府建築⾏政マネジメント計画を作成するとともに、特定⾏政庁(*14) ・指定確認検査機関等の連 携のもと、建築⾏政の主体が⾃ら適正かつ効率的な法運⽤をマネジメントすることにより、建築⾏政の実 効性を図る。 p 府有建築物整備に係るマネジメントの強化 ・府有建築物の整備について「設計」「工事施工」「完成後」の各段階における受注者へのマネジメント を強化する。 p 府有建築物の有効活用・施設保全における技術マネジメントの実施 ・部局連携による府有建築物の総量適正化、有効活⽤、⻑寿命化の推進に取り組む。 何をどのような状態にするか? 建築物の新エネルギー・省エネルギー対応を進めます p 屋根貸しによる太陽光パネル設置の公募対象施設を選定し、事業者公 募を実施する。また、新⼯法等の検討を⾏い、更なる普及拡⼤を図る。 p 新規施設でのESCO事業の提案公募を実施する。また、府内市町村等 へもESCO事業の普及啓発を図るため、建物の省エネ度合いを簡易に ⾒える化する「ビル省エネ度判定制度」を具体化する。 p 省エネ提案型総合評価⼊札を継続実施する。 p 府⺠の意識向上を進めることにより環境に配慮した建築物の促進を図る。 「福祉のまちづくり」を更に進めます p 福祉のまちづくり審議会等において審議を⾏い、新たに、福祉のまちづくり 条例ガイドラインを策定する。 マネジメント強化による質の向上と安全性確保を図ります p ⽴⼊検査により指定確認検査機関の審査等事務の適正な執⾏を図ると ともに、安全確保の上で課題を持つ監察案件については、特定⾏政庁と 連携しながら、取締りを強化する。 p 昨年度から取り組んでいる検査体制強化等の効果・課題を点検した上 で、PDCAサイクルによる確実なマネジメントスキームを確⽴する。 p 新たに設けられたファシリティマネジメント推進会議に参画、技術協⼒を⾏ うことにより、「ファシリティマネジメント基本方針」の策定を支援し、府有建 築物の総量適正化、有効活⽤、⻑寿命化の推進を図る。 125 住宅まちづくり部 資料編 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 LRT Light Rail Transit の略。低床式車両の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優 れた特徴を有する次世代の軌道系交通システム。 *2 国際戦略総合特区 総合特別区域法に基づき、経済成長のエンジンとなる産業・機能の集積拠点の形成等のために指定された地域。 大阪・関西の強みであるライフサイエンス分野(医薬品、医療機器、先端医療技術、先制医療)や新エネルギー分野(バッテリー、 スマートコミュニティー)に集中投資し、研究開発から事業化、海外展開まで一貫した取組みで世界に向けて新しいイノベーショ ン(製品・サービス)を生み出すエリアとして、「関西イノベーション国際戦略総合特区」が国から指定されている。 *3 特定都市再生緊急整備地域 都市再生緊急整備地域のうち、都市開発事業等の円滑かつ迅速な施行を通じて緊急かつ重点的に市街地の整備を推進する ことが都市の国際競争力の強化を図る上で特に有効な地域として政令で定める地域。 *4 地域活性化総合特区 総合特別区域法に基づき、地域の活性化に関する施策を総合的かつ集中的に推進するために指定された地域のこと。規制の 特例や税制、財政、金融に関する支援措置を受けることができる。 *5 大阪府住宅・建築物耐震10ヵ年戦 略プラン 建築物の耐震改修の促進に関する法律に基づき、計画的な耐震化を推進するため、耐震化の目標設定及び目標達成のため に必要な施策等を定めた計画。 *6 広域緊急交通路 災害発生時に救助・救急、医療、消火並びに緊急物資の輸送等を迅速かつ確実に実施するために、あらかじめ大阪府地域防 災計画で位置づけられている道路。 *7 住宅確保要配慮者 低所得者、被災者、高齢者、障がい者、子どもを育成する家庭その他住宅の確保に特に配慮を要する者。 *1 126 住宅まちづくり部 資料編 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *8 大阪あんしん賃貸住宅 民間賃貸住宅において、高齢者、障がい者、外国人及び子育て世帯などが円滑に入居できるよう、市町村等と連携し、入居を 拒まない住宅等の登録、情報提供を行う事業。 *9 Osakaあんしん住まい推進協議会 不動産関係団体、公的住宅事業者及び地⽅公共団体等の関係団体による協⼒体制のもと、⼤阪府域における住宅確保要配慮者 が容易に住まい探しをすることができ、住みやすさを感じることができる環境を整えることを⽬的に、住宅確保要配慮者に対する賃貸住 宅の供給の促進に関する法律第10条に基づく居住⽀援協議会として設⽴。 *10 サービス付き高齢者向け住宅 床面積の要件やバリアフリー構造等の一定の基準を満たし、見守りや生活相談等の高齢者を支援するサービスを提供する高 齢者向け住宅。 大阪府高齢者・障がい者住宅計画 大阪府住宅まちづくりマスタープランの施策別計画の一つ。大阪府における高齢者と障がい者の住まいとまちづくりに関する総 合的な施策を推進するための基本となる計画。高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づく高齢者居住安定確保計画とし ての位置づけを併せ持つ。 *12 ストック総合活用計画 「大阪府営住宅ストック総合活用計画」 大阪府住宅まちづくりマスタープランの施策別計画の一つ。府民の貴重な資産である府営住宅を、将来のあるべき姿を見据え つつ、建替えや改善等の事業を適切に選択し、良質なストックの形成に資するとともに、募集や入居管理、資産活用等、総合的 な活用を進めるため、今後の活用方針を示す計画。 *13 ESCO事業 Energy Service Company事業 の略称。省エネルギー化による光熱水費の削減分で改修工事に係る経費等を償還することを基 本とする事業で、ESCO事業者は省エネルギー効果が見込まれるシステム・設備などを提案・提供することで省エネルギーを保 証し、維持・管理まで含めた包括的なサービスを提供する。 *14 特定行政庁 建築主事を置く地方公共団体の長のこと。建築基準法第2条第35号に規定されている。大阪府内では、大阪府知事のほか、1 7市長(大阪市、豊中市、堺市、東大阪市、吹田市、高槻市、枚方市、守口市、八尾市、寝屋川市、茨木市、岸和田市、門真市、 箕面市、和泉市、池田市、羽曳野市)が特定行政庁となっている。 *11 127 部局運営方針 128 部局運営方針 会計局 129 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 現⾦、有価証券、物品等の出納及び保管、⽀出⼿続の審査確認などの事務を⾏うにあたっては、職員が必要 な関係法令等について常に熟知し、⼗分な理解に努めるとともに、公⾦を扱うことを⾃覚し、法令等に則った正確 で効率的な会計事務処理が徹底されるよう、特に、以下の三点について取り組みます。 ○ 会計実地検査及び会計事務研修・相談を積極的に実施して、地⽅⾃治法や財務規則など法令等に則っ た正確で効率的な会計事務処理が徹底されるよう努めます。 ○ 会計処理システムの円滑な運⽤に努めます。 ○ 「新公会計制度」に基づく財務諸表を作成し、議会における審議に役⽴てていただくとともに、ホームページに おいて府⺠に向け、財務情報開⽰を⾏います。また、各部局が⾏う施策の総点検や予算要求時における活用 など、大阪府の財務マネジメントの強化につながるよう努めます。 130 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み ■正確で効率的な会計事務処理の徹底 会計検査、会計事務研修・相談を通じて、地⽅⾃治法や財務規則など法令等に則った正確で効率的な会計事務処理が徹底されるよう努めます。 ○ 検査・指導の充実 ・ 物品や財産関係も含めた検査項⽬の充実を図った「総合検査」を実施し、正確で効率的な会計事務の確保に努めます。 ・ 全職場の約半分を対象に、抜打ちによる特別検査を実施し、⾦庫内の現⾦の保管状況を確認するとともに、会計事務等に関して意⾒交換を⾏うことで、各所属に 対する牽制効果の向上と会計事務のレベルアップに努めます。 ・ 会計事務に携わる職員に対して、実地検査時における指導や、的確できめ細かな相談対応に努めます。 ・ 監査との役割分担・連携の検討の⼀環として、会計局が⾏う実地検査の結果を監査委員事務局に速やかに報告するなどの取組みを試⾏的に進めます。 ○ 研修・啓発の充実 ・ 職員が正確で効率的な会計事務を⾏うことができるよう、階層別や参加体験型などの研修を⾏います。併せて、研修後のアンケートの実施結果に対するフォローや研 修レポートの庁内ウェブへの掲載による参加意欲の増進に努めます。 ・ 「会計事務ポータルサイト」の認知度アップに努めるとともに、ポータルサイトなどを通じて、会計事務制度にかかる情報や財務会計システム処理情報など、わかりやすく 的確な情報発信に努めます。 ・ 会計職員(出納員・会計員)に対し、会計事務に関する役⽴つ情報を直接メールすることで、公⾦を取り扱う会計職員である認識を促し、正確で効率的な会計事 務の確保に努めます。 ■ 会計処理システムの円滑な運⽤ 会計処理システムにおける危機管理対応を含め、適切に運⽤します。 ・ 財務会計システムの安全性の確保に万全を期すため、研修などを通じて、適正な処理⽅法を周知します。 ・ 官庁会計システム(ADAMSⅡ)の適切な運⽤に努めます。 ■ 新公会計制度による財務諸表の作成と庁内サポートの充実 平成26年度決算に基づく新公会計制度による財務諸表を作成します。 ⼤阪府全体の財務諸表のみでなく、各部局が⾏う施策の総点検や予算要求時における活⽤に資するため、部局別や事業別の貸借対照表・⾏政 コスト計算書を作成し、ストック情報やフルコスト情報の公表や財務諸表の円滑な活⽤推進に向け、次の取組みを⾏います。 ○ ⽇々の会計処理や決算整理事務など実務⾯で各部局をサポートし、正確な財務諸表を迅速に作成します。 ○ 作成した財務諸表をもとに、その理解促進に関する研修や、分析・活用のためのフォーマットの提供などを通じて職員に浸透させるとともに、経年データを活⽤するなどよ り多様な分析・活用を促します。併せて、ホームページ等で広く府⺠に財務諸表を周知し、⼤阪府の財務状況を正確に理解していただけるよう努めます。 ○ 国の「統一的な基準による地方公会計の整備促進について」の通知を受け、地方公会計に係る全国統一的な基準等について、国の動きを注視しつつ、今後の府の 公会計制度の円滑な運用を図ります。 131 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1:正確で効率的な会計事務処理の徹底 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 公⾦意識を徹底するとともに、会計検査、会計事務研修・相談を通じて、 地⽅⾃治法や財務規則など法令等に則った正確で効率的な会計事務処理が徹 底されるよう努めます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 会計検査、会計事務研修・相談等を通じて、正確で効率的な会計事務処理の徹底に努めます。 会計検査、会計事務研修・相談の実施 p 総合検査の実施 ・物品、財産関係の検査項目も含め検査内容の充実した総合検査の実施。 p 特別検査の実施 ・抽出実施。(全職場の2分の1程度) ・⾦庫内部の現⾦等の保管検査、関係帳簿等の検査。 p 会計事務研修の充実 ・階層別研修の実施。(新出納員・会計員向け、新任・再任用職員向けなど) ・参加型研修の実施。(事例検討を⾏う討論型研修など) ・少人数職場への対応、フォローアップ研修の実施。 正確で効率的な会計事務処理の徹底 p 法令等に則った正確で効率的な会計事務処理を徹底させます。 p 重点項⽬を設定し、前年度に検出した指摘事案については、 検査・指導を通じて、所属における正確で効率的な会計事務 処理に対する認識を徹底させます。 p 会計検査と監査をより効果的・効率的に実施するため、監査と の役割分担・連携のあり方を検討します。 p 会計事務ポータルサイト(*1)の充実 ・検査や研修時における普及PRによるポータルサイトの認知度アップ。 ・庁内ウェブ等に新着情報等を掲載。 p 監査との役割分担・連携の検討 ・監査との役割分担・連携の検討の⼀環として、会計局が⾏う実地検査の結果を監査委員事務局に 速やかに報告するなどの取組みを試⾏的に実施。 132 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2:新公会計制度の充実 めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 新公会計制度(*2) に基づく財務諸表を作成し、議会における審議に役⽴て ていただくとともに、ホームページにおいて府⺠に向け、財務情報開⽰を⾏ います。また、各部局が⾏う施策の総点検や予算要求時における活⽤など、 大阪府の財務マネジメントの強化(*3)につながるよう努めます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 新公会計制度に基づく平成26年度財務諸表の作成 p 年次決算整理の実施 財務諸表の公表 p 財務諸表から得られる様々なストック情報、フルコストの財務 情報を分かりやすく府⺠へ提供し、⼤阪府の財務状況を正確 に理解していただけるよう努めます。また、国が進める地⽅公会 計に係る全国統一的な基準等に対応していきます。 ・分かりやすく正確な財務諸表を迅速に作成。 p 財務諸表のマネジメントへの活用 ・財務諸表の理解促進に関する研修や、分析・評価のためのフォーマットの提供など。 議会・監査への報告 p 財務情報を分かりやすく提供して決算資料を補完 ・⼤阪府財政運営基本条例に基づき、議会や監査へ提出する財務諸表を作成。 ・会計別だけではなく、部局別や事業別の財務諸表も作成し、地⽅⾃治法の規定による決算資料を補完。 3国の動向への対応 p 国の⽰す新公会計制度への対応 ・国の「統一的な基準による地方公会計の整備促進について」の通知を受け、 地方公会計に係る全国 統⼀的な基準等について、国の動きを注視しつつ、今後の府の新公会計制度の円滑な運⽤を推進。 財務諸表の活用 p 財務諸表を分析・評価し、施策判断に活用するなど、大阪府 の全ての組織が⾃ら主体的に財務マネジメントを⾏う仕組みを 構築するとともに、職員研修を通じて財務諸表を各部局に浸透 させ、府庁の組織⼒向上につなげていきます。 133 会計局 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 会計事務ポータルサイト 職員の会計事務に対する意識向上と効率化を図るため、会計事務に関して、 ① 制度改正などの最新情報(トピックス) ② 関係規定、各種マニュアル、手引き、通知等 ③ 会計処理に係る質問、回答の事例等 を掲載した職員向けの総合情報提供サイト(平成19年10月設置、平成24年12月リニューアル )を通じて、情報発信と周知を 行っています。 *2 新公会計制度 単式簿記・現金主義に基づく自治体の会計に、複式簿記・発生主義という民間の企業会計の考え方を取り入れることにより、 財務情報を分かりやすく提供し、従来の官庁会計の決算資料を補完するものです。 新公会計制度の導入により、道路や建物などの資産や地方債などの負債といったストック情報、減価償却費などの現金支出 を伴わない費用や人件費などを含めた事業のフルコストなどを明らかにし、財務マネジメント・事業評価に活用することができま す。 大阪府の新公会計制度導入に当たっては、財務諸表を正確かつ迅速に作成するために、日々の1件1件の収入・支出の会計 処理を行う段階で、同時に複式簿記による仕訳データを作成するシステムを構築し、より一層のアカウンタビリティの充実とマネ ジメントの強化に資する制度を構築します。 *3 財務マネジメントの強化 新公会計による財務諸表では、大阪府全体の財務状況の把握のみでなく、部局別や事業別といったきめ細かな単位で貸借対 照表や行政コスト計算書(損益計算書)を作成します。これにより、部局長・所属長あるいは事業担当責任者が、これらの財務諸 表に基づいて、正確な財務状況・経営成績を把握し、効率的な事業執行に努めることができます。 *1 134 部局運営方針 議会事務局 135 議会事務局 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって ◇⼤阪府議会のあり⽅は、「⼤阪府議会基本条例」によって規定され、 第2条で、議会がめざすべき⽅向性である「基本理念」が⽰されています。 〔基本理念〕 「議会は、知事とともに二元代表制の一翼を担っており、その機能を最大限に発揮することにより、 府⺠の負託にこたえるとともに、絶えずそのあり方を検証し、改革に努めるものとする。」 (⼤阪府議会基本条例第2条 ) ◇基本理念を実現するための議会の役割と使命を整理すると、次のとおりとなります。 議会の役割・使命 1.議会機能の最大限の発揮 2.府⺠に開かれた議会 3.議会機能の検証と改革 条例の規定 ・適切かつ効果的な議会運営(§6①) ・監視機能の充実 (§12①) ・積極的な政策⽴案及び政策提⾔(§13) ・透明性及び公正性の確保(§5①) ・府⺠の意⾒を聴く機会の設置(§10) ・広報広聴機能の充実(§11) ・議会改⾰に向けた不断の取組み (前文、§2) ◎議会事務局の役割は、 「基本理念の実現をめざした、役割と使命を全うするための議会の諸活動を支えること」 にあり、平成27年度も、全⼒を傾けて議会の取組みをサポートしていきます。 136 議会事務局 部局運営方針 部局の事務概要と27年度の主な取組み ◇議会事務局の役割は 「基本理念の実現をめざした、役割と使命を全うするための議会の諸活動を⽀えること」 ◇平成27年度において議会事務局がサポートする議会の取組み 議会の役割・使命 議会事務局がサポートする議会の取組み 《適切かつ効果的な議会運営》 議会機能の 最大限の発揮 ○円滑な会議の進⾏ ・正副議⻑のマネジメントの発揮 ・災害発生時の備え 《監視機能の充実》 ○新たな議員定数を踏まえた決算審査のあり方検討 《積極的な政策⽴案及び政策提⾔》 ○会派・議員の政策法務と政務調査活動の充実 ・議員提出による政策条例に係る法規チェックの実施 ・政務調査機能の充実・強化 《広報広聴機能の充実》 府⺠に開かれた 議会 議会機能の 検証と改革 ○議会情報発信⼒の強化 ・正副議⻑による情報の発信 ・多様な媒体を用いた議会広報の強化 《透明性及び公正性の確保》 ○委員会の直接傍聴 ・⼀般審査を含めた直接傍聴を実施するための制度設計等の検討 ○政務活動費領収書等インターネット公開 《議会改⾰に向けた不断の取組み》 ○議会機能の充実強化策の推進 ○議員報酬のあり方 137 部局運営方針 138 教育委員会 139 教育委員会 教育委員会の戦略的運営 ~ 年間の運営方針を策定し、戦略的な運営を行う ~ 中・長期計画 「大阪府教育振興基本計画」(H25~H34) (10年間の大阪の教育がめざす方向と5年間の具体的取組み) 教育行政基本条例 府立学校条例 点検・評価 による進捗管理 (7~8月) 年間計画 <教育委員会運営方針> *重点的に取り組む課題 <府政運営基本方針> PDCAサイクル に基づく進捗管理 (12月、3月) 140 平成27年度の⽅針策定にあたって 教育委員会 大阪府では、平成25年3月に、大阪の教育の今後10年の羅針盤となる「大阪府教育振興基本計画」を策定しました。 また、あわせて、基本計画で位置づけた「10の基本方針」の下、基本計画の計画期間(平成25年度~34年度)のうち、 前半5年間(平成25年度~平成29年度)で実施すべき具体的な取組みについて整理した「事業計画」を取りまとめました。 今年度も、基本計画及び事業計画に基づき、以下の9点を重点的に取り組む課題として、引き続き、大阪の教育の充実に 取り組みます。 ≪重点的に取り組む課題≫ ①市町村とともに小・中学校の教育力を充実します。【中学生の学力向上、英語教育の推進】 ②府立高校の教育力を向上させます。【英語教育の推進、エンパワメントスクールの設置】 ③障がいのある子ども一人ひとりの自立を支援します。【大阪市立特別支援学校の府への移管】 ④子どもたちの豊かでたくましい人間性をはぐくみます。【キャリア教育の推進、中学校の生徒指導体制の強化】 ⑤子どもたちの健やかな体をはぐくみます。【中学校給食の導入促進】 ⑥教員の力とやる気を高めます。【優秀な教員の確保、評価・育成システムの運用】 ⑦学校の組織力向上と開かれた学校づくりをすすめます。【校長マネジメントの強化】 ⑧安全で安心な学びの場をつくります。【府立学校の耐震化、学校の防災力の向上】 ⑨地域の教育コミュニティづくりと家庭教育を支援します。【おおさか元気広場の促進、親学習の促進】 【 】は今年度の重点事業 141 重点的に取り組む課題 教育委員会 重点課題1:市町村とともに⼩・中学校の教育⼒を充実します。 めざす方向 ◆市町村の主体的な取組みを⽀援するとともに、課題のある学校への重点的な⽀援を⾏い、⼦どもの⼒をしっかり 伸ばす学校⼒の向上を図ります。 ◆教育内容の充実や授業改善などへの⽀援をすすめ、「基礎・基本」の確実な定着と「活⽤する⼒」の向上を図り、 すべての⼦どもにこれからの社会で求められる確かな学⼒をはぐくみます。 ◆学校教育全体を通して、互いに高めあう人間関係づくりをすすめます。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■子どもの力をしっかり伸ばす学校力の向上 【中学校の学校力向上に向けた重点支援】 *スクール・エンパワーメント推進事業 〔重点中学校への支援〕 ・学力向上に積極的に取り組む中学校を指定し、学力向上の取 組みの中心となる教員を配置します。 ・府教育委員会に設置した「支援チーム」による学校の取組みの 検証及び指導助言を行います。 ・成果のあった事例をフォーラム等により普及します。 〔重点市町村への支援〕 ・学力向上に重点的に取り組む市町村を支援します。 それにより、何をどのような状態にするか? ■子どもの力をしっかり伸ばす学校力の向上 *平成28年度実施の全国学力・学習状況調査において、下記の指標の 向上をめざします。 ・「正答率」 ・「無解答率」 ・「学校の方策について全教職員で共有して取り組んでいる学校の割合」 ・「授業で自分の考えを発表する機会が与えられていると思う割合」 他 *中学生学びチャレンジ事業 ・中学生の学力向上と高校入学者選抜における評定の公平性 を担保することを目的に、中1・中2で学力調査を実施します。 【学力に課題のある学校への重点支援】 ・重点対策市町村の取組みを検証するとともに、市町村による学校の課題解 決に向けた取組みを支援します。 142 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■これからの社会で求められる確かな学力のはぐくみ 【英語教育の充実】 *英語教育推進事業 • 小学校では、研究協力校に指定した府内7中学校区の16小学校において、1 年から6年までの全学年でフォニックスを活用した英語学習の実践研究を行い、 学習パッケージを開発するとともに、市町村への周知を図ります。 • 中学校では、小学校で学んだ力を伸ばすため、研究協力校に指定した7中学 校において、洋書を活用した実践研究を行います。 【理科教育の充実】 • 市町村における理科研修の担い手を育成します。 〔理科教育リーダー(CST:コア・サイエンス・ティーチャー)の養成〕 小・中学校「理科」指導者養成長期研修 24名 〔ティーチング・アシスタントの養成〕 「理科」授業づくり発展研修(小学校) 30名 コアティーチャー(CT)養成研修(中学校) 30名 • 教材紹介や指導助言など市町村が実施する理科研修を支援します。 【授業改善への支援】 • 府教育センターにおいてICTを活用した授業づくりの研修を実施します。 ICT活用基礎研修 90名 ICT活用推進者養成研修 30名 PC・タブレット活用のための教材作成研修 30名 • 市町村が実施するICT機器の効果的な活用に関する研修に対する支援 を行います。 8市町村で実施予定 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■これからの社会で求められる確かな学力のはぐくみ *平成27年度に小学校6年生を対象に実施する「振り返りテスト」(到 達目標8割程度)において、80%以上の正答率をめざします。 *理科教育の充実 • 市町村に配置した理科教育リーダー(CST)を活用した理科研修を府内で5 0回以上の実施をめざします。 *授業中にICTを活用して指導する能力(※)の向上をめざします。 (参考) 平成25年度 小学校 71.0%、中学校 58.5% (平成26年度結果は9月頃公表予定) ※学校における教育の情報化の実態等に関する調査(文部科学省)に おいて、「授業中にICTを活用して指導する能力」の質問に対し、「わりに できる」「ややできる」の割合の合計。 143 教育委員会 重点課題2:府⽴⾼校の教育⼒を向上させます。 めざす方向 ◆グローバル社会で活躍できる⼈材の育成やセーフティネットの整備など社会の変化やニーズを踏まえた府⽴⾼校の 充実をすすめます。 ◆キャリア教育や不登校・中途退学への対応など⽣徒⼀⼈ひとりの⾃⽴を⽀える教育を充実します。 ◆計画的な施設整備やICT環境の充実により、府⽴⾼校の教育環境の整備をすすめます。 ◆府⽴⾼校の新たな特⾊に応じて、中学⽣にとってより⼀層公平な⼊学者選抜制度とします。 ◆各校の教育内容の充実を図るとともに、将来の⽣徒数等を勘案した効果的かつ効率的な学校配置をすすめます。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■社会の変化やニーズを踏まえた府立高校の充実 【英語コミュニケーション能力の育成】 *骨太の英語力養成事業 • 府立高校生の英語4技能(聞く・話す・読む・書く)の引上げを行うため、平成27 年度から、府立高校17校に対し、SET(Super English Teacher)によるTOEFL iBTを扱った授業を導入するとともに、TOEFL講座の実施や生徒の海外研修派 遣を実施します。 *英語教育推進事業 • 在籍校によらず、 意欲ある生徒に対して「聞く・話す」能力の鍛錬を行い、英語 能力を引上げるため、府立高校生を対象に、特訓クラスの設置や生徒の海外研 修支援を実施します。 【グローバルリーダーズハイスクールの充実】 *グローバルリーダーズハイスクール支援事業 • 10校による合同発表会や海外研修を行います。また、各校の取組みや実績に ついて、外部有識者による評価を行います。 それにより、何をどのような状態にするか? ■社会の変化やニーズを踏まえた府立高校の充実 *TOEFL iBTオンライン受験(※)で <H27 SET配置校> 1年生 40点以上 受講者の6~18%(2クラス80名対象で5~14名) <H28 SET配置校> 1年生は受講者10%がスコア38点以上(ITPの場合は500点以上)獲得 2年生は受講者5%がスコア60点以上獲得 (※)iBTオンライン練習テストを活用してスコアを把握 *特訓クラス(Advanced Class)受講者の英検2級、TOEFL iBT40、IELTS5.0以 上相当の英語力を有する生徒の数を増やします。 *府立高校で海外研修参加生徒数の増加、新規実施校を増やします。 (参考)平成26年度 545名 *教員研修参加者が全員英検準1級(相当)以上を取得します。 (参考)平成26年度 全英語科教員の79.5%が取得 *学校教育自己診断における生徒の学校生活満足度を向上させます。 (参考)平成26年度 88.3% *現役での国公立大学進学率を向上させます。 (参考)平成26年度 36.3% 1444 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■社会の変化やニーズを踏まえた府立高校の充実 【生徒の「学び直し」等を支援する新たな学校の設置】 *エンパワメントスクールの設置 • エンパワメントスクールにおいて、「学び直し」や「正解が1つでない問題を考える 授業」、「体験型の授業」を重視したカリキュラムを編成し、教育内容の充実を図 るとともに、教育効果を一層高めるため無線LAN環境や実習室等を整備します。 また、生徒の進路実現を支援するキャリア教育コーディネーターや生活面での課 題を抱える生徒をサポートするスクールソーシャルワーカーを活用します。 【中高一貫校の設置】 *併設型中高一貫校整備事業 • 併設型中高一貫の設置に向け、6年間の学習内容等について検討するとととも に、中学校設置に必要な規定整備及び内部改修に係る設計を実施します。 ■生徒の自立を支える教育の充実 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■社会の変化やニーズを踏まえた府立高校の充実 *平成30年度までに10校程度を設置します。 (参考)平成27年度改編 3校 平成28年度改編 2校 *平成29年4月に中高一貫校として開校します。 平成23年度の数値より甘い目標設定(2.0%)ではなく、現状維持ぐらいにするべきではありません ■生徒の自立を支える教育の充実 か。【高校】 【キャリア教育の推進】 *キャリア教育支援体制整備事業 •就職希望者が多く、就職に課題がある39校(府立34校、私立5校)で就職支援 コーディネーターやスクールソーシャルワーカーを活用します。 *就職内定率の向上を図ります。 (参考)平成27年3月末就職内定率(府立高校全日制・定時制)93.7% 【中退防止対策の推進】 •中退率の⾼い33校に中退防⽌コーディネーターを配置し、中⾼連携の推進や校内組 織体制づくりをすすめます。 •全府⽴⾼校が参加する中退防⽌フォーラムを開催し、中退防⽌に効果をあげている学 校の取組みを発信します。 •新たに作成した事例集の積極的な活⽤を推進していきます。 *府⽴⾼校(全⽇制の課程)の中退率1.6%以下をめざします。 (参考)平成25年度 1.7% 過去5年間の平均 1.7% 過去5年間のうちの最⼩値 1.6% (平成26年度結果は9⽉頃公表予定) 【⻑期⼊院している⽣徒等への学習⽀援】 *長期入院生徒学習支援事業 •病気やけがでの入院により長期間登校できない府立高校生に対して、在籍校の教 員が病院へ出向き状況に応じた授業を行います。 【在宅等で学習する生徒へのICTを活用した支援】 •ICTを活用して、在宅等で学校との双方向の授業に参加できる仕組みについて運 用を継続し、学校を支援していきます。 145 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■学習環境の整備 【ICT環境の充実】 *学校情報ネットワーク再構築事業 • 回線増強をはじめとした再構築を行い、ICTを活用した学習環境の整備を進め ます。 ■公平でわかりやすい入学者選抜の実施 【入学者選抜制度の改善と調査書の絶対評価導入への対応】 • 新たな制度での入学者選抜の実施に向け、制度の詳細を検討し早期に公表 するなど必要な準備を行います。 • 新たな選抜制度における調査書の取扱いについて、1年生・2年生ではチャレ ンジテストを実施し、3年生では府内統一の絶対評価の基準を設け、評定の公 平性を担保します。 • 各中学校の学習評価の妥当性・信頼性を高めるため、府内全市町村教育委 員会とともに研究協議を行い、市町村や各校の評価活動における組織的な検 証改善の取組みを支援します。 ■就学機会の確保と学校を選択できる環境づくり 【奨学給付金制度の実施】 *公立高校生奨学給付金事業 ・国公立高校に在籍する低所得世帯の生徒に対して、学校徴収金をはじめ、就学 のために必要な経費に充てるための給付金を支給します。 ■活力ある学校づくりをめざした府立高校の再編整備 【府立高校の再編整備の計画的な推進】 *府立高等学校再編整備事業 • 平成28年度の改編に向け、施設・設備の整備やプロジェクトチームの運 営、中学生等へのPRを行います。 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■学習環境の整備 *高容量のネットワーク環境を整備します。 (回線について平成28年度 200M→ベストエフォート1G×4(実効400M)に増強) ■公平でわかりやすい入学者選抜の実施 *新たな制度での入学者選抜を平成28年度選抜から実施します。 ■就学機会の確保と学校を選択できる環境づくり *低所得者世帯の授業料以外の教育費負担を軽減します。 ■活力ある学校づくりをめざした府立高校の再編整備 *平成28年度改編 エンパワメントスクールへの改編 2校 普通科総合選択制から普通科専門コース設置校への改編 4校 146 教育委員会 重点課題3:障がいのある⼦ども⼀⼈ひとりの⾃⽴を⽀援します。 めざす方向 ◆「ともに学び、ともに育つ」教育をさらに推進し、支援を必要とする幼児・児童・生徒の増加や多様化に対応 した教育環境の整備をすすめます。 ◆障がいのある⼦どもの⾃⽴と社会参加の促進に向け、関係機関と連携し、就労をはじめとした⽀援体制を充実 します。 ◆「個別の教育⽀援計画」や「個別の指導計画」の活⽤を促進し、幼・⼩・中・⾼の発達段階の連続性を⼤切に した一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援を充実します。 ◆関係部局が連携し、発達障がいのある子どもへの一貫した支援を充実します。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■支援を必要とする児童・生徒の増加や多様化に対応した環境整備 【府立支援学校の教育環境の整備】 *府立視覚支援学校整備事業 • 府立視覚支援学校の建替工事を行います。 *大阪市立特別支援学校一元化関連事業 • 大阪市立の特別支援学校(12校)を府に移管するため、大阪市とより緊密 に連携して具体的協議を進めるとともに、校内のネットワークシステムや給食施設 の整備など、必要な環境整備を行います。 【「大阪府の支援教育の今後の方向性について」の具体化】 • 自立支援推進校や共生推進校をはじめ、これまでの施策を検証するととも に、児童生徒数の動向や費用対効果に留意しつつ、今後の支援教育施策 の基本的考え方を取りまとめます。 それにより、何をどのような状態にするか? ■支援を必要とする児童・生徒の増加や多様化に対応した環境整備 *府立視覚支援学校の新校舎を平成27年秋に竣工します。 *大阪市立特別支援学校を平成28年4月に円滑に府に移管します。 *自立支援推進校・共生推進校、支援学校、支援学級及び通常の学校に おける環境づくりなど多様な学びの場の“ベストミックス”による「大阪版 インクルージョン」に向けて、支援教育のよりよい環境づくりをめざします。 【障がいのある生徒の高校生活をサポートするための人材の配置】 *障がいのある生徒の高校生活支援事業 • 府立高校において、障がいのある生徒と障がいのない生徒の「ともに学び、 ともに育つ」教育を推進するため、エキスパート支援員等を希望する全府立 高校に配置し、教育環境を整備します。 6 14710 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■就労を通じた社会的自立支援の充実 【就労支援・キャリア教育の強化】 *就労支援・キャリア教育強化事業 • 府立支援学校においてモデル校を指定し、企業等のニーズや実情を踏ま えた授業の改善・充実を図るとともに、そのノウハウを府内支援学校に広め ます。また、高等学校のモデル校においては「コーディネーター」が巡回訪 問し、教員の就労支援研修等を実施します。 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■就労を通じた社会的自立支援の充実 *知的障がい支援学校高等部卒業生の就職率32%(平成29年度に35%) をめざします。 (参考)平成26年度 28.2%(平成27年3月末速報値) 【関係部局等との連携による就労支援の充実】 • 関係部局や関係機関との連携を強化し、職場実習などの就労支援体制の 充実に努めます。 ■一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援の充実 【「個別の教育支援計画」の作成と活用促進】 • 学校において障がいのある児童生徒の「個別の教育支援計画」の作成と 活用に取り組みます。 • 就学前施設や公立小・中学校から支援学校に入学する児童・生徒の「個 別の教育支援計画」等を引き継ぎ、活用を促進します。 【「高校生活支援カード」の作成・活用】 • 高校生活に不安を感じている生徒や理解されにくい障がいである発達障 がいのある生徒、またはその特性のある生徒等の状況やニーズを入学時 に把握し、指導・支援するため、すべての府立高校で「高校生活支援カー ド」を作成し、活用を促進します。 ■発達障がいのある幼児・児童・生徒への支援 【通常の学級に在籍する発達障がいのある幼児・児童・生徒への支援】 *発達障がいのある児童生徒等の支援研究事業 • 各学校段階の移行期における「個別の教育支援計画」等の円滑かつ適切な引 継ぎ方法・時期等に関する調査研究を行います。 ■一人ひとりの教育的ニーズに応じた支援の充実 *公立小・中学校の通常の学級及び府立高校に在籍する障がいのある児 童・生徒に対する「個別の教育支援計画」の作成に取り組む学校の割合を 増やします。 (参考)平成26年度 公立小・中学校の支援学級における取組み 100% 公立小・中学校の通常の学級における取組み 83.9% 府立高校における取組み 54.3% *支援学校に入学する児童・生徒のうち、就学前施設から小学部への入学時、小 学校から中学部への入学時、中学校から高等部への入学時それぞれの「個別 の教育支援計画」等の引継ぎを10ポイント程度向上させることをめざします。 (参考)平成26年度 就学前施設から小学部1年生 71.4% 小学校から中学部1年生 75.4% 中学校から高等部1年生 63.2% *学校生活支援員を配置している府立高校で、個別の教育支援計画の 作成を100%にします。 (参考) 平成26年度 85.0% *高等学校における発達障がい等のある生徒支援事業 • 府立高校において、キャリア教育の観点から社会的自立を目標とした指導・支 援について実践研究を行います。 148 重点課題4:子どもたちの豊かでたくましい人間性をはぐくみます。 めざす方向 教育委員会 ◆小・中・高一貫したキャリア教育を推進するとともに、地域と連携した体験活動や読書活動を充実し、粘り強く チャレンジする⼒をはぐくむ教育を充実します。 ◆歴史や芸術・文化・学術等に関する教育を推進し、郷土への誇りや伝統・文化を尊重する心をはぐくみます。 ◆⺠主主義をはじめとした社会のしくみについての教育を推進し、社会の⼀員として参画し貢献する意識や公共の 精神を醸成します。 ◆社会のルールを守り、違いを認め合い人を思いやる豊かな人間性をはぐくむ人権教育・道徳教育を推進します。 ◆⼦ども⾃⾝の問題解決能⼒をはぐくむとともに、関係機関との連携や⽀援チームの活⽤等により、いじめや不登 校等の生徒指導上の課題解決に向けた対応を強化します。 ◆教員研修の実施など校内の指導体制を強化し、体罰等の防止に取り組みます。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■夢や志を持って粘り強くチャレンジする力のはぐくみ 【キャリア教育の推進】 *キャリア教育支援体制整備事業〔再掲〕 • 就職希望者が多く、就職に課題がある39校(府立34校、私立5校)で就職支援コ -ディネータ―及びスクールソーシャルワーカーを活用します。 *夢や志をはぐくむ教育の推進 • 冊子「夢や志をはぐくむ教育」の活用を促進するとともに、府立高校において、「志 (こころざし)学」を教育課程に位置付け、その推進を図ります。 それにより、何をどのような状態にするか? ■夢や志を持って粘り強くチャレンジする力のはぐくみ *就職内定率の向上を図ります。 (参考)平成27年3月末就職内定率(府立高校全日制・定時制)93.7% *全国学力・学習状況調査において「将来の夢や目標を持っている」と回答する 割合を増やします。 (参考)平成26年度 小学校 85.2% 中学校 68.9% 149 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■社会に参画し貢献する意識や態度のはぐくみ 【近現代史をはじめとした歴史に関する教育の実施】 • 近現代史をはじめとした歴史や領土に関する教育を「地理・歴史科」や「志 (こころざし)学」などにおいて実施します。 • 大阪府教育課程協議会において各校に周知を図ります。 【民主主義など社会の仕組みに関する教育の推進】 • すべての府立高校において、民主主義など社会の仕組みに関する教 育を「公民科」や「志(こころざし)学」などにおいて実施します。 【歴史・文化にふれる機会の拡大】 *中之島図書館環境改善等事業 • 図書館機能の強化や利便性・快適性を高めるため、大書架の整備、記念室 等の改修や、古典籍のデジタル化を行います。 ■ルールを守り、人を思いやる豊かな人間性のはぐくみ 【道徳教育の推進】 *豊かな人間性をはぐくむ取組み推進事業 ・中学校区を推進指定校区に指定し、学校・家庭・地域が一体となった 公開講座の開催等の取組みを進めます。 【「こころの再生」府民運動の推進】 *豊かな人間性をはぐくむ取組み推進事業 ・平成25,26年度に作成した「こころの再生」府民運動の趣旨を盛り込んだ道 徳資料「「大切なこころ」を見つめ直して」のワークシートを配付し、児童生 徒の他者を思いやるこころなどを育むとともに、他人の意見を聞きながら自 分で判断する力を醸成します。 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■社会に参画し貢献する意識や態度のはぐくみ *地理・歴史科の授業における、生徒による授業評価(※)の数値(理解度、 授業満足度)を向上させます。 (参考)平成26年度 満足度 日本史A 3.01(第1回) 3.01(第2回) 日本史B 3.06(第1回) 3.07(第2回) 理解度 日本史A 2.98(第1回) 2.98(第2回) 日本史B 3.02(第1回) 3.06(第2回) (※)1~4の4段階で、年2回実施 *公民科の授業における、生徒による授業評価(※)の数値(理解度、授業満足度) を向上させます。 (参考)平成26年度 満足度 現代社会 2.94(第1回) 2.95(第2回) 政治・経済 2.96(第1回) 3.01(第2回) 理解度 現代社会 2.96(第1回) 2.97(第2回) 政治・経済 2.96(第1回) 3.03(第2回) *国指定の重要文化財である建物や蓄積してきた蔵書・ノウハウを活用 し、図書館の機能と利用者サービスの向上を図ります。 ■ルールを守り、人を思いやる豊かな人間性のはぐくみ *全国学力・学習状況調査において「学校のきまりを守っている」と回答 する児童生徒の割合を増やします。 (参考)平成26年度 小学校 85.4% 中学校 90.5% *全国学力・学習状況調査において「人の気持ちがわかる人間になりた い」と 回答する児童生徒の割合を増やします。 (参考)平成26年度 小学校 93.1% 中学校 93.9% 15017 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■いじめや不登校等の生徒指導上の課題解決に向けた対応の強化 【いじめ解決に向けた総合的な取組みの推進】 *いじめ対策支援事業 • いじめ状況調査の実施による的確な実態把握と早期対応をすすめるとともに、い じめ対策支援アドバイザー(弁護士・ネット対応アドバイザー)を市町村に派遣し、 迅速な対応を図ります。 *問題行動対応チャート等の活用 • 5つのレベルに応じた問題行動への対応チャート、いじめ対応プログラム及びい じめ対応マニュアルの活用を促進します。 • 市町村のいじめ対応に関する特色ある取組みを収集し、府内全市町村に情報発 信します。 【不登校の未然防止や学校復帰のための支援の推進】 • スクールカウンセラーを活用したきめ細かな相談を行うとともに、市町村及び校 内の不登校対策会議の開催を促進します。 【中学校における生徒指導体制の強化】 • こども支援コーディネーターを拡充し、学校の総合的な問題解決機能の向上を図 ります。 *生徒指導機能充実緊急支援事業 • 生徒指導主事が機動性を持って活動できるよう時間講師を配置し、中学校にお ける生徒指導を充実させ、暴力行為を含む問題行動を減らします。 ■体罰等の防止 【運動部活動指導者の資質向上】 • 運動部活動指導者としての意識の持ち方等を学び、指導力向上・資質向上を図 る研修を実施します。 運動部活動マネジメント研修 2回実施 受講者100名 【体罰等に関する相談体制の整備】 • 全ての府立学校において、生徒アンケートを実施します(7月、12月) • 児童・生徒からの訴えや教員等との関係の悩みを相談することができる窓口の 設置等、校内体制を整備します。 • 「被害者救済システム」の活用など第三者性を活かし、被害を受けた子どもたち の立場に立った解決・救済を図ります。 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■いじめや不登校等の生徒指導上の課題解決に向けた対応の強化 *いじめの解消率を向上させます。 (参考)平成25年度 小学校83.8%、中学校82.4% (平成26年度結果は9月頃公表予定) 平成29年度目標 解消率100% *不登校児童・生徒数を減少させます。 (参考)平成25年度不登校児童・生徒数 小学校1,859人、中学校7,639人 児童・生徒数千人率 小学校4.1、中学校33.5 (平成26年度結果は9月頃公表予定) 平成29年度目標 全国水準以下 *暴力行為発生件数を減少させます。 (参考)平成25年度発生件数千人率 小学校3.1、中学校33.9 (平成26年度結果は9月頃公表予定) 平成29年度目標 全国水準以下 ■体罰等の防止 *体罰の根絶をめざします。 151 教育委員会 重点課題5:子どもたちの健やかな体をはぐくみます。 めざす方向 ◆PDCAサイクルに基づく学校における体育活動の活性化や、地域・家庭におけるスポーツ活動に親しむ機会の充実 により、児童・生徒の運動習慣をはぐくみます。 ◆学校における食に関する指導や学校保健活動等を充実するとともに、地域や家庭と連携して子どもの生活習慣の定 着を通した健康づくりをすすめます。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? それにより、何をどのような状態にするか? ■運動機会の充実による体力づくり ■運動機会の充実による体力づくり 【体力づくりに関するPDCAサイクルの確立】 • 小中学校での「体力づくり推進計画」の策定を促進し、PDCAサイクル(※)に 基づく体力づくりの取組みを図ります。 *平成27年度実施の全国体力・運動能力、運動習慣等調査において、 以下の指標をめざします。 ・体力テストの5段階評価で下位ランク(D・E)の児童の割合を減らします。 (参考)平成26年度 小学校5年男子34.7% 小学校5年女子32.1% ・運動やスポーツをすることが好きな子どもの割合を増やします。 (参考)平成26年度 小学校5年男子「好き」72.5%「やや好き」20.5% 小学校5年女子「好き」50.1%「やや好き」34.4% ※計画による目標設定(P)⇒学校全体での取組み(D)⇒新体力テストによる検証(C) ⇒成果事例の普及(A) 【体力づくりに向けた取組みへの支援】 *子ども元気アッププロジェクト事業 • スポーツ大会(ドッジボール、なわとび、駅伝)を開催し、府内小学校における 体力づくりの取組みを支援します。また、「元気アップ新聞」を活用し、運動機 会の重要性を家庭に発信します。 *体育授業以外で継続的に体力向上に取り組む小学校の割合を増や します。 (参考)平成26年度 79.5% 【運動習慣の確立支援】 • 府内小・中学校で平成26年度に作成した楽しく体を動かすことができる運動 ツール「めっちゃスマイル体操」「めっちゃWAKUWAKUダンス」の活用を促進し、 児童・生徒が運動を好きになるよう働きかけます。 *元気アッププロジェクト事業に35以上の市町村からのエントリーを めざします。 (参考)平成26年度 3大会に26市町村がエントリー ■学校・家庭・地域の連携による生活習慣の定着を通した健康づくり ■学校・家庭・地域の連携による生活習慣の定着を通した健康づくり 【中学校給食の導入促進】 *中学校給食導入促進事業 • 市町村から提出された「中学校給食導入実施計画」を基に、導入 に向 けた整備が行われるよう市町村に財政支援をします。 *平成27年度末の中学校給食の実施率を、約75%にします。 (参考)平成26年度末の実施率 66.2% 20 152 教育委員会 重点課題6:教員の⼒とやる気を⾼めます。 めざす方向 ◆採用選考方法等を工夫・改善し、熱意ある優秀な教員を最大限確保します。また、教職経験の少ない教員につい て研修や⼈事異動等を通じて資質・能⼒の向上を図るとともに、教員等の⼈権感覚の育成に努めます。 ◆ミドルリーダー育成の取組みにより、次世代の管理職養成をすすめます。 ◆がんばった教員の実績や発揮された能⼒が適正に評価される評価・育成システムの実施等により、教員のやる気 と能⼒の向上を図ります。 ◆指導が不適切な教員に対し厳正な対応を⾏います。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■大量退職・大量採用を踏まえた教員の資質・能力の向上 それにより、何をどのような状態にするか? ■大量退職・大量採用を踏まえた教員の資質・能力の向上 【優秀な教員の確保】 • 受験説明会や大学訪問活動等の広報活動を推進します。 • 選考方法等を改善し、選考テストを実施します。 〔主な改善点〕 ・「中学校・中学部」「高校・高等部」における併願募集(一部教科) ・社会人経験者対象の選考区分の対象要件見直し ・教員チャレンジテストの基準(正答率75%以上)を満たした者の一次選 考筆答テストの免除 ・一次選考における面接テスト実施方法を変更 〔熱意ある受験者の確保〕 ・教員チャレンジテストの実施 ・大阪教志セミナーの実施 *採用予定数(約2,250名)の教員を確保します。 【ミドルリーダーの育成】 • 若手教員から首席や指導主事への積極的な任用に向け、府立学校長や市町村 教育委員会に対して、学校でのミドルリーダーとなる人材の発掘を働きかけます。 • 中堅教員に対して将来の管理職として学校経営に必要な資質と能力の向上を図 るため、「小・中学校リーディング・ティーチャー養成研修」及び「府立学校リーダー 養成研修」において、学校の課題解決に向けたアクションプランを作成するなど実 効性のある演習を多く取り入れ、研修内容を充実させます。 *首席・指導主事の30歳台の新規任用を増やします。 10 153 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■がんばった教員がより報われる仕組みづくり 【評価・育成システムの運用】 • 教員の授業力向上を図るとともに、より客観的で適正な評価を行うため、生徒・ 保護者による授業アンケートを踏まえた評価の仕組みを運用し、その評価結果 を給与に反映するなど、教職員がさらに意欲的に取り組むことができるよう支援 します。 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■がんばった教員がより報われる仕組みづくり *保護者向け学校教育自己診断における府立学校教員の指導等に 関する項目における肯定的な意見の比率を向上させます。 (参考)平成26年度 74.2% *教職員向け学校教育自己診断における府立高校の教育活動の改善 に関する項目における肯定的な意見の比率を向上させます。 (参考)平成26年度 74.6% ■指導が不適切な教員への厳正な対応 【指導が不適切な教員への対応】 • 学校協議会を通じた保護者からの意見を調査審議した結果や授業アンケ ートの結果等を活用し、指導が不適切であると思われる教員に「教員評価 支援チーム」を積極的に派遣し、適切な対応を行います。 • 改善が見られない者については、校長等(市町村教委)からの申請に基づき、「大 阪府教員の資質向上審議会」に諮ったうえで、「指導が不適切である」と認定し、指 導改善研修を実施します。 154 重点課題7:学校の組織⼒向上と開かれた学校づくりをすすめます。 めざす方向 教育委員会 ◆校⻑マネジメントを強化し、学校の特性や⽣徒の課題に応じた学校経営を推進します。 ◆保護者等への情報発信を充実するとともに、地域や保護者のニーズを十分に反映した開かれた学校づくり をすすめます。 ◆ICTを活⽤した校務の効率化等を推進します。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? それにより、何をどのような状態にするか? ■校長マネジメントによる学校経営の推進 ■校長マネジメントによる学校経営の推進 【学校経営計画の策定によるPDCAサイクルに基づく学校経営の確立】 • 各府立学校において、学校経営計画に基づいた学校経営を行うとともに、学校 教育自己診断や学校協議会からの意見を踏まえて学校評価を行います。 *学校経営計画中の年度重点目標の実現度を向上させます。 (参考) 平成25年度 79.0%(平成26年度実績は集約中) 【予算面等における校長のマネジメント強化】 *学校経営推進事業 • 学校経営計画による学校経営を推進するため、高い効果の見込まれる事業計 画を提案する学校に対し予算措置を行います。 *校長マネジメント推進事業 • 広報充実費等、校長・准校長の責任と権限において執行できる予算を配当し ます。 【民間人、行政職、教諭等からの優れた人材の校長への任用】 • 府立学校長、小学校・中学校長(任期付任用)に優秀な人材を確保するため、 広報活動を推進します。 155 教育委員会 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■地域・保護者との連携による開かれた学校づくり 【学校協議会による保護者・地域ニーズの反映】 *学校協議会の設置 • 全府立学校に保護者や地域の住民その他の関係者、学識経験者からなる 学校協議会を設置し、学校協議会の意見を踏まえた学校経営計画の策定 や学校評価を行うことにより、保護者や地域の住民との連携協力と学校運 営への参加を促進します。 *保護者の申し出制度 • 府立学校の教員の授業その他の教育活動に関する保護者からの意見の申 し出に関し、学校協議会において調査審議し、学校に対し適切な対応を意 見具申します。 それにより、何をどのような状態にするか? ■地域・保護者との連携による開かれた学校づくり *府立高校の学校教育自己診断における授業参観や学校行事等へ の保護者の参加及び学校の情報提供に関連する診断項目の肯定 値(※)を向上させます。 (参考)平成26年度 保護者参加 64.0% 情報提供肯定 73.1% ※「学校から保護者に対して行われる情報提供が適切である」という診断 項目に対して「よくできている」「できている」が占める割合 *府立高校における学校教育自己診断結果と分析の公表状況を向上させます。 (参考) 平成26年度 公表状況 85.7% ■校務の効率化 ■校務の効率化 【府立学校のICTネットワークの統合】 *府立学校教育ICT化推進事業 • 平成26年度から本格稼働した統合ICTネットワークの安定運用を行います。 *ICT化を進め、校務処理の迅速化や教員の負担軽減を図ります。 156 重点課題8:安全で安心な学びの場をつくります。 めざす方向 教育委員会 ◆耐震改修、⽼朽化対策など、府⽴学校の計画的な施設整備を推進します。 ◆学校の危機管理体制を確⽴するとともに、児童・⽣徒が災害時に迅速に対応する⼒を育成します。 ◆⼦どもへの交通安全・防犯教育を推進するとともに、地域との連携による⼦どもの⾒守り活動等を推進します。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■府立学校の計画的な施設整備の推進 【公立学校施設の耐震性能向上】 *府立学校耐震性能向上・大規模改造事業 • 府立学校の建物の耐震・大規模改修工事を行うとともに、非構造部材の耐 震対策を行います。 ・支援学校3校3棟で耐震改修工事 ・非構造部材の耐震化として、屋内運動場の吊り天井の対策工事並びに武 道場等の天井・照明等の対策工事及び次年度工事に係る実施設計 *府立学校老朽化対策事業 • 今年度作成する「府立学校施設老朽化対策方針(仮称)」に基づき、計画的に 老朽化対策を進めます。 ・「府立学校施設老朽化対策方針(仮称)」の作成 ・エレベーター改修工事及び次年度工事分に係る実施設計 ・内部改修に係る実施設計並びに外部改修工事及び次年度工事分に係る 実施設計 *府立学校教育環境整備事業他 • 府立学校31校で使用頻度の高い特別教室に空調設備を整備します。また、 エレベーター・スロープの設置等のバリアフリー化を行うとともに、老朽化が 著しいトイレ設備について、改修を行います。 それにより、何をどのような状態にするか? ■府立学校の計画的な施設整備の推進 *府立学校の耐震化率を平成27年度中に100%にします。 (参考)平成27年4月1日の耐震化率 高 校 99.6% 支援学校 95.2% *府立学校の非構造部材の耐震化をすすめます。 (参考)平成27年度目標値 屋内運動場の吊り天井の落下防止対策 実施率 100% *府立学校の教育環境を改善します。 157 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■災害時に迅速に対応するための備えの充実 【学校の防災力の向上】 • 平成25年度に改訂した「学校における防災教育の手引き」の活用により、防 災教育の充実を図るとともに、学校の地域の実態に応じ、様々な自然災害を 想定した実践的な避難訓練を実施します。 • 南海トラフ地震による津波被害が想定される学校においては、平成25年度に 作成した対応フローチャート「津波発生時対応シミュレーション」を活用するこ とにより、災害発生時の迅速な避難行動につなげます。 • 学校安全活動において中核となる学校安全担当者を明確にし、適宜、学校の 危機管理マニュアルの見直しを行い、校内体制を確立します。 教育委員会 それにより、何をどのような状態にするか? ■災害時に迅速に対応するための備えの充実 *火災のみならず、地域の実情に応じ、自然災害を想定した避難訓練の実 施率の100%をめざします。 (参考)平成26年度の自然災害を想定した避難訓練の実施率 小学校 99.8% 中学校 93.8% 府立学校 98.4% 【教職員を対象とした防災に関する研修の実施】 • 教職員を対象に、地震・津波がもたらす災害についての講義や、各学校の実 践的な防災教育の取組事例の紹介を行う防災に関する研修を実施し、災害 時に迅速に対応するための備えを充実させます。 158 重点課題9:地域の教育コミュニティづくりと家庭教育を支援します。 めざす方向 教育委員会 ◆学校の教育活動を支える取組みへの地域人材の参画を促すとともに、ネットワークづくりをすすめます。 ◆多様な親学びの機会の提供を図るとともに、家庭教育に困難を抱え孤⽴しがちな保護者への⽀援を促進します。 ◆家庭・地域における⼦育て・教育⼒の向上を図るとともに、⼩学校との連携をすすめるなど、幼児教育の充実 を図ります。 ◆共働き世帯の増加や地域のつながりの希薄化に対応し、幼稚園における保育サービスの拡大や、地域の子育て ・家庭教育を支援する機能の強化を促進します。 「めざす方向」実現に向けた H27年度の取組みと⽬標 その実現に向け、今年度何をするか? ■教育コミュニティづくりと活動を支えるための条件整備 【地域全体で学校を支援する体制づくりと活動の定着・充実】 *教育コミュニティづくり推進事業(学校支援地域本部) • 学校支援地域本部等を中心に、全中学校区において、地域人材による学校支 援活動を促進します。 【放課後等の子どもたちの体験活動や学習活動等の場づくり】 *教育コミュニティづくり推進事業(おおさか元気広場) • 放課後や週末に、地域のボランティア人材の参加・協力を得て子どもの体験活 動や学習支援活動を促進します。 それにより、何をどのような状態にするか? ■教育コミュニティづくりと活動を支えるための条件整備 *全ての中学校区での学校支援活動の展開をめざします。 (参考)平成26年度 全中学校区で実施 *全国学力・学習状況調査において「学校支援地域本部などの学校支援ボラン ティアの仕組みにより、保護者や地域の人が学校における教育活動等によく参 加している」と回答する学校の割合の向上をめざします。 (参考)平成26年度 小学校31.5%、中学校29.6% *小学校区及び府立支援学校での実施率のさらなる向上をめざします。 (参考)平成26年度 小学校区 388/434校区(89.4%) 府立支援学校 21/24校(87.5%) ■豊かなつながりの中での家庭教育支援 【すべての府民が親学習に参加できる場づくり】 *教育コミュニティづくり推進事業(家庭教育支援) • より多くの保護者や児童・生徒に対する学習機会の提供を促進します。 • 平成26年度に養成した親学習リーダーをはじめとする人材のスキルアップと地域 でのネットワークづくりを推進します。 【家庭教育に困難を抱え孤立しがちな保護者への支援の促進】 *教育コミュニティづくり推進事業(家庭教育支援) ・家庭教育支援チーム等による訪問型の支援を促進します。 ■豊かなつながりの中での家庭教育支援 ■人格形成の基礎を担う幼児教育の充実 ■人格形成の基礎を担う幼児教育の充実 【幼稚園・保育所等における教育機能の充実】 • 教育課程協議会での取組みを通じ、保育所、幼稚園、認定こども園、小学校間 の教育課程上の連携を図ります。 • 幼児教育に関する効果的な取組みの周知・普及を図るため、フォーラムや保育 所・幼稚園・認定こども園・小学校の合同研修を実施します。 *大人(保護者)に対する親学習を実施している市町村数の拡大をめざします。 (参考)平成26年度 32市町 *授業で生徒に対する親学習を実施している学校数の拡大をめざします。 (参考)平成26年度 中学校281校、高校142校 *保育所・幼稚園・認定こども園・小学校合同研修を実施している市町村の割合 を増加させます。 (参考)平成25年度の実施割合 51.2% (国調査:次回平成28年度実施予定) 15932 教育委員会 【用語解説】 用語 解説 P139 フォニックス 英語において、綴り字と発音との間の規則性を理解することで、正しい読み方の学習を容易にさせる方法。 P139 理科教育リーダー(CST:コア・サイエ ンス・ティーチャー) 地域の小・中学校の理科教育の中核的な役割を担う人材。府教育センターの「小・中学校『理科』指導者養成長期研修」の修 了者を現職教員CSTとして認定している。 P139 振り返りテスト フォニックスを活用した英語学習について、まとまった学習単位ごとに児童の理解の状況を把握するために実施するテスト。児 童自身が自らの習熟の程度を知るとともに、指導者が授業の改善や個別指導に活用することができる。 P140 グローバルリーダーズハイスクール 豊かな感性と幅広い教養を身に付けた、社会に貢献する志を持つ、知識の重要性が一層増すグローバル社会をリードする人 材を育成するため、文系・理系ともに対応した専門学科「文理学科」を設置(普通科と併置)している府立高校10校。 学校教育自己診断 学校の教育活動が児童生徒の実態や保護者の学校教育に対するニーズ等に対応しているかどうかについて、学校自らが診 断票(診断基準)に基づいて学校の教育活動の達成度を点検し、学校教育改善のための方策を明らかにするもの。それぞれ の学校で結果をまとめて、保護者や地域住民に周知するとともに、学校協議会等の場での検討を踏まえ、学校運営改善の取 組みをすすめている。 P140 TOEFL iBT TOEFLは、Test of English as a Foreign Language の略称で英語を母語としない人の英語能力を測るテストとしてアメリカの Educational Testing Service (ETS)が作成している。世界180カ国で実施されており、受験者数は世界で100万人となっている。 iBTはコンピューターによる受験で、現在の日本における公式なTOEFLテストとなっている。Reading,Listening,Speaking, Writingの4セクションからなり、スコアは0~120で表示。 P140 TOEFL ITP TOEFLの団体向けプログラムで、マークシート形式での受験となる。Listening,Structure,Readingの3セクションからなり、スコ アは310~677で表示。 P140 IELTS IELTSは、International English Language Testing System の略称で、アカデミック・モジュールでは、英語で授業を行う大学や 大学院に入学できるレベルに達しているかどうかを評価する。世界125カ国以上で実施され、年間200万人が受験している。 Reading,Listening,Writingの筆記テストと、面接形式のSpeakingテストからなる。スコアは1.0から9.0まで0.5刻みで表示。 P140 160 教育委員会 【用語解説】 用語 解説 P141 エンパワメントスクール 生徒の「わかる喜び」や「学ぶ意欲」を引き出すため、義務教育段階からの「学び直し」のカリキュラムを徹底する総合学科の 府立高校。社会人基礎力を身に付けさせるため、正解が1つでない問題を考える授業や体験型の授業も重視する。平成27年 度より開校し、平成30年度までに10校程度設置する。 P141 就職支援コーディネーター キャリアコンサルタントなどの就職支援に関する資格を持ち、学校の中で生徒の就職支援や教員への助言を行う外部人材。 P141 スクールソーシャルワーカー 福祉に関する専門的な知識や経験を持ち、福祉的な支援を要する生徒への相談や教員への助言を行う外部人材。 P141 中退防止コーディネーター 中退率の高い学校を中心に校内で指名されている、中退防止に向けた取組みをすすめる教員。 自立支援推進校 知的障がいのある生徒が高等学校の学籍で、カリキュラムや授業内容を工夫し、高等学校において障がいの有無に関わらず、 ともに学ぶ取組みとして、平成18年度から制度化したもの。(平成27年4月現在:府立9校、他に大阪市立の知的障がい生徒 自立支援コース設置校2校) P143 共生推進校 職業学科を設置する府立知的障がい高等支援学校(たまがわ高等支援学校、とりかい高等支援学校、すながわ高等支援学 校及びむらの高等支援学校。以下「本校」という。)の共生推進教室を府立高等学校に設置し、両校の連携のもと、本校の生 徒が、支援学校の学籍で高等学校の生徒とともに学び、交友を深めていく取組みとして、平成18年度から制度化したもの。ま た、本校で職業に関する専門教科を学んでいる。(平成27年4月現在:府立8校) P143 エキスパート支援員 臨床心理士や看護師等、専門的知識をもとに教職員に対する指導や助言を行う支援員。 P144 高校生活支援カード 高校入学時に、生徒や保護者が進路の希望や高校生活において配慮してほしいことを記入して学校に提出するカード。 P145 志(こころざし)学 豊かな人間性等を身に付け、夢や希望、志を持ってよき社会人として自立するとともに、社会についての理解や健全な批判力 等を養い、社会の発展に寄与する態度をはぐくむことを目的とし、平成23年度よりすべての府立高校で展開。 P147 こども支援コーディネーター いじめ等生徒指導上の諸課題を解決するために配置された教員。学校全体の指導体制の充実を図り、家庭、地域や警察等の 関係機関との連携を担うことで、学校の総合的な問題解決機能の向上に努める。 P143 161 教育委員会 【用語解説】 用語 解説 P148 体力づくり推進計画 小中学校で、PDCAサイクルに基づく、体力づくりの取組みが図られるよう、各校の課題に応じた具体的な取組み、取組みの 検証のための指標を設定するなど年間の実施計画。 P148 めっちゃスマイル体操、 めっちゃWAKUWAKUダンス 楽しく体を動かすことができる運動ツールとして平成26年度に作成した、音楽に合わせ、「現代的なリズムのダンス」の要素を 取り入れた大阪独自のダンス体操。「めっちゃスマイル体操」は体操の要素を主とし、「めっちゃWAKUWAKUダンス」はダン スの要素を主とした構成になっている。 P149 教員チャレンジテスト 大阪の教員を志す方への採用選考テストの計画的な受験準備を支援するため、大学2,3回生や社会人などを対象に、教員 として職務を遂行する上で必要な教育に関する法令や理論等を出題するテスト。 P149 大阪教志セミナー 「大阪で教師になりたい!」という高い志と情熱をもつ学生を対象として、教員として求められる資質や基礎的な指導力を育む ことを目的として、平成20年度より実施している。小学校、中学校、高等学校及び支援学校の教員の希望者を200名程度募集。 12回の講義・演習に加え、大阪府内の公立学校で実施する20半日間の実地実習や府内の研究発表大会への参加などがあり、 教育現場を実体験することができる。 P150 学校協議会 保護者等の意向を学校運営に反映するため、府立学校条例において各府立学校に設置すると定められた教育委員会の附属 機関。学校協議会は、学校経営計画や学校評価に関する事項について協議を行い、各校長に対して意見を述べることができ る。 P151 学校経営計画 校長・准校長が、自らの権限と責任のもと、学校の現状と実態を踏まえて、めざす学校像の実現に向けて中期的目標(3か年) を策定するもの。学校経営計画では、「めざす学校像」、「中期的目標」とこれらを踏まえた当該年度の重点目標、取組内容、 評価指標を示す。 P152 保護者の申し出制度 保護者の意向を学校運営に反映するため、府立学校条例において、保護者は教員の授業その他の教育活動に係る意見を学 校協議会に対して申し出ることができると定められた。学校協議会は保護者からの意見を調査審議し、校長に対して意見を述 べることができる。 162 部局運営方針 監査委員事務局 163 監査委員事務局 部局運営方針 平成27年度の監査委員事務局の運営にあたって 基本方針の策定にあたって ○ 本府の財政状況は減債基⾦の積⽴不⾜額の復元を⾏う など改善の兆しが⾒られるものの、実質公債費⽐率(*1)は 引き続き19%を超えており、府債発⾏には国の許可が必 要となっています。 ○ 平成24年2月に施⾏された「財政運営基本条例」(*2) は、規律、計画性と透明性の確保を基本理念とする健全 な財政運営を強く求めています。 ○ 本府の⾏財政運営について、合規性のみでなく経済性、 効率性、有効性の観点からの監査を⾏い、必要な是正と 改善を促します。 監査委員事務局の施策 地方自治法の規定等により、監査委員の命を受け、知事そ の他執⾏機関から独⽴した⽴場で、監査等を⾏います。 定期監査 随時監査 財政的援助団体等(*3)監査 一般会計・特別会計決算審査 公営企業会計決算審査 平成27年度の取組のテーマ (1)⾏財政改⾰を促す監査 (2)内部統制機能の検証及び改善につながる監査 財政健全化判断⽐率等(*4)審査(財政健全化法) 特別監査(住⺠監査請求等) 164 監査委員事務局 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ1: めざす方向 ⾏財政改⾰を促す監査 ◆ 本府の⾏財政改⾰を促す効果的かつ効率的な監査をめざします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ■リスクアプローチ手法による監査を進めます。 ○本府の事務事業について、内在する課題や将来リスクなどを洗い出し、重要なリスクを 含む分野にフォーカスして監査を実施します。 ○効果に照らして過大な経費を要している事務事業が存在しないか、事務事業の本来 の目的・必要性が失われていないかなど、3Eの観点からの監査を実施します。 ○監査の着眼点を具体的に明示した「監査計画」を作成し、監査計画に基づいて効果 的な監査を実施します。 ※3E = 経済性・効率性・有効性 ■新公会計制度の適正化につながる監査を進めます。 ○財務諸表の正確性の視点から、監査を実施します。 ■公⺠のそれぞれの専⾨性を活かしたより良い監査のあり⽅を検討します。 ○これまでの監査法⼈への監査業務の⼀部委託について検証し、公⺠のそれぞれの専 門性を活かしたより効果的かつ効率的な監査体制を検討します。 ■監査委員事務局職員の研修の充実を図ります。 ○監査委員事務局職員のスキルアップを図るため、効果的な研修会、勉強会を実施 します。 何をどのような状態にするか? ■健全で規律ある⾏財政運営に寄与します。 ○効果的かつ効率的な監査を通じて、無駄のない合理的な ⾏財政運営を促します。 ■執⾏機関における新公会計制度の正確性を⾼めます。 ○財務諸表の正確さの徹底を促します。 ■公⺠が互いの強みを活かした新たな監査体制を構築 します。 ○公⺠が互いの強みを活かし、専⾨性が発揮できるより効果的 かつ効率的な監査体制を構築します。 ■監査委員事務局職員の専門性を高めます。 ○より質の高い監査が⾏えるよう、監査委員事務局職員のスキ ルアップを図ります。 165 監査委員事務局 部局運営方針 【重点政策推進方針】 テーマ2: 内部統制の検証及び改善につながる監査 めざす方向 ◆ 執⾏機関が⾏う内部統制の検証及び改善につながる監査をめざします。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? ■内部統制が機能しているかどうか、検証を進めます。 何をどのような状態にするか? ■内部統制機能の整備充実を促します。 ○「内部統制の充実に向けた検討結果報告」を踏まえ、庁内の内部 統制の整備・運用状況を検証します。 ○監査結果を問題指摘にとどめず、監査結果の背景にある ルールや制度、チェック体制の改善提案を⾏います。 ○内部統制の状況の改善につながるフォローアップの仕組みを検討します。 ○内部統制の効果的な改善につながるフォローアップの仕組 みを強化します。 166 監査委員事務局 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 地方債協議制度への移行に伴い新たに導入された指標で、標準的な財政規模に対する公債費や公営企業債に対する繰出 金などの公債費に準ずるものを含めた実質的な公債費相当額の占める割合の過去3年度間の平均を言います。公債費に充て られる特定財源や、地方交付税により措置のある財源等を除いて計算します。 この比率が25%以上になると「財政健全化団体」に、35%以上になると、「財政再生団体」になります。 *1 実質公債費比率 *2 財政運営基本条例 大阪府が、健全かつ規律ある財政運営の確保を図ることを目的に制定した条例で、平成24年2月10日に施行されました。 *3 財政的援助団体等 大阪府から補助金の交付など財政的援助等を受けている団体のうち、府との関連性など一定の基準により選定した 団体及び出資法人や指定管理者について、監査を実施しています。 財政健全化判断比率等 地方公共団体の財政の健全化に関する法律により定められた地方公共団体の財政の健全性を示す指標であり、実質赤字 比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率と資金不足比率がある。 各指標の数値が早期健全化指標や財政再生指標を超えると、財政健全化計画や財政再生計画の策定と実施による財政の 健全化が必要となります。 *4 167 部局運営方針 168 部局運営方針 人事委員会事務局 169 人事委員会事務局 部局運営方針 27年度の部局運営にあたって 人事委員会のミッション ■ 住⺠福祉の増進(住⺠サービスの向上)に資する有能な職員集団を構築するために、⼈材 の獲得、育成を通じ、個々の職員が能⼒を最⼤限発揮できるようにします。 ■ 大阪府の組織はどうあるべきか、そこで働く職員は何を目指すべきなのか ということを⾒据えて 検討を進めます。 平成27年度における重点的な取組み 上記「⼈事委員会のミッション」を踏まえ、これまでの調査研究をさらに進めるとともに新たな⾒解を⽰すなど、 有能な職員集団の構築に向け、次の施策に取り組みます。 ○ あるべき⼈事制度の構築に向けた調査・検討を進めるとともに、時代に即した⾼齢期職員の雇⽤問題等 について⾒解を⽰します。 ○ 職員の給与制度改⾰をさらに推進するとともに、より⼀層府⺠理解を得られる給与制度の構築に向けた 取組みや研究・検討を進めます。 ○ 「採⽤戦略」で位置づけた⼈物像に適う優秀な職員の採⽤に向け、採⽤試験の適切な実施及び改革 の検証とさらなる改善に向けた取組みを⾏うとともに、戦略的な広報活動を推進します。 ○ 人事委員会の活動状況等を府ホームページ等を活⽤してより積極的に発信し、⼈事⾏政に対する府⺠ 認知度を高めます。 170 人事委員会事務局 部局運営方針 部局の施策概要と27年度の主な取組み 人事委員会の施策概要 人事⾏政に関する専⾨的・中⽴的機関である⼈事委員会の事務局として、公正かつ能率的な⼈事⾏政を 推進し、地⽅公務員法の適正な執⾏の確保を図るため、職員からの不服申⽴てや措置要求の審査、職員の 採用試験の実施、職員の給与等に関する勧告などを⾏っています。 27年度の主な取組み ○人事委員会の活動に関すること ⇒ 【テーマ1】⼈事⾏政の課題に対する調査検討の実施と時代を踏まえたあるべき姿の提示 ⇒ 【テーマ4】人事委員会活動の積極的な広報等のさらなる情報発信 ○給与、勤務時間その他勤務条件に関すること ⇒ 【テーマ2】給与制度改⾰をさらに推し進めるための取組みと研究・検討 ○職員の任用に関すること ⇒ 【テーマ3】優秀な職員採⽤に向けた採⽤試験の適切な実施とさらなる改⾰・戦略的広報の展開 ○勤務条件に関する措置の要求、職員の不利益処分に関する不服申⽴ての審査に関すること ○労働基準監督機関の職権の⾏使に関すること 171 部局運営方針 【重点政策推進方針】 人事委員会事務局 テーマ1:⼈事⾏政の課題に対する調査検討の実施と時代を踏まえたあるべき姿の提⽰ めざす方向 都市魅⼒の創造・発信 ⼈事⾏政の専⾨機関として、⼈事⾏政に関する研究・調査、企画・⽴案機能を ⾼めるとともに、時代の動きに対応したあるべき⼈事制度を追求し、発信します。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? あるべき給与・昇任等⼈事制度に関する調査研究 p 中⻑期的な視点から、職員の年齢構成の変化をも⾒据えて職員のやる気や ⾃主的な取組みを引き出し、将来の⼈事制度の構築に向けて、これまでの議論 を踏まえて職員構成や組織のあり⽅を含めた調査研究を⾏います。 高齢期雇用問題の調査・検討 p 年⾦⽀給年齢の引上げに伴う 60歳を超えた高齢期職員の雇用のあり方や 給与制度等に関し、引き続き、職種別⺠間給与実態調査において公的年⾦ が全く⽀給されない再雇⽤者の給与実態を含めて⺠間の状況把握に努めると ともに、⼈事院意⾒、⾼年齢者雇⽤安定法改正法や国家公務員の基本⽅針 の内容等も踏まえ、再任用職員の職務内容や給与のあり方等について必要な 検討を進めます。 何をどのような状態にするか? 住⺠福祉の増進に資する組織活⼒の向上 p 職員のやる気の向上や個々の職員の能⼒を最⼤ 限発揮できる組織づくりがなされるよう取り組みます。 p ⾼齢期職員について、雇⽤と年⾦の接続が図られ るとともに、⼈事の新陳代謝による組織活⼒を維持 しつつ、その能⼒が⼗分に活⽤されるよう取り組みま す。 172 部局運営方針 【重点政策推進方針】 人事委員会事務局 テーマ2:給与制度改⾰をさらに推し進めるための取組みと研究・検討 めざす方向 これまで取り組んできた給与制度改⾰の推進 及び そのための研究・検討に 都市魅⼒の創造・発信 取り組みます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 何をどのような状態にするか? 給与制度改⾰の推進及びそのための研究・検討 p 府の組織の実情を踏まえつつ、賃⾦センサスデータの活⽤などを通じて府内の ⺠間給与を適切に把握し職員給与に反映させるとともに、さらに⺠間給与につ いて多角的に分析・検討を進めます。 現⾏の給与⽔準を決める枠組みの研究・検討 p 職員給与及び⺠間給与の調査結果を、引き続き わかりやすく示します。 p 給与制度改⾰をさらに推し進め、職員給与に対し て、より府⺠理解が得られるよう取り組みます。 p 現⾏の給与⽔準を決める枠組みについて、その妥当性及び課題を検証しつつ、 さらに検討を進めます。 173 部局運営方針 【重点政策推進方針】 人事委員会事務局 テーマ3:優秀な職員採用に向けた採用試験の適切な実施とさらなる改革・戦略的広報の展開 めざす方向 「採⽤戦略」で明確化した求める⼈材像(*)に適う職員の採⽤に向けて、 採⽤試験の適切な実施及び戦略的な広報活動を推進します。 (*)求める人材像:多様な価値観を尊重し、改革マインドを持ってチャレンジする自律型の人財 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 採⽤試験の適切な実施と改⾰の推進 p 採⽤試験の実施時期、試験科⽬、合格決定⽅式等、試験制度が⼤きく変 わることにも⼗分留意し、採⽤試験を円滑かつ適切に実施します。 p 本府の採用試験が幅広く多様な人材の受験を促し、本府が求める人材像に 適う職員の確保につながっているか、採⽤試験制度の現状、これまでの改⾰の 影響や効果等について、任命権者と協⼒しながら研究・検証し、取りまとめます。 p ⾯接員の能⼒向上を⽬指して、⾯接技法研修の内容を充実するなどに取り 組み、今年度においてより効果的な⾯接試験を実践します。 何をどのような状態にするか? 人材の確保につなげていく p 採用試験制度の改⾰意義を⼗分に活かすとともに、 本府の施策や公務の魅⼒、やりがい等を広報活動 の充実を図ることにより積極的にPRすることによって、 幅広く多様な人材の受験を促し、本府が求める人 材像に適う職員の確保につなげていきます。 より戦略的な広報活動の推進 p 府市合同職員採用セミナーや大学説明会をはじめとした各種職員採用説明 会の実施、職員採⽤ホームページ、⺠間とのタイアップなどのこれまでの広報活動 に加え、SNSのさらなる活⽤等を通じ、府⺠やマスメディアに、より関⼼を持たれ る戦略的な広報活動を展開します。 p 府庁や現場の仕事に対するイメージをより強く感じてもらうために、主に技術系 職種において採用説明会等における説明方法を工夫し、幅広い情報を提供して いきます。 174 部局運営方針 【重点政策推進方針】 人事委員会事務局 テーマ4:人事委員会活動の積極的な広報等のさらなる情報発信 めざす方向 ⼈事委員会の活動状況等の周知と理解に向けて、府ホームページやマスコミ等も 都市魅⼒の創造・発信 活⽤して積極的に発信し、⼈事⾏政に対する府⺠認知度を⾼めるとともに、⼈事委 員会から発信するメッセージについて、府⺠等の理解が深まるよう努めます。 「めざす方向」の実現に向けた27年度の取組みと⽬標 今年度何をするか? 人事委員会ホームページのさらなる充実 p ⼈事委員会ホームページの内容について、府⺠の視点で、より⾒やすく、わかり やすいものにするよう努めます。 p 全国人事委員会連合会や近畿人事委員会協議会などへの参画など委員の 活動状況を積極的に公表します。 p 職員採用試験の情報を より充実させ、説明会の内容にも工夫を重ねるなど 積極的で効果的な情報発信に取り組みます。 何をどのような状態にするか? ⼈事⾏政に対する府⺠認知度の向上に努 めます p 人事委員会ホームページの各コンテンツに対する アクセスについて前年度の実績以上にするとともに、 ⼈事委員会活動に対する府⺠の認知度と⼈事⾏政 に対する府⺠等のさらなる理解の向上を図ります。 人事委員会の活動の積極的な情報発信 p 職員採用や勧告などの人事委員会の取組みについて、積極的に報道提供を ⾏うなど広く情報発信するとともに、SNSなど様々なメディアをさらに活用して、 きめ細かな情報の提供を⾏います。 p 勧告制度をはじめとする⼈事委員会の活動について、府ホームページも活⽤し ながら、きめ細かな情報提供を⾏います。 175 人事委員会事務局 資料編 部局運営方針 【用語解説】 № 用語 解説 *1 BID Business Improvement District の略。都市の再生、地域の活性化に向けた事業を進めるため、地域の合意を基礎に設立され る都市経営組織。負担金や公共空間等の活用により独自の財源を持つ。①組織運営、②プロモーション、③デザイン、④経済 活性化を包括的に実施するルール・資金等を含んだ総合的制度。 *2 LRT Light Rail Transit の略。低床式車両の活用や軌道・電停の改良による乗降の容易性、定時性、速達性、快適性などの面で優 れた特徴を有する次世代の軌道系交通システム。 *3 クールジャパンフロント 「クールジャパン」とは、マンガ、アニメ、ゲームなどのポップカルチャーをはじめ、日本製品、建築、料理、武道等の伝統文化な ど、私たち日本人が当たり前と思ってきた日本の文化を外国の人たちにカッコいいモノ(=クール)として評価されている現象。 クールジャパンフロントのまちづくりは、その中でも特に海外で評価の高いマンガ、アニメ、ゲームなどに関する施設をりんくうタ ウンに集め、国内外からの集客で恒常的ににぎわうまちを目指そうとするもの。 *4 地域活性化総合特区 人事委員会の専門用語の解説については下記のURLをご参照ください。 総合特別区域法に基づき、地域の活性化に関する施策を総合的かつ集中的に推進するために指定された地域のこと。規制の 特例や税制、財政、金融に関する支援措置を受けることができる。 http://www.pref.osaka.jp/jinji-i/kaisetsu/index.html *5 エリアマネジメント組織 地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための、住民・事業主・地権者等による主体的な取組み(エリアマネ ジマント)を推進する組織 *6 特定建築物 「建築物の耐震改修の促進に関する法律」で定められている学校・病院・ホテル・事務所等一定規模以上で多数の人々が利用 する建築物、危険物の貯蔵場・処理場及び地震により倒壊し道路を閉塞させる建築物のこと。 *7 広域緊急交通路 災害発生時に救助・救急、医療、消火並びに緊急物資の輸送等を迅速かつ確実に実施するために、あらかじめ大阪府地域防 災計画で位置づけられている道路。 *8 SNS social networking service の略。インターネット上で、交流の場を提供し、社会的ネットワークを構築するサービスのこと。 176