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Page 1 京都大学 京都大学学術情報リポジトリ 紅
Title Author(s) Citation Issue Date URL タングステン鑛の新冶金法 渡邊, 俊雄; 野滿, 朝亮 化学研究所講演集 (1937), 7: 142-143 1937-08 http://hdl.handle.net/2433/73602 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University タングステン鑛 の新冶 金法 タ ング ス テ ン鑛 の 新 冶 金 法 渡 邊 俊 雄 野 満 朝 亮 1・ 新 法 の 大 要 Wの 含有5-20%位 の ウォル フ ラム鐵鑛 汰鑛 にアル カ リ金属 の蜷化物 叉 は硫酸 盤 を加へ,或 は低晶 位の重 石の汰 鑛 にアル カ リ金属 の盤化 物 を加へ て・700-900。C附 つ水蒸 氣 を通 じてW分 をア ルカ リ金属 のタ ング ステ ン酸盤 に攣 化 せ しめ,然 る後 水 を以つ て 浸 出 し,其 の浸 出液 よ り肇化石次 と盤酸,或 は鷺酸のみ を用 ひてWO3を ひ還 元 してWと 近 の温度 に加熟 しつ なす.又 此金属Wに 作 り,之 を炭 素 を用 海綿鐵及 び微 量の澱粉糊 を加 へて つ きか ため,電 氣熔 の高温 を用 ひ て熔融 せ しむれば容易 にフェロタ ング ステ ン とな る・ 新 法 の系 統圖 を示 せば次 の如 し. 系 統 圖 原鑛 石 ↓ 選鑛(簡軍なる選鑛に止める) I l l 汰鑛 尾鑛 ↓ 乾燥 ↓ ←NaCl叉 はNa2SO4及 び水蒸 氣 焙焼 ↓ 水 にて浸 出 t 残津 ↓ 沐盤 1 l 「 l 浸 出液 i ←CaC12← 「}t I 慶液 CaWO4 1 ↓ 残澤 HC1塵 理 l l WO3 ↓ 還元 1 1 1 金属W 金属W 海綿鐵→ ↓ 熔融 1 フェロタング ステ ン (142) l 汰鑛 I CaC12HCl ↓ ←CaO CaCI2 1 々 vソMス ∬ ノ ウ ォル フ ラ ム鐵 鑛 中のMnの の み に て大 部 分 のW分 チ 垢幽 ・ も嬉 「 ソ纏rハ ' 腿v!Mヅ11H SL tA 含 有 少 き時 は・新 法 に 於 て 水蒸 氣 を通 ぜ 第 は容 易 に 水 に可 溶 の もの とな るが,Mnの 時 は,水 蒸 氣 を通 ぜ ぎれ ば,大 部 分 のW分 叉 は困 難 とな る.而 軍 に室 氣 を通 す る 含 有 がか な りの 量 に達 す る を水 に可 溶 とな す に は か な り長 し・時 聞 を要 す るか して 前 述 の 仮 癒 はNaC1叉 はNa2SO4を 加 へ 閉 器 中 に て 加 熟 す るの み に て は殆 ん ど起 らな い. 此 新 法 に於 て は鑛 石 中 に錫 石 が存 在 す る も水 に可 溶 とな るに 至 らす,叉 無 水 珪 酸 も殆 ど水 に 可 溶 性 とな ら ざ る を以 て,前 述 の 如 く低 品位 汰 鑛 の庭 理 が 可 能 とな り,且 錫 石 とタ ング ス テ ン 分 との分 離 が容 易 とな る,更 に叉 新 法 に よれ ば タ ング ス テ ン を含 む 鑛 澤 の如 き もの5中 よ りW 分 を回 牧 す る事 も宕 易 で あ る. 2.新 法 と現 在 法 との 比 較 曹 達 友 叉 は 苛 性 ア ル カ リを用 ひ て タ ング ス テ ン鑛 を塵 理 し,w分 を水 溶 液 中 に持 來 す 在 來 の 方法 に於 て は ・珪 酸 及 び 錫 も共 に水 溶液 中 に 入 り來 るを 以 て,之 等 の 不 純 物 は豫 め選 鑛 に よ り出 來 るナごけ除 く事 を 必 要 とす る・ 叉 現 行 法 で は フェロタ ング ス テ ンの 製 造 に も充 分 選 鑛 せ られ た る精 鑛 を用 ふ,而 して共 の 選 鑛 方法 と して は比 重 選 鑛 に よつ て居 る,然 るに ウ ォル フ ラム鐵 鑛 は 之 を粉 埣 す る時 微 細 な る粉 末 とな り易 く,爲 に比 重 選 鑛 に於 け る實 牧 率 は必 す し も良 好 とは 云 ひ難 い.又 錫 石 と ウ ォル フ ラム鐵 鑛 とを比 重 選 鑛 に よ り分 離 す る は 困難 で あ る.ウ ォル フ ラム 鐵 鑛 に は微 弱 な る磁 性 あ れ 共 磁 選 に よ り之 等 の爾 鑛 物 を分 離 す る方 法 も亦 好 結 果 は得 難 い. 然 る に新 法 は 前 述 の 如 く選 鑛 を蝕 り必 要 とせ す,且 つ 低 品 位 汰 鑛 中 に 含 ま るsW分 95%位 を容 易 に金 馬W叉 の90- は フェ・ タ ング ステ ン と して探 取 し得 られ る,從 つ て選 鑛 冶 金 を 通 じて の総 實 牧 率 は 現 行法 よ り もか な りにS曾加 せ しめ得 られ る可 能 性 が あ る・ 叉 熔 剤 と して 使 用 す る化 學 藥 品 の 債 格 が新 法 に於 け る食 臨 は 薔法 に於 け る曹 達 友 よ り著 る し く低 廉 で あ り,其 の 消 費 量 は大 鷺 同 一 で あ るか ら此 貼 に於 て も新 法 は有 利 で あ る・ (尚詳細 は探鑛冶金 月報 第十三年第九,十,十 一報 を参照 せ られ ん ことを乞ふ・) (143)