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第2分科会 要約:情報技術(IT)(仮訳) 勧告

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第2分科会 要約:情報技術(IT)(仮訳) 勧告
第2分科会
要 約 : 情 報 技 術 ( IT)( 仮 訳 )
こ の 分 科 会 は 、産 業 プ ロ セ ス 、製 品 、交 通 、経 営 、環 境 モ ニ タ リ ン グ・情 報 、
環境教育、環境保護のための発展途上国への援助を含む広い分野と部門におけ
る 持 続 可 能 な 開 発 の た め の 情 報 技 術 ( IT) の 活 用 に お け る 最 近 の 発 展 に つ い て
レビューを行った。
分 科 会 は 、IT の 急 速 な 進 展 が 我 々 の 社 会 に お い て 持 続 可 能 な 未 来 へ 向 け て 前
進 す る た め の 巨 大 な 潜 在 力 を 引 き 起 こ し 、 ま た 、 政 府 機 関 、 国 際 機 関 、 NGO、
学 術 機 関 そ し て IT 産 業 の ネ ッ ト ワ ー ク を 構 築 す る こ と が 非 常 に 重 要 で あ る と
いう意見を共有した。
また、人的資源の開発が途上国、先進国の双方にとって、経済的で持続可能
な開発の鍵であり、また情報格差の問題に取り組むことが重要であることが強
調された。
参加者はまた、環境教育、特に将来の持続可能な社会の実現を担う若者への
教 育 の た め の 非 常 に 効 果 的 な ツ ー ル を 我 々 に 与 え る IT の 大 き な 潜 在 力 を 認 識
し 、 ま た 持 続 可 能 な 開 発 と い う 目 標 を 実 現 す る ツ ー ル と し て 、 ど の よ う に IT
を最大限活用できるかについて集中的に議論をした。
分 科 会 は 、 持 続 可 能 な 開 発 教 育 に 関 す る 具 体 的 な IT プ ロ ジ ェ ク ト の 重 要 性
を 強 調 し 、 ま た 、 NTT と GEA に よ る 、 寄 付 し た パ ソ コ ン を 東 南 ア ジ ア の 学 校
に導入し、それらを利用するために先生と生徒を教育し、それらを導入・維持
するために地方の人々を訓練するという成功したイニシアティブ事例について
認識した。
我 々 の 議 論 を 踏 ま え 、分 科 会 は 政 策 決 定 者 と そ の 他 ス テ ー ク ホ ル ダ ー に 対 し 、
持続可能な開発のための教育の10年の枠組と情報社会のための世界サミット
に関する進行中の交渉に関連する7つの勧告を提言する。
勧告
1.環境情報へのユビキタスなアクセス
将来の持続可能な社会のため、公衆がいつでもどこでも製品、サービス、経
営管理、地域環境、地球規模の生態系などに関する信頼のある環境情報に容易
にアクセスでき、意見を表明し、政策決定過程に参加する社会システムを発展
させることが重要である。行動に伴う影響と持続可能な選択肢を明らかにする
ため、高い質のコンテンツを共同で開発し、地域の言語でのコンテンツ共有を
促進させることがとても重要である。
2.情報格差と持続可能な開発への取組み
情報格差は、形態は異なるものの先進国、途上国の双方に影響するものであ
る 。IT と 環 境 情 報 に 対 す る ア ク セ ス の 能 力 を 向 上 す る こ と が 必 要 で あ る 。地 域
のステークホルダーの本当のニーズが把握されるべきであり、情報は地域の言
語で提供されるべきである。地域社会の制度的能力を向上するため、大学及び
訓練支援機関は中小企業、零細企業、官僚、地域社会に対する訓練に焦点を向
けるべきである。また具体的な行動へと導く実践的な役に立つ情報に焦点を置
くことが重要である。資金は既存のまた実現しつつある計画とリンクすること
により、最もアクセスしやすくなろう。特定のコンテンツの開発事業をこれら
の 計 画 に リ ン ク す る こ と に よ り 、 投 資 に 関 す る ODA の 効 果 を 高 め 、 相 乗 効 果
を発揮することが可能となろう。
3 . 環 境 教 育 の 効 果 的 な ツ ー ル と し て の IT
イ ン タ ー ネ ッ ト や マ ル チ メ デ ィ ア の よ う な IT の 最 近 の 進 歩 は 、様 々 な 連 合 、
グループ、ステークホルダー、特に持続可能な未来の実現という重要な役割を
担う若者の環境教育に十分に利用されなければならない。公式な教育制度の外
側 に あ る 環 境 教 育 も 非 常 に 重 要 で あ る 。IT は 目 的 で は な く 、手 段・ツ ー ル で あ
る と 認 識 す べ き で あ り 、持 続 性 の よ う な よ り 広 い 目 標 に 貢 献 す べ き も の で あ る 。
IT の 効 果 を 高 め る た め 、フ ィ ー ル ド ワ ー ク 、実 験 と そ の 他 教 育 ツ ー ル と 統 合 さ
れるべきである。地域の考えを地球規模の行動へ、地球規模の考えを地域の行
動 へ と 結 ぶ IT ネ ッ ト ワ ー ク の 利 用 に よ り 、 地 域 共 同 体 は 地 球 共 同 体 に 、 よ り
良く結び付けられなければならない。
4 . IT を 通 し た 環 境 効 率 と 資 源 生 産 性 の 向 上 ( エ コ デ ザ イ ン )
IT は 、生 産 過 程 、製 品 、輸 送 、ビ ジ ネ ス 慣 行 、人 間 行 動 の 変 化 に よ り 、環 境
効率と資源生産性を向上する潜在力を有している。市場メカニズムを十分に利
用した、ビジネスと政府を含む様々なステークホルダーによる革新的なアプロ
ー チ を 介 し て 効 率 の 大 幅 な 向 上 が 実 現 さ れ る べ き で あ る 。IT は ま た 、天 然 資 源
の評価と管理に利用されるべきである。
5 . 環 境 の よ り よ い 理 解 の た め の IT の 適 用
GIS や 衛 星 画 像 の よ う な 最 新 の IT と 計 算 能 力 を 活 用 し て 、 環 境 の 監 視 と 分
析をし、また将来の環境変化を予測することにより、自然環境と社会経済の状
態 を よ り 理 解 す る こ と が 重 要 で あ る 。そ の よ う な 技 術 は 環 境 デ ー タ の 質 と 範 囲 、
及び環境を評価するためのツールの有効性を飛躍的に向上させるものと期待さ
れる。学術機関を含む様々なステークホルダーと情報を共有することが重要で
ある。
6 . IT の 負 の 影 響 の 最 小 化
環 境 に 配 慮 し た IT 機 器 の 開 発 、 再 利 用 、 リ サ イ ク ル や ゼ ロ エ ミ ッ シ ョ ン 化
の 推 進 及 び 自 然 エ ネ ル ギ ー の 利 用 に よ り 、IT に よ る 負 の 影 響 を 最 小 化 す る こ と
が 重 要 で あ る 。ま た 、IT の 社 会 的 、心 理 学 的 影 響 や 、す べ て の 主 体 、特 に 若 者
のメディア・情報の適切な利用能力の向上に注意を払うことも必要である。
7.緊急に行うべき行動
IT の 活 用 に よ り 持 続 可 能 な 未 来 を 実 現 す る と い う 大 き な 挑 戦 に 向 か う た め 、
地域社会の持続的な能力の向上を促進するためのファシリテーターとして行動
す る 、ス ポ ン サ ー 、技 術 提 供 者 、官 僚 の 広 い パ ー ト ナ ー シ ッ プ に よ り 、IT の 潜
在力を明らかに示すモデル的なプロジェクト(行動指向型の)を始めることが
重 要 で あ る 。 持 続 可 能 な 開 発 教 育 に 関 す る 広 範 な 既 存 の IT プ ロ ジ ェ ク ト の 経
験の共有を促進するメカニズムをつくることも勧告する。
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