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学校だより 2月② [179KB pdfファイル]

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学校だより 2月② [179KB pdfファイル]
冬来たりなば 春遠からじ
校長 高井 摂子
今年はあまりにも暖かな年明けだった故に、ドカ雪の心配をされる方もいたのですが、
日本だけではなく世界中の様々な地域で、初めての雪や豪雪による被害などのニュー
スが流れ、冬の厳しさを思い知るような気がします。
イギリスの詩人シェリーの「西風に寄せる歌」の一節に、次のような言葉があります。
If winter comes, can spring be far behind?
「寒く厳しい冬が来たということは、暖かい春が目の前まで来ている」ということから、
「厳しい冬がくれば、春はすぐその隣、人生の厳しい冬もいつまでも続くわけではなく、
希望に満ちた未来がすぐ後ろに控えている」や「今は不幸な状況であっても、じっと耐え
忍んでいれば、いずれ幸せが巡ってくる」というたとえに使われたり、「朝の来ない夜はな
い」の意味のことわざで、イギリスの 17 世紀のことわざ「夜明け前が一番暗い」や日本の
ことわざの「夜まさに明けなんとして益々暗し」にも通じたりする言葉です。「厳しい」冬の
寒さは「苦しく」「辛い」ことが多く、思うように出かけられず身動きすら取れなくなり、寒さ
の中での雪かきは「辛く」「苦しく」「危ない」作業であると思います。避けようと思ってもどう
しようもないことだからこそ、耐え忍びつつ、その後に訪れるであろう春の「温かさ」「嬉し
さ」「幸せ」「恵み」を願い、待ち望み、希望とするのでしょう。
子どもたちが育つ姿に触れる毎日の中で、「厳しさ」や「苦しさ」「辛さ」ということが少な
くなるよう、そして、「楽しさ」や「嬉しさ」「喜び」が多く訪れることを願うのですが、それだ
けでいいのだろうかとも思うことがあります。何かを理解できないときやどのようにしたらい
いか分からないとき、自分の思い通りに物事が進まないときなどは、「辛く・苦しく・厳しさ」
を感じることでしょう。そして、それらから逃げたくなったり避けようとしたりすることもあるか
もしれません。けれども、ちょっとのきっかけで何かが頭の中でひらめき「理解できそう」
「どうにかできそう」「何とか進められそう」と感じることがあり、それらが大きな「理解できた
喜び」や「できた嬉しさ」「進められる楽しさ」に変わっていく様子を見ることができます。
「喜び」「嬉しさ」「楽しさ」を味わうことができると、少々の「厳しさ」「苦しさ」「辛さ」にめげる
ことなく、むしろ立ち向かっていくようになる姿も見ることができます。
ちょっとのきっかけを経験できるよういくつものステップを設定して指導したり、ひらめき
に気付くことができるよう言葉かけや学び合いの工夫をしたりしますが、何より力となるの
は「理解できるはず」「どうにかできるなず」「進められるはず」という自信が大切であるよう
に思います。根拠がなくても、少々ずれていても、自信がゆるぎないことが大切であり、そ
の土台には、「愛されて、当たり前」という絶対な信頼があるということだと思います。
子どもたちに、すばらしい春の訪れがあるよう、引き続き、努力してまいります。
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