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経営分析表 - 久留米市
経営分析表 本市の下水道事業会計では、公共下水道(主に久留米、北野地区)と特定環境保全公共下水道(主に田主丸、城島、三潴地区) という二つの事業を実施している。 ここでは、類型都市や全国平均とあわせて、それぞれの事業ごとに下水道事業における主な指標を掲載している。なお統計の都 合上、本市の指標は平成26年度、類型及び全国平均は平成25年度のものである。 公共 他市との比較(25年度) 特環 他市との比較(25年度) 項 目 説 明 ・ 分 析 26年度 類型 全国平均 26年度 類型 全国平均 事業別普及率(%) 現在処理区域内人口 74.5 - 76.2 2.0 - 7.3 行政区域内人口 進捗率(%) 現在処理区域内人口 86.2 93.2 88.6 27.4 74.7 57.0 行政区域内人口に占める処理区域内 人口の割合で、事業の整備状況を表す ものである。公共下水道および特定環 境保全公共下水道それぞれにて算出し ているので市内全域の普及率ではな い。 特環は、田主丸地区や城島・三潴地 区の一部で供用開始しているものの、 まだ整備途上のため、低い値となって いる。 全体計画人口に占める処理区域内人 口の割合である。全体計画に対しての 進捗状況を表すものである。 公共は、ほぼ全国平均と同水準であ るが、特環は、事業別普及率と同様、 低い値となっている。 全体計画人口 処理区域内面積1haあたりの処理区 域内人口を表したものである。 処理区域内人口密度(人/ha) 現在処理区域内人口 50.5 42.0 62.0 32.1 26.0 24.0 現在処理区域面積 現在晴天時平均処理水量を現在処理 能力(晴天時)で除したもので、施設が どの程度利用されているのかを示す。 公共は、他都市と比較して2割程度低 い値となっている。 施設利用率(%) 現在晴天時平均処理水量(㎥/日) 65.2 82.9 85.4 49.8 128.6 58.6 現在処理能力(晴天時)(㎥/日) 処理した汚水のうち使用料徴収の対 象となる有収水の割合である。有収率 が高いほど使用料徴収の対象とできて ない不明水が少なく、効率的であるとい うことができる。 有収率(%) 年間有収水量 86.3 76.9 80.6 65.9 93.8 80.3 年間汚水処理水量 水洗化率(%) 現在水洗便所設置済人口 現在処理区域内人口 91.2 93.5 94.4 56.4 68.1 79.8 現在処理区域内人口のうち、実際に 水洗便所を設置して汚水を処理してい る人口の割合である。 水洗化の促進は、使用料収入の基本 となるため、特に特環については、今 後、更なる普及を図る必要がある。 公共 他市との比較(25年度) 特環 他市との比較(25年度) 項 目 説 明 ・ 分 析 26年度 類型 全国平均 26年度 類型 全国平均 有収水量1㎥あたりの使用料収入で あり、使用料の水準を示す。 公共は、他市と比較しても高い水準に あることがわかる。 使用料単価(円/㎥) 使用料収入 181.4 166.0 136.1 160.9 165.8 157.2 年間有収水量 有収水量1㎥あたりの汚水処理費で あり、その水準を示す。汚水処理費は、 維持管理費と資本費に分けられる。 汚水処理原価(円) 164.7 181.3 145.6 376.8 275.4 (190.7) (227.7) (174.9) (591.2) (564.1) 253.2 維持管理費は日常の下水道施設の 汚水処理費 年間有収水量 (446.0) 維持管理に要する経費であり、具体的 には、人件費、動力費、薬品費、施設 補修費、管渠清掃費及びその他の維持 管理費によって構成される。 ※ 下段( )は、分流式下水道に要する経費を控除 する前の値 資本費は、減価償却費、企業債等支 払利息(一時借入金利息は除く。)及び 企業債取扱諸費等の合計額である。 汚水処理原価(維持管理費)(円/㎥) 汚水処理費(維持管理費) 64.9 74.3 66.8 133.6 157.1 136.0 99.8 107.0 78.9 243.2 118.3 117.3 年間有収水量 特に、特環における資本費の高さが 際立っているが、事業の進捗にともな い、今後は有収水量が増加するものと 見込まれる。 汚水処理原価(資本費)(円/㎥) 汚水処理費(資本費) 年間有収水量 経費回収率(%) 110.1 91.5 93.5 42.7 60.2 (95.1) (72.9) (77.8) (27.2) (29.4) 279.4 223.4 203.9 120.4 105.6 使用料収入 汚水処理費 ※ 下段( )は、分流式下水道に要する経費を控除 する前の値 汚水処理に要した費用に対する、使 用料による回収程度を示す。下水道の 経営は、経費の負担区分を踏まえて汚 62.1 水処理費全てを使用料によってまかな うことが原則であるといわれる。 (35.2) よって経費回収率は、下水道事業の 経営を最も端的に表している指標とい える。 公共の経費回収率は他市よりも高く なっていることがわかる。 経費回収率(維持管理費)(%) 使用料収入 115.6 汚水処理費(維持管理費) 処理人口1人あたりの維持管理費(汚水 分)(円/人) 維持管理費(汚水分) 6,276 7,634 7,292 5,525 10,313 12,130 現在処理区域内人口1人あたりにか かっている維持管理費であり、効率的 な維持管理の状況を見るものである。こ の場合の維持管理費には、管渠、ポン プ場、処理場その他にかかっている費 用全てが含まれている。 現在処理区域内人口 処理人口1人あたりの資本費(汚水分)(円 /人) 資本費(汚水分) 現在処理区域内人口 現在処理区域内人口1人あたりにか かっている資本費である。なお、この場 合の資本費とは、減価償却費と企業債 利息等である。 9,644 10,995 8,616 10,062 7,764 10,465 公共 他市との比較(25年度) 特環 他市との比較(25年度) 項 目 説 明 ・ 分 析 26年度 類型 全国平均 26年度 類型 全国平均 処理人口1人あたりの管理運営費(汚水 分)(円/人) 管理運営費(汚水分) 現在処理区域内人口1人あたりにか かる管理運営費である。この場合の管 理運営費とは、維持管理費と資本費を 合計したものである。 15,920 18,629 15,908 15,587 18,078 22,595 現在処理区域内人口 処理区域内人口を職員数で除したも のである。 職員1人あたりの処理区域内人口(人/人) 現在処理区域内人口 4,552 3,796 3,946 1,194 2,307 2,727 職員数 職員給与費対営業収益比率(%) 職員給与費 6.1 5.8 6.9 0.0 13.3 9.7 営業収益-受託工事収益 135.0 総収益と総費用の比率を表したもの である。100%未満であると総収支が 赤字であることを示している。 今後は、特環の収益性を向上させる ことが課題である。 134.8 経常収益と経常費用の比率を表した ものである。100%未満であると経常 収支が赤字であることを示している。 総収支比率と同様、特環の収益性の 向上が課題である。 総収支比率(%) 総収益 106.8 124.3 120.6 76.9 130.2 営業収益に対する職員給与費(損益 勘定)の割合である。営業収益が職員 にどの程度分配されているかを示して いる。 なお、特環には資本勘定にのみ職員 を計上しているため、値がゼロとなって いる。 総費用 経常収支比率(%) 経常収益 107.8 124.0 120.6 77.4 130.3 経常費用 事業別資金不足比率(%) (流動負債-建設改良費等の財源に充 てた企業債)-流動資産 0.0 8.5 4.3 0.0 0.3 12.1 営業収益-受託工事収益 利子負担率(%) 支払利息+企業債取扱諸費 2.0 2.4 2.3 1.7 1.9 2.2 企業債+長期借入金+一時借入金 自己資本金+剰余金+評価差額等 42.5 負債・資本合計 有利子の負債に対する支払利息の割 合であり、外部利子の平均利率を表 す。利子負担率が高くなるとその後の 経営を圧迫する要因の一つとなる。 公共、特環ともに、他都市よりも若干 低い値である。 総資本に占める自己資本の割合であ り、財政状態の長期的な安全性を見る 指標である。 自己資本構成比率(%) +繰延資産 事業別に算出した資金の不足額と営 業収益(受託工事収益を除く)の比率。 マイナスの場合はゼロ(資金不足な し)。 建設改良費等の財源とした企業債を 控除するため、資金不足比率は結果的 にゼロとなっている。 58.0 59.5 42.8 48.1 48.4 公共 他市との比較(25年度) 特環 他市との比較(25年度) 項 目 説 明 ・ 分 析 26年度 類型 全国平均 26年度 類型 全国平均 固定資産対長期資本比率(%) 固定資産 104.6 99.5 98.9 106.3 99.2 98.8 自己資本構成比率と同じく、事業の固 定的・長期的安全性を見る指標で、資 金が長期的に拘束される固定資産が、 どの程度自己資本や長期借入金によっ て調達されているかを示す。 固定負債+資本金+剰余金+評価差額等 +繰延資産 処理区域内人口1人あたりの地方債現在 高(千円/人) 地方債現在高 244 現在処理区域人口 ※この表における類型他市は、以下をすべて満たすものである (公共下水道) ・処理区域内人口100千人以上 ・処理区域面積1haあたり年間有収水量2.5千㎥/ha以上、5.0千㎥/ha未満 ・共用開始後25年以上 (特定環境保全公共下水道) ・処理区域内人口5千人以上 ・処理区域面積1haあたり年間有収水量2.5千㎥/ha未満 ・共用開始後5年以上15年未満 287 243 631 567 528 地方債現在高を処理区域内人口で除 したものである。 公共はほぼ全国平均並み、特環はや や高い数値となっている。 下水道施設の整備には、一定の地方 債の活用が前提となっているものの、 地方債残高には常に注意を払う必要が ある。