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2013年10月号
新・参考業務月報 2013年 10 月号 ICHIKAWA LIBRARY 発行:市川市中央図書館 編集:レファレンスカウンター 〒272-0015 市川市鬼高1-1-4 ℡.047-320-3333 INF REF こども 電話 メール 中央計 行徳 BM 南行 信篤 平田 駅南 全館計 1,090 878 782 561 2 3,313 590 35 255 224 162 1,046 5,625 8,381 6,829 7,017 1,439 9 23,675 5,938 284 1,726 1,459 1,388 7,605 42,075 INF:インフォメーション・カウンタ REF:レファレンス・カウンタ BM:自動車図書館 10月 累計 今月のレファレンス記録票から 分類 I/D4 質 問 と 内 容 「八幡のぼろ市」について詳しく知りたい。 八幡の葛飾八幡宮で 9 月 15 日の例祭日に境内で開かれる農具市のことで、ぼろ市は通称。 現在も続いている。かつては関東一とも言われ、その歴史は古く『千葉県東葛飾郡誌』(千葉 県東葛飾郡教育会 1923)p.2243 には「其の起原を按ずるに凡そ百十餘年前享和年間」 (1801 ~1804)とある。 『民俗資料類纂 第 3 巻ナ~ヲ』 (本山桂川/著 日本民俗研究会 1931) 「農具市」の項には昭和初期の農具市の様子が詳細に記録されている。また、『昭和5年の 農具市を訪ねて』(小泉みち子/著 市川市立歴史博物館 1997)は、農具市に関する古い 記録の参考資料も記載されていて詳しい。その他、『図説 市川の歴史』(市川市教育委員会 2006 p.240)、『中世以降の市川 展示解説』(市立市川歴史博物館 1982 p.52)、『房総 生活とその周辺』 (平野馨/著 隣人社 1968 p.149)などにも記載あり。 322.9 ロシアの不動産に関する法律のできるだけ新しい情報を探している。 ロシアの法律に関する図書としては、『現代ロシア法』(東京大学出版会 2003)があり、 第 5 章第 4 節「土地と農業」(p.217-223)があるが、その後の出版がない。 情報量は少ないがそれより新しい情報として、 『ロシア経済の基礎知識』(浅元薫哉、齋藤寛 /編著 ジェトロ 2012)の「外国企業の土地利用の可否」(p.144)に土地基本法について 記載がある。 『日系企業のためのロシア投資・税務・会計ガイドブック』(スティーブ・モリヤ マ/著 中央経済社 2007)には、「土地税」(p.65)、「固定資産税」(p.107) 、「土地に関する 法律概要」 (p.182)が記載されている。 『早わかりロシアビジネス』(高橋浩/著 日刊工業新 聞 2008)には、 「土地利用」 (p.121)があり、参考となる外国の HP も紹介されている。 インターネットからは、北海道庁の HP に「ロシアビジネス法律データベース」があること がわかる。 (http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/ksk/hc/index.htm) Lexis(R)AS ONE のデータベースでは、 「LexisNexis ビジネスロー・ジャーナル」のバック ナンバー記事を読むことができるが、2013 年 2 月号にはロシアのビジネス法の調べ方が掲載 されており、上記の情報のほか英語文献などが紹介されている。2012 年 5 月号には「海外進 出企業のための情報整理」でロシアが取り上げられ、不動産に関する記載もある。 国立国会図書館デジタル化資料に「ロシアにおける中小企業活性化に向けた法制改革」 (「外国の立法: 立法情報・翻訳・解説 238」津田憂子/著 国立国会図書館 2008.12)が あり、中小企業の不動産賃貸譲渡関係の法律情報でインターネットから読むことが出来る。 (http://iss.ndl.go.jp/books/R100000040-I000051611-00) NDL リサーチ・ナビ⇒政治・法律・行政では、ロシア下院の現行法令データベースを含む 外国の HP が多数紹介されている。 (http://rnavi.ndl.go.jp/politics/entry/Russia.php) 449 太平洋標準時について、定まった根拠と詳しい説明が知りたい。 『天文の事典』 (平凡社 1987)p.582「標準時」の項に、標準時の解説と「アメリカのよう に東西にわたり広い区域を占める国々では、1 時間ずつ次々にずれた複数の標準時を使用して いる」とあり、 「主な標準時と時差」という表に「北米太平洋標準時」の記載がある。また、 『アメリカ合衆国がよ~くわかる本』(杉田米行/著 秀和システム 2006)p.54 に「標準 タイムゾーン」について、 『アメリカを知る事典』 (平凡社 2012)p.259 に「時間帯」があり、 それぞれ「太平洋標準時」を含むアメリカの時間帯についての説明や時間帯区分地図、夏時間 について等が記載されている。 歴史的背景に関しては『時計と人間 アメリカの時間の歴史』(マイケル・オマリー/著 高島平吾/訳 晶文社 1994)が詳細であり、 「正午がふたつある日―標準時の導入」 (p.114) という章がある。標準時導入の背景には鉄道の出現があったことがわかる。ほかに、『グリニ ッジ・タイム 世界の時間の始点をめぐる物語』(デレク・ハウス/著 橋爪若子/訳 東洋 書林 2007)には p.166「アメリカの合衆国の鉄道」、『時と暦』(青木信仰/著 東京大学 出版会 2013)p.213「標準時」 、 『WHAT TIME IS IT? 時間』 (A.G.スミス/著 渡会和子/ 訳 ほるぷ出版 1993)p.78「標準時」などがある。 779.1 広沢虎造の浪曲、清水次郎長伝で石松の「すしくいねぇ」という部分が入っている CDを借りたい。 『浪曲論』 (稲田和浩/著 彩流社 2013)p.85「清水次郎長伝」によれば、 「飲みねぇ飲み ねぇ、酒を飲みねぇ。寿司を食いねぇ。」というくだりが登場するのは二代目広沢虎造「清水 次郎長伝」の「三十石」とある。市内所蔵CDでは、『蔵出し浪曲名人選 1』 (二代広沢虎造/ 口演 キングレコード 2005) 、 『清水次郎長伝[8]』 (二代広沢虎造/口演 テイチク 1995) に「寿司を食いねぇ」の部分が含まれている。『浪花節の黄金時代 下 昭和の名人虎造から』 (二代目広沢虎造/[ほか]口演 日本コロムビア 1989)には「石松三十石道中」が収録され ているが該当のくだりは含まれていない。 →TOPICS 他にもこんな質問ありました(クイック・レファレンスから) 分類 288.4 質問 回答、補足事項、薀蓄など 歴代の侍従長が知りたい。 『皇室事典』(角川学芸出版 2009)p.549 に近現代皇室高官 一覧があり、侍従長についても掲載がある。また、現在の侍従長は宮内庁の HP の幹部名簿で 見ることができる。 (http://www.kunaicho.go.jp/kunaicho/kunaicho/meibo.html) TOPICS 広沢虎造 二代目広沢虎造は、明治 32 年東京芝の生まれ。少年時代から浪花節が好きで、関西で二代目広沢虎吉門下に 入った。同門の初代広沢虎造が三代目虎吉を襲名するにあたり、二代目虎造を 23 歳で襲名。東京に戻り、講談 の三代目神田伯山の「清水次郎長伝」をアレンジして浪曲にしたところ、大変な人気となる。石松の「寿司を 食いねぇ」のくだりは元の講談にはなく、「馬鹿は死ななきゃ直らない」というセリフと共にラジオの普及も あって広く知られるところとなった。映画、舞台にも活躍したが、脳溢血に倒れ昭和 39 年逝去。享年 65 歳。 その浪曲は「虎造節」として今も愛されている。 二代目虎造については、 『江戸っ子だってねえ 浪曲師広沢虎造一代』 (吉川潮/著 新潮社 2002)があり、 p.286 に戦後一時期、「市川市笹塚※の借家に移転する。 」とある。 ※「笹塚」は、現在の真間 2 丁目、3 丁目の一部の小字(『市川市字名集覧』 (市川市教育委員会 1973) 参考:『定本日本浪曲史』 (正岡容/著,大西信行/編 岩波書店 2009) 『大衆芸能資料集成 第 6 巻 寄席芸』 (三一書房 1980) 虎造節保存会 HP http://www.kokkeihaikukyoukai.net/torazou/sub02-03-03.html