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第3回議事録 - 経済産業省
中央鉱山保安協議会 平成24年度第3回金属鉱業等鉱害防止部会 議事録 1.日時 平成24年10月19日(水)10:00~11:40 2.場所 経済産業省別館5階513会議室 3.出席者 藤田委員(部会長)、吉岡委員、吉田委員(広田代理)、吉本委員、池田専門委員、 井上専門委員、駒井専門委員、笹木専門委員、関根専門委員(三浦代理)、中井専門 委員 4.議事 (1)重金属の負荷量推移について (2)特定施設に係る鉱害防止事業の実施に関する基本方針に係る答申(案)について (3)その他 ○小泉補佐 皆さん、おはようございます。 1名遅れて いらっしゃる方がおられますけれども、定刻になりましたので、ただいまよ り中央鉱山保安協議会平成 24年度第3回金属鉱業等鉱害防止部会を開会いたします。 本日の議事進行を務めさせていただきます事務局の小泉でございます。よろしくお願い いたします。 それでは、早速でございますが、本日の配付資料の確認をさせていただきます。 本日の資料は、資料1から資料3までで構成されて います。お手持ちの議事次第に配付 資料一覧がございますので、それを御確認いただき、乱丁、 落丁等がございましたら、事 務局までお申しつけください。 なお、資料2の別添という資料がござ いますけれども、これにつきましては、各鉱山の 個別の情報が入っているため、会議終了後、回収させていただきますので、御了承いただ ければと思っております。 また、本日の資料につきましては、これまでと同様、原則すべて公開とさせてい ただき ます。会議終了後、発言者名を示した議事録及び無記名の議事要旨 を作成し、会議後速や かに公開いたします。なお、発言者名を示した議事録は、後日 各委員に御 確認いただき、 御了解いただいた上で公開させて いただきたいと思います。 続きまして 、本日の部会の出席状況でございますけれども、全委員数、本委員4名のう ち4名に御出席いただいており、鉱山保安協議会令第4 条第4項の規定により、定足数に 達しているということを御報告 いたします。 なお、今回から、日本基幹産業労働組合連合会の中央副執行委員長でおられました小島 弘幸委員に代わりまして、吉岡正親委員が就任されましたので御紹介いたします。 ○吉岡委員 吉岡でございます。9月7日に小島の後任ということで新しく就任いたし ました。よろしくお願いいたします。 ○小泉補佐 それでは、これ以降の議事進行を藤田部会長にお願いしたいと思います。 よろしくお願いいたします。 ○藤田部会長 おはようございます。 今日は3回目で最後の議論になります。これを受けまして、今度 は中央鉱山保安協議会 に答申いたします。是非 活発な御議論をよろしくお願いいたします。 それでは、議題に入りたいと思いますが、最初は、重金属の負荷量推移について、それ から、2番目、特定施設に係る鉱害防止事業の実施に関する基本方針に係る答申(案)に -1- ついて、その他でございます。 そして本日は、前回、井上専門委員から御指摘のありました重金属の負荷量推移につい て事務局から御報告いただくとともに、前回の骨子案を踏まえました 次期基本方針に係る 答申案について御議論いただきたく思います。 おもしろい負荷量推移を作ってくださいま して、 学問的にも 非常に 貴重でございます。 それでは、御説明をよろしくお願いします。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 鉱山・火薬類管理官付 の橋場でございます。よろしくお 願いいたします。 お手元の資料2でございますけれども、前回の部会におきまして、井上先生から御指摘 いただきました第4次の基本方針期間、 10年間の重 金属の負荷量の推移がどのようにな っているのかというのを 確認するということでございまして、 資料2は成分ごとに過去 1 0年間の坑廃水処理をやっている 各鉱山の原水の水質の負荷量 推移を全国合計値でグラフ に落としたものでございます。 資料2の 1ページ目になるのですけれども、こちらは全国のトータルの原水の水量とい うことでございまして、棒グラフになっております。こちらを参考にしていただいて、2 ページ目以降の成分ごとの負荷量の推移を見ていただければと思うのですが、あともう1 つ、委員の先生方のみにお配りしておりま す要回収資料 、資料2の別添、こちらは 各成分 において負荷量の高い主要鉱山について 、鉱山別の10年間の負荷量の推移をグラフに落 としたものであります。 最初にカドミウムが黄色い折れ線グラフで書いてあると思うのですけれども、個別に御 説明する前に、全 体をざっと見ていただければと思うのですが、今回、成分的には 、カド ミウム、鉛、砒素 、銅、 亜鉛、鉄 、マンガンの 7成分の負荷量の推移を過去 10年間とい うことでグラフに落としたものでございますが、これを全体見渡していただきますと、 1 0年間でグラフに 近似線が破線で入っておるのですけれども、 左から右に減尐傾向 にある というのがきれいに出ました。 私どもとしても、ここまできれいに出るとは思ってなかっ たのですけれども、全国合計にしますと、こういった形で、過去 10年間をとっ ただけで も負荷量は 着実に減ってきているというような結果になっております。 もう1つは、負荷量を出す場合、やはり水量の影響というのがあると思うのですが、水 量が多くなれば当然負荷 量も増えるということで、1ページ目の水量の推移を見ますと、 全国的には平成20年度で雤が尐なかったと思われるのですけれども、水量が尐ないとい -2- うことで、負荷量のほうの グラフを見ても、カドミウムとか鉛、砒素、銅、亜鉛あたりは やはり 平成20年度の負荷量が減ってきているということで、水量に引っ張られている部 分もあるのかなと思われます。 実はここには今回、御提示していませんけれども、負荷量ではなく濃度の、この負荷量 をさらに水量で割り戻して水量の要素を落とした状態でグラフを 作ってみましたが、やは りこの負荷量と同じような折れ線グラフになったということで、余り水量は影響してなく て、濃度的に見てもやはり減尐傾向にあるというような結果になっております。 それで個別に、このような減尐傾向というのは、なぜこんな形になったのかということ を調べるために、資料2の別添のほうの要回収資料でございますが、主要鉱山の傾向を見 ております。 まずカドミウムを見ていただきたいのですけれども、カドミウムにつきましては、別添 資料1 枚目にございますけれども、円グ ラフがございまして、A鉱山、B鉱山で既に全体 の過半数を超えています 。A鉱山が43% の負荷量という形になっており まして、2ペー ジ目の裏側に各主要鉱山、負荷量の大きな 鉱山の推移をグラフにしております。これは左 の上から下に向かって、さらに右から下に向かって負荷 量が大きな 順番の鉱山になってお りまして、これを見ていただきますと、やはりカドミウムについて負荷量の大きな鉱山で あるA鉱山、B鉱山 は鉱山個別に見ても減尐傾向があるということが言える と思います。 この縦軸はすべて同じ目盛りを使っておりますので、このグラフの高さによって負荷量 の多さがわかると思います。 次に鉛でございますが、鉛につきましては、円グラフ にありますように、C鉱山 、B鉱 山といったあたりが大きな ウエートを占めてくるのですけれども、こちらも個別鉱山の裏 側のグラフを見ていただきたいのですけれども、C鉱山につきましては、 必ずしも減尐傾 向にあるとは言えないということでございますが、B鉱山については、きれいに減尐傾向 が出ています。その他の鉱山は、ほぼ横ばいぐらいになっているということでございます。 次に砒素 でございますが、硫黄鉱山でありますD鉱山とE鉱山、この2鉱山 だけで全体 の8割を占めるという負荷量でございまして、こちらの裏側の折れ線グラフを見ていただ きますと、やはりD鉱山も砒素 の負荷量は減尐傾向が 10年間で出ておりますし、E鉱山 についても、 ほぼ横ばいなのかもしれませんけれども、 僅かではありますが減ってきてい ます。3番目のB鉱山も入れますとかなりきれいに減尐傾向が出ているということでござ います。 -3- それから、銅でございますけれども、銅に つきましては、円グラフにございますように、 F鉱山、B鉱山で全体の5割近 くの負荷量を占めておりまして、F鉱山につきましてはほ ぼ横ばいですが、B 鉱山についてはかなり負荷量が減ってきているという結果になってお ります。 それから、亜鉛でございますが、亜鉛は円グラフを見ていただきますと、大きな ウエー トを占めるのがC鉱山、A 鉱山というとこ ろでございまして、こちらの鉱山ごとの折れ線 を見ますと 、A鉱山はそれほどでもないのですが、C鉱山の 負荷量がかなり落ちてきてい ます。 それから、鉄 でございますが、鉄につきましては、円グラフでありますように、E鉱山、 G鉱山といったところが多いのですけれども、鉱山個別に見ますと、E鉱山 も若干減尐傾 向にあるということが言えますし、G鉱山も減尐傾向にあるということでございます。 最後のマンガンでありますが、マンガンにつきましても、A鉱山とC 鉱山で全体の過半 数を占めるのですけれども、やはり鉱山個別の折れ線グラフを見ますと、A鉱山、C鉱山 ともに減尐傾向にあるということでございまして、全国計で見ますと、やはり負荷量、 排 水量が大きくて、重金属濃度の高い鉱山が 減尐傾向にあるところが多くて、それが全国合 計で見ましても、結果的に負荷量が減っているという形になったのかなと考えております。 ここに書かれてい ない個別鉱山 は他にもたくさんあるのですけれども、それらの折れ線 グラフ を見ますと、必ずしも減尐傾向にあるものというのは多くはなくて、増えたり 減っ たりしているようなものもございます。 ではなぜ鉱山によって 顕著な減尐傾向 があるのかということでございますが、特に成分 ごとに見て顕著だったの がB鉱山になってくるのですけれども、B 鉱山は、露天掘り跡の 埋め戻しをずっとやっていて、それが効いてきているのではないかと 鉱山の方から聞いて おりま す。こういった発生源対策の効果がこの負荷量の減尐に効いて きているという意味 では、露天掘 り跡の埋め戻しなどはストレートに効いて くるのかなということは あるので すけれども、過去にやっていた坑道の坑 口閉塞とか集積場の 覆土、植栽等といった発生源 対策がここ まで効いてくるというのは、それを 証明することは なかなか難しいのかなと考 えております。 今回、期間をとったのが 10年間という ことでございまして、10 年間で発生源対策の 効果というよりは、自然回帰に伴う負荷量の減尐というのを把握するというのはなかなか 難しいとは思うのですけれども、過去 10年ではなくて、30年、40年という長い期間 -4- をとれば、例えばE鉱山 では、過去の データがあって、そういった負荷量の減尐というの は顕著に現れておりますので、もう尐し長い目で見ると、こう いった自然回帰といいます か、負荷量の減尐傾向というのが現れて くるのではないかということで、そういった意味 では、たまたま今回、10年間のデータを取ってみて減尐傾向が出たということで、今後、 坑廃水処理費用と いう面では、尐なくと も増える 方向には働いていかないのでは と解釈で きるのかなと思います。 今回は、 この程度の分析しかしていませんが 、今後、長期のデータが集まってくれば、 もう尐し何か見えてくるものがあるのかなというふうにも考えております。 特に大学の先生 で御専門の方もいらっしゃいますので、今後、どんなことをやったら有 効かというようなアドバイスをいただければと思います。 以上です。 ○藤田部会長 ありがとうございました。 ただいまの事務局からの御説明に関しまして、御質問、御意 見をお願いいたします。 中には銅とか鉛で 若干増えて いるところもありますが、やはり鉱体がまだ十分あるとこ ろはまだですね。 非常におもしろい傾向がわかったと思います。 10年前のデータというのは あるのでしょうか。 ○小泉補佐 前回の基本方針のときもこういうようなデータを調べているのですけれど も、実は重金属の種類が違っていたりとか、途中歯抜けになっていたりとか、 なかなかき れいに繋がらない ところがございまして、線が繋がらない というような状況でございます。 ○藤田部会長 どうもありがとうございました。 ほかにございますでしょうか。 ○駒井専門委員 非常に貴重なデータだと思います。 原因として自然回帰ということも1 つ考えられます。カドミ ウムとか砒素というのは 、 時間が経つ と化学的な形態が変わってきて 、一般環境の中で溶出しにくいような傾向にな るということも言われて いますので、 20年あるいは 50年という単位の中では、こうい った自 然回帰的な原水が発生するというのは非常に合理的な考え方 ということになります。 自然回帰とか、あるいはパッシブトリートメントとか、それから、場合によっては 、周り の方々に説明するための有益な情報と いうことで、こういうものを活用していただければ と思います。 今、10年前のデータがもしあればということもあったのですが、断片的であっても、 -5- 30年前から今までどういう傾向にあるかということがわかれば、これも重要なデータと 思いますので、引き続き解析をよろしくお願いしたいと思います。 ○藤田部会長 どうもありがとうございます 。 ほかにございますでしょうか。 ○笹木専門委員 御報告ありがとうございます。 今、B鉱山の金属成分の 10年間の減尐が著しいという原因が、発生源対策が効いた の ではないかというお話だっ たのですけれども、よく見てみると、もう1つC鉱山というの が、この10年間で亜鉛ともう1 つの成分が鉛ですか、鉛は余り変わっていませんが、マ ンガンが約半分ぐらいまで下がっているという結果が出ているのですが、これもやはり発 生源対策が効いたということでしょうか。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 これは鉱山の方 にも聞いてみたのですけれども、特に心 当たりがないというか、たまたま成分を見ます と、良く なっているのが亜鉛とマンガンの みで、それ以外は逆に増えている傾向もあるのです。 そういう意味で、成分によって、こういう違いが出てくるところというのが何か理由が あれば 教えていただきたいのですけれども。 ○笹木専門委員 C鉱山では発生源対策は特に行われていないということ ですか。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 発生源対策自体は過去から行われてはいるのですけれど も、それが効いて きているというような回答ではなかったですね。 ○笹木専門委員 特定の成分というこ とになると、発生したあと、植物への吸収とか、 そういうことが効いているのかもしれないのですけれども、そういう様子が現地にあるの かどうかですね。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 ○笹木専門委員 ○藤田部会長 そうですね、もう尐し詳しく調べないとわからないです。 ありがとうございます。 いろんな 鉱体がどこかに出てきているかもしれませんね。 どうもありがとうございます。よろしいでしょうか。 それでは、 続きまして特定施設に係る鉱害防止 事業の実施に関する基本方針に係る答申 (案)、資料3でございます。 事務局から御説明をお願いいたします。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 それでは、お手元資料3でございますが、これまでの3 回にわたる本部会での御審議をいただきまして、それを答申案という形でまとめており ま す。 -6- 既に委員の皆様には事前に御送付させていただいておりますが、 お送りしたものと内容 はほとんど 変わっておりません。 この答申案の構成ですが 、前回の部会、第2回目で御提示しました骨子とほぼ同じ構成 にしておりまして、まず1.で、はじめにという前段をうたっておりまして、そのあと、 2.で鉱害防止事業の概要、鉱害防止事業の現状ですとか、基本方針の状況ですとか、支 援策といったものを記載しておりまして、3.の4ページでは、現行の第4次基本方針の 実績見込みの評価、計画に対する実績の評価というのを述べてお りまして、 8ページ目の 4.で次期基本方針策定に向けた鉱害防止事業の課題と対応策という6つの課題というの をこれまで御提示してきたのですけれども、それをここで記載しておりまして、 11ペー ジの5.で次期基本方針に関する事業量ということで、ここがまさに次の基本方針のコア になる部分を記載しております。最後に 14ページの6.で、おわりにということになる と思います。 あと別添資料を付けて おります。別添につきましては、別添1で委員の名簿、別添2で は、これまでの3回にわたる審議の中身、別添3では、第1次から第4次までの基本方針 の推移とい うことで、これは金額と鉱山数、それから、別添4では支援策ということで、 積立金と基金のスキーム、別添5では処理費のコ スト分析の前回、御提示しましたグラフ 関係、それから、別添6では第5次の基本方針の対象鉱山の位置図ということで、あと別 添7のほうでは鉱山別の内訳、第5次 の基本方針の鉱山別の工事量、それから、水処理に 関する内訳を付けて おります。 1ページ目 から簡単に御説明させていただきたいのですけれども、1ページ目はまず1. で、はじめにということで、ここは概要について記載しております。 2.鉱害防止事業の概要ということで、まず(1)で鉱害 防止事業の現状について触れ ております。これは過去からの経緯ですとか 状況について記載しております。 (2)の基本方針でございますが、 ここはこれまでの第1次からの基本方針の流れにつ いて記載して おります。 (3)の国による鉱害防止支援策ということで、国が行っている鉱害 防止事業に対する 支援策について、2ページから3ページにわたって簡単に記載しております。 4ページ目からが本題に入ってくるのですけれども、4ページ目の第4次基本方針につ いてということでございまして、ここではまず(1)で 第4次基本方針の当初計画に対す る実績見込みの評価ということを記載しております。 -7- ①でまず鉱害防止工事、 ②で坑廃水処理というような分け方、あと③で計画的実施を図 るための必要な事項という第4次の基本方針に書かれていた事項についてどうだったのか というような評価をしております。 4ページの①の鉱害防止工事に対する第4次基本方針に対する評価というのを記載して おります。 最初に表形式で、この表では左側を義務者不存在、右側を義務者存在鉱山に分けまして、 縦の項目ですが、鉱山数、 事業費、それから、特定施設数、事業量といった形で、当初計 画に対して実績見込みがどうだったのかというようなのを表に落としております。 この実績見込みのところの括弧書きの数字があるのですけれども、こちらにつきまして は、当初計画には入ってなかったのですが、第4次基本方針期間中に新たに新規として入 ってきたものを括弧書きで記載しております。 この進捗率というのは 、単純に当初計画分について実績見込みを分子として、当初計画 を分母にして割ったものでございます。 これを見ていただきますと、鉱山数でいいますと、義務者不存在は 32鉱山を当初予定 したのですが、完了 が11鉱山だったということで、進捗率は 39%ということになって おります。 文章のほうでは 、ここに記載してございますように、第4次の基本方針に基づいて、こ の鉱害防止工事が実施されて、河川の汚染の防止ですとか、水処理の安定的な実施が図ら れたという ことですが、特にこれまでの御説明でも申し上げていま すように 、義務者不存 在の進捗率については、当初計画を大幅に下回ったということを触れております。この原 因として、ここに記載して ございますように、 予算の縮減という中で、特にこれは休廃止 鉱山の補助金のことを言っているのですけ れども、その中で 中断が許されない坑廃水処理 のほうを優先して予算配 分を行ったために、鉱害防止工事のほうの予算配分が目減りして 工事が遅延につながっていったということで、 進捗率が落ちたと考えております。 当初計画に計画された鉱山の中には、ここに記載してございますように、再調査の結果、 費用対効果から工事不要と 判断されたもの、ここに記載して ございますけれども、義務者 不存在で言えば4鉱山、存在で言えば 3鉱山ありましたし、あと大雤による災害復旧など 新規の追加工事というものもございました。 また、義務者存在鉱山では、民 間事業者、鉱山会社が全額自己負担で実施しているとい うことでございまして、工事の必要性に応じて臨機応変に工事が実施されてきたというこ -8- とで、新規の追加工事が非常に増えた という分析であります。 最後の2行に記載して ありますように、新規追加工事が特に増えた 大きなものとしまし ては、鉱山閉山に伴う新たな坑廃水処理 施設の設置ですとか、東日本大震 災による集積場 の被害、流出事故の復旧工事といったものが挙げられて おりまして、今回、この義務者存 在鉱山の表のところを見ていただきたいのですけれども、義務者存在 鉱山の事業費で括弧 書きの164億円というのは今回追加分の工事額になるのですけれども、このうちの約 1 00億円が新たな坑廃水処理施設の設置とか、東日本大震災による集積場の復旧工事に 充 てられているという結果になっております。 それから、②の坑廃水処理ですが 、こちらにつきましては、この表にございますように、 義務者不存在 鉱山、義務者存在 鉱山ともに、当初計画された鉱山において、ほぼ計画どお り処理が行われました。これによって河川 の水質維持というものが図られて、鉱害発生の 未然防止が図られたと言えるのではないかと思っております。 あと③番でございますが、5ページ目ですけれども、こちらは計画的実施を図るため必 要な事項ということで、第4次の 基本方針に書かれて いる事項について、どうだったのか というのを記載して います。 a)でございますが、坑廃水処理コスト削減に資する技術開発の推進をやるということ が第4次の基本方針で書かれておったのですけれども、これにつきましては、こ の文章に ございますように、JOGMEC等を中心にし まして、 次ページに具体例として3つ記載 しておりますけれども、 これらの 技術開発を実施しました。特に6ページ目の表の一番下 にありますパッシブ トリートメントでは、中性坑廃水を対象としました実証試験において、 重金属分の除 去が確認されており、今後の実用化につなげていくという成果を記載して ご ざいます。 あとパッシブトリートメントというのがなかなか素人の方にはわかりづらいということ で、「パッシブトリートメントとは」ということで、ここで絵を挿入しております。 それから、それ以外の必要な事項ということで、b)、c)、d)、e)、f )、g)という のがございまして、これらにつきまして、ここに記載してあるような形で、それぞれの項 目について 、このような第4次基本方針において、ここに記載するようなことをやってき ましたということを書いております。 あと7ページ目の(2)で、第4次の評価という意味も込めて、坑廃水処理費のコスト 分析、前回、御説明させていただいたのですけれども、こちらを記載しております。 -9- 前回の御説明にもあったのですけれども、第4次基本方針期間中の坑廃水処理費用とい うのは、10年間で1割以上減ってき ているということで、分析の結果、その主な要因は 労務費の削減ということでございまして、ここの①に書いてございますように、各鉱山に おける人員の削減ですとか、人件 費単価の削減というものが貢献していると 記載しており ます。 それから、②では、水処理費 1トン当たりの労務費、電力費、材料費といった分析をし たのですけれども、義務者不存在鉱山のほうが存在鉱山より約2倍高かったという結果だ ったのですけれども、これにつきましては、鉱山の個別事情によるものが大きいのではな いかということで、7ページの下の・が3つあ りますけれども、こういったことが理由で はないかということを記載して おります。 続きまして8ページの (3)で第4次基本方針事業全体の成果ということで簡単に書い てございますが、第4次の基本方針の計画的な実施によりまして、鉱害防止工事では、集 積場のズリの河川への流出防止ですとか汚染防止、それから、水処理施設の更新 とか、導 水坑道によって安定的な水処理が図られたということを記載して ございます。 坑廃水処理事業では労務費のコスト削減が図られたということ、処理の 継続的な実施に より河川の水質維持、鉱害の発生の未然防止が図られたということを記載しております。 次に8ページ、4.になりますけれども、次期基本方針に向けました鉱害防止事業の課 題と対応策ということで、これまで御説明しております6つの課題(1)から(6)まで の課題と、それに対する対応策というものをまとめております。 (1)では、鉱害防止工事の残存工事の早期完了ということでございまして、先ほどご ざいましたように 、進捗率がなかなか悪くて、残存工事が残っておりますので、早急に 工 事を終了させようということであります。 ここで前回までの委員の皆様の御指摘を盛り込むということで、前回、こういった鉱害 防止をやっていて、それの一般に対するPRが足りないのではないかというような御意見 がございましたので、ここの(1)の3行目あたりか ら、今後も本事 業の意義・成果につ いて広く一般の理解を得るといったところを記載して おります。 それから、これに対する対応策ということですが、こ れは早期完了ということは、まず は予算を獲得するというのが第一ですが 、それ以外の対応策としましては、専門家による 事業評価の実施によって、より効率的にやっていくということを記載しております。 それから、 (2)でございますが、坑廃水処理の終了、もしくは更なる坑廃水処理コスト - 10 - の削減という課題でございます。 やはり坑廃水処理という のは収益性のないものを半永久的にやっていくということで、 関係者にとって大きな負担になっており 、終わらせられるものは終わらせるし、終わらな いものはよりコスト削減の努力に努めるということでございまして、対応策とし ましては、 まず①で類型区分に沿った事業の実施ということで、 これまでの研究会、ブロック会議等 での議論で出てまいりました類型区分、9ページの表にございます が、3類型5タイプと 呼ばれているものでございまして、類型Ⅰ、Ⅱ、Ⅲにありますように、類型Ⅰでは、発生 源対策 の実施により 自然回帰で 無処理放流を目指すものです。類型Ⅱは坑廃水処理ですが、 タイプの②では、水質管理目標の弾力的運用によって無処理放流を目指すというものです とか、あと パッシブトリートメントといった新しい技術の導入によって無処理放流を目指 すといったタイプ、 これが類型Ⅱです。それから、類型Ⅲでは 、坑廃水処理はやめられま せんが 、タイプ④、⑤にありますように、④では設備の更新とか新しい技術によって坑廃 水処理コストの削減を目指します 。⑤ではリサイクルとか、新エネの導入によって 坑廃水 処理コストの削減に努めるといったような分類をしておりますので、これは鉱山ごとに振 り分けをされておりますので、ここの目標に向かって進めていきましょ うというのがこの ①でございます。 それから、②は専門家による事業評価 です。 ③は義務者不存在鉱山における水質管理目標の弾力的運用ということで、これは先ほど の類型区分のところのⅡ の②にもございましたけれども、前回も御説明しておりますが、 義務者不存在鉱山については、もともと水質汚濁防止法、鉱山保安法の規制対象外 であり、 排水基準が適用されないということでございますので、下流の利水点等の環境基準等を満 足できるのであれば、処理の終了を目指すことができるのではないか。まずは地元理解が 重要ということで、下流影響度に対す るデータの把握、蓄積、検討といったものを進める ということを記載しております。 それから、委員の先生からも御指摘のありましたバックグラウンドの自然汚染を踏まえ た坑廃水処理レベルのあり方というのも検討が必要であるということを9ページの③のと ころに記載しております。 次の10ページ目ですけれども、こちらは新しい技術の導入ということで、コスト削減 のための新しい技術ということで、まずはパッシブトリートメント を重点的にやっていこ うということを産学官の連携のもと、重点的に取り組むということを記載しております。 - 11 - あとはコスト削減効果の高い、これはいわゆる殿物繰り返しとか、 こういった既存技術 の導入を目指 すというものと、あと最後の1行ですけれども、 小水力発電等の新エネ技術 の適用を検討といったものも今後、コスト削減の1つの条件として進めていくというもの を追加しております。 それから、 (3)は排水基準の規制強化への対応ということで、これは今後、予想される 排水基準に対して事前に対応を検討しておくというものです。 それから 、 (4)は中和殿物の減容化、殿物集積場の確保ということで、水処理に伴って 発生する中和殿物というのも、やはりコスト削減要因になっているということで、これら の減容化の新しい技術です とか、あと殿物の有効利用といったものを進めていくというの を記載して おります。 それから、 (5)ですけれども、こちらは耐震対策とリスク対応ということで、今回の東 日本大震災による集積場の被害を踏まえて、技術指針が現時点ではまだ改正されてないの ですけれども、年内には改正されるということでございまして、これを踏まえて一斉点検 を実施して、さらに指針の適合性チェックをするということで、特にチェックの結果、対 策が必要とされるような集積場については、早期の安定化対策を実施するというのが対応 策①であります。 それから、②では、こういった点検ですとか、安定化対策に対する実施支援ということ で、義務者不存在については、既存の休廃止の補助金制度、それから、義務者存在につい ては、 JOGMECの融資制度といったものの支援を行っていくと 記載しております。 それから、 (6)の坑廃水処理管理者の不足・高齢化対応ということでございまして、坑 廃水処理管理者については、特に休廃止鉱山、山間部にあるということや、高齢化が進ん でいるということもございまして、なかなか人材確保が難しくなっているということであ ります。 その対応策といたしましては、例えば自動化運転を導入することによって 省力化を進め るというこ と、それから、あと民間資格制度の活用ということで、坑廃水処理を行うには 、 鉱山保安法上、 「 作業監督者 」の選任が必要ですが 、こちらについても特に休止鉱山の坑廃 水処理というのはかなり限定された事業でございまして、一般の水質関係の公害防止管理 者の資格というものまではカバーする必要もないということもございますし、一方で民間 団体が 現在、検討している資格、講習制度というものがございまして、これ を活用してい くことを検討するということを記載して おります。 - 12 - 11ページ目でございますが、5. では、これらを踏まえて次の基本方針に盛り込むべ き事項というものを記載しております。 基本方針の構成というのは特措法で書いてご ざいまして、基本方針に定める事項という のは実施の時期、 事業量、それから、鉱害防止事業を計画的に進めるために必要な事項と いうことで、この構成に沿って(1)、(2)、(3)という形にしております。 (1)実施の時期でございますが、まず鉱害防止工事につきましては、 昭和48年に第 1次基本方針 を作って以来、既に40 年が経つ わけでございますが、まだ残存工事が残っ ているということで、今後も限られた 予算の中で工事を実施していくということで、妥当 性、緊要性、効率性を評価しながら早期に完了させるということでございます。 実施期間といたしましては、これまでどおり、平成 25年度から平成34 年度までの1 0年間を期間といたしまして、平成34年度の最終年度までにすべての鉱害防止工事を終 了させるという目標にしております。 それから、②の坑廃水処理ですが、こちらはやはり永続的に処理をしなければいけない ということで、10年間で終わらせるというわけにはいかないのですけれども、今後も引 き続きコスト削減に努めながら、確実に水処理をやっていくということを記載して おりま す。 それから、12ページ、 (2)の事業量でございますが、事業量につきまし ては、これま で前回の部会でも御提示しておるものでございまして、 鉱山ごとの積み上げがございまし て、それをこれまでブロック会議等で個別鉱山ごとに議論をして、それで積み上げたもの でございます。 ここでは 義務者不存在 鉱山、義務者存在 鉱山ごとに分けまして、それぞれ 鉱山数、事業 量、特定施設数、 事業費を記入し ております。 前回の変更点としては1カ所、 実はこの表の中にございまして、事業量の一番下の段で 坑廃水処理施設改修というものを記載しております。 今までは事業量というのが、上にありますような覆土、植栽、よう壁、かん止堤、排水 路という項目しかなくて、坑廃水処理 施設改修 というのはかなり金額が大きい割にこの事 業量に出てこないということだったので、坑廃水処理の施設 改修に必要な鉱山数をここで は今回、新たに記載しております。 12ページの下の文章ですけれども、ここにありますように、義務者不存在 鉱山の主要 工事としては、導水坑道の整備工事ですとか、集積場の耐震化工事といったもの、あと坑 - 13 - 廃水処理施設の更新といったものが大きな割合を占める。存在についても耐震化工事、そ れから、坑廃水処理施設の更新といったものが大きな割合を占めております。 個別の積み上げにつきましては、後ろの別添6、7のほうに 鉱山ごとの積み上げを記載 しております。 あと坑廃水処理につきましては、義務者不存在 鉱山については、鉱山数は第4次と一緒 でしたが、義務者存在鉱山については、第5次では鉱山数が 55鉱山になっております。 第4次では56鉱山 でしたので1鉱山減っ ておりまして、これは12ページの一番下の最 終行に書いてありますように、稼行鉱山扱いとなった鉱山を除外した一方で 、新たに閉山 になって坑廃水処理を開始した鉱山を追加して、2鉱山 減って1鉱山増えた ということで 55鉱山になっております。 あと特に義務者存在鉱山のほうで、第4次基本方針に比べてかなり処理費用ですとか、 処理量が増えているのですけれども、これらの理由を表の下に書いてございまして、特に 鉱山閉山によって大規模な坑廃水処理を開始した鉱山、具体的には北海道の豊羽鉱山にな るのですけれども、これを入れることによって 、処理費、処理量、排出量、これが大幅に 増えました ということを記載しております。 それから、 13ページ(3)の計画的実施を図るため に必要な事項でございます。 これは先ほどの6つの課題をそのまま簡潔にまとめたもので ございまして、①が残存工 事の早期完了、②が水処理の終了及び 処理コストの削減、③が排水基準強化への対応、④ が中和殿物の減容化、集積場の確保、⑤が耐震対策等のリスク対応、⑥が坑廃水処理管理 者の不足・高齢化対応というのを簡潔に記載しております。 14ページ、おわりにということで、最後にまとめの文章を 記載しておりまして、こん な形でまとめようかなと思っております。 別添資料は、先ほど御説明したとおりでございます。 タイトルは、ここにありますように、特定施設に係る鉱害防止事業の実施に関する基本 方針に係る答申(案)ということで、あくまでもこの部会の報告書という形ではなくて、 中央鉱山保安協議会からの付託によって答申案について議論してきておりますので、答申 案という形で 、上の中央鉱山保安協議会のほうに報告するということにしております。 以上でございます。 ○藤田部会長 どうもありがとうございました。 ただいまの事務局からの御説明に対しまして、御意見、御質問等お願いいたします。 - 14 - 過去2回の委員の皆様の 御意見も取り入れてあると思いますが、いかがでしょうか。 ○三浦代理 関根部長の代理で出席しております秋田県資源エネルギー 産業課長の三浦 と申します。 前回の部会の中でもお話がありましたが、県内の鉱害防止工事、坑廃水処理は極めて順 調に推移しており、経済産業省の御尽力に感謝しておりますが、その背景としては、県内 にカドミ米の問題があり、優先度、緊急度が高いということで、他県に比較して早い進捗 状況になっているかと思っております。 カドミ米対策については、農用地土壌汚染対策法の中で現在も客土とか覆土といった公 害防止事業を行っておりますが、カドミ米が生じますと、それを国、県で買い取って焼却 処分したり、もしくは工業用材料として使っております。これは農林水産省のお話だと思 いますけれども、平成22年度までは国のほうでカドミ米を買い取っていただいたのです けれども、平成23年度以降、法律の見直しがあって、全量県の買い取りという形になっ ております。 おそらく秋田県に限らず、他の自治体においてもそれぞれ地域特有の個別の実情がある と思い ますので、報告書13ページ中段の(3)の①のところに、 「地域の実情の十分配慮 して」といった文言を加えていただければと思います。 それから、おそらくこの方針が今後、関係省庁との協議になると思いますけれども、経 済産業省のテリトリーとしては、出口の部分をきっちりしましょうということだと思いま すが、過去の後遺症といいますか、下流域のいろんな諸問題もあると思いますので、経済 産業省が所管している出口対策に合わせて、そちらのほうについても、それは農林水産省 とか、場合によっては国土交通省になるかもしれませんけれども、連携 プレーといいます か、そうしたところを方針の中に直接盛り込んでいただければ、地方自治体の代表として はすごくありがたいなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ちょっと的が外れているかもしれませんが、以上、自治体代表として意見を述べさせて いただきました。 ○藤田部会長 どうもありがとうございます。 休廃止鉱山以外にも自然水の影響、バックグラウンドの影響もかなりある かと思います が、これについて はいかがでしょうか。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 関係機関、関係省庁との連携という意味では、 一応1ペ ージ目の1.の「はじめに 」の最後の2行のところに、これはむしろ部会からの提案の表 - 15 - 現のところですけれども、関係省庁との緊密な連携を取りつつ、これに関する施策を総合 的かつ体系的に推進することを期待するというところで読めるのかなということもあるの ですけれども、この答申の中に書くかどうかというのは後日 、検討したいと思うのです け れども、当然他省庁、下流域に関係する農林水産省、環境省といったところと連携 を取り ながら進めたいと考えております。 ○三浦代理 よろしくお願いします。 ○藤田部会長 よろしいですか。 ほかにご ざいますでしょうか。 ○中井専門委員 細かい点を まとめて 意見というか、気が付いた ところを 言いたいと思 います。答申案の中に「採掘権者等」「鉱業権者」「採掘権者又は租鉱権者 」という 言葉が 出てきますが、これは使い分けをしているのかどうか。 そうでないならば 統一したらどう かというのが1点です。 これに関連して2ページ目の一番下、「(3) 国による鉱害防止支援策」に「鉱業権者又 は地方公共団体が実施する 」云々とあるのですが、ここの「鉱業権者 」は、「鉱業権者等」 というふうにしていただかないと、私ども 指定鉱害防止事業機関が入らないので、 「等」を 入れていただきたい。 また言葉の問題ですが、 「地方公共団体」 「自治体」 「地方自治体 」という言葉が出てきま すが、これは「地方公共団体」 に統一したらいいのではない でしょう か。 言葉の問題は以上でございます 。 それから、 2ページの 「(2)基本方針 」の中の 下から3行目、「特措法を改正して鉱害 防止事業基金制度を創設し、 ・・・鉱害防止事業の確実かつ永続的な実施に必要な資金の確 保及び実施体制の整備を行ってきた」とありますが、 「実施体制の整備」は 鉱害防止事業基 金制度 創設よりも、むしろ指定鉱害防止 事業機関の創設と関連すると思いますので、 「特措 法を改正して鉱害防止事業基金制度及び指定鉱害防止事業機関制度を 創設し」としていた だいたらいいのではない でしょう か。これもまた 私ども資源環境センターと関係するとこ ろでございます。 これも言葉尻をとらえるよう ですが、8ページ4.の「(1)鉱害防止工事残存工事の早 期完了 」のところで、 「限られた予算の中で必要性の高いものを効率的に実施していく必要 がある 」と記載されています。まさにこのとおりだと思うのですが、 一方で、最終年度ま でにすべての鉱害防止工事を終了すると も言っています。ここで「必要性の高いものを効 - 16 - 率的に実施していく」というと、必要性の低いもの はやらないのかということになるので、 優先度の問題であ るならば、 「必要性の高いものから効率的に実施していく必要がある 」と いった 表現がいいのではないか と思います。 それから、最後、いろいろ言って恐縮 ですが、専門家による事業評価の実施をおやりに なるということですが、前回の会議で、義 務者不存在分の鉱害防止工事について、第4次 当初計画と、実績見込み及び第5次計画案の数値が相当乖離しているということについ て、 「当初 計画した工事内容と実績 の工事内容が違うものが結構 あったりする」、こういう説明 をいただいております。そうであるならば、鉱害防止工事を効 果的かつ確実に実施するた めにも、この専門家による事業評価の結果、あるいは事業の進捗状況、 突発的な災害復旧 工事の発生 状況等も踏まえて、基本方針 の期間中における計画の見直し、これがあってし かるべきではないか と考えますが、いかがで しょうか。 以上でございます。 ○藤田部会長 どうもありがとうございました。 たくさんの御指摘ありがとうございます。 それでは、事務局からよろしくお願いします。 ○橋場金属 鉱業等鉱害対策官 最初に御指摘いただきました採掘権者とか鉱業権者、あ と自治体と地方公共団体の記述につきましては、御指摘のとおり、ちょっと注意不足でチ ェックしておりませんでしたので、そこは実態に合わせて記述を統一といいますか、一部 法律から引用しているようなところは統一できないものもあるかもしれませんけれども、 見直したいと思います。 それから、2ページ目の(2)の基本方針の記述、こちらは基金制度の創設と実施体制 及び指定鉱害防止 事業機関の話を並べる ということですね、確かにそのほうがわかりやす いのかもしれません 。ここはこちらで検討させていただければと思います。 2ページの御指摘のありました鉱業権者等の「等」は確かに指定機関が抜けておりまし たので、これは必要だと思います。 それから、8ページ目の(1)限られた 予算の中で必要性の高いもの、確かにこれは鉱 害防止工事については10年間で終わらせるという大目標がございますので、誤解を生む ということで、ここは見直しを 検討したいと思います。 それから、4. (1)の対応策のところで、専門家による事業評価によって計画の見直し というところでございますが、基本的には 、基本方針とい うのは見直す必要が出てくれば、 - 17 - 基本方針の見 直しをやらなければいけないことに なっているとは思います。ここで 入れる かどうかというのはまた改めて検討させていただきたいのですけれども、見直す必要性が あるのはこの部分だけかどうかということもございますので、そこはもう一度精査をさせ ていただければと思います。 以上です。 ○藤田部会長 ○中井専門委員 お答えいただきましたが、 いかがでしょうか。漏れはございますか。 今の御回答 で結構ですが、10年間という長いスパンの計画ですので、 当然計画の見直しがあってしかるべきかと 思います。第4次基本方針では当初計画と実績 が相当乖離しているというようなこともございましたので、ぜひお願いします 。どういう 形でやるのか、それはお任せしますけれども。 以上です。 ○藤田部会長 ○広田代理 よろしいですか。どうもありがとうございました。 非常に簡潔によくまとめていただいたと評価をしたいと思います。 私からは3点申し上げたいと思います。 まず1点目は9ページあたりに関係する話ですけれども、これまでの対策を強化をして、 費用対効果なども考えて、各鉱山の類型区分ごとにその対策を考えていくとい うような考 え方は非常に妥当な考え方ということで評価をしたいと思います。 このときに非常に大事なのは、御指摘もありましたけれども、地元の理解とか、あるい はいろいろな処理レベルのあり方という検討が必要だということはまことにそのとおりで、 義務者不存在 鉱山に限らず 、義務者存在鉱山についても 基本的には考え方は同じだと思い ますので、 こうした点、地元の 理解を得る努力というのは行政のほうでも是非努力を続け ていただきたいと 考えます。それが1点です。 それから、2点目は排水 基準の規制強化の問題です。 既に規制の強化が決ま っているものについては、ここに書いてあるとおりだと思うので すけれども、休廃止鉱山の場合は、冒頭の御説明にもございましたように、徐々に負荷と いうのは減ってきているわけですから、こ れらの効果といいますか、それ以上は悪くなら ないということがある中で、休廃止鉱山というのは、通常の 工場と違いますから、経済活 動、要するにもうけているというか、そういうものは 全然ないわけです。さっき言いまし たように、それ以上負荷は増えないということで、今の対策を地道に継続してやっていけ ば徐々に減っていくということがデータ でも示されているの で、その排水 基準を適用する - 18 - 際の適用の仕方というのは、そうした実態を踏まえたやり方が あるのではないかなと思い ます。 特にこれ からまたどういう基準が強化されるのかわかりませんけれども、一度 工事を行 って対策をとったところで 、また何か基準が強化をされるということは、 費用対効果の面 でもなかなか納得感が得られない話ですし、こうした微量の水の処理などというのは、基 準が強化されれば、仮に 例えば2分の1に強化されれば、費用が倍になるかというと、そ ういうものではなくて、指数的にというか、より難しさも増して くるということで、非 常 にコス トもかかるというようなことですから、特に新しい基準などを検討し たり、導入を するというような際には、 予めそういう実態を踏まえた休廃止鉱山に対する 基準の適用の 仕方というようなものを規制当局とも前広に協議をしていただきたいと思います。それが 2点目。 それから 3点目ですけれども、これは 11ページに関わるところでございますが、義務 者存在鉱山については、鉱害防止対策等の工事についての支援としてJOGMECの融資 制度による支 援を行うと書いてあります。この制度自身は非常に長い間ございますけれど も、他 方で事情の変化というものも世の中には起こっておりまして、まさにこの大震災を 受けて集積場の問題というのは追加されている話ですし、それから、会社のほうの事情も、 やはりその当時から比べれば会社形態がホールディングカンパニー化するとか、分社化を していってというようなことで、義務者存在には間違いないのですけれども、実態的に そ うした資金を負担する体制というのは、事業環境の変化に応じて変化しておりますので、 こうした支援制度をしていただくのは非常にありがたいと思うので、それらについては、 そうした事業環境の変化を踏まえた形で、対象だとか、 そういったものを是非見直してい ただければありがたいと思います。 文章的にはどうこうということではございませんけれども、以上 、3点意見を申し上げ ました。 ○藤田部会長 どうも貴重な御指摘ありがとうございます。 他省庁との 問題も結構ありますけれども、事務局からよろしくお願いいたします。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 1点目につきましては、ここは地元理解というところで、 行政側といたしても、引き続き努力してまいりたいと思っております。 2点目の規制強化の関係でございますが、やはり御指摘のように、もともとこの 坑廃水 処理事業というのは特殊な事業でございますので、それをほかの一般産業の排水基準と一 - 19 - 律同じもので適用していいのかという議論は確かにあると思います。昨今の規制強化、排 水基準強化の例を見ますと、亜鉛など は水生生物の影響のための基準強化でありますし、 今度、環境基準が強化されましたカドミウムも、食べ物 への影響ということで強化されて いると聞いておりますので、そういったものに対して鉱山の排水という ものを例外的に取 り扱ってもらえるかどうかというところになってくると思う のですけれども、まずは現在 もそうなんですが、今後、 新しい技術が必要になるとか、コストが どのくらいかかるとか というあたりを、現状を踏まえながら、まずは規制する環境省との間で暫定基準というも のが適用になるか どうか というあたりを交渉しながら進めていくわけでありますけれども、 そもそも特殊事業ということで、 この規制強化から除外してもらうかどうかというところ については、なかなか賛否両論あって難しいところかなと考えております。 それから、先ほどのJOGMECの融資制度のところでございますが、これは確かに会 社の経営形態とかが変われば、それに合わせた融資制度を制度自体も変え ていくというの が、使いやすい形にしていくというのが本来の姿だと考えておりますので、これは個別案 件になってくると思うのですけれども、これについてはもう尐し状況をよく勉強して、ど うすべきかということを検討していきたいと考えております。 ○藤田部会長 ○井上専門委員 どうもありがとうございます。よろしいでしょうか。 単純な質問というか、9ページの類型区分の表のところの③の新技術 の導入によってというところの基本的な考え方で、パッシブトリートメント等の導入によ って、上の②、原水水質が周辺水域の環境レベルを下 回る程度というふうに読むのだと思 うのですけれども、 ある意味あいまいな言い方をされていて、趣旨は非常によくわかるの ですけれども、要はパッシブトリート メントに対してどこまで期待をしているのかという あたりを尐し確認 させていただきたいのですけれども、一応、これも義務者存在 鉱山と義 務者不存在鉱山で考え方が変わるのだと思うのですけれども、要は 、読み方によっては排 水基準よりももっと厳しいレベルで管理をしようとしているようにも読めてしまいますし、 周辺水域の環境レベルというのが、バックグラウンドが高ければ、場合によると排水基準 ぐらいのレベルになるのか、ちょっとその辺、どういうふうにこのパッシブトリートメン トによって得られる結果を期待されているのか お聞かせ願い ます。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 御質問の件につきましては、 やはり義務者存在 鉱山と義 務者不存在鉱山で考え方が変わってくるのかなと 思うのですけれども、多分義務者不存在 鉱山については、ここの②のほうに書いてあるような、周辺水域の環境レベルを下回るよ - 20 - うなレベルで、上流でパッシブ トリートメント の導入によって、下流の例えば環境基準と いったものがクリアできるようなのが 、②との関連からいう とそういうことが言えるので はないかなというふうに思いますし、一方、義務者存在鉱山については、排水基準が適用 になりますので、尐なくともパッシブ トリートメント の導入によっ て、環境基準ではなく 排水基準の遵守というのが必要になってくるのではないかと思うのですが 、いかがでしょ うか。 ○井上専門委員 そうすると、 パッシブトリートメントというのは、ある意味自然の現 象を利用して、逆に言う と変動がすごく大きいと 吸収しきれないということが十分ありま すので、そうすると、義務者存在 鉱山のところですぐにというのは尐し難しくなって、 ど ちらかというと義務者不存在鉱山のところから実績を積み上げていく、そういう方向なの かなと思います。 その義務者不存在 鉱山のときには、要するに出てきたものが 、例えば利水点のところで 十分基準を満たしているような水質にな っていれば、そういう方向でかまわない、そうい う考え方でよろしい でしょうか。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 ○岡部監理官 はい。 すみません。ちょっと補足をさせていただくと、この問題は2つの面が あると思っていまして、1つは処理自身に コストをかけないようなやり方でやる。これは 現在のアクティブトリー トメントと同じレベルを達成できれば、そのままパッシブ トリー トメントを取り入れていくということができるというのが1点 。 それから 、もう1つは、まさに排水基準をどう守っていくのかという点になるかと思い ます。それは下流に影響を及ぼしていかないというのはもう1つの論点として出てくる話 かと思います。 下流の環境基準を守れるようにというところは、これは地元ともよく調整をしながら進 めていかなくてはならない話かと思いますけれども、パッシブ トリートメント については、 新しい技術としてアクティブトリートメントの代わりとして導 入できるところは導入をし ていき、そのときに、排水基準との関係で、例えば何らかのバックアップ策みたいなもの を取りながらパッシブトリートメント を導入していくという考え方もあるのではないかな と考えています。 ○藤田部会長 どうもありがとうございます。 ほかにございますでしょうか。 - 21 - 池田さん何かございませんか。 ○池田専門委員 今のパッシブ トリートメント に関連しまして、私どもJOGMEC で は、国内の鉱山会社さんとパッシブトリートメントの研究開発をやらせていただいており ます。今、井上先生のほうから御紹介がありましたとおり、パッシブ トリートメントにつ いては、水量変化に対する追随 性ということで、生物を使った反応であったり、好気性の 人工湿地というような中でなかなか難しい問題がございます。 そういった中で 、実際のいわゆる義務者存在鉱山へのパッシブトリートメント の適用と いうのは、やはり技術的な課題に加えまして、地元の理解というのが非常に重要になると いうことで、今回、こういった答申案の中にそう した文言を記述していただきましたこと につきましては、非常に感謝申し上げます。 また、合わせて下流影響度に対するデータの把握、蓄積ということで、これも重要であ るということで記載をさせていただいておりますけれども、やはりこういったものに対し て地方自治体が行うのか、あるいはこういったものを推進する国側が行うのかというよう なことを含めて予算的な措置等、また、今の議論では、義務者存在 鉱山への適用がなかな か難しく、 その足がかりとして義務者不存在鉱山の方 がアプローチしやすいだろうという ようなお話もいただきました。 ただ、実際、我々対応していますと、やはり過去に鉱山鉱害等で苦しまれた地方の方々 におかれましては、パッシブトリートメントというよりも、 アクティブトリートメントで 安定的な処理ということのほうに 重きを置くようなことがあろうかと思います。 そういう中では、やはりそういったモニタリング、あるいは住民理解の促進にあたって、 関係者の緊密な連絡と、そういったものに対する打ち合わせというのは非常に重要になっ てくると考えておりますので、こういっ た答申案の中でそういったことを実現させていた だければというふうに思っております。 ○藤田部会長 どうもありがとうございます。 ほかに、吉岡さんいかがですか、何か御意見がございましたらお願いいたします。 ○吉岡委員 気になったのは、坑廃水処理の現場は、かなり高齢化が進んでいるという ことです。 坑廃水処理は企業にとっても 地域にとっても大切なものであり、 管理をしっか りとしなくてはいけません。そうした意味では、しっかりとした人材や後継者をつくるこ とが不可欠であり、関係省庁はもちろんのこと企業へもそのことを促し、要請してもらい たいと思います。 - 22 - 非常に重要なものでありますので、 単に高齢者の雇用対策といった意味ではなく 、専門 的な知識をしっかり持ってもらう ことを、ぜひ促していただきたいと思います 。答申(案) には、 そういったところが一部記載されていますが、よろしくお願いします。 ○藤田部会長 どうもありがとうございます。 民間資格等で非常に大事だと思いますね。 吉本さん、何かございますでしょうか。 ○吉本委員 意見というより質問ですが 、9ページ目のタイプ別の中の坑廃水処理の継 続の⑤のパターン、リサイクル、新エネ技術導入というところで、小水力発電や太陽光発 電等の新エネの導入と書いてあるのですが、これで経済的自立化を図るということは、 現 地で必要となる電力 をこういった地産地消型の再生エネルギーで自立的にカバーしていこ うというのか、もしくは地域資源を活用して売電も視野に入れた経済的自立を図っ ていく という意味を持たせていらっしゃるのか、もう尐し御説明いただけませんでしょうか 。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 ここにつきましては、もともとの発想は、 坑廃水処理を やるときには、どうしても電力費用が 大きな負担になるということで、それを小水力とか 太陽光等の新エネでカバーできれば、コスト削減にもつながってくるのではないかという 発想が大前提でございまして、特に小水力でいえば、鉱山排水は出てきますし、さらに高 低差というのもございますし、さらに太陽光発電を置くような鉱山の周辺というのは、例 えば集積場であったり、そういう 敷地もあるという一応立地条件もいいのかなというこ と で、一応アイデアとしてここに書いてございまして、 実用化という意味では、コスト的な 面でまだまだハードルが 高いのかなということでございます。 将来的に売電とか、ビジネスとしてやっていくようなところまでは難しいかなというよ うな印象を持っております。 ○吉本委員 ありがとうございました。 今後、規制緩和で 農業用水路への小水力発電も 設置しやすくなるようですし、新たな試 みを発信していくという意味では非常に良いのではないかなということで質問させていた だきました。 ○藤田部会長 どうもありがとうございました。 ほかにございますでしょうか。 駒井さん、何かございます か。 ○駒井専門委員 昨日、経済産業省の鉱山保安表彰 に参加させていただいて、非常にし っかりとした鉱山業界、あるいは行政ということで感銘を受けたことをまず報告したいと - 23 - 思います。 その中で鉱山保安といいますと 安全関係が主 と思うのですが、今日、拝聴していまして、 坑廃水処理という事業も非常に大きな貢献をしていると思うの です。環境面でもそうです し、防災面でもそうですし、人材育成という中で、ちょっと私の認識が悪いのかもしれま せんが、鉱山労働という観点に加えて、こういう坑廃水処理の観点でもぜひ評価を高くし ていただけれ ばと思っております。それによって人材も育成されますし、 地域の活性化と いうことにもつながるのではないかと思っております。 ○藤田 部会長 どうもありがとうございました。 いろんな坑廃水の専門家で、ソフト・ハードのいろんな研究 をやるわけですけれども、 そのような研究費というのは、 どこかに盛り込んでいるわけですね。ここに入っているの でしょうか 、JOGMECさんもいろいろやられますから。研究費、専門家 にこれから調 査とか、ソフト・ハードを含めていろいろとや ることが必要ですね。 ○橋場金属鉱業等鉱害対策官 予算的なところは、基本的には既存の予算でカバーでき るのかなと思います。例えば専門家による評価とか、こういうのは各地方の産業保安監督 部のほうで以前、ブロック会議というのをやっていましたので、そ の延長線上の中で委員 会を立ち上げてやっていく予定にしております。 あと調査、先ほど池田専門委員から御指摘のありました下流影響度に対するデータの把 握、蓄積といったあたり 、ここは実際誰がやるのかというところは実はまだ細かい ところ は詰めてないのですけれども、関係者としては、国、 自治体、それから、JOGMEC等 の独法ということで、関係者が一応連携して今後、こういったデータ把 握、蓄積というの をどういった形でやっていくかというのは、 これから議論したいと思っております。 ○藤田部会長 わかりました。 ほかにございますでしょうか。 それでは、どうもありがとうございました。 本日、たくさんの御意見をいただきありがとうございます。 その意見に関する修正につきましては、私、部会長に 御一任させていただけますでしょ うか。 (異議なし) それでは、修正したものを答申としたく存じます。修正の結果を 、追って事務局から皆 様に御報告させていただきたいと考えております。 - 24 - 本日はありがとうございました。 議題は以上ですが、最後に事務局からお願いいたします。 ○小泉補佐 3度にわたる長い審議、まことにありがとうございました。 今後の答申の取扱いでございますけれども、藤田部会長から中央鉱山保安協議会の 山冨 会長のほうに御報告いただいた上で、答申をもとに告示案を作成し、それをパブリックコ メントに付す ということで考えております。 その後、金属鉱業等鉱害対策特別措置法に基づく所要の手続を経て年度末までに基本方 針の告示を策定する予定でございます。 本当にありがとうございました。 それでは、最後に、当省の中村審議官から一言御挨拶をさせていただきます。よろしく お願いいたします。 ○中村審議官 最後の部会でございますので、御礼を申し上げたいと思います。 これまで3回にわたります部会の非常に 熱心な御議論、それから、大所高所からの御意 見や、 非常に具体的なコメントをいただきまして、おかげさまでこのような形で今 後10 年間の鉱害防止施策の方向性というものを出すことができたかと思います。 本日いただいたいろんな議論も踏まえまして、 さらにブラッシュアップをしたいと思っ ております。 私どもとしては、こういったこれまで 40年間にわたる鉱害施策、それから、 現状とい うものを踏まえますと、いかに鉱害対策は 重要なものであるのか、あるいは大変なもので あるのかということ を実感すると同時に、また、引き続 きその対策を継続していくという ことが非常に重要だ と思っております。 産業保安グループ、それから、鉱山保安を担当する体制でございます けれども、経済産 業省の中の体制変更に伴いまして、新しい体制のもとで行う形になっておりま すけれども、 引き続きその重要性というのは変わりませんので、この基本方針に基づいてしっかりとや っていきたいと思います。 これまでにわたる皆様方の御意見、それから、ここに至ります研究会、あるいはブロッ ク会議での皆様の御貢献につきまして厚く御礼を申し上げますとともに、引き続きいろん な形で御指導、御鞭撻を賜れればありがたいと思っております。 ありがとうございました。 ○藤田部会長 どうもありがとうございました。 - 25 - それでは、 本日の審議をこれで終了したいと思います。 本日は、御多忙のところ、御出席いただくとともに、答申をとりまとめていただきまし て、まことにありがとうございました。 5.問い合わせ先 商務流通保安グループ 鉱山・火薬類監理官付 電話:03-3501-1870 FAX:03-3501-6565 - 26 -