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ナノスケールの「粗さ」の真の計測法を探す(米国)
NEDO海外レポート NO.959, 2005.7.13 < 新刊目次のメール配信をご希望の方は、http://www.infoc.nedo.go.jp/nedomail/ > 海外レポート959号目次 http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/959/ 【産業技術】ナノテク ナノスケールの「粗さ」の真の計測法を探す (米国) 6 月に発表された技術専門紙において、国立標準技術研究所(NIST)と半導体製造技 術研究組合(SEMATECH)の研究者は、半導体組立ての重要な品質管理要素である、 ナノスケールの「線幅の粗さ」を決定する、改善された方法について記述している。 この研究では、現在の産業界の測定法が最も滑らかな回路特徴(circuit feature) の粗さを 40 パーセント以上も大きく評価していることを示している。 回路特徴の寸法が 50 ナノメートル以下に縮小すると、半導体トランジスタ内の波 状部分や粗いエッジは、回路電流の損失を引き起こす、あるいは同じ電圧でデバイス が信頼性をもってスイッチングすることが出来ないことがある。 「この種の測定で、実際の粗さに加えて、測定ノイズによって引き起こされる誤り の粗さがさらにある。我々の方法は、測定値から偏位または系統的誤差を取り除くた めの補正を含んでいる」と NIST のジョン・ビラルビアは語る。 ランダムノイズは定義により、測定値を時には真値より高く、時には低くし、単に 測定値を平均することにより最小限にすることができる。しかしながら、測定法の癖 による系統的誤差は常に真値より大きかったり小さかったりする。 ナノスケール走査型電子顕微鏡(SEM)画像のノイズは常に余分な粗さを加える、と 研究者の 1 人であるビラルビアは語る。NIST/SEMATECH のこの方法は、回路特徴 の正確に同じ場所で 2 つ以上の画像をとり、値を比較し、測定ノイズによって引き起 こされた誤りの粗さを引くことを行っている。 SEM メーカーは、自動線幅粗さ測定の独自ソフトウェアにこの新しい方式を組み 込むことができる。 以上 * J.S. Villarrubia and B.D. Bunday, Unbiased Estimation of Linewidth Roughness, Proceedings of SPIE 5752 (2005) pp. 480-488. (出典:http://www.nist.gov/public_affairs/techbeat/tb2005_0616.htm#roughness ) 43