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有効な国境警備のための顔認識システム(米国)(35KB)

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有効な国境警備のための顔認識システム(米国)(35KB)
NEDO海外レポート
【産業技術】
NO.1037,
2009.1.28
IT
有効な国境警備のための顔認識システム(米国)
−顔画像収集プロセスを改善するユーザビリティーと人的要因−
顔認識システムは、既知の犯罪者あるいは犯罪容疑者のデータベースに対して個人の写
真をチェックするような、いくつかの非常に困難な作業を行っている。品質の悪い顔画像
をシステムに入力された場合、その作業はほとんど不可能になる。これは、現実の環境に
しばしば発生する状況である。
現在、米国立標準技術研究所(NIST)の研究者は、いくつかの簡単な作業で、空港や港の
ような国境の入口で得られる顔画像の品質が著しく向上する場合があることを発見した。1
さらに良いことには、顔の画像を向上させる NIST の提案は、既存の顔認識技術に比較的
容易に取り入れることが出来ることである。
米国に入国する旅行者は、写真を撮られ、また、国土安全保障省(DHS)によって実施さ
れる「米国-訪問(US-VISIT)プログラム」の一部として、指紋がデジタルで集められる。
米国-訪問プログラムと NIST は、処理プロセスと技術を向上させるために継続的に協力し
合っている。しかしながら、国境入口で集められた顔画像に関する 2007 年の NIST の研
究では、撮られた顔の画像が自動認識処理用にはそれらほど明瞭ではなく有用でなかった、
ということが分かっている。
顔認識技術を向上させるために、大規模な共同取り組みの一部として米国-訪問プログラ
ムのために行われた有用性と人的要因の研究で、NIST のメアリー・セオファノスと彼女
の同僚は、新技術を展開させる必要性無しに、多くの場合非常に忙しい現実的な状況で、
より良い顔画像を得る簡単な方法を探し求めた。
顔画像の取り込み処理プロセスを知るために、NIST の研究者は、ワシントン D.C.区域
のダレス空港の DHS 国境入口を初めて訪れて観察した。これらの観察の結果、NIST の
研究者は、米国-訪問プログラムと共に、より良い顔画像を得るために行わなければならな
い数多くのステップを識別し共有した。
現在の「米国−訪問プログラム」の画像収集プロセスを改善するために識別された 5 件
の有用性と人的要因は、
1. カメラは従来のカメラに似ているべきである。
1
M. Theofanos, B. Stanton, C. Sheppard, R. Micheals, J. Libert and S. Orandi., Assessing Face
Acquisition(顔面画像収集の評価), NIST Interagency Report (NISTIR) 7540, Sept. 2008.
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NEDO海外レポート
NO.1037,
2009.1.28
2. 写真を撮られている旅行者に応答を提供するために、撮られた時にカメラはシャ
ッター音を出すべきである。
3. カメラは縦向きモードで使用されるべきである。
4. カメラ位置を決めている間、入国管理官は旅行者とモニターに面しているべきで
ある。
5. 旅行者に撮影のために立つ位置を示すために、床に(足跡のような)マークを描く
べきである。
ダレス空港の現場訪問に続いて、研究者達は、国境入口での現実的状況をまねして、300
人の参加者の顔画像撮影テストにおいて、これらの方法を採用した。
改善のテスト結果は、
1. 現在の米国-訪問プログラムの画像収集とは対照的に、100%の画像が旅行者の顔
を捉えている。
2. 旅行者はすべてカメラに面していた。 これは、入国手続きで現在使用されている
プロセスへの大きな改善である。
3. さらなる改善が、顔写真撮影ガイドを積極的に使用することにより可能である。
ワークステーションに撮影ガイドを組入れることによって、入国管理官は、旅行
者の顔面にカメラを合わせるためにガイドを使用することができる。
これらの方法が、既存の技術を使用した現実的設定での顔認識システムの性能を向上さ
せる、と研究者は結論している。現在追跡調査が進行中であり、研究者は入国管理官の業
務流れへ撮影ガイドの組み入れを行っている。
( http://www.nist.gov/public_affairs/techbeat/tb2008_1125.htm#images )
顔写真撮影用の撮影ガイドが顔認識システム
のための顔画像品質を向上 (Credit: NIST)
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