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X Window System(X11)対応アプリケーションの利用方法について
※ LinuxOS や X11 について知識のある方は,次頁よりご覧いただいて問題ありません。
本センターのアプリケーションサーバ(malt1~malt3)でサービス提供を行っているアプリケーションは
LinuxOS 版になります。これらのアプリケーションの多くは CLI と GUI の 2 つのモードで利用できます
(Gaussian,Amber,Ls-dyna,MD.Nastran など一部のアプリケーションについては GUI モードを利用できま
せん)。CLI で利用する場合はコマンド入力の指示でアプリケーションを利用しますので,ssh 接続環境さえあれ
ばアプリケーションも利用可能です。一方 GUI で利用する場合は,グラフィック情報をクライアントマシン側
のディスプレイにマッピングしたり,クライアントマシン側で行ったマウス操作の情報を逐次 Linux サーバ側の
アプリケーションに通知し,その結果を反映させたりする必要があるため,ssh 接続環境だけで利用することは
できず,X Window System(以下,X11 という)環境をクライアントマシン(PC 等)側に実装する必要があります。
クライアントマシンの OS が Linux の場合,多くの環境で X11 環境が実装されていると考えられますが,もし
実装されていなくても,インストールメディアやインターネット上から容易に X11 環境を入手・実装することが
可能です。また,サーバへの接続方法も付属の端末ツールで ssh コマンドに X11 forwarding オプションを指定
して実行すれば,後は起動コマンドを実行することで X11 対応アプリケーションを利用できます。
例 利用者番号 a12345 で malt1 に ssh 接続 (X11forwarding 接続)
ssh –X –Y –l a12345 malt1.hucc.hokudai.ac.jp (-Y オプションの指示は環境により必要ありません)
クライアントマシンのOSがMacOS Xの場合に於いても,
10.5(Leopard)~10.7(Lion)で標準実装されており,
10.8(Mountain Lion)以降のバージョンでは,OS X 向けの X11 を提供する X11.app(XQuartz)から X11 環境を入
手することが可能,10.4(Tiger),10.3(Panther)についてはインストールメディアに X11 が収納されていること
から,何れにしても入手・実装は容易と考えられます。サーバへの接続方法も LinuxOS と同様です。
一方,クライアントマシンの OS が WindowsOS の場合,X11 環境が標準実装されていないため,各自で入手
する必要があります。ただ,他の OS と異なり OS に直接実装するというよりは X11 環境を備えたソフトウェア
を入手・導入することになり,その選択肢も多様です。また,サーバ接続に必要な ssh 接続環境についても
WindowsOS には標準実装されていないため,併せて ssh 接続機能を備えた端末ソフトウェアを入手する必要が
あります。サーバへの接続方法は,入手した両ソフトを連携させる必要があり,ssh 接続ソフトのポートフォワ
ーディング機能を活用して X11 端末ソフトとサーバ間の接続・通信を行うことになります。
なお,本センターでサービス提供を行っている「ブラウザからアプリケーションサーバの利用」サービス(以下,
HPS という)を利用した場合は,クライアントマシンの環境に X11 環境や ssh 接続環境が実装されていなくて
も,InternetExplorer などのブラウザを介しアプリケーションサーバの X11 対応アプリケーションを GUI モー
ドで利用することが可能です。(ただし Java 環境の導入が必須となります)
次頁以降では,GUI,CLI の両モードを利用できる環境として,HPS を利用した場合と HPS を利用しない場合
で X11 対応アプリケーションを利用する方法を紹介いたします。どちらの利用方法が快適に動作するかは,お使
いのクライアントやネットワークの環境に依存します。なお,後者のケースについては準備・方法が比較的複雑
な WindowsOS を想定した内容とさせていただきますが,動作の保障は致しかねますのでご留意ください。
1.HPSを利用して X11 対応アプリケーションを利用する方法
1-1.前提環境の確認
・通信環境
80,443,5800~5999 のポート番号でサーバと通信を行います。パーソナルファイアウォール等で通信を閉
じている場合は通信を開けるよう設定を行ってください。
・Java 環境
HPS を利用するクライアントマシンの環境に推奨される Java がインストールされているかどうかを確認し
ます。Java のオフィシャルサイトにある「Java の確認および最新でないバージョンの検索」ページにアクセ
スし,同ページの[同意して続行]ボタンをクリックし,推奨される Java が導入されているかどうか調査す
る確認ツールを実行します。
Java アプレットが起動せず,確認ツールが正常に動作しない場合は,お使いの環境に Java が導入されてい
ない可能性があります。その場合は Java をインストールする必要があります。また,Java が導入されてい
ても,ブラウザのセキュリティ設定により
確認ツールが正常に動作しない場合もあり
ます。この場合は,ブラウザのセキュリ
ティ設定などで Java アプレットの実行が
無効になっていないかご確認ください。
確認ツールが正常に動作した場合は右図の
ようなページが表示されます。
推奨されない Java が導入されていた場合は,推奨される Java を導入するよう促すメッセージが表示されま
すので,その指示に従って推奨される Java を導入してください。
注意 Java7 セキュリティレベルの設定について
Java7 環境下で HPS を利用される場合,以前は右図の
ようにセキュリティレベルを“中”に下げる設定を行って
いただいておりましたが,2015 年 3 月 2 日以降,セキュ
リティレベルを下げなくても HPS を利用できるようにな
りました。
もし,Java8 にバージョンアップせず Java7 のまま
HPS を利用される場合,セキュリティレベルを“高“
以上に設定することを推奨いたします。
設定方法
a.以下 URL ページを参考に「Java コントロール・
パネル」ウィンドウを開く
https://www.java.com/ja/download/help/
win_controlpanel.xml
b.パネル上部 [セキュリティ] タブを選択し、セキュリティレベルを“高”以上にスライドする
c.パネル下部 [OK] ボタンをクリックしてパネルを閉じる
1-2.HPSの起動
本センター北館 Web ページの「計算機利用・操作」ブロック ⇒ 「ブラウザからアプリケーションサーバ利
用」リンクをクリックすると HPS のログインページが表示されます。利用者番号/パスワードが要求されます
ので,本センター大型計算機システムの利用者番号/パスワードを入力し [ログイン] ボタンをクリックする
と HPS が起動します。HPS の仕様・各種機能説明については同ページ下にある「操作手順」をご参照ください。
なお,HPS のログアウトは HPS ウィンドウ右上にある [ログアウト] ボタンから行います。
HPS ログインページ
HPS 起動初期画面
1-3.アプリケーションの起動 その1
上部 [アプリケーション利用] タブをクリックし,
「アプリケーション利用」ペ―ジを表示します。サーバ欄
のプルダウンメニューから,
利用するアプリケーションが導入されているアプリケーションサーバを選択すると,
右横のアプリケーション欄に起動可能なアプリケーションのボタンが表示されます。なお,AVS,MATLAB,
MATHEMATICA は起動ボタンが用意されており,クリックすることでアプリケーションが GUI モードで起動
します。その他のアプリケーションは [X エミュレート] ボタンをクリックし X11 デスクトップ環境を起動し,
同環境内の端末から起動コマンドを入力してアプリケーションを起動します。(次項参照)
[アプリケーション利用] ページ
サーバ malt1 選択時のアプリケーション起動ボタン
1-4.アプリケーションの起動 その2
[X エミュレート] ボタンをクリックし X11 デスクトップ環境を起動します。起動時にセキュリティ警告のダイ
アログが表示される場合は,同ダイアログの [実行] ボタンもしくは [OK]ボタンをクリックし,処理を先に進め
てください。通信をブロックした旨のメッセージダイアログが表示された場合は,こちらをご参照ください。
その他,Java アプレットが正常に動作せず X11 ディスクトップ環境が起動しない場合は,1-1項 前提環境
に戻り,推奨される Java がお使いの環境に正常に導入されているか,今一度ご確認ください。
X11 デスクトップ環境が正常に起動すると,下左図のようなウィンドウが表示されます。
X11 デスクトップ環境ウィンドウ
端末の起動
X11 デスクトップ環境ウィンドウ左上部の[アプリケーション] ⇒ [アクセサリ] ⇒ [GNOME 端末] (上右図
参照)より GNOME 端末を起動し,端末のプロンプトからアプリケーションの起動コマンドを入力するとアプリ
ケーションが起動します。
なお,X11 デスクトップ環境の終了は,アプリケーションを終了させ,GNOME 端末を閉じた後,ウィンド
ウ上部の [システム] ⇒ [利用者番号のログアウト…]を選択し,ディスクトップからアイコンが消えたところで
ウィンドウ右上の[×]ボタンでウィンドウを閉じて終わらせてください。
GNOME 端末
X11 デスクトップ環境の終了
2.HPSを利用しないで X11 対応アプリケーションを利用する方法 (WindowsOS の場合)
HPS を利用しない場合,先ず ssh 接続環境及び X11 環境を入手・実装する必要があります。
Windows 環境上で動作する Linux 環境(Cygwin など)を導入しその環境で X11 環境を実装する方法や,
仮想マ
シンソフト(VMWare など)を導入し,仮想マシン上に LinuxOS(CentOS など)をインストールして環境を構築す
る方法など,WindowsOS 上に Linux 環境を実装し,その環境にある X11 環境を活用する方法が一つに考えられ
ます。この場合 ssh 接続環境は Linux に標準装備されるので意識する必要はありません。
また,WindowsOS 対応の ssh 接続端末ソフトと X11 端末ソフトを導入し,それらのソフトを連動させてサー
バに接続し利用する方法,VNC ソフトウェアを導入し活用する方法など,WindowsOS 版として提供されてい
るソフトウェアで各環境を実装する方法が考えられます。
ここでは,クライアントマシンへの負担が比較的軽く,一度設定してしまえば比較的簡単にその環境を利用で
きると思われる,ssh 接続端末ソフトと X11 端末ソフトを連動させて利用する方法をご紹介します。
ssh 接続端末ソフトと X11 端末ソフトを連動させて利用する方法
ssh 接続環境に TeraTerm(フリーソフト),X11 環境に Xming(PublicDomain)を用いて X11 対応アプリケー
ションを起動するまでの例をご紹介します。クライアントマシンの OS は Windows7 Pro 64bit です。
必要な機能を実装するソフトウェアについては,フリー・商用ともに多数ございますので,実際に自分の環境
に導入する場合は,自己責任に於いて選択・導入頂けますよう宜しくお願い致します。
なお,本センターでは HPS からのアプリケーション利用を推奨しており,その他の方法での利用については
動作保障できないことからサポートを致しかねますことをご留意願います。
2-1.SSH 接続環境の実装
TeraTerm を入手し,クライアントマシンに導入します。入手・導入方法は本センター北館 Web ページの
「計算機利用・操作」ブロック 」の「ホスト名と接続方法」 ⇒ TeraTerm による大型計算機システムへの接続
(ssh 接続)の「ダウンロード・インストール方法」及び「設定方法」をご参照ください。
2-2.X11 環境の実装
① Xming を入手します。Xming のオフィシャルウェブサイトから Public Domain 版の最終リリースで 3D
グラフィックライブラリに対応した Xming-mesa バージョン 6.9.0.31 と GUI 表示で文字化けを回避するため
Xming-fonts バージョン 7.5.0.70 のセットアップファイルを入手します。
なお,最新版(Xming7.5.0.87 2014/11/18 現在)を入手するには Donation(寄付)を要求されます。
② ①で入手したセットアップファイルを実行し,Xming をクライアントマシンに導入します。
a.①で入手した Xming-mesa セットアップファイルを右
クリックし「管理者として実行」で実行します(右図参照)
。
もしユーザアカウント制御の警告ダイアログが出たら,変
更を許可して処理を進めてください。
b.セットアッププログラムのウィザードに従い,インストール場所,
コンポーネント選択,スタートメニューフォルダ作成,ショートカット
アイコン作成の設定を行った後,
「Install」ボタンをクリックし導入を
開始します。
なお,本例では ssh 接続環境に TeraTerm を使用するので,コンポーネント選択の設定ダイアログにある
“Don’t install an SSH client”のラジオボタンにチェックを入れています。
また,Xming-mesa 導入完了後,引き続き Xming-fonts の導入作業を行うので,セットアップ終了ダイアロ
グで“Launch Xming”のチェックボックスを外して「Finish」ボタンをクリックしています。
コンポーネント選択ダイアログ
ショートカットアイコン作成ダイアログ
セットアップ終了ダイアログ
③ ①で入手した Xming-fonts についても Xming-mesa 同様「管理者として実行」で実行し,セットアップ
ウィザードに従い,インストール場所,コンポーネント選択,スタートメニューフォルダ作成の設定を行った
後,
「Install」ボタンをクリックし導入を開始します。
なお,本例ではコンポーネント選択時にすべてのフォントを選択しています。
2-3.連携のための設定
TeraTerm と Xming の連携を有効にするため,TeraTerm の設定を行います。
① TeraTerm を起動します。
「新しい接続」ダイアログが表示される場合は「キャンセル」ボタンで閉じます。
② TeraTerm ウィンドウ上部メニューバーの「設定」⇒「SSH 転送」を選択し SSH ポート転送ダイアログを
表示します。
③ “リモートの X アプリケーションをローカルの X サーバに表示する”のチェックボックスにチェックを入
れて「OK」ボタンでダイアログを閉じます。
なお,接続サーバごとで設定ファイル(.ini ファイル)を使い分けている場合は,アプリケーションサーバ接続時
に読み込む ini ファイルの設定を読み込んだ状態でこの設定を行ってください。
④ TeraTerm ウィンドウ上部メニューバーの「設定」⇒「設定の保存」で設定を保存します。
2-4.X11 対応アプリケーションの起動
① Windows の「スタート」ボタン ⇒ 「Xming」フォルダ ⇒ 「Xming」を選択し,Xming を起動します。
起動するとタスクバーに
のアイコンが表示されます。
② TeraTerm でアプリケーションサーバ(malt1 or malt2 or malt3)に接続します。
③ TeraTerm 内アプリケーションサーバのプロンプトから X11 対応アプリケーションの起動コマンドを
実行します。
④ アプリケーションが起動し,
クライアントマシンのディスプレイ上に起動したアプリケーションのウィンド
ウが表示されます。(以下は,malt1 に接続し MarcMentat を起動した例)
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