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琴平町の概要 1 琴平町を取り巻く社会潮流
第4次琴平町総合計画策定にかかる 琴平町の概要 1 琴平町を取り巻く社会潮流 (1)人口減少・長寿社会への対応 人口減少、長寿化により少子高齢化が進行し、経済財政的側面では、地域の活力低 下や要介護者や高齢者単独世帯等の支援を必要とする家庭の増加などが考えられま す。また、労働力人口が減少することにより、財やサービスの持続的な供給主体の確 保が困難となり、これらを支えていく地方公共団体の財政状況の悪化など、多方面に わたる課題が考えられます。 しかしながら、高齢者は、これまで社会に貢献し知識経験を蓄えている人であり、 地域では常態的に社会参加している人材であるという側面から評価することも必要 です。また、全国的にも県内全域でも人口減少傾向にあることから、ある程度は人口 減少を前提として課題に対応していくことが求められます。 安定した経済成長と労働力の確保に向けて、教育やイノベーション(技術革新)等 による生産性の向上、人材の育成、若者・女性・高齢者等の就業機会の拡大を図るこ とが必要です。さらには、自治会の再生や、観光やビジネス等で各地域を訪れる定住 人口以外のいわゆる「交流人口」、NPO活動やボランティア活動などの地域活動を 行なっている「活動人口」などの創出など、多様な視点から地域活性化に取り組むこ とも必要です。 1 (2)環境保全と持続可能な循環型社会の構築 新興諸国の経済発展や人口の増大に伴い、食料、エネルギー資源への需要が高まる なか、地球温暖化、熱帯雨林の減少、酸性雨の発生、オゾン層の破壊など、地球レベ ルでの環境問題が深刻化しています。特に大気中の温室効果ガスによる地球温暖化の 進展は、地球レベルでの気温・海水面の上昇、洪水や干ばつ、酷暑やハリケーンなど の激しい異常気象を増加・増強させる可能性があります。大局的に地球温暖化は地球 全体の気候や生態系に大きく影響すると予想されることから、平成 17 年2月の「京 都議定書」が発効され、各国に基準年までの削減目標が義務づけられ、その実現に向 けた対策が進められています。しかしながら、議定書目標達成に成功した国々もある 一方、離脱・失敗した国々もあるなど、新たな義務づけの枠組みと目標を決める動き が活発になっています。我が国が、二酸化炭素の削減計画を国際公約したのもその一 例です。 企業においても環境意識の高まりから、2万件を超える組織がISO14001 を認証 取得するとともに、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility) として、CSR報告書を発行し、環境問題への取り組み状況を公開する企業も増加す るなど、環境への配慮が企業活動等において不可欠な要素となっています。 一方、環境保全活動に取り組むNPO団体数が急増し、個人レベルでの環境への取 り組みがみられ、地球環境や身近な環境問題に対する意識が高まっています。 省エネルギー・低炭素技術が経済・産業・社会と深く結びついている中で、今後は、 国や自治体、企業レベルだけでなく、個人のライフスタイルも見直し、エコ家電、エ コカー等の積極的な導入など、環境に配慮したライフスタイルに価値観が見出されて いくものと考えられます。そのため、住民との協働のもと、脱炭素社会、環境への負 荷の少ない持続的発展が可能な社会をつくることが求められています。 2 (3)高度情報ネットワーク社会の到来 パソコンや携帯電話等の情報通信機器が飛躍的に普及したことにより、日常生活に おけるインターネットの利用が急速に拡大しています。 インターネットは仕事や日常生活においてさまざまな面で利便性を向上させます が、行政においても、住民に対する日常の情報提供をはじめ、在宅での医療・福祉、 学習活動の支援、災害などの非常時の情報提供など、通信を利用したさまざまなサー ビスの提供が期待されています。 今後、ネットワーク環境は「いつでも、どこでも、誰でも」ネットワークに接続で き、情報を自在にやりとりできるユビキタスネットワーク社会の実現に向かいつつあ り、さまざまな側面で生活様式が変化していくことが予想されます。このような急速 な情報化の進展は、情報通信基盤の整備水準の違いや情報通信機器に接する機会の程 度により、個人や地域の間に情報格差を生むことも懸念されています。 また、最近ではコンピュータウィルスや不正アクセス、詐欺などのサイバー犯罪の 脅威が急速に増加しているとともに、企業等の顧客情報の大量流出が問題となるなど、 高度情報化社会におけるセキュリティの確保や個人情報の保護が重要な課題となっ ているとともに、子どもたちのパソコンや携帯電話の適正使用についても社会的な課 題となっています。 (4)ライフスタイルの多様化 ライフスタイルについては、ゆとりや安らぎ、さらには心の豊かさに関する国民意 識が高まっています。また、価値観の多様化、長寿化による定年後の時間の増加に伴 い多様なライフスタイルの選択が可能になっており、働き方をはじめ、大都市居住者 の地方圏・農山漁村への居住など、住まいの多様化の動きなどがあります。 また、都市化による核家族化や若年層の単独世帯化の進展にあわせ、近年、高齢者 単独世帯や高齢者夫婦のみの世帯が増加するなど家族形態の多様化も進展していま す。 介護や子育て支援等のために親と子の世帯ができるだけ近距離に居住する「近居」 の動きや複数の生活拠点を同時に持つ「二地域居住」の動きも見られます。 3 (5)観光ニーズの高度化 経済・社会環境の変化を踏まえて、観光をめぐるニーズも多様化・高度化しています。 ○観光分野におけるIT化ニーズの増大 カーナビゲーションや携帯端末等の普及に伴い、旅行手続等の簡便性や旅行の容易化 等、IT機器を活用した利便性の向上について社会的な期待が非常に大きくなっていま す。このため、今後はIT化ニーズに対応していくことが観光産業全体にとって必要不 可欠となっていくと思われます。 ○高齢者等が「気軽」に旅行できる環境整備ニーズの高まり 高齢化が急速に進展していく中で、高齢者や障害者など支援を必要とする人々が安心 して気軽に旅行できる環境を整備していくことが求められています。また、今後、これ まで以上にグローバル化が進むと考えられるため、訪日外国人旅行者についても、一人 でも快適に旅行ができるような環境整備に取り組んでいくことが必要です。 ○環境保全・向上の必要性の増大 観光ニーズの多様化に伴う観光活動の増大により、経済的な視点からの開発が先行す ると、貴重な資源を傷めたり、定住環境を悪化させる等の事態にもなりかねません。環 境意識が高まってきている中、自然環境や文化財・文化遺産を良好に保存していくこと は、住民と観光客のいずれにとっても重要です。 ○訪日外国人旅行者数の伸び悩み 日本人海外旅行者数や国勢規模からみて、訪日外国人旅行者数はまだまだ少ない状況 にあるといえます。今後は、訪日外国人旅行者数を増加させるような積極的な取り組み を展開していくことが重要となっています。 ○観光のもつ魅力の相対的低下 余暇時間の過ごし方や消費行動が多様化する中で、例えば、インターネットやゲーム 機器等の急速な発達・普及等に見られるように観光以外の多様な楽しみ方のメニューが 増えるとともに、携帯電話等の発達による消費性向における変化もあり、観光が有して いた魅力、特に国内観光の地位が相対的に低下してきています。今後、観光がより魅力 あるものであるためには、本物志向を観光振興の基本に据えて息長く継続的な取り組み を行っていくことが重要です。 ○国民生活の変化に対応した観光産業の変革の遅れ 国民の価値観・ライフスタイルの変化とともに、団体・法人の旅行需要が低迷する一 方、個人・グループ旅行が好調となっており、旅行費用の低廉化、旅行の日常化、リピ ーター(再訪者)比率の増大、体験型レクリエーション等、旅行ニーズの多様化・個性 化の傾向が顕著になってきています。また、近年、旅行ニーズの多様化・個性化の傾向 に対応して、エコツーリズム、グリーンツーリズム、産業観光というような新しいツー リズムが展開されています。このため、旅行客の多様なニースを把握し、人材の育成や 4 観光に関する総合的な研究を行う体制の整備が求められています。 ○長期滞在型旅行の伸び悩み ゆとりや快適さというような価値がより一層重要視されるようになってきている中 で、改正祝日法の施行(ハッピーマンデー制度)により一部の祝日の三連休化が図られ、 旅行需要が大きく増加していると考えられるため、長期滞在型旅行に適した旅行商品や サービスの提供が求められています。 ○国民の日常的、基本的マナーやホスピタリティ意識の不十分さ 観光交流においては、接する人同士のマナーが極めて大きな意味・役割を持っていま す。観光による交流をより意義あるものとするため、観光産業従事者はもちろんのこと、 地域の人々にも観光客との積極的な交流意識を持ってもらうとともに、観光客にも基本 的マナーを高めてもらう社会的取り組みが求められています。 (6)安全・安心に過ごせる環境の整備 国内外で地震や異常気象等の自然災害による甚大な被害が頻発しているなか、阪神・ 淡路大震災を教訓として、住民の防災に対する意識は高まりをみせています。また、今 後30年以内の地震発生確率は、海溝型(南海トラフの地震)の南海地震、東南海地震に ついてはそれぞれ50%程度、60%~70%程度と推定され、今世紀前半の発生が懸念され ています。 本町を含め香川県は比較的大規模災害の発生がみられませんが、行政として効果的な 災害対策や確実な危機管理体制の整備に努めるとともに、地域が主体となって防災力の 向上に努めていくよう、働きかけていくことが重要です。また、大雨による災害の増 加や被害の激甚化の傾向が見られることから、河川の氾濫など、水害に関する備えも 充実する必要があります。 また、近年犯罪の凶悪化や子どもが被害を受ける事件が発生するなど、さまざまな 社会不安が増大しており、日常生活における安全確保が問題となっています。今後も 学校や地域と連携した見守り体制、防犯体制を充実し、住民が安全に安心して暮らす ことができる防災・防犯体制の強化や、住民一人ひとりの意識の向上、また地域コミ ュニティによる防災・防犯活動の強化などが求められます。さらに、食の安全確保の ほか、新型インフルエンザ対策など、新たな感染症に対する対策も求められています。 5 (7)経済・雇用状況の変化 経済のグローバル化の進展、東アジア各地域の急速な経済成長と産業構造の高度化 のなかで、東アジアを中心とした生産ネットワークの構築等の動きが活発化していま す。 平成 20 年にアメリカ合衆国を源とする世界同時不況に見舞われ、日本国内でも失 業率の上昇と有効求人倍率の低下が起こっています。さらに、少子高齢化の進展に伴 う年金・保険問題などを抱えているため、国民の日本経済の先行きに対する不透明感 と将来所得に対する不安感は依然として強くなっています。 経済のグローバル化の進展に対して、技術力を活かした産業の高付加価値化を進め るとともに、世界各国との協調を図りつつ、共通の政策課題に取り組むことによって、 国内各地域の成長力・競争力強化につなげていく必要があります。 また、経済力のみならず、優れた技術力(環境、省エネ等)や文化力(アニメ、フ ァッション、観光資源等)、情報力等のソフトパワーを高めていくことが必要です。 そのため、文化、教育、研究の振興を図るとともに、日本が有する魅力を再発見、再 認識し、これを浸透させるための情報発信力を強化することが求められます。 一方で産業部門間・地域間の格差や国内消費の伸び悩みなど、景気回復には多くの 課題が残されています。また、生産年齢人口の占める割合が低下することから、「右 肩上がり」の経済成長や税収増を期待することは困難であり、それぞれの対応が求め られます。 (8)地方分権のさらなる進展 平成 12 年、国に集中している権限や財源を都道府県や市町村に移し、地域のこと は地方自治体が主体的に決定していく行政システムへの転換を図るために、地方分権 一括法が施行されました。また平成 18 年には、地方分権改革を総合的かつ計画的に 推進するため、地方分権改革推進法が成立しました。 地方分権により、住民に最も身近な基礎自治体としての市町村の役割はますます高 まっています。また、地方分権を進めるということは、地域のことは地域で責任を持 って決める自治を強化することであり、そのためには行政だけでなく、住民、団体、 企業等と行政が協働してまちづくりを行うことが必要です。 地方分権時代の自治体には、特色あるまちづくりに取り組むとともに、住民生活の 広域化、多様化、高度化に対応したより高度な行政サービスを提供するため、行財政 能力の向上や効率的な行政運営、住民に開かれた行政などが求められています。 6 (9)協働の推進 住民社会が成熟し、行政に対する住民ニーズはますます多様化、高度化しています。 これに対して地方自治体は、厳しい財政状況のなかで、すべての住民ニーズに応える ことは困難となっています。 また、高度経済成長による経済構造の変化等により、地域のつながりが希薄になり、 コミュニティの機能も低下しています。その結果、地域のさまざまな問題をすべて行 政が担うといった状況が生まれています。 このため、公共サービスは行政のみが担うという考え方から、地域社会や個人、企 業なども公的サービスを担っていくという考え方に転換するとともに、さらに一歩進 めて、身の回りの問題はまず個人や家庭が解決にあたり、個人や家庭で解決できない 問題は地域で解決し、それもできない問題は行政が解決するという「自助、共助、公 助」の考え方に基づくまちづくりが求められています。 一方で、平成 10 年の「特定非営利活動促進法(NPO法) 」の施行に伴って、住民 によるさまざまな活動団体が増加し、地域のまちづくりに取り組む団体の活動も活発 化しています。 今後は、行政の計画策定から事業実施に至るまでのさまざまな場面で住民の参画を 進めるとともに、地域における「地縁型」のコミュニティとNPO等「知縁型」のコ ミュニティ等を醸成するなど、地域が主体となって計画を立て、取り組みを実施し、 地域の問題を解決していくという住民自治の社会を構築することが重要となってい ます。 7 2 上位計画・広域計画・関連計画 ①香川県新世紀基本構想 みどり・うるおい・にぎわい創造プラン ●計画期間:2001(平成 13)年度~2010(平成 22)年度 ●策定主体:香川県 ●香川県が進むべき方向: ○自然との共生、新しい生活スタイルの確立 ○共助と個の自立、心豊かな社会の創出 ○香川らしさの発揮、活力あふれる地域社会の実現 ○新世紀の社会システムの構築 ●基本目標:みどり・うるおい・にぎわいの創造 ②香川県新世紀基本構想 みどり・うるおい・にぎわい創造プラン 後期事業計画 ●計画期間:2005(平成 17)年度~2010(平成 22)年度 ●策定主体:香川県 ●重点推進プラン: ○安心で快適な暮らしづくり (環境立県づくり、きれいな水や身近なみどりづくり、南海地震など大規模 災害や渇水への備え、犯罪や交通事故の防止、食の安全・安心の確保) ○活力あふれる地域づくり (観光によるにぎわいづくり、地域産業の革新、新たな産業づくり、産業や 生活を支える基盤づくり) ○心豊かで元気な人づくり (安心して子どもを生み育てることができる環境づくり、濃緑・個性を伸ば す教育、いきいきと健康に暮らせる環境づくり、ゆとりある生活づくり) ○未来を拓く行政経営の推進 (行財政改革の推進、拓かれた県政の推進、人材育成・能力開発の推進、新 しいパートナーシップの確立) 8 ③中讃広域都市計画区域の整備、開発及び保全の方針 (中讃広域都市計画区域マスタープラン) ●策定年次:2008(平成 20)年1月 22 日告示 ●策定主体:香川県 ●都市づくりの基本理念: 多様な都市機能や歴史を受け継ぐ貴重な環境資源を活かし、互いに連携した 香川らしい都市圏の形成を目指す ●都市づくりの目標: 当区域においては、地域拠点、コミュニティ拠点の集約拠点を適正に配置 するとともに、これら集約拠点が周辺都市圏と連携した都市構造を実現し、 より多くの人が生活し、活発に往来し、生活利便性と良好な環境を兼ね備え た持続可能な都市圏の形成を図る。 また、ため池が点在する平野部をはじめとして丘陵部から臨海部といった 土地利用の多様性や金刀比羅宮や丸亀城、総本山善通寺など当区域内に数多 く分布する歴史的資源を活かした都市圏の形成を図る。 一方、当区域内に分布する青ノ山、飯野山や象頭山などの環境資源のほか、 身近な山林やため池、土器川等の河川や農地などの緑についても積極的に保 全を図り、郊外部においてはそれらと調和した田園的環境の向上を図る。 ●地域ごとの市街地像(抜粋) : 4)歴史と緑を活かした琴平町中心市街地 金刀比羅宮を中心とする集客拠点にふさわしい都市基盤施設や市街地景観 を備えた地区として琴平町中心市街地の再整備を図るとともに、国道32 号バ イパス及び国道 319 号バイパスの整備による利便性の向上を活かし、観光都 市「こんぴらさん」のにぎわいを創出する都市機能の充実を図る。また、象 頭山など周辺部の自然との調和に配慮することにより、やすらぎと風格のあ る街の形成を促進していく。 8)貴重な緑空間であり自然環境にふれあえる南西部の山地 善通寺市の筆ノ山や大麻山、琴平町の象頭山から満濃池周辺へと連なる山 地は、当区域の市街地の南西側のエッジを形づくる貴重な緑空間である。国 の天然記念物に指定されている象頭山及び大麻山を中心として、その周辺の 市街地においても緑豊かな環境の形成を図るとともに、レクリエーションの 拠点である国営讃岐まんのう公園や県立琴平公園等を活かしつつ自然と親し む場としても活用できるよう充実を図る。 9 ④香川せとうちアート観光圏整備計画 ●計画期間:2010(平成 22)年度~2014(平成 26)年度 ●策定主体:香川県・香川県滞在型観光推進協議会 ●観光圏で目指すもの: “海は陸をつつみ、陸は海を寿ぐ 一体性の再構築” これまでの、まちづくり型観光の展開や「瀬戸内国際芸術祭2010」の 開催に伴い培われる人材ネットワークを生かしながら、世界から注目を集め るアート・建築群を中核とし、海、都市、里の魅力を組み合わせたオンリー ワンの観光圏の形成を目指していきたい。 ●観光圏権整備のコンセプト: 交流の十字路 四国のゲートウェイ ターゲットは世界 せとうちアートの創造 人材ネットワークの活用 ①せとうちアートの創造 海・都市・里のアート資源の連携・融合 「せとうちアート」 ②ターゲットは世界 世界から注目を集める「せとうちアート」 ③交流の十字路 四国のゲートウェイ 様々な地域と連携・競争し、四国観光、国内周遊に貢献 ④人材ネットワークの活用 まちづくり型観光や芸術祭の担い手が支える観光・交流 ●滞在促進地区の区域 ○高松(高松市中心市街地・塩江町) ○小豆島(土庄町・小豆島町) ○琴平(琴平町) 10 3 琴平町の現状 (1)人口の状況 ①総人口 本町の平成 22 年の人口は 9,932 人、世帯数は 3,976 世帯となっています。平成 17 年 から平成 22 年の推移をみると、人口は実数で 1,216 人減少している状況です。 また、平成 22 年の人口構成状況をみると、60~64 歳の人口が男性および女性ともに 最も多くなっており、高齢化の進行が伺えます。 ■総人口の推移 11,148 11,200 10,988 11,000 10,876 10,800 10,679 10,600 10,498 10,400 10,200 9,932 10,000 9,800 9,600 9,400 9,200 H17年 H18年 H19年 H20年 H21年 H22年 資料:住民基本台帳 ■人口ピラミッド(平成 21 年 4 月1日現在) 406 75~79 289 461 70~74 328 416 65~69 335 460 477 60~64 310 50~54 307 246 45~49 250 283 40~44 299 315 35~39 313 273 30~34 290 226 25~29 224 20~24 238 225 10~14 221 207 5~9 155 300 238 197 15~19 234 243 400 410 55~59 364 500 330 80~84 202 200 171 0~4 100 0 0 11 女 409 85~ 146 男 100 200 300 400 500 600 資料:住民基本台帳 ②年齢3区分別人口 年齢3区分別人口の推移をみると、昭和 55 年以降、年少人口の減少が進む一方、65 歳以上の老年人口が増加している状況です。 また、年齢3区分別人口割合について全国および香川県との状況をみると、生産年齢 人口について全国が 66.1%、香川県が 62.8%に対し、本町は 56.3%と低い状況です。 一方、老年人口については全国および香川県と比較すると 10%前後高くなっている状 況です。 ■年齢3区分別人口の推移 0~14歳[年少人口] 0% 昭和55年 10% 20% 15~64歳[生産年齢人口] 30% 40% 50% 1,592 平成12年 1,430 平成17年 1,295 90% 100% 2,115 2,357 2,650 8,057 1,925 平成7年 80% 8,488 2,478 平成2年 70% 8,867 2,801 昭和60年 60% 65歳以上[老年人口] 2,928 7,482 3,122 6,783 3,403 6,049 ■年齢3区分別人口割合(県、全国との比較) (平成 17 年) 0~14歳[年少人口] 琴平町 香川県 全国 0% 12.0% 15~64歳[生産年齢人口] 65歳以上[老年人口] 56.3% 13.8% 31.7% 62.8% 13.8% 23.3% 66.1% 20% 40% 20.2% 60% 12 80% 100% 資料:国勢調査 ③人口動態 近年の自然動態をみると、出生数よりも死亡数が上回っており、増減は減少傾向にあ ります。 また、社会動態においても、転入数よりも転出数が上回っており、自然動態と同様に 減少しています。 ■自然動態・社会動態 年次 平成12年 自然動態 出生 死亡 88 146 社会動態 転入 転出 498 496 増減 △ 58 自然・社会動 態の人口増減 増減 2 △ 56 平成13年 96 117 △ 21 535 527 8 △ 13 平成14年 86 142 △ 56 498 507 △9 △ 65 平成15年 69 158 △ 89 494 554 △ 60 △ 149 平成16年 82 149 △ 67 458 540 △ 82 △ 149 平成17年 79 130 △ 51 415 520 △ 105 △ 156 平成18年 65 144 △ 79 457 546 △ 89 △ 168 平成19年 71 176 △ 105 399 471 △ 72 △ 177 平成20年 62 146 △ 84 376 434 △ 58 △ 142 平成21年 60 160 △ 100 360 511 △ 151 △ 251 自然動態 社会動態 人 100 0 0 10 1 -59 0 -100 -79 -141 -135 -200 -246 -224 -300 -335 -291 -407 -342 -400 -465 -421 -500 -526 -600 -616 -610 -700 -710 -800 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 資料:琴平町 13 ④家族類型 本町の家族類型は、男女別 15 歳以上人口比率をみると、男女とも「有配偶者」が最も多 くなっています。また、平成 12 年と平成 17 年を比較すると、ほぼ同じ傾向にあります。 香川県と本町の比率を比較すると、「死別」および「離別」では男女とも香川県より本町 の割合が高くなっています。 ■配偶関係、男女別 15 歳以上人口(琴平町) 未婚 男性(平成12年) 有配偶 1,066 死別 離別 2,924 232 199 男性(平成17年) 1,062 2,734 241 女性(平成12年) 女性(平成17年) 963 2,943 837 0 1,171 2,740 1,000 200 1,185 2,000 3,000 4,000 406 399 5,000 6,000 (人) ■配偶関係、男女別 15 歳以上人口比率 未婚 香川県男性 有配偶 死別 離別 111,206 269,658 14,483 14,732 香川県女性 88,571 269,268 73,266 24,517 琴平町男性 琴平町女性 0% 1,062 837 2,734 2,740 20% 40% 14 241 200 1,185 60% 80% 399 100% (2)世帯の状況 本町の世帯と人口の状況をみると、平成7年以降ともに減少傾向にあります。 また、1世帯あたりの平均世帯人員についてみると、平成2年の 3.02 人から平成 17 年の 2.51 人と減少しており、核家族化の進行がうかがえます。 世帯構造について、65 歳以上の者のいる世帯割合をみると、平成 17 年で高齢者同居世帯 が 21.5%と最も多くなっています。 しかし、高齢者単独世帯および高齢者夫婦世帯をみると、年々増加傾向にあり、特に高 齢者単独世帯の割合が高くなっている状況です。 ■総世帯数・1 世帯当たり人口の推移 人口 13,000 12,632 12,500 世帯数 4,227 12,002 12,000 11,335 4,145 11,500 11,000 4,138 10,747 4,121 10,500 10,000 9,500 平成2年 (世帯) 4,400 平成7年 平成12年 世帯数 3.02 平成17年 平均世帯人員 3.50 2.84 2.73 4,300 2.51 4,227 4,200 4,240 4,220 4,200 4,180 4,160 4,140 4,120 4,100 4,080 4,060 3.00 2.50 4,145 4,138 4,121 2.00 1.50 4,100 1.00 4,000 0.50 3,900 0.00 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 資料:国勢調査 15 ■世帯構造の状況(65 歳以上の者のいる世帯割合) 高齢者単独世帯 昭和55年 昭和60年 5.5% 6.5% 7.2% 平成2年 10.0% 平成7年 12.0% 平成12年 10.9% 平成17年 0% 高齢者夫婦世帯 22.6% 7.3% 23.6% 9.4% 23.5% 12.1% 24.8% 10.5% 15.7% 20% 高齢者同居世帯 24.1% 14.8% 40% 21.5% 60% 80% 100% 資料:国勢調査 16 (3)就業構造の状況 本町の産業別就業人口の推移をみると、第3次産業が最も多く、次いで、第2次、第 1次産業となっております。 また、産業別 15 歳以上就業者数をみると、 「卸売・小売・飲食・宿泊業」が 33.2% で最も多く、次いで「製造業」が 14.3%、 「サービス業」が 13.6%となっています。 ■産業別就業人口の推移 第1次産業 (%) 第2次産業 第3次産業 100 80 60 69.9 70.1 70.0 70.6 2 4 .4 2 3 .9 2 4 .7 2 2 .6 5.5 5.8 5.3 6.0 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 40 20 0 ■産業別 15 歳以上就業者数比率(平成 17 年) 公務 不詳 3.9% 0.8% 農業 5.9% 漁業 0.2% サービス業 13.6% 林業 0.0% 鉱業 0.0% 建設業 8.3% 教育,学習支援業 3.8% 製造業 14.3% 医療,福祉 9.2% 電気・ガス・熱供給・水道 業 0.3% 不動産業 0.6% 運輸通信業 4.0% 金融・保険業 2.0% 卸売・小売・飲食・宿泊業 33.2% 資料:国勢調査 17 女性の就業者数及び就業率の推移をみると、平成 17 年において、いわゆる「M字曲 線」のくぼみが若干浅くなっており、結婚・出産による離職が少なくなっている傾向を 示しています。 ■女性の就業者数・就業率の状況 女性就業者数 (人) 450 400 414 78.1 72.4 69.5 72.9 296 326 80.0 70.9 64.9 239 250 202 200 232 187 199 70.0 60.0 48.0 50.0 217 39.4 24.9 106 30.0 13.4 12.8 20.0 25 10.0 28 6.4 0.0 15~20~25~30~35~40~45~50~55~60~65~70~75~80~85~ 100 10.4 0 40.0 180 150 50 (%) 90.0 79.2 79.6 350 300 女性就業率 53 39 資料:平成 12 年 国勢調査 女性就業者数 (人) 女性就業率 400 367 66.5 65.6 190 200 150 50 115 12.8 27 75.6 266 68.8 230 80.0 71.5 75.4 250 100 76.7 72.5 350 300 (%) 90.0 245 70.0 60.0 56.8 198 201 201 50.0 168 40.0 37.8 115 30.0 25.8 63 15.7 6.9 24 22 20.0 4.9 0 10.0 0.0 15~20~25~30~35~40~45~50~55~60~65~70~75~80~85~ 資料:平成 17 年 国勢調査 18 (4)観光の状況 観光において、金刀比羅宮観光客入込数をみると、平成 21 年では約 339 万人です。 近年の推移をみると、平成 13 年から平成 21 年にかけて、若干の増減があるものの、 平成 17 年以降は増加傾向にあり、今後の景気動向に左右にされるものと予想されます。 一方、旧金毘羅大芝居の縦覧者数については、平成 17 年・18 年に2万人代に減少し たものの、平成 19 年には増加し、30,209 人に増加し、平成 21 年において 30,840 人に なっています。 ■金刀比羅宮観光客入込数及び旧金比羅大芝居入館者数の推移 金刀比羅宮観光客数 旧金毘羅大芝居縦覧者数 (千人) (人) 4,000 40,000 3,500 33,216 33,722 33,737 3,000 2,500 2,000 2,860 2,836 3,002 33,640 3,160 2,943 2,724 3,137 3,393 35,000 30,840 30,000 3,083 30,209 30,940 25,000 22,965 23,419 20,000 15,000 1,500 10,000 1,000 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 資料:琴平町 19 (5)商業の状況 平成 19 年における卸売業の商店数は 31 店、年間商品販売額は約 59 億円で、小売業の商 店数は 305 店、年間商品販売額は約 97 億円です。 平成 19 年を平成 16 ねんと比較すると、卸売業の商店数は6店の減少、小売業の商店数 は 25 店の減少となっています。また、年間販売額をみると、卸売業は約 12 億円の減少、 小売業は約 25 億円の減少となっています。 ■卸売業・小売業の推移 卸売業販売額 小売業販売額 卸売業商店数 小売業商店数 販売額(億円) 商店数(数) 600 197 195 200 187 180 165 150 492 500 137 472 429 100 401 365 99 93 400 122 399 85 97 313 72 300 71 70 62 305 200 59 50 36 38 34 38 23 37 100 37 31 0 0 昭和63年 平成3年 平成6年 平成9年 平成11年 平成14年 平成16年 平成19年 資料:商業統計調査 20 (6)工業の状況 工業の状況について、平成 20 年の調査によると、庁内の事業所数は 25 ヶ所、従業員数 が 418 人、製造出荷額等が 493,905 万円となっています。平成 19 年と比較すると、事業所 数は横ばいですが、従業員数は増加、製造出荷額は減少している状況です。 これらを生産効率でみると、1事業所あたりの従業員数は、平成 19 年の平均 16 人が平 成 20 年には平均 17 人に増加しています。 また1事業所あたりの製造出荷額等は減少、 平成 19 年は 20,024 万円であったのに対し、 平成 20 年は 19,756 万円と減少しています。 ■事業所、従業者数、製造品出荷額等の推移(従業者4人以上の事業所) 事業所数(ヶ所) 従業員数(人) 出荷額等(万円) (ヶ所、人) 600 595,002 (万円) 700,000 600,000 539,205 500 519,149 514,554 500,594 495 500,000 489 400 493,905 374 419 418 405 400,000 300 300,000 200 200,000 100 32 29 30 100,000 28 25 25 0 0 平成15年 平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 資料:県統計調査課「香川県の工業」 21 (7)農業の状況 本町の耕地面積をみると、全体で 254ha のうち、田が 250ha(98.4%)で最も多く、畑 は4ha(1.6%)となっています。農業産出額では、野菜が 50%で最も多く、次いで米 29% となっています。 また、総人口に占める農家人口の割合をみると、平成 17 年では 13.4%となっており、平 成7年以降減少傾向にあります。 ■耕地面積の状況 ■農業産出額の状況 畑 1.6% その他 13% 樹園地 0.0% 麦類 8% 野菜 50% 田 98.4% 米 29% 資料:琴平町 資料:琴平町 ■総人口に占める農家人口割合の 10 年間の動き 総人口 (千人) 12.2 12 11.8 総人口に占める農家人口割合 (%) 16.0 12 15.5 15.5 15.0 14.8 11.6 14.5 11.4 14.0 11.2 11 11 11 13.5 13.4 13.0 10.8 10.6 12.5 10.4 12.0 平成7年 平成12年 平成17年 資料:琴平町 22 (8)地区別の状況 本町の地区別の状況についてみると、面積においては、 「苗田・上櫛梨・下櫛梨地区」 および「琴平地区」が高い比率となっています。 また、人口においては、 「琴平地区」がもっとも多く、次いで、 「象郷地区」となって いますが、世帯数をみると、「琴平地区」が 1,335 世帯でもっとも多く、次いで「榎井 地区」が 1,007 世帯と多くなっています。 ■地区別面積比率 地区別面積比率 琴平(2.995k㎡), 35% 苗田・上櫛梨・下 櫛梨(3.249k㎡), 39% ■地区別人口 榎井(1.091k㎡), 13% 五條(1.125k㎡), 13% 地区別人口 象郷, 2,796 琴平, 3,056 ■地区別世帯数 五條, 1,635 地区別世帯数 榎井, 2,445 象郷, 970 琴平, 1,335 五條, 664 榎井, 1,007 23 (9)土地利用の状況 土地利用の状況について、地目別面積の推移をみると、平成 21 年の琴平町の総面積は 8.46k ㎡、県・金刀比羅宮社有地・県立公園などの保安林および公共土地などを含んでいる 「その他」が 4.0230k ㎡(47.6%)で最も多く、次いで、 「田」が 2.4360k ㎡(28.8%)、 「宅 地」が 1.7620k ㎡(19.8%)、 「山林」0.1540k ㎡(1.8%)、 「雑種地」0.1250k ㎡(1.5%)、 「畑」0.0500k ㎡(0.6%)となっています。 ■土地利用状況(地目別面積の推移) 田 畑 宅地 山林 0.0500 平成18年 2.4530 1.6430 2.4430 1.6490 2.4410 0% 4.0390 0.1540 0.1260 1.6550 0.0500 平成21年 4.0380 0.1540 0.1250 0.0490 平成20年 その他 0.1540 0.1220 0.0500 平成19年 雑種地 2.4360 4.0350 0.1540 0.1250 4.0230 1.6720 20% 40% 60% 80% 100% 資料:固定資産税概要調書 ■土地利用状況(地目別面積の割合) (平成 21 年) 田 28.8% その他 47.6% 畑 0.6% 雑種地 1.5% 田 畑 宅地 山林 雑種地 その他 宅地 19.8% 山林 1.8% 24 資料:固定資産税概要調書