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会長新任の挨拶 - ABSCIF

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会長新任の挨拶 - ABSCIF
ASSOCIATION JAPONAISE DES ANCIENS BOURSIERS
ABSCIF
会報 No.36
発行
2007.3.22
SCIENTIFIQUES DU GOUVERNEMENT FRANÇAIS
会長新任の挨拶
松田智大 *
ABSCIF の総会より,
昨年,
「ABSCIF 若返り作戦
(?)」
の一環として,会長,副会長が替わり,幹事の入れ
替えともに新しい体制となりました.会長:松田智大,
副会長:宮本博幸・勝部憲一の三名を中心に,多くの
幹事の皆様と会を運営しております.長年にわたり,
会長をしていただいていた宮本博幸先生,および幹事
をお努めいただいた(そして現在も務めていただいて
いる)皆様には深く感謝申し上げます.
私自身,ABSCIF 在籍期間が長いわけではないこと
から,ご存じない方が過半数かと思いますので,自己
紹介させていただきます.現在国立がんセンターにお
いて研究活動を行う研究員です.専門は医学分野の
疫学で,地域がん登録という,がんの新規発症例を
医療機関の情報を元にくまなく登録する仕組みを整備
し,がんの罹患率や死亡率,生存率の分析すること
を業としています.
留学中は,トゥールーズ第 3 大学(ポールサバティ
エ大学)医学部の博士課程に所属し,4 年間で Ph.D.
を何とか取得し,これまた何とか日本に就職口を見つ
け 4 年前に帰国いたしました.このご時勢に非常に運
がよかったと思っています.
フランス政府給費奨学金は,在仏中に申請して
2000 年より 2 年間いただきましたが,その前後をあ
わせると合計 8 年間フランスにいたことになります.
トゥールーズでの鴨肉とワインとチーズとバイクに囲ま
れたゆったり生活は楽しかったものの,在仏中は,外
国人としての所在無さもあり,常々日本に帰りたいと
思っていました.しかしながら現職場で,いわゆる「日
本のサラリーマンの就業環境」のもとでの生活が長く
なるにつれ,ああ,フランスに帰りたいとも思える今
日この頃です.最近は法外な家賃に目を瞑り,飯田橋
付近に引越しました.息子もリセ・フランコジャポネ
に通っていることで,擬似仏生活を送っていますが ….
小さめの学会規模の会員数を有し,全員がフラン
スに留学経験を持つという,ABSCIF の貴重な人脈を
有効に利用し,またそれぞれの会員も帰国後フラン
スとの関係を保ったままキャリアを活かせるように,
ABSCIFの活動を活性化していくのが我々の使命です.
ABSCIF において,
「世代間」の交流をはかり,研究
での共同や,就職・転職にも役立て,さらには後に
続くフランス留学生に情報提供をすることができない
ものか,一会員であったときには,このようなことを
思っていましたが,実行する側に立つのは大変だなあ,
いままで支えてくださっていた方々は大変だったろうな
あと,実感しています.
とにもかくにも,皆さんがもう少し積極的にコミュ
ニケーションできるような会作りをしていきたいと思っ
ています.具体的には WEB サイトを立ち上げ,会員
がお互いを知ること,自分の経験を交換すること,が
急務でしょうか.
若輩で人生経験も浅く,また時間的な制約もあり,
会長の業務は身に余る重責ではありますが,今後は
新任務を全うできるよう努力する所存ですので,ご支
援ご協力をいただけますよう,よろしくお願い申し上
げます.
* 国立がんセンター がん対策情報センター がん情
報・統計部 (2000 年留学)
--
ABSCIF の皆様へ
西田真理 *
今年は例年より早く春めいて参りましたが,ABSCIF
の皆様はお元気でご活躍のことと存じます.
在日フランス大使館科学技術部留学生係として,31
年間勤務致しました西田真理は,昨年秋に定年退職
を致しました.在職中は,皆様に大変にお世話になり
まして本当に有難うございました.
在職中の私は仕事に追われ,その年その年の給費
生のお世話で手一杯の状態で,旧給費生とのその後
の連絡を取ることもなかなか難しい状況でした.そん
な私に思いがけず多数の ABSCIF の皆様より,温か
なメッセージをいただきまして,心より感謝とお礼を
“ アー,
申し上げます.お一人,お一人のお姿を思い出し,
そんなこともあったナー ”と暫しタイムスリップしたり,
“ アー,現在はこんな機関でご活躍中なんだ !” と長
年,音信不通いらした方々の近況を知って安心したり,
海外からのアドレスに,“ エッ,こんな国に現在,滞在
していられるのかー !!” と地球上に散らばった皆様の
面影を懐かしく思い出すことが出来ました.それと言
うのも,ABSCIF の副会長,宮本博幸先生が,私の
ためにこれらのメッセージ集めに音頭を取って下さり,
さらに多数集まったメッセージを立派な一冊の本に編
集して下さいましたお陰です *.この紙上をお借りして
心より厚くお礼を申し上げます.
先生とは,先生の ABSCIF 会長時代から長期にわ
たり,在日フランス大使館科学技術部の日仏メンバー
はもちろん,留学生係だった私をいつも温かく支えて
下さいました.ABSCIF という科学技術系旧給費生の
会が,ここまで何とか継続出来ましたのも,旧給費生
の方々のご協力と先生の陰のお力があったことを,私
は決して忘れません.本当に有難うございました.
昨年秋で退職した後も書類整理や仕事の引継ぎが
ありました.また,フランス政府の予算上から,私の
後任のポストが削られ,科学技術部留学生係は文化
部留学生係に吸収されるのでは......と,大変に心
配しておりましたが,科学技術部内で引き続き,給費
留学生の面倒を見ることとなりました.
2 月に入ってから,やっ
以上のような状況でしたので,
と 31 年間フル回転していた歯車の回転数も,少しず
つ緩やかになりつつあります.今後はこの緩やかな回
転数を維持しつつ (?!),ABSCIF の会の陰の力 ( 微力
ではありますが...) になって,再びいつかお目にかか
る日を楽しみにしております.
最後に 31 年間で,1000 人以上の方々と出会うチャ
ンスに恵まれました,この日仏協力の一端を,好きな
* 在日フランス大使館科学技術部 元留学生係
メッセージ集を手にして
仕事としてくることができた私は大変に幸せ者だと思
います. これも私の人生に大きな成長を促して下さっ
た ABSCIFの皆様のお陰だと,今しみじみと思います.
そしてこれからも私の心の中で,皆様との多くの思い
出が大切な宝物となって,いつまでも光り輝いて行く
ことでしょう.
皆様のご健康とご多幸をお祈りしつつ,本当に長い
間,温かなご支援やご協力に心より感謝とお礼を申し
上げます. どうも有難うございました.
A bientôt, j’espère......
* 退職される西田さんにお礼のメッセージをと昨年
11 月にメールで呼びかけたところ,171 通のメッセー
ジが集まり,それを 1 冊の本として簡易製本し,お渡
ししました.
なお,西田さんの現在の連絡先は新しく発行され
ました名簿を参照ください.
--
JSF (Journée Scientifique Francophone) 2006 の報告
松田智大 岡井有佳 * JSF2006 の概況と JFR 2007 のあり方につ
いて
JSF2006 は昨年 12 月 1 日の,東大浅野キャンパス
武田先端知ビルで開催されました.JSF はフランス語
による科学シンポジウムで,日本で活動しているフラ
ンス語圏の研究者が年に一度集う学術的交流会です.
一昨年までは在日フランス大使館,フランス国立科学
研究センター (CNRS) が主催し,ABSCIF も企画・運
営にあたって,共催団体として協力してきました.
昨 年は, 諸 般の事情 から, 開催の準 備 が大 幅
に遅れ,秋というよりは冬の開催となり,また開催
日数も 1 日となりました.開催の準備にあたっては,
SCIENCESCOPE が中心となり進めましたが,開催に
至るまで困難を極める結果となりました.ABSCIF 会
員から多くの口演,示演があった一昨年と違い,あま
り活発に参加した感はありませんでした.ポスターセッ
ション全体で,31 件の発表(申し込み 38 件,抄録投
稿 36 件)が行われましたが,発表全体でのジャンル,
日仏の割合は偏ったものとなりました.
今年 2007 年は,文化系の研究者を積極的に呼ぶこ
とを含めて Journée(s) Francophone(s) de la Recherche
と名称を改めることが運営委員会で決まりました.し
かしながら,ABSCIF としては,以前のような,フラン
ス大使館を中心とした,
「公的」イベントとしての JSF
(R)
を期待し,これからも話し合いを続けていくつもりで
す.
(松田)
JSF に参加して
本年度の JSF は,会期が 1 日と短く,参加者も例
年より少ない印象を受けました.ポスターセッション
とオーラルセッションが同時開催だったこともあり,
少し慌しさが感じられた気もいたします.
今回のシンポジウムは,まず,東京大学総長小宮
山宏先生による「L'homme et la technologie」に関する
特別講演が行われ,次に,日仏両国の教授から,各々
の国における研究者としての経験や知見についての講
演が行われました.午後には,フランス企業から研
究開発への取り組みや研究者の就職についての方針な
どが発表されたほか,ポスターによる研究者の論文
発表などが行われました.昼食にはお弁当が提供さ
れ,また,ポスターセッション時の交流を促すために,
コーヒーやお菓子のサービスもありました.
会の終了後には,同会場にて,発表者を交えたレ
セプションが催され,50 人ほどが参加しました.レセ
プションでは,JSF10 周年を記念して,今回の開催に
尽力された SCIENCESCOPE(在日フランス語系研究
者と学生の会)会長であるアニエス・ティクシエ-三
田さんによるケーキカットが行われるなど,終始なご
やかな雰囲気の中で,各自が多くの新しい出会いの場
を楽しんでいたようです.
最後に,日本人の出席があまり見られなかったのは
残念なことであり,来年に大いに期待したいところで
す.
(岡井)
* 東京大学先端科学技術研究センター (2001 年留学)
会費納入のお願い
名簿発行作業等に時間をとられたことで,年会費の請求が大変遅くなりましたが,2006 年度会費 2,000 円を
同封振替用紙にて入金ください.振替宛先には,
「ABSCIF 西田さん歓送会」と記載されていますが,便宜上,
今回に限り年会費も同口座への納入をお願いいたします.集計した上で,会費分は通常の ABSCIF 口座に移し
変える予定です.歓送会に出席される方,記念品代のみご負担いただける方は,年会費との合計額を納入して
ください.住所,勤務先等に変更がある方はその旨,ご記入ください.なお,行き違いに納入の場合はご寛容
のほど,よろしくお願いいたします.
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2007 年度通常総会・西田真理さん歓送会のお知らせ
会員各位
科学部門フランス政府給費留学生の会
会長 松田智大
2007 年度通常総会を下記の通り開催いたします.総会は正会員の 1/10 以上のご出席 ( 委任状とも ) に
よって成立します.当日お差し支えの方も,お手数ながら,返信用ハガキにご署名 ( またはご捺印 ) の上,
4 月 20 日までにご返送いただきますようお願いいたします.
例年,総会後には講演会・懇親会を催していますが,今回は,ABSCIF 会員の大半が大変お世話になっ
た,在日フランス大使館科学技術部留学生係の西田真理さんが昨年 11 月をもって定年退職されましたの
で,その歓送会を行ないます.多数のご参加をお待ちしています.
総会議題:
(1) 2006 年度活動報告
(2) 2006 年度決算報告
(3) 2007 年度活動計画
(4) 2007 年度予算案
(5) その他
日時: 2007 年 5 月 12 日(土)
13:00-13:40 総会
14:00-16:00 西田真理さん歓送会
場所: 東京・西新宿
センチュリーハイアット東京
宴会場 桃山の間
〒 160-0023 東京都新宿区西新宿 2-7-2
TEL:03-5321-8181 FAX:03-3346-1007
なお,ご出席の場合は,前ページの説明にありま
すよう,2006 年度会費 2,000 円に,歓送会会費 9,000
円を合算した 11,000 円を事前にお支払いください.
また,残念ながらご欠席なさる方で,記念品贈呈に
賛同いただける場合には(任意であり,強制するもの
ではありません),記念品代を合算して,お支払いく
ださい.2006 年度会費をすでにお支払いの場合は,
懇親会,または記念品代だけの支払いとなります.
1)年会費のみ 2,000 円
2)歓送会に参加される方 11,000 円
3)記念品代をご負担いただける方 5,000 円
発行:科学部門フランス政府給費留学生の会 (ABSCIF)
〒 150-0013 東京都渋谷区恵比寿 3-9-25 日仏会館内
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