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平成15年度交通安全ファミリー作文コンクール 父親・母親、一般の部 最

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平成15年度交通安全ファミリー作文コンクール 父親・母親、一般の部 最
平成15年度交通安全ファミリー作文コンクール
父親・母親、一般の部 最優秀作 <内閣官房長官賞>
●愛知県安城市 公務員
井上 優子
「我が家の「交通安全」キャンペーン」
小学二年生の長男、小学一年生の長女、二歳の次男、そして夫と私。五人家族の我
が家は、幸いにも交通事故とは無縁に暮らしている。
病気、不慮の事故、殺人、自殺、災害、戦争−。かけがえのない、たった一つの命
を奪う原因は多々あり、残念ながら避けられないものもある。しかし、我々にとって
最も身近で、最も起こり得る、そして「避けられる」危険は「交通事故」だろう。
我が家も今まで、全く何事もなかったわけではない。夫や私が運転中ヒヤリとした
一瞬、目の前で車にぶつかりそうになった我が子等、危機一髪の出来事は、いくつか
経験している。
それだけに、家族みんなが交通事故にあわない・交通事故を起こさないよう、ささ
やかであるが、日々努力を重ねている。
そんな我が家の、小さな「交通安全キャンペーン」を紹介したい。
その一。チビさんへの、
「飛び出し防止」徹底訓練。我が子がヨチヨチと歩き出し、
道路での「歩行デビュー」の日から、通りに出る時は「右・左・右・前(確認し、安
全であれば)よしっ!」の号令をかけるようトレーニングしてきた。家の玄関口には
黄色のペンキで足型を描き、そこに立って、親子一緒に練習してきた。末っ子の二歳
児は、しっかり身に付いている上の子たちから、きっちり指導を受けており、
「みじ!
ひじゃり!まえ、よーち!」と、不十分な発音ながら、懸命に叫んで安全確認をして
いる。
その二。家族みんなで、オリジナル「交通安全あいさつ。」。具体的には、出かける
人は、「行ってきますよ、飛び出さないよ。」、送り出す人は、「行ってらっしゃい、車
に注意。
」といった具合。運転手である夫や私が出かける時は、「行ってきますね、安
全運転。」、送り出す人は、
「行ってらっしゃい、スピード出さない。」という感じ。こ
れまで、いろいろなパターンが開発されて、楽しみながら注意をし合っている。
......
その三。家族そろって交通安全の話 をすること。これは平凡なことかもしれないが、
知っている人が交通事故にあった話、新聞で読んだ事故の記事、あるいは家族でドラ
イブ中に見かけた人や車の交通マナー等、折にふれ、話題にするようにしている。ふ
だんは、ふざけてばかりいる子どもたちも、真剣な顔で話を聴く。そして、学校や保
育園で先生から教わったこと、友達から聞いた話、自分が気をつけていることなどを
口々に語り出す。ささやかなことであるが、くり返すことで、交通安全の意識が高ま
ってきているように感じる。
「ただいま!」
「お母さん、ただいま!」元気な声とともに、三人の子どもたち
がドヤドヤ帰ってきた。
「おーい、帰ったよ!」−おやおや、めずらしく夫も早く帰っ
てきた。静かだった家の中は一変して、にぎやかになり、笑顔がはじけ、あふれ出る。
今日もみんな、無事に帰って来てくれた。よかった…。本当にちっぽけなことである
けれど、これが私の一番幸せな一瞬である。この幸せがいつまでも続くように、これ
からも、家族なかよく交通安全に気をつけていきたいと強く思う。
さあ、今日も明日も「交通安全。」。我が家の交通安全キャンペーンは、無期限に続
いている。
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