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この手で守りたいもの。
この手で守りたいもの。 その要となるのが、消防団です。 多くの団員がそれぞれの仕事を持っていたり、 あるいは主婦や学生だったりと、その立場はさまざま。 そんな皆さんを結びつけるのは、ひとつの思い―。 今回の特集のテーマは、 「ボランティアスピリッツ (精神) あふれる水戸市消防団」です。 問合せ/消防本部消防救助課 (☎221-0124) 平成 年以降、女性団員も活躍して いる水戸市消防団。 年の東日本大震災を経験し いきたいと、新たな活動も検討中です。 害や防災についてわかりやすく伝えて さん。子どもたちや高齢者の方に、災 と が で き る の で は な い か 」と 話 す 大 金 い 〟と い う 方 の 思 い を 地 域 に 生 か す こ どのような方法があるのかわからな さ ん の よ う に〝 力 に な り た い け れ ど、 「 消 防 団 や、 女 性 団 員 の 活 動 に つ い て、もっと知ってもらうことで、坂本 ことを教わっている最中です。 今は大金さんら先輩団員にさまざまな まず自分がしっかり知らなくては」と、 防 火 や 防 災 の こ と を 教 え る た め に は、 の 募 集 を 知 り ま し た。「 子 ど も た ち に 地域に貢献したいと、最近入団した 坂本朋子さん。チラシで女性消防団員 でいます。 たりしながら、積極的に活動に取組ん 火や防災について学んだり資格を取っ 言います。その後消防団に入団し、防 たことで、その考えが一層強まったと た。平成 のかということに関心をもっていまし 防火や防災はどのようにして行われる その一人、大金由香利さんは、消防 車 が 大 好 き だ っ た こ と が き っ か け で、 25 23 写真右から、礒部美登里さん、大金由香 利さん、坂本朋子さん、生井沢康代さん 2016. 7. 1 広報みと 3 特集 災害時は、近所の人同士の助け合いが欠かせません。 ●要員動員力 多数の団員の動員が可能です。 ●即時対応力 いざというときの、頼もしい存在 消防団は、その地域に住んでいる人や働い ている人で構成されていて、消防本部・消防 万名の方が、普段は会社 署と同様に、各市町村に設置されている消防 機関です。全国で 員や自営業などそれぞれの仕事を持つかたわ ら、自分たちの住んでいる地域を自分たちの 手で守るという意識をもって活動しています。 平常時は訓練や災害予防のPR活動などを 行い、災害時に備えます。また、出初式や水 などのさまざまな活動訓練も実施しています。 防訓練、ポンプ操法大会、特別警戒、実務訓練 風水害などが起こった際には、 火災や地震、 消防職員とともに消火・救助活動、警戒巡視、 避難誘導、 災害防ぎょ活動などに従事します。 女性団員、若い世代も 積極的に訓練に参加 全国的に消防団員数の減少が課題となって いる中、水戸市の団員数は550名(6月1 日現在)で、過去と比較しても横ばいを維持 しています。 代の 名が在籍していま 張っている団員の士気も一層上がると思う」 行い、地域防災の発展に貢献します。 また、訓練には、 ~ 代の若い団員の参 加も多く、その理由の一つとして、東日本大 「多くの人が協力してくれているが、消防 団の活動や、その存在自体を知らない市民も 対する意識が変化したことが考えられます。 東北豪雨を目の当たりにしたことで、災害に ど、消防団がリーダーとなって、地域の防災 練などに参加し、積極的な防災指導を行うな る」という 気 持 ち が あ る か ら。地 域の 防 災 訓 て対応にあたるのは、 「自らの地域は自らで守 仕事と消防活動の両立は、大変なこともあ ります。それでも、いざというときに率先し 震災を経験したことや、昨年発生した関東・ まだまだ多い。広く知ってもらうことで、活 力の向上を目指します。 地域の要として す。 女 性 な ら で は の 視 点 や 雰 囲 気 を 生 か し ~ 市消防団には、平成 年5月に女性団員と して2名が入団。現在は学生や主婦、働いて 6 と、市消防団長の青木英明さんは話します。 いる方など 2 3 5 4 1 動 へ の 理 解 や 協 力 も 得 ら れ る し、 何 よ り 頑 年も過ぎると、自分た 受けてから出動していました。 「でもね、命に関わることだから。中途半 端な気持ちではできないでしょ」 。入団してから えたと実感しています。 時間いつ出動するかわからない、そして、いざ 谷津さんのように、誘われて入団したという団員はたくさんいます。そ の多くの方が、思い切って入団したことで、地域の人との交流や仲間が増 ちの手で地元を守る、という責任を強く意識するようになったと言います。 10 「志」 で地域を守 でももし起きてしまったら、確固たるチームワークと熱い る。そこにあるのは、尽きることのないボランティアスピリッツなのです。 災害は起きないことがまず一番。 る中で、共に活動する仲間の存在は大きな支えになります。 災害が起きたときには、先頭に立って行動する―大きな責任や緊張感もあ 24 1・6 土のうを作成。積み方も 練習する 2・4 那珂川に船を 出し、救助活動などを想定し て訓練を行う 3 訓練を指導 す る 谷 津 文 昭 さ ん は、 入団 34年目 5 女性団員の礒部さ んのお孫さんは、消防士にな るのが夢。礒部さんの父、弟 も団員 7 訓練の開始と終了 を、消防団長に報告 消防団員の活動服は、 身体を守るため、燃え にくく機能的で、災害 現場でも目立つデザイ ンを取入れています て、火災予防啓蒙活動や消防広報活動などを 50 消防団に入団して 年目になる谷津文昭さんは言います。「自分から一 生懸命活動できるようになるまでに、3~5年はかかったかな」。地元で 消防団員は区域内に居住または勤 務して、地域の人々や事情に通じ ています。 働いていたこともあり、先輩団員から誘われて入団。初めの頃は、連絡を 34 152名の消防団員・職員らが集結。さまざまな訓練を行いました。 7 いる方 ② 歳以上の方 ③ 身体強健で消防団員として士 対象/次の条件を満たす方 ① 水戸市に居住または勤務して 消防団員を募集しています 5月29日 水戸市水防訓練(柳河市民運動場) の消防団員 (分団長) (☎ 問合せ /消防本部消防救助課 221・0124)または地域 気を高く持って活動できる方 18 10 25 13 30 後列右から2人目が青木英明消防 団長。みとちゃんは特別団員 区域内に居住または勤務している ので、災害の際は即時に対応する ことができます。 86 20 ▼ 消防団の特性 その 志 が 、 い の ち を 守 る 。 2016. 7. 1 広報みと 5 ●地域の密着性