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貧困層のニーズを満たすための製品・サービスの提供と貧困層の市場へ

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貧困層のニーズを満たすための製品・サービスの提供と貧困層の市場へ
概要
BOPビジネスとは?
貧困層のニーズを満たすための製品・サービスの提供と貧困層の市場への参加促進を行うもの。企業が利益を上げ持続的に事業を
行いつつ貧困削減等の開発課題の改善に寄与し得るものとして、注目されています。貧困層のニーズ充足に加え、所得向上等を通じ
た階層の自立促進により貧困層を削減し中間層の拡大を目指すものです。
(出典:Allan L. Hammond et al. (2007) The Next 4 Billion: Market Size and Business Strategy
at the Base of the Pyramid, World Resource Institute.)
世界には年間3,000ドル未満で暮らしているBOP層が約40億人いるといわれており、近年、こういった人々をビジネスの対象と捉え、
事業を展開する民間企業の動きが高まりつつあります。
開発途上国の開発ニーズは膨大であり、ODA資金のみでそれに応えることは不可能です。一方で先進国から途上国への資金フロー
は現在では7割を占めており、途上国の経済発展のみならず、ミレニアム開発目標(MDGs)に掲げられているような開発課題を解決す
る上で重要な役割が期待されています。BOP(Base of the Pyramid)ビジネスは、これまで公的機関の援助のみではカバーできなか
った貧困削減と成長に関わる様々な開発課題の解決に寄与することが期待されています。
【水へのアクセス状況】
10 億を超える人々が安全な飲み水へのアクセスを得ることができません。その数を超える人々が日々の生活に必要な水を得るため
の闘いを強いられるか、あるいはこの生活必需品に高いコストを支払っています。彼らの抱える困難の原因の多くは都市部の水道網
の老朽化にあります。急激な都市化に伴う需要の増大に、水道網の整備が追いついていません。多くの人々が水ストレスの高い地域
や産業化、農薬等の流出、衛生サービスの欠如によって水資源が汚染された地域で生活しています。
OECは、BOPビジネスに関心のある水分野関連企業の皆様のBOP市場への参入をOECのネットワークを活用して支援します。この
ネットワークには、日本の官・民・学に加え、ビジネス対象国の現地パートナーの構築も含まれます。これらの体制を構築することによ
り、BOP層の抱える課題を的確に把握し、その改善をもたらしうるビジネスモデルやイノベーションの創出を行います。これらにより、以
下の効果が期待できます。
① BOP層の人々が抱える開発課題(所得の向上、教育水準の向上、安全な飲料水の普及)の
改善
② 開発途上国でのBOPビジネスを検討している企業のビジネス展開支援
OECは、JICA協力準備調査(BOPビジネス連携促進)の採択を受け、2011年より南アジアのバングラデシュで、安全な水供給のため
のBOPビジネス事業準備調査を実施しています。これはBOP層において安全な飲料水を供給することにより衛生環境の改善を図ると
ともに、BOP層に新たな所得を得る手段を提供することにより、下痢などの感染症による乳幼児の罹患率や死亡率の減少、BOP層で
の新たな就労機会の提供、関連する産業の発展等を目指すものです。具体的な調査内容は次のとおりです。
【計画期間】平成23年度から概ね2年間
【調査内容】
①事前調査
②現地調査
③パイロット事業実施と評価
④ビジネスモデル構築と事業計画の策定
⑤開発効果の予測と開発効果発現までのシナリオ策定
特に現地BOP層のニーズ把握と現地パートナーとの連携に重点を置き、調査を進めています。
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