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平成20年度担い手経営革新促進事業実施状況報告書 事 業 名 モ デ ル 経 営 体 1 担い手経営革新モデルの実践事業 住 所 ふりがな 網走郡美幌町字田中759 わ 氏 名 和 経営形態 畑 だ ひでゆき 田 作 秀幸 専 業 Ⅰ 経 営 体 の 概 要 (1) 地域の概要 ・立地条件 ・自然条件等 (2)農業経営の特徴 美幌町は北海道の東部、網走支庁管内の南東部に位置し、東西33.8㎞、南北 32.9㎞からなる、総面積43,836ha・総人口約22,000人の町であります。 町内には、国道4路線及び道道5路線とともにJR石北本線が通っており、 女満別空港から車で15分程度に位置する、道東交通の要衝の地であります。 私が営農する田中地区は、市街地中心部より北東へ10㎞に位置する低台地域 であり、畑作専業を中心に行われており、比較的中・大規模な農業経営が行わ れています。 ほ場の基盤整備や農地の造成も進み大型高性能機機械の導入が図られてきて いますが、今後も収益性の高い野菜の導入や生産コスト低減のための省力化及 び生産性の向上を推進する状況にあります。 私は大型機械の効率利用を図るため、耕地の90%ほどを層圧調整し、区画 の整備を図ってきました。また、低地の降雨時の湿害を防ぐため暗渠排水を施 行し、更に大型機械による土壌踏圧を考え、毎年、全圃場のサブソイラーかけに心が けています。地力回復のため、毎年堆肥を施用し、後作緑肥(毎年7ha程)を 含めた緑肥の導入を図ってきました。また、経営管理においては、簿記の記帳 はもとより、国土地理院から圃場白地図を入手し圃場図を作成し、作付履歴 作業日誌・労働時間等のデーター蓄積による圃場の管理及び適期作業を行う事でのメリット追求 に心がけてきました。 また、作業機にカメラを装着し精度の高い管理作業を行うと共に、長時間の作業による疲労 防止に心がけています。 (3)農業経営に対す る考え方 私は、一昨年高性能防除機を導入し、今叫ばれている「食の安全・安心」 に取り組みたいと考え、農薬防除の少量散布を実施(麦50%、甜菜70%、馬鈴 薯90%)し、その効果を確認、今年度は、更なる減農薬に取り組み、食の安全 と経費の節減に挑戦したいと考えています。 今、世の中はIT時代、ネット活用が必須です。私も、2001年に自己主張と 情報の共有、更には仲間造りに期待し、ホームページ、ブログを開設しました。 更新の題材にと、圃場作業には必ずデジカメをを持参し、その事が作業記録、 経営の足跡として残す事で、次年度以降の作業効率の向上に繋がったと思いま す。また、汚い・暇がなく忙しいという農村の環境を改善したいとの思いから、 庭に芝生を造り、ファームサインを設置し、「家族経営の明るい農村のイメージを造り あげたい」そんな想いを持ち続けたい。 -1- (4)経営規模 作 付 体 系 麦、てんさい、澱原ばれいしょ単作 経営土地面積 農 地域の平均 0.00 ha 0.00 ha - ha 畑 53.26 ha 0.00 ha 21.4 ha 樹園地 0.00 ha 0.00 ha - ha 採草放牧地 0.00 ha 0.00 ha - ha 53.26 ha 0.00 ha 21.4 ha 0.00 ha 0.00 ha - ha 53.26 ha 0.00 ha - ha 小 計 施設用地 計 地 状 うち借入地 田 耕 用 地 面 現 積 作 付 面 積 経 営 規 模 麦 類 てんさい ばれいしょ 大 豆 その他 平成19年 平成20年 53.26 14.95 22.59 13.71 0.00 2.01 1.51 53.26 15.00 22.62 12.48 0.00 3.16 2.16 うち不作付地 ha ha ha ha ha ha ha 地域の平均 - 6.10 9.80 6.70 - - - ha ha ha ha ha ha ha 備 考 備 考 ha ha ha ha ha ha ha H20緑肥(1.0ha) 家 畜 飼 養 頭 数 畜 産 区 乳 経産牛 育成牛 牛 計 主 な 農 業 種 分 機 頭羽数 0 0 0 備 械 別 型 式 台 数 トラクター ps74~ps85 3台 コンバイン ps100 1台 ポテトプランター 4畦 1台 マニアスプレッター 1台 ブロードキャスター 1台 農業従事者 考 基幹2.5名(男1.5名、女1名) -2- 備 補助 1名 考 2 新 技 術 の 概 要 (1)モデル経営体として新技術に取り組む動機 私は、畑作経営のモデル事業に取り組み、ホームページを通じ、地域・消費者に農業 情報を発信するとともに、地域への波及効果を見いだしたいと考えます。 取り組む動機 また、地域では大規模な畑作3品による輪作体系を行い、今後については、品質 向上と労働時間の軽減が図れる計画を行い、新技術向上に努めたい。 (2)導入した新技術 種 別 技 術 名 技 術 の 特 徴 ①労働力配分の合理化 馬鈴薯の省力栽培技術 カッティングプランター(4畦)の導入による労働力配 分の合理化と高品質化 ②土地利用の合理化 休閑緑肥の導入技術 休閑緑肥の導入による地力の回復と高収量維持 (3)導入技術の特徴 ①労働力配分の 合理化 導入技術名 馬鈴薯の省力栽培技術 技術のねらい 具体的な取り組み 内容 カッティングプランターの導入により、作業の省力化、労働時間の軽減が図るとともに、 4畦のプランターを導入することで、品質の向上を図る。 馬鈴薯の作付において、4畦のカッティングプランターを導入し、植え付け作業の省力 化、労働時間の軽減を図る。 また、4畦を一度に植え付けするこことで、2畦用より畦間が均一になり、品 質向上を図ることができる。 費 用 内 訳 円 生 産 状 況 等 項 馬 目 作付面積 生産量(反) 澱粉率 モ デ ル 経 営 体 12.48 ha 4.95 t 19.35 % 地 ha 4.80 t 18.00 生産額(反) 千円 鈴 薯 域 平 均 6.70 % -3- 千円 備 考 ☆平成20年作業工程 1月 2月 3月 月 別 作 業 内 容 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 種子芋選別・カッテイング 備 考 カメラで 監視 作 種芋植付 業 仮・本培度 内 圃場管理(防除) 容 収穫 出荷(自己運搬) 農薬は小まめに計量 ☆労働力の比較 項 目 年 度 4畦カッティングプランター 栽培面積 2畦カッティングプランター 20年度 19年度 16年度 15年度 1,248 1,371 a 1,617 a 1,576 a a 植付労働時間 90時間 96時間 144時間 156時間 ha当労働時間 7.2時間 7.0時間 8.9時間 9.9時間 4.0日 4.5日 6.0日 6.5日 延べ日数 備 考 作業者:H20=2.5名、H19=2名 ☆新技術導入による効果 ①圃場区画により作業能率は変動するが、4畦によりおおよそ30%程度の 作業時間が圧縮された。 ②2畦と比較すると、畦幅の精度が上がり、仮培土・培土も4畦で行える事に 効 果 より作業時間が短縮され、培土成形が良く茎の損傷が少なくなった。 ③品質面では、培土成型が良くなった事により、緑化芋の発生が減少した。 ①補助者1名で四畦の種芋供給状態を監視する為、欠株回避の注意が必要である。 注 意 点 ②外側2畦は全粒芋を、内側2畦は切芋とした方が精度が良い。 -4- ②土地利用の 合理化 導入技術名 休閑緑肥の導入技術 技術のねらい 休閑緑肥導入による地力の回復と高収量維持 適正な輪作を進めるため、地力の維持・向上、ほ場のクリーニング効果を狙った 具体的な取り組み 内容 休閑緑肥を作付体系に導入する。 また、秋まき小麦の前作や大規模化から、バランスのとれた輪作が組めないこと から、土壌病発生等の懸念もあるが、これらに配慮しながら、経営規模に応じた 休閑緑肥を導入する。 費 用 内 訳 35,450円 〔スーダングラス種子代〕 生 産 状 況 等 項 緑 目 作付面積 肥 1 備 考 ha ☆平成20年作業工程 月 作 1月 2月 3月 4月 別 作 業 内 5月 6月 7月 8月 容 9月 10月 11月 12月 備 考 4時間 業 播種・施肥作業 内 10時間 容 すき込み作業 前処理サブソイラーかけ 鋤込前の の緑肥 プラウで耕起 -5- ☆土壌診断結果 項 20年度 目 診断結果 10圃場診断 備 項 考 基本分析 21年度は、20圃場診断計画 微 目 診断結果 備 考 量 pH(H2O) 5.6 適正 ホウ素(B) 1.9 多い 窒 5.6 適正 亜 鉛(Zn) 2.0 適正 リン酸(P2O5) 24.6 適正 銅 (Cu) 1.1 適正 カ リ(K2O) 73.3 多い 塩 苦 土(Mgo) 41.0 適正 塩基飽和度 66.5 適正 石 灰(Cao) 157.0 少ない 苦土・カリ比 1.2 低い 腐 植 4.8 含む 石灰・苦土比 4.5 適正 1153 中程度 21.2 大きい 素 リン酸吸収係数 CEO(保肥力) 基 ☆緑肥導入による効果 ①秋まき小麦の前作となるので、澱原馬鈴薯の早掘による減収が軽減された。 内 容 ②麦の圃場準備が、早期に行えるため麦の適期播種が可能になった。 ☆今後の取組内容 ①輪作体系を考え、計画的に緑肥面積を増やしていきたい。 内 容 ②肥料代高騰の中で、減肥の取組によるコストの低減と地力増進に取組む。 ③収穫等作業効率の悪い圃場への緑肥導入を検討したい。 -6- 3 モデル経営体の生産性の推移 (1)作付面積 作 付 面 積 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 地域の平均 経 営 規 模 53.26 ha 53.26 ha 53.26 ha 15.00 ha 14.95 ha 15.00 ha てんさい 22.59 ha 22.59 ha 22.62 ばれいしょ 13.66 ha 13.71 ha 12.48 豆 0.00 ha 0.00 ha その他 2.01 ha 2.01 ha 1.94 ha 1.51 ha 麦 大 類 うち不作付地 ha - ha - ha 6.10 ha ha - ha 9.80 ha ha - ha 6.70 ha ha - ha - ha 3.2 ha - ha - ha 2.2 ha - ha - ha - 備 考 備 考 備 考 (2)生産量(反収) 作 付 面 積 経 営 規 模 麦 類 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 地域の平均 11.81 俵 8.70 俵 8.70 俵 - 俵 7.50 俵 7.04 t 6.87 t 6.99 t - t 6.14 t 64.40 俵 84.10 俵 82.50 俵 - 俵 80.00 俵 豆 - t - t - t - t - t その他 - t - t - t - t - t - t - t - t - t - t てんさい ばれいしょ 大 (3)生産額(反収) 作 付 面 積 経 規 模 営 麦 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 地域の平均 千円 千円 千円 - 千円 千円 H19:品代+交付金 てんさい 千円 千円 千円 - 千円 千円 H20:品代+交付金 ばれいしょ 千円 千円 千円 - 千円 千円 大 類 豆 - 千円 千円 - 千円 - 千円 - 千円 その他 - 千円 千円 - 千円 - 千円 - 千円 - 千円 千円 - 千円 - 千円 - 千円 -7- 4 地域における活動内容 (1)モデル経営体として 行事等の名称 開催年月日 行 事 の 内 容 備 考 担い手経営革新促進事業説 明会 平成20年12月17日 事業内容の報告及び今後のスケ ジュール等の確認 主催:地域担手協 平成19年度担い手優良事例 研修会(開催地:札幌市) 平成21年2月26日 道内優良モデル経営体の活動事例発 表会 主催:道担手協 農業経営研修会 平成21年3月4日 モデル経営体による事例発表会 平成19年度担い手優良事例 研修会(開催地:札幌市) 平成21年2月26日 道内優良モデル経営体の活動事例発 表会 主催:地域担手協 主催:道担手協 (2)その他 行事等の名称 活動実績 担い手事例発表会 開催年月日 行 事 の 内 容 2008年4月30日~ 2008年8月5日~ 美幌町HPに農作業風景掲載 2009年3月4日 DVD製作発表 美幌町農業協同組合常勤監事 -8- 備 考