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視覚障害者向けiPad講習会
教習マニュアル
平成28年3月改訂
青森県情報システム課
※本マニュアルは、「視覚・ 聴覚障害者のためのICT利活用サポーター育成事業」の成果として、
特定非営利活動法人あおもりIT活用サポートセンターが作成しました。
■目次(視覚障害者用)
知識編
1.
2.
3.
4.
5.
6.
視覚障害者向けiPad講習会について…….. 3
事前準備について……….……..……...…..……… 4
講習時に配慮すること…….……..……...…..….. 6
iPadの注意点…….……..….……...…..…...…..…..9
紹介するアプリの例…….……...…..…...…..……10
iPadに関するQ&A …….……...…..…...…..………11
実践編
1.
2.
3.
4.
iPadとは………………………………………………….13
1.
概要...…..……………………………………13
2.
PCとの違い………………………………..14
各部の名称……………………………………………15
画面の説明……………………………………………17
1.
模型を触ってもらう…………………….17
2.
ホーム画面………………………………..18
基本操作………………………………………………..19
ページ右上の★マークについて
5.
6.
7.
8.
9.
10.
受講者の障害の程度、IT知識のレベル等に応じて
教習時に伝える内容の優先順位(目安)を表しています
・全(全盲)
・弱(弱視)
★
:最低限伝えることが望ましい内容
★★
:できれば押さえておきたい内容
★★★ :高度な操作と理解が必要な内容
11.
12.
13.
VoiceOverについて…………………………………………………………………..21
1.
概要……………………………………………………………………………..21
2.
一般的な起動方法……………………………………………………….22
3.
素早く起動するために………………………………………………….24
4.
ホーム画面操作…………………………………………………………..25
電源のオンオフ………………………………………………………………………..27
1.
通常時………………………………………………………………………….27
2.
VoiceOver起動時………………………………………………………….28
ズーム機能……………………………………………………………………………….31
1.
標準機能での拡大縮小……………………………………………….31
2.
アクセシビリティオプションでの拡大縮小…………………….32
3.
アクセシビリティオプションのウインドウズーム……………34
色を反転機能…………………………………………………………………………..36
ジェスチャーについて……………………………………………………………….37
1.
概要……………………………………………………………………………..37
2.
練習場でのジェスチャー練習………………………………………38
3.
ホーム画面を1つずつ読み上げる……………………………….41
4.
ホーム画面を上から自動で読み上げる………………………42
5.
ジェスチャーでアプリを開く……………………………………….…43
アプリの操作例………………………………………………………………………..44
1.
Safari(通常時)………………………………………………………………44
2.
Safari(VoiceOver起動時)………………………………………………47
3.
ミュージック(通常時)…………………………………………………...50
4.
ミュージック(VoiceOver起動時)…………………………………….51
文字入力について(VoiceOver起動時)……………………………………..52
Siri(音声入力)……………………………………………………………………………55
アプリ紹介例…………………………………………………………………………….57
1
知識編
2
視覚障害者向けiPad講習会について
視覚障害にも様々な種類があり、ひと括りに「目が見えない」とは言い切れません。
視覚障害の種類として大きく二種類があります。
 弱視(残存視覚がある)
 全盲(視覚を持たない)
この他にも色の見え方が異なる色弱(色覚異常)や、視野が極端に狭いなど、細かな違いもあります。
視覚障害者向けにiPadの講習会を行う場合は基本的に上記の二分類に応じて内容を調整し行います。
 弱視の方向け
iPadの基本的な使い方や、一般的なアプリの使い方、視覚障害を補うことができるアプリの使い方など
 全盲の方向け
VoiceOver(音声読み上げ機能)による基本的な操作をベースに、iPadの基本的な使い方や、音声読み上げに対応したアプリの使い方など
ただし、弱視の方でも音声読み上げ機能があった方が良いという場合もあります。障害の状況や要望をヒアリングして、その方に適した使い方が
できるようにしましょう。
3
事前準備について
iPadを複数台使用する場合、各iPadの設定や使用するアプリの状態等を可能な範囲で統一しておくと、説明しやすくなります。以下に例を示します。
 インターネットに接続できるか確認しましょう(インターネットに接続する場合)。またWi-Fiを持ち込む場合は立地や建物によって電波が入りにくい
場合があります。可能であれば事前に講習会場のインターネット環境をチェックしておきましょう。
 ホーム画面のアプリの並びをある程度統一しましょう。複数台のiPadのアプリの並びを揃える方法として、以下の方法があります。
 PCのソフト「iTunes」でiPad1台のバックアップを取り、それを元に他のiPadへ「復元」を行うと、同じ状態のiPadを複数台準備できます。
 iPadのアプリ「設定」→「一般」→「リセット」→「ホーム画面のレイアウトをリセット」すると、並びがリセットされます(複数間で同一のものになるわ
けではありません。また、フォルダに入ったアプリは全てリセットされフォルダはなくなります)。
 「ミュージック」で再生される音楽を確認しましょう(VoiceOver(音声読み上げ機能)起動時に2本指でダブルタップすると、直前に再生された曲が
再生されます)。
 Safariに表示されるWebページを確認しましょう(iOSのバージョンによってはVoiceOverの読み上げが異なる場合があります。基本的に1ページの
み表示しておくと読み上げの違いが少なくなったり読み上げ箇所が減って効率が良いでしょう)。また、情報量が多いページは音声読み上げが
難しい場合があるため、シンプルな内容のページを設定しておくと良いでしょう。
 Kindleで電子書籍を紹介する場合、読み上げできる書籍がインストールされているかチェックしましょう(本の種類まで統一するかはケースバイ
ケースで)。
4
事前準備について(その他の機器)
障害者の中には、健常者と同じ機器やソフトを使うことが難しい場合があります。一方で、一般的に使用されている機器やサービスについて関心
の高い方もいますので、iPad以外にも、あると便利だったり障害者の参考になるツールがあれば紹介しましょう
 Wi-Fiルーター
講習会の会場にインターネットの設備がない場合や屋外の場合に、インターネットへ接続するために使います。
iPadの種類(Wi-Fi版とWi-Fi+Cellular版)について質問された際にも、機器を見せて紹介すると良いでしょう。
 外付けキーボード
VoiceOver起動時のジェスチャー(指での操作)がうまくできない場合や、文字入力をする場合に使用すると、確実にジェスチャーを行えたり、文
字入力を簡易に行うことができます。パソコンのスクリーンリーダーと同様に、キーの組み合わせでジェスチャーを行うことができます。
Bluetoothによる無線接続が一般的です。
 専用のペン
指先がうまく反応しない場合、指での操作の代わりに専用のペンを使用すると良い場合があります。
 外部バッテリー
電源を確保できない会場の場合、iPadやWi-Fiルーターなどの周辺機器を充電する際に重宝します。東日本大震災の際に、携帯電話などの電
子機器が充電できずに困ったという事例が多かったので、非常時に使えるツールとして紹介すると良いでしょう。
5
Wi-Fiルーター
外付けキーボード
専用ペン
外部バッテリー
講習時に配慮すること(人数・分類)
 講習会の人数について:基本的にはマンツーマン(1対1)での講習が望ましいです。
視覚障害者の方への講習は健常者の場合とは異なり、受講者の手を取って画面へ誘導したり、ジェスチャーなどの動作を一緒に行なってあげ
る場面が必要になります。そのため、大人数の受講者に対して講義形式での講習は向きません(ただし、後述のサポートスタッフと連携を取るこ
とにより、人数が多くても講習会を行うことができる場合があります)。
複数人への講習の場合、講師が1人であれば受講者の数は2~3人程度が望ましいです。ただし、前述のようにマンツーマンで対応する場面が
あるため、周りにサポートスタッフを配備し、講師がマンツーマンで対応している際には他の受講生をフォローしてもらったり、操作や説明の補
助をしてもらうとスムーズになります。
サポートスタッフには講師と同程度のスキルや知識は必ずしも必要ありません。サポートスタッフのスキルや知識にもよりますが、不安な場合
は講習会の前に流れや機能を簡単に把握してもらうと良いでしょう。
 障害によってクラスを分ける
視覚障害の種類によって講習会で教えられる内容も異なります。例えば、弱視の方の場合は画面を拡大したり色反転の機能など、画面に表示
されるものについて講習を行うことができますが、全盲の方の場合は画面を視覚的に認識できないため、音声読み上げ機能に関する講習が主
になります。そのため、基本的に弱視と全盲の方は分けて講習を行った方が望ましいと言えます。
6
講習時に配慮すること(予習・間隔・休憩)
 来場された方には予習をしてあげましょう
講習会の会場へ受講者が来るタイミングは、必ずしも全員一緒ということはありません。時間差で来場される場合もあるので、その場合余裕が
あれば、講習会の前にiPadを触ってもらったり簡単な説明をしておくと講習会への導入がスムーズになります。
 席は距離をとって座ってもらいましょう
音声読み上げ機能をオンにすると、受講者それぞれのiPadから音声が発せられます。受講者同士が近くに座っていると、隣の音声と自分の音
声が混ざってしまうため、1~2メートル位の適度な間隔を空けて座ってもらうと良いでしょう(イヤホンを用意して片耳に装着してもらい、講師の
説明とiPadの音声の両方を聞いてもらうという方法もあります)。あまり離れ過ぎてしまっても声が届きにくくなるので、会場と受講者に合わせて
適宜調整しましょう。
 適度な休憩をいれましょう
視覚障害者、特に全盲の方向けに講習会を行う場合、音声読み上げ機能を主に使うことになりますが、長時間聴覚を使っての講習になるため、
受講者への負担が大きい場合があります。適度に休憩を挟んだり、1回の講習を短め(休憩を入れながら1時間半~2時間程度)にするのが望ま
しいです。また、休憩を入れることによって緊張感が和らぎ、受講者も質問がしやすくなる場合もあります。
 相手の立場に立って考えるようにしましょう
健常者が視覚障害者の方に説明を行う場合、受講者の目が見えなかったり見えにくいことをつい忘れてしまい、「そこをタップしてください」と
いった指示を口頭だけで説明してしまう場合があります。当然受講者は理解できず困ってしまいます。常に受講者の立場で、例えば「右の下を
タップしてください」など、どういう説明の仕方なら理解してもらえるか考えながら、説明や操作の補助を行うようにしましょう。
7
講習時に配慮すること(ジェスチャー)
 ジェスチャーをいかに正確に行うか
全盲の方の場合、音声読み上げ機能を使うためのジェスチャーを正確に行うことが重要になります。そのため、練習場(P38~40)で正確なジェスチャーができ
るか練習したり、実際の画面で講師やサポートスタッフに見てもらいながら、思ったようにジェスチャーができているかチェックしてもらうと良いでしょう。
 ジェスチャーの誤動作例
ジェスチャーの中でも「1本指で左右にフリック」する動作はよく使う動作の一つですが、誤動作が起こりやすい動作でもあります。よくある誤動作の例として以
下のようなものがあります。
 フリックのスピードが遅い。この時はタップとして認識される場合があります。素早く画面を弾くように行いましょう。
 フリックの際、画面に触れた部分にアプリやリンクがあった場合。この時は、アプリが開いたりリンク先のページが表示される場合が多いため、素早く
画面を弾くように気をつける必要があります。
 ジェスチャーの際、指以外の部分(手のひらなど)が接触すると、うまく反応しません。また、爪が触れる場合も上手く反応しないので、指先の柔らかい
部分のみが触れるよう気をつけたり、専用のペンなどを使う方法もあります。
 音声読み上げ機能の中には、一時的に音声読み上げをストップしたり、画面を真っ暗にする(スクリーンカーテン)機能などがあります。意図せずこれ
らを行うと、iPadが壊れてしまったかのように錯覚する場合があります。元に戻せなくなった際は、機能に精通した専門家に診てもらうのが良いでしょ
う。
 保護シートがジェスチャーにも影響?
ジェスチャーの正確性は、指の動きがきちんとできていることも必要ですが、iPadの画面にも多少影響されます。例えば、iPadの画面に保護シートを貼る場合
がありますが、保護シートの質感はそれぞれ異なり、滑りが良いものもあればそうでないものもあります(反射を防ぐなど様々な特性があります)。音声読み上
げ機能を使う想定であれば、滑りの良い滑らかな保護シートを使う方が良いでしょう。ただし、ジェスチャーも人それぞれに強さや触れる角度などに違いがあ
るため、画面に慣れてくればあまり大きなデメリットではないと言えます。
8
iPadの注意点
 機種の世代、iOSのバージョンによる違い
iPadは、機種の世代やインストールされているiOSのバージョンによって機能が異なる場合があります。講習をしていて、iPadごとに機能や使い
方が異なる場合は、iPadの世代やiOSのバージョンに違いがないか確認してみましょう(iPadのiOSのバージョンは「設定」アプリ内の「一般」→「情
報」内のバージョンから確認できます。)。機能が異なる例として以下のようなものがあります。
 音声入力(Siriは古いバージョンのiPadでは使えない場合があります)
 VoiceOverの読み上げ方
 各アプリのインターフェイス(画面)や機能の使い方等
 画面の端は反応しない
iPadの画面の外側(縁の部分)はタッチしても反応しないので、ホーム画面と材質を変えて説明するとより理解してもらいやすいです。
9
紹介するアプリの例
基本的に視覚を利用するアプリが多いため、紹介できるアプリの数
 Audio Archery
(音声を頼りに弓を放つグゲーム)
はあまり多くありません。ただし、「これは使わないだろう、興味ない
だろう」と健常者が思ってしまうようなアプリにも興味を持たれる方
 SixthSense
(音声を頼りにゾンビを倒すゲーム)
がいます。先入観を持ち過ぎず、受講者に合わせて紹介するアプリ
を選んでいきましょう(詳細は「アプリの紹介例」で説明)。
以下は、紹介するアプリの参考例です。アプリは新しいものが日々
作られますし、既存のアプリもバージョンアップする場合があるので、
あらかじめ機能や使い方に変更がないか調べておきましょう。
 Safari
(インターネット)
 BlindSquare
(周辺情報を音声で案内する)
全盲の方でも興味のあるアプリ
 カメラ
 ビデオ
 Youtube
 ミュージック
(音楽)
 Kindle
(電子書籍)
視覚障害者の場合、iPadの基本的な操作を行えるようになることが
 LookTelマネーリーダー
(カメラに投影したお札の種類を判別)
の比率が多くなります。
優先のため、アプリの紹介に比べてジェスチャーの説明や練習など
 明るく大きく
(カメラに投影したものを拡大・明るさ・コントラスト調整)
 TapTapSee
(撮影したものが何か教える)
10
iPadに関するQ&A
受講者から質問のある事項として以下のようなものがあります。
 iPadの購入方法を知りたい
iPadを開発しているアップル社のオンラインストア(インターネット上の店舗)で購入できるほか、一般的な家電量販店や、iPadを取り扱っている携
帯ショップなどでも購入できます(在庫や入荷のスピードはそれぞれ異なります)。
 思っていたよりも大きくて重い
iPadより一回り小さくて軽い「iPad mini」も販売されています。
 iPadには色々種類があるのか
大きく「Wi-Fiモデル」と「Wi-Fi+ Cellular モデル」の2種類あり、更に色や容量別で分けられます。
種類よって、充電やパソコンに接続する部分の形状、カメラや処理速度の性能なども異なります。
新しい情報については開発元(アップル社)のWebサイトから確認しましょう。
 Wi-Fiタイプ:iPad自体でインターネット接続ができないタイプ。別途無線でのインターネット環境が必要。購入のみ費用が発生。
 Wi-Fi+Cellularタイプ:iPad自体でインターネットの接続ができるタイプ。購入費用の他、月々の使用料が発生。
11
実践編
12
iPadとは(概要)
全:★ 弱: ★
アメリカのアップル社が2010年に発売したタブレット型コンピュータです。
画面に直接触って操作(マルチタッチ)します。
パソコン(以下PC)と同じような機能や、タブレット型コンピュータならではの機能がたくさんあります。
例:インターネット・メール・テレビ電話・音楽・映画・電子書籍 etc…
【ポイント】
iPadについて初めからあまり詳細に機能等を紹介すると、受講者は疲れてしまいます。
PCやインターネットに詳しくない方もいるので、冒頭は簡単な紹介に留めておき、必要に
応じて細かい情報を教えてあげましょう。
13
iPadとは(PCとの違い)
全:★ 弱: ★
【良い点】
• PCよりも薄くてコンパクト(板状の形)
• 起動が早い
• マウス操作と異なり指で直感的に操作できる
• バッテリーの持ちがよい
• 必要に応じてアプリを簡単に追加しやすい
(決済に関連した初期設定の必要あり。アプリは無料・有料あり)
• カメラで写真や動画の撮影ができる
• 比較的低価格で購入できる
【劣る点】
• 文字入力をしにくいため、文書作成には向かない場合がある(ただし、別途外付けキーボード等を使うこと
で入力のしやすさを補うことができる場合もある)
• CDやDVDは使用できない
【ポイント】
基本的にPCとは異なるデバイスという説明が必要です。
14
各部の名称1
全:★ 弱: ★
【フロントカメラ】
【液晶ディスプレイ】
指で触って操作できるスクリーン
【ポイント】
受講者の手を取って、実際に各箇所を触
れさせながら説明すると分かりやすい
です。
【ホームボタン】
最初の画面に戻る
15
各部の名称2
全:★ 弱: ★
【電源/スリープボタン】
電源のオンオフ、スリープの切り替えに使用
【内蔵マイク】
【ポイント】
内蔵マイクは触れても分かりづらいので、
場所のみ口頭で説明すると良いでしょう。
iPadの機種によって、形状などが若干
異なる場合があります。
【バックカメラ】
【ミュート/画面回転ロック】
・音量を無音、又は回転する画面を固定
設定でどちらの機能を有効にするか
変更可能
【ヘッドフォンジャック】
【音量調節ボタン】
上のボタンで音量を上げる
下のボタンで音量を下げる
【スピーカー】
音声を出力
【ドックコネクタ】
充電やPCとの接続に利用
16
画面の説明(模型を触ってもらう)
全:★ 弱: ★
全盲の方の場合、iPadを視覚的に認識することができないため、凹凸の少ないiPadがどんなものかを認識す
ることが難しい場合があります。
よく触れる画面の部分に、アプリが規則的に並んでいることを認識してもらうことが特に重要です。
そこで、実際に凹凸を確認できるような模型などを用意して触れてもらうと、画面がどんな風になっているのか
認識してもらいやすいです。
【ポイント】
ホーム画面の外側(縁の部分)はタッチしても反応しないので、ホーム画面と材質を変えて
説明するとより理解してもらいやすいです。
17
画面の説明(ホーム画面)
全:★ 弱: ★
【ホーム画面】
【機能やアプリのアイコン】
iPadの操作はホーム画面から始まる
【ポイント】
ホーム画面は「PCのデスクトップ」と
説明すると理解してもらいやすい
です。
各種アプリ(インターネットや
メール、音楽など)がアイコンと
して並んで表示
同じアプリでもiOSのバージョンに
よって見た目が異なる場合が
ある(写真はiOS7のもの)
【アプリ表示画面のページ数】
アプリは1画面につき20個登録
でき、それ以上の場合は次の
ページに配置される
(20個未満でも次のページを作っ
て配置することも可能)
ただし「フォルダ」機能を使うこと
で、複数のアプリを一箇所にまと
めて設置することも可能
【ポイント】
アプリを複数登録できる「フォルダ」
機能を使うと更にたくさん配置でき
ます。
(必要に応じて説明してください)
【ドック】
ページを切り替えても常に同じアプリを表示できるスペース
最大6つまで登録可能
18
基本操作1
全:★ 弱: ★
iPadを操作するための基本的な操作は以下のようなものがあります。
動作
説明
タップ
×1
指で画面を軽く叩く動作。アプリを起動したり選択する時などに使います。
(VoiceOverでのアプリ起動はダブルタップ)
ダブルタップ
×2
指で画面を素早く2回叩く動作。画面を拡大する時などに使います。
ピンチアウト
2本の指を画面に置いて外側に広げる動作。画面を拡大する時などに使います。
(VoiceOver起動時には水平方向に動かすことで、文字の選択領域を変更するなどに使えま
す)
ピンチイン
2本の指を画面に置いて閉じるような動作。画面を縮小する時などに使います。
(VoiceOver起動時には水平方向に動かすことで、文字の選択領域を変更するなどに使えま
す)
19
基本操作2
全:★ 弱: ★
動作
説明
フリック
画面を素早く弾く動作。弾いた方向にページを移動したりなどします。
(VoiceOver起動時にはジェスチャーの一機能としてよく使います)
ドラッグ
画面に指をつけたまま動かす動作。画面中のものを移動するときなどに使います。
※VoiceOver起動時にはこれらの基本操作を組み合わせて行う「ジェスチャー」機能を使うと便利です。
例:
「1本指で右にフリック」:1項目ずつ読み上げ
「2本指で上にフリック」:画面中の一番上から自動で読み上げ
「2本指で2回タップ」:音楽再生 等
20
VoiceOverについて(概要)
全:★ 弱: ★★
iPadには、音声読み上げ機能の「VoiceOver(ボイスオーバー)」が標準で搭載されています(初期状態では起動
していません)。
VoiceOverを使うことにより、視覚的に画面を認識することが難しい方でも、音声によって画面の状態や、画面
内で触れているものが何かを認識することができます。
VoiceOverの基本的な機能は、「タップした箇所が何かを読み上げてくれる」ことです。タップした場所がアプリ
であればアプリの名前を読み上げますし、Safari(インターネット閲覧アプリ)の中で文字をタップすれば、文章
の一節を読み上げます。
応用的な使い方として「ジェスチャー」機能があります(詳細はP41~4「ジェスチャーについて」の項を参照)。
例えば、VoiceOverを起動中、ホーム画面で「1本指で右にフリック」すると、
アプリを1つずつ読み進めていくことができます。「1本指で左にフリック」
すると、逆方向に1つずつ読み進めていくことができます。
21
VoiceOverについて(一般的な起動方法)
全:★ 弱: ★★
ホーム画面からアプリ「設定」をタップします。
※アプリの表示場所はiPadによって異なる場合があります。
「一般」をタップし、画面右「アクセシビリティ」を
タップします。
②
①
22
全:★ 弱: ★★
「VoiceOver」をタップします。
「VoiceOver」の「オフ」をタップするとVoiceOverが起動し、音声読み上げが開始されます。
23
VoiceOverについて(素早く起動するために)
全:★ 弱: ★★
VoiceOverのオンとオフを切り替えるのに、その都度設定から手順を行っていくのは手間がかかります。その
ため、簡単にVoiceOverのオンオフを切り替えられるよう設定しておくと便利です。
ホームボタンを3回素早くクリック(トリプルクリック)することで、VoiceOverのオンオフを切り替えられるようにす
る設定
×3
1.アプリ「設定」→「一般」内の一番下「ホームをトリプルタップ」をタップします。
2.「VoiceOVer」にチェックを入れて設定完了です。
※VoiceOverだけでなく、ズーム機能や色反転など、他の機能も素早く起動したい場合は、必要に応じてチェッ
クを入れておくと便利です。
トリプルクリック時の画面例
24
VoiceOverについて(ホーム画面操作)
全:★ 弱: ★★
VoiceOverが起動した状態で画面に1本指でタッチすると、タッチ
したものが何かVoiceOverが読み上げてくれます。
※画面上ではタップした箇所に枠が表示され、フォーカスが
当たっていることが示されます。
読み上げたものがアプリの場合、画面を1本指でダブルタップ
するとアプリが起動します。
※フォーカスが当たっている場合、アプリのアイコンをめがけてタップする必要はなく、
画面のどこをタップしてもフォーカスが当たっているものが起動します。
×2
25
全:★ 弱: ★★
起動したアプリから最初の画面(ホーム画面)に戻るには、ホームボタンを押します。
困ったときはホームボタン。
VoiceOver起動時には3本指で1回タップで現在の場所を確認。
「意図せず何かアプリを起動してしまった」「今ホーム画面にいるのか、アプリを起動中なのか分からない」といった場合、「ホームボタン」を押
すと最初の画面(ホーム画面)に戻ります。しかしホームボタンを何度か押していると、ホーム画面と検索画面が交互に表示されてしまうなど
混乱する場合があります。
VoiceOverを起動している場合、画面を3本指で1回タップすると、今どの画面にいるのか音声で教えてくれます。
ホーム画面の場合は「◯列目の◯行目。全◯ページ中◯ページ目…」と音声で教えてくれるので、1ページ目に戻るようページを移動します。
ページの移動は3本指で左右にフリックです。
26
電源のオンオフ(通常時)
全: 弱: ★
【使用中のiPadをスリープにする方法】
(画面横向き、ホームボタンを左側にした状態の場合)
本体右下、側面にある「電源ボタン」を押します。
画面が暗くなり、スリープ状態になります。
スリープ中は画面を触っても反応しません。
【スリープ状態のiPadを起動する方法】
(画面横向き、ホームボタンを左側にした状態の場合)
本体右下、側面にある「電源ボタン」を押します。
画面が起動し、ロック解除画面になります。
「スライドでロック解除」を右にドラッグさせるとロックが解除され、
ホーム画面が表示されます。
(文字が薄くて見辛いので見つけにくいかもしれません。)
27
電源のオンオフ(VoiceOver起動時)
全:★ 弱: ★★
【使用中のiPadをスリープにする方法】
(画面横向き、ホームボタンを左側にした状態の場合)
通常時と同じ手順です。
本体右下、側面にある「電源ボタン」を押します。
画面が暗くなり、スリープ状態になります。
スリープ中は画面を触っても反応しません。
「スクリーンはロックされています」と音声が
鳴ります。
【スリープ状態のiPadを起動する方法 1】 (※後述の方法3が最も簡単です)
(画面横向き、ホームボタンを左側にした状態の場合)
本体右下、側面にある「電源ボタン」を押します。
画面が起動し、ロック解除画面になります。
「ロックを解除 ボタン」もしくは「◯時◯分」と音声が鳴ります。
指を画面中央下に置くと「ロック解除 ボタン」
と音声が鳴るので、1本指でダブルタップするとホーム画面が表示されます。
【ポイント】
フリックなどの動作が難しかったり慣れていない場合、この方法が比較的行いやすい
場合があります。また、iOS6以下の場合は音声や操作が若干異なります。
×2
28
全:★ 弱: ★★
【スリープ状態のiPadを起動する方法 2】
(画面横向き、ホームボタンを左側にした状態の場合)
本体右下、側面にある「電源ボタン」を押します。
画面が起動し、ロック解除画面になります。
「ロックを解除 ボタン」もしくは「◯時◯分」と音声が鳴ります。
1~2回、1本指で右にフリックすると「ロック解除 ボタン」と
音声が鳴るので、 1本指でダブルタップすると
ホーム画面が表示されます。
×2
【ポイント】
フリックのジェスチャーが確実に行える方の場合は、こちらの方法がおすすめです。
29
全:★ 弱: ★★
【スリープ状態のiPadを起動する方法 3】
(この方法が最も簡単です)
(画面横向き、ホームボタンを左側にした状態の場合)
本体右下、側面にある「電源ボタン」を押します。
画面が起動し、ロック解除画面になります。
「ロックを解除 ボタン」もしくは「◯時◯分」と音声が鳴ります。
画面を3本指で右にフリックするとホーム画面が表示されます。
30
ズーム機能(標準機能での拡大縮小)
全: 弱: ★
×2
アプリの中には、画面上をピンチアウト又は、ダブルタップで拡大できるアプリがあります。
画面内の任意の場所でピンチアウトするかダブルタップすることで、画面を拡大できます。
画面を縮小させる場合は、ピンチインかもう一度ダブルタップします。
■ピンチアウトで拡大できる主なアプリ:Safari・写真・マップなど
31
ズーム機能(アクセシビリティオプションでの拡大縮小)
全: 弱: ★
アプリによっては、標準のズーム機能で拡大縮小ができないものがあります。ホーム画面も同様です。
アクセシビリティオプションの「ズーム機能」を使用すると、ほぼ全ての画面を拡大縮小して表示することがで
きます。
ズーム機能の起動は、P23~25を参考に「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」から「ズーム機能」をオンにす
るか、ホーム画面をトリプルクリック(事前設定が必要)してズーム機能をオンにします。
32
全: 弱: ★
×2
ズーム機能を起動後、画面内の任意の場所で3本指でダ
ブルタップすると、画面を拡大できます。
また、3本指でダブルタップした際に指を画面に押し付けた
まま上に押し上げると、拡大縮小の度合いを変更すること
ができます。
標準機能より拡大率は高いですが、画質は荒い場合があ
ります。
【ポイント】
ズーム機能とVoiceOverは同時に使用することが可能で
す(iOSのバージョンが低いと対応していない場合がありま
す)。
同時に使いたい方の場合は、両方起動しておくと良いで
しょう。ただしその場合はVoiceOverのジェスチャーが一部
変更になります。
また、ズーム機能を使用したままだと、画面が遷移した際
(ホーム画面に戻ったりアプリを開いたりなどした時)、ズー
ムが効いたままになり何の画面か分からなくなる場合が
あります。使用しない時は、ズーム機能はオフにしておい
た方が良いでしょう。
33
ズーム機能(アクセシビリティオプションのウインドウズーム)
×3
ズーム機能には標準の「フルスクリーンズーム」のほかに
「ウインドウズーム」のモードがあります。これを使用する
と、画面の一部だけを拡大・縮小することができます。
「ウインドウズーム」への切り替えは、ズーム機能が有効
な状態で、画面内の任意の場所で3本指でトリプルタップ
すると、ズーム機能のオプションが表示されるので、その
中の「ウインドウズーム」をタップして行います。
34
「ウインドウズーム」では、ウインドウ内の色調を変えて
表示することもできます。また、ウインドウのサイズも調
整可能です。
文字入力を行う際には、キーボードの表示サイズはそ
のままで、入力される文字の部分だけを拡大して表示
することができます。
35
色を反転機能
全: 弱: ★
「色を反転」機能を使うと、画面の色味を反転させることができます。背景が白などの明るい色で眩しい場合、
この機能を使って輝度を抑えることができます。この機能はアプリに関係なく、ほぼ全ての環境で使うことがで
きます。
白黒反転の起動は、 P23~25を参考に「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」から「色を反転」をオンにするか、
ホーム画面をトリプルクリック(事前設定が必要)して「色を反転」をオンにします。
36
ジェスチャーについて(概要)
全:★ 弱: ★★
特定の操作を行うことで効率的に画面の情報を読み上げたり移動したりすることができます。これを総合して
「ジェスチャー」と呼びます。
ジェスチャーを使うとページを一番最初から自動で読み上げたり、項目を1つずつ選択できるなど、読み上げ
機能をより便利に使うことができます。
ジェスチャーは指の本数、タップする数、フリックする方向などを組み合わせることで使うことができます。
ジェスチャーについての詳しい説明は、別紙「VoiceOverのジェスチャー一覧表」を参照ください。
×2
×2
37
ジェスチャーについて(練習場でのジェスチャー練習)
全:★ 弱: ★★
ジェスチャーを正確に使いこなせるようになると、iPadを効率的に
使うことができます。しかし、思った通りのジェスチャーを自由に行
えるようになるためには、ある程度の慣れや練習が必要です。
iPadには練習場でのジェスチャー練習機能があります。
【練習場の開き方】
ホーム画面からアプリ「設定」をタップします。
※アプリの表示場所はiPadによって異なる場合があります。
「一般」をタップし、画面右下「アクセシビリティ」を
タップします。
②
①
38
全:★ 弱: ★★
「VoiceOver」をタップします。
「VoiceOver」の「オフ」をタップするとVoiceOverが起動し、音声読み上げが開始され、画面内に「VoiceOverの操
作練習」が表示されるので選択し、ダブルタップして開きます。
×2
39
全:★ 弱: ★★
「VoiceOverの操作練習 見出し」と読み上げられ、練習場が開か
れました。
画面の真ん中あたり(練習場の部分)を1本指でタップすると「ここ
ではVoiceOverの操作、コマンド、および入力を練習します。右上
隅にある完了ボタンを選択しダブルタップして終了します」と説明
が読み上げられたあと、ジェスチャーに反応するようになります。
(「1本指でタップ」以外のジェスチャーであれば、説明の途中から
でもジェスチャーの練習を行うことができます)
練習場内で任意のジェスチャーを行った場合、行ったジェスチャー
と、そのジェスチャーの役割を読み上げてくれます。
例えば「2本指で下にフリック」した場合、「2本指でフリック。
選択した項目からページを読み上げます。」と
読み上げられます(画面内にも文字で表示されます)。
40
ジェスチャーについて(ホーム画面を1つずつ読み上げる)
全:★ 弱: ★★
ホーム画面に並んでいるアプリのアイコンを、左上から右下へ
1つずつ順番に読み上げていく方法を説明します。
VoiceOverを起動すると「VoiceOverオン」とメッセージが読み上げ
られます。通常は画面の左上にフォーカスが当たった状態になり
ます。フォーカスが当たっている部分は黒い枠が表示されます。
画面のどこでも良いので、1本指で右にフリックすると、アプリの
名前が読み上げられ、次のアプリへフォーカスが移動します。
逆に1本指で左にフリックすると、前のアプリへ移動します。
【ポイント】
1本指で左右にフリックするジェスチャーは、素早く画面を弾くのがコツです。弾く
スピードが遅いとタップと認識され、うまくフォーカスが移動しなかったり、指が触
れたアプリにフォーカスが当たってしまいます。
画面を視覚的に捉えにくい視覚障害者にとって、項目を前後に読み進めるこの
ジェスチャーはとても有効な手段なので、練習場でしっかり練習してもらうと良い
でしょう。
41
ジェスチャーについて(ホーム画面を上から自動で読み上げる)
全:★ 弱: ★★
どこにフォーカスが当たっているか分からなかったり、とりあえず
上から自動で読み上げていきたい場合は2本指で上にフリック
すると、画面のどこにフォーカスが当たっていても画面の左上から
右下に向かって自動で読み上げます。
読み上げを止める場合は2本指で1回タップすると止まります。
フォーカスが当たっている場所から自動で読み上げたい場合は
2本指で下にフリックします。
【ポイント】
ジェスチャーは画面のどこで行っても構いませんが、画面の端周辺はジェス
チャーを認識しないので、できるだけ中央付近で行うのが確実です。
42
ジェスチャーについて(ジェスチャーでアプリを開く)
全:★ 弱: ★★
開きたいアプリにフォーカスが当たったら、画面のどこでも良いの
で1本指でダブルタップすると、アプリを開くことができます。
(アプリの上を目がけてタップする必要はありません)
×2
【ポイント】
VoiceOver を起動している際は、フォーカスが当たっていれば、画面のどこをタッ
プしても良いので、視覚的にアプリを捉えられなくても、音声を頼りにアプリを開い
たり、インターネットのリンクを開くことができます。
43
アプリの操作例(Safari(通常時))
全: 弱: ★★
ホーム画面からアプリ「Safari」をタップすると開きます。
(iOSのバージョンによって見た目が異なります)
iOS6以前のSafari
iOS7のSafari
前回起動した時のWebページが表示されます。
44
全: 弱: ★★
メール送信、お気に入り登録など
WebサイトのURL(アドレス)入力欄 / 検索フィールド
お気に入り・履歴など
戻った場合に1ページ進む
iCloudで共有されたタブを表示
前のページに戻る
新しいタブを表示し
別のWebサイトを表示できる
Webサイトが表示されるエリア
【ポイント】
各ボタンについて説明しても利用しなければ理解しにくいため、Webページについて説
明し、必要に応じてボタンなどの説明をすると良いでしょう。場合によっては説明を省い
ても良いかもしれません。
45
全: 弱: ★★
2本指でピンチイン・ピンチアウトすることで、画面を拡大縮小して
表示することができます。
46
アプリの操作例(Safari(VoiceOver起動時))
全:★ 弱: ★★
ホーム画面からアプリ「Safari」にフォーカスをあて、1本指でダブル
タップすると開きます。
前回起動した時のWebページが表示されます。
47
全:★ 弱: ★★
基本的な使い方としては、1本指でタップした箇所にある文章を
文頭から読み上げます。
リンクの場所に触れた場合は、文章の後に「リンク」と読み上げら
ます。リンクにフォーカスが当たったら1本指でダブルタップすると
リンクを開くことができます。
ページの内容を一番上から自動で読み上げたい場合は2本指で
上にフリック。読み上げを停止したい場合は2本指で1回タップ。
選択したところから自動で読み上げたい場合は2本指で下に
フリックします。
48
全:★ 弱: ★★
見出しごとにスキップして読みたい場合などは、1本指で上下に
フリックします。
ローターについて
1本指で上下にフリックするアクションは、ローターという機能によって
読み上げ方法を変更することができます。
VoiceOver起動時、2本指を画面に置き、片方の指を軸にしてもう片方
の指を円状に動かすとローターが画面に表示され、読み上げ方法が
切り替わります。上の例の場合「見出し」に合わせておくと見出しごとにスキップして
読む設定になります。
【ポイント】
ローターを起動する画面(アプリ)によって、選択できる機能が異なります。
また、iOSのバージョンやiPadのバージョンによっても起動できるローターの機能が異なる場合があります。
通常は「読み上げ速度」に選択しておくと、上下のフリックで簡単に読み上げ速度を変更できて便利な場合があります。
49
アプリ操作例(ミュージック(通常時))
全: 弱: ★★
ホーム画面からアプリ「ミュージック」をタップすると開きます。
iPadに入っている曲が表示されます。
再生したいアルバムを開き、上部の再生ボタン(三角のマーク)を
タップすると再生されます。
(曲をiPadに取り込むには、iTunes Storeで購入したり、PCにインス
トールしたiTunes経由でミュージックに取り込むなど様々な方法が
あります)
50
アプリ操作例(ミュージック(VoiceOver起動時))
全:★ 弱: ★★
VoiceOver起動時には、2本指でダブルタップすると音楽が再生・停止
されます(ミュージックに音楽が入っている場合)。
【ポイント】
このジェスチャーは、ホーム画面でも何かのアプリを使用している時でも、ほぼい
つでも有効なジェスチャーです。そのため、意図せず急に音楽が再生されて驚く
場合がありますので、ジェスチャーで停止し、なぜ音楽が鳴ったのか理由と解決
方法を説明してあげましょう。
×2
51
文字入力について(VoiceOver起動時)
全:★★★ 弱: ★★★
VoiceOver起動時に文字を入力することは、通常の状態で文字入力を行うのに比べて労力や時間がかかるな
ど、難易度の高い操作になります。
その理由として、入力するキーを探すのに手間がかかることや、決定を押すのにフォーカスを当ててから再度
決定の動作が必要なことなどが上げられます。
VoiceOver起動時に文字入力を行う方法としては通常の動作のほか、Siri(音声入力)や外付けキーボードなどを
使うと、より快適に入力することができる場合があります。
文字入力を行えるアプリは多々ありますが、ここでは例として
Safariでキーワード検索をするために文字入力を行うという想定で
説明します。
×2
画面右上辺りをタップすると「検索」と読み上げられ、検索部分に
フォーカスが当たるので、1本指でダブルタップすると画面下に文
字を入力するためのキーボードが表示されます。
【ポイント】
ジェスチャーで検索部分を探す場合は、画面の上の方で4本指で1回タップすると、
一番左上の「戻るボタン」にフォーカスが当たるので、1本指で何度か右にフリック
していくと検索部分を探すことができます。
52
全:★★★ 弱: ★★★
(日本語入力の場合)キーボードに指を持っていくとアルファベットを
読み上げます。任意のキーにフォーカスが当たったら、1本指で
ダブルタップすると決定になります。
これを繰り返して文字を入力していきます。
(標準ではローマ字入力になります)
×2
文字入力を行う別の方法として、2本の指を使って入力していく
方法があります。
1.片方の指で入力したいキーを選択します。
2.もう片方の指で適当な箇所をタップします。
選択してダブルタップするよりシンプルな動作になります。
入力がしやすい方法を選ぶと良いでしょう。
タップ2
タップ1
53
全:★★★ 弱: ★★★
日本語入力は標準ではローマ字入力ですが、ローマ字入力が難しい場合や、
PCのキーボード配列に慣れていない方の場合は、五十音に並んだ状態のキー
ボードも使用することができます。
この設定はアプリ「設定」→キーボード→新しいキーボードを追加→「日本語か
な」を選択することで五十音に並んだ状態のキーボードを使えるようになります。
また、音声入力機能を使うことで、キーボードを使わず声だけで文字を入力する
こともできます。
変換候補を表示
文字を削除
英語入力の際に
大文字入力をする時使用
数字・記号入力に切り替え
英語など他入力に切り替え
音声入力
キーボードを閉じる
54
Siri(音声入力)
全:★★ 弱: ★★
Siri(音声入力)機能を使うことにより、キーボードを使用することなく、
声である程度の操作を行うことができます。
ただし、SiriはiPadのバージョンによっては利用できない場合があります。
また、インターネットへの接続が必要です。
ホームボタンを長めに押すとアラーム音が鳴り、画面に「ご用件は何でしょ
う?」と表示されるので、iPadに向かって何か喋ります。
ここでは例として「今は何時?」と喋ったと仮定します。
55
全:★★ 弱: ★★
音声がうまく認識されると、現在の時刻が音声で通知され、画面にも時刻が
表示されます。VoiceOver起動時でも使い方は基本的に同じです。
【ポイント】
Siriでは様々な質問に対して多様に答えてくれます。同じ質問でもケースバイケースで少し違った応え方をしてくれたり、一般的な会話
のようなやり取りが成り立つ場合もあります。色々なことを喋ってどんなことができるのか試してみましょう。
例)
インターネット検索
メッセージの確認・返信
タイマーのセット
現在の時刻や日付の確認
現在地の確認
相手の名前を呼んで電話をかける(iPhone)
Etc…
56
アプリ紹介例(Kindle)
Amazonで購入したKindle形式の電子書籍を読むことができます(電子書籍の購入にはインターネット接続が
必要です)。
文字の大きさや背景の色を変えたり、本文内の文章をキーワード検索できたりなど、普通の本にはない電子
書籍特有の機能が便利です。
音声読み上げに対応した書籍であれば、VoiceOverで本文を読み上げることも可能です。
栞(しおり)を設定
本の一覧ページへ戻る
各メニューなど
文字の大きさ、背景色、フォント、
表示の方法変更など
書籍内の進捗率
57
アプリ紹介例(LookTelマネーリーダー)
カメラでお札を投影することで、お札が何円札かを音声で教え
てくれるアプリです。
VoiceOverを起動した状態で使用すると、日本語での表示と音
声で読み上げます(硬貨は現在対応していません)。
マネーリーダーは有料ですが、同じ機能で無料の「言う吉くん」
というアプリもあります。
58
アプリ紹介例(明るく大きく)
カメラを利用して、投影した映像を拡大したり、明るさを調整して閲覧することができます。モノを拡大して表示
する拡大鏡の代わりとして使用できます。拡大した映像は写真として保存することもできます。
59
アプリ紹介例(TapTapSee(タップタップシー))
カメラで撮影したものが何かを教えてくれるアプリです(VoiceOverを併用して使います)。使用にはインターネッ
ト接続が必要です。
アプリは無料ですが、何回も使用する場合は有料になる場合があります。
60
アプリ紹介例(音のみで遊ぶアプリ)
「Audio Archery」
音声案内に合わせて弓を射るゲームです(案内は英
語)。タイミングよくフリックすることで得点を上げること
ができます。
「SixthSense」
イヤホンを装着して行うシューティングゲームです。四
方からゾンビが忍び寄る音がするので、その方向にフ
リックして武器を使用することで撃退するゲームです。
61
アプリ紹介例(BlindSquare(ブラインドスクエア))
自分の周辺にどんな施設があるか、現在地の住所などの情報を
音声で案内してくれるアプリです。使用にはインターネット接続が
必要です。
62
アプリ紹介例(声シャッター)
音声でシャッターが切れるカメラアプリです。
アプリを起動して「はいちーず」と発生すると写真を撮ることができます。
VoiceOverでシャッターボタンを押すことも可能です。
63
アプリ紹介例(様々なファイルの読み上げ)
「ボイスオブデイジー」
DAISY録音図書を再生するアプリです。VoiceOverの対
応性も高く、文字の大きさや色、読み上げ速度の変更
が可能です。機能を限定した無料版もあります。
「Voice Dream Reader」
PDF、Wordドキュメント、ePubなどの電子書籍形式、
ウェブページなど様々な形式の情報を読み込んで表示
したり音声で読み上げることができるアプリです。クラ
ウドサービスとの連携も可能です。
64
アプリ紹介例(radiko.jp)
ラジオが聴けるアプリです。無料ではエリア内のラジオ局放送を聴けま
すが、有料サービスを利用すると、radikoに登録されている全国のラジオ
局放送を聴くことができます。
65
アプリ紹介例(iよむべえ)
カメラをかざしたものの中にある文字情報を読み取って音声で教えて
くれるアプリです。
リアルタイムで文字を読み取り音声で教えてくれるモードや、撮影した
写真から文字情報を抽出して、文字として画面に表示したり音声で教
えてくれるモードなどがあります。
66
アプリ紹介例(ColorSay)
カメラをかざすと、画面の中央の枠内に表示された箇所の色を、文字
と音声で教えてくれるアプリです。
フラッシュを使って暗い場所で色を確認することもできます(端末にフ
ラッシュ機能が備わっている必要があります)。
67
アプリ紹介例(Light Detector)
周囲の光の明るさ度合いを、音程の高低差で教えてくれるアプリです。
周囲が明るいほど高い音が、暗いほど低い音が鳴ります。画面には
明るさの度合いがパーセントで表示されます。
68
アプリ紹介例(視覚障がい者向け使い方教室 for iPhone)
視覚障害の方がiPhoneの使い方を学べるアプリです。
操作のサポートをしてくれる人と一緒に使用して、VoiceOverなどの使
い方を学ぶことができます。
69
アプリ紹介例(インストール・購入系:App Store/iTunes)
App store
iTunes
iPadで利用できるアプリをダウンロードできます。アプリ
には有料と無料があります。有料のアプリ購入には
ユーザー登録をしてクレジットカードを設定しておくか、
iTunesカードを購入して支払う方法があります。
音楽・映画・オーディオブックなどを購入することができ
ます。購入にはユーザー登録をしてクレジットカードを
設定しておくか、iTunesカードを購入して支払う方法が
あります。
クレジットカードを登録しておくと決済がスムーズです。
またiTunesカードはコンビニなどでも購入でき、クレジッ
ト決済に不安のある方でも安心して利用することがで
きます。
クレジットカードを登録しておくと決済がスムーズです。
またiTunesカードはコンビニなどでも購入でき、クレジッ
ト決済に不安のある方でも安心して利用することがで
きます。
70
VoiceOver(ボイスオーバー)のジェスチャー一覧表
指の数
1本指
ジェスチャー名
タッチ
ダブルタップ
2本指
動作
機能
指下の項目を読み上げて選
択状態にする
ポンポンと2回画面を叩きま 項目を実行
す。
利用例
キーボード
からのコマ
画面に指をつけます。
ホーム画面で実行したいアプリ VO+スペース
を見つけたらダブルタップする
ことでアプリが開きます。音楽
の再生ボタンや文字入力の時に
も使用します。
ダブルタップと同じ動作になり
ます。まず1本の指で項目を選
択状態にしてから、もう1本の
指で実行操作に移るので、選択
項目から指がずれにくくなりま
スプリットタップ
まず一本の指で目的の項目
にタッチし、続けてもう一
本の指を画面の任意の場所
にタッチします。
トリプルタップ
ポンポンポンと画面を3回叩 1本指でダブルタップする操
きます。
作と同じ
右フリック
右方向へ画面を弾きます。
次の項目へ移動
VO+右矢印
左フリック
左方向へ画面を弾きます。
前の項目へ移動
VO+左矢印
上フリック
上方向へ画面を弾きます。
ローター項目で指定した任
意の動作を行う。前の要素
に移動
文字やリンク単位では前へ移
VO+上矢印
動、索引バーで前に向けて移
動、音量ダウンなどを操作でき
ます。
下フリック
下方向へ画面を弾きます。
ローター項目で指定した任
意の動作を行う。次の要素
に移動
文字やリンク単位では次へ移
VO+下矢印
動、索引バーで後ろに向けて移
動、音量アッブなどを操作でき
ます。
シングルタップ
ポンと1回画面を叩きます。 音声読み上げの一時停止と
再開
テキストを自動で読み上げさせ control
ている時に読み上げを停止させ
ます。もう一度同じ操作を行う
とその場所から読み上げが再開
されます。
ダブルタップ
ポンポンと2回画面を叩きま メディアの実行
す。
音楽やビデオの再生や一時停
VO+"-"
止、カメラの撮影、ビデオカメ
ラの録画開始と停止、音声認識
の停止などを操作できます。
トリプルタップ
ポンポンポンと3回画面を叩 項目セレクターの表示
きます。
画面に表示されている項目をア VO+I
ルファベット順に並べ替えて表
示します。ホームボタンを押す
と元の画面に戻ります。
項目セレクターの画面になると
画面の上部に検索ボックス、右
上に目次と索引の操作バーが表
示されます。
項目を実行
3本指
4本指
上フリック
上方向へ画面を弾きます。
画面の項目を全文読みさせ
ます。
画面の状態が分からない時、一 VO+B
番上から自動で読み上げたい時
などに使えます。
下フリック
下方向へ画面を弾きます。
現在位置から連続読みさせ
ます。
自動で読み上げていきたい時な VO+A
どに使えます。
シングルタップ
ポンと1回画面を叩きます。 画面位置の読み上げ
現在の画面の位置やページ数な
どを読み上げます。ホーム画面
やウェブページでページ数を確
認する時に便利です。
ダブルタップ
ポンポンと2回画面を叩きま ボイスオーバー音声のオン
す。
オフ切り替え
読み上げの音声を消したり再開 VO+S
したります。
音楽の再生時や録音の操作中な
ど、ボイスオーバーの声が不必
要な時に利用します。
トリプルタップ
ポンポンポンと3回画面を叩 スクリーンカーテンのオン
きます。
とオフ切り替え
画面表示を消したり付けたりし シフト+VO+S
ます
バッテリーを長持ちさせたい時
や、他人から画面を見られたく
ない時などに使えます。
右フリック
右方向へ画面を弾きます。
前のページへ移動
ホーム画面やアプリ内で前ペー
ジに移動します。
左フリック
左方向へ画面を弾きます。
次のページへ移動
ホーム画面やアプリ内で次ペー
ジに移動します。
上フリック
上方向へ画面を弾きます。
次ページへスクロール
メール本文やウェブページなど
で次(下)の画面にスクロールし
ます。
下フリック
下方向へ画面を弾きます。
前ページへスクロール
メール本文やウェブページなど
で前(上)の画面にスクロールし
ます。
ステータスバーか
らの
下フリック
ステータスバーを一本指で 通知センターを表示
選択し、一度離す。3本指で
下にフリック。
通知設定しているアプリの通知
内容を表示させます。
画面の上半分の場
所でシングルタッ
プ
画面の上半分の場所でポン
と1回画面を叩きます。
画面内の先頭の項目へ移動
画面内の最初の項目を見つける
のに便利です。
画面の下半分の場
所でシングルタッ
プ
画面の下半分の場所でポン
と1回画面を叩きます。
画面内の最後の項目へ移動
画面内の最後の項目を見つける
のに便利です。
右フリック
右方向へ画面を弾きます。
アプリを切り替え
左フリック
左方向へ画面を弾きます。
アプリを切り替え
上フリック
上方向へ画面を弾きます。
アップスイッチャーを開く
下フリック
下方向へ画面を弾きます。
アップスイッチャーを閉じ
る
ピンチイン
親指と残り4本の指を広げた ホーム画面を表示
まま画面につけ、指を一点
にくっつけるように行いま
す(ギュッと縮めるような操
作)。
ホームボタンを押すことなく
ホーム画面に戻ることができま
す。
2本指を画面につけたままで ローター項目を変更
ダイヤルを回すように滑ら
せます(時計回り、反時計回
りどちらでも構いません)。
文字やリンク単位の移動の切り
替え、ボイスオーバーの速度や
言語の切り替えなど、読み上げ
に関する方法を変更できます。
スクラブ
2本指を画面にタッチしたま 直前の画面に戻る
までスッスッスッと3回擦る
ように動かします(2本指で
アルファベットのZを描くよ
うにイメージすることもで
きます)。
「もどる」ボタンを押す動作と エスケープ
同じになりますが、画面のどこ
で実行してもよいので素早い操
作ができるようになります。
1本指でのダブル
タップ&ホールド
ポンポンと2回画面を叩い
標準のジェスチャーを利用
て、2回目のタップでは指を できるようにします。
離さずに画面にタッチさせ
たままにします。
様々な場面で利用できます。
アプリの削除や移動を実行する
モードに入ります。音楽再生時
に早送りや巻き戻しの操作がで
きます。
2本指でのダブル
タップ&ホールド
トン・トンと2回画面を叩い 項目に名前を付けることが
て、2回目のタップでは指を できます。
離さずに画面にタッチさせ
たままにします。
名前の付いていないボタンや好 VO+"/"
きな名前に変更したい項目の場
所で実行します。
その他の操作 ローター
ピンチイン&ピンチ 2本指をそろえたままで画面 項目を選択
アウト
につけます。目的の場所で
一つの指はそのままの場所
に置き、もう一つの指を離
していきます。
VO+Hを2回
選択した項目をコピーしたり、
辞書検索したりできます。
その他の操作 ホームボタンのダ
ブルクリック
ホームボタンのト
リプルクリック
ホームボタンを2回クリック アップスイッチャーの画面
します。
を表示
起動しているアプリの一覧を確 VO+Hを2回
認し、最近使用したアプリを実
行することができます。
ホームボタンを3回クリック アクセシビリティオプショ
します。
ンの表示(実行できる項目は
選択できますが、VoiceOver
の切り替えを割り当ててお
くと便利)
VoiceOverとズーム機能の併用
など、利用するアクセシビリ
ティ機能のオンとオフを切り替
えられます。
スリープボタンの6 スリープボタンを素早く6回 ソフトウェアの再起動
回クリック
クリックします。
ボイスオーバーの音声が突然消
えてしまった場合にすぐ音声読
み上げを開始させたい時に使え
る有効な手段です。
ただし、再起動前の画面にはも
どれません。
スリープボタンと
ホームボタンの長
押し
デバイスの調子が悪くなったと
きに利用します。
ただし、再起動前の画面にはも
どれません。
スリープボタンとホームボ
タンを10秒ほど長く押し続
けます。
iPadの再起動
Fly UP