退職金算定方式の基礎知識 - 損害保険・生命保険代理店 足利興業株式

退職金算定方式の基礎知識
１．現状の退職金の算定方式
代表的なものとして、基本給連動方式、定額方式、ポイント方式、中小企業向け簡易版
などがあります。
２．基本給連動方式
退職時の基本給 × 勤続年数に応じた支給係数 ＝ 退職金
○最も、多くの企業で採用されている
○メリット
わかりやすい
○デメリット
①３０年後の基本給が想定できないため、多額になってしまう恐れあり
②賃金が下がると退職金も連動するため、賃金の引き下げが困難で、賃金設計の
自由度が失われる
３．定額方式
勤続年数によって定めるもの
ｅｇ．　２０年　⇒　４００万円、３０年　⇒　６００万円
○メリット
基本給からの連動を無くしたことにより、金額を想定できる
○デメリット
在職時の貢献度が反映しない
４．ポイント方式
○毎年役職別にポイントを付与し、その累計にポイント単価を乗じる方式
eg.　一般社員　⇒　20ポイント、課長　⇒　40ポイント
○メリット
基本給からの連動を無くし、毎年の貢献度を退職金に反映させることができる
○デメリット
毎年の役職履歴を正確に管理する事務負担
５．中小企業向け簡易版
○退職金　＝　「基本退職金」　＋　「加算退職金」
○「基本退職金」：勤続年数により一律に決定
「加算退職金」：貢献度を社長が評価
○メリット
資格等級制度が整備されていない中小企業に向いている
６．留意点
○「退職金規定」や労使慣行が存在する場合には労働基準法第11条の「賃金」に該当する
○算定方式の変更
退職金の減額等の不利益変更　⇒　社員全員の合意必要
以上
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