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個人でクラシックギター教室を開くにあたってPDF
個人でクラシックギター教室を開くにあたって はじめに 自分の生徒さんや、音大を卒業後にギター教室を個人で開きたいと希望する後輩に 相談を受ける機会が増えてきたので、この様な物を作ってみました。 私の経験からなるものと、ネットで調べられる範囲の情報のみを載せたもので、 あくまでご参考に留め教室を開く際は自己責任でお願い致します。 私自身、まだ東京音大のギター科を卒業し、誰にも相談せずにギター教室を開いて 4 年目ということで、 まだまだ未熟だと自覚しております。 ただ、私の大学卒業当時の経験や、相談してくる方の話を聞くと、 ネット上にこの様な情報が少なすぎると感じ、 粗末な内容ですが、今回まとめたことを公開しようと考えました。 加筆・修正点がありましたら随時変更して更新していく予定です。 前述の通り、未熟な私がまとめた物ですので、 こういう事に詳しい知人が居たらその方にご相談されることをお薦めします。 ピアノ教室の開き方などはネット上にもありますので、そちらをご参考になさるのも有益かと思います。 最後に教室を開いても、すぐに軌道に乗る事はあまりないと思いますので、 長期的な視野で辛抱強く過ごしてください。 私の場合は、アルバイトでもなんでもして 3 年は続け、 3 年経ったら今後続けていくか、別の道を探すかといった事を初めから決めておりました。 これを読んでくださった方の人生に幸ある事を祈っております。 市川亮平 2013 年 6 月 24 日 ●場所の確保 A.午前、午後または時間単位で借りられる場所を探す。→目的の地域名+レンタルスペース(ルーム、ギャラリー) ※公共施設は営利目的での使用は不可 B.ミュージックバー、カフェコンサート等を何度か催しているカフェ等に何度か通い、 お店の方と交流をもった後、比較的お客さんのいない時間にそれとなく尋ねてみる。 C.自宅や初期予算があればマンションを借りてレッスンする。 クラシックギターは音の小さい楽器ではあるが、周囲の住人への音害に注意する。 D.生徒さんの希望の場所に行っての出張レッスン ※教室の場所が決まっても何らかの理由で突然その場所で運営できなくなる可能性もあるので、 余裕が出来たらその様な場合に備えて近くにセカンドスペースの候補を探しておく。 市川亮平 http://ichikawa-cgt.com/ 教室のサイト ●教室のサイト制作 他にもかけるべきコストがあるので B、又は C、B+C が現実的 A. ホームページ制作業者に依頼する。 ・メリット:見栄えのする HP が作れる。 SEO 対策(検索結果画面で、自社サイトが上位表示されるために行う様々な対策)をしっかりやって貰える。 ・デメリット:初期費用+定期的な更新費用がかかる。 自由に更新ができない場合がある。 B. ホームページ作成ソフトで自作する。 ※比較的操作が簡単な HP 作成ソフト「ホームページビルダー17(2013 年 6 月 10 日現在)」で 9000 円程度。 他にホームページアップロード用のレンタルサーバー(3,000 円程度/年)を借りる必要がある。 ・メリット:安価に HP が作れる。 更新が自由にできる。 ・デメリット:制作に手間がかかる。 デザインが限定される。 SEO 対策などを学ぶ必要がある。 C. ブログをホームページとして使う。 ・メリット:無料、または月額数百円で作れる。 更新が自由にできる。 ・デメリット:デザインが限定される。 SEO 対策などを学ぶ必要がある。 ※教室のサイトが出来たら教室を紹介するサイトに登録する。 ●ホームページの必須掲載情報 連絡先 教室の住所・地図 レッスン料金表 講師のキャリアによるが 10 分×1,000 円±○○円 出張レッスンの場合はそれに+交通費 1 コマあたりのレッスン時間 レッスン可能日時、曜日 講師プロフィール 体験レッスンの有無(有料か無料かも明記) ●ホームページにあると良い情報 講師演奏動画 レッスン風景写真 レッスンサンプル動画 レッスン内容 おおよそのレッスン可能年齢 教室の売り(例:レンタルギター有り、振り替えレッスンが有る等) 市川亮平 http://ichikawa-cgt.com/ ネット以外の宣伝 ●雑誌などに広告を出す 現代ギター等のそのジャンルの専門誌に広告を出す。 うろ覚えだが小さい広告だと月 1 万 5 千円程度。 その他、例えば習い事の雑誌「ケイコとマナブ」等に広告を出す。 ・ポスティング(各家の郵便受けにチラシを配る) 個人差があるが自分の場合、4 時間で 300 枚程度配れたと思う。 最終的に 1000 枚配り 5 人の問い合わせがあったので反応は枚数の 0.5% ※チラシお断りの家に迷惑をかけないように注意する。 教室運営・レッスンについて ●体験レッスン 初心者の方でも体験レッスンを受けられる様に体験レッスン用ギター、 足台、譜面台、教本を用意しておくと喜ばれる。 壊れるのも早いがギターは安いものだと 1 万円位からある。 経験者には過去に使っていた教本や楽譜を持ってきてもらう。 細かいことだが体験レッスン用のギターでレッスンするか、自分の持っているギターを持参するか確認する。 ※有料の場合は 30 分~1 時間で 3000 円~5000 円位が相場。 ●レッスン内容 講師個人のスタイルがあるので任せる。 強いて言えば初心者から上級者になるまでに使用する一連の教本、エチュード集、技巧練習書、曲等は 1 通りま とめておく。 ●発表会 人数に合わせてなるべく赤字が出ない様に会場を選ぶ。 参加費の相場は会場の規模、リハーサル、影アナ、参加者への記念品の有無等に寄るが 6、7 千円~1 万 2、3 千 円位。 参加人数の少ない段階での会場は、コンサートも催している喫茶店やレストラン等が条件に合うかもしれません。 ●申込書・退会書 ワードでもパワーポイントでも何でもよいので、教室の申込書、(必要なら退会書)を作っておく。 個人情報保護をしっかり行う。 ●入会金 必要な所もあれば不要な所もあるが、おおよそ 1 万円前後が相場。 私は不要としているのであくまで予想だが、入会金が必要な理由は入会時の準備の経費と、 その人が本気で習う意思があるかを見極めるためかと。 ●レッスン料 毎月支払いか 3 ヶ月、半年まとめての支払いか、口座への振込か、月謝袋での受けとりか決めておく。 市川亮平 http://ichikawa-cgt.com/ クラシックギター専門店への挨拶 ※生徒さんの楽器や機材などについての知識を付ける必要が出てきたり、 教本のまとめ購入が必要になってきたりするので、最寄りのクラシックギター専門店に一度挨拶するのが良い。 また、現代ギター社の出しているカタログはギターの値段やサイズ等が掲載されていて、生徒さんにギター購入 を相談された時に、予算内で最適なサイズのギターの候補を提示できて重宝する。 カタログについては現代ギター社の GG ショップにコンタクトをとってみてください。 個人事業主の申請と税金の支払い 今までは、事業所得の少ない段階では、 開業届など出さずに手間の少ない白色申告で確定申告をする人もいました。 しかし、平成 26 年(2014 年)1 月からは、事業所得(農業)、不動産所得又は山林所得を生ずべき業務を行う全て の方が記帳、帳簿等保存制度の対象になることとなりました(所得税の申告の必要のない方も対象となります) 。 よって、青色申告を取りやめて白色申告へ変えたとしても、平成 26 年 1 月からは記帳、帳簿等の保存義務が生 じることとなるため、初期の段階で個人事業の開廃業等届出手続、所得税の青色申告承認申請手続を税務署です るのが良いかと思います。 青色申告は白色より控除額が大きくなります。 申告方法や減価償却計算などは、ネット上に多々あるのでお手数ですがご自身でお調べ下さい。 手続きの申請に関してはこちらが参考になるかと思います。http://www.kanesara.com/3330.html 市川亮平 http://ichikawa-cgt.com/