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初級ミクロ経済学(A)6 2004 年度後期試験市野泰和 問 1[18 点] 1 週間

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初級ミクロ経済学(A)6 2004 年度後期試験市野泰和 問 1[18 点] 1 週間
初級ミクロ経済学(A)6
2004 年度後期試験市野泰和
問 1[18 点] 1 週間あたりの、市野氏の缶コーヒーに対する限界価値(限界評価額)は次のように表されるとしよ
う。
数量(本数)
限界価値(円)
1
2
3
4
160 140 130 110
5
6
7
8
70
40
10
0
(a) 缶コーヒー1 本の価格が 120 円のとき、市野氏の 1 週間あたりの缶コーヒーの需要量は何本か。(3 点)
(b) 缶コーヒー1本の価格が 100 円のときの市野氏の消費者余剰の大きさを求めよ。(計算過程が明示されてい
なければ 0 点とする)。(6 点)
(c) 市野氏の缶コーヒーの需要を示す以下の表について、 (ア)から(ケ)に入る適切な数字を答えよ。 (9 点)
缶コーヒーの価格(円)
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
需要量(本)
8 (ア)(イ)(ウ)(エ) (オ) (カ) (キ) (ク) (ケ)
問 2[36 点] 以下の(a)から(f)のうち 4 つを選び、各記述が正しいか、それとも誤りか、説明せよ(説明がない
場合は 0 点とする)。なお、(a)と(b)については、適切なグラフもかけ。また、(c)から(f)については、下線のつ
いた用語の意味も解説せよ。(9 点×4)
(a) 猛暑や台風の影響で白菜やレタスなどの葉物野菜が不作になると、にんじんやじゃがいもなどの根菜の価格
が下落する。
(b) 中国では、2008 年の北京オリンピック開催に向けて建設ラッシュが始まっており、鉄鋼の需要が増大してい
る。その結果、世界的に鉄鋼の価格は上昇してきている。この場合、価格の上昇と需要量の増大が同時に起こって
いるので、鉄鋼の需要曲線は右上がりとなる。
(c) 完全競争の市場において、個々の売り手は、供給量を増やすためには価格を下げてより多くの買い手にアピ
ールしなければならない。したがって、供給曲線は右下がりとなる。
(d) ガソリン価格の上昇によって山田さん一家のガソリンへの支出額が増加するとき、山田さん一家のガソリン
の需要は価格弾力的であると言える。(注:支出額=価格×需要量である)。
(e) 近い代替財があまり存在しないような財やサービスは、需要の価格弾力性が小さい。
(f) 人気のラーメン屋さんの前で人々が行列をつくって待っているような状況は、ラーメンという財を消費者に
配分する方法として効率的ではない。
問 3[16 点] カブトムシを買いたい人と売りたい人がそれぞれ 4 人ずついる。買いたい人の 1 匹のカブトムシに
対する評価額と、売りたい人の 1 匹のカブトムシの仕入れ費用は、以下の表で示されている。それぞれの買い手は、
多くとも 1 匹だけのカブトムシを買い、それぞれの売り手は、多くとも 1 匹だけのカブトムシを売るものとする。
買いたい人
評価額
売りたい人
費用
バース
2500 円
赤星
500 円
真弓
2000 円
金本
1200 円
掛布
1800 円
今岡
1600 円
岡田
1500 円
矢野
1900 円
(a) この 8 人は、完全競争的な市場でカブトムシを売買するものとしよう。カブトムシに関して、市場均衡で
実現する資源配分結果はどのようなものになるか。(8 点)
(b) (a)で答えた資源配分結果が効率的であることを示せ。 (8 点)
問 4[30 点]
本山パン店の 1 日あたりのパンの生産量と総費用、可変費用との関係は、以下のように表される。
いま、パンの市場は完全競争の状態にあり、パンの市場価格は 1 個 100 円であるとしよう。(a)から(d)の問いに答
えよ。
生産量(個)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
総費用(円)
100
150
210
280
360
460
580
720
880
0
50
110
180
260
360
480
620
可変費用(円)
(a) 本山パン店の固定費用は(
ア
)円である。また、生産量が 4 個のときの平均費用は(
イ
)円であり、
生産量が 8 個のときの可変費用は( ウ )円である。そして、生産量が 6 個から 7 個に増加するときの限界費用
は( エ )円である。(ア)から(エ)に入る適切な数字を答えよ。(2 点×4)
(b) 本山パン店の利潤を最大にするような生産量は何個か(理由も説明せよ)。また、そのときの本山パン店の
利潤を求めよ(利潤を求める際には、計算過程を示せ)。(8 点)
(c) 本山パン店の、パンの供給を示す以下の表について、(ア)から(エ)に入る適切な数字を答えよ。(4 点)
価格(円)
供給量(個)
60
80
100
120
(ア)
(イ)
(ウ)
(エ)
(d) パンを生産する企業は本山パン店以外にもたくさんあるが、そのうちのひとつに「オカモトベーカリー」が
ある。オカモトベーカリーは 1 日あたり 8 個のパンを生産するという。また、パンの消費者もたくさんいるが、そ
のひとりに花子さんがいる。花子さんは、1 日に 3 個のパンを買うという。以下の(ア)から(オ)の記述は正しい
か、それとも誤りか。ここでは、正誤を書くだけで、理由は説明しなくてよい。(2 点×5)
(ア) オカモトベーカリーの限界費用曲線は、つねに本山パン店の限界費用曲線を下回っている。
(イ) オカモトベーカリーにとって、9 個目のパンの限界費用は市場価格(100 円)以上になっている。
(ウ) 市場価格(100 円)での供給量において、オカモトベーカリーの限界費用は本山パン店の限界費用よりも低
い。
(エ) 花子さんにとっての 3 個目のパンの限界評価額は、オカモトベーカリーにとっての 8 個目のパンの限界費
用と等しい。
(オ) 花子さんにとって、4 個目のパンの限界評価額は市場価格(100 円)よりも大きい。
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