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「 8K衛星放送の実験」

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「 8K衛星放送の実験」
─シリーズ─
レポート・写真:吉井 勇・本誌編集長
今年の技研公開は 究極のテレビへ、カウントダウン!
「 8K衛星放送の実験」
世界初
を来場者に公開
5月28日∼31日に一般公開されたNHK放送技術研究所(NHK技
研)の69回目となった「技研公開2015」に、2万人以上が来場した。
まず、来場者は会場入口の145型プラズマディスプレイに映し出
された圧倒的な大画面8K映像に抱きかかえられた。画素数
7,680×4,320という迫力に驚き、その余韻を持って1階フロアの半
分近くを使った世界初の8K衛星放送実験の機器構成に、
「本当に
8K放送ができるんだ」という痛快さを楽しんだ。
8Kスーパーハイビジョン技術の他、インターネットを活用した新た
な放送技術、ポスト・スーパーハイビジョンと考える立体テレビの
技術、人にやさしい放送技術、高度番組制作技術の26項目につ
いて研究担当者が来場者の質問に丹念に答える姿が印象に残る。
■ 黒田技研所長 基調講演
「20年をかけた8Kスーパーハイビジョン開発。
これから20年先を想定した
放送技術・サービスを先導する役割を担う」
5月28日、基調講演に立ったNHK技
できた8Kスーパーハイビジョンの開発
テグラル立体映像の高品質化。将来の
研の黒田徹所長は、NHK経営計画(2015
も、これまで20年間の積み重ねの上で
ホログラフィー立体表示、立体映像の
∼2017年度)に示す「新たな可能性を開
実現してきた」と述べ、長期的な戦略の
撮影用の新デバイスなどの研究開発。
重要性を述べた。「当面の3カ年の取り
インターネット活用技術
「壁に掛けるテレビではなく、壁に貼る
組み」として、❶8Kの着実な実用化と
多様化するニーズや視聴者の生活環
シート型テレビの実現や、触力覚による
高度化のための研究開発、❷その次の
境の変化に即した放送サービスに向
く放送・サービスを創造」の一例として、
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実物感のあるテレビを目指したい」と、
放送サービスにつながる研究の加速を挙
け、インターネットを活用するための研
げ、 ポスト8K への意欲も示した。
究開発。
今後の研究開発として、8Kスーパーハ
技研が掲げる3つの重点項目と、それ
人にやさしい放送
イビジョン、インターネット活用技術、立
らを支える技術2項目を紹介しておく。
テレビの夢 から話しを始めた。そして、
耳や目に障害のある方や、外国人を含
体テレビの3つの重点項目と、人にやさ
8Kスーパーハイビジョン
むすべての視聴者が聞きやすく、見や
しい放送と高度番組制作技術の重点項
8K本来の画素数に加え、広色域とフ
すく、分かりやすい「人にやさしい」放
目を支える技術への取り組みを掲げた。
レーム周波数120Hzを備えたフルスペ
送技術の研究開発。
特に技研の担う役割を、「2020年の
ック8Kスーパーハイビジョンによる番
高度番組制作技術
東京オリンピック・パラリンピックはもと
組制作から伝送、表示、音響再生など
高品質で魅力的な番組の制作、安全・
より、これからの20年後を想定した放送
一連の技術開発。
安心を確保する緊急報道の支援、将
技術・サービスの最先端を先導する考え
立体テレビ
来の放送サービスまでも考えた番組制
だ。衛星放送実験を世界で初めて公開
「自然な立体映像の実現」に向け、イン
作技術の研究開発。
8-2015
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