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GLOBAL COMPACT CAR NEWSLETTER

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GLOBAL COMPACT CAR NEWSLETTER
Volume 3
PERFORMANCE
GLOBAL COMPACT CAR
NEWSLETTER
Volume 3
PERFORMANCE
「この新しいCVTは、世界で最も広い変速比幅を実現し、
燃費と動力性能の両立を図っています。」
小林 毅
パッケージとパフォーマンスでブレークスルーを誇る、日産の新型マイクラ/マーチは、こ
のセグメントの基準を全く新しいものにします。このクルマは革新的なVプラットフォームに
加え、軽量小型の新開発1.2リッター、3気筒エンジンと、新しい無段変速機
(Continuously Variable Transmission: CVT)を組み合わせるという、世界初の試みを実
現しました。この組み合わせが生み出す動力性能とハンドリングのダイナミクスはクラス
トップレベルで、このセグメントでは燃費の良さとCO2排出量の少なさで他の追従を許しま
せん。
高効率でキビキビした新型コンパクトエンジン
この全く新しいモデルのハイライトのひとつが、新型の1.2リッターエンジンと、世界初の技
術を生かしたユニークなCVTの組み合わせです。「最初は4気筒、3気筒と、いろいろ考え
ました。昨今の環境問題を考えた時、やはり1.2リッター3気筒のガソリンエンジンこそが、
燃費、CO2排出量、動力性能、それからそれ以外のパフォーマンスも考えた時に、ベスト
な組み合わせだと考えました」と、ガソリンエンジン開発担当主管の道下剛志は言います。
道下は、「特に街中でのキビキビ感とムダの無さとをうまく両立するためには、1.2リッター
の3気筒が最適であると考えました」と強調しています。
Volume 3
PERFORMANCE
1.5リッターのターボディーゼルも含めて、このクルマのエンジンは、燃費向上につながる
摩擦の少ない設計を主な特徴としています。このクルマは、最新の車両生産技術を駆使
して日本国内で設計された後、海外の工場で生産され、160ヶ国へ出荷されます。トラン
スミッションは市場にあわせて、マニュアル、自動変速機(AT)、CVTのバリエーションがあ
ります。
4気筒HRエンジンの流れを引き継ぐ1.2リッター3気筒の新型エンジンは、動力性能、燃費、
CO2排出量で躍進を遂げ、更に新しいCVTと組み合わせることで、他に比類の無いクル
マとなります。
CVTを再定義
世界で初めて副変速機を採用して変速比幅を拡大したこのCVTは、より小径のプーリー
を使うことで、従来のCVTより10%軽量化し効率も良くなりました。車両開発主管の小林
毅は、「CVTというと、従来はプーリーとベルトの構成でしたが、このCVTでは新たにサブ
プラネタリーギヤを設け、トランスミッションの変速比幅を7.3と非常に大きく取りました。こ
の世界で最も幅の広い変速比幅によって、燃費と動力性能の両立を図っています。また、
他のさまざまな改良点とも相まって著しい燃費の向上を実現しました」。
「変速比幅が広い利点は、発進時の動力性能が良いことと、燃費向上、つまりCO2排出
量の低減を一度に実現できることです」と、ドライブトレイン開発担当主管の澤山稔は説明
します。また、道下も「新型エンジンとこの新しいCVTとの組み合わせによって、このクル
マは街乗りのキビキビ感だけではなく、優れた高速性能により滑らかな運転ができます」
と説明します。
「新型エンジンとCVTの組み合わせの特長を生かして、アクセルを踏み込んだ時でも車速
に合わせてエンジン回転がリニアに上がるため、非常に加速フィーリングが良くなったと考
えています」と澤山は語ります。
Volume 3
PERFORMANCE
街乗りも高速走行も、最高の乗り心地と操作性で
日産のエンジニアたちは動力性能の向上だけで満足することなく、乗り心地と操作性を極
めて高いレベルに引き上げました。剛性を増した車台と、新型サスペンションシステムに
より、中心のぶれない直線的なステアリング感、思い通りのカーブ、反応の良いブレーキ、
ペダルの踏み心地の良さを実現しています。
ストロークが長めのサスペンションにより、荒れた路面でも路面からの衝撃を良く吸収し、
乗り心地は快適です。この新しいサスペンションの採用により、新型マイクラ/マーチはこ
のクラスにおける一番の走り、乗り心地、ハンドリングを実現しました。
音振性能に関しては、雑音の吸収性に優れた軽量素材を使用することで、制振・静粛性
を向上させました。このため室内は高速走行中でも問題なく会話ができるほど静かになり
ました。これはヨーロッパではクルマに不可欠とされる性能です。「お客さまの感じる振動
と音の二つに非常に注意をしながら設計してきました。アウターバランサーの採用と、エン
ジンとトランスミッションの締結剛性向上という二点が解決の大きなキーポイントになりまし
た。この技術の適用で、室内の雑音と振動を4気筒車並みに抑えることができました」と道
下の言葉には熱が入ります。
「ドイツのアウトバーンでは、その車両の最高速に近いスピードで走ることが一般的です。
このクルマは素晴らしい空力性能を備えており、小型エンジン車とは思えないほどの最高
速を発揮することができます。サスペンションが高速クルージング時に安定するような作り
込みをしたのです。これによって最高速域でもストレスなく、安定した、安心感のある運転
ができます」と、前車両開発主管の都留典孝は自信を見せます。
この新型マイクラ/マーチは混雑時や狭い場所での駐車時も、高速走行時も、変わらな
い安定した乗り心地の良さを誇ります。「私たちは世界のどこでも変わらぬ日産独自の品
質と性能を持つクルマを作れるよう、技術とノウハウを開発しました。このクルマはどんな
ショールームにあっても、ライバル車に対して強力なメッセージを発するでしょう。このクル
マをライバルたちは無視できませんよ」と、小林は結んでいます。
Volume 3
PERFORMANCE
プロフィール
小林 毅(こばやし つよし)
車両開発主管。 1982年入社。
生産技術開発、車両開発、商品企画などを経て、2003年から電動
車両などの先行車両開発主管。
2007年よりCプラットフォームのSUV、クロスオーバー、ミニバンの
車両開発主管。2009年4月よりV-pfの車両開発を統括。
道下 剛志(みちした つよし)
パワートレイン主管。1988年入社。
V6エンジン開発に14年間携わった後、QRエンジン開発を経て、
2007年よりHRエンジンをはじめとした小排気量ガソリンエンジン
開発を統括するパワートレイン主管。
澤山 稔(さわやま みのる)
パワートレイン主管。
1984年より国内自動車メーカーにて自動変速装置および無段変
速機(CVT)の開発に従事。2003年にジヤトコ入社以来、一貫して
CVTの開発に従事。2004年よりCVT開発担当主管。2005年に日
産に出向、CVTのパワートレイン主管。2007年に三菱自動車に出
向、CVTの開発責任者を歴任。2009年より再び日産にて、新世代
エクストロニックCVTを統括するパワートレイン主管。
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