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「肢体不自由」ってどういうこと?
し た い ふ じ ゆ う Ⅰ 肢体不自由 1.「肢体不自由」ってどういうこと? たいかん しょう 手や足や体幹(体をささえる部分)に 障 がいがあり、歩いたり、手や足を自由に動か し せい たも むずか したり、同じ姿勢を保つことが 難 しいことをいいます。 じ こ げんいん 生まれつき障がいがある人・病気や事故など・・・と障がいの原因はさまざまです。 ち てき ちょうか く し かく 肢体不自由だけではなく、知的・内部・言語・ 聴 覚・視覚などの障がいをあわせもつ 人もいます。 2.こんな生活を送っています 1)コミュニケーション く ふう 言語障がいがある人も多く、いろいろな工夫をしています。じっくり聞き取ってくだ さい。 o電子手帳 けいたい o携帯電話 も じ ばん o文字盤 oトーキングエイド oパソコンにキーボードカバー [文字盤] なか ま [トーキングエイド] [キーボードカバー] じ じ ょ ぐ (自助具) かか 2)仲間づくり(他者との関わり) 同じ障がいがあるメンバーで会を作って活動をしている人もいます。 ふ じ ゆ う ねが 体に不自由があることで、何事も人にお願い することが多くなってしまいます。 せいちょう か て い けいけん また、成長過程において、社会経験などが ふ そ く 不足しがちで、自分から声をかけづらい人も います。 い どうしゅだん 3)移動手段 じょうきょう おう 障がいの 状 況 に応じて、移動手段もさまざまです。また、使う目的や体の状態に 合わせたものになっています。 かいじょ じ そ う o車いす(介助タイプ・自走タイプ・電動車いす・スポーツタイプ) これだけのスペースが必要です。 通路にものをおいたり、まわりで ふざけたりしないでね。 ほ こう き o歩行器 つえ o杖 くつ o靴に工夫をしている人もいます。 oリフトカー(車いすのまま乗れる自動車)もあります。 o自分で車の運転をされる方もいます。 はいりょ o配慮があれば、バス・電車にも乗ることができます。 [バスへの乗車] [電車への乗車] 4)スポーツ きょう ぎ しょうが い し ゃ 肢体不自由の人ができる 競 技もたくさんあります。また、 障 害者スポーツ大会に せんしゅ 出場する選手もいます。 oボッチャ o車いすバスケット ・・・・などなど。 「車いすバスケ体験イベント(日本福祉 大学地域研究プロジェクト主催、みはま スポーツクラブ共催 )」より写真提供 [ボッチャの様子] [車いすバスケットの様子] 5)食事 き ぐ く ふう o調理器具や台所を工夫して、自分で調理する人もいます。 かいじょ o介助をしてもらって、食べる人もいます。 じ じょ ぐ o自助具(P34に説明あり)を活用して、自分で食べる人もいます。 ほうほう [自助具を使っての食事] [調理方法の工夫] はたら 6) 働 く せい ど り よう o会社やお店などで働いている人、福祉の制度を利用して働いている人もいます。 こうえんかい しゅ み かん こう ざ かいさい o講演会を行ったり、趣味に関しての講座を開催している人もいます。 バリアフリーなどの条件が 整えば、もっと働ける人が 多くいます。 こうえん [講演活動の様子] 7)学校(学ぶ) とくべつ し えん o特別支援学級 つ うじょう o通 常 学級 よう ご がっこう o特別支援学校(養護学校) せんもん o大学・専門学校・・・・・と人によりさまざまです。 つた 8)伝えたいこと o趣味をもっている人もたくさんいて、工夫をしながら趣味を楽しんでいます。 例:大工・つり・写真 ふ ずい い o「不随意運動」がある人が多くいます。 自分の思っていることとは違う体の動きをしてしまうので、そばにある物や人に あたってしまったり、一つ一つの動作にとても時間がかかります。 3.みなさんへのメッセージ 『同じ』 ち いき みなさんは、地域で車いすに乗っている人を見かけたことがありますか?車いすに 乗っている人を見て、どう思いますか?「歩けなくてかわいそう。 」「何もできないの かなぁ?」などと感じる人がいるかもしれません。 き が ふ ろ たし 着替えやトイレ、お風呂に入るなど確かに1人ではできないことはたくさんありま て つだ す。でも人に手伝ってもらえばできるようになるし、車いすのおかげで電車でのお出 いつしよ かけや学校に行ってみんなと一緒に勉強するなど、車いすに乗っているけれど、みん なと同じように生活できます。もちろん歩くことができるなら、行きたい場所にも こま スイスイ行けるしやりたいことがもっとできるかもしれません。でも、困っていたら て つだ か 「どうしましたか?手伝いましょうか?」と手を貸してくれる人がいて、たくさんの す 出会いがあります。そのおかげで、安心して毎日を過ごすことができます。だから私 にとって人との出会いは、とても大切です。 こま 車いすで生活していて、困ることはたくさんあります。でも、みなさんと変わら す ない毎日を過ごして、私なりに人生を楽しんでいることを知ってほしいと思います。 かん しや みなさんにサポートしてもらうことで、たくさんの出会いがあることに感謝して います。 み は まちょうざ いじゅう (美浜 町 在 住 きゆう た り な 20代 女性 久 田 李菜) 4.車いす かく ぶ め いしょう き のう 1)車いすの各部の名 称 と機能 かいじよよう 介助用にぎり(グリップ) ひじ 肘かけ(アームサポート) バックサポート(背もたれ) ざ せき 座席(シート) ブレーキ ハンドリム レッグサポート ティッピングレバー フットサポート 前輪 後輪 2)電動車いす い どう o電動車いすは、手や足だけでコントロールができ、一人で移動することができる 車いすです。 い がい o電動車いすのコントローラーは、手や足以外にもあごや息でレバーコントロール しょう しゅだん できるものもあり、重い 障 がいがある人の移動手段の一つとしても使われてい ます。 き か o切り替えレバー 電 動車 い す に は、 電 動 と手 動の 切 り か 替えレバーがついています。車いすに ちが よってレバーがついている場所が違い たの かなら ますので切り替えを頼まれたら、 必 ず 乗っている人に聞いて行うようにして ください。 じゅうりょう o重 量 電動車いすは、人が乗ると100kgを こ 超える重たいものもあります。 かいだん 階段等で持ち上げなければならないときは、 せつめい 必ず乗っている人の説明を聞いて行ってく ださい。 介助をしようと思うときは・・・ まず手伝いが必要かどうかを聞いてください。 かいじょ それから、どのように介助したらよいかを聞いてくだ さい。 じょうきょう まわりがみえにくい状 況です。まわりでふざけたり しないでください。 き け ん む り 危険な時もあります。無理せず、まわりの人に声を かけてください。 そ う さ 車いすは、「足」と同じです。遊んだり、勝手に操作 しないでくださいね。 3)車いすの使い方 ☆車いすをひろげるには ①ひじかけを左右に 少し開きます ざ めん ②座面を下に押しひろげ、フットサポ-トを さげます。座面とパイプの間に手をはさま ないように… こ てい ブレーキでしっかり固定させ、 フットサポートを上げてから、 の お 車いすへの乗り降りをします。 ☆車いすをたたむには ①フットサポートを上げる ざ せき ②座席の中央をひきあげて ③できあがり だん さ ☆ちょっとした段差をあがる時には ①のぼる時はティッピング ②前輪を レバーをきき足で踏み、 段差の上に ぜんりん 前輪を浮かせます のせます こうりん ③後輪を段にそって ころがすように あげます ☆段差をおりる時には うしろ向きに おります ※道のすきま・電車とホームの ふみ きり みぞ 間・踏切の線路の溝なども、 ほうほう 段差ののぼりおりと同じ方法で ぜんりん 前輪をあげ、そのまま進むと、 の こ 乗り越えることができます。