Comments
Description
Transcript
Press Release(ja)
「matter」 稲葉友宏 , 宮田聡志 Tomohiro Inaba, Satoshi Miyata 2011 年 5 月 6 日 ( 金 ) - 5 月 28 日 ( 土 ) レセプションパーティー : 5 月 7 日 ( 土 ) 18:00-20:00 Fri. 6 May - Sat. 28 May 2011 Reception Party : Sat. 7 May 18:00-20:00 宮田聡志 thermalscape #031 2010, 感熱紙 この度 CASHI では、若手作家 2 名による二人展「matter」を開催いたします。 稲葉友宏は、昨年 6 月に CASHI にて開催された「100 degrees Fahrenheit vol.2」展にお いて、鉄線のみで構築された全長約 2m を越える鹿の彫刻を展示した若手彫刻作家です。 鉄という硬い素材を自由に、まるで編みこんでいくように作られるその彫刻は、その細 い一本一本の鉄線によって空間をも創造します。昨年度春に大学院を修了し、その屈強 な彫刻への姿勢にますます期待の高まる作家です。 宮田聡志は、昨年 1 月「誠実な草」にて生活ゴミや日用品などを入れて漉いた紙を特製 の額に入れた平面作品を展示した作家です。素材は一貫して日用品を用い、その性質の 上に計算された工程を経て完成する彼の作品は、どこか人間味のない雰囲気を纏ってい ます。既存の製作方法を解体、再構築するような制作方法を常に模索し続ける彼の視点は、 わたしたちをポジティブに裏切るのです。 彼らふたりの作品は、極力洗練された色彩を用い、素材を洗練することによってそこに ある作品の " モノ " としての魅力を増幅させます。そして、稲葉が用いている鉄という素 材は、この世に生成されたその瞬間から、空気によってゆっくりと錆び、朽ちてゆきます。 また、宮田が今回展示する作品に用いられている感熱紙という素材も、 やはり永久にその姿を留めておくことは出来ません。車のダッシュボードに置き去りに されたレシートのように、早ければ来年にも、その表情は大きく変わっているかもしれ ません。色彩が溢れ、常に飽和状態の情報に囲まれた日常の中で生きるわたしたちは、 ついついあらゆるものは永遠に、そこにありつづけてくれるかのような錯覚を抱きがち です。しかし、強固で儚い、残像のような彼らの作品たちは、わたしたちの生きるこの 一瞬を共有すること、その尊さを我々に訴えかけてくれるでしょう。 稲葉友宏 " 星の詩 " 2009, H2400xW1500xD900mm, 鉄 5 月 7 日のオープニングレセプションには作家も在廊致します。是非ご高覧頂きたく、こ こにご案内申し上げます。 開廊日時 : 火 - 土 11:00-19:00(日・月・祝日休廊) TEL : 03-5825-4703 FAX : 03-5825-4704 MAIL : [email protected] WEB : http://cashi.jp 〒103-0002 東京都中央区日本橋馬喰町 2-5-18-1F JR・都営浅草線 浅草橋駅 A2 出口より徒歩 5 分 JR 馬喰町駅・都営新宿線 馬喰横山駅 C4 出口より徒歩 1 分 宮田聡志 thermalscape #032 2010, 感熱紙