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【授業の目標】 本講義は生産基盤・環境基盤である水に関する工学的

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【授業の目標】 本講義は生産基盤・環境基盤である水に関する工学的
授業科目名
水文学
科目コード
A003120
科目区分
専門教育科目
開講時期
後期
学部・学科等
農学部 農業環境工学科
曜日
木曜日
必修・選択区分
選択
時限
5~6
標準対象年次
2
授業形態
講義
単位数
2
教室名
3201(峰)
電話番号 (代表者名)
028-649-5497
e-mailアドレス
(代表者)
[email protected]
担当教員名
オフィスアワー
後藤 章
木15:00~18:00,金16:00~18:00
【授業の目標】
本講義は生産基盤・環境基盤である水に関する工学的設計理論,及び地域資源・地域環境の利
用・管理手法論に関する知識・技術の習得を図るものである。
水は人間の生活・生産活動を支える必須の資源であるとともに,自然生態系や景観を形
成するもっとも重要な環境要素であり,また一方で,ときには洪水災害をもたらす存在
でもある。本講義では,地域水資源・水環境の把握と評価のための基礎知識として,流域
水循環,降雨流出過程の原理を理解するとともに,治水・利水対策を含む水資源・水環
境管理のための基礎的手法として,水文流出現象に関する解析手法を習得する。
【前提とする知識・経験】
難しい数学や物理学の原理を用いるわけではないので,とくに前提条件となるものは
ないといえる。しかし,同じ水に関する講義科目である「流体力学」や「応用水理学」
は,水文学が扱う問題や対象の全体的な理解を助けると思われる。
【授業の具体的な進め方】
講義ノート・資料と演習問題コピーを適宜配布して,それらに沿って講義を進める。
【授業計画】
1. 水文学とは何か? -水文学の領域,応用科学としての水文学
2. 地球規模での水文循環 3. 河川流域を単位とした水文循環-降雨流出過程
4. 水文データの観測と整理 5. 洪水と渇水の指標,および頻度分析
6. 治水計画・水資源計画における安全度,非超過確率とリターンピリオド
7. 降雨流出過程と出水ハイドログラフの流出成分
8. 流域の流出特性の表現法-河況係数,平均流況曲線,保留量曲線,直接流出率
9. 流域の性状と流出特性の関係-地質と渇水比流量,都市化の影響
10~11. 降雨流出の素過程-降雨・降水,降雪・積雪・融雪,蒸発散,浸入,地下水
12~14. 流出解析法-流出解析の目的と条件,合理式,単位図法,貯留関数法,
タンクモデル,Stanford Mode1,雨水流法,メッシュ型モデル
15. 演習問題に関する質問・解答
【教科書・参考書・教材】
オリジナル・テキスト,関連資料および演習問題のコピーを配布する。
参考図書として以下のものを適宜参照するとよい。
1. (参考書)「地域環境水文学」丸山利輔・三野徹編著 朝倉書店
2. (参考書)「河川水文学」高橋裕編著 共立出版
3. (参考書)「流出解析法」菅原正巳著 共立出版
4. (参考書)「Hydrology for Engineers」R.K.Lhs1ey著 Macgraw-Hill
【成績評価法】 期末試験によって評価する。
【教員からのメッセージ】
水文学は「すいもんがく」と読み,天文学が天体に関する学問であるのと同様,「水
に関する学問」を意味します。あえて読み方を知らせる必要があるように,水文学はさ
ほど有名ではありませんが,人間の社会および環境にとって水が重要であるように,水
文学は実はきわめて重要な学問です。水文学が対象とするのは,流域規模における水の
マクロな運動,つまり流域水循環,あるいは降雨流出過程です。人間の様々な活動は,
この流域水循環の中で営まれています。水文学が提供する知識や解析技術は,人間社会
や環境のあり方を考える場合の重要な基礎のひとつであると考えられます。
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