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12月号 虫媒花? 風媒花?
虫媒花? 風媒花? <園長通信 2015・12 月号> タンポポ のはら園の木々はすっかり葉を落とし、色づき始めたセンダンの実に今年もムクドリの訪問が見ら れるようになりました。リズム室からはお遊戯会に向け子ども達の元気な声が聞こえてきます。お遊 戯会の予行演習は本番と同じ3部制にして行いました。演技をしないクラスの子ども達はお客様にな り出演者、観客としての両面からお遊戯会を体験します。一つひとつの行事を通して成長していく子 ども達の様子を感じ取っていただけるかと思います。職員も大忙しです。園だけでは準備が追い付か ず家庭に持ち帰り、アイディア豊かに小道具をつくり、翌日は大きな袋を肩にかけて出勤しています。 また、保護者の皆様にもお手伝いをいただいて素晴らしい衣装ができあがりました。錦ケ丘の子ども、 保護者、職員が一体となってまさに“チームなたおれ”で作り上げてきたお遊戯会。6日(日)はきっ と思い出に残る素晴らしい一日となることでしょう。当日は係の皆様にはお世話になります。よろしく お願いします。 さて、今月の表題は「虫媒花?風媒花?」 何やら難しそうな言葉ですが、理科の勉強で一度は耳にし たことがあるかと思います。花には、蝶や蜂などの昆虫に花粉を運んでもらうもの(虫媒花)や風により 飛散し花粉を運んでもらうもの(風媒花)があります。 のはら園ではタンポポの綿毛に息を吹きかけて飛ばして遊んでいる子どもをみかけます。風に乗って飛 んでいる綿毛をみるとタンポポは風媒花のように思えますが、上の写真を見ると綿毛 1 本の根元にそれぞ れ種子が付いているのが分かります。すでに昆虫などによって受粉し種子ができています。 「風媒花」は「花 粉」が風の力によって運ばれて受粉する花を指す言葉です。風で運ばれるタンポポは風媒花ではなく虫媒花 に分類されます。よく見られるタンポポは外来種のセイヨウタンポポです。外来種ならではの環境適応力 を発揮して中にはコンクリートのわずかな隙間にも根を張り花を咲かせているものもあります。風まか せで着地した所で懸命に生きようとするタンポポは私たちに何かを教えているような気がします。 <速報> 2015ビオトープコンクール・日本生態系協会賞受賞 隔年で実施されているビオトープの全国コンクールにおいて、前回の文部科学大臣賞に続き、 今回は日本生態系協会賞を受賞しました。特に、今回は地域との連携(定期的な情報発信、長期 にわたる生態系維持活動等)が評価されました。今後とも、かごしま自然百選の一つでもあるの はら園を日常保育にしっかりと位置付け、その適切な維持管理に努めてまいりたいと思います。