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鶉野飛行場跡地周辺工事 計画策定及び設計業務委託特記仕様書
鶉野飛行場跡地周辺工事 1 計画策定及び設計業務委託特記仕様書 目的 鶉野飛行場跡地周辺に、防空壕、機銃座、エプロン、滑走路など、多くの歴史遺産が今日ま で残されている。鶉野飛行場跡地及び周囲の戦争遺産を一体として観光整備し、市内外観光客 と地域住民との交流の場を創出して、観光まちづくりに活用するため、包括的な整備計画を検 討している。加西市では当整備計画を活用した観光事業を成功させ、5年で観光誘客数を倍増 の1万6千人、将来的には100万人を目指している。 平成 24 年度は基礎的な調査計画として、鶉野飛行場跡地、戦争遺跡群、法華口駅周辺、散 策ルート、幹線道路等の鶉野飛行場跡地周辺地区全体の調査計画を検討した。その結果を踏ま え、平成 25 年度からは、防衛省所有の鶉野飛行場跡地の払い下げ手続きを進めている状況で ある。また、平成 26 年度は都市再生整備計画事業の申請を行い、平成 27 年度から事業推進を 図っているところである。 本業務は、平成 24 年度の検討結果、都市再生整備計画を踏まえ、鶉野飛行場跡地周辺地区 の事業推進に向けた検討、設計を行うことを目的とする。 2 設計業務 (1) 計画準備 本業務全般の業務計画を策定し、業務実施に伴う各種準備を行う。 (2)歴史遺産群の利活用方法の検討及び活用メニューに応じた必要な施設検討 鶉野飛行場滑走路等の歴史遺産群を後世に残していくために遺産群の保全を行うととも に、鶉野飛行場跡地・歴史遺産群を活用した観光及び防災設備の検討を行う。 ア 歴史遺産群の利活用方法の検討 地域の魅力向上や交流人口拡大による地域活性化を踏まえ、観光事業を成功させるた めの鶉野飛行場滑走路・歴史遺産群の活用方法、イベント企画、防災拠点としての活用 方法等を検討する。また、地域住民とのワークショップを開催して意見を集め、地域住 民の声を反映したプランを計画する。なお、検討の際には、根拠となる数値指標の積み 上げを行う。 イ 鶉野飛行場跡地ゾーンの基本計画の検討 観光事業を成功させるための集客施設、イベント企画のための会場設備、防災拠点と しての設備等の鶉野飛行場跡地ゾーンを活用するために必要となる施設・構造物を検討 し、配置計画図を作成する。また、配置する施設の形状や規模等の検討を行い、設計の 前提条件として整理する。 ウ 歴史遺産群と計画施設の維持管理の検討 上記の検討結果を踏まえ、歴史遺産群と計画した設備・構造物等の維持管理方法の検 討を行い、整理する。 (3) 歴史遺産群集積ゾーン及び観光ルートの事業推進に向けた検討及び設計の実施 歴史遺産群集積ゾーン及び観光ルートに関して、歴史案内サインや誘導サインの表示内容 や設置位置の検討、詳細設計の実施、防空壕等の整備内容の検討、散策路の設計など、事業 実施に向けて、以下の検討、設計を行う。 ア 観光ルートの整備内容検討及び設計 観光ルートについて、良好な修景を行うことに配慮しつつ、散策道等における舗装素 材等の整備内容の検討を行うとともに、工事に必要な設計図書(各種平面図・構造図等) を作成する。また、設計図書に基づいて、工事発注に必要な数量を算出し、設計書を作 成する。なお、対象となる散策道路及び側溝は以下のとおりとする。 ・遊歩道(線路横) :L=50m、W=2m ・遊歩道(遺跡群内) :L=430m、W=4m ・アクセス道路(遺跡周辺):L=130m、W=2m ・緑道及び側溝(鶉野飛行場跡):L=1,300m、W=3m、1,000×1,000mm イ 防空壕等の整備内容の検討及び設計 歴史遺産群集積ゾーンにおいて、点在する防空壕、機銃座等の見学ができるよう整備を行 うこととする。防空壕等の整備箇所を選定し、照明設備、内部や出入口などの整備内容を検 討する。また、工事に必要な設計図書(平面図、構造図等)を作成し、設計図書に基づいて、 工事発注に必要な数量を算出し、設計書を作成する。 なお、照明の配置計画について、関西電力と協議を行う。 ウ 情報板等のサイン検討及び設計 歴史遺産群の周遊誘導、歴史遺産の情報発信を行うため、エリア全体案内、観光ルートの 誘導案内、歴史遺産群の解説等を行うサインを整備する。 設置するサインは、以下に示すサインとし、サイン全体で統一感のあるデザインとする。 ・全体案内サイン 1箇所 ・レンタサイクルコース解説サイン 1箇所 ・鉄道歴史解説サイン 1箇所 ・防空壕解説サイン 9箇所 ・歩行者誘導サイン 14箇所 (ア)配置計画図面の作成 各種サインにおいて、配置平面図を作成する。配置するサイン類について、各種サイン の目的とする表示内容を整理するとともに、サインのデザインを検討する。 (イ)サイン表示面デザイン 各種サインの表示面デザインを検討、制作する。サイン設置時点で使用するデータを作 成することとし、データはイラストレータにて制作を行う。なお、イラストレータのデー タは納品するものとする。 (ウ)設計図面作成 上記の検討結果を踏まえ、工事に必要な設計図書(構造図等)を作成し、設計図書に基 づいて、工事発注に必要な数量を算出し、設計書を作成する。 (4) 北条鉄道法華口駅周辺の基本計画及び詳細設計の実施 北条鉄道法華口駅は鶉野飛行場跡地周辺地区の玄関口であり、歴史遺産群集積ゾーンとあ わせて一体となった事業推進が望まれる。具体的な整備の推進に向けて、基本計画の策定及 び詳細設計を行う。 ア 法華口駅周辺の基本計画の検討 法華口駅前広場において、舗装、排水、照明、植栽等の配置検討を行い、測量図を基 にした法華口駅前の配置計画図を作成する。また、配置する施設の材質や形状等の比較 検討を行い、設計の前提条件として整理する。 なお、設計方針及び配置計画について、北条鉄道と協議を行う。 イ 北条鉄道線路横断設備の検討 法華口駅から防空壕等がある歴史遺産群集積ゾーンや鶉野飛行場跡地へ行くルートが遠 回りとなっているため、法華口駅周辺にて北条鉄道の線路を横断するための方法、設備及び 横断場所を検討する。 なお、設計方針及び横断場所について、北条鉄道と協議を行う。 ウ 設計図面作成 上記の検討結果を踏まえ、工事に必要な設計図書(平面図、横断図、構造図等)を作 成し、設計図書に基づいて、工事発注に必要な数量を算出し、設計書を作成する。 (5) 報告書作成 本業務の報告書の作成を行う。 (6) 打合せ協議 打合せは、着手時、中間(2回)、成果品納入時の計4回とする。 第1回打合せ及び成果品納入時には、管理技術者が立ち会うものとする。 また、打合せには測量業務に係るものも含むこととし、新たな業務が発生しない限り、打 合せ回数は設計変更の対象としない。 3 測量業務 歴史遺産群集積ゾーン、北条鉄道法華口駅周辺、観光ルートの検討及び設計を行うため、測量 作業を行い、現況図面の作成を行う。 (1) 基準点測量 現地測量の基準となる基準点測量を、世界測地系を用いて実施すること。また、選点にあ たり既知点がある場合はこれを有効に活用すること。 (2) 現地測量 北条鉄道法華口駅前、歴史遺産群集積ゾーン、鶉野飛行場跡地及び法華口駅から鶉野飛行 場跡地までの遊歩道において、現地測量を行い、現況平面図を作成する。現況平面図には、 構造物、電柱、照明、看板、水路、防空壕等の歴史遺産等の位置及び高さを図示すること。 なお、現況平面図は縮尺1:500とする。 (3) 横断測量 法華口駅から鶉野飛行場跡地までの遊歩道、鶉野飛行場跡地、法華口駅前広場において、測点 間隔20mを基本に横断測量を行い、横断図を作成する。横断図には、構造物、水路等の位置及 び高さを図示すること。なお、横断図は縮尺1:100とする。