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長野県農村生活マイスターの活動事例
長野県農村生活マイスターの活動事例 農政部農村振興課 ◇家族経営協定の推進 ○「部会活動による締結の呼びかけ」 長野県農村生活マイスター協会下高井支部では、支部内に部会を組織し活動を行っている。 「家族経営協定部会」では、農業に携わる家族全員が意欲とやりがいを持って経営に参画し、 その能力を発揮するため経営方針や役割分担等を取り決める「家族経営協定」の推進に取り組 んでいる。学習会や懇談会を行う中で、農業委員や女性団体等へ働きかけを行い、毎年新たな 締結につながっている。 ◇政策決定の場への参画 ○「農業委員として活躍」(Aさん) 平成11年度にマイスターに認定されたが、それまでも農村女性グループのメンバーとして 直売所運営の中心的な役割を努めるとともに、子育て中の若いお母さんや子ども達に農業の楽 しさ、本物の味を教えるために体験農園を開設し作物を栽培する活動などを行ってきた。農村 女性の社会参画を推進したいとの思いから、平成14年には町の農業委員となり、平成15年 には町議会議員選挙に当選した。現在は、合併後の市の農業委員として女性の地位向上と地域 活性化に向けて積極的な活動を行っている。 ○「JA理事として活躍」(Bさん) JA理事として、女性ならではの視点から生活・福祉等の分野で指導力を発揮している。 JA女性部や農村女性グループの活動は20余年に及び、農業振興や地域づくり、仲間づく りにも積極的に関わり、地域の厚い人望を集めている。 地域活動においては、これから地域を担う子ども達にお年寄りの豊富な知恵を伝えていくこ とがたいへん重要であると考え、郷土料理を通じて食農教育を進めている。 ◇地域の農業振興や特産品開発 ○「旬の味を一人でも多くの方に」 豊丘村では、農産加工所がなかったことから、マイスターを始め各農村女性団体が村に設置 を働きかけた結果、施設が完成した。マイスターが加工組合の組合長等の主な役員に就任して おり、組合の活動をリードしている。マイスターはそれぞれが農業経営を行いながら、自分達 が育てた果実や野菜、穀物を使って加工した旬の味を一人でも多くの方に食べていただきたい と、時間をやりくりして運営や新商品の開発などに取り組んでいる。 ○「加工活動等による地域の活性化」 安曇野市穂高では、農産物直売・加工・体験施設がオープンした。施設の建設段階からマイ スターが中心となり、加工品の製造・販売計画等の検討に参加してきた。組織の組合長や加工 部門の責任者にもマイスターが就任し、運営に大きく関わっている。地域の保育園や小中学校 への食育活動、高齢者等への「福祉弁当」の配達など、地域との関わりを深めるともに、地域 の活性化に貢献している。 ◇食農教育や学校給食への地元農産物の提供 ○「学校給食における地産地消を推進」 上田市真田地区では、中学校の学校給食に地元農産物の提供を始めた。きっかけは、マイス ター支部研修会で中学校の栄養士に講演をお願いしたことであるが、これを機会にマイスター と栄養士の話し合いが持たれた。マイスターは他の生産者にも働きかけを行い、地元の農産物 を提供できるように納入窓口となって動き始めた。活動当初は、課題が多く続けていくことも 厳しい状況であったが、自分達のできる範囲でよい農産物を提供しようと活動を続けている。 ○「地産地消・食農教育を推進」 白馬村では、マイスターなど地元農村女性が呼びかけ、地場産農産物の活用を推進する組織 が発足した。活動は各部会を中心に行われているが、マイスターが部会長等を務め、リーダー シップを発揮しながら活動を進めている。各部会では、村内の学校給食への野菜等の供給体制 の整備や、小学生までの親子を対象とした農業体験、直売所におけるラベルや出荷伝票の統一 等の活動を行っているが、これらの活動をリードするマイスターへの期待も大きい。