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波動基礎
A6 波動基礎 wave ○ 単振動 Q1 バネを下に引き放す。バネの運動をよく観察してみよう。図のように y ーtグラフが描かれ s i m p l e h a r m o n i c ている。おもりの速さ v-t と加速度 a-t のグラフを重ねて描いてみよ。(y=Asin ω t) 加速度は力と同じ最も縮んだときは下向きに MAX a v motion t t y A ω cos ωt -A ω ²sin ωt Q2 さらにおもりに働く力 F-t とバネの弾性エネルギー U-t、運動エネルギー K-t のグラフを描け。 K U 2 2 Sin θ=1- Cos θ t t = (1-Cos2 θ )/2 mA2 ω 2cos2 ωt /2 mA2 ω 2sin2 ωt /2 Cos2 θ Q3 力学的エネルギーのグラフを書け。バネの振動が同じ向きに同じ位置になるまでの時間を = (1+Cos2 θ )/2 周期という。これを図に書き込め。またバネを引く長さを大きくすると周期はどう変化するか。 y 振幅が異なっても周期は変化しない。 t 周期 T ○振動数と周期 振動数f 周期 T 1秒間に何回振動するか ( 何周 ) を表すのが で、これは の逆数 式 単位 f[Hz] 単位はヘルツ f [Hz] f=1/T 振幅 媒質が振動する原点から最高点までの高さを という。記号: 単位: A m ○振幅 ○ 円運動と単振動 上の Q1,2 の波のグラフの位置、速さ、加速度にはどんな関係があるだろうか。 harmonic oscillation y-t π /2 回転→ v-t π /2 回転→ a-t(F-t) 等速円運動をy方向の高さのみ考えて時間と高さのグラフにしてみるとこれはきれいな ・単振動 正弦波 単振動 ができる。この運動を という。 ・位相 θ ・ラジアン 円運動の半径が に相当する。 振幅 y 位相 ラジアン 回転した角度は という。単位は Q ラジアン単位でrとθと弧の長さ S の関係を導け。 θ x S=r θ V= rΔθ / Δt rが一定の場合 ○角振動数 ω [rad/s] 角速度 ωオメガ 単位時間あたりの の変化を といい で表す。 角度 Q. 角振動数は角速度ともいう。ωをΔで表記し、単位を示せ。またωを振動数fで表せ。 ω=Δθ/Δt=2πf ○射影 2 次元 円運動上の質点の持つ速度ベクトルは本来 の情報を持っている。しかし、単振動 影からは厚みはわからない。 で表現してしまうと の情報は消失してしまう。このような操作を動径ベクトルを x軸 裏か表もわからないので 射影 軸に するという。射影された値は となる。 y軸 スカラー 右周り、左周りもわからない。 Q.半径A角速度ωの等速円運動を x 軸、y軸に射影した式を求めよ。t=0 でθ=0とする。 y 円運動は通常反時計回り θ x y= Asin( ωt ) x= Acos( ωt) が基準! 波の基本式1 振動数f=1/T[Hz] 角振動数 ω=Δθ/Δt [rad/s] = 2 πf θ = ωt 波動 -1 t A6 波動基礎 wave ○単振動の基本式 Q. 単振動のバネについたおもりの運動を考えよう。原点から正の回転(角速度ω、振幅 A) y-tグラフ の時のy軸に射影した式 (y-t) を求めよ。これが媒質 の運動を示している。 1つ ☆1つの媒質を見る y=Asin ωt ・単振動の式 y ・位相速度 位相 θ または 1 周期分は角度にすると になる。これから位置x、または時刻tでの 2 π (rad ) Q. 1つの媒質の位相速度 角度(位相θ)を求めよ。また周期Tに だけ進むことから波の速さを求めよ。 波長λ ( 接線速度を求めよ。) = 2 π t/ T この速さは媒質の振動の速さと同じから否か? θ= 2 πx / λ ・位相速度 振幅 Q1 ・同位相 水面を伝わる波や地殻を伝わる地震動などは上の媒質が多く連続的にならんでいる。そこで ☆全体の媒質を見る ウエーブマシンのように 1 次元的なx軸上での波をよく観察してみる。1つ1つの媒質は上 ・ウエーブマシンを 単振動 同じ角速度 下の振動 ( ) をしている。となりの媒質も で振動している。 よく観察しよう y=Asin ωt 原点の媒質が式: で振動したとすると右となり ( 正方向 ) の媒質の振動 さてここで注意がいる。これまでの関数は例えばxが1つ決まるとそれに対応したyは 1つしかない。しかし、波の場合は同じ振幅をとる周期や波長の値は無数にある。これは角度 2nπ 三角関数は同じyの値 になおした時、どんな位相も 加えれば全て同じ値になるということである。 になるxやtの値はた Q 点Aと同位相な点、同振幅な点を図示してみよ。 A くさんある。 これを位相、時間、位置で一般式で表せ。 θ=θ₀+ 2n π x=x ₀ +n λ t=t ₀ +nT の位相はこれより 。したがってx方向にも波ができる。 遅れる ・波長 λ [m] ラムダ 波長 λ 時間の周期に対応し、山から次の山までの距離を といい で表す。 位相を制したものは Q2 次の y-t グラフA、BとB,Cのグラフの位相差を求めよ。どちらが速いか。 Q. 原点の媒質が図のように反時計まわりに回転するとき、正の方向の媒質の動きを図示せよ。 波を制す! 伝播方向 原点 C をλ、T、fで表せ。 波長λ y-t yt 媒質1つはy方向に単振動するだけだからこれを のグラフにすることができる。 yx 媒質はx軸上に連続して並んでいるからx軸を見ると のグラフができる。 y-x Q 原点のy-tが式y= Asin(ωt)のとき、波長をλとして位置xでの式を求めよ。 またy-tを周期 T で、y-xを波長λで表せ。初期位相をθとせよ。 ・折り返し法 ω=2πf=2π /T だから 15 17.5 2.5 5 7.5 10 12.5 15 17.5 2.5 -0.5 -0.5 -1 -1 -1 Q3 次のy-tグラフから初期位相を求めよ。 y sin(),cos() の()の 代入法 中を位相という。+ まず一般的にy=2sin( ωt+θ)①とおく すると座標軸が右に 0にならない簡単な座標を代入する。ここでは原 ずれる。 点を選んで(0、√2)を代入すると 5 7.5 10 12.5 15 17.5 2 √2 1 1 2 3 4 5 6 t -1 √2=2sin θ からθ=π / 4を得る。 -2 ○初期位相 基準面 軸 初期位相は から を動かした角度 ○軸ずらし法 2 πーθ θ進んでいる状態は 遅れている状態でもある。 周期 1 2 3 4 t yt = ASin( ωt ) = Asin(2 π・t /T)より -0.5 -1 振幅 1 2 1 2 2 yt = Sin( πt ) 4 4 6 波長 折り返し 2 なるべく0~πの範囲で答える。 1つには決まらない。 ω= 2 πf= 2 π / t v=fλ ω=Δθ/Δt [rad/s] 波動 -2 +π / 4 2 2 4 6 8 x 4 y=4Sin (πx / 2+π / 4) y ±π 2 4 6 8 v=fλ=λ / T θ = 2π 4 2 √ 22 x 2 2 4 6 8 x 4 y=-4Cos(πx / 2) 位相 波の速さ y 2 4 を加える。 4 x 2 y-t と y-x は 初期位相θ0 波は同じ形の繰り返しなので原点を通らない時は y t = Asin(2 πt/ T +θ0) yx = Asin(2 πx/λ+θ0) 8 y でつながる。 正弦波 (Sin) 原点 正 波の式はt=0に を通り に変位する を基準に考える。 2 6 4 y x =A sin(2 πx/λ ) = -sin( π x/2) 8x 4 y=4Sin (πx / 2+π / 2) 波長は4mだから 2 2√2 2 周期 T= 2[s], 振幅 A=1[m] から 振幅 +π / 2 y 4 1 0.5 波の基本式2 12.5 Q4 次のy-xグラフから上段は Sin、下段は Cos を基準として初期位相と波の式を求めよ。 に波長と振幅を書き込みyxの式を求めよ。 θ 10 図のように折り返されるからyx= -Asin( 2πx / λ)= Asin(-2 π x/ λ ) 媒質1つの運動 ・初期位相 7.5 -0.5 Sin 正弦波 π を基準に0から までで答える。 Q1. 次のy-tグラフに周期と振幅を書き込み、ytの式を求めよ。同様にy-xグラフ 複数の媒質運動 5 0.5 yt= Asin( ωt ) = Asin(2 πt /T +θ ) 原点から正へだから yt=Asin(2 π t/T) ・y-tグラフ ・y-xグラフ 0.5 2.5 C 1 A とBは位相差π、πの場合は進みもおくれも同じBとCはCの方が位相はπ /2 進んでいる。 【数学基礎】 V= fλ=λ /T ・波の式 B B 1 0.5 x軸 Q. x軸を伝わる波の速さ V A 1 A ・波の速さ = 2 π t/ T 速さV=ΔS / Δt=λ / T よってV=fλ=λ / T媒質の速さを位相速度といい異なる。 【数学基礎】 y-xグラフ T ( 時間 ) 波長は L( 長さ ) の次元を持ち、 周期は の次元を持っている。しかし共に 1 波長、 θ= 2 πx / λ t軸 位相 A6 波動基礎 wave ○位相 phase y=4Cos(πx / 2+π / 4) x t = 2π λ T 波動 -3 A6 波動基礎 wave ○波の式 1.例えば水の表面は平面的に媒質がならびそれぞれが相互作用しながら単振動している。 A6 波動基礎 wave ○波の式 進行波 2.次に1と同じ波の変化をy、x、tの 3 次元の図に示す。波は正の向きに進行している。 ・波動のイメージ 簡単のためにx軸上の直線に並ぶ媒質を考えよう。 ・波動のイメージ ア)3 次元の波を立体表示すると下のようなx-t平面でも平面波となる。これをy軸方向 平面波の式 原点にある媒質を振動させそれがxの正の方向に伝搬していく波を考 ・波面 波面 から見た同位相の面( )とその進行方向を示せ。 える。すると下のグラフのような波がある時刻でできる。 ☆動画確認 この時をt=0と決めよう。その後の波の変化をさらに図に示す。 ○波面 ○波の速さ v=f λ=λ /T 1 y x Q 縦軸(振幅方向)をy軸にとる。波長をλ、周期を T とする。 ア)t=0で原点の媒質は y 軸の 波の進行方向と y x t x 常に垂直な面 正、負どちらに動くか x t=0 ちょいずらしで負に動く イ)各グラフのtの値を□の中に記せ。 -1 y P T を用いてよい。 ウ)原点の媒質の y-t の式を求めよ。 ○位相 θ= t 2π (t/T-x/ λ ) x 進行方向 波面 (位置x=0) t イ)原点の媒質のy-tグラフを描け。 y=ー Sin{ 2π t/T} t=0 y エ) x=1 での y-t の式を求めよ。 t= T/12 θ= 2 π x/ λ =2 π / λだけず 上の図からtとxでは符号が異な れるから る。よってθ= 2 π(t/T ーx / λ) t y=‐Sin{ 2π t/T- 2π / λ } ○折り返し法 オ)位置xでのy -t の式を求めよ。 y θ= 2 π x/ λ = だけずれるから t= T/6 3.次のようなy-xグラフがt=0の状態であるとする。波長は4m、振幅は1mである。 ア)A原点、B1m、C2m、 y=‐Sin{ 2π (t/T-x/ λ )} 4 D3mとする。A,B,C, 12 8 A B C D えて図示しなさい。 カ)上の図の目印▼の移動する速さを t= T/4 波の速さという。これを求めよ。 y D A 時間がt= T/ 2だけ進む間に目印は t x=λ / 2だけ移動しているので t= T/3 B v= x/t よりv=λ /T ○ちょいずらし法 イ)t=0からほんの少しのΔt C y たった時のy-xグラフを上記 のグラフに重ねて描きなさい。 x軸上の媒質はそれぞ れが位相がずれて単振 t= 5T/12 x 動している。次の瞬間 y ラフを正の向きに平行 t にしなさい。 エ)以上まとめて時刻t、位置 質が上下どちらに動い x、周期T、波長λ , 初期位相 たかを確かめればよい。 靑の太線が変位 緑が速度、赤が加速度 原点の媒質がt = 0で正に動く時の位置xでの波の式を求めよ。 θ = 2πx / λだけ y-t グラフでは遅らす y=sin{2 π (t/T)-2 π (x/ λ )} 波動 -4 y = A sin 2π x t − T λ ◇波の基本式 下に描きなさい。 加速度の大きさを図示しグラフ 移動させxの位置の媒 t= T/2 これから原点での y-t グラフを ウ)Aの媒質の動く向きと速さ、 の 媒 質 の 動 き は y-x グ ・平面波の式 Dでのy-tグラフを色を変 x θの波の式示しなさい。 x t ± y = A sin 2π + θ (+ は負方向θは初期位相) v = f λ = λ T λ T 波動 -5 A6 波動基礎 wave ○波の式2 A6 波動基礎 wave □波の種類 Q1. 速さvを用いてλ、またTを消去し、波の式を書きかえよ。 ○ 縦波 v=λ /T よりy= Asin{2 π f(t ー x/ v ) +θ } = Asin{2 π / λ (vt ー x) +θ} 直交 平行 縦波は媒質の振動方向と波の進行方向が であり、横波は している。 疎密波 縦波は別名 とも呼ばれる。 例) P波、音波 液体にも伝わる。 連続したバネの運動を考える Q2. 波の式1においてx軸の負の方向に伝わる式に変えてみよ。 疎 ○ 横波 y= Asin{2 π (t/T + x/ λ ) +θ } Q3.次のような A ~ D のy-xグラフがt=0の状態であるとする。速さは2m/s、 例) 振幅は1mである。 A ~ D の波の波の式を求めなさい。 1.0 1.0 ○ 縦波横波変換 0.5 1 2 3 L 字変換規則 x 4 1 0.5 2 3 4 密 折り返し法でまずy-tのグラフにしてー Sin を基 折り返し法でまずy-tのグラフにしてー Sin を基 準にする。πを加えてマイナスの符号をとっても可 準に軸を正にπ /4 だけずらせばよい。 x − sin 2π t − 2 x sin 2π t − +π 2 = = y − sin 2π t − = x 2 + 4 ・進行波 3 0.5 0.5 1.0 1.0 y x y = − cos 2π t − 2 = = 折り返しても同じ- Max = は- Cos 2 3 4 Q2.右図は横波にした場合のy -x グ * Q2,Q3 それぞれのグラフに重ね、 x 1 密 0.5 -1 を変えて加速度についても図示せよ。 1 疎 x π + − cos 2π t − 2 4 x π π π − cos 2π t − + − + 2 2 2 4 x π sin 2π t − − 2 4 ほんの少し時間が変化した図をかけ ・定常波 Q3.右図は定常波のy -x グラフとし て媒質の速さが正負に大きいところ、 小さいところを図示せよ。端点を除く 腹・・強め合う この縦波に小さな砂をおくとどうなる 節・・動かない か。この波にマイクを近づけるとどこ が大きいか。 節と腹の位置を図示せよ。 + π /2 は微分と同じ 密 4 6 8 加速度負大 加速度負大 1 2 -0.5 速度負大 速度負大 速度負大 0.5 4 速度正大 -1 6 速度正大 8 加速度正大 速度の正負は y-t グラフにすると逆 腹 速度負大 速度負大 1 8 -1 2 ろ小さいところを図示せよ。さらに色 x 4 6 -0.5 ラフ。媒質の速さが正負に大きいとこ 0.5 4 -0.5 か印をつけよ。 【ちょいずらし法】 0.5 2 Q1.横波の上への振動を縦波の右へ また横波表示のどこが密でどこが疎 1.0 1 2 の振動と対応づけて変換してみよ。 疎 π C D 切片は-√ 2/ 2Cos,Sin 両方で表せ y y 1 0.5 る。 1.0 縦波と横波は媒質の運動方向を 変換させてやれば同じように表現でき x 0.5 1.0 1.0 S波、光波 液体には伝わらない。 A B 切片は-√ 2/ 2 y y 0.5 y 疎 密 0.5 音大 節 2 節 音大 4 6 8 -0.5 -1 速度正大 節は圧力変化が大きい→音が大 砂模様は節にできる。 速度正大 腹 Q4. 図 A から図 B に波が進行するのに2秒かかった。原点と図 B を基準にして 位置x、t 秒後の式を求めよ。ただし、波の速さは1[m/s] より小さいとする。 1.0 y 1.0 A 0.5 0.5 1 2 3 4 x 0.5 1.0 1.0 波の速さは2秒で 1.8 m進んでいるので V=1.8/2 = 0.9、よってλ =2 だから T=20/9 振幅は1、式は y-t で考えるから軸ずらしで 1.y =0 から正に動こうとしている。 2.y = 0から負に動こうとしている。 (3.8 mかもしれない) 1 2 3 π 9t x − y = sin π − 10 2 6 Q4. t =0 で x=0 での媒質が次のような運動をした。波の振幅は2mである。y-xグラフ が Sin,-Sin,Cos,-Cos, どういう形になるか図示せよ。 B 2秒で 1.8 m進んでいる。 π /6 0.5 ・原点チェック 4 3.y = - 2 の位置にある。 4.y = √2の位置から負にいこうとしている。 x 1. 2. 3. 4. 媒質の運動 y-xが sin なら原点の媒質は負に運動する。 θ= 30° = π / 6である。 波動 -6 波動 -7 A6 波動基礎 wave □波の合成 波の性質で最も基本的なのは A の波の振幅を Y1、B の波の振幅を Y2 とした時 A と B の波 A6 波動基礎 wave ○波の反射 自由端とは反射面の媒質自由に動けるためにが位相をずらすことなく波を反射させる。これに 【自由端反射】 対し固定端反射では媒質が固定されているので媒質に力が伝わった時に が働く。 反作用 よって位相が る。 πずれ 重ね合わせの原理 重ね合わせ が重なったところでは波の振幅が Y1+Y2 になるという の原理 Q である。 ただし、これは直径1cm の A と B のボールが重なると2cm になるという粒子の 1.そのまま延長し、 イメージとは異なる。重ね合わせの原理によって波は消えたり、2倍の振幅になったりする 仮想の波を描く 干渉 のである。この原理から波の弱めあったり強めあったりする現象を という。 Q 次のような波の反射について自由端、固定端の壁があった場合、それぞれについて 2.壁でその仮想の 反射波、合成波を描きなさい。 次のように A の三角波が右向きに、B の三角波が左向きにやってくる。 波を折り返すと 自由端 波の合成 【波とベクトル】 波は小さなベクト ルが連続してできて いると考えてみると 自由 反射波の完成 1 マスづつ進むとして2つの波とその合成波を図示せよ。 2.固定端反射 A B 合成の理由が見えて 【固定端反射】 くる。 1.そのまま延長し、 仮想の波を描く 1 2 3 4 A B 2.横軸でその仮想 合成波 反射波 固定 固定端 の波を折り返す。 3.さらにもう 1 回 壁で仮想の波を 折り返すと反射 ○進行波と定常波 2つの波が反対向きに進行してくるとぶつかったところで ができる。元の波は 合成波 波の完成。 Q 1 次のように P を波源として右に進行している波の反射波と合成波を図示しなさい。 定常波 進行 しているが合成波はその場で振動しているようにみえるので ともいう。 1.自由端反射 周期を T、波は連続的に出ていて、図はt=0の状態である。自由端、固定端について Q1 t=0 で下図のように振幅 2 の波 A と波 B が向き合う向きに進んでいる。共に波長はλ、 合成の前は進行波 周期は T である。点 P において A の振幅を YA、B の振幅を YB、その合成を Y とする。点 P まず A にはt=2・T 後の様子、 B にはt= 9/8・T 後の様子を描きなさい。 自由 A 進行波→ を原点とし、図右側をx軸の正にとる。t=0 で点 P での波の位相は A、B 共に0とする。 t =0 A する。 B P P YA YB Y=0 Step 1 t = T/8 A B P A のベクトル 45° A は左回転 B は右回転 A A Step 2 YB 自由 B2 y軸で折り返す P YA=YB =2 合成は図のようにベクトル合成する のでこの時が最大になる場合で B のベクトル 90° Y =4 重なりが波長でλ,位相で2πになる B YA,YB は図のように 180°で y 成分は YA=YB YA P YA,YB は図のように 90°なので y 成分は Y=2 P Y = YA + YB= 2√2 重なりが波長でλ / 2,位相でπになる B P t = 4T/8 入射波をつくる。 るので B のベクトル 45° A のベクトル 90° から 合成は図のようにベクトル合成す YB YA 進行波を移動し、 YA=YB =2Sin45°=√2である。 YA t = 2T/8 YA,YB は図のように Y 軸に射影した値だ 自由 B1 YB Y=0 =0 Step 3 自由 B3 入射波と反射波を合 成する。 腹 P 合成は図のようにベクトル合成するの でこの時 Y = YA + YB= 0 波動 -8 波動 -9 A6 波動基礎 wave 2.固定端反射 A 固定 進行波→ A6 波動基礎 wave ○波の干渉 Q 振幅が2m,波長が4m、速さが2m/s の波がA点とB点から同時に発生し、Aは右、 Bは左方向に進み出した。ただし、Aの座標は(-8,0)、Bの座標は (8,0) とする。 ア) 共に時刻0で A,B 点の媒質は 0 から負に動く。Aからの波、Bからの波の式を求めよ。 P Step 1 固定 B1 ◇数学 式は y-t を基準にする。媒質は負に動くからー sin になる。 グラフの移動 T が2だから標準形はy=ー2sin{2 π (t/2-x/4) +θ}位相はxをずらして決まる。 f(x) を x 軸に a,y 軸に b y A =ー2sin{2 π (t/2 ー (x+8)/4)} B からは反対方向だからyB=ー2sin{2 π (t/2 + (x-8)/4)} だけ移動すると となり、これからθを求めるとどちらも 2 πの倍数だから無視できる。よって答えは f(x-a)+b 進行波を移動し、 入射波をつくる。 P ◇数学 y A = - 2sin{2 π (t/2 ー x/4)} 、 yB= - 2sin{2 π (t/2 + x/4)} イ)何秒後にA,Bから出た波は何秒後に衝突するか。 原点で衝突するから4秒後 三角関数の和、差 sin α +sin β =2・ sin{( α+β)/2}・ Step 2 固定 B2 cos{( α-β )/2} x軸で折り返す ウ)6 秒後の波の様子を描け sin α- sin β =2・ y軸で折り返す P cos{( α+β)/2}・ B A sin{( α-β )/2} Step 3 ○定在波の式 固定 B3 入射波と反射波を合 成する。 節 P α+β→ tまたはxの関数 ア)時間をずらしy A =2sin{2 π (t/2 ー x/4)} 、yB=2sin{2 π (t/2 + x/4)} α-β→ yA+yB=y=4sin(2 π t/2)cos(2 π x/ 4) : 定在波(定常波) xまたはtの関数 に分離できること 3.定常波 定常波 十分時間がたつと P と壁の間には ができる。自由端、固定端の場合につい て源 P と壁間の定常波の様子を図示(時間変化がわかるように)し、節の位置を示しなさい。 自由端 節チェックと 半波長 毎に点 = 4sin( π t)cos( π x/2) オ) 次に原点に固定端をおきB点から同じ波を発生させる。十分時間がたった後原点か 反射は対照な点に 腹チェック とすると、合成の公式から 合成の式 sin+sin →y=2A sin(2 π t/T)cos(2 π x/ λ ) 振幅が時間変化する ○ 鏡像法 固定端 エ)十分時間が経過した後、合成波の式をかけ。また、この波はどういう波か? らのグラフを描け。また、自由端の場合はどうなるか。 波源を置いた干渉 P 腹 P 節 と置き換えられ る。( 位 相 差 が 無 A B い場合 ) □波の干渉 進行波と反射波とが合成されたものを観測する。この波は上図のように媒質の動かない点 ・定常波 と激しく振動する点 ができる。 この波を という。 定常波 節 腹 ・節と腹 波の性質として 毎に節や腹ができ、強めあったり弱めあったりする 半波長 重ね合わせの原理 干渉 という性質がある。これは が元になっている。 Q1 次のベクトルの位相差を求め、その合成を図示せよ。強め合うとき位相差Δθも求めよ。 ○干渉条件.位相 ア ) イ) ウ) *位相条件 1 Q 腹と節の間は最低で波長λのどれだけか、また位相にしてどれだけか。 距離差λ / 4 位相差π / 2 腹は の大きい点、0にもなる。節は常に だが圧力変化が大きい。 振動 0 波動 -10 Δθ=π / 2 2 1 Δθ= 2n π 1 0 偶数π 1 1 Δθ=π+ 2n π = (2n+1) π 奇数π 1 固定端の媒質は反作用を返すから がある。 πずれ 腹 節 波の反射 固定端の合成波は必ず から、自由端では から始まる。 √2 干渉条件位相 強め合う・・・・位相差は0,2π・・・・2nπ 弱め合う・・・・位相差はπ,3 π,・・・( 2n+1) π (n=0,1,2....) 波動 -11 A6 波動基礎 wave 1.円形波と Q1 波には平面的な広がりで見たとき、同じ位相の点が直線上に並ぶ 平面波 平面波 円形波 ( 球面波 ) と同心円上に並ぶ がある。 次のように 6cm 離れた A と B から同位相で波長 2cm、振幅 1cm、速さ毎秒 2cm の波が出 Q1 ている。点線は谷、実線は山を表す。 Q2 ア)先と同様に強め合う点と弱め合う点を結んでみよ。AB 間の節線の数を求めよ。 【開拓者たち】 Q1 と同じ波長、速さであるが A、B は位相がπずれている。S は AB の中点である。 ただし、端点は数えない。もし、AB が同位相の場合の節の数も答えよ。 ホイヘンス (Christiaan ア) A の波が P,Q に達するのは何秒後か。 AP は 1.5 波長3cm だから 1.5 秒、AQ は2.5 波長 5cm だから2.5 秒 イ)実線と点線との間隔は位相にしてどれだけか。また距離にしてどれだけか 山と谷だからπの位相差、距離は半波長で1cm Huygens1629 年 4 月 R 14 日 - 1695 年 7 月 8 日)は、オランダの数 T 学者、物理学者、天文 ○ 波面 波面 下の図は同じ位相を結んで円を描いている。これを といい。波の進行 ○ 節線 方向とは になっている。弱め合う点を結んだ線を 垂直 という。 節線 双曲線 節、腹線は になる。 下の図で強め合う点を赤、弱め合う点を青で結べ。ただし、図の時刻の状態とする。 青は節線 A6 波動基礎 wave 2.位相反転 赤は腹線 学者。ハーグに生まれ、 法律を学んだが後に数 A 学、物理学を研究し、 この線上は時 D 早くから曲線の求積な 間がたっても どで数学の才能を発揮 波ができない B S C この線上は時間がたって も波ができない した。 出典:Wikipedia P 波は放射状に Q イ) R、T 点での行路差はどれだけでその点での強弱はどうなっているか。 出ている。 AR =3波長6cm、BR は3.5波長7cmよって行路差dは1cm B A 位相差はπだが元がπずれているので位相差は0よって強め合う C D この線上は時間が この線上強め合うが進行 たつと強め合う進 波になる。 T 点は対照な点だから行路差は0よって元のπずれを考慮し、弱め合う。 ウ) 振幅1,周期 T とし、R、T でのy-tグラフの概要を色を変えて描け。 行波になる。 2y R は強め合うから定常 波 が で き、 赤 線、T で t は弱め合うから青線 1 ○ ベクトル和 πずれていると合 成ベクトルは0だ から回転しても定 常はできない。 エ) 点 P において A からの波と B からの波の合成を図示しグラフの概要を書け。 エ) C,D,T,S,R 点での合成波の進行方向を求めよ。 (図示せよ) 波は進行と振幅 また、T を通る垂線上で速度の大きさがも下に図示せよ。 の2つのベクト B の位相 ルを持っている。 A の位相 *合成波の速度 節ができる。 オ) 点 Q において A からの波と B からの波の合成を図示しグラフの概要を書け。 AB の合成 B の位相 □ 波の合成速度 波はどこも等速! 注!合成の 半分 A の位相 断面図 R、T では同じ長さのベ クトルが図のように合 上から図 R T 振幅も速度のベクト これは腹線の向きを決 S,T ルで合成するが速度 と振幅は直交してい める。節も同じ。AB 線 R S るので無関係 A 成 さ れ 進 行 が 決 ま る。 S T 上では左図のように波 の速度は0である。 B オ) 十分時間がたった時、定常波はどこにできるか。AB間の節の数を答えよ。 十分時間が経てばア)の節、腹線が全領域に描ける。定常波は AB ででき節の数は7個 ○ 干渉の条件 位 V 置 カ)節線、腹線ができている時の A、B からの波の位相差をそれぞれ求めよ。さらに波長を使っ て表せ。Δθ= (2n+1) π 奇数π 行路差Δ= (2n+1) λ /2 弱め合う Δθ= 2n π 偶数π 行路差Δ= 2n λ /2 = n λ 強め合う キ)AB 間の節の数と十分時間がたったとき C、D ではどういう波ができているか求めよ。 十分時間が経てばア)の節、腹線が全領域に描ける。定常波は AB ででき節の数は 6 個 CD は腹線なので強め合うが波の向きが同じ なので進行波である。 波動 -12 V 進行波 ( 緑 ) の速 さはどこも一定 カ)時間がたった後 C,D 点ではどういう波ができているか。またAB間が 5cm ならどうか C,D 点の行路差は AB だから A,B が 6cm なら A からの波と B からの波が弱め合い波は消え ている。5cm であれば強め合い振幅が 2 倍の同じ速度2[m/s] の進行波ができている。 キ) 実際に太鼓の表面に砂を一様にまき、A 点と B 点を交互にたたくとどんな砂模 様 になるか。また、合成波の速度の向きを連続的に結ぶとどういう線になるか。 節の所は振動がないのでここに砂がたまる従って節線が浮かび上がって来る 波動 -13 A6 波動基礎 wave □干渉条件 観測点と A の波源との距離と B の波源との距離の差(正)を という。 行路差 ( 経路差 ) ○行路差 波が強めあったり弱めあったりする条件を波長を用いて表せ。 同心円状 同じ をしていれば平面的には に波は拡がる。 相互作用 波源が同位相、逆位相、π /2 ずれている場合の条件も記せ。 重ね合わせの原理 さらに波には が成り立つので多くの円形波は干渉し、その結果を 素元波 我々は観測している。干渉する前の基本的な円形波の存在を仮定し、これを D(A,B) 強:D =2n・λ / 2=n・λ 弱:D=(2n+1)λ / 2 逆位相の場合は強弱が反対になる。 π /2 は波長にしてλ /4 だからλ /4 +nλ(強)、3λ / 4+nλ(弱) Q1 振幅が2、波長が 2 で A(-2,0)、B(2,0) から同位相で波が出ている。十分時間が経過した。 観測点 C(0,4) と D(2,3) での行路差と最大振幅を求めよ。 行路差 D(AC,BC)=0 だから明らかに強点、よって振幅は 2 倍の4 *位相差は万能! *位相差 D θ =2 π x/ λ A ・素元波 波面 という。波の現象は素元波が重なり合って新しい がつくられ波ができることを ホイヘンス の原理という。 ・波面 垂直 波面 波の進行方向と で の所を結んだ面を という。 同位相 *進行方向は という 射線 行路差 D(AD,BD)=5 ー 3 =2 半波長の偶数倍、強点、よって振幅は 2 倍の4 C θ= 2 π t/T A6 波動基礎 wave 媒質 均一 ○ホイヘンスの原理 波は の振動が伝搬していくので媒質が空間に に広がり、 E *素元波の直径は 程度で描く。 波長 C は行路差0から振幅は4,D は行路差2強め合うから4 拡大表示 B 円形波の伝搬 Q2 ABを波源とし波長が4m、振幅が1mの波をA点から右、B点から左に同位相 0.5[m/s] ○定在波 で出す。原点をAとし、原点の媒質は時刻0で変位0から上方に動こうとしている。 ける。スリット通過後の様子をホイヘンスの原 *原点チェック ア) AB 間が8mの時、原点での媒質が 10 秒後の y - x グラフを示せ。 理を用いて図示せよ。また、このように波は障 t =0 で x=0 での 十分時間がたった時AB間に節の数はいくつできるか。 【 原 点 チ ェ ッ ク 】10 秒 は 2 秒 害物があっても回り込んで伝搬していく現象を 波面 媒質がy =0 から と同位相v=λ / TからT=8 という。スリットの穴が小さ 回折 正に動いたら- Sin [s] よって 2 秒後の位相はθ= いと 回折する。また、 逆に波長 大きく 負に動いたら Sin 2π2/ 8=π /2。媒質はπ /2 B A *先頭チェック 5m 引っ張る x=vt = 0.5 × 10 だけ引っ張る 赤線が 2 秒後、節の数は 4 個 □ 回折 が大きいほど 回折するがスリットが 大きく 波長 程度の大きさになるとよく回折する。 だけ上方にずれるのでコサイン のグラフで書き出す。 図のように波面表示の平面波がスリットをぬ 進行方向 ○ 回折条件 【先頭チェック】-sin の形を Q1 回折が顕著におこるにはどういう条件が必要か。 スリットの幅が波長λ程度であること。 5m だけ引っ張る イ)yAとyBの式を求めよ。 *節の数 原点の媒質は次に正に変位するからy A = sin{2 π (t/8 ー (x/4)}= sin{ π (t/4 - x/2) 節は合成して B からは反対方向だからxの係数は負でxの正の方向に8ずれているのでx→xー8 から数えるこ 観測点 yB= sin{2 π (t/8 + (x-8)/4)}=sin{ π (t/4 + x/2)-4 π ) = sin{ π (t/4+x/2) と 観測点 ウ) 上のような波は何と呼ばれるか、また時間変化の様子を点線で示し、式を求めよ。 位相差 2n π 定在波(定常波)y = yA +y B は0に等しい = 2sin( π t/4)cos( π x/ 2) 2 πたしてもひ エ) x=1 での位相差、行路差を求めよ。 いてもよい。 波源Aは0、Bは8mだから行路差Δ= |1-7|=6 よって半波長は 2m だから6=2× 3 奇数倍なので弱め合い節になっていることがわかる。またθ =2 πx / λのxに6を代入する *節腹は 半波長 間隔 とθ= 12 π /4 = 3 πで2nπは無視すればπが位相差であり弱めあっていることがわかる。 Q2 回折を応用した例をあげよ。 オ) AB 間が10mで波源の位相差がπ/ 2 だけ B が進む時と遅れる時に節の数は ピンホールレンズ、光は可視光(赤)の波長は700nm( ナノメートル) それぞれいくつか。 とするとこれに近い穴であればはレンズの役割をする。 A 点から青の sin 波、B からは -cos,+cos の波 A 干渉条件波長 は遅れている波で 青の波が A から出ているとする。 B 波動 -14 の周波数を 2.4GHz とする。ビル程度の大きさの障害物に対してよく回折するのはどちらか。 は進んでいる波で V=f λより AM 波の波長は 300m 程度、携帯の波長は 10cm 程度である。 節の数は5個 よってビル程度の大きさでは AM 波のほうがよく回折し、聞こえる。 強:D =2n・λ / 2 弱: (2n+1)λ /2 *位相差が無い場合 半波長の偶数倍 半波長の奇数倍 Q3 光の速さは 3.0 × 10 8m/s である。ラジオの AM 波の振動数を 1000KHz、携帯電話 節の数は5個 回折条件 スリット幅d≒λ の時回折は大きい。 波動 -15 A6 波動基礎 wave □ 反射 図のように反射角 r と入射角 i を *鏡像法では ホイヘンスの原理を利用して反射後の波面、進行方向の様子を作図せよ。 入射角 i 鉛直線 を基準として決める。 反射角 射線 r A6 波動基礎 wave 水面波 Q1. 図のように直線の左右で深さが異なっている水面を考える。P 点から連続的に発生した 4.波面から垂線を引けば射線 水面波が図の直線部分で自由端反射し Q 点に達した。図の PQ 間は距離 2a、P、Q 共に直線 との距離を a とする。 3. 第一素元波に接線を引くと反射波面になる ここに仮の 1. この長さを半径に 波長は変わらない 2. 中心にして円 波源をおく ○ 反射の法則 これが第一素元波 表面張力 次に水面波を考えよう。水面には があり、 これが復元力の役割を果たす。 √ gh 浅いところでは深さをhとして水面波の速さは に比例する。 ア)この時の Q 点を通る干渉波(強め合う線)はどうなるか概要を図示せよ。 ○ 鏡像法 反射は対称点 Q を考え鏡像法 新波面 Q 2a でやる。 P ホイヘンスの原理から P a 鏡像点をつくる という反射の法則がいえる。 ∠θ₁=∠θ₂ □ 屈折 図のように屈折角θ₁と入射角θ₂を 鉛直線 を基準として決める。 ホイヘンスの原理を利用して反射後の波面、進行方向の様子を作図せよ。 t =0 で P から等方に波が出る。QP 側の領域を A、直線の反対側の領域を B とする。 媒質Ⅰ 相対屈折率 nAB= √ 2 であった。Q で波を観測し、次に振幅が変化した時刻を T とする。 ○ 屈折率 まず平行線と波面! i 入射角 小→大で ドロップする 1.この長さより大きく 半径をとる イ)時刻 T で波は B 側ではどこまで波が広がっているか、波面を図示せよ。また、直線上で ければ同心円状 PQ から距離が同じになる S 点での屈折角と反射角を求め、射線を図示せよ。 A これが第一素元波 ○ 屈折率 ・絶対屈折率 相対屈折率 といい で表す。 n AB 物質Aに対する物質Bの屈折率を スネルの法則 という。 θ₂との間の関係式を屈折率 n12 を用いて表わせ。これを スネルの法則からn AB= √2= vA/vB から vB=vA/ √ 2=2a/T √ vA h √ = だから h’ = h/2 vB h ○平面波 Q. 図は縦 30cm、横40cm の容器内水面波の波面(山)を表している。左上 (A) は深さh、 右下 (B) の深さが h/2 である。上に辺に波源があり、一定の波が下向きに 10Hz で出ている。 ア)入射角と斜線の向き、屈折角を図示して求めよ。 波の向き 40cm Q3 媒質Ⅱのほうが遅い場合についてホイヘンスの原理を用いて作図せよ。 水の絶対屈折率 1.33 ガラスの絶対屈折率 1.46 ダイヤの絶対屈折率 2.42 A スネルの式からv1/ v2=√ (h1/h2)=Sin θ₁ /Sin θ₂から 題意から√2= Sin θ 1/Sin θ 2 となる θ1 図から Sin θ 1=3/5 だから Sin θ 2=3/(5 √2) を満たすθ 2 i 30cm 1. この長さより小さく 半径をとる θ2 【波面のスネル】 波面と射線は直交して B イ)領域 B での波面の様子を図示し、領域 A,B での速さと波長をそれぞれ求めよ。 スネルの式からλ1/ λ2=√ (h1/h2) からλ2=λ1/ √ 2 なので A 図からλ₁ =0.3/4=7.5 × 10-2[m], λ₂ =5.4 × 10-2[m] いるので図のようにθ 射線 波面 媒質Ⅱ をとる。 波面 θ2 n12 = n2/n1 = V1/V2 = sin i /sin j =λ1/ λ2 :振動数は変化しない 波動 -16 水面波 V=f λより f = 10 θ2 θ1 波面 スネルの法則 r'=a(2 √ 2-1)/ √ 2 = 1.29 図のように直接波が 2 √ 2a まで届く A 側で上図から2√2a だけ波が進むのに T だけかかっているから vA=2 √ 2・a/T n12 = n2/n1 = V1/V2 = sin i /sin j =λ1/ λ2 :振動数は変化しない 空気の絶対屈折率 1.00 広がるが nAB=vA/vB だから広がりをr ' として r’ ウ)A 側の深さをhとする。B 側での深さと波の速さ vA,vB をそれぞれ求めよ。 媒質Ⅱ Q2 媒質 I の波の速さ V ₁ , 波長λ₁媒質Ⅱでの速さ V ₂ , 波長λ₂とすると入射角θ₁と屈折角 直線から最大で、同じ屈折率であれば半径 2 √ 2a-a だけ B 側に波は よって屈折角θ= 30°反射角は 45° nA といい で表す。 Q1 媒質 I と媒質Ⅱとで上図の場合どちらが波の速さが速いか。 図の緑の経路、あるいは鏡像法から r= 2√2・a=2.8a だけ波は進む。 また、入射角が 45°だから√ 2=sin45/sin θから sin θ= 1/2 屈折角 j 絶対屈折率 真空の屈折率を1として真空に対する屈折率を 媒質Ⅰ S P √ 2a a 新波面 30 3. 第一素元波に接線を引くと反射波面になる 波長は変ながくなる 媒質Ⅱ 直線上の点 S で反射する波が Q に到達するまでに T かかっている。 Q √7a 2. 中心にして円 振動数は一定 B 2 √ 2a 4.波面から垂線を引けば射線 速さは遅く、 ○ スネルの法則 壁 ( 媒 質 B) が な に広がる。 波長短く、 ・相対屈折率 腹線は緑 θ1 v ₁ =7.5 × 10-1[m/s],v ₂ =5.4 × 10-1[m/s] B 行路差 D =dx /L 水面波v≒√ (gh) 波動 -17 A6 波動基礎 wave ○ヤングの実験 Q . 次のように S を波源として円形波が連続的に発生している。スリット A とスリット B ○スリットの役割 を置き、さらにスリット B から距離 L だけ離れた所に図のようにスクリーンを置く。 単一波源にするた 位相を揃えるため x B A め P S d x ア)スリット A、B の役割を それぞれ記せ。 O:原点 Q A は単一波源にして位 置を確定するため B は位相を揃えるため L ◇参照:物理数学 *近似式 (1+x)n ≒ 1+nx ただし イ)スクリーン上に図のように原点と上方にx軸の正の向きをとる。スリット B の上スリッ トと下スリットを s1,s2 とする。原点からxの位置で s1x と s2x の行路差を計算せよ。 ただし、dに比べ L は十分長いとする。 x<<1 図の緑、と赤の行路差 QX ー PX を求めればよい。直角三角形を作図し、行 路差を D として D= √ (L2+(x+d/2)2)- √ (L2+(x-d/2)2) これに d<<L の近似計 算を適用させるために L でくくる。 D=L (x + d/2)2 1+ − L2 (x − d/2)2 1+ L2 1 dx L 2 2 2 L D ≒dx /L を得る。これがヤングの実験の行路差である。 ウ)x 軸上の強め合う位置をd、L、整数nを用いて表せ。 特にπずれもないので D =dx /L = 2n λ /2 で強め合い D=dx/L = (2n+1)・λ /2 で弱め合う。 エ)下図のようにθ₁、θ₂、θ₃をつくり、同様に位置xでの行路差を求めよ。 ただし、近似としてθ₂=θ₃=θとする。 図から行路差は D=dsin θ、θ₂=θ₃=θとすれば d θ θ₁ θ₂ θ₃ x 図からやや強引だが sin θ= sin θ₂≒x /L よって D=dx/L L 干渉のつくる空間 周期的な配列があ オ)強め合う縞の間隔Δxを求めよ。また、P、Q 間に端点も含めて7個の腹がある場合、 ると干渉空間がで スクリーンとの間の腹線を描け。 きる。距離空間と 逆数の関係 変化量Δをとる Δ (AB) = Δ A・B + A・Δ B 強め合う時はdx / L=nλだからx=nλL / d P n =0 よってΔx=ΔnλL/d=λL / d Q オ)強め合う縞の間隔Δxを求めよ。また、スリット間の距離dを小さくするとこのΔx はどう変化するか。 Δx=ΔnλL/d=λL / dだから dが小さいと大きくなる ヤングの実験 行路差 D =dx /L Δx=λL / d スリット幅d 波動 -18