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妙荘厳王本事品第二十七 - Rissho Kosei-kai
ge fe Budd Li 9 2013 Chan s Your Vol. 96 ’s Wis d om Rissho Kosei-kai ha The World of the Lotus Sutra 妙法蓮華経 妙荘厳王本事品第二十七 世尊は次のようなお話を始められました。 遠い昔、雲雷音宿王華智仏という仏の世に妙荘 厳という王がいました。 その王には、 浄徳という夫人と 浄蔵・浄眼という二人の王子がいました。 この王子た ちは智慧もすぐれ、 慈悲の徳を具え、 そして大神力を もっていて、長い間ありとあらゆる菩薩の道を修行し ていました。 一方、 雲雷音宿王華智仏は、 妙荘厳王をはじめ、 多くの人を導こうという慈悲の心から 「法華経」 をお 説きになることにしました。 そのことを聞いた浄蔵・浄 眼の二王子は母君のところに行き、 一緒に「法華経」 を聞きに行くように勧めました。母君は、 「お父さまはバ ラモンの教えを信仰しています。 お父さまも仏の教え を信じられるように仕向けてあげたいものですね。 あ なたたちがお父さまに申し上げて、一緒にお出かけ になるようにしてはどうですか」 と言うのでした。 しかし、 母君にも王子たちにも、 それが難しいことであること は分かっていました。王子たちは悲しそうにつぶやき ました。 「私たちは仏さまの子です。 どうして間違った 教えを信じる家に生まれてしまったのだろうか」 と。 し ばらくすると、母君が思い出したように、 「お父さまが 驚くような奇跡(信仰の実証)をお見せしなさい。 そうす れば、 お父さまもきっとお前たちの意見をお聞きになる でしょう」 と言いました。 王子たちはすぐ父王のところに行き、奇跡を演じ てみせました。 その様を見た父王は感心し、誰に教 わってそのような力を身につけたのかを尋ねました。 そこで、 王子たちは雲雷音宿王華智仏という仏がお られ、 その仏は「法華経」 を説いておられること、 自分 たちはその仏の弟子であることを話しました。すると 父王は、 「わたしもその仏さまの御もとにお参りしてみ たい」 と王子たちに告げました。二王子はすぐに母君 のところへ行き、父君が仏の教えに入ろうと発心され たことを報告し、 さらに「出家させて下さい」 とお願い しました。母君は、 すぐに承知されました。王子たちは 大喜びして、両親に申し上げました。 「仏さまに会い たてまつることは大変難しいことでございます。 どう ぞ、 お父さまも、 お母さまも、 雲雷音宿王華智仏さまの 御もとにお参りになって下さい。」王子たちに仏の教 えの尊さを教えられた妙荘厳王は、大勢の家臣を引 きつれ、 王妃は女官たちとその家族をつれ、 王子たち は四万二千もの民衆をつれて仏のもとへ行きました。 雲雷音宿王華智仏は、 王のためにやさしい教えから 順を追って、法を説いてお聞かせになりました。妙荘 厳王は仏の教えを伺って感動し、 王の位を弟にゆずっ て出家したのでした。 この物語を語り終えた世尊は、 一同に向かって仰 せられました。 「この妙荘厳王こそ、 いまの華徳菩薩その人で す。 また、今私の前にいる光照荘厳相菩薩こそ、浄 徳夫人の生まれ変わりであり、二人の王子は、現在 の薬王菩薩・薬上菩薩その人です。薬王・薬上の二 菩薩は、 このような大功徳を成就し、 無数の仏の御も とにおいて人々を救い世を救う徳を重ね、 そして考え 及ぶことのできないほどの功徳を成就したのです。 で すから、 その名を聞いた人は、 その尊い行ないに対し て心から礼拝しなければなりません」。 世尊がこうお説きになると、 多くの人々が煩悩から 離れ、 すべてのものを見る目が清浄となることができ ました。 SHAN ZAI ZAI SHAN SHAN ZAI September 2013 1 与える喜 び 会長 法話 立正佼成会 会長 庭野日鑛 損得を超えるもの なか す いま、 とてもお腹を空かせたあなたの目の前に、 おにぎりが一つあるとします。 ところが、 まわりの人 も同じように空腹です。さて、みなさん、 どうされる ゆず でしょうか。人に譲る人。分けあおうとする人。ある いは、 ひもじさから奪いあいをはじめる人がいるか もしれません。 でんぎょうだいしさいちょう おのれ わす た り 伝教大師最澄は「己を忘れて他を利する」こ じひ きわ とが慈悲を実践する極みといわれていますから、 仏教徒としてはおにぎり一つを「まず人さまに」と 譲りたいところですが、私たちはなかなか欲から 離れられない一面があります。 それでも、私たち人間には本能的に、欲望を かんじゅ 満たすこと以上の幸せや喜びを感受する能力が そな 具わっているようです。その感性がはたらくスイッ チは何かといえば、人の喜ぶ顔や姿です。 ある方が、地域の施設で開かれた敬老の日の かに何かを与える喜びのほうが大きいことを示す 集まりに贈り物をもって出かけたところ、一人のお とともに、自分の行為が人の幸福や喜びにつな 年寄りから「知らない人から物はいただけない」 がるとき、 それは生きがいにも通じることを思わせ といわれたそうです。そこでその方は「ご長寿にあ るエピソードです。 りえき やかりたいので、せめて私の頭を撫でていただけ インドの古い書物には「他人に利益を与えた おご ますか」とお願いしました。すると、 そのお年寄りは からといって、憍りも誇りも報酬の期待もしない。 髪の毛がぼさぼさになるほど頭を撫でてくださっ なぜなら、それは自分を楽しませているにすぎな たそうですが、 あらためてそのお礼にと先の贈り物 いからだ」という言葉があります。人に利益を与え を差しだすと、今度は満面に笑みを浮かべて「あ るとき、 そこにはほかのことではとうてい味わえな りがとう」といい、受けとってくださったといいます。 い楽しみや喜びがあり、それはどんな賞賛や損 人から一方的に何かをしてもらう喜びより、 だれ 得勘定も超えるということでしょう。 2 SHAN ZAI September 2013 喜びは思いやりのなかに もっとも、 こちらがいくらその人のためにと思っ せんが、私たちも思いやりを発揮していきたいもの ひと ていても、相手の気持ちや都合を無視しては独り です。 よ 善がりになることもあり、場合によっては「よけい とはいえ、仮にそこまでのことはできなくても、 ま なお世話」とばかり、迷惑がられることさえあるか た相手が思いを受けとってくださらなくても、 「人に もしれません。 与えることを喜びとする心が自分にもあった」と発 困った人を見たら手を差し伸べずにはいられ あつ じ ないというくらい思いやりに篤く、本会でいまも慈 見できるのは大きな喜びです。 まして人に譲ること ができたら「欲を捨てられた」と、気持ちがすっきり ぼ 母と慕われる脇祖さまについて、開祖さまは「い するのではないでしょうか。たとえ形だけの支援や つでも相手の気持を的確にしかも敏速につかん 慈悲の真似ごとでも、 それを繰り返していくところ お げ ほどこ で、物を欲しがるような人には物を惜し気なく施し び い さい には感動と喜びと、心の成長があります。 わた たり……いつでも臨機応変、微に入り細に亘る きょうけ ま ね と 身で、心で、財物で、人に喜びを与えて得られ そうかいかん 教化方法を執られた」といわれています。病苦や る喜びや爽快感は、 「またさらに思いやりの実践 貧しさを人一倍味わわれた脇祖さまだからこそ、 を」との気持ちを起こさしめることでしょう。そうして、 苦しむ人の気持ちがよくわかり、 その一体感が思 いつでも思いやりを実践するなかに、生きる喜び いやりとなってタイミングや相手の心を逃さずにつ を味わうことができるのです。 やさ かむことができたのでしょう。易しいことではありま SHAN ZAI September 2013 『佼成』2013年9月号より 3 2013年度 国際伝道本部 リーダー教育 特別講義 仏 の 子 立正佼成会 次代会長 庭野光祥 この内容は、2013年7月19日に国際伝道本部リーダー教育で行われたご講義を抜粋したものです。 私は、信解品に説かれている「長者窮子のたとえ」 のお話が大好きです。なぜかというと、自分が仏の子 であったと分かった時の窮子の感激がどれほどであっ たかと思うと、何とも言えずに感動してしまうからです。 長い年月かけて修行をし、立派な支配人になった としても、最後の一歩、「仏の子であった」と気づかなけ れば、すぐ目の前にある宝物を自分のものだと気づか ず、貧しく放浪していた頃と変わりません。でも、この最 後の一歩を踏み越えた途端、それまで見ていた世界と は、全く違う世界が見えてきたはずです。支配人の心 境と、息子の心境では見える世界が全く違うのです。 よく「自分が窮子だったと分かりました」と言う方がい ます。もちろんそれは、佼成会の縁に触れ、ご法を学ば せて頂くと、今までいかに自分勝手に生きて来たか、 いかに愚かだったかに気がついた、という意味だと思 います。 けれど、この「長者窮子のたとえ」で四人のお弟子 がお釈迦さまに本当に伝えたかったのは、「自分が窮 子であった」と気づいた喜びではなく、「自分が仏の子 であった」と気づいた喜びなのです。 私たちは、佼成会に入会し、自分を開祖さまの「弟 子」であり、仏さまの「弟子」であるとは思っています。ま た、「仏の子」ということも学んで知ってはいます。でも本 当に、心から「仏の『子』である」と思っているかと言え ば、なかなかそうはいかないかもしれません。 自分が「仏の子である」と本心から分かると、どうな るでしょうか。人と縁になる時の「縁のなり方」が変わりま す。問題との向き合い方が変わります。人と触れる時 の方向性が変わります。 「自分が仏の子であると分かる」ということは、父であ 4 る長者の蔵にある宝物が、誰に遠慮する必要もない、 すべて私のものであり、それも使い放題なのだと本心か ら思えることです。「宝物がすべて自分のものである」と いうのは、毎日出会う人や出来事が、相手の問題、 人の宝物ではなく、すべて「自分の宝物」だということで す。 どんな人に出会っても、どんなことに遭遇しても、仏 さまの宝物を頂けるのはいつも仏の子である「私」自身 なのだと思えることです。 例えば誰かから相談を受けたとき、今までは、その 人の問題を聞いて、その人のために問題が解決するよ うにと願って、教えに照らしてアドバイスをしたり、触れて いらしたと思います。 もちろんそれは素晴らしいことに違いはないのです が、本当に仏の子だと気づいた人は、人の悩みを聞 かせて頂くことを通し、「自分の」とらわれをはずし、「自 分自身が」温かさを発揮し、「自分の」思いやりの心に 気づき、また相手が努力している姿を「自分自身が」 心から拝み、仏さまの計らいに「私が」気づく、という宝 物を頂いて、幸せになるのは自分自身なのだということ が分かります。それが「仏の子であると自覚する」という ことです。 人の修行と自分の修行は別だと思っていると、いつ も人の問題は人のことだと思い、人に教えてあげて、人 を直してあげて、人を幸せにしてあげようとしてしまうかもし れません。教えてあげて、言ってあげて、直してあげる。 いくら自分の体験したことを通して、また教えに基づいて お話していたとしても、今、目の前にある問題を人の問 題だと思っていると、相手が幸せになったとしても、自 分には宝物は頂いていません。どんなに修行してきても, SHAN ZAI September 2013 人を拝むというのは「今が幸せである」と観ることです。 今生きている命をそのまま尊ぶということです。 まだまだ窮子の心のままの支配人の心境でしかありま せん。 長者窮子のたとえで教えられているように、開祖さ まの教えてくださったのは、問題を持ってきた人に教えて あげて、直してあげて、幸せにしてあげるというだけでは なく、問題を持つ人に出会った私自身が、その人の問 題を通して、それを仏さまから頂いた自分の宝物にす ることなのです。それが「自分が仏の子である」と気づく ということです。 私たちは、人とのふれあいなしに、自分だけで修行 することなどできません。人との触れ合い、つながりの 中でしか、自分の修行はできないし、人との触れ合い の中でしか、自分の宝物は発見できません。 ですから、私たちがどう人と縁になるのかと言えば、 「どんなこともすべて私の宝物なんだ」と思って人さまと 縁になること。これに尽きます。 でも実際には、よほど気をつけていないと、「これは 私の問題ではない、人の問題だ、人の宝物だ」と、い つの間にか単なる支配人の心境に戻ってしまいます。 どんなに教えを学んで、立派な修行をしてきたとしても、 支配人は支配人。またどんなにたくさんの人と出会った としても、「本当は私が仏の子であった」というこの最後 の一歩を飛び越えなければ、仏さまの本当の心、仏さ まの本当の教えは分からないと言ってもいいと思いま す。 その違いは一見ほんの些細なことのようですが、そ の些細な違いこそが、仏さまの世界を見ることができる のか、それとも自分流になってしまうかの大きな分かれ 道なのです。その分かれ道で、遠慮なく宝物をもらって いいんだよ、と仏さまは教えて下さっています。 私たちは日常のちょっとしたことであれば、「これは私 の宝物だ」と思い、自分が学ぶんだ、それには相手を SHAN ZAI September 2013 拝むことなんだと思えます。でも、大きな問題が出てくる と、すぐに拝むこと、学ぶことは忘れて、どうにかしてあげ ること、直してあげることに心が奪われてしまいます。たと え思いやりであったとしても、問題をどうにか解決するこ と、人を直してあげることを中心にしてやり始めた途端、 私たちは支配人に逆戻り。仏さまの世界ではなく、自 分流の世界になってしまいます。 開祖さまは「相手の仏性を拝まずにその人を救おう というのは、形だけの空虚な行いにすぎない。その人の 中に必ずある仏性を拝むところに、真の救いがあるの だ」とおっしゃっています。開祖さまのおっしゃっていること を本気でやろうと思ったら、本当は大きな問題、難しい 問題になればなるほど、その問題をどうにかすることを 脇に置いて、その人を拝むこと、それも今この状態のま まで拝むことを最優先させる、つまり本気で法華経の 如く歩めるかということが大切なのです。 人を拝むというのは「今が幸せである」と観ることで す。今生きている命をそのまま尊ぶということです。拝め ば変わるとか、変えるために拝むのではなく、拝むため に拝むことです。今が幸せだと喜ぶ心に仏さまが宿り、 その心にふさわしい果報が出るのです。 そしてその豊かな人生を歩む主人公は他でもない、 私なのだと悟ること。それが「長者窮子のたとえ」から学 ぶ、私たちのつながり方、縁になる力です。 ある婦人部さんには娘さんが二人いますが、いつ も長女に厳しく当たってしまいます。自分でもダメだと 思うのですが、止められないというのです。お母さんで あるこの婦人部さん自身、ご両親にいろいろと問題が あって、子どものころから辛い思いをして生きて来たそう です。だからこそ、自分がしっかりしなくてはいけないと 思ってこれまで頑張ってきました。そんな時に、のろの 5 2013年度 国際伝道本部 リーダー教育 特別講義 拝むというのは、今その中にある喜ぶことを 見つけ出して伝えてあげることです。 ろしている長女をみると頭に来てしまい、「しっかりしなさ い!」と厳しく当たってしまうのだそうです。 そんな話を聞くと、私たちはつい心配が先に立ち、 どうにかしてあげたくなってしまいます。でも本当は喜ぶ 方が大事です。拝むというのは、今その中にある喜ぶこ とを見つけ出して伝えてあげることです。 そう思ってその人の話を聞いていると「母親の気持 ちとしたら、長女だから大事だと思っているだけなんじゃ ない?」そんな一言がでてくるような気がします。他の人 からそう見えるかとか、本人が本当にそう思っているかと いうことではなく、今縁になる私がそのことをどう見えるか ということです。「娘さんを大事に思っているんだよね。 いいお母さんだね。偉いね」って、そんな温かい言葉を かけられる自分になりたい。私はそう思っています。 もちろん起こってくる現象には必ず原因があります。 現象はあるべくしてあるけれども、それを私がどう見るか、 どういう縁になるかで、変化していきます。相手と関わる こちらの姿勢、私のつながり方が、因縁果報に影響を 及ぼしていくわけです。ですからどんな時でもこちらの心 が、私の心がどういう方向を向いているかが大切で、 いつもみんなで喜んで、学び合えるサンガであったら、 仲間が増えないはずがないのです。 ある主任さんのお宅では、三人の息子さんがうつ病 になったり、引きこもったりしているそうです。でも引きこもっ ていても、生きていられるのは親である主任さんがいる からです。仕事もしないで引きこもっていても、いい親が いるから生きていける。いいお家だから、いい親だから みんな家にいられるわけです。それは幸せなことだと思 えませんか?引きこもりや病気と聞くだけで、私たちは自 動的に×をつけたくなります。でも、×だけどその中に〇 を探すのではなく、それをそのまま〇と見る、そのままで 100点と見る見方になれたら、必ず変化していきます。 三人の息子さんを幸せにしているすばらしいお母さ 6 ん。そう思う温かい心でその方と私たちが触れ合うと、 ひと月もたたないうちに長男さんの就職が決まり、彼女 までできたそうです。何がそうさせるのでしょうか。触れ合 う人の心が仏さまとつながるからです。真理とつながる からです。仏性を拝むというのが、仏さまの見方と一致 する温かい見方ができるということだからです。 その後、その主任さんに支部長さんが「よかったわ ね!」というと、「何が良かったんですか!」と怒ったそう です。息子が仕事を始めると、お母さんである主任さん は、今度は仕事が続かないのではないかという悩みに なったそうです。 そんな時私たちは、「せっかく幸せになったのに感謝 がないな」と思うのか、それとも人を拝むという生き方を 貫くのか。「いいお母さんだから子どもを持って心配して いるんだな」とお母さんを拝む心をどこまでも貫くことが 大事です。 社会の中ではダメだ、ダメな人だと言われてきた人 が、佼成会に来るとみんな拝まれるすばらしい人にな る。それが佼成会のサンガです。だから佼成会のサン ガは温かいのだと思います。どんな人、どんな問題の 中にも仏さまを見られる自分になること、それが私の願 いです。 開祖さまはよく、悪いことをしないでいいことをする。そ して一番大切なのは自分の「心を清める」ということ。そ れが仏さまの教えなんだよ、と教えて下さいました。その ためにはいい仲間、いいサンガに入ることが大切です。 人の心は常に揺れ動く不安定なものです。出会う 縁によってどんな方向にも揺れ動きます。だからこそ自 分の心を清めるためには、良いことをする人たちの仲間 に入り、自分の心をよいことの方に調和させることが大 切です。よい仲間、良い教えに自分を浸し、なじませる ことで、自分の心が清まり、幸せな生き方ができるよう になります。 SHAN ZAI September 2013 庭野光祥 にわの・こうしょう 庭野日鑛会長の長女として東京都に生まれる。 学習院大学法学部を卒業し、 立正佼成会の幹部養成機関である 学林本科に学ぶ。 現在、 法華経の研鑽につとめるなか、 教団主要行事における参拝 者への講話や国内外での宗教協力活動に取り組み、 次代会長とし ての修行を続けている。 統弘氏と結婚。一男三女の母。 ẸẲềẆờạɟếٻЏễẮểỊẆẟếẦ࠳ẶỆễỦẺ ỜỆ̲ᘍẴỦỉỂỊễẪẆʻဃẨềẟỦɶỆ࠳Ặửᙸ ếẬềẟẪẮểẆẸủầٻЏỂẴẇẐẟếẦẑỊஹễẟẦ ờẲủộẶỮẇᅶẺẼỆẝỦỉỊẐʻẑẻẬỂẴẇẐʻẑज़ ẳỤủỦ࠳ẶẮẸầẆஜཋỂẴẇ ấᡍẰộầथỤủẺẮểỊẐʴဃỊᒊỂẝỦẑểẟ ạẮểỂẴẇẸỉᒊỂẝỦʴဃỉɶỂẆᒊửễẪẴẮểẻ ẬửႸႎỆẲềẟềỊẆẟếộỂẺẾềờ࠳ẶỆễủộ ẶỮẇɟếầᚐൿẲềờẆộẺഏỉᒊầởẾềẪỦẦỤ ỂẴẇẻẦỤẮẸẆỄỮễ٭ٻễờẆỄỮễݱẰễẮể ỂờẟẟẦỤẆʻ࠳ẶửᙸếẬềẟẪẮểẆʻज़ᜓẲề ẟẪẮểầٻЏỂẆẸỉ࣎ầᐯЎử࠳ẶỆݰẟềẪủ ộẴẇ ᅑẰộỊշỎửᙸếẬỦᢋʴỂẲẺẇẸẲềẆᅑ ẰộỊẟếờᅶẺẼửỖỜềẪẻẰẟộẲẺẇắỊỮầᄒ ẬủịẐഫỆẟẟỈẑẆ௩ỤẦẬủịẐấᐃỆẟẟỈẑẆ ɟደỆắ̓ửẝậủịẐѬẟầẝẾềẟẟấኺẻỈẑ ểỖỜềɦẰụẆஙᤶỉấࢫửẴủịẐạộẟờỮẻỈẑ ểỖỜềɦẰỦẇܖఄỉጚửấᙸẶẲềờẐẮỉẪỤẟ ỉໜૠầẼỢạỄẟẟỮẻợẑểẟếờշỮỂẪẻẰẟộ ẲẺẇ 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国北西部のオレゴン州から中南部のオクラホマ州の 州都である、 オクラホマ市に引っ越しました。 引っ越す とすぐに、私たち夫婦は中年によくある、 こころの修養 ということで、 立正佼成会の教会を探し出しました。教 会の玄関に入って、 ヤスコ教会長さんが温かく迎え てくださった瞬間から、我が家に帰ってきたのだと分 かりました。数ヵ月もたたないうちに、私は佼成会の会 員になりました。 これまで長年にわたり、数多くの仏教センターを訪 れましたが、 法座をしているところは1ヵ所もありません でした。 どこも厳かな礼拝や瞑想の場所で、 それはそ れで良いのですが、 私は厳密には、 厳かなタイプの人 間というわけではありません。 オクラホマ教会の人々 は教えを学び、 それを実践していましたが、 同時に、 笑 いもあり、楽しみながら、 かつお互いを助け合い、共に 学び成長していました。すごいことです!それこそが、 私の望む場所でした。 その年が暮れる前、私は根本 義のクラスに参加し、 それ以来、留まることなくずっと 勉強し、 学び続けています。 3年後、主人の仕事の都合で、 オレゴン州のクラマ ス・フォールズに戻ることになり、 その地で私は法座所 を始めました。 クリス教会長さんやオクラホマ教会の 理事の方々のお力添えとご支援を得て、教師教育と リーダー教育を修了することができました。三年後、 再 8 び引越しすることになり、 今度は北東部に位置するオ ハイオ州のデイトンでした。 その地でも法座所を始めま した。活動を始めてちょうど三年を過ぎたところです。 私は、年老いた両親を面倒を見るために、 これからも デイトンに留まるつもりです。 以上が、仏教の学びへと至る私の進化の履歴で すが、 それは仏教徒になったという経緯ではありませ ん。正直なところ、 今はまだ良き仏教徒になろうと奮闘 いているところです。立正佼成会での法座修行は、 これまでにないほど私の人生を本当に変えてくれまし た。私たちは、 しばしば自問します。 「なぜ自分たちは、 今ここで肉体を持って生きているのか」 「自分たちが 本来、学ぶべきことはいったい何なのか」 と。私は早く から、 自分は何を学んだらいいのかが分かっていまし た。 それは、健全な自尊心であり、 どのようにして人に 助けてもらうのかということであり、 さらに、 間違ってもい いのだ、 ただそのことを認めて、 自分の真実を話せる ロサンゼルス教会で行われた北米幹部教育で説法をするペリーさん SHAN ZAI September 2013 日頃の教えの実践とご供養は、私に本当に深く影響を与えています 私はこれまでよりもはるかに心が穏やかで、たいていは、 とても満足しています 能力を発見し、 すべてを私個人のこととして抱え込ま ないようにするにはどうすべきか、 そして耐えて、耐え て、耐え抜くことなどでした。 こうした能力が私自身に 欠けていたことが、結果としてこれまでのあらゆる人 間関係や最初の結婚のつまずきとなったのであり、 その欠如によって、私が初めてオクラホマ教会に足 を踏み入れた時、 二回目の結婚も破綻の危機に瀕し ていたのでした。 法座を通して、古い行動パターンでただ反応する のではなく、 どのようにして「臨機応変に行動するの か」 ということを学びました。 それは、仏教の教えに沿 って、 これまでとは異なった行動をどのようにとるかと いうことです。 ただ本を読んで学ぶのではなく、教えを 実践するというのは、人生をどう変えるかということだ と学びました。 「実践」 というのはやってみて、 自分が 努力し続ける限り、 1回でも、 2回でも、 そして何回でも 間違えてもいいのだと分かりました。 それでは、 自分が変わったということをどうして自分 で分かるのでしょうか。 デイトンは私の生まれ育った故郷です。2009年に戻 った時、 自分が本当に変われたのかどうか、 とても不 安でした。私の両親は80代半ばで手助けを必要とし ていました。兄弟の中で、時間的にも自由になる仕事 を持っていたのは私だけでした。 それに、 定期的に母 と触れ合えるだけの「戦士」は私だけでした。 とは言 え、 私は勇敢ではありません。時には、 母はとても気難 しい人になるので、不安でした。母から逃れるために、 これまでに3度デイトンを離れたことがありましたが、 さま ざまな事情から、 その都度デイトンに戻って来ました。 母は年をとるにつれて、 ますます意地悪になっていくよ うに思われました。戻ってきた最初の年は、 さまざまな 問題に対処する手助けをしていただくために、 クリス 教会長さんとは緊急時に電話連絡できるようにして いました。今でもはっきりと覚えています。 ある日、逃げ て入ったお店の中で立ったまま、 「もう耐えきれない、 ど うすればいいのか分からない」 とクリス教会長さんに 泣いて訴えていました。私にできるあらゆる忍耐や寛 容を実践してきましたが、 どれもうまくいきませんでした。 クリス教会長さんは私を落ち着かせると、思いやりあ SHAN ZAI September 2013 るご指導をしてくださいました。 クリス教会長さんは、 「変えられるのは自分だけだということを思い出しなさ い」 と指導してくださいました。私が母の意向に対し 拒否反応を示しているとしたら、 それは母の問題で はなく、 私自身の問題なのです。 自分次第で、 母の言 葉をどのようにでも解釈することができるものです。私 のことだという選択をすれば、 自分が苦しむことになり ます。 それは母のことなのだと理解し、思いやりをもっ てとらえれば、 そのことで苦しむことはありません。 今では、母はめったにイライラさせるようなことはあ りません。母が変わったのではなく、私が変わったの です。85歳で、 母は所詮母なのだと分かっています。 母が腹を立てても、 そのことを今では違った見方しま す。 もし母が自分は常に正しくなくてはならないという ことであれば、 そういうことにしてあげられますし、 その ようにします。母が特に怒っている時などは、 「ママ、 私の休憩時間よ」 というように、 とても落ち着いて話す ことができます。母が落ち着いたころ、私は戻って来 ます。歩いて5分ほどのところに住んでいるので、 いっ たんその場を離れ、30分後にはそれまでとは別人の 母のもとに戻ってきます。 もう一つ事例をお話しします。私は教師で、最近、 私の大人の生徒の一人が、授業の後で私のところ にやって来て、 声の限りに怒鳴り始めたのです。私が よく質問することで彼女は完全に激怒していました。 そうした質問について、 彼女は自分では、少なくともよ く考えた上でも、答えが分からないと思い込んでいる のです。他の生徒たちの前で、 私が彼女に恥をかか せたと言ってきました。 もう質問をするのをやめるよう に要求してきました。 身構えて応えることはせずに、 穏 やかな声で彼女と話をし、 彼女の授業参加について 合意に至りました。今でも彼女に質問をしますが、今 度は彼女が自分の考えをまとめられるように、一分間 の余裕を与えています。教師に成り立ての頃でした ら、恐らく彼女を教室から追い出していたでしょう。 こ れらの事例からも、 自分でもご法を理解し、成長させ て頂いたことが分かります。 私にとってもっとも難しい学習の一つが、人の手助 けを受け入れることです。我が家では、人に助けを 9 求めることはありません。 自分でするか人にお金を払 ってその仕事をしてもらいます。人に助けを求めるとい うのは、 極めて無礼なことで、 弱さの現れであると考え ています。 クラマス・フォールズの法座所でリーダーだ った時、 こうした、 「人に助けを求めないという欠点が、 法座所の発展を妨げてしまった」 と今は考えていま す。 デイトンの法座所で、 「助けを求めてもいい、 それは むしろ望ましいことだ」 と学んだのは、 ここ一年のことで す。私は、 いつも人さまに応じられるようにしています が、 まだ自分から助けを求めるのに抵抗があります。 一年前に新しいビルに移転しました。水曜日に引っ越 してきて、金曜日にはご宝前の安置のためにクリス教 会長さんが来てくださいました。 その場所はとても散ら かっており、 私がスーパーウーマンのように振る舞って みても、 所詮私たち夫婦だけでは準備することなどで きなかったのです。会員さんに助けを求めると、 その 多くの人たちがひょっこりとやってきては、壁を塗装し たり、床を磨いたり、 ご宝前を組立てたり、前のビルか ら全てのものを移送してくれたりしました。 ビル全体を 自分たちのものにするのに数ヵ月もかかりましたが、 今、会員の皆さんは自分たちの家に大きな誇りをもっ ています。火曜日の瞑想と木曜日の根本義の授業 の受け入れや、庭の手入れから掃除や草刈りまで、 皆さんは交代で当番をしてくださいます。法座所がよ うやくサンガのように機能するようになりましたが、 そう なるためには、私が邪魔をしないことでした。会員の 皆さんは法座の進め方を学び、見事にこなしていま す。本当にすばらしいことは、私が何から何まで手を 出していたらきっと成し得なかったようなあり方で、 核と なる会員の皆さんが成長していることです。 自分の自 我や私個人の罪悪感を取り除くことはとても難しいこ とでしたが、 私が努力したことで、 サンガの皆さんと私 がより良い関係になっています。 日頃の教えの実践とご供養は、私に本当に深く影 響を与えています。 私はこれまでよりもはるかに心が穏 やかで、 たいていは、 とても満足しています。 もちろん、 今でも自ら招いた苦しみを味わうこともありますが、 そ れも一時的なもので、 そのことで深く悩むことはありま せん。間違っている時には、主人が、 「すべては移ろ いゆくものだから、 ちょっとひと呼吸を入れることだ」 と 思い出させてくれます。分かってはいても、時々思い 出させてくれる人が必要です。 私が教えを受け入れているというよりは、教えが私 を包み込んでいます。 これは、特に開祖さまによる、教 えの解釈について言えることです。私はこれまで多く の経典やその解釈を読みましたが、明らかに、 それら ᴿ 10 は必ずしも私の心にピタッと合うものではありませんで した。開祖さまのご著書である 「法華経の新しい解 釈」ですべてが一変してしまいました。初めてのこと です。 ご著書は、 単なる学問的な解釈に留まらず、 私 にとっては、生きていくための青写真が目の前にある のです。私の心にピッタリと合うものであり、手を延ば せば届くほど身近かなものでした。立正佼成会以外 で、 自分が行動に移さなければ、 と心を駆り立てられ るほど強烈な印象を受けた仏教教団はありませんで した。立正佼成会こそが、私の人生に大いに変化を 促してくれるところです。 開祖さま、脇祖さまの時代、 それに続くすべての時 代の人々のために立正佼成会を設立されようと、 そ の意志や先見の明、忍耐や菩薩の愛と慈悲を持っ てくださったことに対して、開祖さまと脇祖さまに感謝 いたします。立正佼成会を導き続け、海外へと体制 を整えてくださり、 そして法華経を真の「現代の仏教」 にしてくださる庭野家の方々に感謝申し上げます。 私のことを信じ、 私の途方もない旅に、 精神的にも、 感情的にも、 さらには (研修のために)経済的にもご 支援くださったクリス教会長さん、 ヤスコ教会長さん にお礼を申し上げます。水谷本部長さん、 クラマス・フ ォールズであえて危険を冒してでも、 私の活動の場を 広げさせてくださり、 さらにデイトンでの活動の場を拡 大し、 オンライン・サンガへと向かう活動にも支援してく ださり感謝いたします。 また、前国際伝道本部長の 鈴木さん、本部主催のリーダー教育に参加するよう 勧めてくださり、 ありがとうございます。私のするすべ てのことに変わることなくご支援してくださる吉澤セン ター長さんと永田事務局長さん、 ありがとうございま す。 そして、 ここにいらっしゃる皆さん、 時々、 私の考え が少し遠大になってしまうことがあることは自分でも承 知していますが、皆さんの忍耐とご支援とご指導、 そ してご理解に感謝いたします。歌にもあるように、 「皆 さんが私の翼を支える風でいてくださる」お陰です。 ペリーさん (向かって左) とオクラホマ教会の皆さん。 デイトン法座所の前で。 shanzaiでは、皆さまから信仰体験をお寄せいただいております。あなたの信仰体験を、 shanzaiで世界中の皆さんにお分けしてくだ さいませんか? ご投稿、お問い合わせは、[email protected]まで。 SHAN ZAI September 2013 㛤♽ᗞ㔝᪥ᩗ䛾ᩍ䛘 忙しいほど本物になる 「こんな忙しい毎日で、 とても信仰などしている暇はな い」 という人が多いのですが、信仰は暇があるからでき る、暇がないからできない、 というものではありません。暇 がある人の拝み方はあまり成果が上がらず、 むしろ、忙 しければ忙しいほど真剣に拝めるものなのです。 朝、 早起きしてご供養し、 夕方、 仕事が終わったら感謝 の念でご先祖さまを拝ませていただく。 その拝み方が、 忙しいときほど真剣になるのです。 現代人は新幹線に乗り、車をとばし、 コンピューターを たたいて、忙しい忙しいと動き回り、能率を上げることに 夢中になっていますが、 そうして浮かした時間をどう使う のかと見ていると、 その場かぎりの享楽にむだ遣いして いる人が少なくないのです。 人間をあおりたて働かせ、 余った時間を人間から盗み 取る灰色の軍団のことを書いた童話があります。 ビジネ スや生活の能率化は、 そこから生まれる余暇を本当に 生かして使うためのものでしょう。 それができなくては、文 字どおり人は忙殺されてしまいます。 䛄㛤♽㝶ឤ㻣䛅䠄ᡂฟ∧♫䠅㻼㻚㻝㻢㻙㻝㻣䜘䜚㻌 与える生き方を貫く Column 先日、家内の体調が良くありませんでした。「足をマッサージしよう か?」久しぶりに家内の足や背中をマッサージさせてもらい、家内は少 し気分もよくなり喜んでくれました。体をさすりながら、私は長年連れ 添ってくれている一番大切な人を日ごろから大事にできていない自分の 愚かさを思いました。お恥ずかしいことですが、私の慈悲かけは、仏さ まのようにいつでも、だれにでもというのではなく、自分の気分次第と いう面があるのです。 私たちはいつも「与える」「与えない」の選択の中に生きています。 私は佼成会で「与える」生き方を学び、不十分ながら人生の中で、でき る限りそう努めて生きてきました。教えに出会ってなければ、私は「与 えない」という選択を繰り返し、みじめで孤独な生活をしていたのでは ないかと思います。ご法話を拝読させていただき、「いつも与える生き 方を貫いていきたい。まず家庭から」と誓いました。 国際伝道本部長 水谷 庄宏 SHAN ZAI August 2013 11 Buddha’s Wisdom Changes Your Life お寄せください! ! ! SHAN ZAIでは、皆さんのご意見・ご感想を募集しています。 「こんな話題を扱ってほしい」 「仏教のこういうところが知りたい」 「こんな悩みをもっている」など、 内容に対するご提案なども大歓迎です。お問い合わせ先はこのページの一番下にございます。どし どしお寄せください! ! ! 立正佼成会は1938年に開祖庭野日敬、脇祖長沼妙佼によって創立された、法華三部経を所依の経典とする在家 仏教教団です。家庭や職場、地域社会の中で釈尊の教えを生かし、平和な世界を築いていきたいと願う人々の集 まりです。現在は庭野日鑛会長とともに、私たち会員は仏教徒として布教伝道に励みながら、宗教界をはじめ各界 の人々と手をたずさえ、国内外でさまざまな平和活動に取り組んでいます。 立正佼成会について Vancouver, Canada Seattle London, The United Kingdom Lumbini Delhi, India San Mateo Seoul, Korea Hong kong ☆ San Francisco Los Angeles RKI of North America (Irvine) Tokyo, Headquarters Pusan Masan Shanghai Kolkata North Kolkata Dhaka Mayani Patiya Domdama s Bazar Satbaria Laksham Raozan Hawaii Taichung Jilung Oklahoma New York Tampa Bay Dallas San Antonio Kona Maui San Diego Las Vegas Arizona Tainan Colombo, Sri Lanka Chittagong, Bangladesh Chicago Dayton Sakhalin, Russia Taipei Kandy-Wattegama Polonnaruwa Habarana Galle Denver Klamath Falls Ulaanbaatar, Mongolia Sukhbaatar Venezia, Italy Kathmandu, Nepal Roma, Italy Paris, France Sacramento San Jose Colorado Pingtung Singapore Bangkok, Thailand RKI of South Asia Sao Paulo, Brazil Mogi das Cruzes Sao Miguel Sydney, Australia Rissho Kosei-kai International Branches SHAN ZAI 2013年9月号(Vol.96) 【発行】立正佼成会 国際伝道本部 〒166-8537 東京都杉並区和田2-6-1 普門館5F Tel; 03-5341-1124 Fax; 03-5341-1224 E-mail: [email protected] 編集責任者:水谷庄宏 編集チーフ:中村悦子 校閲者:吉田晃一郎 編集スタッフ:松岡志帆・ 江藤真弓・鈴木佐祐里・金尾江利子・三浦志都代・三川紗知・野川友里江・中山悦宏 ※このニュースレターは、 「日本語版」 「英語版」 「中国語版」 「ポルトガル語」他、14カ国語ございます。 ※ご意見・ご感想・ご不明な点などがございましたら、 ご遠慮なく上記の連絡先までお寄せください。 二次使用をされる際には、国際伝道本部までご連絡ください。 12 SHAN ZAI September 2013 Rissho Kosei-kai Overseas Dharma Centers Rissho Kosei-kai International 5F Fumon Hall, 2-6-1 Wada, Suginami-ku, Tokyo, Japan Tel: 81-3-5341-1124 Fax: 81-3-5341-1224 Rissho Kosei-kai International of North America (RKINA) 4255 Campus Drive, University Center A-245 Irvine, CA 92612, U.S.A. Tel: 1-949-336-4430 Fax: 1-949-336-4432 e-mail: [email protected] http://www.rkina.org Branch under RKINA Rissho Kosei-kai of Tampa Bay 2470 Nursery Rd.Clearwater, FL 33764, USA Tel: (727) 560-2927 e-mail: [email protected] http://www.buddhismtampabay.org/ Rissho Kosei-kai International of South Asia (RKISA) 201 Soi 15/1, Praram 9 Road, Bangkapi, Huankhwang Bangkok 10310, Thailand Tel: 66-2-716-8141 Fax: 66-2-716-8218 e-mail: [email protected] Rissho Kosei-kai Buddhist Church of Hawaii 2280 Auhuhu Street, Pearl City, HI 96782, U.S.A. Tel: 1-808-455-3212 Fax: 1-808-455-4633 e-mail: [email protected] http://www.rkhawaii.org Rissho Kosei-kai Maui Dharma Center 1817 Nani Street, Wailuku, HI 96793, U.S.A. Tel: 1-808-242-6175 Fax: 1-808-244-4625 Rissho Kosei-kai Kona Dharma Center 73-4592 Mamalahoa Highway, Kailua-Kona, HI 96740, U.S.A. Tel: 1-808-325-0015 Fax: 1-808-333-5537 Rissho Kosei-kai Buddhist Church of Los Angeles 2707 East First Street, Los Angeles, CA 90033, U.S.A. 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Tel: 1-303-810-3638 Rissho Kosei-kai Dharma Center of Dayton 446 “B” Patterson Road, Dayton, OH 45419, U.S.A http://www.rkina-dayton.com/ Risho Kossei-kai do Brasil Rua Dr. José Estefno 40, Vila Mariana, São Paulo-SP, CEP 04116-060, Brasil Tel: 55-11-5549-4446 / 55-11-5573-8377 Fax: 55-11-5549-4304 e-mail: [email protected] http://www.rkk.org.br Risho Kossei-kai de Mogi das Cruzes Av. Ipiranga 1575-Ap 1, Mogi das Cruzes-SP, CEP 08730-000, Brasil Rissho Kosei-kai of Taipei 4F, No. 10 Hengyang Road, Jhongjheng District, Taipei City 100 Tel: 886-2-2381-1632 Fax: 886-2-2331-3433 Rissho Kosei-kai of Taichung No. 19, Lane 260, Dongying 15th St., East Dist., Taichung City 401 Tel: 886-4-2215-4832/886-4-2215-4937 Fax: 886-4-2215-0647 Rissho Kosei-kai of Tainan No. 45, Chongming 23rd Street, East District, Tainan City 701 Tel: 886-6-289-1478 Fax: 886-6-289-1488 Rissho Kosei-kai of Pingtung Korean Rissho Kosei-kai 423, Han-nam-dong, Young-San-ku, Seoul, Republic of Korea Tel: 82-2-796-5571 Fax: 82-2-796-1696 e-mail: [email protected] Korean Rissho Kosei-kai of Pusan 1258-13, Dae-Hyun-2-dong, Nam-ku, Kwang-yok-shi, Pusan, Republic of Korea Tel: 82-51-643-5571 Fax: 82-51-643-5572 Korean Rissho Kosei-kai of Masan Branches under the Headquarters Rissho Kosei-kai of Hong Kong Flat D, 5/F, Kiu Hing Mansion, 14 King’s Road, North Point, Hong Kong, Special Administrative Region of the People’s Republic of China Tel: 852-2-369-1836 Fax: 852-2-368-3730 Rissho Kosei-kai of Ulaanbaatar 39A Apartment, room number 13, Olympic street, Khanuul district, Ulaanbaatar, Mongolia Tel & Fax: 976-11-318667 e-mail: [email protected] Rissho Kosei-kai of Sakhalin 4 Gruzinski Alley, Yuzhno-Sakhalinsk 693005, Russian Federation Tel & Fax: 7-4242-77-05-14 Rissho Kosei-kai of Roma Via Torino, 29-00184 Roma, Italia Tel & Fax : 39-06-48913949 Rissho Kosei-kai of the UK Rissho Kosei-kai of Venezia Castello-2229 30122-Venezia Ve Italy Rissho Kosei-kai of Paris 86 AV Jean Jaures 93500 Tentin Paris, France Rissho Kosei-kai of Sydney International Buddhist Congregation (IBC) 5F Fumon Hall, 2-6-1 Wada, Suginami-ku, Tokyo, Japan Tel: 81-3-5341-1230 Fax: 81-3-5341-1224 e-mail: [email protected] http://www.ibc-rk.org/ Rissho Kosei-kai of South Asia Division 85/A Chanmari Road, Lalkhan Bazar, Chittagong, Bangladesh Tel & Fax: 880-31-2850238 Thai Rissho Friendship Foundation 201 Soi 15/1, Praram 9 Road, Bangkapi, Huaykhwang Bangkok 10310, Thailand Tel: 66-2-716-8141 Fax: 66-2-716-8218 e-mail: [email protected] Rissho Kosei-kai of Bangladesh 85/A Chanmari Road, Lalkhan Bazar, Chittagong, Bangladesh Tel & Fax: 880-31-626575 Rissho Kosei-kai of Dhaka House No.467, Road No-8 (East), D.O.H.S Baridhara, Dhaka Cant.-1206, Bangladesh Tel: 880-2-8413855 Rissho Kosei-kai of Mayani Mayani Barua Paya, Mirsarai, Chittagong, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Patiya Patiya, Post office road, Patiya, Chittagong, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Domdama Domdama, Mirsarai, Chittagong, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Cox’s Bazar Phertali Barua Para, Cox’s Bazar, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Satbaria Satbaria, Hajirpara, Chandanish, Chittagong, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Laksham Dupchar (West Para), Bhora Jatgat pur, Laksham, Comilla, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Raozan West Raozan, Ramjan Ali Hat, Raozan, Chittagong, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Chendirpuni Chendirpuni, Adhunagor, Lohagara, Chittagong, Bangladesh Rissho Kosei-kai of Sri Lanka 382/17, N.A.S. Silva Mawatha, Pepiliyana, Boralesgamuwa, Sri Lanka Tel & Fax: 94-11-2826367 Rissho Kosei-kai of Polonnaruwa Rissho Kosei-kai of Habarana 151, Damulla Road, Habarana, Sri Lanka Rissho Kosei-kai of Galle Rissho Kosei-kai of Kandy Branches under the South Asia Division Delhi Dharma Center B-117 (Basement Floors), Kalkaji, New Delhi-110019, India Tel: 91-11-2623-5060 Fax: 91-11-2685-5713 e-mail: [email protected] Rissho Kosei-kai of West Delhi A-139 Ganesh Nagar, Tilak Nagar New Delhi-110018, India Rissho Kosei-kai of Kolkata E-243 B. P. Township, P. O. 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