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「長寿社会のまちづくり」第5章~第8章[PDF:1355KB]

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「長寿社会のまちづくり」第5章~第8章[PDF:1355KB]
5.地域包括ケアシステムの具現化について
5-1.真の地域包括ケアシステムについて
5-2.在宅医療の推進について:背景
5-3.在宅医療を推進するための具体的取り組み
(1)在宅医療に係る負担軽減システム案
(2)在宅医療を行う医師の研修プログラム
(3)情報共有システムの構築
(4)市民への相談、啓発
(5)地域医療拠点の設置
5-4.超高齢社会における看護・介護と高齢者の住まい
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5.地域包括ケアシステムの具現化について
5-1.真の地域包括ケアシステムについて
地域包括ケアシステム
地域包括ケアシステムを実現するためには,
・ 日常生活圏域(30分で駆けつけられる圏域)で
・ 次の5つの視点での取組みが包括的,継続的に
行われることが必須
<5つの視点>
① 医療との連携強化
② 介護サービスの充実強化
③ 予防の推進
④ 見守り,配食,買い物など,多様な生活支援サービスの確保や権利擁護など
⑤ 高齢期になっても住み続けることができる高齢者住まいの整備
地域包括ケアシステムは,日常生活圏域での包括的・継続的なケアによって在宅生活を続ける
ことが目的であるが,医療必要度が高い人は,ケアだけでは在宅で暮らし続けることは困難。
→ 在宅医療を充実させることがポイント
→ 在宅医療を確実に提供できるシステムを構築し,真の地域包括ケアシステムを実現する。
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5.地域包括ケアシステムの具現化について
5-2.在宅医療の推進について:背景
高齢社会における医療を取り囲む状況
市民・患者
○ 高齢社会になると,医療・看護・介護の必要な方が増加。 → しかし,情報がないため,不安で仕方がない。
○ 高齢者の入院数が増加。 → 必然的に在宅療養日数が増加し,在宅医療ニーズが増加。
診療所
○ 市民にとって在宅での療養環境整備が必要な中,診療所の重要性が一層増す。
○ 柏市内は一般診療所が少なく,外来での対応で多忙な状況。
→ 外来があるため,365日,診療所が確実に訪問診療ニーズに応じることは体制として困難。
一方において,後期高齢者の増加に伴い,今後は外来ニーズから在宅ニーズに移行する患者が増える。
病院
現在でも在院日数の短期化を図ってはいるが,病床利用率は高い。
→ 今後の超高齢社会における入院者の増加に対応できる可能性は低い。
在宅医療の推進が必要
一方で診療所が抱える課題・不安の解消も必要
在宅医療推進にあたり診療所が抱える課題・不安
①24時間の在宅医療体制構築による肉体的・精神的不安, ②外来診療に支障が生じること
③在宅医療のやり方への疑問・不安, ④効率的経営の可能性
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5.地域包括ケアシステムの具現化について
5-3.在宅医療を推進するための具体的取り組み
(1) 在宅医療に対する負担を軽減するバックアップシステムの構築
① 主治医の訪問診療を補完する訪問診療を行う診療所
→ 在宅医療を行う敷居を低くして在宅医療を行う医師を増やす。
→ 増えた医師のグループ化を図り,相互支援システムを構築。
② 病院の短期受け入れベッドの確保
③ 24時間対応できる訪問看護と訪問介護の充実と多職種の連携
(2) 在宅医療を行う医師の増加及び質の向上を図るシステムの構築
○ 在宅医療の研修プログラム(東京大学の事業)
※ (1)①の医師を増やすためのプログラム
(3) 情報共有システムの構築(東京大学の事業)
(4) 市民への相談,啓発
→ (1)~(4)を実現する中核拠点(地域医療拠点)の設置
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(1)在宅医療に係る負担軽減システム案
○ 共同で地域全体を支える体制の構築
→ 1つの診療所が数多くの患者を支えるだけでなく、多くの診療所が少しずつ支える事で多くの患者を
支えるシステムを構築。
○ 主治医・副主治医の仕組みの構築
→ 主治医(患者を主に訪問診療する医師)と副主治医(主治医が訪問診療できない時の訪問診療を
補完する医師)とが相互に協力して患者に訪問診療を提供。
※ 市が事務局を担い,医師会を中心とした多職種による委員会が主治医・副主治医・多職種を推薦。
<柏市全域での動き>
:主治医(可能な場合は副主治医)
<システムの具体的な動き>
:副主治医機能集中診療所
主治医等の推薦
コーディネート支援
:コーディネート等拠点事務局
南地域
北地域
相互に主・副
副主治医機能依頼
相互に主・副
相互に主・副
副主治医機能依頼
副主治医機能依頼
拠点事務局
副主治医
専門医 専門医 専門医 専門医
相談対応支援
相互に主・副
副主治医機能依頼
副主治医機能依頼
主治医
主治医
主治医
患者情報
共有システム
訪問診療
緊急時対応
専門医療
ターミナル
豊四季
補完的訪問診療
※事務局は市
バックアップを依頼
相互に主・副
副主治医機能依頼
患者の紹介
短期入所ベッドの確保
診療方針相談
在宅医療研修プログラム(実習拠点)
グループ化
主治医等の推薦
多職種のコーディネート
した医師
専門医の紹介
副主治医機能集中診療所
医療機器貸与
(個人)
相互に主・副
相互に主・副
病院
相互に主・副
患者
地域医療拠点
※ システム全体を管理・運営する運営委員会を設置
訪問看護師(24時間訪問看護),ヘルパー(24時間訪問介護),
ケアマネ,栄養士,薬剤師
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(2)在宅医療を行う医師の研修プログラム
診療所の実地医家に対する本格的後押し研修
平成23年5月下旬より試行(4か月の研修プログラム)
在宅実地研修
受講者
:在宅医療に興味のある医師
6名
研修内容:医学生、研修医の在宅研修で実績のある診療所にて
月2回以上、半日の実地研修を行う
多職種連携研修
受講者
:医師(開業医)、歯科医師、薬剤師、看護師、
介護支援専門員、理学療法士、病院退院支援担当、
病院医師・看護師 8名×3グループ、計24名
研修内容:月1回土曜日午後に、医師を含めた多職種で講義・
グループワークを実施する
• 在宅医療を学び経験する機会を提供
• 同時に地域の職種を超えたチームビルディング
→在宅医療に携わる医師を増やす
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→つながりの強化
6
6
(3)情報共有システムの構築
後方支援ベッド確保中の
終末期患者の直近の状況を確認
フェースシート*等を
オンラインで共有
他院の処方状況を
確認し重処方を予防
データセンター
(クラウド)
医療サービス
紹介元病院
緊急受入病院
併診病院
併診診療所
検査機関
シームレスな
サービス提供
薬局
副主治医
(在宅療養支援診療所)
主治医
患者 同居
家族
多忙な医師に、要介護者の
生活の変化をメールで報告
リハビリ
訪問看護
システム上のカレンダーを
参照して介護サービスの
利用状況を把握
日常の状況を
医師に共有
バイタルサインに
変化があった際に
医師宛にアラートを発信
居宅介護支援
入浴時に褥そうの
状態を観察し共有
別居家族
訪問介護
訪問入浴介護
デイ
* フェースシートは、千葉県地域生活連携シート等に準拠
介護サービス
ショートステイ
他
機関やサービス種別を越えた情報共有のシステムを構築し,
在宅医療・ケアに関わる多職種チーム形成を容易にする
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(4)在宅医療(健康づくり含む)普及啓発
交流・情報交換
在宅医療推進協力員制度
在宅医療推進パートナーシッププロジェクト
将来的には推進協力員のいる団体へはパートナーシッププロジェクトの委
託金を増額若しくは推進協力員の居る団体から優先的に契約
1)在宅医療や健康に関する自発的な勉強会
・市民活動センターの活動テーマ
2)在宅医療等に関する市民イベントの実施
3)市民同士のネットワーク形成
後方支援
(市民団体向け)
■市民による市民同士の在宅医療学習
会の開催(当研究会からの委託事業)
当研究会による後方支援
(個人向け)
■在宅医療講座を実施し、講座終了者の
中から推進委員を任命
1)各種事業実施時のサポート(イベント実施
時の口コミ広報、アンケート配布協力など)
2)知識の獲得とコミュニティ内での応用
3)パートナーシップPJでのファシリテーター
4)地域内での住民の組織化
5)市民同士のネットワーク形成
1)自主的な勉強会実施時の講師の紹介・派遣
2)専門的アドバイス
3)意見交換会、成果発表会等の開催(会員サービス?)
4)補助金獲得や協働事業提案時の後援
5)WEBページ上での紹介(オーソライズ)
•
柏市民の自発性を基軸として,運動論的展開を図る。コミュニティによる連続性を
意識し,当研究会は後方支援(技術と資金)に徹する。
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(5)地域医療拠点の設置:①趣旨と機能
○
○
・
・
○
→
地域医療拠点は,地域医療機関をサポートする中核になる。
柏市における連携の拠点。
地域医療,がん対策を含めた医療・看護・介護関係職種の連携
市民との医療・看護・介護に関する連携
医療・看護・介護の全情報の集積地。
平成25年度中に運営開始を予定。
地域医療拠点の機能
地域医療拠点の役割とスペースのイメージ
1.市民からの相談の支援
施策①
施策②
施策③
主治医・副主治医 緊急病床の確保 看護・介護の充実
の推薦
その他の支援
多職種連携
2.市民の医療に対する啓発・教育機能
3.医師からの相談の支援(診療方針の相談)
6.患者が病院から在宅に戻る際の退院調整の支援機能等
① 主治医・副主治医の推薦
※ 多職種から主治医推薦の依頼があった場合にも対応
② 多職種の推薦(多職種のコーディネートを可能にする)
施策⑤
市民への
相談・啓発
地域医療拠点
4.在宅医療に係る主治医及び副主治医の研修機能
5.主治医の訪問診療を補完するバックアップ機能
① 医師・多職種による在宅医療・看護・介護の管制機能
② 医療機器の貸与や専門医の紹介といった支援
施策④
在宅医療の
研修
コーディネート事務局
医療・多職種
スペース
事務局スペース
医師
歯科医師
看護師
多目的スペース
薬剤師
相談・啓発スペース
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医療機器庫等
その他の支援スペース
介護関係者
在宅医療の研修
研修スペース
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(5)地域医療拠点:②在宅医療との関係
○ 在宅医療を推進するための政策を具現化するため,地域医療の拠点整備を行う。
→ 多職種の連携をより効果的に推進し,在宅医療を安定的に供給する体制を構築する。
○ 多職種連携にあたっての事務は市が負担するところ,実働部分を医師会等が担う。
在宅医療推進の政策
1.在宅医療に携わる
医師の負担軽減
① 主治医・副主治医の推薦
② 緊急用病床の確保
その他在宅医への支援
地域医療拠点の機能
(スペース)
主の役割を果たす者
コーディネート事務局
・ 運営委員会事務局 ・ 手上げ照会・調整会議
・ 情報システムの運営管理
市
医師会
③ 看護・介護の充実
多職種連携
2.在宅医療の研修
(多職種研修含む)
・ 全県普及版の研修
・ 柏市内版の研修
3.市民への相談・啓発
医療・多職種スペース
(多職種が集う場)
・ 医師・多職種調整 ・ 医療機器貸与 研修スペース
※多職種と連携して実施
市民相談・啓発スペース
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歯科医師会
薬剤師会
看護師
ケアマネジャー
介護事業者
東大・医師会
市
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5.地域包括ケアシステムの具現化について
5-4.超高齢社会における看護・介護と高齢者の住まい
<基本方針>
<基本方針>
1.在宅での介護を可能とするためには,緊急時の見守りがない等により自宅で介護を受けることが困
1.在宅での介護を可能とするためには,緊急時の見守りがない等により自宅で介護を受けることが困
難なケースへの対応が必要。
難なケースへの対応が必要。
2.要介護度が高くなった場合,夜間・早朝の時間帯を含めた介護が複数回必要となる。
2.要介護度が高くなった場合,夜間・早朝の時間帯を含めた介護が複数回必要となる。
→
→ 特に医療ニーズが高い介護者については,医療・看護と介護とが連携して対応する必要がある。
特に医療ニーズが高い介護者については,医療・看護と介護とが連携して対応する必要がある。
【基本施策】 ○ 高齢者の住まいとしてサービス付き高齢者向け住宅の整備を進める。
→ 施設並の安心感を提供するためにも,小規模多機能型居宅介護を併設する。
○ 24時間対応可能な訪問看護の体制整備を図る。
○ 24時間訪問介護の整備を進めるとともに,訪問看護との連携を図る。
医療・看護・介護を一体的に提供するサービス付き高齢者向け住宅
1.基本コンセプト
○ 高齢者本人の希望により生活機能が低下し始めた段階から亡くなるまで住める。
→ 必要なサービスを建物内に併設し,地域の在宅医療対応の診療所と連携して在宅での生活を支える。
○ 地域の医療・看護・介護の包括的サービス提供の拠点となる。
2.併設サービス
① 生活支援サービス, ② 訪問看護ステーション, ③ 小規模多機能型居宅介護, ④ 24時間の訪問介護,
⑤ 在宅療養支援診療所(豊四季台地域の副主治医機能集中診療所), ⑥ 地域包括支援センター,
⑦ 放課後の子どもの居場所サービス
※ ②~④については,介護保険制度改正後の新サービスの可能性も検討
※ 居宅介護支援及び認知症対応型共同生活介護の併設,障害者の住まいのあり方については可能性を検討
3.時期 : 平成25年度中に運営開始を予定
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6.高齢者の生きがい就労について
6-1.高齢者の生きがい就労について:背景
6-2.生きがい就労とは
6-3.高齢者の生きがい就労の全体像
6-4-①~⑧各事業の概要
6-5.事業統合組織について
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6.高齢者の生きがい就労について
6-1.高齢者の生きがい就労について:背景
主に団塊世代の大量退職で2015年までには毎年約4000人の高齢者が
地域(柏市)に戻ってくる。
→ ホワイトカラーで「会社が社会とのつながり」であった者が地域へ。
→ 社会とのつながりを作るチャンネルが限られるため,地域で孤立。
高齢者の生きがい就労を実現し,コミュニティ構築を促す
1.社会的人財の活用
: 「毎年4000人のリタイア層」=「毎年4000人分の知識と経験」
→ 地域が抱えている課題解決の担い手として活用
→ サービス継続性の観点から,雇用契約を前提として事業実施
2.孤独死予備軍を作らない
: 就労という慣れ親しんだ行為をチャンネルにして,社会とのつながりを作り,
地域での孤立を防止
3.外出を促して健康維持
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6.高齢者の生きがい就労について
6-2.「生きがい就労」とは
生きがい
働く
セカンドライフの「生きがい」
を求めるニーズ,現役時代
と異なる目的・働き方への
ニーズに一致する
○セカンドライフを豊かにする活動
○無理なく、楽しく、出来る範囲で
○地域や社会に貢献したい
○地域活動に飛び込むのは敷居が高い
○「働く」は慣れ親しんだ生活スタイル
○明確な自分の居場所・役割が提供される
地域から離れて働いてき
た人にとって,抵抗感なく
参加でき,地域に交わる
きっかけにもなる
「生きがい」と「働く」を両立する「生きがい就労」事業の創造を提案
「生きがい」と「働く」を両立する「生きがい就労」事業の創造を提案
就労
生計維持のための
就労(生計就労)
生きがい
生きがい就労
交流・趣味・場
の創造・その他
リタイア層が慣れ親しんできた「仕事・就労」というかたちをとりつつ,セカンドライフの要望に応じた
フレキシブルな働き方を可能に,同時に,働くことで地域の課題解決に貢献できる場
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6.高齢者の生きがい就労について
6-3.高齢者の生きがい就労の全体像
① 休耕地を活用した農業
→ 農業者による組合組織が農地で高齢者を活用
農業
高齢者を各事業者に出向
事業統括の組合組織(高齢者を雇用)
高齢者の生きがい就労は,4分野8事業(6~7事業者)
高齢者の生きがい就労は,4分野8事業(6~7事業者)
生活支援
② ミニ野菜工場
→ LED野菜工場で高齢者が気軽に葉野菜を栽培
③ 屋上農園
④家事の負担や外出時の悩みなどを高齢者が解決
⑤放課後の子供の居場所
→ 放課後の子供の学習・生活・遊びの場を高齢者が提供
育児
地域の食
⑥子育て支援センター
→ サロンや子育て研修に高齢者の知識・経験を活用
⑦出前講座
→ 保育や教育の現場に高齢者の知識・経験を活用
⑧地域の食の担い手(コミュニティレストラン)に高齢者を活用
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① 休耕地を利用した農業
○ 1軒1軒の農業者が生産高を上げるには,事業の拡大が必要。
→ しかし,事業規模拡大には,様々な困りごとがある。
① 困りごと1 : 土地の確保, ② 困りごと2 : 人の確保, ③ 困りごと3 : 経営が不安定
○ また,昨今,大手スーパーなどが農業への参入に積極的な動き。
農業者が集まって出資し,困りごと1~3を解決する組合組織を創設
※ 組織内に「事務部門」を作り,業務(1)~(3)を行う → 農業者は農業に専念
農業者の組合組織について
○ 組合組織は農業者に対し,以下の業務を行って支援する。
(1) 土地の確保 : 土地の確保を市役所と調整し,市役所が円滑化団体として土地を斡旋。
(2) 人の確保
・ 高齢者(農業に関心のある若年・中年含む)のリクルートを行う。
・ 高齢者の能力に応じた配置や繁忙期・閑散期に応じた雇用調整を実施。
(3) 経営の安定
・ 農作物や加工品の新しい販路を確保して販売量を拡大する
・ 組合組織が事業を行い,新たな収益を確保し,農業者に収益の一定割合を還元
※ 事業とは・・・
① 休耕地を借りて農業を実施 ,② 農作物を加工して販売 ,③ 体験農園等を実施して,一定収益を確保
→ ここであがった収益により,事務部門の人件費等を賄う
○ 高齢者は,農業者の事業規模拡大に伴う農業,組合組織の3事業,組合組織の事務部門で就労。
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② ミニ野菜工場 ③ 屋上農園
○ 高齢者にとって自宅のすぐそばで気軽に楽しく働ける場所があることは望ましい。
○ 休耕地農業同様に,「緑(植物等)」と向き合うことは高齢者の心身にとってプラスの効果が期待さ
れる。家庭菜園が高齢者の趣味として人気が高いように,緑と接する職住接近した就農事業を地域
内に設ける。
○ 地域内の様々な空きスペースを有効活用することも地域の一つの課題であり,地域活性化の一策
地域の空きスペースに,近年,注目が集まる「ミニ野菜工場」,また建物の屋上を利用した
農園事業を創造し,高齢者を雇用。
ミニ野菜工場
ミニ野菜工場
屋上農園
屋上農園
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④ 生活支援の課題を高齢者の就労で解決
生活支援ニーズは増加 ⇔ ボランティア等担い手の不足
○ 柏市内の生活支援サービスの担い手 → ボランティアの不足,市の財源の不足
・ 柏市内助け合い活動10団体
・ 社会福祉協議会
・ その他,自治会の活動や無償ボランティア団体によるもの
○ 生活支援サービスは,今後,ニーズが一層増加する。
① 今後増加する,要支援・要介護高齢者や高齢者単身世帯を中心とする高齢者の生活を支える必要性の増加
② 元気高齢者を地域力の源とすることによる,元気高齢者の生活を支える必要性の増加
③ 現役世代のニーズ増加
・ 共働き世帯の増加,母子父子世帯の増加 → 仕事と家事の負担により子供との時間が減ることの防止
・ 少子高齢化による労働力人口の減少及び労働者の1人当たり負担の増加
→ 仕事による疲労に家事の負担がのしかかる生活からの開放が必要。
民間による生活支援サービスの充実
(1)場所・事業開始時期
豊四季台地域を中心に,平成23年度中に可能なものから適宜事業開始予定。
(2)具体的事業
① 要支援・要介護高齢者に対する介護保険対象外の生活支援サービス(掃除・洗濯・外出支援・御用聞き等)を実施
② 元気高齢者に対する生活を充実させるサービスの実施
③ 現役世代(特に子育て世代)を対象に,負担となる家事のサポートサービス(子どもの送迎等)を実施
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⑤⑥⑦ 育児が抱える課題を高齢者の就労で解決
課題1 : 放課後の居場所の確保
○ 市民から学童保育の対象児童拡大要望がある。(現行は小学校3年生まで対象)
○ 生活保護世帯や母子世帯は柏市全域で増加。
→ 子どもたちの放課後の居場所の確保(生活リズムの健全化,学習機会の確保)を行う。
課題2 : 保育士の不足
○ 登録数は一定程度あるものの,条件に合致する保育士は毎月定数ぎりぎり
○ 柏市では,今年度以降,新築園が4園,増築園が1園の予定。
→ 保育士不足の可能性。保育士は業務に忙殺され,保育の質の向上には限界
課題3 : 少子化対策としての子育てサービスの充実
○ 豊四季台団地内の15歳未満人口は303名で団地内人口の約 5.0%。(平成22年4月1日)
→ 豊四季台団地に,子育て世代が求める一時保育やサロンなどの子育て支援を提供。
高齢者の生きがい就労で高齢者の知識・経験をフル稼働し,
育児サービスの課題を解決
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⑤⑥⑦ 育児分野の各事業について
⑤ 放課後の子どもの居場所確保
(1)場所・事業開始時期
: 平成23年度中に団地内で事業開始予定(平成25年度中にサービス付き高齢者向け住宅に併設して本格稼動)
(2)事業概要 : 学習機会の提供まで実施する居場所の整備(かしわっこアカデミー)
(3)内容
○ 対象 : 小学1年生~中学3年生の子ども(高・中・低所得のあらゆる世帯の子どもが対象)
○ 主なメニュー : ① 生活リズムの健全化, ② 健康管理能力の育成(食育,医療の知識,からだづくり)
③ 学習支援(宿題,予習,補習), ④ 体験による新しい知識の習得(環境,社会,文化,国際(多国語習得)
⑤ 課題解決能力の育成(問題把握・共有力)
⑥ 保育・学童保育・教育の充実のための出前講座
(1)場所・事業開始時期
・ 各保育園の空き教室,各学童保育所の近隣空きスペース,各幼稚園の空き教室,各小学校の授業・PTAの講座
・ 平成23年度の中頃から事業開始予定
(2)具体的事業
○ ①から③を,保育園,学童保育所,小学校において高齢者が講師として実施。
① 高齢者による昔の遊び,② 高齢者による体験教室(農業・料理・おけいこ),③ 高齢者による伝統芸教室
○ 小学校のPTAが行う保護者向け講座や児童向け講座においても実施。
⑦ 子育て支援センターの創設
(1)場所・事業開始時期
認定こども園内又はその隣接地にて,平成23年度中に可能なものから適宜事業開始予定
(2)具体的事業
① 子ども一時預かり所, ② 子育て世代への子育て研修, ③ 子育て世代の相談センター・サロン
④ 子育て経験者等への保育サービス従事のための研修 → 研修修了後は保育園などで就労
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⑧ 地域の食が抱える課題を高齢者の就労で解決
高齢社会における食の環境
○ 今後,要支援・要介護者の増加,高齢者のみ世帯の増加が見込まれており,移動圏域が狭まる。
○ 一方,現実的に,高齢者世帯の食生活は以下の状況にある。
① 高齢者単独世帯の欠食
② 高齢者になると「食」本体の楽しさよりも,食の準備の煩わしさが勝る
○ 世代を超えて,食の外部依存が進んでいる。また,外食産業の対象世代層は現役世代層。
<これからの外食・中食産業の基本方針>
○ 外食・中食産業は,今後増加する高齢者の食生活を考えた新たな営業展開が必要
→ 地域に密着した食のサービス展開が必要。
→ 高齢者の日常の食生活のわずらわしさによる欠食・偏食への対策が必要
→ 外食・中食を行うレストランが地域の食生活を支える拠点という位置づけ
高齢者の生きがい就労で高齢者のニーズに沿った食サービスを提供
さらに・・・
地域の食を支えるレストラン = コミュニティレストラン
○
:
○
:
退職直後の高齢者は居場所がなく,単身世帯は外との関与がなくなる。
高齢者の就労やその他の活動によりコミュニティを構築 → このコミュニティを強固なものとする場所が必要。
「食」は人の行動の基本要素
多世代のコミュニティ構築が可能。 → 「レストラン」が地域コミュニティの構築の土台
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21
6.高齢者の生きがい就労について
6-5.事業統括組織について
高齢者のための必要性
① 生きがい就労の場の継続的確保に資する事業者への経営支援
: 高齢者の生きがい就労の場を安定的かつ継続的に確保可能にする。
② 事業趣旨の明確化と共有化
: 事業者の事業趣旨を継続的に確認し,高齢者の就労を確実に実現するとともに,地域課題の解決を図る。
③ 高齢者の労働者としての意見の反映
事業者のための必要性
① 高齢者の生きがい就労の趣旨に沿った労働環境の整備
: 適切な高齢者の働き方に則った労働環境の整備,雇用調整・労務管理
を一元的に実施可能にする。
② 効率的な労働力の確保
: 事業主が高齢者を労働力として効率的・安定的に確保することを可能にする。
超高齢・長寿社会に
求められる新しい社会
システムの形(生きが
い就労を実現する枠
組み)
構成員として登録
<生きがい就労事業組織(緩やかなつながりをもつ連合体)>
生きがい就労推進組織
就労を望む
高齢者の募集・
登録・労務管理
高齢者の働きや
すい就労環境・
技術の開発
(研究受託)
農 業
労働力提供・
労務管理サポート
独自収益事業
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生活支援
育 児
地域の食
22
7.生まれ変わる柏市・豊四季台地域の暮らし
„将来の豊四季台地域のイメージ
在宅で医療,看護,介護サービスが受ける体制
が整い,いつまでも在宅で安心して生活できる
„建替を進めている豊四季台団地内
の土地利用計画
○ 子育て支援センター
○地域医療拠点
地域拠点ゾーン
公園
商業・生活利便
施設ゾーン
地域の中に多様な活躍の場があり,
いつまでも元気で活躍できる
○ サービス付き高齢者向け住宅
○ 在宅医療・看護・介護サービス拠点
○ 子どもの放課後の居場所
四季の道
(自転車歩行者専用道)
○ コミュニティ食堂
○ ミニ野菜工場
在宅医療・看護・介護サービスの導入,生きがい就労の創造を進めるとともに,これらの地域展開
を受け止める住まいの構造,公共スペース(公園や広場)等の空間計画を検討
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(参考)地域の方々との意見交換会(全体会+各町会)
2011年2月27日(八ツ原、かやの町、西町、明原)
2011年2月3日(篠籠田、四季原、今泉台、サルビア)
2010年11月 みんなのまちづくり会議(全体会)
2011年2月19日(豊四季台団地)
2011年2月15日(メイツ柏、千代田橋、桃山、あけぼの)
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(参考)地域の方々からのご意見
健康・
在宅医療
•若いうちから,若い人と一緒に,健康づくりがしたい。
•体力づくりができる場所,散歩道などが整備されるといい。
•往診してくれる医者がどこにいるかわからない。
•医師不足,医師の高齢化と言われるが,本当に在宅医療は出来るの?
•医師だけでなく,看護師や薬剤師さんに期待。いざという時のサポート体
制(家族,近所,かかりつけ以外の医師など)も必要!
人のつながり・
生きがい就労
•住民同士の縁がない。地域でまちの将来について話し合う場が必要。
•人が集まれる場所,いこいの場が近所に欲しい。
•定年してから時間が余っている。空いている時間でちょっと働きたい。
•高齢者だけで経営までするのは難しい。簡単に参加できたらありがたい。
•働くのが収益のためでなく,地域の為になるというのが良い。それが近所
にあるならなお良い。
住まい・
移動
•人とふれ合える場所を作ってほしい。・若い人にもっと団地に住んでほしい。
•エレベータがないので4階はキツイ。・使いやすい集会場にしてほしい。
•子どもが伸び伸び遊べる場所がない。高齢者だけの空間にしないで欲しい。
•バリアフリー ,歩行者優先の道路など歩きやすくしてほしい。
•空き家空き地の活用・ベンチやトイレなどの外出時に休める空間が欲しい。
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7.生まれ変わる柏市・豊四季台地域の暮らし
地域包括ケアシステムの具現化及び高齢者の生きがい就労の
地域包括ケアシステムの具現化及び高齢者の生きがい就労の
実現により,豊四季台地域及び柏市は大きく変わる
実現により,豊四季台地域及び柏市は大きく変わる
病院からの
退院先が
再び病院
状態悪化すると
暮らせない住まい
孤独
引きこもり
産業衰退
細切れの
医療・看護・介護
による在宅の不安
家事等の負担
外出の不安
退職後の
居場所がない
少子化
子育て環境の悪化
医療・看護・
介護の一体提供
住み慣れた
在宅での暮らし
地域包括ケア
システムの具現化
安心の住まい
施設並の安心
日常生活の
支援
コミュニティ
高齢者の
生きがい就労
産業支援
(農業)
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退職後の
生きがい
子育て環境
整備
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8.豊四季台地域における事業のスケジュール
23年度
在宅医療
看護・介護
24年度
25年度
在宅医療推進システム
試行運用
26年度
27年度
以降
地域医療拠点
本格稼動
サービス付き高齢者向け住宅
本格稼動
高齢者の
就労
農業組合組織
稼動
ミニ野菜工場
本格稼動
ミニ野菜工場
試行稼動
放課後の居場所
試行稼動
放課後の居場所
本格稼動
子育て支援センター
出前講座稼動
生活支援試行稼動
生活支援本格稼動
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コミュニティ食堂稼動
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