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こま(独楽)のいろいろ

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こま(独楽)のいろいろ
唐津独楽
佐賀県唐津市
博多独楽
唐津市周辺でとれるマテバ椎を材料に作られる独楽は、
オーソドックスな形の皿ゴマやラッキョウの形をした坊主
ごま、手で回すひねりゴマなど 5 種類あります。赤を基調
に青、黄、緑、金などの色彩が鮮やかです。
福岡県春日市
17 世紀の後半に作られ始めた博多独楽は、心棒
に鉄心を打ち込んだ日本で初めての独楽です。
ぶれが少なく、よく回るので曲技が可能になり、
各地の独楽芸の発祥ともなりました。曲芸用の
独楽の製作、伝承とともに、回して遊ぶ独楽も
作られています。
八女和ごま
福岡
福岡県八女市
春日
唐津
八女和ごまは、明治時代はソロバン玉の形をして
いましたが、握りやすいように次第に上面がくぼ
んで今のような形になりました。その名残がくぼ
みの中央にあるヘソです。現在は、ヘソのないも
のやひねりごまもあります。。
佐賀 八女
佐世保
大分
熊本
肥後独楽
熊本県熊本市
長崎
「赤、黒、緑、黄色」の色づけをしますが、胴体の外側
は白い木地のままにしておくのが特徴です。トンボや
ヒネリ、坊主など 13 種類ある中でも、紐を使って空中
で回すチョンガケごまが肥後こまの代表。チョンガケ
は加藤清正公が伝えたといわれています。
佐世保独楽
長崎県佐世保市
佐土原
代表的なのは、インドから中国を経て長崎
へ伝わったとされるラッキョウ型の独楽で
す。回転時間が長いのが特徴で、
いきながしょうもんしょうくら
「息長勝問勝競べ」の掛け声で相手と打ち
合うので、
「けんか独楽」とも呼ばれます。
宮崎
鹿児島
神代独楽
でごま
宮崎県佐土原町
真竹の筒に檜の円盤をはめ込み、竹の心棒を通した
独楽。胴体にうなり窓という仕掛けがあって、回す
とブーンという音がします。江戸時代、佐土原は島
津領だったので島津の紋入りで、参勤交代の際の土
産物にも重宝されています。
鹿児島県鹿児島市
砲弾形の木製の独楽で、台独楽とも書きます。上
部の平らなところには赤、黄、緑の輪模様があり、
溝に紐を巻きつけて投げ、回したり、ぶつけあっ
たりして遊びました。昔は照国神社の初市などで
売られていましたが、今はもう見かけません。
㈱新井商店
博多独楽以後
2001 年 12 月製作
17 世紀後半のこの画期的な博多独楽の誕生以後、元禄時代(西暦 1 7 0 0 年前後) には松井源水という人が江戸の盛り場で
集客目的に曲芸独楽を披露したとの記録があります。彼は独楽曲芸師の元祖であると同時に有名な日本最初の大道芸
人ということになっています。この後、独楽遊びは各地に広がっていきます。加工がしやすい木が豊富という日本の
タイクーン
事情もあって多様な独楽が生まれました。幕末時の初代駐日英国公使、オールコックの日本滞在記「大君の都」のな
かで「せっかちに言えば、日本人は独楽回しばかりだということになろう。他のどの国民よりもこま回しに大変すぐ
れている」と述べています。当時西洋人にとって日本といえば独楽という連想図式が成り立っていたようです。明治
時代になって以後も、西洋から新しいタイプのこまの影響もうけ、さらにさまざまな独楽がうまれ、そして現在のコ
マブームへと、独楽遊びの伝統は脈々と受け継がれています。
鉄輪こま(今治)
皿こま(関西)
地球ごま(名古屋)
大山こま(相模)
曲芸こま(江戸)
けしごま(関東)
紅ごま(上州)
追っかけこま(東北)
木ゴマの製作と材料
ミズキ
マテバシイ
独楽の材料はよく
乾燥した広葉樹。
電動ロクロを回し
て、刃物で形を作
ります。心棒を上
手にはめ込めれば
一人前ですが、こ
れをマスターする
にはかなりの修行
が必要です。
イタヤカエデ
マテバシイ
杉や檜などの針葉樹にく
らべて広葉樹は木質が硬
く密度が高いので木肌が
滑らかできれいです。し
かしその分加工が難し
く、建築、家材よりも家具
材としての利用が中心と
なります。
マテバシイは九州の樹木で佐世保コ
マや唐津コマの原料です。木肌は一
見ラワン材に似ています。
押し絵羽子板の製作と材料
羽子板を作るには工作の技術
ばかりではなく、広く深いデ
ザインの知識や技術も必要で
す。東京浅草の羽子板市など
で売られています。
ホオノキ
出典( 写真抜粋)
木の材料
羽子板の羽根の芯はこのムク
ロジの実です。かなり硬い実に
ドリルで穴を開け羽根を挿し
てつくります。この硬さが、
ビッシとしたメリハリのする
音のもとです。
ムクロジ
「庭木・街の木」
「山の樹木」
キリ
2冊とも小学館ポケットガイド
製作写真
「東京の職人」淡交社
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