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女性の心と体の癒しどころ
特集 自分を起こす∼起業する女性たち∼ 起業は、これまでの自分の経験を活かすことができる、関心のある分野 で能力を発揮できる、ということもあって女性の働き方の一つとして注目 されています。今回は、区内で起業し、自分の人生を創りあげようと頑張っ ている女性たちにお話を伺いました。 女 性 の心と体の癒しどころ 中村橋駅を下りて、南に5分ほど歩くと「木癒庵」に着きます。高校や小学校 が点在する静かな住宅街です。普通のお宅の玄関に、木に彫られた看板が掛かっ ていて、ここは何をする所だろうと思わせる何気ない佇まいです。 松本恵子さんはここで、2008年1月から足による施術で体を揉みほぐす癒し 処として「木癒庵(もくゆあん)」を開業しました。 松本さんは開業前リゾート会社2社で開発に関わったり、直前の13年間は財 団法人日本ナショナルトラストで文化財や自然保護の保存・活用のための事業 に携わっていました。 まつ もと けい こ 松本恵子さん しかし土・日もなく出張に明け暮れる毎日に体が悲鳴をあげていたことや親の介護で退職、自分自身の体 のメンテナンスで出会ったフーレセラピー協会の講習に参加して資格を取得し、 「創業!ねりま塾」で受講も して開業に至りました。 フーレセラピーとは足裏を使ってツボや筋肉を揉みほぐす施術法で、施術者本人も体への負担が少ない ため、年齢を重ねても施術が楽だといいます。施術は床に寝て行うため、ベッドなどの設備は不要で、開業資 金は少なくてすんだそうです。開業に当たっては空き家になっていた実家の一戸建てをそのまま使用でき たのも幸いであったといいます。材木商であった実家の家業から材木に並々ならぬこだわりがあって、室内 のしつらえは古材を使用して癒しの空間を演出しました。店名はそのこだわりから生まれました。 1日の施術数を限定した女性専用・完全予約制の「木癒庵」は、施術後にまどろみ時間を設けるなどご自分 の体験から得た独特のサービスも考えられています。現在はまだ友人や知人関係が主で、採算の取れる状 況までには至っていないといいます。今後は実家倉庫内の作業小屋を使った木工教室や、フーレセラピーを 受ける方への茶菓の提供なども視野に入れているそうです。 高齢化が進むと町中に空き家が出現します。その空き家を活用して、大きな資金が無くても自分の技術を 活かして開業することが出来る、よい例だと思われました。今は玄関先に小さなチラシを置いて道行く人に 自由に取ってもらうほかは特別な宣伝をしていないそうですが、これからホームページを整備したり、宣伝 にも力を入れて行きたいと語ってくれました。 室内はほのかな間接照明と、アロマオイルのかおり、静かな音楽と古材を生かしたインテリアがくつろぎ の空間を広げています。仕事や介護で疲れた女性が癒される空間になりそうです。 練馬区中村北4−18−3 TEL 03−3990−6313 http://www.mokuyuan.com ❷