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検討会議の概要(PDF:329KB)

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検討会議の概要(PDF:329KB)
「林業の星」ステップアップ制度検討委員会(第4回)
要約
1 日 時
平成26年10月22日(水)午後1時30分から3時30分まで
2 場 所
ルビノ京都堀川
3 内
会議室「嵯峨」
容
(1)報告事項(事務局)
第3回検討委員会の議事概要と検討のまとめについて(事務局説明)
(2)検討事項
【論点 林業の星ステップアップ制度中間とりまとめ(素案)の検討について】
<主な意見>
○素案について、考え方は良い。特異な部分は付け加えていかなければならない所はあ
るが、あまり細分化しても意味が無いと思うので 4 階級くらいで良いのではないか。
○段階を踏んでレベルアップするという形は良い。現場で作業する上での技術以外に現
場主任、管理者、統括責任者という部分をどこまでこの林業の星に入れていくかとい
うのを議論しないといけない。
○特級は、「総括管理責任者」というようなイメージ。技術力だけでなく、林業の仕事
はチームワークも大切である。一つの現場を段取りよく動かせるというものも技術者
のその先として大変重要。
○検定内容も分野で変わることを想定。
○どこまで現場の管理者の方がスキルが必要なのか、機械オペレーターに関しては、そ
の根底にあるのがチェーンソーマン。チェーンソーがあってオペレーターにつながる
というところは賛同。
京都府立林業大学の高性能林業機械操作士の資格制度も、まず伐倒に関して合否判定、
そして、機械それぞれに関して合否判定されている。
○京都府下でも高性能林業機械を保有していない事業体に対して、どのようなフォロー
をしていけるか。現場の人間がやりたい事を見つけ、そこを目指していけるのかを考
えるべき。
○全体としてこの流れで進み、現場の人間が欲する資格に持っていけるかをもっと掘り
起こせれば良い。審査員は受験する側が納得して受験できる方。
○モチベーションを持ち、資格制度を望む人の為の制度だと思う。本人はチェーンソー
をやっていたいが、事業体によっては違う仕事をしなければならないなど、経営者の
理解も併せて調整していかないといけない。
○本人が資格を取得したいと思っていても、研修に行かせてくれないなど、本人の高ま
っていく気持ちを阻害させないような事業体、経営者でないといけない。それに対し
てもフォローする方向で取り組んでいかなければならない。
○事業体への支援も含めて大きな話を残している。
○どういう技術者が必要なのか。作業システムの判断や段取りでは、統括現場管理責任
者。個々の作業技術は特級なり 1 級である。資格体系でベーシックな形で等級を付け
て、特殊技能は別に評価する基軸が必要。おそらく同一線上の評価の資格体系立ては
難しい。
あくまで特級のハーベスタ、フォワーダ、チェーンソーというイメージを基本。
○全体を見て仕事の段取りをつけるという話が出たが、大きな仕事のシステム、どうい
う機械をどういう風に導入して、どういう流れで作業するか、そういったものとは別
にもっと普段の中での段取りというのも非常に大事。普段仕事を一緒にやっていると
わかるが、1回の試験ではなかなか見えにくい。そういうところを敢えて拾うような
試験を行うのか、あるいは切り捨てるのか、そういうことも議論して頂きたい。
○学校で学生に教える立場とすると、こういう資格制度が出来て、それぞれどういう事
が出来るというのが明確になると、我々としてもどの段階まで学生を育てあげるのか
一つの目標が出来るので非常に期待している。
○チェーンソーの使い方などいろいろやり方はあるが、一つに決められるものではない
中で、どこまでをスタンダードと考るのか。欧州型の伐り方を良しとするのか、昔の
日本の教科書に書いてある切り方でないといけないのか。資格試験となってくるとそ
ういうところも評価しなければいけない。どこまでを OK にするのかしないのか、ま
た評価判定する試験官がいるのかいないのか、一つの議論の元になるかと思う。
○資格制度が出来たところでの話になるが、3,2,1級と級が上がり、どういう研修
を受け、どういう事を学べばいいのか、マニュアルなど、制度設計全体のロードマッ
プができると分かりやすい。技術的にどういうものが求められるのか。事業体として
どういう資格があるといいのか、あるいは資格に対してどこまで求めればいいのかと
いうのは整合を取っていく必要がある。
○一方で、こうでないといけないというものもある。実際に日本の林業これからきちん
とレベルアップしながら進んでいくにあたり、こうあるべきだというところも、この
制度に乗せて出していく必要がある。
○京都林大の学生を扱っている立場から、階段状にステップアップしていくが、林業大
学校出たとはいえ、まだまだ先があり、自分を伸ばし、目標が見えてくる、頑張れば、
腕も上がり、それ相応の評価があるという仕組みはとても良い。
○この委員会のまとめとして 2 点気になるところがある。1つは制度を考えるバックボ
ーンとして「教育・業界・行政が連携して」とあるが、教育というのは林業大学校の
ことであるが、世間一般の方が教育というと小学校、中学校と大きな教育を想定する
ので、少し組織を広げ過ぎではないか。言葉を使うには気を付けた方が良いかと思う。
○もう1つは、既資格分類の表で分類の高性能林業機械操作士・森林公共政策士は我が
校が独自に作っている。高性能機械操作士というのは 2 年間の勉強の集大成として総
合的に取らせているもので、少し分類表とは趣旨が違い、末尾の位置に入るのは少し
違う。
○チェーンソーマンという言葉は OK か?女の人もマンで?
○林業関係でこういう資格のシステムがなかったのかと驚き。建築関係でも、大工技能
士、現場では施工管理技士というものがある。林業もそれに乗っ取っていろいろと考
えられるのは非常にいい。
民間ではまだ言われていないが公共事業では資格者を配置せよというルールのもと
に施工をしている。ある意味で秩序が保たれ、安全管理等もたびたび行われるため、
林業界でもこれからそのようになるのでは。その辺は臨機応変に対応すべき。
○名前ですが、林業技能士は技能検定の方も技能士ということでかなり似ているので、
その名称を使うことは心配がある。
○技能検定は、下の級を合格するとショートカットできる受験資格があり、下の資格を
取るメリットがあるが、林業の星制度の中ではどうか。
○特級は技能検定 1 級を取っていないと受けられない、10 年以上実務経験があれば受
けられるというところはいい。特級は 1 級合格を5年以上というのがあるが、2 級に
もそういうものが必要ではないか。
○受験資格についてチェーンソーマン、伐倒 6000 本以上や機械の操作時間等あるが、
それは各森林組合、事業体で証明できる、ある程度把握出来ているものなのか。
○搬出間伐では本数よりは材積で把握している。出来高班では、何本切ったと出来高で
本数は分かる。その証明としては、一本一本株にナンバーを打っているので証明は可
能。
○搬出間伐ではそこまでの本数把握は難しい。機械のアワーメーターは、実際機械が稼
働していても、果たしてその人がオペレーターとしてやっていたのかというのはわか
らない。この人が本当にこの日にハーベスタに何時間乗ったというのは、各機械に乗
せている日誌には書くが、現時点ではそれを抽出するのはなかなか大変。
○事業体から出して頂いた証明書みたいなものを信用する形になる。この人は 1000 時
間以上乗っているという文書をつけてもらうなど。
○チェーンソーの伐倒、日 30 本というのは問題ないのか。木の大きさにもよるが。
○議論の 1 つは、現場の統括について、特級資格の方の中でチェーンソーしかやってい
ない人は実際にいるのか。そういう人は現場の管理はできるのか、もしくはする必要
はあるのか、という事について現場の意見を頂きたい。
○実際に現場でチェーンソー一筋の方は管理を求められるのか?チェーンソーで特級
を取ったからといって、役に立たないということはないのか。
○チェーンソーばかりでグラップルなど機械を使った経験がないと、効率的な作業のた
めの伐る方向が分からないので、結局、集積する時に集めにくい。チェーンソーばか
りではどうしても独自の考え方になるので、機械も使って頂き、どういう集材をする
かを把握して頂かないといけない。
○林業技能士2級まではこの考え方で良いのでないか。しかし、1 級は5年では無理で
ある。チェーンソーは3年、チェーンソー伐倒年間 6000 本なら、3年で約 2 万本。
そして、機械もハーベスタ、バックボー、集材機、ワイヤーを使用するもの、大まか
にわけて 4 つに分かれると思うが、その中の一種類でも良いので3年以上使っている
人。チェーンソーが3年、機械が3年で 6 年以上になるが、それで 1 級を取得して頂
き、総合的なものはそこで終了。
○特級は、もちろん現場管理の特級。機械はハーベスタ・作業道・集材機・タワーヤー
ダ、このうちの二種類を 3 年以上であるので、先ほどからの続きなら6年以上作業し
た人。それが機械部門の特級。
○チェーンソーに関しては、先ほどの 1 級を取得していれば、風倒木や偏心木は必ず伐
採していると思うので、特級の場合は 70cm 以上の大径木を思うように倒せるのがチ
ェーンソーの特級。このように、特級の中で分けていくのはどうか。
1 級までは総合的に、特級はそれぞれ専門的に取得する。
○1級までは共通、特級からは専門的にということか?
○それはチェーンソーの 3 年間使用するとそういう計算になるという話である。資料に
年間 6000 本とあったので、チェーンソーを 2 万本なのか、3 年間使用なのかは表記
の問題だと思う。
○1級の共通の部分では、やはりチェーンソーは 3 年の経験が必要か?
○例えば機械のオペレーターを若い頃からやっており、チェーンソーマンの経験が無い
方は1級にはなれない。2級で終わり。
○総合的に作業を分かっている方が1級?通常の作業を現場監督として担うのであれ
ば、それくらいの技術が無いといけないのではないか。
○やはりチェーンソーはしっかりした方が良いか、若い頃から特殊な作業をこなす方が
良いのか。各事業体によっても事情は違うかと思う。
○当社でも機械オペレーターとチェーンソーマンの区別はしていない。やはり、それぞ
れの動き、仕事内容が分かっていないと、基本的には良い仕事にはならない。オペレ
ーターとチェーンソーを両立。当社ではどちらも出来てから作業道へと進む。作業道
のルートというのは効率に大きく関わる。フォワーダが曲がれるカーブかどうかわか
らなければ、カーブを作れないし、傾斜もどの角度までいけるかを分かっていないと
出来ない。このため、当社では作業道というのは少し上の位置にいる。しかし作業道
は土工だと思っているので、今回の資格からは外れるのではないか。
○機械オペレーターとしてほしい人材は、操作は勿論だが、修理ができる人材。特に機
械が増えてくると修理に大変コストがかかってくるので、それを抑えられる人材、簡
単な修理が出来るだとか、故障の判断、エンジンルームをあけて中を確認できる、こ
ういう症状ならこうしたら良い、もしくは工場に持って行かなければいかないという
判断が出来る人材が欲しい。
○林業機械のハーベスタ・スイングヤーダ・フォワーダの想定だが、導入していない事
業体もある。当社もハーベスタとスイングヤーダは無い。実技試験でこれを操作させ
る想定となっているが、選択制にするのはどうか。個人的に基本はグラップルだと思
っている。どの機械、どれもグラップル操作は全ての基本。知識に関しては、それぞ
れあるかもしれないが、グラップルにするか、選択制にしてはどうか。
○先ほどから、チェーンソーと機械が両方使えないと現場が把握しづらいという話が出
ているが、それは当社も同じ。しかし現実は重機に乗る人間とチェーンソーマンがく
っきりと分業制になっている。チェーンソーマンの中でも重機に乗れる人が現場管理
をするという形に自然となっている。
○チェーンソーをやっているが、機械に乗れない人は現場管理には携わっていないのが
現状。やはり重機を使用出来る人が行程をくんだり人数把握をしたりしている。林業
技能士の中に管理を含めて考えているのであれば、上の級に進むのに両方の技術を持
っているというのは必要である。
○やはり、全部の技術が必要だと。先ほど提案があった1級までは共通して取得すると
いうのが良いのか。
○管理という部分を含めると、そうだ。技術だけ求めるならば必要はない。
○チェーンソー一筋の人が一級を取れないというのは問題があるのか。オペレータを専
門でやっている人もチェーンソーを数年しっかりやってからが望ましい。
○やはりハーベスタしか乗れず、伐倒が出来ないとなると、一本木があるだけで、また
チェーンソーマンを呼ばなければならず、仕事の流れ的にも良くない。
○作業工程は色んな作業が流れで組み合わさっている。やはりチェーンソー・機械ごと
に作業した時間、オペレートした時間というのは把握し辛い。
○スイングヤーダやそれぞれの機械を分かっている人がチェーンソーマンとして切る
場合、作業効率は大分良い。そう考えると、やはりチェーンソー一辺倒では現場管理
は出来ないのではないか。
○機械の修繕費は非常に頭を悩ます話。メンテナンス技術は機械のオペレーターひとく
くりすべき。
○京都林大の高性能機械操作士のチェック項目にメンテナンスがある。林業の星にも、
操作するだけでなく、機械の管理、全体を見る項目が必要。
○やはりチェーンソーが基本という話になってきている。
○森林組合も民間の事業体も、
「現場で何でも出来る人」が 1 番欲しい。それが林業の
星1級・特級になるかと思う。しかし森林組合だと、その大小の規模に差がある。そ
の組合でチェーンソーの仕事しか無い人の希望を汲んであげるとすれば、チェーンソ
ーやオペレーターの個別にも高い級があり、最終的には全て出来る人が特級。そうす
れば両方とも希望をもって仕事が出来るのではないか。
○基本的な技術やキャリアがある人に検定をするとなると、1 級、特級クラスでは判定
が非常に難しい。チェーンソーなら上手だがトータルでというと、どう評価するのか
が難しいのではないか。
○1 級まで統合するかどうかで話は変わるかと思うが、大規模な事業体だと分業が進ん
でおり、難しいのではという意見があった。
○全国規模でみると、チェーンソーをあまり使わない事業体も恐らくある。使わない事
は無いかとは思うが、3年間で2万本という実務という話は難しいとなる。勿論京都
府内の話なので、考える必要はないが、その後の応用ということで。
○チェーンソーのスペシャリストとして特化する世界と全体を把握するジェネラリス
トの世界をどう整理して組み入れていくか。最終的に特級の中にどういう資格・人を
想定しているのか。特級のジェネラリストがいて、伐採の匠がいる。そういうのを比
べてみると最後の資格・検定・それまでの経験がリンクしてくる。
○検定の中身がチェーンソーで伐採の匠までいった時に、チェーンソーだけはずっと技
術だけでおっていくのがいいのか。段階においてチェーンソーをやっていても必須で
は他のものも必要。最後の目指す資格の人材像と途中の検定と資格内容を整理すると
良い。
検定をどうするかという事も含めてセットで議論するべき。
○林業技能士1級までは共通とし、特級から専門的にすすむという意見が有力。その中
で資格の分類という面で相違する意見がある。取得資格の数などを整理する必要があ
る。
○1級まで共通、そこから枝分かれというのはシンプルで考えやすい意見。しかし2級
まで一緒で1級から分かれる。チェーンソー中心の仕事をしている人でも 1 級までい
ける道もモチベーションを上げるには良いのではないか。チェーンソーしかない職場
の人は2級までで行き詰まってしまうのは悲しい。途中まで共通で、途中から枝分か
れという話にしても、1級なのか、特級なのか、その分岐点をどこにするかを議論す
る必要。
○案を作り直して頂き、それをベースに各事業体で聞き合わせをし、意見を反映してい
きたい。共通化するという部分に問題があるか?
○2級1級というものは概念的には経験の違い。しかし、実際その階級毎に線がつけら
れるのか?同じ技術でも、この人は2級の腕前で、この人は1級というのはどこで判
断するのか。と考えると、2級と1級の間には何か違う要素をかまさなければいけな
いのではないか。そうしないと検定しにくい。実務経験の時間の差も大きいとは思う
が、中身も違う。
○検定項目で想定はあるか。
例えば思った方向に木を倒せるが、その範囲が3メートル以内なのか1メートル以内
なのか等で評価はできるかもしれない。
○実際どんな実技試験をするかというのは、かなり頭を悩ます。3級なら、チェーンソ
ーを分解しもう一度組み立てられるか、等でみればわかりやすいし、チェックもしや
すい。
○2級や1級など機械の試験や、実際の木を切り倒す、青森であった世界伐倒選手権な
どで標準化しないと条件も違う。一人には簡単な木があたったが、一人には難しい木
があたったなんてこともある。
○チェーンソーなら持ち込みができるが、例えば重機だと持って来ることはできない。
そうすると操作の感覚も変わってくる。
○既存の研修だけではステップアップしていくとまかないきれない。1 つの研修のパッ
ケージだけでは済まない。
例えば、コスト意識についてだけ、というようなコンパクトにした研修をいくつか設
定。そういった研修に参加することによって、受講者の技術意識は高まっていくし、
自分の職場の中だけで技術を高めるのではなく、もう少し広い視点も必要であるため、
CPD研修を実施し、そのポイントを受験資格に活かすことも検討できる。
○一度取得すれば一生ものではなく、きちんと技術確認が必要かと思う。
方向としては、2級もしくは1級までは共通で進めるという素案に直すという形でお
願いしたい。
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