Comments
Description
Transcript
修理サービス事業の保険業該当性 - 弁護士法人中央総合法律事務所
の金額を事前に徴収する 際に当該販売者等が所定 まり、筆者の所属した又 者の個人的な見解にとど なお、本論文における 意見に関する部分は、筆 を取得していない者が 項)。なお、かかる免許 が あ る( 法 第 3 条 第 1 係る免許を取得する必要 は、原則として保険業に 該当する事業を行う場合 え、一定の偶然の事故に る こ と は な い。 そ れ ゆ なされるものも排除され 品または役務提供により のを想定しているが、物 銭給付によりなされるも 補」とは、典型的には金 に お け る「 損 害 の て ん 法、従来から当該サービ サービスの提供主体・方 供する約定の内容、当該 ては、当該サービスを提 スを提供する形態につい 発生時に役務的なサービ ア.本文基準 「予め事故発生に関わ らず金銭を徴収して事故 載が設けられている。 について、次のような記 業」に該当するかどうか 提 供 す る 事 業 が「 保 険 ては、修理サービスのよ ―(1)(注2)におい 針」という)Ⅲ―1―1 単 に「 少 短 向 け 監 督 指 合的な監督指針(以下、 の基準を示したものであ 針の記載の本文とは別個 これは、文言からする と、前記少短向け監督指 い。」 は、 保 険 業 に 該 当 し な 等のサービスを行う場合 当該商品の故障時に修理 「 な お、 物 の 製 造 販 売 に付随して、その顧客に きが続いている。 後に、次のようななお書 イ.なお書き基準 なお、前記少短向け監 督指針の記載には、その 断することになる。 従い具体的事案ごとに判 どうかは、かかる基準に 「保険業」に該当するか 間企業等国民が、その事 事前確認手続)とは、民 ( 注 1) ノ ー ア ク シ ョ ンレター制度(法令適用 (㊦につづく) 判断されることとなる。 ファクターから総合的に り、前述したさまざまな 約主体として行う修理サ 以外の第三者が責任・契 かにより判断され、それ サービスは、なお書き基 契約主体として行う修理 以上からすると、物の 製造者・販売者が責任・ 続修理サービス事業の保険業該当性 ことと引き換えに、当該 は所属している団体の見 「保険業」を行った場合 1.はじめに 近年、わが国において も、ある商品を販売する いて判断した二つのノー ア ク シ ョ ン レ タ ー( 注 1)について分析してみ たい。 前回の連載時の繰り返 しになるが、改めてここ 2. 保 険 業 法 及 び監督指針にお ける 「 保 険 業 」の 定義及び基準 で保険業法及び監督指針 頂いたため、この議論に 同連載に関しては、幸 いにも多数のご質問等を に連載した。 保険料を収受する保険そ をてん補することを約し て生ずることのある損害 一定の偶然の事故によっ 険金を支払うことを約し けを行う事業をいうとさ 号に掲げるものの引き受 弁護士法人中央総合法律事務所 稲田 行祐 に付随して」いるかどう ービスは、本文基準によ 下の懲役若しくは300 修理することを約し、事 が生じた場合に、それを よってある製品に不具合 の趣旨等を総合的に勘案 か否か、保険業法の規制 のとして認知されている スが保険取引と異なるも する事業は(本文基準に 修理等のサービスを提供 して、当該物の故障時に り、物の製造販売に付随 か、あらかじめ当該規定 適用対象となるかどう 為が特定の法令の規定の 業活動に関する具体的行 ◇ 万円以下の罰金、又はそ 前に所定の金額を徴収す 認し、その行政機関が回 れらが併せて科せられる 答を行うとともに、当該 (法第315条第1 せずに)「保険業」に該 を所管する行政機関に確 当しないことを明らかに 従って検討することを要 どうかを判断する。」 して保険業に該当するか 業」に該当し得る。 ある。 回答を公表する手続きで (3)まとめ したものと思われる。 額短期保険業者向けの総 ビスを提供する事業が よって、修理サービス のような、役務的なサー る 事 業 は、 前 記「 保 険 ( 2) 少 額 短 期 保 険 業 者向けの総合的な監督指 針における基準 前記「保険業」の定義 もっとも、平成 年3 月 日付で公表された少 号)。 弁護士 準により「物の製造販売 商品が故障した場合の修 解を示すものではない点 は、罰則として、 3年以 ス」という)を提供する のを見かけることが多く なった。 しかし、保険会社以外 の者が、かかる修理サー きるのか、また、できる 義及び基準をおさらいす ついて関心を有する関係 の他の保険で、法第3条 サービスと保険業法(以 (上) 18 ビス事業を行うことがで としてもどの程度・範囲 ては、これまであまり議 る。 における「保険業」の定 論されておらず明確とは までできるのか等につい 言い難いため、修理サー 法第2条第1項による と、「保険業」とは、人 ( 1) 保 険 業 法 に お け る定義 日ま で の 年6 月 ビス事業の保険業該当性 について、平成 者も多いと思われる。そ の生死に関し一定額の保 こで、今回は、本年1月 第4項各号又は第5項各 下、単に「法」という) れる。 保険料を収受する保険、 日に公表された、修理 第2条第1項に規定する そして、かかる定義に 31 18 間、合計4回に渡り本紙 4日から同月 27 25 「保険業」との関係につ 18 うな役務的なサービスを 理サービス・交換等(以 に留意頂きたい。 ~1月 日付ノーアクションレター回答を踏まえて~ 下、 単 に「 修 理 サ ー ビ 2 0 1 6 年(平成 2 8 年)4 月 5 日(火曜日) ( 6 ) (第 3 種郵便物認可)