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平成28年度学校だより7月号

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平成28年度学校だより7月号
学校だより
№4
7 月号
平成 28 年 6 月 29 日
横浜市立洋光台第四小学校
ホームページもご覧ください。www.edu.city.yokohama.jp/sch/es/yokodai4
「上級生として」
副校長 大漁 博子
このところ梅雨のうっとうしい天気が続いており、子どもたちが楽しみにしている水泳学習も雨
で中止が続いています。そんな中、1・2年生の交流遠足、6年の鎌倉見学はお天気に恵まれて無
事に実施することができました。
私は1・2年生の遠足に一緒に行き、楽しい一日を過ごしました。その中で、2年生が見せる1
年生への思いやりの行動がとても印象的でした。計画では1・2年生が同じグループ6~8人で活
動するようになっていました。日野中央公園までの道のりは3㎞ぐらいですが、子どもにとっては
少し大変な距離です。1年生は二人組で手をつなぎ、それを見守るように2年生がそばを歩いて出
発しました。最初は元気よく並んで歩いていましたが、坂道や横断歩道で少しずつ列が乱れるグル
ープが出てきました。そんな時も2年生が「右に寄るよ。」「走るよ。」などと声かけをしてくれ
ていました。
公園に着くと、子どもたちが楽しみにしていたポイントラリーが始まりました。グループで写真
をヒントに文字カードを探したり、先生がいるポイントの場所で協力してミッションをやり遂げた
りと楽しむ姿が見られました。しかし、その活動の最中にも何人かの1年生は自分の興味のある方
に行ってしまったり、グループのメンバーから離れて写真の場所と似ている場所へ走ったりする様
子があり、その度に2年生が大きな声で「グループみんな一緒だよ!」「もどって~!」と大きな
声で呼び戻す場面が見られました。そんな様子でしたが、お昼の時間になると車座になってお弁当
を仲良く食べたり、一緒に遊んだりしていました。帰りの道も、疲れが出たのか歩く速度がゆっく
りでしたが2年生と1年生が一緒に歩き通して学校へ帰ってきました。
学校へ帰って、その日の朝、2年生の女の子と交わした会話を思い出しました。私が登校してき
た子に挨拶とともに2年生には「今日はお天気がよくなって遠足に行けてよかったね。」と声かけ
をしていました。すると2年生の女の子が緊張した面持ちでいましたので、「何か心配なことある
の?」と尋ねると、「今日の遠足で自分はリーダーだから心配なの。」と答えてくれました。私は
「大丈夫だよ。」と励まして教室へ見送りました。その言葉から2年生にとって1年生と一緒の遠
足は「上級としてしっかりと1年生をリードして過ごさなくては…」と考えているのだな、と分か
りました。いつもの学校生活の中では低学年でも、1年生の前では先輩としての存在、いつもとは
違う自分たちの立場を意識したのでしょう。そして、遠足の一日を上級生として過ごした2年生は、
自分たちの役目を果たしたことで「できた!」という自信につながっていることだと思います。
本校は、教育活動の中にたて割り活動を子どもたちの育ちにとって大切な活動として位置付けて
います。核家族化が進み、年齢の異なる子ども同士がかかわる場面が少なくなってしまいました。
学校はそこを補い、いろいろな人と人とがかかわる場を設定して子どもの社会性の成長を促そうと
しています。そのような場面で、いつもの学校生活では見られないその子のよさが発揮されたり、
生き生きと活動をする場面を発見したりすることが多くあります。
今日もたて割り活動の「みんなで遊ぶ」がお昼休みに予定されています。ここでは6年生がリー
ダーとなり1年生から5年生をまとめながら楽しく活動できるように遊びを計画し取り組んでい
ます。6年生は学校の最上級生として下級生のことを考え、「何をすればよいか」、「どう伝えれ
ばよいか」などなど悩みながら計画し、本番では遠足での2年生のように緊張して活動しているの
ではないかと思います。しかし、子ども自身がこの緊張感や大変さを味わいつつ何かをやり遂げる
こと、その積み重ねを大切に教育活動に取り組んでいきたいと考えます。これからも様々な面での
ご理解、ご協力をお願いたします。
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