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ITRC: スポーツ映像を中心とした 2020年への現状と取り組み

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ITRC: スポーツ映像を中心とした 2020年への現状と取り組み
ITRC:
スポーツ映像を中心とした
2020年への現状と取り組み 2015.05.29. 富山
国立スポーツ科学センター(JISS)
研究員
宮地 力 スポーツ映像を見る:
白井君の宙返り 白井君の宙返りの秘密は何か —  蹴りの特徴は?
—  ひねりの特徴は? YouTube映像で
見ると… ある運動が起きるには… その動きの以前に,なにがあったかだ 織田幹雄の言葉:「形から学ぶべからず」 白井君の宙返りの特徴 —  はやいバク転からの
—  たたきつける蹴り
—  真上への高い飛び上がり
—  身体を真っ直ぐにしたはやいひねり スポーツ映像を見るとは —  その運動の仕組みを知ること
—  TVのスポーツ番組を見ることとは違う
インターネットの映像に対して
スポーツのニーズは —  それをあたかもローカル映像のように扱いたい
—  コマ送り,戻しが自由にできる
—  スローやマルチアングルを自由に扱える
—  クリップ編集を自由にしたい
—  これは,近い将来にも重要なテクノロジー
—  4K/8Kの映像になったらローカルファイルはナンセンス これがYouTubeでは出来ない 映像を見る時に,
普通では見えないような視点を
提供出来ると,より運動の
理解が進む事も多くある NHKとの共同プロジェクト
Twinscam TWINSCAMの動作原理
水上カメラ
水中カメラ
TWINSCAMは 通常ではわかりにくい
水中の動作と水上の動作の連携,
方向を視覚的に示してくれる 水泳でのTWINSCAM 水泳のコーチは •  腕と足のタイミングが見やすい
•  ストリームラインがわかりやすい
•  飛び込みの運動に有効 有効な視覚化は —  運動の理解を助け また,それはTVでの効果的な映像
ともなる —  TWINSCAMは,ロンドンオリンピックで使われて,シン
クロの映像に大きなインパクトを与えた
テクノロジーは,その運動の難し
さを伝える有効な方法である Smart-system:
JISSでのトップ選手の
映像データベース SMART-systemは…
JISS
Streaming
映像アーカイブ
-運動に特化した見方を提供
-運動の共有化をはかる
2007年に競技団体にアナウンスされ
l 
l 
現ユーザー4000名以上
蓄積映像数は,38万件を越える
どんな形でSmartが
利用されているか シンクロのビデオフィードバックブース
モーグルの夏の
ウォータージャンプの練習 北京オリンピック目前の
Smartのログから
北京オリンピック後に,三井住友柔道部に行って
上野選手にインタビューをした
こんなメモも見せてくれ
SMARTを
—  対戦する相手の映像を検索して,
—  それらの得意技をリストアップし(ノート)
—  パートナーとその技にどう対応するかの練習を積んだ
彼女は,
「実際の畳の上では,このシミュレーショントレー
ニングのお陰で,相手が技をしかけると,さっと
対応するように自然と体が動いた」
また,上野選手のコーチの
三井の柳澤監督は, —  「映像は,漫然と見るのではなく,相手の技
を研究するというようなポジティブな見方を
させないとダメだ」 Smartの特徴は —  インターネットをベースにしている
—  スポーツ的な見方をネット映像で可能にする
—  ストリーミングでの「コマ送り」「スロー」「マルチカメ
ラ」「クリップ編集」をマルチデバイスで.シリアライズ
法,非線形サムネイル等は特許化
—  このテクノロジーはJISSから近々オープンソース化
—  PHPで書かれた映像サーバー
—  PC, iOSのクライアントソフト 2020年の東京オリンピック
に向けては —  即時再生可能なプリトリガーつき高
速カメラの開発
—  卓球ボールの即時回転様態解析
—  東大石川研+卓球協会+NHK+JISS
—  ただ,もうあまり時間がない…
—  オリンピック放送で使うには数年前に
OBSの許可が必要
—  その前に競技,大会でのテストも必要
2020年とこれから —  スポーツに特化したテクノロジーをビジネス化できるチャンス
—  何を作れば良いかは,何が必要かのフィロソフィーが重要
—  「セルフ・コーチング」を基本に
—  即時的なビジュアライズ
—  トップアスリートサポートから一般へ
—  2014年にはスポーツ映像普及活動のNPOを立ち上げた
—  企業とのコンソーシアムとして機能
—  スポーツ+教育+企業+メディア
—  インターハイハイテクプロジェクト 
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