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衛星通信とモバイルの融合を展望 した陸海一体のソリューションを
91 ドコモ・センツウ株式会社 http://www.docomosentu.co.jp/ 衛星通信とモバイルの融合を展望 した陸海一体のソリューションを 推進 四方を海で囲まれた海洋国日本.戦後の海上の情報通信の一翼を 担い,「海から陸から,そして世界へ」のキーワードをもとに,通信 衛星N-STARを利用した衛星船舶電話サービスをコアに,幅広い領 域で多角的に事業を展開.これからの他社との競争の激化,船の I T 化,海洋ブロードバンド化の中で,今後の衛星電話とモバイルの融 合を展望し,新たな事業展開を模索.創立55周年という大きな節目 を迎え,その経営戦略について富岡齋社長にお話を伺った. 情報通信フィールドで多様化するユーザニーズに こたえ,さまざまな分野の事業を展開 ◆御社の生い立ちをお聞かせください. ドコモ・センツウ 富岡齋社長 で,NTTドコモの機能分担会社の1つとしてその責任と役割を 果たしております.当社の強みはドコモグループ唯一の全国一 社体制の会社で,各事業のサービスをワンストップで提供でき ることです.1997年(平成9年)4月からは国際ローミング 弊社は1952年(昭和27年)12月,日本船舶通信株式会社 サービス事業に領域を拡大.成田空港,中部国際空港,関西国 として戦後の海上における電話サービスの復興,普及・拡大を 際空港にワールドカウンターと呼称する店舗を構え,海外でも 図ることを目的に設立された会社です.1953年(昭和28年) 使える携帯電話の貸出し返却等の業務を行っています. 8月,京浜,阪神両湾でサービス開始された超短波無線による 港湾電話を皮切りに岸壁電話や,1964年(昭和39年)開始 衛星移動通信システムによるサービスの提供 のMF(マルチフリーケンシー)方式の内航船舶電話サービス とその後の自動化,1996年(平成8年)3月サービス開始の 衛星船舶電信電話,2000年(平成12年)3月開始の衛星パ ケット通信サービスなど,創業以来,無線通信の技術革新に即 ◆地上系システムを統合した衛星移動通信サービスの提供につ いてお聞かせください. 船舶電話が衛星方式に切替わったのは1996年(平成8年) 応し,海上の情報通信の確保に大きく貢献してきました.その 3月です.NTTドコモが,NTTの通信衛星N-STARを利用し ような中で,船舶電話の契約数は順調に伸び,ピーク時の た衛星移動通信サービスを開始した年です.導入の背景として, 1992年(平成4年)には1万8 000契約を超えるまでに普及 地上系の携帯・自動車電話サービスではカバーできない山間や 拡大しました.しかしながら,バブルの崩壊や,当時の海運・ 離島との通信確保のための経済的なネットワークの構築が求め 漁業を取り巻く厳しい事業環境の中で先細りが懸念され,また, られていたことが1つ.2番目としては,当時の船舶電話シス ドコモの分社化により委託契約がNTTからドコモに変更される テムでは,サービスエリアが海岸から50∼100 km程度に限 など,当社を取り巻く経営環境の大きな変化の中で,同年10 られており,それ以上にエリアを拡大することは困難であった 月にドコモグループの傘下に入り,以降,幅広く事業領域を拡 ことです. 大し,2000年(平成12年)12月,ドコモ・センツウ株式会 この衛星移動通信サービスは,1995年(平成7年)と翌年 社へと変更,名実共にドコモグループの一員となりました. に打ち上げられた2機のN-STAR衛星に搭載された移動通信中 ◆情報通信のフィールドでどのような事業を展開しているので 継器を用い,日本全土を含む沿岸約200海里を4個のビームで すか. カバーし,陸上および海上の通信サービスを提供しております. 具体的な事業内容としては,衛星船舶電話事業をコアに,港 この衛星移動通信サービスの導入は,当社事業にとって,大量 湾マーケットを中心とする法人営業活動やドコモショップ事 の船舶電話の衛星電話への切替え作業に加え,34カ所あった 業,国内外のお客さまに携帯電話を貸出すレンタル事業,アプ 事業所の廃止と集約や大幅な人員シフト等,抜本的な経営変革 リケーションソフトの開発・販売等のMM事業といった領域 を迫られたエポックメーキングとなる出来事でありました. 34 NTT技術ジャーナル 2007.11 情報通信のフィールドでさまざまな事業を展開する 富岡齋社長 ◆衛星船舶電話事業の今後の見通しは. 衛星船舶電話の総契約数は,先ほど申し上げましたように, まず「お客さま第一の推進」です.全事業のトータル目標 です.真にお客さまが求めるサービス水準に達していない項 1992年(平成4年)をピークに,海運不況や漁業不振等の影 目について,業務フローの見直しを含めさらなるCSの向上 響もあり低減傾向にあります.ただその内訳を見ると,音声を を図り,お客さまの視点に立った一歩先を行くサービスの提 中心とする回線交換方式の契約数は減少してきているものの, 供に努めていくこととしています. 2000年(平成12年)3月からサービス開始した,衛星パ ケットサービスの契約数は着実に伸びてきています. 2番目は「衛星通信技術を基軸としたコアビジネスの強化」 です.先ほど申し上げましたように,ドコモ・センツウの港 幸い,海運業界も失われた10年を脱し,活況を呈してきて 湾マーケットでのブランド力は極めて高いものがあります. おり,今後の船舶のIT化・海洋ブロードバンド化の中で,パケッ その優位性を活かし,さらなる衛星通信技術に磨きをかけ, ト利用の契約数の伸びが期待できます.また,我が国の経済が 今後の船舶の I T化,ブロードバンド化に対応し,ユーザの期 回復し,景気が持続する中で,マリーナ市場からの需要も再び 待にこたえられるソリューション営業の強化を図り,事業全 出てきており,さらなる利用の拡大を期待しているところです. 体の底上げを図っていきたいと考えています. ◆次期衛星電話サービスの導入は. 3番目が「マーケットセグメント分析による効果的な販売」 現在利用しているワイドスターシステムはサービス開始より です.エリアマーケティングの基本となるものですが,必ず 既に10年以上経過し,システム更改の時期にきています. しも十分できていないような気がしています.携帯電話市場 NTTドコモでは,通信容量の大きい高速の次世代の衛星システ のみならず衛星電話市場も他社との競争が激化してくる中, ムの導入に向け検討をしております.当社においてもプロジェ しっかりマーケット分析・利用分析をし,効率的・効果的な クトチームを立ち上げ,実務ベースでの円滑な導入に向けての 「攻めの」営業活動を一丸となって展開していきたいと思い 課題整理を始めたところです.音声品質・付加サービスの改善, ます. あるいは料金の低廉化等これまでユーザ様から出されたさまざ そして,最後の柱は,「健全な事業運営の推進」です.お まな意見要望を踏まえ,より,使い勝手の良い,利便性の高い 客さまから信頼され安心されるセンツウとして情報管理のな サービスとなるよう積極的な提言をしていきたいと考えており お一層の徹底を図り,コンプライアンスはもとより,企業と ます. しての社会的責任(CSR)をきちんと果たしていきたいと考 衛星電話とモバイルの融合に向けた ソリューションを推進 ◆今後の事業戦略は. えております. ◆地球環境の保全が企業経営の重要課題の1つとなっているそ うですが,具体的にはどのような努力をされているのでしょう. 当社の地球環境保全活動については,ドコモグループが掲げ 2006年6月にドコモ・センツウに参りまして1年が経過し る環境憲章のもと,環境への影響を考慮したグリーン調達・購 たところであります.この間全国の事業所や海運・水産業界の 入や循環型社会の実現に向けた使用済携帯電話の回収・リサイ 衛星船舶電話のご利用ユーザ様等を訪問し,ご意見・ご要望を クルなど省資源・省エネルギー等の取り組みを行っておりま 聞かせていただく中で一番肌で感じたことは,港湾マーケット す.海洋環境保全についても,漁業関係のお客さまから,南の におけるドコモ・センツウのブランド力の高さと,永年にわ 海域でしか取れなかった魚が北の海域で網に引っかかってくる たって培ってきたヒューマンネットワークで結ばれた信頼関係 などのお話を聞くと,海の中でも着実に影響が起きていること の厚さです.この2つの強みを大切にし,センツウが蓄積して を実感させられ,改めて海洋環境保全活動の取り組みの強化が きた知識や技術力を活かし,海運を中心とする船舶・物流業界, 必要であることを痛感しています. 水産業界のユーザ様に対し,これからの「衛星電話」と「モバ 国家的施策として取り組まれている「モーダルシフト」や イル」の融合を見据えたソリューション提案の強化を図るとと CO2や二酸化窒素の削減に寄与するさまざまな船陸間情報通信 もに各事業を有機的に連動させ,事業展開を図っていきたいと システムを積極的に提案していきたいと考えております. 考えております. ◆どのような会社になっていけばいいとお考えですか. ◆今年度の経営方針をお聞かせください. 繰り返しになりますが, センツウがこれまで築いてきた港湾 以上を踏まえ,今年度のスローガンに「チェンジ&チャレ マーケットの深い絆で結ばれた人的ネットワークと,永年蓄積 ンジ」を掲げました.サブタイトルは分散化し過ぎた人的資 してきた衛星船舶技術とノウハウを大切にし,変転する経営環 源の集中と選択を意識した「リソースの適正配分による総合 境の中でとにかく明るく失敗を恐れず大いにチャレンジし,1 力の発揮」,事業の柱は4つとしました. 人ひとりの個性が輝く会社にしたいと思っております. NTT技術ジャーナル 2007.11 35 新サービス紹介 利用環境に合わせてカスタマイズ可能な サービスを提供 フェリー会社様の船にも導入されています .このセンツウ 国際ビジネス部 ワールドケータイレンタルセンター所長 紹介されました. OPERATORは1996年にヨハネスブルグで開催されたG7で, 当時の日本を代表する移動通信管理システムということで展示 また,パケット気象情報サービスがあります.航行予定海域 下平哲男さん 技術サポート本部 技術企画部 山本晃広さん の気象や波浪など,航海に必要な情報が一定時間後の予測値も ドコモショップ大手町店店長 今泉健治さん 含めて入手可能です.さらに,海陸一体ネットワークサービス という,弊社合わせて4社で共同出願中の新サービスもありま ◆御社が提供している衛星を利用した「ワイドスター」の概要 す.これは,トラック(保冷車)の温度の状況を,陸上を走行 をお聞かせください. 中は地上の携帯電話を使い,海上では船側に設置した衛星パ 赤道上空3万6 000キロの静止衛 ケットと無線LANによりデータを中継する装置を介して,陸上 星2機(東経132度,136度)の でも海上でも途切れることなくセンターで集中管理ができる 利用により,日本全土と沿岸200海 サービスです.牛乳運搬会社様に納めた製品で,2004年から 里の洋上エリアを,4つのビーム 実際に使用されています.その他「デジラポ,バスラボ」といっ (東日本ビーム,西日本ビーム,沖 たGPSを使ったロケーション管理システムもあります.一般貨 縄ビーム,小笠原ビーム)で陸上と 物トラック,現金輸送車,幼稚園の送迎バス,福祉バスなどに 海上の音声・データ通信・パケット 幅広く導入されています. 通信を提供しているサービスです. ◆ドコモショップ事業の展開についてお聞かせください. 携帯電話市場の成熟期を迎え,他 衛星―端末間は降雨などによる減衰 の影響を受けないSバンド(2.6 GHz/2.5 GHz)の周波数帯を使用 山本晃広社員 社との競争がますます激しくなるな か,「お客さま第一の視点に立った しています.海ではインマルサットさんと競合関係にあるので 店舗づくり」が最重要の課題となっ すが,北極南極以外の全世界をカバーしているインマルサット ています.当社の各店舗では社員・ さんに比べ,「ワイドスター」は国内移動通信というかたちで, スタッフが一丸となって,創意工夫 普通の携帯電話を利用されるのと同じような感覚とリーズナブ を凝らし,地域特性に合った店舗づ ルな料金で通話をすることができるのが強みです. くりに努めています. しかも,携帯電話と比べて地形や建物などの電波障害を受け 私が預かるDS大手町店では,東 にくいことや地震・台風等の地上災害の影響にも左右されず, 京有数のオフィス街という地域柄, また,ネットワークは二重化されており,ユーザ様にはいつで お仕事で携帯電話を手放すことがで も安定したサービスを受けていただける利点があります.陸地 きない法人企業のお客さまが大変多く,携帯電話に関する知識 に目を向けますと,携帯電話が通じない山間部や過疎地でも, とスキルが非常に高いのが特徴です.したがって,私どもス 安心してご利用いただくことが可能です.端末は,船舶型・車 タッフは新しい商品やサービスの内容や機能などに関する知 載型・可搬型・屋内設置型の4種があり,操作も簡単で取扱の 識・スキルの取得はもとより,業務にお役に立つビジネスツー 資格は一切不要です. ルとしてご活用いただけるよう,特にモバイルマルチメディア ◆衛星電話はどのようなところで利用されているのでしょう. といわれる部分にポイントをおき,日々研鑽を図るとともに, 海上では,貨物船,タンカー,フェリーなどの海運業者や漁 今泉健治店長 お客さまの情報基地としてご活用いただける店づくりに努めて 業関係等が主なお客さまです.陸上ですと,災害時・非常時の おります.大いに活用していただきたいと思っております. 通信確保や取材情報の中継として地方自治体や報道機関で多く ◆今,好評のサービスは. 利用されています.先の新潟県中越沖地震では,NTTドコモが 「生活インフラ」としてのおサイフケータイが普及し,日常 緊急に配備した携帯電話と合わせ衛星電話が,被災地の通信確 の生活のさまざまなシーンでキャッシュレスで利用が可能と 保にその威力を発揮しました.また,ある企業様では通信イン なっています.そこにクレジット機能がプラスされたドコモの フラが途絶えてしまったため衛星電話を使って各地域の関係会 携帯電話を利用した「DCMX」は,忙しい法人企業のお客さま 社と情報連絡を取り合い業務遂行をしていた,という記事が新 にもその便利さを感じてくださるようで非常に反応が良く手ご 聞に掲載されていました. たえを感じております.私自身,読み取り機にかざすだけで電 ◆ワイドスターを使った船舶電話以外のサービスについては. 子決済が可能なこのDCMXは,単にビジネスの世界だけではな 当社が独自開発した船の動静管理を行う「センツウ く今後の高齢化社会における不可欠なユニバーサルサービスだ OPERATOR」があります.これはGPSを使い船のロケー と思っております.当ショップではDCMXの専用カウンター ション管理や,陸地のオペレーションセンターで何十隻もの船 を設け,分かりやすくご説明できる体制を整えておりますので, 舶の荷役状況を集中管理できるシステムで,大手製鉄会社様の 大いに活用していただきたいと思っております. 鉄鋼運搬船等の他,博多と釜山を結ぶ国際定期航路を運行する 36 NTT技術ジャーナル 2007.11 ドコモ・センツウ ■漁業期によって大きく変動する衛星電話利用 漁船の衛星電話の利用数は,季節により大きく変 動します.漁船は,捕る魚ごとに適した専用のつく 利用数には季節的変動があるが, 大きな要素としては, 漁期に合わせた漁船の季節的利用が大きい. ○魚の主要な漁期と契約数の変動状況 りとなっており,漁期に応じて活躍します.そのた カニ カニ め衛星電話も,漁期が始まる時期に申し込みが殺到 サンマ 小型カツオ し,終われば解約となるのが一般的な利用形態とな っています.例えば,もじゃこは4∼6月,イカは 契約数 5∼10月中旬,鮭や鱒は4∼10月中旬,サンマ 15 200 は7∼11月が漁業期です.図のとおり,例年漁期 14 800 14 600 とイカ・サンマが重なる7月が2大ピークとなって 14 200 小型カツオ 中型カツオ 鮭・鱒 イカ もじゃこ 年間平均契約数:約14 670契約 既設変動契約数:約400契約 15 000 がもじゃことイカ,鮭・鱒が重なる5月と,鮭・鱒 います.1953年からセンツウが手掛けることに カツオ 14 400 14 200 なった港湾電話サービス.船が港に入って来ると陸 上との通信ができるように電話機を取り付けに行 2006年 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2007年 1月 2月 3月 図 契約数の変動状況(18年度) き,出港時にまた取り外しに出かけて持ち帰る.衛 星とVHFの違いこそあれ,漁業の世界では「取り 付け」―「休止」―「復活」というお客さま利便性を考えたパターンが船舶電話サービスの契約の基本となっています. ■センツウにはカリスマ魚料理職人が沢山!? ユーザとの密着度が強いといわれるセンツウ.海上で仕事をするうえで陸や他の船との連絡網はいわば命綱.それを考える とユーザとセンツウ社員との強い絆は納得のいく話です.今の時代とは違って魚がふんだんに捕れた時代には仕事帰り,「ご苦 労さん,これ持ってけ!」と活きのよい旬の魚を威勢よく沢山いただくことも度々.職場で分け合ったり,営業所間で頂いた魚 をさばいて送り合い,舌づつみを打ちながらのコミュニケーションを図ったり,と楽しい想い出が沢山あるとか.「それでセン ツウ社員はみんな魚をさばくのが上手なんです(笑) 」と担当者は懐かしむ. ◆国際ビジネス部の業務内容についてお聞かせください. おります. 当社では,直営のワールドカウンターを成田・関空・中部国 国際ビジネス部の業務は,主に海 外に行かれるお客さまに対して,海 際空港の3カ所で運営しています. 外でも使えるNTTドコモが提供する ◆他社にない付加価値サービスを提供しているそうですが. 国際ローミングサービスに対応する 当社では,ドコモの国際ローミングサービスに独自の機能を 携帯電話の貸出し業務を行っており 付加したワールドケータイレンタルサービスも提供しておりま ます.現在NTTドコモが提供する国 す.この分野での競争も大変激しくなってきております.同業 際ローミングサービスは150以上の 者の数は30社位あるといわれており,成田空港だけで22社も 国・地域で音声通話が,iモードや あり,大変な激戦区です.ただ,同業他社は主に海外の国の番 メールなども100以上の国・地域で 号で現地端末を貸出ししておりますが,当社はドコモの端末で 利用可能となっています.現在, 海外へ渡航する人は年間1 700万 下平哲男所長 日本の番号を使っていますので,渡航先でも国内で利用する感 覚でスムーズに使えるといった利点があります. 人強といわれていますが,その利用率は3割と低く,7割程度 また,他社にはない付加価値サービスとして,帰国時にその の渡航者が携帯を持って出国していない,との調査報告があり 場で精算できる即時精算サービス,海外で事故に巻き込まれた ます. 時や災害等が発生した場合の安否確認サービスや一斉同報サー 年々国内で使っている携帯電話をそのまま海外でも使える機 ビスなどを提供しております.さらに,現在旅行会社とタイアッ 種が増えてきており,ドコモではこの秋から販売開始する905 プし,グループで旅行されるお客さまやツアー向けの利便性の 系以降のすべての携帯電話に標準機能として搭載する予定であ 高い「安全・安心」のサービスの提供に向け,準備を進めてい り,貸出し事業も厳しくなるのではないか,との意見もありま ます. (インタビュー:池内祥子) すが,現状ではまだまだこのサービスの需要は増えると思って NTT技術ジャーナル 2007.11 37