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いけだ・かんきょうレポート2012(PDF:7.4MB)

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いけだ・かんきょうレポート2012(PDF:7.4MB)
2012
2013 年
はじめに
いけだ・かんきょうレポートとは
この「かんきょうレポート」は、2012 年度の池田市内の環境の取り組みを報告するものです。
ここで報告するのは、行政の取り組みだけでなく、市民や市内の企業によるものも含ま
れます。
このレポートを通じてより多くの方に市内の取り組みを知っていただくとともに、もっ
とたくさんの方に環境の取り組みを広めること、また、『池田市新環境基本計画』の取り
組みが進んでいるかどうかを見直して、よりよい取り組みにつなげることなどを目的に、
毎年発行しているものです。
20 年後(2030 年度)
環境目標像の実現
10 年後(2020 年度)
新計画の目標
5年後(2015 年度)
中間見直し
1 年ごとに取り組みを
点検するための資料
です。
Plan
Action
(見直し)
不適応部分の見直し
目標、計画の修正
(計画)
方針、目標の設定
行動計画の策定
継続的な改善
Check
評価
環境保全審議会
(市民・事業者・行政)
環境にやさしい行動推進本部
(点検)
実施状況
成果の点検
Do
(実施)
行動計画の実施
環境指標
いけだ・かんきょうレポート
(年次報告)
環境をまもり、よくするため
に、どんなことが行われている
か、分かります。
そして、環境のことを学んだ
り、考えたりするのにも役立つ
ものです。
※この報告書の作成は、『池田市新環境基本計画』
で定められているものです。
※ 行 政 や 市 民、 事 業 者 の 取 り 組 み に つ い て は
2012 年度を中心に記載していますが、エネル
ギー計算などの統計値については、把握可能な
最新年度の数値を使用しています。
案内役のウォンバット君
〜 いけだ・かんきょうレポート 2012 目次 〜
はじめに ---------------------------------------------------- 1
Ⅰ.新環境基本計画の概要----------------------------------- 2
Ⅱ.環境目標の達成度---------------------------------------- 3
Ⅲ.各分野の現状と主な取り組み----------------------------- 5
1.ともに学びあい、行動しよう------------------------- 5
2.未来の子どもたちのために地球温暖化を防ごう-------10
3.環境にやさしい循環型都市をめざそう----------------13
4.豊かな自然を守り、育てよう-------------------------17
5.人にやさしいまちづくりを進めよう------------------19
Ⅳ.かんきょうレポートによせて----------------------------- 21
1
キャッチフレーズ
新環境基本計画の概要
Ⅰ.
新 環 境
基 本 計 画
の 概 要
今日の目標を 明日の当たり前へ
地球温暖化防止
環
環境学習
境
目 循環
標
像
やさしいまち
温暖化を防ごう
ともに学びあおう
『池田市新環境基本計画』
の基本的な方針として
「今日の目標を明日の当た
り前へ」をキャッチフレー
循環型都市をめざそう
●資源循環●
知って考え伝えよう
ごみの行方と池田の行方
●水循環●
水を大切にし、
水のめぐみに育まれるまち
やさしさの
あふれるまち・池田にしよう
ています。
環境目標の達成度
ズに、環境目標像を設定し
●化石エネルギーの削減●
自然エネルギーを取り入れて
化石エネルギー使用量を
半減するまちをめざそう
●市民活動●
みずから学び考え
人の輪を広げよう
●学校教育●
次代を担う
人材を育てよう
●事業所活動●
環境学習から
もうかる商いをつくろう
自然
ゆたかな自然を楽しもう
●あたたかさ●
ユニバーサルデザインを
とり入れたまち
●風土●
川と緑が育む
文化と歴史のまち
●活力●
にぎわいが笑顔を
つくるまち
●やさしさ●
健康で安心して子どもを
生み育てられるまち
●共生●
さまざまな生き物たちが
身近に息づくまちに
●五月山●
豊かな自然を楽しむ 五月山
●まち●
季節の移ろいを
五感で感じる みどりのまち
●水辺●
取り戻そう 親しめる 水辺空間
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
省エネ・新エネに関する分野
2「未来の子どもたちのために
地球温暖化を防ごう」
1 省エネ社会の実現による
温室効果ガスの削減
水環境やごみに関する分野
3「環境にやさしい
循環型都市をめざそう」
2 新エネルギーの普及促進
による温暖化の防止
3 エネルギー効率の良い
まちづくり
1 ごみゼロ社会の推進
自然に関する分野
4「豊かな自然を守り、
育てよう」
1 身近なみどりの保全と創造
2 五月山のみどりの保全と活用
2 水循環の保全
3 水辺の保全と活用
4 生物多様性の保全
環境目標像の実現に向け、
取り組みの柱および重点的な
取り組みを設定しています。
文化や福祉、健康に暮らせる環境に関する分野
5「人にやさしいまちづくりを進めよう」
基礎となる分野
1「ともに学びあい、
行動しよう」
1 池田らしい文化・
景観の保全と創出
2 だれもがいきいきと
暮らせるまちづくり
3 健康で安心して暮らせる
まちづくり
1 市民・事業者の取り組みの推進
2 学校園における取り組みの推進
3 パートナーシップによる行動推進
4 広域連携による環境保全活動の推進
: 取り組みの柱
: うち、重点的に取り組むもの
2
Ⅱ.
環境目標
の達成度
『池田市新環境基本計画』で設定した8つの目標の達成状況は次のとおりです。
1%
度ー 4
目標は、ー 30%!
年
2011
12,000 kWをめざす!
201
①市内の温室効果ガス排出量
②市内の太陽光発電出力
池田市内の 2011 年度 CO2 排出量は、336,880
トンと推算されました。これは基準年(1999 年度)
と比べると、約 41%の削減となり、前年度との比
較では、全体で 21,391 トンの削減量であると推定
されます。特に産業部門での削減量が全削減量の
約 66%(16,039 トン)を占めました。
2012 年度は国の固定価格買い取り制度の開始
※運輸部門については、2010 年から統計が変更されたため過
去の計算方法も見直しました。
2011年度
市内の部門別CO2排出
市内CO2の排出量の推移
(万t-CO2)
60.0
53.4 51.7
50.0 51.2 50.2 50.3 51.6 51.6 50.4
50.0
41.9
削減目標↓
40.0
8%
37.7 35.8
もあり、過去3年に比べ、大幅に増加しました。
2020 年度の目標値達成のために、市の広報な
どを通じて今後も更なる普及拡大を目指します。
市内の太陽光発電出力
(kW)
14,000
目標値
12,000
12,000
8,000
21%
18%
20.0
6,000
2,997
1,949
1,415
2,000 1,032
4,000
32%
20%
10.0
や、非住宅用太陽光発電にも補助を拡充したこと
10,000
33.7
30.0
0
0.0
'99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 2011 (年度)
産業
民生家庭
運輸・交通
民生業務
'09
'11
'12
'13
'14
'15
'16
'17
'18
'19 2020
(年度)
達成
状況
ー 20%をめざす!
度
012 年
2
③市内のごみ排出量
ごみ量
(トン)
45,000
40,000
35,000
ー 20%をめざす!
%
-6.9
④市内の事業系ごみ排出量
前年度から 979 トン (2.9% ) 減少し、32,511 トン
の排出となっています。2008 年度比では 6.9%(前
年度は 4.1%)削減され、目標の 20%削減に一歩
近づきました。
2012 年度からは指定袋制度を改定し、家庭ご
みの全量有料化を実施しており、その効果が表れ
ていると思われます。家庭にストックされている
無料配布分の大半がなくなると予想される次年度
以降は、更なる減量効果が期待されます。
35,933
14,000
33,343 32,511
12,000 10,546
33,989 33,490
10,000
25,000
10,000
5,000
10,768
10,534
11,046
10,815
6,000
清掃活動によるごみなど
事業系ごみ量
家庭系ごみ量(集団回収含む)
(ごみ削減目標)
4,000
2,000
0
0
'99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 2012
2%
-11.
2
(年度)
事業者1件1日
あたり排出量(kg)
30
11,110 11,090
25
10,246
11,545
9,656
10,632
9,441 20
9,775
11,274
8,000
20,000
15,000
事業系ごみ排出量の推移
事業系ごみ量(トン)
41,853
39,286 38,719 39,629
36,198
34,937
38,966 39,488 39,421
度
012 年
前年度から 216 トン (2.2% ) 減少し、9,440 トンの
排出となっています。2008 年度比では 11.2%(前
年度は 9.2%)削減され、目標の 20%削減に一歩
近づきました。
2012 年度からは持込ごみ処理手数料を改定し、
事業者のごみ排出抑制に取り組んでいます。
多量排出事業者制度や環境トップランナー顕彰
事業などを通し、事業者のごみ排出量についても
削減を進めていきます。
ごみ排出量の推移
30,000
達成
状況
'10
ごみ
達成
状況
3
W
997k
2,
2 年度
15
事業系ごみ量
(事業系ごみ削減目標)
事業者1件1日あたり事業系ごみ
10
5
0
'99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 2012
(年度)
達成
状況
リサイクル率は 20%!
1.9%
停滞ぎみ
20%以上をキープする!
1
2 年度
201
まあまあ進む
⑤市内のリサイクル率
新環境基本計画の概要
大きく進む
評価の凡例:
1%
度 20.
2010 年
⑥市内のまちの緑被率
前年度から 12 トン (0.3% ) 増加し、3,879 トンの
資源化量となっています。リサイクル率は前年度
より 0.4 ポイント増加し、11.9%となっています。
2012 年からはトレイ類の対象品目にカップ麺
および詰替用ボトルを加えており、トレイ類の資
源化量が増加しています。
を進めていく必要があります。
リサイクル率の推移
(%)
25
環境目標の達成度
目標達成には分別の徹底や更なる対象品目拡大
市街地の実質的な緑の総量を測ることを目的に、
空中写真の解析へと手法を変え、2010 年度は初
めて池田市独自で調査し 20.1%であることが把握
できました。減少傾向にある「まちの緑被率 ( 市
街化区域の緑被率 )」20%の維持が目標です。
一定規模以上の開発にあたっては緑化協定を、
風致地区では基準の遵守により緑被率 20%以上を
保つよう努めるとともに、みどりの風促進事業や
花いっぱい運動なども推進し、緑豊かなまちづく
りをすすめていきます。
(目標値)
20
15
10
5
度
012 年
2
点
16 地
⑦市内のまちかどの緑視率調査地点数
緑被率
(% )
市全体
2,209
1,190
53.8
市街化区域
1,088
219
20.1
1,121
970
86.5
達成
状況
1年に 40 地点実施する!
緑被面積
(万㎡)
→緑が増えた
緑が減った←
地域戦略をつくって取り組む!
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
達成
状況
対象区域
(万㎡)
市街化調整区域
0
'99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '112012
(年度)
続実施
を継
査研究
調
⑧市内の生物多様性を示す指標
2010 年度に全市的調査を行った「200 地点」 この目標値については、まず、池田市の「生物
を 5 年間で網羅することが目的です。
多様性地域戦略を策定し、設定する」こととして
2012 年度は 42 地点を撮影しました。そのうち
います。そのために、生物多様性に関する情報収
呉服小学校区内の 16 地点を活用して環境出前講
集や啓発、調査研究などを市民団体と協働で行っ
座を行い、呉服小学校の児童が緑視率を算出した
ています。
結果、平均緑視率は 15.0%(2010 年度 13.6%) 2012 年 度 か ら、
五月山のナラ枯れに
でした。
市内のまちかどの緑視率調査
地点数
250
目標値
200
200
ついて市民団体と協
平均緑視率(%)
25
働で調査を行い、ナ
20
ンバリングをして監
150
15
100
10
地点数
50
39
55
視し、五月山の保全
に努めています。
5
0
0
'11
達成
状況
平均緑視率
'12
1 年分
'13
'14
2 年分
2015 (年度)
3 年分 4 年分
5 年分
達成
状況
4
Ⅲ.
各分野の現状と
主な取り組み
ここでは、
『新環境基本計画』で設定した環境を構成する分野(2ページの樹木の図)ごとに、
環境の現状を把握するためのデータや取り組み内容を掲載します。
1.
と も に ●重点的な取り組み「パートナーシップによる行動推進」
学 び あ い、 池田市では、市民、市民団体、事業者、行政のパートナーシップ体
行 動 し よ う 制のもと、環境への取り組みを進めています。2012 年度は、関西大学
政策創造学部、NPOいけだエコスタッフとの協働により、昨年度に
比べて更に幅広い視点で環境を捉えた「10 年後のまちづくり」をテー
マに出前授業を実施したほか、
「サイクル & エコカーニバル」では環境
○×クイズやスタンプラリー、「エコ活動報告会」では環境について楽
しく学べる体験ブースを新たに実施するなど、これまでの取組を更に
強化し、パートナーシップ体制の充実を図りました。
●この分野での指標や取り組み
エコミュージアム講座への参加者
(NPO いけだエコスタッフ)
いけだエコミュージアムでは、不用になった着
物のリメイク、身近な草木等を使った小物作り、
省エネ実践法などの各種講座を開催しています。
参加人数
開催回数
2009 年度
77 人
11 回
2010 年度
203 人
23 回
2011 年度
195 人
24 回
2012 年度
163 人
24 回
環境に負荷をかけない生活に役立つ様々な知識が
習得できます。
子ども環境基本計画・出前授業
( 緑丘小、関西大学、NPO いけだエコスタッフ )
緑丘小学校 4 年生を対象として、NPO いけだ
エコスタッフの協力のもと、関西大学政策創造学
部・橋口先生とゼミの学生が講師となって、全5
回の出前授業を実施しました。
校内樹木の診断、緑視率の算定、校区内のフィー
ルドワークなどに取り組み、グループごとに実現
したい「未来の緑丘のまち」について考えました。
その成果は模造紙にまとめ、校内発表会や市民文
化会館で開催した「いけだエコ街(マーチ)」で
発表しました。
5
凡例
2012
NEW :新たな取り組み
:拡充した取り組み
学習の成果をたくさんの
人の前で発表しました。
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
1 環境学習・パートナーシップ
いけだ環境トップランナー賞
( 池田市、環境保全審議会、エコミュージアム )
事業者の環境活動を支援することを目的に、優
れた環境の取り組みを行っている市内事業者を表
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
彰しています。
3 回目を迎えた 2012 年度はメールマガジン
る 67 社にアンケートを実施し、その調査結果を
もとに環境保全審議会が選考しました。
環境目標の達成度
「いけだ環境トップランナー通信」に登録してい
受賞者の安藤スポーツ・食文化振興財団の谷口さん
今回は廃食油をバイオ燃料としてリサイクルし
阪急バスに提供、また、梱包や配送、スプリンク
ラーに工夫を凝らしてのごみ削減や節水、市内小
学校などへの自然体験活動支援などの取り組みが
高く評価された「公益財団法人 安藤スポーツ・食
文化振興財団」が「いけだ環境トップランナー賞」
として選出され、市長から表彰されました。
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
小南市長から表彰状が贈られました。
サイクル&エコカーニバル
( 池田市、池田市教育委員会、
大阪府トラック協会北摂運輸協議会、あおぞら財団 )
2012 年 11 月 4 日、宣真高校で「2012 サイ
クル&エコカーニバル」を開催しました。今回は
42 の企業・団体等の協力を得て、約 2,000 名が
参加しました。新たに自転車シミュレーターなど
の体験ブースや○×クイズ、スタンプラリーを実
施し楽しく環境と交通安全について学べるイベン
チアダンスも披露されました。
トとなりました。
○×クイズにこどもたちも挑戦しました。
6
いけだエコ街 ( マーチ )
~エコ活動報告会~ (池田市)
2013 年 3 月 20 日、池田市民文化会館で環境
シンポジウム「いけだ ECO 街(まーち)」を開催
しました。いけだ環境トップランナー賞や小学生
が考えた「緑丘の未来のまち」の表彰式と発表会
を行いました。今回は、新たに牛乳パックを再利
用したハガキ作り(紙すき)や出張エコミュージ
アム、おもちゃの病院など環境体験ブースを設置
牛乳パックを材料に紙すきにチャレンジ!
して楽しく学びました。
環境出前講座
(万寿荘、神田小、伏尾台小、那須香大阪天文台、池田市など)
小学校等の希望に応じて NPO など各種団体に
大好きなおもちゃを修理してもらいました。
よる環境出前講座を実施しています。
軽費老人ホーム万寿荘での環境講演会の他、星
の専門家を招いてのスターウォッチング、廃油を
再利用した石けんづくり、環境にやさしい買物を
学ぶフードマイレージ講座を実施しました。
出前講座
主催
環 境 講 演 会
軽費老人ホーム万寿荘
講師など
池田市
フードマイレージを学んで環境にやさしいお買い物を。
スター
神田小学校、
ウ ォ ッ チ ン グ
伏尾台小学校
那須香大阪天文台、
NPO いけだエコスタッフ、
池田市
池田小学校、
廃油石けん作り
緑丘小学校、
NPO いけだエコスタッフ
石橋南小学校
フードマイレージ
秦野小学校 ( 児童、
NPO いけだエコスタッフ、
と
PTA、保護者 )、
いけだ地域栄養士会・葉菜の会、
エコクッキング
呉服小学校
松田氏
てづくり石けん、使うのも楽しみですね。
7
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
1 環境学習・パートナーシップ
事業者による環境講座
( 大阪ガス、関西電力、各小学校、池田市 )
事業者の社会貢献活動の一環として、環境出前
授業や施設見学を実施していただきました。手回
○エコ・クッキング講座(大阪ガス)
実施校:神田小学校
○出前教室・発電所見学(関西電力)
実施校:細河小、秦野小、北豊島小、呉服小、 五月丘小、石橋南小
し発電機での発電体験や、環境にやさしい調理方
法などを通じて、エネルギーや地球温暖化につい
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
て学びました。
環境目標の達成度
エコをテーマに、ひと味違う実習です。
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
池田小学校のボランティア活動と池田中学校
の職場体験学習
( 池田小学校、池田中学校、エコミュージアム )
エコミュージアムでは、2010 年度から体験生
の受け入れを行っています。2012 年度は池田小
学校 6 年生 50 名が総合学習の一環でボランティ
ア活動として、サカエマチ商店街の清掃活動やエ
コミュージアム館内作業(リサイクル品の選別、
リユース品の陳列など)の手伝いを約 5 ヶ月間行
いました。また、池田中学校 2 年生の 4 名は、リ
ユース品の陳列・販売、接客などエコミュージア
池田小学校の児童によるボランティア活動
ムの仕事を 3 日間体験しました。いずれも美化や
物を大切にすることの重要性を学びました。
凡例
2012
NEW :新たな取り組み
:拡充した取り組み
8
コラム
環境出前授業を実施して
環境学習の取り組みを支援してくれている関西大学の学生さんに
感想を聞いてみました。
関西大学 政策創造学部 3回生 石山 諒一
自分たちのまちをもっと
よくするために、どうした
らいいかな?
昨年1年間、緑丘小学校で池田市役所、NPO
の方々と環境出前授業の取り組みをさせていただ
き、小学生、大学生共に成長を実感した1年でし
た。初めは身近な緑をテーマに進めていましたが、
最終的には緑丘をより住みよくするための「まち
づくり」提案にまで繋げることが出来たのは大き
な成果だと思っています。現在の緑丘を少しでも
変えていこう、担っていこうと考えてくれる子ど
もが一人でも増えたら非常に光栄です。2013 年
度は、環境の中でも「職業」という面から環境出
前授業を行い、
将来の池田への貢献を目指します。
関西大学 政策創造学部 3回生 猪熊 晃
私が1年間環境出前授業を行い、学んだことは、
子どもたちの意見に耳を傾けることがいかに大切
かということです。今回の授業で取り組んだまち
みんなで考えたこと、
すてきなアイデアが
たっぷりでしたね。
づくり提案では、我々大人の視点からではあり得
ない発想が子どもたちからたくさん出てきまし
た。子どもたちの提案に耳を傾け、大人がそれを
現実のものにしていけば、以前に増して、池田が
『みんなの大好きなまち』になると思います。こ
れからも、授業を通して子ども達からたくさんの
ことを学びたいです。
次のステップに向けて
担当者の評価は★★★☆☆です。
2012 年度は、これまで実施してきた既存事業の更なる強化・充実を
「エコ街」で
たくさんの人に
発表しました。
なかなか進んで
いますね。
次は方針を明ら
かにすることが
大きな課題かな
?
図ったことで、取り組みの推進が図れたと考えています。
しかしながら、取り組みの根幹となる環境学習の基本方針の策定に
ついてはまだ着手できていないため、今後は、既存事業の充実を図る
とともに、基本方針の策定に向けた取り組みを進めていくことが必要
と考えています。
9
★★★☆☆
2.
未来の子ども
たちのために
地球温暖化を
防 ご う
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
●重点的な取り組み「エネルギー効率の良いまちづくり」
1 環境学習・パートナーシップ
『新環境基本計画』では、「エネルギー効率の良いまちづくり」
を重点的な取り組みとしています。「池田市都市計画マスタープ
ラン」においても低炭素社会の推進に向けた中長期的な都市づく
りのあり方について研究することとしています。これらにもとづ
き、まちづくり課と環境にやさしい課が協力して「低炭素まちづ
くり計画」の策定に向けた検討を行いました。また、地域通貨 ( エ
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
コマネー )、市民共同発電を活用したカーボンクレジット※の導入
の可能性について検討しました。
※削減した CO2 を金銭的に扱い、取引するしくみのこと。
環境目標の達成度
●この分野での指標や取り組み
気温と猛暑日
気温と猛暑日
池田市内の太陽光発電設置数
固定価格買い取り制度が開始された 2012 年度
の市内の太陽光発電設置軒数は、これまでと比べ
て 214 軒と大幅に増加し、市内では現在 790 軒
の太陽光発電システムが設置されています。池田
市や国では、太陽光発電の設置に対する補助制度
を実施し、設置を後押ししています。
豊中市蛍池西町 大阪空港測候所観測データ
池田市内の太陽光発電設置軒数
(軒)
1,000
790
累計設置軒数
800
576
設置軒数
600
437
400
200
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
2012 年 度 は、 最 高 気 温 37.3 ℃、 最 低 気 温
-5.5℃、平均気温 16.0℃、猛暑日(最高気温が
35℃を超える日)の日数は 18 日でした。池田市
の市街地にもっとも近い気象庁の観測所(大阪空
港測候所)の観測開始からの約 36 年分の観測デー
タをみると、気温はゆるやかに上昇する傾向が見
られます。また、猛暑日がこの 15 年間毎年発生
しています。
猛暑日数(日)
気温(℃)
最低気温
猛暑日の日数
日平均
最高気温
45
55
40
50
35
45
30
40
25
35
30
30
20
25
15
21
19
18
17
16
10
20
16
16 16
15
15
13
15
13
12
5
15
9
8
7
10
0
6 8
6
5
4
4
3
5
-5 1
1
1
1
00 0
00
0
0
-10
0
'77 '80
'85
'90
'95
'00
'05
2012
(年度)
1
2
7
10 22 32
68
104 131
164
195 224
255
321
0
'96 '97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 2012
(年度)
太陽光助成実績 (池田市)
2008 年度から住宅用太陽光発電システムの
設置に対して出力 1kW あたり 25,000 円を補助
しています。2012 年度からは上限を 4kW から
5kW に引き上げ、167 件、合計 719.75kWh の
太陽光発電システムが設置されました。件数、発
電量とも年々増加しています。
住宅用太陽光発電システム補助件数
(件)
180
167
160
800
140
600
100
80
60
20
500
85
400
300
41
既築
新築・建売
住宅合計出力
200
21
100
0
0
'08
凡例
700
130
120
40
(kW)
900
'09
'10
2012
NEW :新たな取り組み
'11
2012
(年度)
:拡充した取り組み
10
非住宅用太陽光発電実績 (池田市)
2012 年度から事業所や工場、集合住宅の共用
部分など非住宅用の太陽光発電システム設置に対
しても出力 1kW あたり 25,000 円で 10kW まで
補助しています。
2012 年度は 7 件、97.25kWh の太陽光発電シ
ステムに補助金を交付しました。
池田・府市合同庁舎のエネルギー使用量と節電
(池田市)
2012 年度も引き続き全国的に節電の取り組み
が求められ、池田市役所でも照明の更なる間引
きや消灯の徹底、エレベーターの稼働台数削減な
どに取り組み、電気使用量は、前年度と比較し
84,706kWh 削減し 1,435,582kWh となりました。
事業所の屋根も発電所になります。
( 写真:グループホームアポロン池田 )
電気使用量
ガス使用量
池田市役所のエネルギー使用量
(MWh)
(千m3)
1,861
2,000
200
1,852
1,687
1,639
1,800
180
1,629
1,602
1,599 1,545
1,587
1,520
1,600
160
1,436
152
1,400
140
143
127
1,200
120
103
114
122
107
1,000
100
103
96
100
800
80
93
600
60
一方、ガス使用料は空調機器の故障と暖房需要
400
の高まりにより 3,276m3 増加し、102,979m3 と
0
200
電気使用量 (kWh)
ガス使用量 (千m3)
40
20
0
'02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 2012 (年度)
なりました。
充電スタンドの利用実績 (池田市)
電気自動車の普及や多様なエネルギー源による
車両の確保を目的として、池田・府市合同庁舎駐
車場へ電気自動車用充電スタンドを設置していま
す。充電スタンドは事前予約制ですが、無料でご
利用いただけます。
2012 年度は述べ 10 件、約 18 時間の利用があ
りました。利用された 10 件のうち、市内在住の方
が 1 件、市外が 8 件 ( 不明 1 件 ) であり、ほとん
どが市外在住者からの利用でした。
2012
NEW
予約・問合せは環境にやさしい課(072 ー 754 ー 6242)まで
市立池田病院へのコ−ジェネレーション導入
(市立池田病院)
大規模災害時などの想定外の停電に備えるた
め、210kW の能力をもつ停電対応型ガスコージェ
ネレーション ( ガスから熱と電力を得る装置 ) を
導入し、2013 年 1 月から本格稼働しました。導
入前に比べ年間 17%の省エネルギー効果を見込
ガスで発電しています。
んでいます。
11
凡例
2012
NEW :新たな取り組み
:拡充した取り組み
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
1 環境学習・パートナーシップ
ふくまるカーシェアリング
(池田市、タイムズ 24、ダイハツ)
利用回数(回)
600
法人会員数
1,000
500
個人会員数
800
600
400 408
441
484
520
547
586 615
639 646
679 692
715
735 766
811
300
200
200
100
6月
5月
4月
2月
3月
月
2012年
月
10 11 12
1月
月
9月
8月
7月
6月
0
400
環境目標の達成度
利用回数
5月
2012
NEW
会員数と利用回数の推移
(人)
1,200
4月
池田市はダイハツ工業㈱から提供を受けた超低
燃費車ミライースなどを活用し、タイムズ 24 ㈱
と協働で温暖化防止を目的にカーシェアリング事
業を実施しています。市が駐車場の確保や、会員
募集の PR を行い、タイムズ 24 ㈱が運営を担当
しています。
2013 年度は新たに 5 台の提供を受け、4 つの
ステーションを新設しました。新設したステー
ションのうち、大阪国際空港は、空港内での一般
向けカーシェアリングサービスとしては全国初の
取り組みです。
池田市民はカード発行手数料が無料になり、市
内 16 ヶ所に配置した 20 台のほか、全国のタイ
ムズステーションが利用できます。
大阪空港にも
カーシェアの
ステーション!
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
0
2013年
2013 年6月末時点の会員数は個人 685 人、
法人 126 人、また 6 月の利用回数はそれぞれ
489 回、42 回となっています。
地域振興連携協力に関する協定
池田市の個性豊かで活力に満ちたまちづくりに
向けて、2012 年 2 月 28 日に池田泉州銀行、池
田商工会議所、池田市が産業活性化や子育て、福
祉などに関する「地域振興連携協力に関する協定」
を締結しました。
環境分野では、太陽光発電やエコカー購入、エ
コリフォームの際の金利優遇や省エネサポート事
業が実施され、2013 年 6 月末時点で 2 件が利用
されました。
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
(池田泉州銀行、池田商工会議所、池田市)
市内の企業とも連携を強化して取り組みを進めます。
次のステップに向けて
担当者の評価は★★★☆☆です。
協働の取り組みは着実に
普及啓発をはじめ、市民共同発電の 2 号機、3 号機の検討、カーシェア 進んでいますね。
リング事業の拡充など、様々な団体との協働による取り組みが進展してき
ました。また、充電スタンドやコージェネレーションなどの設備導入や継
続した夏冬の節電対策など、市の率先行動も少しずつ進んでいます。
次は大きなフレームを
考えていくことが
必要かな?
一方、重点的な取り組みであるエネルギー効率の良いまちづくりについ
2012
凡例
NEW :新たな取り組み
ては、研究段階にとどまっています。
:拡充した取り組み
今後は、多様な力を活かした協働による取り組みを進めると共に、市役
所各部署が連携して取り組むしくみづくり、助成制度を活用した社会実験
★★★☆☆
や池田市としての低炭素都市づくりのあり方の検討などを進めて行く必要
があります。
12
3.
環 境 に
や さ し い
循環型都市
をめざそう
●重点的な取り組み「ごみゼロ社会の推進」
池田市では、2012 年 4 月に指定袋制度を改定しごみの削減
を図るとともに、集団回収や各小学校での回収、エコミュージ
アムでの回収など、各種団体と連携し、3R の機会増加に努め
ています。
●この分野での指標や取り組み
集団回収量 ( 池田市、集団回収団体 )
再生可能な有価物を集団回収している団体に対
回収量(トン)
3000
集団回収量と活動団体数
団体数(件)
120
して、ごみの減量化の推進とともに、団体の育成
2500
100
や市民のリサイクルに対する意識啓発を図ってい
2000
80
ます。
1500
60
1000
40
500
20
2012 年度は、106 団体で約 1,844 トンの資源物
が回収されました。
0
紙パック
アルミ缶
古布
ダンボール
雑誌
新聞
団体数
0
'99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 2012
(年度)
生ごみ処理機の購入助成 ( 池田市 )
ごみの減量化と資源化を推進するため電気式生
ごみ処理機の購入にかかる費用の一部を助成して
います。2012 年度は 16 件に合計 41 万 9 千円
を交付しました。
生ごみ処理機助成件数(累積)
(件)
800
697 713
652 675 687
700
610
561
600
455
500
400
286 318
236 267
300
179
200 118
100
0
'99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 2012
(年度)
衣類等の寄付
( エコミュージアム、市内小学校 PTA、池田市 )
エコミュージアムや市内小学校で寄付される
衣類等の点数は順調に伸びており、2012 年度は
(点)
100,000
87,767
75,612
80,000
87,767 点が寄付されました。
60,000
寄付品は、エコミュージアムで販売し、その収
40,000
益を太陽光市民共同発電所の設置に活用していま
20,000
す。
エコミュージアムで受けた寄付点数
57,799
24,355
0
‘09
‘10
‘11
※2009年度は7月以降の寄付点数
13
その他
靴
本
鞄
小物
食器
衣類
2012 (年度)
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
1 環境学習・パートナーシップ
天ぷら油の回収
( エコミュージアム、市内小学校 PTA、
阪急バス、池田市 )
エコミュージアムや市内小学校で回収された使
用済み天ぷら油は 2012 年度で 7,075 リットルでし
7,000
6,000
5,000
た。2011 年度と比べ、全体として 585 リットル増加
4,000
しました。
2,000
天ぷら油は、BDF(バイオディーゼル燃料)に
天ぷら油回収量
(ℓ)
8,000
3,571
3,830
エコミュージアム以外
エコミュージアム
3,879
3,000
1,000
3,110
3,264
(エコプラザ)
3,211
3,380
3,245
'10
'11
2012
1,540
0
'08
用されています。
'09
環境目標の達成度
リサイクルしており、市内を走る阪急バスにも利
(年度)
エコミュージアムでのリサイクル品
(kg)
リサイクル品の各種回収
800
ペットボトルのキャップ
700
空き缶のプルトップ
600
(エコミュージアム、池田友愛クラブ連合会、
500
池田市理容組合、東山作業所)
エコミュージアムでは諸団体と連携してリサイ
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
400
300
200
100
クル品の回収を行っています。
0
'09
'10
'11
2012
(年度)
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
○木製割りばし
回収したものは池田市友愛クラブ連合会が仕
分けした後に製紙会社へ送られ、トイレットペー
パーなどにリサイクルされています。
○プルトップ
回収したものは池田の理容組合がまとめてリ
サイクル業者へ引き渡しリサイクルされていま
す。その引取り費用で車いすを購入し寄贈する
活動をされています。
○ペットボトル・キャップ
回収したものは東山作業所にて仕分け・洗浄
した後にリサイクル業者へ引き渡し、プランター
などにリサイクルされています。その引取り費
用が東山作業所の活動資金に活用されています。
○インクカートリッジ
回収したものはメーカー団体へ送られリサイ
クルされています。
凡例
2012
NEW :新たな取り組み
:拡充した取り組み
14
イベントでのごみ分別、減量
( エコミュージアム )
エコミュージアムでは、市内で開催されるイベ
ントで、リユース食器の貸し出しやごみの分別回
収、出店者への排出削減の呼びかけを行い、主催
者とともにごみをなるべく出さない、減らす取り
組みを行っています。
2012 年度は、新たにリユース食器活用マニュ
アルを作成し、イベントで活用してもらいやすく
なりました。
2012 年度の貸出団体数は 11 団体、貸出回数
は 12 回、貸出点数は 3,529 点となっています。
イベントのごみ 0(ゼロ)をめざして、みなさん
もご利用ください。
食器のレンタルはエコミュージアム
(072-752-7711) へお問い合わせ下さい。
http://ikeda-ecomuseum.org/rental.html
利用しやすいよう、マニュアルにまとめました。
リユース食器の貸出状況
(点)
(団体、回)
35
7,000
30
6,000
25
5,000
20
4,000
15
3,000
10
2,000
5
1,000
0
0
‘09 ‘10 ‘11 2012年
貸出団体数
貸出回数
貸出点数
(年度)
多量排出事業者制度 ( 池田市、多量排出事業者 )
2008 年度から、事業系ごみの排出量が月間3
トンを超える事業所において、事業系一般廃棄物減
量計画書の作成及び実績報告書の提出を義務づけ
ています。
2011 年度は 19 社で 8,705 トンのごみが排出さ
れ、2,850 トンが資源化されました。また、2012
年度は前年度と比べ、261 トンのごみの減量が計画
されています。
(トン)
10,000
多量事業排出事業計画
9,000
8,000
7,000
2,850
2,748
6,000
資源化量
処分量
5,000
4,000
3,000
5,855
5,696
2,000
1,000
0
2011年度実績値
2012年度計画値
ごみ散乱防止ケージ助成 (池田市)
2012 年 5 月から、鳥獣による家庭用ごみの散
乱を防止することを目的として、ごみ散乱防止
ケージを設置する個人や団体に対して、購入額の
3分の2(上限 30,000 円)を助成しています。
2012 年 度 は 3 件 申 請 が あ り、 合 計 金 額
6万8千円を交付しました。
美しいまちづくりにも役立ちます。
15
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
1 環境学習・パートナーシップ
雨水貯留タンクの設置助成 (池田市)
2009 年度から雨水貯留タンクを設置される方
に購入価格の 2 分の 1(上限 30,000 円)を助成
しています。2012 年度は前年度の倍以上の 33 件、
合計容量 5,300 リットルが設置されました。こ
れは助成制度の周知が浸透したためと推測されま
す。
雨水貯留タンク設置助成(累積)
(件)
80
16,000
(ℓ)
13,185
60
12,000
7,885
40
74
8,000
4,855
20
2,020
41
4,000
26
9
0
'09
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
0
'10
'11
件数
2012
(年度)
容量
環境目標の達成度
打ち水大作戦 2013
( 池田市、大阪府池田土木事務所 )
昔からある暮らしの知恵「打ち水」の効果を体
験してもらうため、下水の高度処理水を使って打
ち水を行うイベントを実施しました。
当日は約 200 人が集まり、10 分間打ち水を実
施。参加された方々には最近めずらしい打ち水体
気が急に良くなったため結果的に温度は 1℃程上
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
験となりました。日中の実施で打ち水開始後に天
打ち水で水の大切さを
実感しました。
昇してしまいましたが、ご自宅で役立てていただ
くには朝と夕方に効果があることをお伝えするこ
とができました。
次のステップに向けて
担当者の評価は★★★☆☆です。
子ども会等の集団回収や各小学校での天ぷら油・衣類回収など、 ごみは着実に減っています
。
次のステップは
各団体と連携しながら3R を進めています。
全体としては、ごみの排出量は減少しているものの、リサイクル
リサイクル!
率は横ばいとなっています。
今後はリサイクル品目の拡充を図るとともに、3R の方法・資源
物の回収場所等の広報に努め、さらなるごみゼロ社会の推進を目指
★★★☆☆
します。
凡例
2012
NEW :新たな取り組み
:拡充した取り組み
16
4.
豊かな自然
を 守 り、
育 て よ う
●重点的な取り組み「身近な緑の保全と創造」
五月山山麓・山間緑地保全事業において土地の買取を行い、身近な
里山である五月山の緑地保全に努めました。市街地では、花いっぱい
運動や大阪府の「みどりの風促進区域」で市民団体等との協働により、
うるおいのあるまちづくりを推進しました。
●この分野での指標や取り組み
市が購入した、
または寄付を受けた面積(累積)
(万㎡)
18
161,669
146,603
16
山麓・山間緑地保全区域内の土地の購入
14
五月山の自然を守るために、保全区域内において買
取要請のある土地を購入し、開発を防止しています。
2012 年度は、1件の買取 (10,393㎡)と2件の
寄付(4,673㎡)がありました。今後も、五月山の
緑地の保全に努めていきます。
10
12
85,306
68,165
8
88,797
6
4
17,515
2
0
'00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 2012
(年度)
緑化協定・緑化計画にもとづく緑化(1,000㎡以上)
(万㎡)
50
緑化協定、緑化計画
市環境保全条例に基づき、開発行為等を行う土
地で面積が 1,000㎡を超えるものは緑化協定の締
結を、1,000㎡以下で条例に該当するものは緑化
計画書の提出を義務づけ、敷地面積の 20%以上の
緑地を設けるように指導しています。
49.7
開発面積 (㎡)
緑化面積 (㎡)
40
30
緑化率 (%)
29.7
25.6
26.2
40
30
21.9 20.2
20
(%)
50
20.3
21.3
20
10
10
0
0
’
05
’
06
’
07
’
08
’
09
’
10
’
11
2012(年度)
サクラ並木の整備 (池田市)
猪名川沿いを新たなサクラの名所とすることを
目的として、神田地域にサクラを植樹しています。
2010 年度のソメイヨシノ 18 本に続いて、2012
年度は 7 種類のヤエザクラ 21 本を植樹しました。
事業費の一部には、「みんなでつくるまちの寄付」
を活用しています。2013 年度には新たに 30 本
が植樹される予定です。
↑整備前
←整備後
花いっぱい運動 (池田市、市内 26 市民団体)
池田市内の花壇や公園に花を植え、手入れして
いる団体に、年2回花苗を配布し、市街地の緑化
を推進しています。
花のある風景が広がっています。
17
凡例
2012
NEW :新たな取り組み
:拡充した取り組み
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
1 環境学習・パートナーシップ
ナラ枯れ対策
(五月山グリーンエコー、池田・人と自然の会、池田市)
全国的に広がっているナラ枯れ ( カシノナガキ
クイムシが病原菌を伝播することによって起こる
樹木の伝染病 ) ですが、池田市では市民団体と協
力し、五月山で発生したナラ枯れを早期に発見し
枯れた樹木を伐採するとともに、ナラ枯れの症状
が出ている木をナンバリングし、監視しています。
伐採した樹木
↑ナラ菌が広がっている樹木
の断面
環境目標の達成度
←黒い線はカシノナガキクイ
ムシの幼虫がいるところ
2012
NEW 寄せ植えコンテスト ( 池田市緑化推進委員会)
2012 年 11 月 17 日、18 日の 2 日間開催され
た農業祭において、緑化への関心を高めることを
目的として、花とみどりのまちづくり「寄せ植え
コンテスト」を実施しました。
初日に訪れた 300 名の方が審査員として投票
し、市長賞、金賞、銀賞、銅賞、緑化推進委員会
会長賞が決まりました。翌 18 日には盛大に表彰
式を行いました。
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
初めてのコンテストと
は思えないほどレベ
ルの高い作品が 30 点
集まりました。
みどりの風促進区域での活動
(石橋をみどり豊かな街にする会、正福寺)
国道 176 号沿い(石橋周辺)で、季節
を感じる樹木を植えて、景観に配慮した
地域づくりが行われています。
大阪府の補助金を活用し、シラカシ、
レッドロビン等の植樹や、壁面緑化が行
われました。
<みどりの風促進区域>
大阪府では、海と山をつなぐみどりの
太い軸線の形成を通じ、府民が実感でき
るみどりを創出するため、「みどりの風
促進区域」を指定。池田市では国道 176
号及び大阪中央環状線沿線で地域ぐるみ
の緑化プランづくり支援、プランに基づ
く植栽経費の補助が行われます。
みどりのまちづくりが進んでいます。
節句山の管理道の整備
( アドプト五月山グリーンエコー、㈱リコー、池田市、大阪府 )
大阪府が、節句山に新しく管理用の道を作りま
した。これにより、自然にふれあえる場所となり
ました。
次のステップに向けて
担当者の評価は★★★☆☆です。
自然の素材が
活用され、風景
にも調和する
道です。
みんなの協力で
自然を守ってい
ま
す。
身近な自然に親しみを持ってもらうとともに、植物を育てようとする
気持ちを高めることを重点に考えてきました。ナラ枯れに関しましても、
地域の方の協力を得て、監視できるようになりました。
今後も緑化意識を高めていきたいと思います。
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
★★★☆☆
18
5.
人にやさしい
まちづくり
を進めよう
●重点的な取り組み「だれもがいきいきと暮らせるまちづくり」
池田市では「自分たちのまちは自分たちでつくろう」を合言葉
に 2007 年度より地域分権制度を実施しています。2012 年度も
地域からの提案をもとに福祉や防犯、自然保護、観光、音楽など
地域課題の解決に向けた取り組みや地域特性を活かしたまちづく
りが行われました。
●この分野での指標や取り組み
2012
NEW
微小粒子状物質(PM 2.5)の測定開始
2012 年4月より、神田大気観測局にて微小粒
子状物質(PM 2.5)の測定を開始しました。
2012 年度は、環境基準を満たしています。し
かし、黄砂などの影響により、一時的に濃度が高
くなることもあります。
測定結果の速報値は、池田市のホームページ
神田大気観測局
(http://kankyo-ikeda.jp/)で見ることができま
す。
携帯電話でおおさか防災ネットに受信申し込み
をすれば、PM 2.5 が高濃度になると予測された
ときにメールが配信されます。
測定局
年度
神田
2012
年平均値
μ g/㎥
13.4
有効測定日 日平均値が35μ g/㎥ 日平均値の
数
を超えた日数とその割合
最高値
日
日
%
μ g/㎥
336
6
1.8
47.4
環境基準適合状況
短期
長期
○
○
おおさか防災ネット
* PM 2.5 とは、大気汚染物質の 1 つで、大きさが 2.5 μ
QRコード
m(1 μm= 0.001 mm)以下の小さな粒子です。粒
径が小さいため(髪の毛の1/30 程度)、肺の奥深く
まで入りやすく、健康被害が懸念されます。発生源は
ボイラー、焼却炉などのばい煙を発生する施設や自動
車等の人為起源のものと、土壌、海洋等の自然起源の
ものがあります。
<環境基準>
・年平均値 15 μg /㎥以下(長期基準) かつ、
< [email protected] >
19
凡例
2012
NEW :新たな取り組み
・日平均値 35 μg /㎥以下(短期基準) であること
:拡充した取り組み
3
循環型都市
4
自然
5
人にやさしい
まちづくり
1 環境学習・パートナーシップ
花の植栽 ( 五月丘地域コミュニティ推進協議会 )
五月丘小学校にて、花の植栽を行いました。小
学生や地域住民など約 130 名が参加し、パンジー
600 株、ビオラ 400 株を植栽しました。
ホタル育成 (NPO 細河みどりの郷 人と自然の会 )
新環境基本計画の概要
2
地球温暖化
防止
2009 年度より、地域環境の保全を目的として、
余野川沿いでホタルの育成を行っています。
地域の人と一緒に学校を花いっぱいにしていきます。
環境目標の達成度
2012 年度はのべ 207 匹のホタルが観察されま
した。
ペットボトルキャップ回収
( 石橋地域コミュニティ推進協議会 ) 2011 年度より、各施設にペットボトルキャップ
回収箱を設置し、資源の有効利用を図っています。
2012 年度は新たに、白寿荘、旭丘会館、田辺
道場、くりのみホームの 4 ヶ所に設置し、2011
ホタルの舞う環境をまもり、そだてています。
年度に設置した施設も含めて年間 493kg が集ま
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
りました。
市役所職員による「まちづくり出前講座」
(池田市)
市民と行政の協働をめざして、行政の制度や計
画、事業などをよりわかり易く理解してもらうた
めの「まちづくり出前講座」を実施しています。
2012 年度は、大多数の希望が自治組織によるも
ペットボトルのキャップも大切な資源です。
ので、危機管理課の講座が 17 回、介護保険課が
3 回、消防本部、環境にやさしい課がそれぞれ
1 回の計 22 回開催され、延べ 737 名の参加があ
りました。
次のステップに向けて
この分野は、文化や景観、コミュニティ、公害、安全など最も多様な事業、
活動が含まれており、評価するための情報が不足している状況です。
重点的な取り組み「だれもがいきいきと暮らせるまちづくり」の方向は、
評価するための情報
収集も大切ですね。
活力あるコミュニティづくりやバリアフリーの推進です。バリアフリーにつ
いては、ここのところ大きな進展は見られません。コミュニティづくりは、
各地域コミュニティ推進協議会で進められているところですが、これをより
充実した魅力的な活動にし、もっと多くの市民が関わり地域の将来について
考え、優先すべき課題から計画的に取り組むことも必要と考えられます。
20
Ⅳ.
かんきょう
レ ポ ー ト
に よ せ て
未来を担う子どもたちの元気な笑顔のために…
「環境トップランナー賞」受賞企業
公益財団法人 安藤スポーツ ・ 食文化振興財団
マネージャー 小池 昭彦
ここ池田市で世界初のインスタントラーメンを
発明した安藤百福は、青少年の心身の健全な育成
には、スポーツの振興が欠かせないと考え、
「食と
スポーツは健康を支える両輪である」という理念
のもと、安藤スポーツ ・ 食文化振興財団を設立し
ました。今年で 30 周年を迎えます。当財団では、
インスタントラーメン発明記念館や横浜市の安藤
百福発明記念館の運営をはじめ、小学生の陸上競
技活動、自然体験活動を応援するとともに、食文
化の向上に貢献する活動をしております。
『いけだかんきょうレポート』において紹介される「環境にやさしい池田」の実現を目指
した池田市の皆さんの活動も、「未来の子どもたちのために」とつながる大きな活動です。
『いけだかんきょうレポート』では、現状を把握し、数値目標を立て、年度ごとの達成率
を評価することで、池田市全体の環境問題に取り組む活動が数値によって「見える化」され
ており、第三者の視点で評価できるものとなっています。また各団体、個人の活動を紹介す
ることで、環境保全活動を啓蒙しており、環境問題に取り組めるよう分かりやすく解説され
ております。
当財団でも、電気使用状況を把握し、節電目標を立てて、日々、節電に取り組むとともに、
省エネ機器の導入を進めてまいりました。年々増加する来館者に対し、困難な課題となりま
したが、来館者の皆さんのご理解、スタッフひとり一人の努力により、目標を達成すること
ができました。また、これまで廃棄していた廃棄物を見直し、再資源化の取り組みを進めて
おります。
環境への取り組みは、日々の積み重ねであり、終わりがないものだと思います。今後も『い
けだかんきょうレポート』や、メルマガ『いけだ環境トップランナー通信』を参考にさせて
いただき、安藤百福が願った未来を担う子どもたちの元気な笑顔のため、また「環境にやさ
しい池田」の実現のために微力ながらお力になりたいと考えております。
21
新環境基本計画の概要
‘今日の5時までに投稿くださいね。’そんなメールを頂いたのが 2 週間以
上も前。なぜ筆が進まないのか。遊びすぎ、仕事しすぎ・・・いや両方とも
違う。ということは私のせいばかりではないのではと都合よく考えてしまう。
同じ大阪でも北河内の丘陵地出身の私には、五月山の緑に抱かれた池田市
は眩しく映る。環境保全審議会に関わらせて頂いたこの間だけでも、池田市
では、環境基本計画はじめ新エネおよび省エネルギービジョン、子ども環境
基本計画の策定や、拠点施設エコミュージアムの運営、環境お買物券 iKeko
やエコカーシェアリングの仕組みづくりなどなど、市民の方々とともに着実に歩みを進めてこられた。
これまで私は、地域づくりプランナーとして各地の地域づくりに関わってきたが、限られた財源のな
かで機動的に歩みを進められてきた感のある池田市には、学ばせていただくことも数多い。がんばっ
ておられる池田にいったい何を書けばいいのだろう。
環境目標の達成度
あえて難点を挙げるとすれば、緑豊かなまちのイメージに反して‘まちなかの緑’は如何なものか
と感じてきた。小林一三をはじめ学生時代の恩師が居を構えられる池田には、京の東山同様、五月山
の緑に惹かれた文化人の愛するまちのイメージを持つ。しかしこれは電車で訪れた時だけ。目線の低
いクルマで訪れる池田は、雑多な顔をのぞかせる時がある。五月山に依存して‘まちなかの緑’がお
ろそかになってはいないだろうか、そんな感を抱いていたところ、池田では、従来型の、鳥の目の物
差しである「緑被率」ではなく、人の目に映る緑として捉えていこう、子ども達とともにまちづくり
の単位としている校区を枠組みに検証していこうと「緑視率」調査をはじめられた。取り組みがはじまっ
て三年目、今後の環境学習の取り組みとともに、街路樹や公園など公的空間の緑だけでなく、境界領
域や私的空間の緑が、生き物やまちの美しさにどのように磨きをかけていかれるのか楽しみにしてい
ます。
各分野の現状と主な取り組み かんきょうレポートによせて
池田市環境保全審議会委員 上岡 典子
みなさん、今年も「いけだ・かんきょうレポート」ができました。
環境の取り組みの全体像が見えるこのレポートでは、一定の取り組みが進むなか、課題も見えてきて
います。今回は、分野ごとに担当者が評価を試みており、進捗状況と今後の取り組みの方向性が表れ
ています。
これまで取り組んできた環境学習は、今年から特に重点取組として、教育委員会をはじめ様々な方々
との協議・連携のもと、全市的、継続的なものとして進めていきます。環境学習は地域学習でもあり、
子どもたちの地域への愛着をはぐくみ、環境にやさしいまち・池田をつくる人材の育成につながります。
すぐには具体的成果が見えにくい事業ですが、きっと、池田市の質を高める取り組みになるはずです。
教育に関わる皆さん、企業・団体の皆さん、そして市民の皆さん、われわれみんなで地域を支え、
取り組むことができる地域・環境学習に向けて是非、ご協力をお願いいたします。
池田市長 小南 修身
編集後記
2003 年度から発行している「いけだ・かんきょうレポート」も今年で 10 冊目となりました。より見や
すく、そしてよりたくさんの方々に池田市の環境施策を知っていただけるように、色々な方々の意見を取り
入れて作成しました。また私たちにとっても、毎年環境施策の進捗を確認する良い機会でもあります。作成
したことだけに満足するのではなく、今おかれている現状をしっかりと見つめ直して、
「環境にやさしいまち・
いけだ」のさらなる充実に向けて、皆さんとともにがんばります。
環境部 環境にやさしい課
22
市内の温室効果ガス排出量
336,880トン(2011年度)
−41%
東西
3.82km
市内の太陽光発電出力
2,997kW(2012年度)
豊能町方面
能勢町方面
○市内のまちの緑被率
20.1%(2010年度)
川(
久
安
寺
川
)
面積/22.09km2
3
42
号
野
余
国道
○市内のまちかどの
緑視率調査地点数
道
国
16地点(2012年度)
号
1
7
3
川
猪名
○市内の生物多様性を
示す指標
(調査研究中)
保存樹
保存樹林
(2012年度末現在)
五月山
(標高315m)
南北
10.28km
エコミュージアム
川西市方面
阪急池田駅
阪
急
国
宝
道
塚
線
17
6号
川
名
猪
中国自動車道
川
面
箕
線
箕面
阪急
号
171
国道
阪急石橋駅
伊丹市方面
阪
大
際
国
港
空
環境指標の現状はp.3∼4に詳しく掲載しています。
阪
神
豊中市方面
高
速
道
路
11
号
池
田
線
箕面市方面
○市内のごみ排出量
32,511トン(2012年度)
−6.9%
○市内の事業系ごみ排出量
9,440トン(2012年度)
−11.2%
○市内のリサイクル率
11.9%(2012年度)
いけだ・かんきょうレポート 2012 / 平成 25 年 (2013 年 ) 9月
監 修 / 池田市環境保全審議会
〒 563-8666 大阪府池田市城南 1-1-1
発 行 / 池田市 環境部 環境にやさしい課
072-752-1111(内線 378) [email protected]
編集協力 /(株)オリエンタルコンサルタンツ
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