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院内広報24 - 宝塚市立病院

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院内広報24 - 宝塚市立病院
№
24
発行
宝塚市立病院
広報委員会
平成19年10月
白内障手術について
当院眼科で最も多く手術している疾患は、白内障です。入院手術が基本です
が、外来での日帰り手術でも対応しています。
紹介状をお持ちの患者さまは、外来初診時に一般的な診察の後、ご希望に合
わせて手術日を決めていただきます。通常、約3ヶ月先の予約になります。手
術日が決まれば、それに合わせて入退院日を決めます。その後、手術に必要な
眼科検査を行います。白内障手術は局所麻酔で行うため、身体に対する負担は
少ないものです。しかし、白内障手術を受けられる患者さまは、基本的にある
程度高齢なので、胸部レントゲン、心電図、血液検査もします。(検査の結果、
循環器科や呼吸器科の受診が必要な方は後日こちらから連絡します。)検査終了
後再び診察室に入り、手術についての説明書と承諾書をお渡しします。その後
入院受付に回って実際いつごろに入院していただくのか、どんな物を持ってき
ていただくのかなどを説明します。忙しいですが、ここまで済めば次回病院に
来ていただくのは入院当日になります。
日帰り手術を希望された場合、入院手続きは有りませんが、手術時に用いる
眼内レンズ(人工水晶体)の度数をあらかじめ決めるための検査に、後日一度
外来受診をしていただきます。
入院当日(手術前日)は、入院中のスケジュールについて看護師と医師から
説明があります。目の表面に住んでいる細菌の数を減らすための点眼を開始し
ます。また、眼内レンズの度数を決める検査をします。
翌日(手術当日)は、手術の2時間前から手術
用の点眼を開始します。手術室内では、手術室担
当の看護師が準備をします。実際の手術時間は早
くて10分、ゆっくりする場合で20分程度です
が前後に準備や後始末の時間があるので、手術室
内には35〜45分入っていることになります。
手術後は病棟へ帰り、2時間安静にしてもらった
後は起きていただいて結構です。手術翌日まで眼
帯をしますが、片方の目は開いていますから付き
添いは不要です。
(片方の目が失明やほとんど視力
が無い方は、術後2時間で眼帯をはずします。)
手術翌日からは診察後、眼帯をはずしていただきます。点眼・内服・点滴治
療が始まります。片眼の場合は、術後3日目に退院となります。退院後1週間
から10日目に外来受診をしていただき、経過良好なら、紹介していただいた
眼科へ逆紹介いたします。
【 眼科部長 笹岡幸生 】
医療安全対策室について
医療行為は人間が行うものであり、日々の医療行為の中で、ある一定の割合
で事故が起こっています。その事故を完全に無くすことが目標ですが、現実的
には不可能です。医療事故には、ハインリッヒの法則といわれるものがあり、
1個の重大な事故、アクシデントの元に 29 個の軽い事故、インシデントがあり、
その元には 300 個のニアミス、言い換えればヒヤリとしたり、ハットしたりす
る、ヒヤリ・ハットの事象があると言われています。
医療事故は安易に個人の不注意として片付けられがちですが、それではイン
シデントは繰り返され重大な事故、アクシデントに繋がっていきます。人間の
注意力は長時間維持できるものではなく、ミスを犯すものと考えるべきです。
ミスを重大な事故に繋げない組織体制作りが重要です。言い換えれば医療事故
は個人の問題ではなく、組織体制の不備によるものなのです。
宝塚市立病院では数年前よりリスクマネージメント委員会を設立し、医師、
看護師、薬剤師、その他パラメディカルがリスクマネージャーとしてそれぞれ
の部門、部署で医療事故防止に関する啓発活動をしてきました。インシデント
レポートとして、些細なものから比較的重大なミスや事故を報告するシステム
を構築しました。ミスを犯した医療者は、それを報告することにより、反省す
るとともに再発に注意を払うことになります。それらの報告を解析し、他の医
療者に注意を喚起することにより事故防止に繋げていくように努力しておりま
す。
当院では平成 19 年 4 月 1 日に医療安全対策室を設立し、対策室の専任の医療
安全管理者として野田洋子看護師長が就任しました。従来のリスクマネージメ
ント委員会では不十分であった医療ミス、事故の解析や、それに対する改善策
実施およびその検証が行えるようになり、医療安全における病院のレベルがア
ップしました。医療事故の防止に、より一層努力し、重大事故発生ゼロを続け
ていけるよう活動していきます。
また医療安全について、患者さまのご意見がございましたら医療安全対策室
にどしどしご連絡下さい。良い意見は採り上げさせていただき、改善して行き
たいと考えます。
【 医療安全対策室長(診療部長) 岡本 隆弘】
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