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【問題 1】 緩和ケアの概念について正しくないのはどれですか。 ①緩和

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【問題 1】 緩和ケアの概念について正しくないのはどれですか。 ①緩和
【問題 1】
緩和ケアの概念について正しくないのはどれですか。
①緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対する
ケアである。
②緩和ケアとは診断時から治療と並行して行われるべきである。
③緩和ケアとは苦しみを予防し、和らげることで、クオリティ・オブ・ライフを改善す
るアプローチである。
④緩和ケアとは治癒不能な状態の患者および家族に対して早期に行われるケアである。
【問題 2】
終末期がん患者の身体的特徴について正しくないのはどれですか。
①生存期間が 3 ヵ月頃から、全身倦怠感、食欲不振などの症状の出現頻度が増加する傾
向がみられる。
②生存期間が 1 ヵ月以上の場合は、痛みの出現率が最も高くみられる。
③精神面や社会面、スピリチュアルな苦痛が身体的苦痛症状を増強させることもあるた
め、全人的苦痛として捉えて症状マネジメントを行う。
④生存期間が 2 週間頃から自力移動の障害の頻度が高くなり始める。
【問題 3】
最新がんの統計(2013)によるデータ集計から正しいのはどれですか。
①がんの死亡率は、男女とも、おおよそ 60 歳から増加し、高齢になるほど低くなる。
②男性の死亡数が多い部位は順に、1 位肺がん、2 位胃がん、3 位大腸がんである。
③女性は、40 歳代で乳がん、子宮がん、卵巣がんの死亡が多くを占めるが、高齢になる
ほどその割合は増加する。
④年齢別にみた肺がんの罹患率と死亡率は、ともに30歳代から増加しはじめる。
【問題 4】
がん疼痛について正しくないのはどれですか。
①痛みは主観的なものであるため、医療者の客観的な評価が不可欠である。
②がん疼痛の主要な病態は、侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛に分けられる。
③体性痛は、
「うずくような痛み」「ズキンズキンする痛み」を特徴とする。
④痛みの強さを評価するツールとして、数値評価スケール(NRS)、言語評価スケール
(VRS)
、視覚アナログスケール(VAS)、簡易疼痛質問表(BPI)がある。
【問題 5】
呼吸困難について正しくないのはどれですか。
①呼吸困難の定義は、
「呼吸に伴う主観的に感じる不快な症状」である。
②呼吸困難は、呼吸不全・低酸素血症とは一致しない。
③呼吸困難の原因には、呼吸機能の低下、全身衰弱、貧血などの全身状態の変化がある。
④呼吸困難の薬剤治療には、モルヒネ、ステロイド、抗精神病薬がある。
【問題 6】
高カルシウム血症の症候について正しくないのはどれですか。
①嘔吐
②下痢
③せん妄
④傾眠
【問題 7】
悪い知らせを伝える際のコミュニケーションについて正しくないのはどれですか。
①面談を行う落ち着いた部屋を準備し、同席者を確認する。
②家族に患者がどの程度知りたいか事前に確認する。
③患者の心配や気がかりについて尋ねる。
④患者・家族の感情表出を促す。
【問題 8】
在宅で訪問看護・訪問介護を利用している終末期がん患者の看取りについて正しくないの
はどれですか。
①臨死期に起こる症状や準備することについて、家族に伝えておく。
②死亡直前の兆候に関する説明は、何人かの家族に同席を依頼し、一人に責任を負わせ
ないように配慮する。
③最期のときをどこで過ごしたいか、患者・家族と話し合う。
④看取り時は、医師が緊急に往診して死亡確認する必要がある。
以下の事例を読み、
【問題 9】~【問題 10】に答えてください。
A 氏は 50 歳代の女性で、5 年前に右乳がん(StageⅢb)を診断され右乳房部分切除術を
受けた。手術より 3 年後右前胸壁に再発したため放射線療法(50Gy)を受けその後ホルモ
ン療法と抗がん剤治療を継続していた。A 氏には子どもは無く、夫 60 歳代との 2 人暮らし
であり、主婦として夫を支え、地域では民生員として活動をしていた。そのため、夫や他
の人の世話にならないようにと治療に積極的であった。
しかし最近、右前胸部痛と右腰部・右下肢の痛みの出現があり、CT・PET などの検査を
受けたところ、右胸筋下・右鎖骨上リンパ節転移・右大腿骨転子部転移・腰椎転移(L2,4,5)
を指摘された。外来受診時、検査結果を A 氏と夫に説明され、疼痛に対しては NSAIDs(ロ
キソニン®)を 3 錠分3で開始となった。徐々に痛みが増強し、特に右腰と右下肢の体動時
のズキーンとした痛みの出現あり NSAIDs(ロキソニン®)での効果がみられなくなってい
た。また歩行時に杖や手すりがなどの補助具を必要となる状況になったため、疼痛コント
ロール目的で入院となった。入院時の痛みの程度は Numerical Rating Scale(NRS)で
「7~8」
、安静時は「2~3」という評価であった。そのため、主治医からオピオイドの服用
を勧められたが、A 氏は「ロキソニンを増やすことできませんか。麻薬を使用するくらいな
ら我慢します」とオピオイドに抵抗感を示していた。ある時 A 氏より「看護師さんは数値
しか聞かない。痛いのは痛いのよ」と少しイライラした表情を見せた。いつも表情が硬い A
氏も、
下肢のマッサージは気持ちがいいと言われ A 氏の表情が和らぐケアの一つであった。
【問題 9】
A 氏の痛みの原因の評価について適切でない組み合わせはどれですか。
a 右前胸部の痛みについては転移による痛みの他に手術後の痛みも考えられる。
b 体動時の右下肢の痛みは、脊髄神経の損傷によるもので神経障害性疼痛であると考え
られる。
c
腰椎転移があるため脊髄圧迫症候群の有無を診断するためには骨シンチグラフィが最
も有効である。
d 体動時の痛みは、予測できる突出痛であり、誘因となる行為を予防することができる。
①
a、b
②
a、d
③
b、c
④ c、d
【問題 10】
A 氏へのケアについて適切でないのはどれですか。
①A 氏がオピオイド使用に抵抗がある様子に対して、A 氏のオピオイドに対する心配事を
聴く。
②A 氏へのマッサージは痛みの閾値を下げる因子となっているため積極的に行う。
③A 氏の家族内での役割や今までの経験を理解し、気持ちに寄り添うことが重要である。
④A 氏の感情の表出を促し、看護師は判断・解釈することなく、肯定的に接する。
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