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FPU NEWS 第87号

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FPU NEWS 第87号
http://www.fpu.ac.jp/index.html
■発行/公立大学法人 福井県立大学
2014年12月26日発行
福井県吉田郡永平寺町松岡兼定島4-1-1
TEL.0776-61-6000 FAX.0776-61-6012
87
No.
2014
福井県立大学広報
第22回 白樫祭が開催されました
10月4日(土)
・5日(日)に小浜キャンパス、11日(土)
・12日(日)に福井キャンパスで
白樫祭を開催しました。両キャンパスとも大勢の来場者で盛り上がりました。
今年は福井キャンパスでは「Link!」、小浜キャンパスでは「Progress」をテーマに、
人との「つながり」を大事にしたアットホームな大学祭となりました。
白樫祭 …………………………………………………………………………………………………………… 1・2・3
県大ニュース
特別講義
「福井の和食」
を開講/
北陸AJEC・アジア経済研究所・福井県立大学共同シンポジウムを開催 ……………………………………2・3
県大ニュース
コマツ代表取締役会長 野路國夫氏による特別公開講座を開催/
北陸電力相談役 新木富士雄氏による地域経済研究フォーラムを開催/……………………………………… 4
小浜ニュース
「OBAMA食のまつり」
に出展 ……………………………………………………………………………………… 4
短期海外研修 LEAP/シンガポール研修……………………………………………………………………………………………5
学生の活躍 Asian Pacific Phycological Forum口頭発表学生コンペティション部門で3位を獲得/
日本農芸化学会中部支部奨励賞を受賞/
「イメージング質量分析」
が発表賞を受賞/
台湾高雄第一科技大学で交流会を開催 ………………………………………………………………………… 6・7
県大トピックス
アメリカンフットボール部が2連覇達成/九頭竜川プロジェクト・シンポジウムを開催 ………………… 8
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
1
白
樫
福井キャンパスのメインステージでは様々なイベントが開催
々なイベントが開催
賑わいました。
され、
キャンパス内はたくさんの模擬店で賑わいました。
「大食
そうめん」、夜には
い早食い大会」、
「 カラオケ大会」、
「 流しそうめん」
りました。
「流しそう
LIVEが開催され、会場は大いに盛り上がりました。
そうめんを両サイド
めん」
では15mもの長い竹筒に流されたそうめんを両サイド
盛況でした。
に並んだ来場者たちが次々とすくい取り大盛況でした。
福井
キャンパス
学友会会長 経済学部 3年次生
FUKUI CAMPUS
田地 祐介
第22回白樫祭を無事に終えることができましたこと、
これまで一
緒に頑張ってきてくれた仲間や教職員の皆様、地域の方々、
この場を
お借りして、
改めましてお礼を申し上げます。
今年のテーマは
「Link !」
ということで、学生同士や学校と地域がつ
ながることのできる大学祭を目指してやってきました。
そのため、今ま
で以上に多くの方に白樫祭に訪れていただけるよう、
SNSを使った
告知や駅前やショッピングセンターでの宣伝など今までとは違った
新しい方法を取り入れました。
また企画も今までのものをパワーアッ
プさせたり、
「流しそうめん」
など、幅広い年代の方が参加できる企画
を取り入れたりしました。
結果、過去最多の2,500人の方にご来場いただきました。会長と
してこの上なく嬉しく思います。
来年も、今年の課題を解決し、
より多くの方に楽しんでいただける
白樫祭を目指してまいります。
県 大 N
E
W
S
特別講義
「福井の和食」
を開講
福井の和食について理解を深め、料理を堪能
平成25年12月、
「和食」
がユネスコの無形文化遺産に登録されたことを契機に、
「福井の和食」
の魅力に
ついて学生に理解を深めてもらうため、特別公開講義を福井キャンパス・小浜キャンパスで開講しました。
第1回(10/16)
は、
フードジャーナリストで食文化研究家の向笠千恵子氏が講演。和食は食材を生か
す上品な薄味で、郷土料理や報恩講の行事食として継承され、福井は海山里の幸の宝庫で素材を生かす
和食文化が根付いていると語りました。
第2回講義
第2回(10/23)
は、奥井海生堂(昆布製造販売・敦賀市)
の奥井隆社長が「昆布と日本の食文化」
と題
して講演。
昆布やかつお節のうまみだしが日本の料理を支え、世界からも注目されていると解説しました。
第3回(10/30)
では、宇多川隆特任教授が「福井の和食を支える旨み」
をテーマに、和食の味を支える
出汁や醤油の味はアミノ酸とイノシン酸等の核酸であることを示し、醤油と類似アミノ酸を含む魚醤の和
食への利用について解説しました。
最終回
(11/6)
は、青海忠久教授が
「福井の海の幸と和食」
をテーマに、地の魚がおいしい理由や、和食
料理に欠かせない魚料理のコツにつながる魚のからだの構造を説明し、魚をさばくための知識や技を学
生に伝えました。
2
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
各講義の終了後には、
講義内容にちなんだ料理
を学生たちは味わいました。
祭
小浜キャンパスでは、
ダンス、
ビンゴゲームなど学生による
イベ
イベントや模擬店に加えて、
地域の方々による迫力ある和太鼓
の
の演奏、
鍋の振る舞いや魚の試食も行われ、多くの人で賑いま
し 毎年恒例の海の幸をふんだんに使った海秋鍋や小浜の
した。
魚
魚たちを展示したミニ水族館も大変好評でした。
たくさんの地
域
域の方々とつながった、小浜らしい大学祭となりました。
小浜
キャンパス
O AMA CAM
OBAMA
CAMPUS
S
海友会会長 海洋生物資源学部
海
3年次生
木村 健太郎
小浜キャンパスの白樫祭は、地元漁師さんの出店や地元の高校
生の論文発表など、他の大学ではないような地域との繋がりがあり
ます。
これからの白樫祭でもこの繋がりを大切に、
また、今回のよう
な福井キャンパスとの繋がりも深めていってほしいと思います。
今年は福井キャンパスの学友会に協力してもらうことで、多くの福
井キャンパスの学生さんが来てくれて、小浜、福井の繋がりを深める
ことができたと思っています。
最後に、協力してくださった地域の方々、小浜キャンパスを育てる
会事務局の市役所の方、先生や事務の方、学生のみなさん、本当に
ありがとうございました。
みなさんの協力、協賛をいただいたおかげ
で白樫祭を成功させることができました。
そして、海友会のみなさん
が、会長以上のがんばりを見せてくれたからこそ、
こうして無事に成
功させることができました。本当にありがとう。
北陸AJEC・アジア経済研究所・福井県立大学共同シンポジウムを開催
「グローバル化時代の北陸地域・企業の進路と戦略
∼ASEANとどう向き合っていくか∼」
を議論
10月16日(木)、福井市のホテルフジタ福井で、地域経済研究所と北陸AJEC(北陸環日
本海経済交流促進協議会)、
ジェトロ・アジア経済研究所が共同で「グローバル化時代の
北陸地域・企業の進路と戦略 ∼ASEANとどう向き合っていくか∼」
をテーマに共同シンポ
ジウムを開催しました。企業関係者、行政・商工関係者、一般聴講者等、約150名が聴講し
ました。
北陸地域の企業がどのようにASEAN(東南アジア諸国連合)
と連携を深めていくのかに
ついて、
白石隆アジア経済研究所長が基調講演を行いました。
パネルディスカッションの第
1セッションでは機械・繊維・サービス産業を中心にASEANビジネス戦略の研究成果を紹
介しました。
また、第2セッションでは北陸の企業がどのように国際化を進めていくのか、企
業の体験をもとに国際化戦略を議論しました。
聴講者からは
「中国とASEANの対比の中で、製造業から非製造業まで幅広く専門家の
話を聞くことができ大変参考になった。」等の感想が多数よせられました。
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
3
県 大 N
E
W
S
コマツ代表取締役会長 野路國夫氏が
コマツのモノづくりについて講義
11月7日
(金)、経済学部専門科目
「国際経済学B」
において、
コマツ代表取締役会長
で本学客員教授の野路國夫氏が「コマツのモノづくり」
について講義をし、学生や一般
受講者110名が聴講しました。野路氏は世界での生産販売体制やICTを活用したサー
ビスの展開を交えながら、品質や安全管理を重視するコマツのぶれない経営哲学を紹
介。
また、
コマツを牽引してきた自身の経験から、
グローバル人材に求められる素養とし
て、相手の文化を認め合いイコールパートナー意識を持つことや、尊敬される技術者に
なるため現場に出て現場を熟知すること、
また、論理的に相手を説得するための思考
力を併せ持つことが必要と話しました。
学生の声 1
1度進出した国からは撤退しないなど、長期的な視野で現
地の会社や販売代理店との信頼関係を築いている点が、
win-winの関係につながっているのだと感じました。
学生の声 2
経営方針がぶれないことはそこで働く社員からしても大切
なことだと分かりました。特に安全、法律、品質を重視し、
それを徹底しようとしている点は、企業として意識の高さを
感じました。
第4回 地域経済研究フォーラムを開催
11月5日
(水)、福井県国際交流会館で、北陸電力
(株)相談役で本学客員
教授の新木富士雄氏を講師に迎え
「第4回 地域経済研究フォーラム ∼私が
経営から学んだこと∼」
を開催し、企業関係者や一般聴講者、約100名が受講
しました。
新木氏は経営について具体的な取り組みを紹介しながら、
「情けが通った人
間からの情報が特に重要」
「問題に真正面から取り組み、実行するときは思い
切ってやること」
「問題解決には社内に縁の下の力持ちが必要」など、
トップの
心得を語りました。
聴講者からは
「貴重な体験談を聞くことができ大変有意義だった。」等の感
想が多数よせられました。
小 浜 N
E
W
S
「OBAMA食のまつり」
に出展
10月11日
(土)
・12日
(日)
の2日間にわたり、小浜市主催の
「OBAMA食のまつり」
に海洋生物
資源学部の学生が積極的に参加し、
イベントを盛り上げました。
魚の健康機能性が明らかになる一方で、
「 骨があるので食べにくい」、
「 焼く必要があるので調理
が面倒」、
「保存期間が短い」
などの理由から、魚離れが進んでいるとも言われています。地域活性化
演習に取り組む学生達は、若狭・小浜地域でも魚加工品の消費販売量が伸び悩んでいるため、地域
の伝統的な魚の塩干品の一つ
「醤油干」
に着目して、新たな魚類醤油干の開発を試みています。
開発は地元の加工・流通業界の若手リーダーでつくる
「若狭とびうお会」
と連携。
「 醤油干」
に焼
き目を入れた上で袋詰めし、
さらに高温加熱処理を行うことで、安全に骨まで食べられてカルシウム
も摂取できます。
そして電子レンジで加熱するだけで焼き魚を楽しめ、長期保存が可能となる等の、
新たな特性を付与した
「醤油干」
を開発しています。時代のニーズに応えるものとなり、話題性と販
売促進効果が大いに期待されます。
今回の出展では、
キダイ、
ハタハタ等を用いた試作品の試食を行い、美味しさや価格設定に関する
アンケート調査も実施。用意していた試作品もすべてなくなり、県立大学海洋生物資源学部を大い
にアピールすることができました。
4
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
短 期 海 外 研 修
今年の夏、ハワイ・オーストラリア・イギリス・シンガポールでの短期海外研修に34名の学生が挑みました。
3名の学生が当時のことを振り返りながら今の思いを語ってくれました。
LEAP上級 ケンブリッジ大学(英国)
LEAPが私に与えたモチベーション
私には、
イギリス語学研修に臨む前にひとつ決めていたことがありま
す。
それは
「積極性」
です。
高校で留学をしていたのですが、
あまり発言せ
ず自分の意見を上手く伝えられない状態のまま留学を終えた経験があ
りました。
だから、今回の研修では、
「 何にでも関わろう。」
「リベンジす
経済学部
3年次生
る!」
という気持ちで挑みました。
藤田 恵莉奈さん
滞在中には様々な国籍の方と話ができて楽しかったです。特にロンド
〈期間:8.24∼9.13〉
ンには非常にたくさんの移民や外国人労働者がいるので彼らと接する
機会が多くあり、
イギリス英語だけでなく多様な英語のアクセントも聞く
ことができました。
そして自分の英語がどの程度通用するのかチャレンジ
LEAPに参加したメンバー、Marie先生、長岡准教授
する絶好の機会になりました。
異なるアクセントを聞き分ける対応力が多少なりとも身に付いたのではないかと思います。
今回の研修を通じて、
さらに円滑なコミュニケーションを図れるように英語力を高めたいと改めて思うようになりました。
こ
のモチベーションを維持しながら、
今後もさらなるレベルアップのために英語の勉強を継続していこうと思います。
LEAP初級 ボンド大学英語学校(オーストラリア)
世界の文化に触れて
僕が海外留学に興味を持ったのはWorld Caféがきっかけでした。
初めは単に英語を上達させたいと思って通っていましたが、
だんだんと
海外文化にも興味が出てきて、実際に海外に行ってみたいと思うよう
になりました。LEAPの中でもオーストラリアを選んだのは、
ホームステ
海洋生物資源学部
2年次生
池戸 義治さん
〈期間:8.4∼9.5〉
イができるからでした。
ホストファミリーはとても親切なご夫婦で、家で
は語学学校での出来事について毎日盛り上がりました。他にもお互い
の家族のことを話したりして、
オーストラリアのことを少し理解できた気
がします。
研修に行ってみてよかったなと思うのは、
日本以外の文化のことをと
台湾からの留学生と一緒に(右から2番目)
にかく知ることができたことでした。研修中は語学学校で一緒になった韓国や台湾、
タイなどの留学生とよく遊びにいきま
したが、彼らとはよく自分たちの国のことを話しました。意外と日本ってこういう風に見られているんだと気づかされること
がいっぱいあって、僕にとってのこの1か月は本当に有意義で貴重な時間になったと思っています。
シンガポール研修 EFエデュケーション・シンガポール校
シンガポール研修で学んだこと
この研修のことはオープンキャンパスのときに話を聞いて
からずっと興味を持っていて、行くなら1年生の今しかない!
と思って、思い切って参加してみました。語学学校では受け
身でただ聞いているだけの授業が多いのかなと思っていまし
生物資源学部
1年次生
茶谷 弦輝さん
〈期間:9.7∼9.21〉
たが、通った語学学校ではゼミみたいな雰囲気で、
どんどん
発言を求められるような授業スタイルに驚きました。その中
で「間違ってもいいから話してみて」
という先生のアドバイス
や世界中から集まるクラスメイトが積極的に発言している様
子を見て、
自分から積極的に伝えようとする姿勢が大事なん
語学学校にて(右から1番目)
だということに気づきました。2週間の研修の間、語学学校でも市内自主研修でもとにかくシャイにならずどんどん口に出し
てみることを意識して過ごしていると本当にシンガポール研修を楽しめました。
また、少しは自分のことを英語で表現できる
ようになったかなと思います。研修を通して好きだった英語をもっと勉強したいという気持ちが強くなりました。
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
5
学 生 の 活 躍
Asian Pacific Phycological Forum
口頭発表学生コンペティション部門で3位を獲得
9月20日(土)から24日(水)に中国の武漢市で開催された第7回 Asian Pacific
Phycological Forum(APPF)
口頭発表学生コンペティション部門で、生物資源学研究
科海洋生物資源学専攻博士後期課程3年次生の山田和正(海洋生物学研究室)
さんが3
位に入りました。APPFはアジアとオーストラリアの藻類研究者が集まり、研究成果を発表
する国際学会です。
山田さんが研究しているパルマ藻は,細胞直径が2∼5μmの小さな単細胞の藻類で、細
胞壁が8つのガラス質のパーツで構築される特徴を持ちます。
ミクロのガラスは半導体とし
て多様な電子機器に利用されていることから,
パルマ藻の細胞内でガラス質のパーツを素
早く合成したり、形を精密に制御したりする仕組みに注
目が集まっています。
今回の発表で、
山田さんは培養株を使ってパルマ藻の
けい
細胞壁形成が珪酸濃度依存的に起こることを明らかに
生物資源学研究科海洋生物資源学専攻 博士後期課程
しました。
研究内容に加えて、
山田さんの英語でのプレゼ
3年次生 山田 和正さん
ンテーション能力が高く評価され、
日本からの参加者で
は唯一の受賞者となりました。
パルマ藻
吉川伸哉准教授
(指導教官)
より
博士課程の集大成として参加した国際学会での口頭発表で、
緊張する中コンペティショ
ン部門で3位を受賞できたのは、山田君の研究やプレゼンテーションに対する貪欲な姿勢
が結実したものと思います。博士課程修了後も、福井県立大学で学んだことを活かして研
究を発展させることを期待しています。
英語での口頭発表は初めてで不安があり
ましたが、研究室の先生方から受けた多く
の指導や後輩からのアドバイス等、多くの
支えがあり、何とか発表をすることができ
ました。
また、
学内の国際学会参加旅費助成
制度により渡航費の支援があったことで、
国際学会に参加する機会を得ることができ
ました。
大学院 生物資源学研究科 岡本亘弘さん
日本農芸化学会中部支部奨励賞を受賞
10月11日
(土)
に名古屋大学で開催された日本農芸化学会中部支部の例
会で、生物資源学部 片野肇教授、高橋正和准教授、共同研究グループの生物
資源学研究科生物資源学専攻博士前期課程2年次生の岡本亘弘さんが、
「亜鉛トランスポーターZIP4発現促進活性を示す大豆サポニン分子種の効
率的精製条件の確立」
について発表し、
支部奨励賞を受賞しました。
必須栄養素である亜鉛は、
トランスポーターZIP4を介して小腸で吸収され
ますが、
この吸収効率が低いと亜鉛が欠乏し、味覚障害や皮膚疾患などを発
症します。
これまでに大豆中にZIP4タンパク質の発現促進活性を見出し、活
性成分としてソヤサポニンBbを単離・構造決定していますが、大豆胚軸由来
の粗精製サポニンからソヤサポニンBbを精製するには、他の大豆サポニンや
イソフラボン化合物を除去しなければなりません。
このため従来法では液体
クロマトグラフィーを組合せて、最低でも1ケ月以上を必要としていました。
左から:片野 肇教授、
岡本 亘弘さん、高橋 正和准教授
今回、
より効率的な精製法の開発に取組み、水−有機混合溶媒法を利用し
て、30分以内という画期的な速さで粗精製サポニンからソヤサポニンBbを単
離できる新規精製法の確立に成功しました。
6
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
岡本 亘弘さん
学会で受賞することができ、大学院に進学してよかっ
たと思いました。今回の新規精製法は天然化合物の構造
式をヒントに始まりました。新たな化合物の構造決定に
繋げられるよう、
研究に励みたいと思います。
「イメージング質量分析」
が食品分析において高評価
各学会で発表賞を受賞
生物資源学部の平修准教授、高橋正和准教授、植松宏平講師、
片野肇教授らの研究
グループが、物の重さ(質量)を視覚的に解析できる
「イメージング質量分析」
という最新
分析技術を駆使して、食品の毒素や有効成分がどこに存在しているのかを明らかにして
います。
〈ジャガイモ分析図〉
8月に茨城県つくば市(つくば国際会議場)
で行わ
れた第15回日本食品工学会年会では、4年次生の国
〈芽・皮に多い〉
芽
京良仁さんが「ジャガイモにあるソラニン毒素位置の
特定」
について発表し、優秀ポスター発表賞を獲得し
皮
ました。
また、11月に岐阜県高山市で行われた、
日本分析
化学会中部支部「分析中部・ゆめ21」若手交流会第
可食部
14回高山フォーラムでは、4年次生の越村佳奈さん
が「漢方薬に用いる生薬原料の有効成分のイメージ
ソラニン毒素
ング解析」について発表し、優秀発表賞を受賞しま
後列:高橋 正和准教授、
平 修准教授
前列:国京 良仁さん、
越村 佳奈さん
〈高麗人参 分析図〉
した。
今後、研究グループでは、
この研究を発展させて、 〈皮や先端に多い〉
食品品質評価に応用していく予定です。
国京 良仁さん
今後、いつソラニン毒素が産生されるのかを解
明したいです。
越村 佳奈さん
イメージング質量分析とは
どんな物質がどこにあるのかが分かる最新分析技術
有効成分:ジンセノサイド
これまで経験的に多いとされてきた部位以外に
も有効成分が存在していることを発見でき、農
学系の研究として大事な成果だと思います。
本学学生と台湾高雄第一科技大学生が
台湾で交流会を開催
9月11日
(木)、本学学生3名と、本学の学術交流提携校のひとつである台湾高雄
第一科技大学日本語学科の学生との交流会が、台湾高雄市の同大キャンパスで開催
されました。
ようしゅく か
きょ せい ぎ
さい み ち
こ
交流会では、
葉淑華外語学院院長、
許正義副教授、
齋美智子助理教授と学生らが、
同
大を訪問した学術教養センター亀田勝見准教授と本学学生3名を歓迎。
プレゼンテーションでは、
本学学生3名、
高雄第一科技大学に
亀田准教授が葉外語学院院長を表敬
留学している福州大学
(中国福建省)
の学生3名、
同大日本語学
科の3年生と4年生による4グループが、
自分たちの国や文化、
大学や学生活動について発表しました。台湾の学生の日本に対
する関心度は高く、
たくさんの質疑応答で盛り上がりました。
続いて昼食をとりながら和やかに歓談した後、齋先生や学生
の案内で、大学の日本語の授業やキャンパス内の施設を見学し
ました。
夕方からは同大学生の案内で市街地に出かけ、
夜市での
食べ歩きをしながら親睦を深めました。
交流会に参加した本学学生と同大日本語
学科の学生達で会食しながら歓談
交流会に参加した本学学生と同大日本語学
科の学生達、葉外語学院院長、齋助理教授、
亀田准教授
経済学部2年次生 二本木 瞭さん
生物資源学部2年次生 舟橋 耕平さん
今回の台湾訪問のきっかけは、
World Caféで知り合い仲良くなった県
大に留学している留学生達と会うことでした。
実際に台湾を訪問して、
現
地の学生と人的交流を深め、
中国語などいろんなことを教えてもらった
ことが、
とてもいい体験になりました。
もっと中国(台湾)のことを勉強し
たいと思いました。
中国語を勉強しているので、
いい語学勉強になりました。また、留
学生の日本語レベルを知ることが出来て良かったです。
留学生の生
活をサポートするチューターをしているので、この交流会で学んだ
ことを仕事に生かしたいと思います。
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
7
県 大 ト ピ ッ ク ス
北陸学生秋季リーグ 2連覇達成
アメリカンフットボール部が、4戦全勝で北陸学生秋季リーグ2連覇を達成しま
した。
11月9日
(日)
には、全日本大学選手権西日本代表決定戦準々決勝で、北陸代表
として東海代表の名城大学ゴールデンライオンズと対戦しましたが、17−42で敗
退。
またしても名城大学に敗れはしたものの、
1点も奪えなかった昨年からは大き
な成長ぶりが見られた試合でした。
主将 経済学科4年次生 塩谷 圭右
名城大学との試合は、
本当に悔しい結果になってしまいました。
この1戦で勝利するためにこの1年間、チーム全員で頑張ってきました。
チームの目標を「打倒東海」に決めてから、今までで1番、厳しい練習を
行ってきました。ウエイトシーズンの冬は、名城大学との身体的な差を埋
めるために、常に東海の選手のウエイトの数値を選手に意識させてトレー
ニングを行いました。夜遅くになることも多々ありましたが、
「打倒東海」
という目標を胸に、1年次生から4年次生まで全員で厳しい練習を乗り越え
てきました。
しかし、
それでも埋めきれなかった25点の差。
昨年の0−74の大差から進
歩はあったかもしれませんが、負けは負け。名城大学という大きな壁を乗
り越えることはできませんでした。
自分たち4年次生はこれで引退ですが、来年以降、必ず名城大学に勝ち、
「打倒東海」
という目標を達成することを楽しみにしています。
平成26年度 九頭竜川プロジェクト・シンポジウム
伝えよう! 味わおう! 九頭竜川の食文化
11月8日
(土)
、
九頭竜川流域の食文化を通して河川環境の保全のあり方を考え
るシンポジウムを開催しました。第一部で海洋生物資源学部田原大輔准教授は、
九頭竜川の環境の変化で郷土料理の食材となるアラレガコやサクラマスの生息数
が減少していることを報告。
また、
アラレガコの伝統料理復活のため、小浜水産高
校・若狭高校と高大連携で取り組んでいる養殖技術について説明しました。
頭
パネルディスカッションでは、
福井県内水面総合センター岩谷芳自所長が、
九頭
を
竜川のアラレガコ、
サクラマス、
アユ、
アジメドジョウが高値で取引されていることを
紹介し、
高級魚の養殖を目指すべきであると解説しました。
と
若鮎グループ加工部の中野静枝さんは、魚が住みやすい岸辺に戻ってほしいと
サクラマスの葉っぱ寿司への思いに
に
話し、
ハンドメイド風ふうの森塚美智子さんは、
ついて語りました。
ラ
最後に、
サクラマス・レストレーション代表の安田龍司氏や田原准教授は、
サクラ
マスやアラレガコを保全していくためには上流から下流までの本川の連続性、
さら
には本川から支川への連続性を確保することが重要であると話しました。
FBCラジオ
キャンパス
『ようこそ 県大研究室』放送中
福井県立大学では
「FBCラジオキャンパス ふくいいいもの探検隊」
の後半第2部に
「ようこそ県大
研究室」
を放送しています。本学の教員が毎回登場し、
研究や教育について語ります。
また、県大H
Pでもバックナンバーを聴くことができます。
「ようこそ県大研究室」
のバナーからお入りください。
<放送時間> ● 毎週土曜日/午後5時34分∼5時44分
● 毎週日曜日/午前8時19分∼8時29分
(再放送)
FPU NEWSに対するご意見・ご要望がありましたら、
下記アドレスまで
[email protected]
8
Fukui Prefectural University News 2014 No.87
第二部は、
伝統料理の試食を行い、
理の試食を行い、
参加者はアラレ
ガコの甘露煮やサクラマスを使った永平寺町郷土
クラマスを使った永平寺町郷土
料理の葉っぱ寿司などを味わいました。
県立大学では、経営企画部研究・交流推進課内に
「地域連携相談窓口」
を設置しています。大学との連
携に関する相談などを下記の直通番号で承ります。
0776-50-6300
県立大学ホームページは
こちらから
Fly UP