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第3節 家族のつながりの再構築に向けた新たな動き(主な事例)
第3節 家族のつながりの再構築に向けた新たな動き(主な事例) (1)家族と過ごす機会や時間を増やす取組 ワーク・ライフ・バランスの推進∼兵庫県の化学工業薬品メーカー 有給休暇の取得促進のため、「アニバーサリー休暇制度」、 「永年勤続休暇制度」などの 独自の休暇制度を設けている。休暇の予定や取得結果を報告させるなど、取得状況の把 握に努めていることから、社員の休暇取得率は高い。企業の仕事と生活の調和を意識し た取組により、多忙な社員も家族と過ごす時間や機会を増やしていくことが可能になる。 近居による新しい交流の形∼モニター事例 ◆娘夫婦は共働きなので、娘の帰りが遅くなる時はメールしてもらう。自分は食事を作 っておいて、 (娘夫婦に)食べに来てもらうようにしている。(50代女性) ◆二世帯住宅なので、庭の手入れや病気の際の看護の他、家族の誕生日やお盆の祭りなど、 諸行事を一緒に行っている。(60代女性) ◆スープの冷めない距離に住んでいるので何かと理由を付けて 1 ヶ月に 1 度以上皆で集ま ってお茶や食事をしている。(60代女性) ITの活用によって家族のつながりを深める∼モニター事例 ◆家族が揃う時間が少ないのでメールなどを利用している。(70代男性) ◆家族でブログを作成している。(40代女性) ◆家族のホームページを作って出張の多い夫にも子どもの顔を見られるようにしている。 (30代女性) ◆ネット上に共有フォルダを作り家族間だけで写真の公開をする。(50代女性) 家族が触れ合う家づくりの工夫∼モニター事例 ◆リビングを家の中心に据え個室に行く際には必ず通過する構造にした。(50代女性) ◆テレビやパソコンをリビングに置き、自然と家族が集まるような工夫している。 (40代男性) ◆間仕切りを設けない。(70代女性) ◆家族が作った切り絵、手芸品や家族が獲得したトロフィーなどを並べ思い出を語り合う。 (70代女性) 12 (2)地域の支援により、家族の機能を高める取組 子育てを支援するNPOの取組∼宮城県のNPO 育児支援施設の運営や育児相談、緊急の場合の預かり・送迎サービス、子育て支援サポ ーターの人材バンク事業など、様々な子育て支援活動を展開している。多様な親のニー ズに応えるサービスの提供により、母親が子育て負担を一人で背負わなくて済むように なっている。 高齢者見守りコミュニケーションサービス∼宮崎県のある町と通信会社 人の気配を察知するセンサー付き端末を利用することにより互いの在室状況を確認したり、 相手とテレビ電話をしたりすることができるシステムの実証実験が行われ、現在商品化 が進められている。離れて暮らす家族や地域の人々が高齢者を見守ることが可能になり、 高齢者も家族や地域とのつながりが実感できるようになると期待される。 (3)家族としての一体感を高める取組 家族の一体感を高める取組∼モニター事例 ◆家族全員の写真を毎年撮る。(50代女性) ◆家族史を毎年作っている。(30代女性) ◆同じ本を読んで感想文を交換し合う。(60代女性) ◆家族で俳句や川柳を作っている。(40代女性) ◆家族全員で自治会主催のスポーツ大会などのイベントに参加する。(40代女性) ◆テレビは居間に一台しか置かない。(40代女性) ◆夕食はテレビを消して今日の出来事などを話しながらみんなで食べる。(40代女性) ◆家族全員が必ず家の仕事をするように役割分担している。(40代女性) ◆常にリビングでそれぞれの用事を行う、(自称)リビング家族。(50代女性) ◆子どもと交換日記をしている。(30代女性) ◆寝る前に子どもに読み聞かせをしている。(30代女性) 家族のつながりを支援する行政の取組 家族・地域のきずなを再生する国民運動として、 「家族の日」(11月の第 3 日曜日)や「家 族の週間」(「家族の日」の前後1週間)の制定、家族・地域のきずなに関する国、地方 自治体による行事などを実施している。 13