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学生成果報告書 [PDF 1.2MB]
京都市 伏 見 地 域 活 性化プロジェクト ∼「学び」で観 光の質 向 上を∼ 春・秋連結学期 1. 今出川校地開講科目 目的・概 要 the purpose and an outline 私たちは伏見地域の課題として、伏見の魅力が十分認知されておらず、伏 見への心理的距離感を何となく感じている人が多いと考えました。 そこで 「伏 見を学び、身近に感じてもらうこと」 を目的にそのきっかけ作りになるような活 doshisha 動をしてきました。一口に学ぶと言っても“誰に”“何を”学んでもらうかは様々 で、例えば大学生に日本酒の新しい楽しみ方を知ってもらうために日本酒デー トを提案したり、留学生に伏見の文化や歴史を学んでもらうためにクエスト形 式の街歩きイベントを開催したりしました。同時に伏見内部の人にももっと親しみをもってもらおうと、伏見の小学生に 地元の産業である日本酒造りを学んでもらうため、 自作の日本酒体操を教えました。 このように伏見や日本酒のちょっと 変わった楽しみ方を提案することで、伏見に興味や親しみを感じてもらうようなきっかけ作りを行ってきました。 kyotanabe annual schedule 2013年 4月 フィールドワーク in 伏見稲荷 合宿(同志社びわこリ トリートセンターにて1泊2日) 5月 伏見の観光課題について議論・問題共有 ゲストスピーチ (京都市産業観光局MICE推進室 酒井麻友様) 6月 フィールドワークin 中書島 imadegawa 伏見区区民活動支援事業 補助金審査プレゼンテーション 「学まちコラボ」 補助金審査プレゼンテーション 7月 祇園祭にて露店出店・アンケート実施 成果報告会準備 8月 株式会社増田徳兵衛商店 酒造見学 『新SAKEスタイルブック』作成・取材 9月 10月 『新SAKEスタイルブック』 取材・編集・修正 (∼12月上旬) コピーライター秋山理二郎様との打ち合わせ フィールドワークin 日野・六地蔵、竹田・藤森、桃山(東) 、淀、稲荷、醍醐寺 フィールドワーク @小川コーヒー本店 11月 KBS京都ラジオ出演 プロジェクトの紹介 日本酒体操完成 12月 留学生対象 街歩きミッションゲーム in 伏見 南浜児童館 1∼5年生対象 クイズ&日本酒体操の指導 『新SAKEスタイルブック』刊行(予定) 成果報告会準備 (∼1月) 46 P r o j e c t Wo r k s 2013 京都市伏見地域活性化プロジェクト∼「学び」 で観光の質向上を∼ 2. 成果達成度 imadegawa the achievement degree 私たちは成果達成度について①現状分析②目的・目標③手 段④結果・成果⑤課題・まとめの5点から順序立てて考えました。 まず“現状分析”についてです。我々も一般市民も伏見につい てはほぼ伏見稲荷しか知らないと言って良い状況でした。特に伏 見が全国で2番目の日本酒の生産地であるということは若い人を 中心に知られていませんでした。 次に“目的・目標”です。歴史があり重要な産業でもある日本酒を さらに広め、特に若い人を中心に観光客を増やすこと、 また地域 住民、伏見に関わる人が自分たちの地域に誇りを持って、長期的な視点で自分たちの地域について持続可能な発展を できるよう促すことです。 次に“手段”についてですがこれは3つの段階に分かれます。 まず一つ目は伏見を知ることです。私たちは自らで伏見を 知ることを重視しました。 なぜなら自らが知らないものを発信できないと考えたからです。 「月の桂」の増田徳兵衛様より日 本酒の製造過程に関するお話を伺ったり、度重なるフィールドワークを行ったりして伏見に関する知識を得ました。 2つ目 は一般人が伏見に対してどのような意識を持っているか調査することです。私達は祇園祭において歩行者を対象に伏 見に対する意識調査を行いました。 これにより私達とその他市民の意識のギャップを埋められたのではないかと思いま す。 そして3つ目は発信するということです。具体的には新SAKEスタイルブックの刊行や、街歩きイベント、児童館で子 供達と一緒に日本酒体操を踊るイベントなどを行いました。 “結果・成果”としては若者や留学生に伏見を認知してもらえ、実際に足を 運んでもらえました。 しかしPR不足な部分もあったと感じています。 反省としては、一番に様々な活動をしてきた中で地域住民をまきこめなかっ たことです。 その他にも1年を通してスピード感がなかった、 イベント1つ1つに 連動性がなかったなど反省する点は多々ありました。 P r o j e c t Wo r k s 2013 47 京都市伏見地域活性化プロジェクト∼「学び」 で観光の質向上を∼ 3. プロジェクトを通じて imadegawa through a project プロジェクト科目を通して学んだことは 「仮説と検証」 と主体性を持って行動 することがいかに重要なことであるかです。 「仮説と検証」 とは物事をより深く、 掘り下げて考え、 そしてその考えたことを証明するためにアクションを起こすこ doshisha とです。PDCAサイクルと似ているものでPDCの3つの要素を含んでいます。 今回のプロジェクト科目では仮説を突き詰めることを 「なんでやねん力」 と呼 んでいました。物事を取り組むにあたり問題提起をする時に、 なぜ(なんでやね ん)を繰り返すことで、伏見の地元産業である日本酒は若い学生に知名度が なく、 日本酒メーカーさんたちも悩んでいて打開策を考えている最中であるということが分かりました。 そのため大学生や 伏見に住んでいる子供に日本酒の魅力を伝えるために検証を行いました。飲んで楽しむだけでない日本酒の楽しみ方を 自分たちで取材したものをフリーペーパーでまとめて配布し、 日本酒ができるまでの行程を体操にした日本酒体操を考え kyotanabe て歌詞も作曲して、体操などを児童館に赴き広報しました。 その結果、 たくさんの方が日本酒の新たな気付きを得ること に成功しました。 プロジェクト一年間を通して大枠で仮説と検証を行うと同時に、毎回の授業でも仮説と検証を意識して取り組みまし た。生徒の発言に気をつけ、 そこを掘り下げることでより議論の生産性が向上し深い議論ができた面がありましたが一 方で、 そのように生産的な議論ができたことは滅多にありませんでした。 グループの中では主体的に行動する人としない 人の差がみられて議論のなかで発言する人が限定的になってしまったこともあり、 タスクが偏ってしまい仕事がなくなにを すればいいかわからない人がいる状況が発生もしました。 そのため私達が一人ひとり主体的に行動しリーダーシップを発 imadegawa 揮することがプロジェクト科目では必要なことであり、達成できなかったからこそこのグループの大きな学びになりました。 [ 編集後記 ] 成果報告書をまとめるにあたって、当初に掲げた目標や年間スケジュールを振り返り、 とても感慨深く、 また1年間 濃い活動ができたと思いました。結果も大切ですが、 それよりもこのメンバーで1年間頑張れたことを誇りに思います。 読んで下さりありがとうございました。 [ プロジェクトメンバー ] 狭間 洋子(文2) 東山 美紅(文3) 酒井 美紗子(文3) 岩橋 良浩(社会4) 小塚 真理(法2) 柴田 崇裕(法3) 山口 修平(法4) 猿渡 美咲 (経済2) 反保 直樹 (経済3) 大江 清貴 (経済4) 平井 智晃 (経済4) 足立 尚紀 (商3) 佐久山 裕之 (商3) 佐田 直紀 (商3) 辻岡 清人 (商3) 藤本 紗也 (政策2) 木村 貴幸 (SA) 48 P r o j e c t Wo r k s 2013